五代「大丈夫!俺クウガだもん!」撫子「・・・?」 (49)

先日、
撫子「2013の技を持つ男・・・?」というSSを投稿した者です。
前回の作品をもう少し書き直した修正版を勝手ながら投下させていただきます。
仮面ライダー×化物語のSSです。
設定や時系列に多少のアレンジを加えております。ご注意ください。

撫子「撫子だよっ!!」

五代「うわっ、ビックリした! もう、おどかさないでよ」

撫子「ごめんね!」

撫子「せっかく神様になったのに、誰も来なくて寂しかったんだっ!お兄さん、撫子の話相手になってよ!お兄さんは撫子の信者第1号だね!」

五代「おっ、その呼び方懐かしいなぁ・・・。まぁ俺は第4号なんだけどね」

撫子「・・・?お兄さんの前に3人もお客さんいたかなぁ・・・?」

五代「あ、いやいや。こっちの話だよ。気にしないで」

撫子「ところでお兄さん、このお金・・・」

五代「あぁ、それはキューバのお金なんだけど・・・、やっぱり日本のお金だけじゃないと駄目かな?」

撫子「ううん!その気持ちだけでも撫子は十分嬉しいよ!」ペーソ♪ペーソ♪

五代「そろそろまたポレポレで働かせてもらわないとな・・・」

撫子「お兄さんは外人さんなの!?」

五代「いやいや。世界中をね、旅してるんだ。・・・おっとそうだ。はい、俺こういうモンです」

撫子「あっ!これって名刺っていうんだよね!撫子知ってるよ!えーっと・・・、『2013の技を持つ男』?」

五代「冒険家の五代雄介です!よろしく!」グッ!

五代「撫子ちゃんっていうんだ。いい名前だね」

撫子「そうかな!?ありがとう!でもお兄さんもすごいね!2013個も技を持ってるなんて!すごいな!撫子、感心しちゃうな!」

五代「少し前まで2000個だったんだけどね」

撫子「ねぇねぇ!例えばどんな技があるの!?撫子にも何か見せて!」

五代「そうだなぁ、じゃあコレなんてどう?」

撫子「お手玉?」

五代「そうそう、いくよ?ほっ、ほっ、ほっ、っと」

撫子「えー!すごいすごい!撫子感激!お兄さんかっこいいね!」

五代「へへっ。俺、クウガですから!」

撫子「クウガ?」

五代「うんうん、気にしないで。でもそっかぁ、今の若い子は未確認生命体の事知らないんだよね・・・。」

撫子「・・・・・・?」

五代「撫子ちゃんはさ、こんな所で何をやってんの?」

撫子「撫子はね、神様になったんだ!それでね?今、3月になるのをずーっと待ってるんだ!」

五代「へぇ、3月に何かあるの?」

撫子「言っていいのかな・・・!言っちゃおうかな・・・!」

五代「もったいぶるねー」

撫子「その頃になったら、なんと!」

五代「なんと!なんと!」

撫子「撫子、好きな人をぶっ殺せるの!」ニッコリ!

五代「・・・・・・そっか」

五代「好きな人を・・・殺す」

撫子「うん!撫子はね、暦お兄ちゃんが大好きなの・・・だから殺すんだ!ぶっ殺すんだ!!」

五代「あのさ、・・・どうして、好きなのに殺しちゃうの?告白、とかじゃなくて?」

撫子「撫子はね、暦お兄ちゃんが好きだったんだけど、暦お兄ちゃんには彼女がいたの。」

五代「・・・そっか、失恋しちゃったんだ」

五代「それは・・・ツラいよね」

撫子「うん。でも撫子はもう片想いでいいんだ!だから暦お兄ちゃんと、その彼女の何とかさんって人と、ロリ奴隷さんを殺すの!」

五代「それで・・・君は本当にいいの?」

撫子「うん!だって好きな人を殺して永遠の片想いになれるなら、それは両想いより素敵なことじゃない!?」

五代「うーん。俺にはちょっと難しいかな」

撫子「そうかなぁ?じゃあさ、今度は五代さんのお話聞かせて!

