咲「嶺上開花にこだわる理由?」(97)

和「どうして宮永さんは、あんな打ち方をしてるんですか?」

咲「何の話?」

和「嶺上開花の事です。嶺上牌に頼るだなんて、非効率的です!」

久「私も人のこと言えた義理じゃないけど、聞いてみたいわね」

染谷「わしも何千局と打ってきたが、あんな打ち方見たのは初めてじゃしのぉ」

咲「私はそれほど嶺上開花にこだわり持ってないんだけどね」

和「…そうなんですか?」

優希「咲ちゃん嘘つきだじぇ」

咲「…話したことなかったっけ?」

和「初耳です。それでは、どうしてあんな打ち方を?」

咲「みなさんはよくゲームとかされます?」

和「私は家でネット麻雀をやるくらいで、他はそれほど…」

優希「アクションとかならやるじぇ!」

和「優希はすぐに飽きますよね」

優希「自慢じゃないけど、クリアしたこと殆どないじょ」

染谷「本当に自慢にならんの」

咲「私はよく家でお姉ちゃんと一緒にゲームで遊んでました」

咲「でも、普通にやっても簡単にクリアできてしまう」

咲「だから、私とお姉ちゃんは縛りプレイで遊んでたんですよね」

久「私もやるわね。普通にやっても面白く無いし」

染谷「久の場合は、縛りゆーか逆走とかじゃけどな」

久「同じような物よ」

染谷「全然違うわ」

和「縛りプレイ?」

和(なんとなくいやらしい響が…)

咲「たぶん、原村さんの考えてる様な物じゃないよ」

和「な、なんのことですか!?」

咲「…まぁいいや」

咲「縛りプレイってのは、自分でルール決めてそれに従ってプレーをしていくって遊び方」

咲「例えば、道具を拾わなかったり、初期装備のままクリアしたりね」

和「なるほど」

和(なんだ、違ったのか……)

