伊原「折木ってカラオケに行って童謡とか歌うタイプよね」 折木「」(277)


伊原「人らしい感受性が死んでるアンタが最近の音楽なんて知ってるわけないし」

折木「」

伊原「かと言って頑なに歌わないのも面倒くさいから、
   童謡とか唱歌みたいな面白くもなんともない歌でさっさと流してお茶を濁すタイプよね」

折木(こいつ、言わせておけば……)

折木「おい伊原…」

福部「それは違うんじゃないかなぁ摩耶花」

折木(……里志?)

伊原「ふくちゃん?」

福部「ホータローはそんなことしないよ」

伊原「えっ?」

折木(いいぞ里志、言ってやれ)

福部「そもそもホータローはカラオケに行こうって話題が出た瞬間にこっそり帰ろうとするタイプさ」

折木(お前に期待した俺がバカだったよ)

伊原「ああ、確かにそんな感じね。とにかく集団行動に向いてないのよね、折木って」

福部「そうそう。空気が読めないっていうかね」


伊原「そうなのよ。まぁこんなヤツとカラオケに行ったところで面白くもなんともないけどね」

折木「さいで……」


ガラガラッ


える「遅くなって申し訳ありません」

伊原「ちーちゃん!」

福部「やぁ、千反田さん」

折木「よう」

える「何やらにぎやかでしたけど、どんなお話をされていたんですか?」

伊原(う゛っ……しまった、あんまり折木をいじめるとちーちゃん怒るのよね……
   何とか話題をそらして……そうだわ!)

伊原「あっ、そうだちーちゃん、今日カラオケに行かない?」

える「えっ?カラオケですか?」

福部「!……あーそうそう。さっき摩耶花と話してたんだよ。千反田さんを誘って行かないかって」

伊原(ナイスふくちゃん!)グッ

折木(………アホらし)

える「あの……実は私、カラオケというものに行ったことがなくて」

伊原「えっ、そうなの?」

える「はい……ですから、私が行っても退屈させてしまうだけかと」

福部「そんなカタく考えなくていいんだよ」

伊原「そうそう。あっ、じゃあ今日はちーちゃんのカラオケデビューってことで!」

える「摩耶花さん……」

伊原「ねっ、行こ?」

える「……はい、そういうことでしたら、喜んで」ニコッ

伊原「やりっ!」




折木(……………すっかり蚊帳の外だな)

折木「ウルトラソウッ!」

里志「ハァイ!」

折木(………今の内に)ソーッ


ガタッ


折木「しまっ…」

える「あっ、折木さんも行きますよね?」

折木「いや、俺は……」

伊原「無駄よちーちゃん。こいつが歌なんて歌えると思う?」

折木(むっ)

福部「そうだよ千反田さん。現に今こっそり帰ろうとしてたし」

伊原「そうそう。どうせコイツが来たって童謡くらいしか歌える曲なんてないわよ」クスクス

折木(………ここで感情的になっては省エネ主義者の名折れだ。
   しかし………)

折木「お前らなぁ、人をおちょくるのも大概にしろよ」

折木(ここまで言われて大人しく引き下がる義理もない)

福部「へぇ?」

折木「俺にだって歌くらい歌える」



える「よかった、折木さんも来るんですね?」パァァ

折木「あっ」

伊原(よし)

福部(かかった)


折木「あー千反田。今のはコイツらに……」

える「失礼かもしれませんが、折木さんが歌うところが想像できなかったんです」

折木「だからな…」

える「折木さんはどんな歌を歌われるのですか?」

折木「あのな……」



える「私、気になりますっ!」キラキラ



折木「…………はぁ」

―――――――カラオケボックス

伊原「久しぶりねー」

福部「お、LIVE D●Mだ。ラッキー」

える「意外に暗いんですね」

伊原「あっ、今電気点けるね」

パチッ




折木(………やってしまった)