五代「俺の?」

撫子「うん!五代さん冒険家なんだよね!?撫子、面白いお話が聞きたいなったら聞きたいなー!」

五代「そうだなぁ・・・」

五代「実は・・・昔さ、俺、君によく似た奴に会った事があるんだ」

撫子「えー!?撫子の他にも神様になった女の子がいたのー!?」

五代「いや、女の子でもないし、神様でもないよ」

五代「でも撫子ちゃんみたいに真っ白で、・・・よく笑ってたな」

撫子「へー・・・。どうして?どうしてその子は笑ってたの?」

五代「・・・彼は暴力が好きだったんじゃないかな」

撫子「暴力が・・・好き?」

五代「撫子ちゃんはさ、暦お兄ちゃんが好きなんだよね?だから殺そうとする」

撫子「うん!そうだよ!」

五代「彼はその『殺す』行為そのものが好きで、それが誰だろうと関係ないんだ」

五代「撫子ちゃんみたいに何かをしたいから殺すんじゃなくて」

五代「殺したいから殺す。暴力が楽しくてしょうがない。だから笑う。そこに善悪の感情は無いんだ」

撫子「へぇ・・・。中々クレイジーな奴だね!」

五代「僕は彼と喧嘩した事があるんだ。1回目は負けちゃったんだけど・・・」

撫子「負けちゃったの!?」

五代「うん。その時に彼が言ったんだ」


『どうしたの?』

『もっと強くなって』

『もっと僕を笑顔にしてよ』


五代「って」

撫子「・・・・・・ブルッ(何だろ、今の言葉すごくゾっとした・・・。私神様になった筈なのに・・・)」

五代「君がまだ小さい頃はさ。その彼と同じような奴等がそこら中にいたんだ」

撫子「へーそうなんだー・・・。撫子は人間だった時の事あんまり覚えてないんだ!」

撫子「知らなかったな!ねぇ、そいつらって撫子みたいに神様じゃないんだよね!?」

撫子「ってことは人間なの!?」

五代「普段の見た目は人間と同じだし、体の仕組みもほとんど人間と同じらしいんだけど・・・」

五代「考え方は人間と全然違うんだよね・・・。だから・・・悲しいけど、彼らとは絶対理解し合えないし、そいつらのせいで色んな人がつらい目にあって・・・泣いてたんだ」

五代「ねぇ、撫子ちゃん」

五代「暦お兄ちゃんが死んだらさ、きっと悲しむ人がいっぱいいるよ」

撫子「そんなの関係ないよ!撫子が笑顔になれればそれでいいんだ!」

撫子「撫子はね、今まで心の底から笑った事なんて無いんだ!」

撫子「だから撫子にも笑顔になれる権利、少しはあってもいいんじゃないかな!」

五代「本当に?」

撫子「うん!この間も暦お兄ちゃんがお話しよーって来たんだけど、暦お兄ちゃんを殺すのは3月だし」

撫子「帰ってーって言ってるのに、あんまりしつこいもんだからボコボコのムチャクチャにしてやったんだ!その時本当に楽しかったんだもん!」

五代「その時さ、嫌な感じがしなかった?」

撫子「えっ・・・?」

五代「暦お兄ちゃんを痛めつけてる時、暦お兄ちゃんが痛がってる時、どんな感じした?」

五代「本当に楽しかっただけ?嫌な感じがしたんじゃない?」

撫子「し・・・、しないよ。だって撫子は・・・神様だもん・・・」

五代「そっか、でも撫子ちゃんは撫子ちゃんだろ?あいつ等とは違うよ」

五代「信者第1号ができた時も、お賽銭をもらった時も、撫子ちゃんすごくいい笑顔してたし」

五代「暦お兄ちゃんも、暦お兄ちゃんの彼女も、その小さな女の子も。もちろん撫子ちゃんもさ」

