蟇郡苛「バレンタインデー?」 (7)

蟇郡「なんだ?そのいかにも腑抜けていそうな響きのイベントは」

蛇崩「あっきれたぁ、20にもなってバレンタインも知らないのぉ?あんたどんな青春過ごしてきたのよ」

大牟田「2月14日は女性が男性に親愛の情を込めてチョコレートを送る日とされているんだよ。少なくとも日本ではね」カシャ

猿投山「そうそう!男にとっちゃある意味何よりも大事な日になるぜ。そいつの甲斐性が試されるってもんだ」

蟇郡「チョコレートォ?くだらん!そもそも一般生徒の学校への菓子持ち込みは禁じられている!」

蛇崩「私は持ち込んでるけどねぇ」ペロペロ

蟇郡「蛇崩ぇ!風紀委員権限でそのキャンディを没収するぞ!」

皐月「蟇郡、私も食べているぞ」ペロペロ

蟇郡「皐月様は例外です」

蛇崩「何よそれ!」

蟇郡「しかしチョコレートを送ったから何だと言うんだ」

蛇崩「ほんっと!相変わらずの風紀バカねあんた」

大牟田「僕の話を聞いていたかい?つまり女性が意中の男性へプレゼントを贈り、自分の意思を示すんだ。まぁ(恋愛における)宣戦布告みたいなものだよ」カシャカシャ

蟇郡(宣戦布告・・・)

猿投山「まぁ、蟇郡はそういった話から一番縁遠い存在だからな。贈りたい相手もいないだろう」

蛇崩「強いて言うなら皐月様かしら?ぜっ~たい受け取らなさそうだけど」

蟇郡「なるほど、大体わかった」

蟇郡「ふむ・・・興味深いものだな」

猿投山「え?本気で言ってるのか?」

蟇郡「そういった形での意思表示を知らなかっただけだ。そう意外でもあるまい」

蟇郡「ところでバレンタインは女性から贈ることしか出来ないのか?」

大牟田「一般的にはそれが普通とされている」

蛇崩「でも最近は逆チョコなんてのもあるしねぇ。形に捉われることもないんじゃない?」

皐月(蟇郡、何を考えている)

蟇郡「ふむ、ならば問題はないな」

猿投山「おいおい、本気で誰かにやるつもりか?明日のバレンタインデーは雹でも降りそうだな」

大牟田「既に意思は固いようだね。」カシャ

皐月「先に言っておくが、私はそんな軟派な物は受け取らんぞ」

蛇崩「あーらら、渡す前からフられちゃったわね蟇郡」ケタケタ

蟇郡「いや、渡す相手は皐月様ではない」


猿蛇大「え?」

蟇郡「他でもない、纏流子だ」

猿投山「・・・ハッハッ蟇郡がこのテの冗談を言うとは思わなかったぜ」

蛇崩「ホント!いーい蟇郡?冗談はあんたみたいなお堅い風紀バカが言っても面白くないのよ」

大牟田「常に冷静なこの僕が一瞬言葉に詰まってしまったよ」カシャ

蟇郡「冗談も何も、本気だ」

皐月「・・・・・・」

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