咲「縛りがキツければキツイほど燃えてくるんですよね」

和「キツく縛られるほど燃えてくる!?」

咲「…話進めて良い?」

優希「のどちゃんは病気だから気にせず進めればいいじぇ」

和「優希、あなたとはじっくり話をする必要がありそうですね」

染谷「事実じゃろ」

久「間違いないわね」

和「そんなオカルトありえません!」

咲「…続けますね」

咲「私がプラスマイナスゼロにするようになった原因は話しましたよね?」

和「家族麻雀でお年玉を巻きあげられないようにするためでしたよね…」

染谷「小一から麻雀で金を巻き上げるってどんな家族じゃ」

咲「小二の頃には負けない方法を身につけ、小三で勝たないように点数調整する方法を身につけました」

優希「小三で接待麻雀とかあり得ないじぇ」

咲「小四の時点で点数調整は完璧にできるようになってね」

咲「それで考え出したのが縛りプレイ」

咲「嶺上開花だけでプラスマイナスゼロにするのは大変だったなぁ」

和「そんな理由で…」

久「ってことは、普通に打てばもっと強いってこと?」

咲「そうなりますね」

優希「縛りプレイであの強さとか信じらんないじょ…」

染谷「じゃあ、決勝でギリギリじゃったのもわざとじゃったって言うんか?」

咲「あれはかなり大変でしたよ」

咲「風越の何とかという人に振り込んで調整したり、鶴賀の加治木さんに槍槓させて場を盛り上げたりね」

咲「オーラスで役満直撃以外まくれないって状況にするのは結構大変なんですよ?」

染谷「全部計算済みじゃったっていうんか…」

和「なんでそんな事を…?」

咲「さっきも言いいましたけど、縛りがキツければキツイほど燃えてくるんですよね」

やっぱり咲さんは大将じゃなきゃ駄目だな

咲「あの面子じゃ風越を飛ばすのは簡単でしたよ」

咲「でも、せっかく大将戦まで接戦を演じてくれてたんだし、あっさり東場で飛ばすのは悪いと思って…」

久「一理あるわね」

染谷「別に演じとったわけじゃないと思うがの…」

咲「だからオーラスまで我慢してまくったんですよ」

和「宮永さん…」

咲「6万点以上離れた状況から役満とか、漏らすの我慢するの大変だったよ」

和「宮永さんが対局中にお漏らし…!」

咲「原村さん病院行こうか」

優希「頑張って治療してくるんだじょ…」

和「黙れタコス」

優希「」

和「そう言えば、宮永さんのお姉さんも一緒に打ってたんですか?」

染谷「何事もなかったかのように続けよった」

咲「…お姉ちゃんは別の卓で他の親戚と打ってたよ」

咲「お姉ちゃんと一緒の卓だったら、点数調整とかできなかったと思うし」

染谷「あんたでも点数調整できんってどんな化物じゃ」

和「宮永さんのお姉さんは、宮永照ですよ」

久「宮永照ってあの!?」

優希「誰だじょ?」

久「昨年のインターハイ覇者よ。牌譜を見たことあるけど、人間とは思えなかったわ」

染谷「あれは正直ドン引きじゃったな」

優希「どんな打ち方だったんだじょ?」

久「最初は1,000点とか小さい和了りなんだけど、連続で和了る度に点数が上がっていくの」

久「しかも、誰も連続和了を止められないから、平均で5.6回連続くらいで和了してるのよね」

染谷「だいたい5回目くらいには親満くらいにはなっとるけの」

染谷「合計で毎回4万点くらい持っていくってことじゃ」

久「団体戦先鋒で毎試合10万点以上稼ぐ正真正銘の化物よ」

優希「私そんなのと打たないといけないのかよ」

和「口調が素に戻ってますよ」

優希「おっと、危なかったじぇ」

咲「…お姉ちゃんも縛りプレイ続けててくれてるんだ」

久「…どういうこと?」

咲「私と同じように、お姉ちゃんも家族麻雀の時に縛りをしてたんですよね」

咲「お姉ちゃんの場合は、点数をどんどん上げていくって縛りでやってました」

咲「どんなに高い点数ができても崩すし、速攻で上がれそうでも上がっちゃいけない」

咲「お姉ちゃんはそういうルールでやってました」

和「つまり、お義姉さんは今でもそのルールでやっていると?」

咲「はい」

染谷「縛りプレイで全国連覇とかどんなレベルじゃ…」

咲「本気で打ったらすぐに飛んで楽しめないし」

和「咲さんそれ以上は…」

咲「お姉ちゃんは長野じゃ相手がいないと言って東京に行っちゃって」

咲「いくら相手が弱すぎるからって、結局縛りプレイしてるんじゃ意味ないよ…」

久「なんかイライラしてきた」

染谷「同感じゃ」

咲「お姉ちゃんは先鋒なので当たるなら個人戦」

咲「団体戦は本気出さなくても大丈夫そうかな」

久「そろそろ殴っていいかしら?」

牌に愛された子ならできるんじゃね

咲「?」

咲「大将戦に回しさえしてくれればちゃんと勝ちますよ?」

久「そういう問題じゃないのよ」

咲「…よくわかりません」

染谷「駄目じゃこいつ」

咲「全国ではもっともっと強い人と遊べる」

咲「やっぱり麻雀って楽しいよね」ニッコリ


適当に終わります

咲さんは本気出せば大体何でもできるだろ

咲(まずいな、思ったより点差がある・・・もうオーラスだし嶺上縛りじゃ逆転優勝は厳しい。こうなったら・・・)

咲「ツモ。地和」

照「あいつ縛り捨てやがった!!だったら私先鋒で飛ばしてたのに!」

咲「カン」

咲「カン」

部長「待って!最初に白をカンしたのになんで白があるの!?」

京太郎「部長、咲の指をよく見てください」

部長「ま、まさか指で牌の表面を削ってるの!?」

四槓子流局がルールに無ければ行ける

22223444456666
リーチ一発ツモチンイツハイテイタンヤオドラ40

ドラは理論上は赤無しで最大40まで行ける
>>89の場合は特定の誰か一人が4回槓してて、カンドラ裏ドラ含めて1が4枚、3が3枚、5が3枚ドラ表示牌になってないと
ならないから相当ありえない確率だけど

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