五代「みーんな笑顔になれる方法で解決できたらさ、きっと撫子ちゃん今よりもっと笑顔になれるんじゃないかな?」

撫子「うーん、でも殺すのが一番ラクだし、簡単だよ!面倒なのは嫌!」

五代「撫子ちゃんにとっては、というかみんなもそうかもしれないけど」

五代「誰かに暴力を振るったらさ、こう、またこう、こうって、ずーっと続いちゃうだろ?それってきっとすごい辛い事だと思うよ」

撫子「あのね五代お兄さん、そういうのって綺麗事っていうんだよ!」ドヤァ・・・

五代「そうだよ」

撫子「えぇっ!?否定しないの!?オーマイゴッド!神だけに」

五代「でもさ、だからこそ現実にしたいんじゃない。本当は綺麗事が一番良いんだから」

撫子「五代お兄さん、撫子の邪魔するってこと・・・?」シュルシュルシュル・・・

五代「ごめんね。でも俺決めたんだ。みんなの笑顔を守るって」

五代「撫子ちゃんがその暦お兄ちゃんをどうしても殺そうとするのなら、俺は邪魔しなくちゃ」

五代「俺、クウガだし」

撫子「またそれ・・・?もういいや、せっかくお友達ができたと思ったのに」

撫子「どうしてみんな撫子の邪魔をするの?」

撫子「五代お兄さんなんてもう知らない!死んじゃえ!」ブワァッ

http://www.youtube.com/watch?v=7Hxi3kpBPiQ

五代「もう・・・、これ以上誰かの涙は見たくない」

五代「みんなに笑顔でいてほしから」

五代「もちろん、君にも」

五代「だから見てて・・・」




五代「俺の・・・!変身・・・!」

ブワッ

撫子「きゃっ!な、何?何なの!?って・・・」

撫子「・・・だ、誰?」


クウガ「・・・」

撫子「もしかして・・・五代お兄さん?」

撫子(真っ黒でトゲトゲ・・・。目も赤いし、なんだか悪魔みたい・・・)

撫子(でもなんでだろう・・・よくわかんないけど)

撫子(すごくホッとするのは・・・どうしてなんだろう)

撫子(不思議・・・)

撫子「はっ!?ふ、ふん!撫子は神様なんだよ!悪魔程度じゃ撫子には勝てないよ!」

クウガ「・・・」

撫子「やっちゃえー!」シャー!

クウガ「・・・!」ニューーン!ガキィン!

撫子「えぇっ!?(体の棘が伸びてウネウネしてる!?キモッ!棘キモッ!!)」

撫子「じゃ、じゃあ数を増やせばいいんだ!蛇はまだまだ沢山いるしね!撫子ってば頭いーなぁ!ふふっ!」

撫子「よーし・・・いけぇっ!!」シャァァァ!

クウガ「・・・」スッ・・・

キィィィィン・・・ボワァッ!

撫子「あっ、熱い!熱いんだよっ!?もー、今度は何なのぉ!?」

メラメラメラ・・・

撫子「何で!?蛇が急に燃えちゃった!?」

撫子「もうこうなったら直接やってやるもん!」チャキッ・・・

クウガ「・・・!」ギュゥゥン・・・ジャギィン!!

撫子「(おにいちゃんの手からおっきな剣が出てきた!)」

撫子「でも、でも撫子は負けないよ!五代お兄さんを殺して、絶対暦お兄ちゃんも殺してやるんだから!」ダッ!

ガキィン!キィン!ガキィン!

クウガ「・・・!」

撫子「どうしたの?五代お兄さん!守ってばっかじゃ撫子に勝てないよ!」

撫子「撫子も結局その人と同じなんだよ!だから、五代お兄さん!」

撫子「もっと撫子を笑顔にしてよっっっ!!!」

クウガ「撫子ちゃん!」ガキィン!キィン!

撫子「うるさい!お兄さんの説教なんて聞きたくないよ!」キィン!ガキィン!