福部「早速帰りたそうだね、ホータロー」

折木「………分かってるならどうしてあの時止めなかった」

福部「僕と摩耶花は止めたじゃないか」

折木「挑発したの間違いだろ」

福部「見解の相違だね」

折木「さよけ」

福部「まぁ、どっちにしろ部長の決定に僕ら平部員は従うだけさ」

折木「………ふん」

福部「………それ以前に、あんな嬉しそうな顔されたら断れないだろ?ホータローにはさ」

折木(言ってろ)




える「ええと……このタッチパネルの機械はどうやって使うのですか?」オロオロ

原「ああ、それは……って直接やって見せた方が早いか」

える「そうですね、お願いしてもいいですか?」

伊原「オッケー。じゃあ私が最初に入れるから」ピッピッ

える「……あぁ、なるほど……」

伊原「それで最後にここで……送信!」ピピピッ

える「すごいです!」




折木「…………」

福部「何か言いたそうだね」

折木「知らん」

福部「」ニヤニヤ

伊原「この画面が出たら送信完了ね」




http://www.youtube.com/watch?v=f3-q6HO0-zY

~~♪

伊原「あっ始まった!マイクマイク…」

える「わー」パチパチ



  《あなたの名前呼んだらそこで 突然目が覚めそう》

  《こんなに上手く行きっこない また偶然会えるなんて》

える「何だか……情熱的な歌ですね」

折木「…………」チラッ

福部「~♪」クリクリ

折木「……里志」

福部「何だい?」

折木「俺はこういう場の作法に疎いが、人が歌ってる間に携帯を弄るのは感じが悪いということは分かるぞ」

福部「ああゴメンゴメン。ほら、コレだよ」

折木「『コレだよ』と言われても……何だこれは?」

福部「アプリだよ。あらかじめお気に入りの曲を登録しておいて、携帯から直接本体に送信できるんだ」

折木「ほう」

福部「勿論曲の検索もできるから普通にリモコン感覚でも使えるしね。
   対応してる機種でよかったよ」

折木「………便利そうだな」

福部「ホータローもいい加減携帯くらい持ったらどうだい?」

折木「考えておく」



   《ときめきの導火線が 体中を走ってく》

   《バラバラにならないように しっかりしなくちゃ私》

える「摩耶花さん、かっこいいです!」


   《でもちょっと 今日はちょっと 気持ちが迷子の仔猫》

   《優しさで攻められたら ついてくしかないかもね……///》

える「?」

折木(コイツ今更恥ずかしくなったのか)



