赤沢「多佳子!恒一くんに番号教えたのに電話が掛かってこないの!」(185)



  3年3組

赤沢「恒一くん ちょっといい?」

恒一「何? 赤沢さん」

赤沢「勅使河原に聞いたんだけど あなた携帯持ってるそうね?」

恒一「父さんが外国だから いつでも連絡取れるように持ってるけど それが?」

見崎「携帯・・・ 嫌な機械・・・・・」ぼそっ

赤沢「恒一くんもこのクラスの状況は分かってると思う・・・」

恒一「うん 災厄の事だね・・・」

赤沢「えぇ 災厄はいつ起こるか分からない・・・ だから、もしもの時の為に携帯の番号を交換しておこうと思って」

恒一「なるほど・・・ その通りだね さすが対策係だね」ニコッ

赤沢「ほ、褒めても何もでないわよ」(こ、恒一くんに褒められた////)


赤沢「はい これが私の番号よ掛けてみて」

恒一「うん」ピッポッパッ


  プルルルルルッ プルルルルルッ・・・


赤沢「掛かってきたわ これが恒一くんの番号ね 登録しておくわ」

恒一「うん それじゃこっちも」ピッピッ


  電話帳 メモリ48

   赤沢 090-XXX-XXXX


恒一「これでよしっと」

赤沢「ちょっと! 恒一くん!!」


恒一「な、何? 赤沢さん」びくっ

赤沢「何じゃ無いわよ! 赤沢だけじゃ どこの赤沢さんか分からないじゃないの!!」

恒一「いや、でも 苗字が赤沢の知り合いは 赤沢さんしか居ないし・・・」

赤沢「ダメよ! これから知り合うかもしれないじゃない!」(私のお父さんとかお母さんとかそれから・・・)

恒一「そ、それはそうかも知れないけど・・・」

赤沢「つべこべ言わずフルネームで登録して!」

恒一「は、はい・・・」


  電話帳 メモリ48

   赤沢 泉美 090-XXX-XXXX


恒一「これでいいかな?」

赤沢「えぇ これで問題ないわ」


恒一「でも、こうして見ると 赤沢さんの名前ってキレイだね」ニコッ

赤沢「ほ、ほ、褒めても何もでないからね//////」(恒一くんが 私の名前がキレイだって♪)どきどき

恒一「じゃあ何かあったら 連絡するね」

赤沢「えぇ 困った事があったら何時でも電話してきて」


赤沢「♪」(恒一くんの携帯番号ゲット~♪)


  電話帳 メモリ01(当然1番目にした)

   榊原 恒一くん 090-XXX-XXXX


杉浦「どうしたの泉美? 随分ごきげんね」

赤沢「えっ そ・ん・な・こ・と・な・い・わ・よ♪」にやにや

杉浦(そんな事ないね・・・ 見れば分かるわよ、お気に入りの彼ね)


  放課後 演劇部

千曳「今日はここまでだよぉ」

「ありがとうございました」

綾野「由美! コンビニ寄ってこうよ?」

小椋「いいよ 泉美も来る?」

赤沢「け、携帯!!」ピッピッ


  着信履歴 0件


赤沢「・・・」


小椋「泉美? どうかしたの」

赤沢「えっ? 何でもないわ」(恒一くんも部活の事は知ってるし 部活中に電話掛けるはずないわね!)

綾野「コンビニ行く? 泉美」

赤沢「ごめんさい 今日は用事があるの」

綾野「そうなんだ じゃあまた明日ね バイバイ」

小椋「バイバイ 泉美」

赤沢「えぇ ふたりともさよなら」


  下校中

赤沢(部活も終わったし そろそろ電話が掛かってくる頃ね!)ピッピッ


  電話帳 メモリ01

   榊原 恒一くん 090-XXX-XXXX


赤沢(まだかな・・・・・)どきどき


  赤沢家

赤沢(おかしい? もう家に着いてしまった)

赤沢(!・・・わかったわ 下校中だとゆっくり話せないから 私が家に着いた頃に電話してくるのね!)

