国谷「今夜のゲストは放送作家・コメンテーターを務めておりますデーブ・スペクターさんにお越し頂きました」
国谷「どうぞ宜しくお願いします」
デーブ「宜しくお願いします」
国谷「早速ですが、デーブさんは、このVIP板というコミュニティ、現代社会においてどういう役割を果たしているとお考えでしょうか?」
デーブ「私は以前2ちゃんねるに書込をしたことがありまして、こう書き込みをして、レスを返してくるわけですよ」
国谷「はい」
デーブ「やり取りを重ねていくうちに、」
デーブ「ここは便所の落書きだなという印象を持ちました」
国谷「と仰いますと・・・?」
デーブ「意見を真剣に書き込んでも、もちろんちゃんと返してくれる人もいるんですが、」
デーブ「意味も無く叩いてくる人がほとんどで、半分は意味すら分からないレスばかりでした」
デーブ「でしばらくの間2ちゃんねるから離れていたのですが、」
デーブ「ふとしたきっかけでVIP板を目にする機会があったんですね」
デーブ「正直、基本は私が最初に感じた2ちゃんねるの印象と変わらなかったわけですが、」
デーブ「他の板には、独特な、温もりのようなものを感じました」
国谷「温もり、ですか」
デーブ「ここはそもそもニュース速報という板のうち、」
デーブ「余り意味を成さない、言葉は悪いですが、」
デーブ「クソなスレッドを隔離するために作られた板です」
国谷「はい」
デーブ「大体あるのは小中学生が集まりそうなスレッドばかりなんですが、」
デーブ「他の板とは違ってジャンルを一切問わず、また匿名ということもあって、」
デーブ「本当の意味で自由なコミュニティが出来ています」
国谷「しかし匿名で自由ということは、如何わしい発言ややり取りなどもあるということでは・・・」
デーブ「はい、その通りで、」
デーブ「私も結構誹謗中傷を言われました」
デーブ「となると真面目に意見してくる人物に、こう好意の目が行き始めるんですけど、」
デーブ「時間が経つにつれて、変わってくるんですね」
国谷「どのように変わっていくのでしょうか」
デーブ「2ちゃんねるでは『死ね』は挨拶だといいますが、」
デーブ「叩かれることに馴れる、ではないですけど、」
デーブ「叩かれることに温もりのようなものを感じてくるようになるんです」
国谷「それは叩かれすぎて感覚がおかしくなったということでしょうか?」
デーブ「そうかも知れないですけど、(笑」
デーブ「『よ!死ね』を何百回も繰返すと、誹謗中傷が」
デーブ「変な話、絆のようなものを生むようになります」
国谷「絆ですか・・・」
デーブ「今でも叩かれると嫌なことに変わりはないんですけど、」
デーブ「煽り合いを供にする中で変な一体感が生まれ、」
デーブ「次第に心地よい感覚になります」
デーブ「『今日もクソなお前らに会いに来たぜ』みたいな感じに」
国谷「これは、とても不思議な現象に思えるんですが」
デーブ「ツイッターやLINEなどとは違って、匿名と自由性の高いコミュニティであるため、」
デーブ「色々な人々が集まってきます」
デーブ「主に学生や社会人、」
デーブ「現実社会で同僚や友人に恵まれなかった、」
デーブ「いわゆるぼっちの人達が集まりやすい場所でした」
デーブ「社会で図るべきコミュニケーションを、ここでというわけです」
元々1レスで終わらせるつもりだったしこの辺で。
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