ゴキ「うう…さむいよお…」 (15)
ゴキ「うう…ごはんがないよお…おかなすいたよお…」カサ
ゴキ「どおしてごはんなくなっちゃうのお…?死んじゃいそうだよ…」カサカサ
ゴキ「ん?夜なのに明るいところがあるよ!」カサカサ
ゴキ「うわあ!すごいよお!」カサカ
ゴキ「あの大きな囲いの中にはたくさんの食べ物があるよ!それになんだかあったかそうだよ!」カサ
ゴキ「さっそく入ろう!」カサカサカサカサカサ
ゴチン
ゴキ「ん?どおして入れないの?この透明な壁がじゃまするよ?」カサ?
ゴキ「うーん・・・・」
ゴキ「これは、違う入口を探さないとダメみたいだね」
…昆虫探索中
ゴキ「おっ!ここから暖かい風が吹いてる!どうやらはいれそうだね」カサカサカサ
ゴキ「思ったとおりだ!入れたよ!」カサッ
ゴキ「すごいよお!食べ物が食べきれないだけあるよお!暖かいよお!」
ゴキ「早速食べるよ!」
チャバネ「待ちなさい!」
ゴキ「えっ。きみはだれ?」
チャバネ「あなた、外からきたの?この季節に珍しいわね」
ゴキ「そうだよ。食べ物がなくなって、あちこち探しまわってここをみつけたんだよ」
チャバネ「そう、それは大変だったわね」
ゴキ「そうなんだよ!だからぼくはご飯をたべるね!」
チャバネ「だめよ!」
ゴキ「どうしていじわるするの?」
チャバネ「あなた、人間さんに殺されたいの?」
ゴキ「人間さん?殺される?」
チャバネ「…呆れた。何も知らないのね」
チャバネ「ここは人間さんのおうちなのよ。人間さんに見つかったら殺されるのよ」
ゴキ「……ふーん、よくわかんないけど、その人間ってのはぼくたちを殺そうとしているってこと?」
チャバネ「そうよ。でも、人間さんは暗い場所が苦手なのよ。だから、暗い場所にあるごはんだけ食べれば問題ないわ」
ゴキ「なーんだ。そうなんだね。わかったよ」
ゴキ「……ごほん、ごほん!なんだか煙たいよ!」
チャバネ「えっ…うそ、まさか…こんな時間に…うそでしょ?」
ゴキ「なに?なんなの?」
チャバネ「これはっ!バルサンよ!あなた、早く逃げて!」
ゴキ「えっ?でも、外は寒いしごはんもないんだよ?」
チャバネ「そんなこと言ってる場合じゃないわ!逃げないと死ぬのよ!」
ゴキ「で、でもぉ…」
チャバネ「大丈夫よ!隣の家の群れでかくまってもらいましょう!。私は私の群れに知らせてくるから、あなたは早く言ってて!」
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