赤沢「ただいま」

赤沢ママ「おかえり泉美」

赤沢「晩ご飯まで部屋にいるから」タタタッ

赤沢ママ「泉美? ・・・お年頃ね」クスッ


  赤沢さんの部屋

赤沢(さぁ! 私の部屋に着いたわ 恒一くん何時でもOKよ!)どきどき



 2時間後

赤沢ママ「泉美~ ごはんよ」

赤沢「は~い」(どうして電話が掛かってこないのかしら? 恒一くんまだ帰ってないのかの?)


  赤沢家 ダイニングルーム

赤沢「・・・」ピッピッ


  着信履歴 0件


赤沢ママ「泉美! 食事中に携帯触るのやめなさい!」

赤沢「ごめんなさい・・・」(どうしてよ・・・ どうして電話がないのよ)


  1時間後

赤沢ママ「泉美~ お風呂に入りなさい」

赤沢「はい・・・」
  (まだ恒一くんから電話が来ない・・・ 今日は三神先生と外出でもしてるのかしら 
   だから帰宅が遅くなってるの? じゃあそろそろ電話かな!?)


  赤沢家 バスルーム

赤沢(お風呂に入ってる時に電話があったら困るし 携帯はここに置いて ドアも少し開けておかないと)

  赤沢さん入浴中

赤沢「♪」ゴシゴシ ザバァ

   ・
   ・
   ・

赤沢(いいお湯だった ・・・もしかしたら電話掛かってたかも?)ピッピッ


  着信履歴 0件


赤沢「・・・」


  赤沢さんの部屋 夜の11時

赤沢(泉美のうっかりさん ゆっくりお話しするなら 夜に電話するに決まってるじゃない!!
   晩ご飯も食べた・・・ お風呂も入った・・・ 歯も磨いた・・・ 
   準備は完璧 いつでも大丈夫よ恒一くん!)どきどき






  翌朝

赤沢「・・・恒一くん・・・むにゃむにゃ」

赤沢「!・・・はっ しまった!いつの間にか寝てしまったの!?」

赤沢「け、携帯!」ピッピッ


  着信履歴 0件


赤沢「・・・」(これは絶対おかしいわ・・・ まさか恒一くんの身に?)





  3年3組

赤沢「多佳子!おかしいの! 恒一くんに携帯の番号教えたのに電話が掛かってこないの
   まさか災厄・・・ 恒一くんに何かあったのかも?」

杉浦「榊原君ならもう来てるわよ」

赤沢「えっ?」

恒一「変なこと言うなよ 勅使河原」

勅使河原「俺、そんなに変なこと言ったか?」

望月「うん 変だったよ」

赤沢「アレ!? ・・・じゃあどうして電話が無かったのよ?」

杉浦(用事が無いだけでしょ・・・)

杉浦「そんなに心配なら 自分から電話してみれば?」

赤沢「!そ、そうね、そうするわ!」


  授業中

久保寺「これは擬人法と言って・・・」

赤沢(と言ったものの、何って言って電話したらいいのかしら?)ぶつぶつ


  下校中

赤沢「・・・」ぶつぶつ


  赤沢さんの部屋

赤沢「・・・」ぶつぶつ

赤沢「!? お互いの無事を確認するために定期的に連絡! これだわ!」




赤沢(となれば早速)ピッピッ


  電話帳 メモリ01

   榊原 恒一くん 090-XXX-XXXX


赤沢「・・・」(イザとなると結構勇気がいるのね)どきどき

赤沢(泉美! 勇気を出して! ボタンを押すだけよ! それで恒一くんと話せるのよ)