………
……………
…………………


~~~♪

える「摩耶花さん、すごいです!」パチパチ

伊原「ありがと、ちーちゃん。お世辞でも嬉しいわ」


える「いいえ、とってもかっこよかったですよ」

伊原「そう?……ありがと。………」チラッ



福部「さってと、次は僕かな」

折木(こいつの神経の太さだけはあやかりたいものだ)




http://www.youtube.com/watch?v=jRNIG2e2GrQ&feature=relmfu


   《虫も殺さぬ顔して キツイことを平気で言う》

   《自分じゃ出来もしないで 人に押し付けてばかり》

伊原「」

折木(今だけは同情してやるぞ、伊原)




   《周りの顔を気にして 隣にならい物を言う》

   《ロクに話も訊かずに 相槌打って作り笑い》


える「あれ……?あれれ……?」ピコピコ

折木「どうした」

える「あっ、いえ何でもありません……折木さん、お先にどうぞ」

折木「いや、俺も後でいい。それより何か飲み物を頼もう」

える「えっ?」

折木「この時間は一人最低ひとつは何か飲み物を頼まなきゃいけないんだ」

える「そうだったのですか。知りませんでした」

折木「まぁ来たことがなければ知らんだろう。それより何にするんだ?」

える「えっ?あ、はい。……あ、これがメニューなのですね
   じゃあ……アイスミルクティーにします」

折木「ん……おい伊ば、ら………」

伊原「いつもいつもふくちゃんってばもー……だったら今度はこの曲で……」ブツブツ

折木「………俺が頼む」



………
……………
…………………


伊原(ふくちゃんってばいつもそう……こんな風にはぐらかして…)


   《何だかんだ言っても そう君が好きだから》

伊原「!」

   《上手く言えないんですけど 『マイペース』それもいいんじゃない》

   《それじゃバイバイバイ それじゃバイバイバイ》

伊原「………///」



   《それじゃまた明日ね バイバイバイ》



伊原(えっと……これは、その…)

える「福部さん、素敵な歌でしたね」

福部「あ、そう?いやー千反田さんにそう言われると照れるなー」

伊原「」ムカッ

福部「結構前の曲なんだけど、カッコイイでしょ?」

える「そうですね!」

伊原(ちーちゃんは悪くないちーちゃんは悪くない……)イライラ

折木(伊原の怒気で里志がやばい)

バンッ!!


伊原「………次はあたしだから」

福部「摩耶花はさっき歌っただろ?順番順番」

える「えと、私はもう少し後でも」

折木「右に同じだ」

福部「そう?ならいいけど」


伊原(見てなさいよふくちゃん……!)




http://www.youtube.com/watch?v=O9V37wJ_9qw




   《なんでも自分でできるって 強がるだけ強がってもね》

   《君がいなきゃ 何もできないし》


える「あっ、さっきの福部さんの曲と同じ方が歌われてるんですね」

福部「そっちでかぶせてきたかー。さすがだね摩耶花」

折木(コイツの辞書に反省の文字はないのか)



   《冷蔵庫開けりゃ 何もありゃしないや》

   《さぁ吸いこんでくれ 僕の寂しさ孤独を全部君が》

   《さぁ噛み砕いてくれ くだらんこと悩みすぎる 僕の悪い癖を》


える「摩耶花さん、すごい迫力です……」

折木「鬼気迫るものがあるな」

福部「まーいいや何とっかなーるってもんでっしょ…♪」クルクル

折木(当の本人はこれだけどな)

福部「あっ、千反田さん、曲決まった?」

える「あの……すみません、もう少し……」

福部「了解。じゃー僕が繋ぎを……」

折木「……どうした?」

える「えっ?」




折木「ひょっとして、曲が見つからないんじゃないか?」

える「!」

折木「図星か」

える「どうして分かったんですか?」

折木「………何となくだ」

折木(リモコン相手にあれだけ首を傾げてたら普通は気付くだろ……)

える「ええと……」

折木「まぁ、世の中の全ての曲が入ってるわけじゃないからな。そういうこともあるだろう。
   諦めて別の曲にしたらどうだ?」

える「見つからないというか、その……」

折木「?」

える「だ、題名を失念してしまって……」

折木「は?」

える「さっきから、どうしても曲のタイトルが思い出せないんです」

折木「」

折木「何というか………お前がど忘れなんてめずらしいな」

える「正確に言うと、タイトルが分からないんです」

折木「分からない?」

える「はい」

折木「……どういうことだ?」

える「この間、お部屋でラジオを聴いていたんですが」

折木「ふむ」

える「そのときにその曲が流れてきたんです」

える「それがとても素敵な曲で、一番が終わってから録音を始めたんです」