撫子「撫子はね!他の道を探すのも、その道を歩くのももう面倒なんだよ!」

撫子「例えそこが暗くて汚い道でも・・・」

撫子「撫子に残された道はもうそんな道しかないの!」

撫子「ううん、撫子が選ぶ道はきっとどんな道でも土砂降りになっちゃうんだ!」

撫子「どんな道を選んでもずぶ濡れになっちゃうんだ!」

撫子「明るい道なんて無い!晴れの日なんてない!」

撫子「だって、だって」

撫子「撫子の心は、あの日からずっと」




撫子「雨雲なんだもん・・・・・・!」

がしっ

撫子「・・・!?」

クウガ「君に、見せたいものがあるんだ」

クウガ「すぐ着くからさ」

撫子「えっ、な、何を・・・きゃっ!」

シュン!

間違えた・・・こっちが先です

ガキィン・・・!

クウガ「・・・大丈夫!」

クウガ「その雨だって絶対止むよ」

クウガ「そしたら青空になる」

クウガ「今だってこの雪を降らせてるこの雲の向こうには」

クウガ「どこまでも青空が広がってるんだ」

がしっ

撫子「・・・!?」

クウガ「君に、見せたいものがあるんだ」

クウガ「すぐ着くからさ」

撫子「えっ、な、何を・・・きゃっ!」

シュン!

撫子「・・・・・・」

クウガ「大丈夫?もう目を開けても平気だよ」

撫子「?」パチッ・・・

撫子「・・・・・・えっ!?ここドコ!?何で海!?」

クウガ「ここはキューバだよ」

http://www.youtube.com/watch?v=bizx8Wo8brw

撫子「すごい・・・。綺麗・・・」

クウガ「ここさ、俺のお気に入りのスポットなんだ。すごいでしょ」

撫子「うん・・・こんな綺麗な空。撫子見たことないよ・・・」

クウガ「よっと」

クウガ「あのさ、多分だけど、暦お兄ちゃんの事だけじゃなくて他にも色々あったんだよね。撫子ちゃん」

クウガ「周りの目とかさ」

クウガ「わかるよ。あー!何もかもめんどくせー!ってなる時あるよね。俺もあるもん」

クウガ「でも、そういう重たい荷物はさ、たまに降ろしてみないと」

撫子「降ろす・・・?」

クウガ「そうそう。その荷物を枕にして、深呼吸でもしてさ」

クウガ「そうすれば青空なんて案外近く見えるもんだよ?」

撫子「で、でも・・・」

クウガ「大丈夫!」

撫子「!」

クウガ「さっき撫子ちゃん言ったよね。撫子ちゃんの心は雨雲だって」

クウガ「その雨だって絶対止むよ!」

クウガ「そしたら青空になる」

クウガ「さっきまで撫子ちゃんがいた場所」

クウガ「あの雪を降らせてる雲の向こうには、この空みたいに」

クウガ「どこまでも青空が広がってるんだ」

クウガ「だから、大丈夫!」


撫子「撫子も・・・青空になれるのかな・・・」ボロボロ


クウガ「なれるよ!だって撫子ちゃんだもん!」


撫子「ありがと・・・五代お兄ちゃん・・・」ボロボロ・・・

五代「あのさ、撫子ちゃんも何か技を習得してみたらどうかな?」

撫子「技・・・?」

五代「うん。俺の大好きな先生がさ、『誰かの笑顔のために頑張れるってすごい素敵な事じゃないか?』って言ってくれたんだけど」

五代「その言葉に感動してさぁ俺、だから2000の技ができるようになろう!って決めたんだ。あっ、今は2013個か」

撫子「でも撫子、お兄さんみたいに何もできないよ・・・」

五代「本当に何でもいいんだよ、ジャグリングでもドラムでも・・・何だったら笑顔でもいいんじゃない?」

撫子「・・・じゃあ漫画家になりたい」

五代「・・・漫画家?」

撫子「うん。撫子、五代お兄さんみたいな人になりたい!」

撫子「私も誰かを心の底から笑顔にしてみたいんだ!」

撫子「だから漫画家になって、とっても面白い漫画を描いてみたいな・・・って。変・・・かな?」

五代「ううん。すごくいいと思う」

五代「じゃあ撫子ちゃんの技第一号「漫画家」が完成したら、俺また会いにいくよ!」

五代「その時は俺ももっと新しい技、いっぱい覚えとくからさ!」

撫子「うんっ!約束だよっ!」グッ!