赤沢「・・・・・・・・・・・・・・・うぅ  ダメッ!!」

赤沢「まさか恒一くんに電話するのに こんなにエネルギーが要るとは思わなかった・・・」はぁはぁ


  30分後

赤沢「落ち着いてきたし 今度こそ行くわよ」ピッピッ


  電話帳 メモリ01

   榊原 恒一くん 090-XXX-XXXX


赤沢「えいっ!」ピッ

赤沢「・・・・・」どきどき


  ツー ツー ツー


赤沢「・・・だ、誰よ こんな時間に恒一くんと電話してるの」ギリッ


  恒一の部屋

恒一の親父「暑いぞ!インドは」

恒一「それで、なに?」


赤沢「今度こそ!」ピッ


  プルルルルルッ プルルルルルッ・・・


恒一「うん?今度は誰?・・・ あ、赤沢さんからだ 何かな?」ピッ


恒一「もしもし?」

赤沢「こ、恒一くん!?こんばんわ! 怪我はない!?大丈夫!?」

恒一「えっ・・・こんばんわ赤沢さん 別に何ともないけど・・・ 急にどうかしたの?」

赤沢「だ、だって恒一くん、番号教えたのに全然掛けてこないから 何かあったのかと思って・・・」

恒一「いや、とくに掛ける用事もなかったし・・・」

赤沢「それにしたって、せっかく番号交換したんだし 一度くらい掛けてきても良いんじゃない?」ムッ

恒一「ご、ごめん・・・」(なぜ謝ってるんだ、恒一・・・)

赤沢「・・・まあいいわ、恒一くんが無事でよかった・・・ でもいい?災厄はいつ起こるとも限らないんだから、油断しちゃダメよ?」

恒一「うん、分かってる 心配してくれてありがとう それじゃあ・・・」

赤沢「あっ!?ちょ、ちょっと待って!」(ま、待ってよ! まだ本題に入ってない!!)

恒一「うん?何?」


赤沢「さっき言った通り災厄はいつ起きるか分からないから、これからはお互いの無事を確認するために定期的に電話しましょう」

恒一「・・・いいけど、定期的ってどれくらい?」

赤沢「そうね・・・・・ それじゃあ、毎日モーニングコールとして朝7時と
   それから放課後1時間おきにお互い交替で電話しましょう」

恒一「え゛っ!?・・・ ちょ、ちょっとそれは多すぎるんじゃないかな・・・?」

赤沢「こ、これも対策の一環よ 辛いかも知れないけど我慢して」

赤沢「じゃあ、さっそく明日から実行するわよ モーニングコールは恒一くんからお願いね! じゃあおやすみ!」ピッ

恒一「あっ!?ちょっt」


  ブツッ  ツー ツー ツー・・・


恒一「・・・・・」


赤沢「やったわ泉美! これでこれから毎日 恒一くんと電話できるわ♪」

赤沢「ふふっ♪  あっそうだわ!」

恒一「大変なことになった・・・ とりあえず今日はもう寝よう・・・」


  プルルルルルッ プルルルルルッ・・・


恒一「・・・また赤沢さんからだ・・・」ピッ

恒一「・・・もしもし?」

赤沢「あ、恒一くん、さっき言い忘れたけど、休日はモーニングコール以降2時間おきに電話だからね
   それじゃあおやすみ♪」ピッ


  ブツッ  ツー ツー ツー・・・


恒一「」


  翌日 朝7時

恒一「そろそろ約束の時間だし電話しないと」ピッピッ


  電話帳 メモリ48

   赤沢 泉美 090-XXX-XXXX


  プル・・ガチャ「はい!!!!!!!!!!」


恒一「えぇっ!?」(速い!?)

赤沢「こ、恒一くんおはよう」

恒一「お、おはよう赤沢さん 速いね(電話出るの)」

赤沢「そうかしら? そんなに早くないわよ(もう7時よ)」

恒一「それでどう? 何か異常は無い」

赤沢「こっちは大丈夫よ! 恒一くんの方こそ」

恒一「こっちも大丈夫だよ」


赤沢「よかった・・・」

恒一「えっと・・・赤沢さん 心配してくれてありがとう」

赤沢「そ、そんな対策係として当然よ/////」どきどき

赤沢「それに気を抜くのは早いわ 登校中も気を付けないと」

恒一「そうだね じゃあ学校でね」

赤沢「えぇ 恒一くん学校で」


  ブツッ  ツー ツー ツー・・・


赤沢「きゃっほう!! 恒一くんからのモーニングコール!! 泉美ちゃんってば、この夜見山一の幸せ者め!!」


   こうして、わたしと恒一くんとの『愛のホットライン』が始まったの!