折木「なるほど」

える「そのあと何度も繰り返し聴いて大好きになったんですけど………」

折木「………曲紹介の部分が録音されていなかったと」

える「そういうことなんです」

折木「なるほどな……」



   《止めなよ この世に男はアレだけじゃないよ》

   《勘違い 思い違い してるだけでそりゃ愛じゃない》


える「歌っている方も結局分からなくて……」

折木「なるほど。そりゃ探しようがない」

える「二番の歌詞とメロディは覚えているんですが…」

折木「それじゃ難しいだろうな」

える「でも、今日ここにくることになった時、これだけは歌いたいと思っていたんです!」

折木「そう言われてもな……」

える「私の探していた曲が何なのか、分かりませんか?折木さん」



える「私、気になるんです」



折木「……………ハァ」

折木(そうは言っても、今回ばかりは無理だろう)

折木(曲名も歌手名も分からないんじゃな……ジャンル検索とやらも無理そうだ)

折木(唯一使える手掛かりは二番の歌詞だけ……厳しいな)



   《冗談じゃないんだよ 本気で言ってんだよ》

   《君は茶化して笑うでしょう》

   《後悔をしないように 思いにうそはつけないよ》

福部「ウソハツケナイヨー」

折木「!」

折木(…………なるほど、その手があったか)

折木「里志」

福部「ん?どうしたんだいホータロー。随分待たせたじゃないか」

折木「そうか?」

福部「もう僕と摩耶花でS●RFACE縛りが始まってしまうくらいにはね。それより何か用かい?」

折木「なに、すぐに済む」





折木「里志、携帯……というか、スマートフォンとイヤホンを貸してくれ」

米研いでた

………
……………
…………………


福部「なるほど、歌詞で曲を検索する機能があったね」

折木「ああ。見つからなくても、最悪検索エンジンで探せばいいしな」

福部「ね?やっぱりスマホって便利だろ?」

折木「お前の手柄じゃないだろ」

福部「まぁまぁ。でももってた方がいいって思っただろ?
   結果的に千反田さんの助けになったんだし」

折木「何故そこでアイツの名前が出る」

福部「少しは文明の利器の恩恵に与る気になったかい?」

折木「…………前向きに検討しておく」

伊原「ちーちゃんどんな曲歌うだろ」ワクワク

える「ここを押して……できました!」ピピピッ




http://www.youtube.com/watch?v=K0slqS4Qiac

伊原「!!」


   《やさしい陽だまりに チャイムがディレイする》

   《ほほをなでる風 息吹は深くなっていく》

伊原「すごい!ちーちゃんどうしてこの曲知ってるの?」

福部「知ってるのかい?」

伊原「大好き!アニ……あー、ドラマの主題歌なんだけどね?」

折木(アニメだ)

福部(アニメだね)

伊原「主人公の女の子がすっごいかわいいのよ!」



   《あどけないこんな気持ちを はじけ飛ぶほど笑いあえた日を》

   《大切に育てていけるように》

   《途切れ途切れの時を越えて たくさんの初めてをくれた》

   《つながってゆけ とどけ》



折木「………………」

伊原「見とれてんじゃないわよ折木」

折木「なっ」

福部「いやぁ、聴き惚れていたの間違いじゃないかい?」

折木「何をバカな………」

伊原「ほら、ちーちゃんも歌ってるんだからアンタも何か曲入れなさいよ。
   あたしとふくちゃんはしばらく休むから」

折木「何でだ。別に好きに歌えばいいだろう」

伊原「アンタがちんたらやってる内に歌いまくって疲れたの!ほら、早く!」

折木「」



   《放課後の夕闇 笑う君の背中》


伊原「ああ、ちーちゃんかわいい………ん?」

福部「どうしたの摩耶花?」



   《僕の中の君と 君の中の僕で 絡まる未来色のライン》

   《雨上がりの街の匂いと 夢みたいな秘密胸に抱いて》

   《何度も泣きそうになって また笑う》


伊原「いえ、多分気のせいね……仮にそうだとしても認めないし、あんな奴」ボソッ

福部「?」

折木「どれにするかな……」ピッピッ



折木(部室でああ言ったはいいが……いざとなるとダメだな。
   ちゃんと覚えている曲がほとんどない)

折木(普段音楽など聴かんからな……)

折木(………この際本当に唱歌で誤魔化すか)

折木(いや、それはダメだ。無条件降伏以外の何物でもない)

折木(………あっ、あれはどうだ。この間姉貴がリビングで見ていた映画の主題歌)

折木(つまらんだの大根だのと散々文句を言いながら何度も見ていたからな、
   曲は覚えているぞ)

折木(歌詞を見ながらなら歌えんこともないだろう)

折木「よし」ピッピッ

伊原「決まったの?」

折木「ああ」