五代「うん!約束!」グッ!

―30分後

暦「千石ー!いないのかぁ!千石ー!」

暦「頼む!僕の話を聞いてくれないかぁ!」

シュン!

忍「!!主様後ろじゃ!」

暦「・・・何っ!?だ、誰だ!」

クウガ「・・・」スッ・・・

五代「ふぅ・・・」

暦「(怪物の姿から人の姿に・・・?ってそんな事よりも!)」

暦「千石!」

暦「大丈夫か!千石!千石!・・・あなた、千石に一体何を!」

五代「もう大丈夫・・・だと思う。体の中に見えた変なお札?みたいなのだけ内側からこう・・・燃やしちゃった!メラメラっと・・・。一応病院に連れて行ってあげて」

暦「燃やしたって・・・!どういうことですか!?」

五代「あっ、もしアレだったら・・・関東医大病院の椿さんって人を訪ねてみて!」

五代「俺の紹介って言えば見てくれると思うから」

五代「でも本当に大丈夫だよ。コレもしてたし」グッ!

暦「?サムズアップ・・・ですか?」

五代「そう。これってさ満足できる行動をとった人だけができるポーズなんだって」

五代「撫子ちゃんは自分の決心に満足してるってことだよ。だから大丈夫!」

暦「あ、あの・・・何だか千石を助けてもらったみたいで・・・ありがとうございます。失礼な事を言ってしまって・・・」

五代「いやいや!俺はほとんど何もしてないよ。撫子ちゃんが自分で自分の居場所を見つけただけだから」

五代「と、いうことで俺はそろそろ行くよ。撫子ちゃんをよろしくね。」

暦「ちょ、ちょっと待ってください!あなたは、一体何者なんですか?」

暦「さっきの姿とか・・・千石を説得するとか・・・」

五代「大した事じゃないよ!」

五代「だって俺、クウガだもん!」

end

ED曲「青空になる」
http://www.youtube.com/watch?v=E4pY2mfsEDs

以上で本編終了です。ご覧頂きありがとうございました。
以降はおまけになります。

キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード のライダー講座


暦「忍。結局あの男は何者だったんだ。怪異の類なのか」

忍「いや?あれはクウガと呼ばれる戦士で、怪異などではない」

暦「クウガ・・・?」

忍「ワシが生まれるずっと前。キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードがこの世に生誕するより遥か昔」