  下校中

勅使河原「俺にだって不安なことあるぜ、よりに・・」


  プルルルルルッ プルルルルルッ・・・


恒一「ごめん電話」ピッ

「うん・・・いま下校中・・・・」
「うん・・・大丈夫だよ・・・・・」

勅使河原「なんだ? サカキの母ちゃんか?」
望月「お母さん居ないはずじゃ?」

「そんな事ないって・・・・うん」
「そうなんだ・・・ うんまっすぐ帰るから・・・」
「うん、じゃあまた後で」ブツッ

恒一「ごめんごめん」

勅使河原「誰から電話だ? サカキのばあちゃんか」

恒一「違うよ 赤沢さん それでどこまで話してたっけ?」

勅使河原「!?」(何で赤沢がサカキの母ちゃんみたいな電話してるんだ?)
望月「!?」(赤沢さん何で こんな電話を?)


  放課後 演劇部

千曳「今日はここまでだよぉ」

「ありがとうございました」

綾野「由美! 今日もコンビニ寄ってこうよ?」

小椋「また? いいけど 泉美も来る?」

赤沢「ごめんもう時間だから」

綾野・小椋「時間?」


  プ…ガチャ「はい♪」


綾野・小椋「は、速い!?」

「うん・・・そんな、別に速くないわよ・・・/////」
「うん・・・いま部活終わったところ・・・」

綾野「泉美のお母さん?」
小椋「それにしては嬉しそうね?」

「大丈夫だから・・・」
「うん・・・気を付けて帰るから・・・」
「うん・・・それじゃあまた後でね♪/////」ブツッ


赤沢「ごめんなさい、ふたりとも さぁコンビニ行きましょう」

綾野「泉美 いまの電話お母さん?」

赤沢「恒一くんよ どうして?」

綾野「!?」(泉美とこういっちゃん いつの間にそんな仲に?)
小椋「!?」(ウソ? ふたりは付き合ってるの?)