伊原「なら早くしなさいよ、ほんっとグズなんだから」

折木(……俺は前世でこいつの親でも殺したのだろうか)ピピピッ


福部「うん?」

伊原「えっ?」

折木「あっ」


………
……………
…………………


    《ほんの少し大人になってく 君になりたい僕を越えて》

    《つながってゆけ 今すぐ君に》

    《とどけ》


伊原「最高だったわよ、ちーちゃん!」

える「ご、ご清聴ありがとうございました」ペコリ

福部「いや、本当によかったよ。上手いっていうか、雰囲気が出てたね」

える「ありがとうございます」ニコニコ

伊原「……ところでちーちゃん」チョイチョイ

える「?どうかしましたか、摩耶花さん?」

伊原「いや、あたしの見込み違いならいいんだけど……」





http://www.youtube.com/watch?v=wYAVkKDdL6U&feature=related

折木「始まったか」



   《つぶらな瞳も 鼻にかかる》

   《じゃれた声も その小さな手も》

ご飯

私怨支援

シャケうめえ。
続き書くお

はよ

える「折木さん、お上手です!」

伊原「で、ちーちゃん、話の続きなんだけど……」

える「あ、はい、何ですか?」

伊原「さっきちーちゃんが歌った曲」

える「はい?」


   《行き交う人たちの幸せ 自分のことのように》

   《どうして ねぇ 願うの?》


伊原「ひょっとして、アイツのこと?」

える「へ……あ……あぁ………っ」カァァァ

伊原(かわいい)

        彡川三三三ミ
       川川 ::::::⌒ ⌒ヽ
      川川::::::::ー◎-◎-)

      川(6|::::::::  ( 。。))   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ._川川;;;::∴ ノ  3  ノ  < このスレッドの作者ですけど?なにか?
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える「えっとその……いや、そういうつもりじゃ……」カァァ

伊原「違うの?」

える「ええと、違うと言いますか……」

伊原「違うというか?」





える「…………今、気がつきました。
   ……あの曲が好きな理由」

伊原(無自覚とか何それかわいい)

風呂

える「いいえ、とってもかっこよかったですよ」

伊原「そう?……ありがと。………」チラッ



福部「さってと、次は僕かな」

折木(こいつの神経の太さだけはあやかりたいものだ)

あぼーん大量だな

伊原(まさかとは思ってたけど……はぁ、かわいい)

伊原(………それにしてもよ)


   《僕にしか言えない 言葉を今》

   《君に 届けたい》


伊原「………わざとじゃないならアイツも大概ね」ハァ

える「摩耶花さん?」

アニメだと奉太郎の一方的なんだが


伊原(もうなんなのこの二人!ほんと何なの!?)

伊原(特に折木!)


   《飛び交う嘘や嫉妬に 迷い惑わされない心よ》

   《まっすぐな 祈りよ》

   《僕は目を閉じて 君との未来を思い描く》

   《その笑顔も描いてる》


伊原(アンタほんとにわざとじゃないわよね!
   傍から見てる身にもなりなさいよ!!)

える「この曲も素敵ですね」

伊原(こっちはこっちでこんなんだし……)

福部「やるねーホータロー」

伊原(ふくちゃんも相変わらずすっとぼけだし………)

伊原「……………グレてやろうかしら」



える「そういえば、私が先程歌った曲と名前が似ていますね」

伊原「!」

える「偶然でしょうか?」

保守

原(………いいこと考えた)

伊原「偶然かどうかは知らないけど……」

える「えっ?」

伊原「実はね………」




………
……………
…………………

また原さんでたw

× >原(………いいこと考えた)

○ >伊原(………いいこと考えた)



   《来年も再来年も 今以上に君が好きで》

   《それぐらい 僕のすべてで》

   《僕にしか言えない 言葉を見つけたから》

   《心まで 交わした想い 君に届けたい》



福部「すごいじゃないかホータロー!君にも人並みの感受性ってものがあったんだね!」

折木「お前な……」

福部「今日はそれが分かっただけでも収穫ってもんだね!」

える(千反田)
折木(奉太郎)
里志(福部)
原(巨人現監督)

える(俺の嫁)
折木(俺の本妻)
里志(俺の愛人)
原(オトナ帝国の逆襲の監督)

原さん
http://27.media.tumblr.com/IIdguVh50pimtq7wNAHy391Lo1_500.jpg

折木「……もういい。
   それよりも分かったか伊原、俺だって……ん?」