忍「超古代・・・とでもいうのかの?その時代の人間、正確にはリントと呼ばれたそうじゃが。そのリントの戦士があのクウガと呼ばれる者じゃ」

暦「突っ込み所はたくさんあるが・・・まずそのリントとやらは何故あんな戦士を作る必要があったんだ?」

暦「まさか、怪異と戦う為の・・・?」

忍「確かにあ奴等は怪異のような存在かもしれんなぁ。しかし、奴等・グロンギはある意味、怪異より厄介な連中じゃ」

暦「グロンギ・・・?」

忍「リントと同じ時代を生きた戦闘民族じゃよ」

忍「何故そうなったのかは詳しく知らんが・・・、奴等は人間の姿から異形の姿に変わり、その圧倒的な殺傷能力でリントを次々と虐殺しておったのじゃ」

暦「それで・・・戦士が必要になったのか」

忍「元々リントは争いを好まぬ平和な種族だったそうじゃが・・・、さすがにそんな悠長な事も言っておられんかったんじゃろう」

暦「それで・・・リントはどうなったんだ?」

忍「結論から言えばクウガはグロンギに勝った。じゃが、戦士クウガはグロンギが復活しないよう、自らをグロンギ達と共に封印したのじゃ」

暦「そしてその封印が解けた・・・という事か」

忍「そういうことじゃ。じゃが安心するがよい。復活した現代版グロンギはあの現代版クウガが今度こそ殲滅した筈じゃ。」

忍「確か、お主がまだ幼い頃の話じゃ。つい最近じゃぞ。ナウいの!」

暦「その語尾の発言には触れないでおくぞ500歳。それにしてもそんな大事件があったなんて・・・まるで覚えてないな」

忍「子供だから・・・とは言ってもじゃ、確かグロンギの長が現れたあの時は3万人以上の人間が奴に殺されたはずじゃぞ?」

暦「3万人!?嘘だろ!?」

忍「本当じゃ。大方お主の両親はお主を気遣ってあえてその話題に触れぬよう振舞っておったのじゃろう。愛されとるなぁ、お主」

暦「しかし、3万人か。その長はとんでもない化け物ってことだな」

忍「そうじゃ。奴の名前はしっかり覚えておるぞ。ン・ダグバ・ゼバと名乗っておった」

暦「お前は会ったことあるのか!?そいつに!」

忍「あのまま人類を滅ぼされては、さすがのワシも怪異として存在が保てなくなるからの」

暦「戦ったのか・・・?」

忍「あぁ。当然ワシが負けるなぞ有り得ん!、と思っておった。舐めプでもしようと思っておった。じゃがワシは奴に近づく事すらできなかった」

暦「忍が・・・!?どうして!?」

忍「・・・燃えるんじゃ。ワシの体が。勝手に。奴が手をかざすだけでな」

忍「もちろんただの炎ならどうってことはないが・・・、体の内側から燃えるんじゃよ」

忍「火を点けられた、というより体の一部が火そのものに変化するような感覚じゃった」

忍「死にはしなかったが、これが結構キツくての・・・。また、そいつがニヤニヤ笑うんじゃよ。あー!思い出しただけでキモい!その気持ち悪さと気色悪さでその場は撤退したんじゃ!」

暦「怪異でもないのに忍でも勝てない奴なのか・・・考えただけでも恐ろしいな」

暦「あれ?でもちょっと待てよ。そんだけ化け物スペックの奴を、あのクウガって奴はどうやって倒したんだ?」

忍「どうやっても何も、普通に殴り合いじゃ」

暦「えっ、忍でも近づけない奴にどうしてクウガは近づけたんだ?」

忍「難しい事ではないぞ?ただ単に今日会ったあの姿のクウガはダグバと同じ能力を持っておるという事じゃ」

忍「お互いの力が干渉し、相殺してしまうため、最後はただの肉弾戦になってしまったんじゃ」

暦「同じ能力・・・。ってことはあのクウガも敵を内部から燃やせるのか・・・」

忍「そうじゃ。あの娘の札を燃やしたのもその力の応用じゃな」

暦「あのクウガって男。本当はかなり危険な存在じゃないのか?」

忍「本来はそうじゃ。究極の闇であるダグバと同等の存在になったあのクウガも、本来ならダグバと同じく究極の闇をもたらす狂戦士になるはすじゃが・・・」

忍「黒い筈の目が赤いままだったからの。あの男が優しさを失わずに変身したんじゃろうな。いやはや、全く大した男じゃ」

忍「だからこそ、あの娘を救えたんじゃろうな。」

暦「そうか・・・。あの人には感謝してもしきれないな。ところで忍」

忍「なんじゃ、主様よ」

暦「お前、超古代の話をなんでそこまで詳しく知ってるんだ。お前、500歳だって言ってたけど、もしかして本当はもっとサバ読んでんじゃないのか?」

忍「・・・さ、さぁ。ワシには何のことかさっぱり・・・」

end

これでオマケも終了です。
ありがとうございました。

いきなりアルティメットになるのはどうかと思ったけど乙

>>44
確かにwww
勝手な設定なんですが、五代はもう常時アルティメットでいれるくらい強くなっている、という解釈になってます
サイヤ人のver1みたいな

あと個人的に雪景色と白い撫子が、ダグバ戦の状況に似てるからってのもあります

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