  翌日 3年3組

勅使河原・綾野「どういう事だ?」

杉浦「どうもこうも無いわよ ふたりは携帯で安否確認してるだけよ」

勅使河原・綾野「安否確認?」

杉浦「実は・・・」

勅使河原「なるほど・・・ そんな事があったのか」

綾野「いいな~ 泉美」

杉浦「別にふたりには 実害ないから良いでしょう」

勅使河原「まぁ 確かに実害無いけどよ なぁ?」

綾野「うん びっくりしちゃって」

杉浦「私なんか『愛のホットライン』とか言われて 毎日話を聞かされてるのよ」はぁ~



  そして1ヶ月後

赤沢ママ「泉美 ちょっと来なさい」

赤沢「なに? お母さん」

赤沢ママ「先月の携帯の料金なんだけど・・・ これはどういう事なの!」

赤沢「あっ・・・」

赤沢ママ「この金額は尋常ではないわ 一体何をしてるの?」

赤沢「そ、それは・・・」

赤沢ママ「正直に話さないと 携帯は解約ね」

赤沢「待って! 話します 実は・・・」


赤沢ママ「・・・なるほど 友達との電話に夢中なってたらこんな金額になったと」

赤沢「ごめんなさい・・・」

赤沢ママ「友達と電話をするなとは言わないけど こんな使い方では、携帯を持たせる訳には・・・」

赤沢「そ、そんな! それだけは許してください」

赤沢ママ「じゃあ約束できる? 電話の時間減らすの」

赤沢「はい・・・ 約束します」

赤沢ママ「今回だけよ お父さんには黙っておくから」

赤沢「ありがとう お母さん」


  恒一の部屋


  プルルルルルッ プルルルルルッ・・・


恒一「赤沢さんからだ 少し早いけど? まさか何かあった!?」ピッ

恒一「もしもし」

赤沢「恒一くん・・・」

恒一「!赤沢さん何かあったの? まさか災厄が!? 今どこに居るの!?」

赤沢「心配してくれてありがとう 私は大丈夫よ・・・  恒一くん実は・・・」

恒一「?」


恒一「・・・そうなんだ」

赤沢「うん・・・ これからは朝の電話と帰宅の確認の2回だけしか電話できないから・・・」

恒一「仕方ないね それじゃ明日から1日2回だね」

赤沢「えっ?! うん・・・」(恒一くん 淋しくないの?)

恒一「わかった じゃあ少し早いけど おやすみ赤沢さん」

赤沢「えぇ おやすみ恒一くん」


  ブツッ  ツー ツー ツー・・・


赤沢(どうしてよ? 私はこんなに辛いのに・・・ 恒一くんは何ともないの?)じわっ

恒一(明日からは 時間を気にせずに済むぞ)






恒一(?・・・・・・なんだろ この感じ?)


恒一「寂しいなぁ」

恒一「そうだ!」

恒一「赤沢さんの代わりに、見崎や綾野ちゃんと電話すればいいんだ!」


  翌日 下校中

勅使河原「俺だって悪いと思ってるさ でも・・・」

恒一(あっ! 赤沢さんに電話する時間だ)ピッ


  電話帳 メモリ48

   赤沢 泉美 090-XXX-XXXX


恒一(・・・そうだった 1日2回しか電話出来ないんだった・・・)

勅使河原「ってサカキ 何で怖い顔して携帯眺めてんだ?」

恒一「あっ! ゴメン何でもないよ」

勅使河原「赤沢との『愛のホットライン』の時間じゃないのか?」にやにや

恒一「赤沢さんとはそんなんじゃ無いよ・・・ それにもう電話はいいんだ」(なんで落ち着かないんだ・・・)

勅使河原(何かあったのか?)
望月(さぁ?)


  放課後 演劇部

千曳「今日はここまでだよぉ」

「ありがとうございました」

綾野「泉美! そろそろ時間じゃないの?」

小椋「そうそう」

赤沢「今日はいいの・・・」

綾野・小椋「えっ?」

綾野(ふたりに何かあったのかな?)
小椋(私に分かる訳無いじゃない)


  翌日 3年3組

勅使河原・綾野「どういう事だ?」

杉浦「どうもこうも無いわよ 泉美が携帯使いすぎてお母さんに怒られたのよ」

勅使河原・綾野「携帯の使いすぎ?」

杉浦「実は・・・」

勅使河原「なるほど・・・ そんな事か」ホッ

綾野「なんだ てっきりケンカしたのかと・・・」ホッ

杉浦「とは言え ここのままではまずいわね・・・」

勅使河原「なにが?」

杉浦「なにがって あのふたり明らかにおかしくなってるじゃない」


恒一・赤沢「・・・」はぁ~


綾野「そうみたいね」

杉浦「みんなも何か考えてよ」

勅使河原「何かって言われても・・・」

見崎「繋がってるようにみえても ホントはひとりきり・・・」ぼそっ



 ガラッ 「話は聞かせてもらった」



勅使河原「水野!?」

綾野「水野君!?」

水野「オレにいい考えがある!」ドヤッ

杉浦(なんか嫌な予感が・・・)

水野「姉貴から聞いたんだけど・・・」


勅使河原・杉浦・綾野「夜見山市内限定! 恋人間無料通話サービス!?」  *時代をかなり先取りしてるが許せ


綾野「そんなのがあるんだ?」

水野「俺も知らなかったんだけど 姉貴の同僚がそのプランを申し込んだらしくて」

水野「『水野さん「彼氏が居るからって! 何時までも長電話してるんじゃねぇ~!!」』
    ってキレて大変だったんだ・・・」

勅使河原「水野の姉ちゃんって彼氏いな・・・」(って聞くまでもないか)