伊原「」ニヤニヤ

える「…………///」

折木「………千反田?」

える「は、はいっ!?」///

折木「…………どうした?」

期待


える「え!?なっ、何でもあり、ありませんよ?」///

折木「」




福部「…………摩耶花」ボソッ

伊原「何?」ヒソヒソ

福部「何をしたんだい?」ヒソヒソ

伊原「別に?」シレッ

福部「すっとぼけて……」ヒソヒソ

伊原「ふくちゃんには言われたくないわよ」フンッ



………
……………
…………………


福部「あーーーー歌った歌った」

伊原「たまにはこういうのも悪くないわね」

福部「明日声出るかな」

伊原「あっ、のど飴食べる」ハイ

福部「おっ、気が利くね。いただくよ」




える「…………」

折木「…………」

期待

× >伊原「あっ、のど飴食べる」ハイ

○ >伊原「あっ、のど飴食べる?」ハイ



折木(……店を出てから一言も話さないな)

折木(何かやらかしたか?心当たりはまるでないが……)

える「………」チラッ

折木「?」

える「!」フイッ

折木「」

える「…………////」

折木(………何なんだ一体)

福部「あっ、じゃあホータロー。僕たちはこっちだから」

折木「は?」

伊原「折木、ちゃんとちーちゃん送って行きなさいよ」

える「ま、摩耶花さん?」

伊原福部「「じゃ!」」ダッシュ!

折木「おい、待てお前ら!」

える「………行ってしまいました」

折木「……仕方ない。行くか」

える「え?あ、いえ、私はここで結構です!」

折木「そうも行かんだろう。日も落ちてきたしな」

える「ですけど、折木さんが遠回りになってしまいます」

折木「じゃあ途中までだ。お前の家が見える所まで送る
   それでいいだろ」

える「………ありがとう、ございます」

折木「ん」

氷菓がこういう展開のアニメだったらよかったのに・・・

>>205
今後なる

>>207
mgd?

………
……………
…………………

折木「…………」

える「……………」

折木(……まただんまりか)

折木「…………なぁ」

える「えっ!?あっ、はい、何ですか?」

折木「……………何でそんなに驚く」

える「べ、別に驚いてなんていません、よ?」

折木「………伊原に何か吹き込まれたな」

える「!!」ギクッ

折木「図星か………まぁ、話したくないならいい」

>>208
チューはない

える「………」

折木「それよりも、今日は楽しかったか?」

える「あ、はい!それはもう!」

折木「そうか……」

える「折木さんはいかがでしたか?」

折木「そうだな………とにかく疲れた」

える「………そうですか」ショボン

折木(しまった)


折木「ま、まあたまにならああいうのも悪くないんじゃないか?」

える「本当ですか?」

折木「あ、あぁ……」

える「じゃあ、えと、その……」

折木「?」

える「また、ご一緒してもいいですか?」




折木「……………………………気が向いたらな」

える「えっ!?」

氷菓のSSはスロー展開


折木「なぜそんなに驚くことがある」

える「あっ、ごめんなさい!
   まさか、そういう返事が返ってくるとは思わなかったので」

折木「……………頼むからお前まで伊原のようなことを言うな」

える「すみません………」ショボーン

折木(しまった)

折木「…………すまん」

える「……………」

折木「あー………その、何だ」

える「……………」




折木「……………よかったぞ、お前の歌」

える「!」

折木「何というか……うん、聴きやすかった」

える「………ありがとう、ございます」

折木(………俯いたままだが)

える「………………////」

折木(機嫌は直ったみたいだな)


………
……………
…………………



える「ここまでで大丈夫です」

折木「そうか」

える「わざわざありがとうございました」

折木「別にいい」

える「……………あの」

折木「ん?」

える「…………いえ、何でもありません」

折木「………そうか」





える「それでは、また明日」

折木「ああ、明日な」




なんだと


………
……………
…………………


―――――翌日、地学準備室

ガラッ

折木「よう」

福部「やあ」

折木「………ん、里志だけか」

福部「そうだよ。今日は金曜だし、摩耶花も来ないんじゃない?」

折木「なるほど」

wktk

原作読んでないんだけど奉太郎とえるは付き合えるの?

ガラッ

える「こんにちは」

福部「やぁ千反田さん」

折木「よう」

える「あっ、折木さん」

折木「どうした?」

える「あの、少し伺いたいことがあるんですけど……」

折木「断る」

よく叩かれてるけど氷菓って面白いよね

>>237