杉浦「なるほど それにふたりが申し込めばいいのね」

水野「そういう事だ」

綾野「でも、あのふたり付き合ってる訳じゃないよね?」

水野「それがこのサービス自己申告でいいんだ つまりふたりは恋人ですって言うだけで良いんだってさ」

勅使河原「それなら いけるぜ 早速サカキに教えてやるよ」

杉浦「じゃあ私は 泉美に話すわね」


勅使河原「おい~サカキ」
恒一「勅使河原?なに」
勅使河原「実はさビックリ情報が出てきたんだな・・・」

杉浦「泉美 いいかな?」
赤沢「なに?多佳子」
杉浦「あのね 泉美・・・」


恒一・赤沢「夜見山市内限定! 恋人間無料通話サービス!?」


恒一「勅使河原は勘違いしてるよ 僕と赤沢さんはそんなんじゃ」オタオタ
勅使河原「いいんだよ 付き合って無くても ふりでいいんだふりで」

赤沢「恋人って・・・ 恒一くんとわたしはそんな・・・」オロオロ
杉浦「いいのよ付き合って無くても 恋人のふりするだけでいいんだから」

恒一・赤沢「まぁ・・・ ふりだけなら・・・」チラッ



   放課後 携帯ショップ

恒一「じゃあ入るよ赤沢さん」カチコチ

赤沢「えぇ恒一くん」ギクシャク


「いらっしゃませ~」


恒一「赤沢さん ま、まずはパンフレットで確認しよう」カチコチ

赤沢「そ、そうね」ギクシャク


  「夜見山市内限定! 恋人間無料通話サービス!!」


恒一「これだね どうやら本当みたいだね」カチコチ

赤沢「そうね 多佳子を疑ってた訳じゃないけど」ギクシャク


「あれっ? 榊原くん!」

恒一・赤沢「!?」ビクッ

   \   丶        i.    |       /      ./       /
    \   ヽ      i.    .|      /     /      /
      \   ヽ                        /
                 わ た し で す 
   \            _,,  ---一 ー- ,,,_

      、  _,,,, _,, -.'"           ` 、           -‐
ー     ミ三ミ三ミ三ミミ                ヽ_,
     -==三ミ彡三ミミ     ,,=-==     ==、 iミ=-、_
     _,,ンミミ三ミ三ミミ]  -彡-一 ー-、 r一 ーミ、|ミミ三ミ=-'      --

__   _, -==彡ミ彡ミミミ|  ン| ,=て)> (|ー| ,て)>、 ||三ミ彡==-'
_     ,彡彡三ミ三ミミレ'~ .|. '     |  ヽ   `  |ミ三彡三=-  = 二
     (_彡三ミ彡ミミミ'   ヽ、    ノ   \__ノiミ彡ミ三=ー
     ー-=二三ンーミミミ     `ー /(_r-、r-_)   .|彡ミ三=-、
     )(_ミ彡ミ| i' ヽヽミ       | : : : __ : :__: :i   .|彡ミ三=-、     --
     と彡ミ彡ミヽヽ<ヽミミ      |: ン=-ニ-ヽ、   .|彡ミ三==-
      彡ミ彡ミミヽ  ) `    、 .' <=ェェェェェン |    |彡ン=-=      --
-‐    -==彡三ミ `ーヽ : : : : : :i: :  `ー--一''  : : ノミ三==''

      '' てノこミ彡三ミ`i : : : : : :ヽ: : : .      .:, :/ミ三=-、
        '' 三ミ=三三ミ|ヾ、: : : : :ヽ: : : : : : : : :_ノ:./三=-'
         -=='' ̄ .        : ̄ ̄ ̄    彡 `

               /               ヽ          \
      /                     丶       \
     /   /    /      |    i,       丶      \
   /    /    /       |     i,       丶       \