そこまでいってない

える「そんな!」

折木「どうせ面倒なことになるに決まってる」

福部「ちょっとそれはひどいんじゃない?」

える「お手は煩わせません!知らないなら知らないと行ってくださって結構ですから!」

折木「……………はぁ。
   ……………………………言うだけ言ってみろ」

える「ありがとうございます!ええとですね、







   『ヤレヤレ系』って、どういう意味ですか?」

折木「」

>>240
人気がでると叩かれる
面白くないやつは話題にすらでない

福部「………っ!」プススー

える「帰り道のお話をしたら急に摩耶花さんがイライラしだして」

福部「クッ……!」バンバン

える「耳になじみのない言葉だったので、訊き返したんですが教えてくれなくて」

福部「それはね、千反田さん。…プッ…ここにいる…」

折木「里志」

福部「ククッ……ごめんごめん」

折木「千反田」

える「はい?」

折木「伊原は、正確には何と言ったんだ。覚えてるだろ?」

える「はい。ええと確か………」





える「『ヤレヤレ系主人公なんて滅亡しろ』……だったかと」

折木「」



おしまい

終わりん。

保守。支援ありがとうございました。遅くてすまんかったな。
カラオケ行きたい。
じゃあの。

は?

     ノ´⌒`\           ∩___∩    ━┓     /  
  γ⌒´     \          | ノ\     ヽ.   ┏┛   /
 .// ""´ ⌒\ \       /  ●゛  ● |   ・    /.    ___   ━┓
 .i /  \   ,_ i )\      | ∪  ( _●_) ミ     /     / ―  \  ┏┛
  i   (・ )゛ ´( ・) i,/ \    彡、   |∪|   |    /     /  (●)  \ヽ ・
 l u   (__人_).  | .   \ /     ∩ノ ⊃  ヽ /     /   (⌒  (●) /
_\  ∩ノ ⊃ /  ━┓\  ∧∧∧∧∧∧∧/     /      ̄ヽ__) /
(  \ / _ノ |  |.  ┏┛  \<         >    /´     ___/
.\ “  /__|  |  ・     <   ━┓   >    |        \
―――――――――――――<.   ┏┛   >―――――――――――――

      ___    ━┓     <    ・     >.          ____     ━┓
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  /ノ  (●)\  ・       /∨∨∨∨∨∨\      /ノ  ( ●)  \   ・
. | (●)   ⌒)\      /            \     | ( ●)   ⌒)   |
. |   (__ノ ̄  |    /    / ̄ ̄ヽ  ━┓  \   |   (__ノ ̄   /
  \        /   /    / (●) ..(● ┏┛   \  |            /
    \     _ノ  /      |   'ー=‐' i  ・      \ \_   ⊂ヽ∩\
    /´     `\/        >     く          \  /´    (,_ \.\
     |      /      _/ ,/⌒)、,ヽ_         \ |  /     \_ノ
     |     /         ヽ、_/~ヽ、__)  \        \

才能がある
次回作に期待

――――夜


伊原『はぁぁぁぁぁぁあ!?それだけ!?』

える「は、はい。それだけ御挨拶して別れました」

伊原『どんっ……だけグズなのよアイツは!!』

える「あの、摩耶花さん?」

伊原『これだからヤレヤレ系主人公はキライなのよ!滅亡しろ!』


える「ええと………」

伊原『えっ!?あっ…ゴメン、つい興奮しちゃって……』

える「いえ……ところで」

伊原『うん?』

える「『ヤレヤレ系』って、どういう意味ですか?」

伊原『!!!』

伊原(しまったぁぁぁぁぁぁ!!)


える「折木さんのことなんですか?」

伊原「えっ?あ、いや、何でもない。何でもないのよ?」

える「意地悪なこと言わないで教えてください!」

伊原『…………!』

える「私、気になりますっ!」

伊原『………ごめんちーちゃん、また明日!』

える「えっ?摩耶花さん?」


ガチャッ

ツー……ツー……ツー……


える「……切れてしまいました」

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