水野さん「こんにちわ」

恒一「み、水野さん こんにちわ」カチコチ

水野さん「あれからどう? 身体の具合は」

恒一「えぇ もう大丈夫です」カチコチ

水野さん「榊原くんも機種変更?」

恒一「えっと・・・ そんな所です」カチコチ

水野さん「ふ~ん それで隣りに居るのは? もしかして彼女?」にやにや

恒一「ち、違いますよ クラスメイトの赤沢さんです」カチコチ

赤沢「!?」(ち、ちょっと恋人のふりはふり!?)ギクシャク

水野さん「はじめまして 水野 沙苗です弟がお世話になってます」ニコッ

赤沢「あっ! は、はじめまして 赤沢 泉美です」ギクシャク


水野さん(榊原くんは違うって言ったけど、どう見ても彼女よね
      それに「夜見山市内限定! 恋人間無料通話サービス!!」のパンフ持ってるし)

水野さん(ちょっとホラー少年をカラかってやりますか)ニヒヒ

水野さん「榊原くん その手に持ってるの知ってる?」

恒一「えっ!?」どきっ

水野さん「よかったら私と申し込まない?」

恒一・赤沢「えぇっ~!?」

女性店員「お客様 大声を出されては困ります」

恒一・赤沢「すみません・・・」

水野さん(おもしろいわ このふたり)クスクス


水野さん「大きな声では言えないけど これって恋人のふりでもいいのよ」

恒一「は、はぁ・・・」(知ってますよ水野さん)

水野さん「もし榊原くんと申し込んだら 夜勤の時にラヴクラフトの話とか出来るし」ニコッ

赤沢(ちょっと!? 何なのよ水野君のお姉さんは)

水野さん「すみません~!」

赤沢「あっ!?」

恒一「ち、ちょっと水野さん!?」

赤沢「・・・・・ダ、ダメっ!!! 恒一くんは私の恋人なの!」

恒一「えっ!? あ、赤沢さん」

水野さん(やっと白状したわね)クスッ


女性店員「なんでしょうか?」

水野さん「このふたりが「夜見山市内限定! 恋人間無料通話サービス!!」に申し込みたいんだけど
      よく分からないんだって」

赤沢「えっ?」

恒一「み、水野さん?」

水野さん「ごめんね赤沢さん ちょっと悪ふざけが過ぎたわ」ニコッ

赤沢「水野さん・・・」

女性店員「ではこちらにどうぞ」

水野さん「はい ふたりとも行った!行った!」

赤沢「あの、ありがとうございます」

水野さん「いいっていいって ・・・頑張ってね」

赤沢「はい・・・」

水野さん「はぁ~ 何やってんだろ私? 髪でも切ろっかな・・・
      ってこれじゃ失恋したみたいじゃない!?」


女性店員「はい 書類はこれで結構ですよ」

恒一「あの 何時からこのプランに切り替わりますか?」

女性店員「書類の処理が終わったら すぐに切り替わりますよ」ニコッ

赤沢「これでまた電話できるね 恒一くん・・・」

恒一「うん 赤沢さん・・・」

女性店員「クスッ 彼女さんが名前で呼んでくれるんだから 君も名前で呼んであげないと」

恒一「えっと・・あの・・・ 泉美さん/////」

赤沢「恒一くん・・・/////」


  翌日 3年3組

杉浦「おはよう泉美! どうだったの? 携帯うまくいったの?」

赤沢「多佳子おはよう! うん携帯はうまくいったけど もういいの」ニコッ

杉浦「えっ? どういう事」

恒一「おはよう杉浦さん」

杉浦「おはよう榊原君 あの昨日・・・」

赤沢「おはよう恒一/////」

恒一「おはよう泉美/////」


杉浦・勅使河原・望月・綾野・小椋「えっ!?」


勅使河原「なぁこれで良かったのか? なんか逆に悪化した気がするぜ」

杉浦「まっ いいんじゃない? 私達には実害なさそうだし」




   赤沢「ねっ 恒一!」

   恒一「何? 泉美」



                    おしまい

赤沢さんスレで
SSの文章の使用許可していただいた方
最後までこのスレ見てくれた皆さん

どうもありがとうございました


さぁ~ MAGネットの実況行くぞwww

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