渋谷凛『不思議なお店?』 (414)
・モバマスのSSです
・若干ホラー要素有
・拙い文章力故に更新が遅くなるかもしれませんが、少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
・登場人物等のリクエストは随時募集しております。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1385298329
モバP「……すいません、電話出てもいいですか?」
凛「別に私に聞かなくてもいいんじゃない?」
モバP「失礼。はい、モバPです」ピッ
凛(私こと、『渋谷凛』は現役アイドル。この人にプロデュースされてアイドルになった)
凛(苦労はあるけど、毎日充実はしている。友人も増えたし、知らなかった世界に触れることもできた)
凛(アイドルになって良かったとは思っている)チラッ
モバP「…っ、……」デンワチュウ
凛(私のプロデューサーは不思議な人だ。優しく、物腰も丁重、礼儀正しいのに固い感じがしない)
凛(顔も悪くは無い、身体つきもいい。何より安心できる匂いがする)クンクン
凛(敬語だけは何回言っても止めてくれないけど)
凛(ただ、少しだけ変わっている。なんか、予知能力のようなものがある。そうとしか思えない)
~回想中~
モバP「今日の営業先は徒歩の方が近いので歩いていきましょう」
凛「天気も良いし、別にいいけど」
モバP「たまにはいいでしょう」テクテク
凛「まあ、悪くは無いかな」テクテク
モバP「………危ないっ!」
凛(なんでスーツケース振り被ってるの?)
凛(殴った!?あのプロデューサーが人を!?)
凛(え!?なんで!?)
「え、何?」
「喧嘩か?」
「おい、今あの人がスーツケースで誰か殴り飛ばさなかったか?」
「おい、ちょっと待て、なんでアイツ包丁持ってるんだ?」
「誰か警察呼べ!」
「あの包丁野郎目がヤバい」
凛(プロデューサー、何しているの?訳が分からないよ?)
凛(その後、警察が来てプロデューサーさんも同行、私は一旦事務所に戻ってちひろさんと待機。慌てて、社長が出て行った)
凛(両親が迎えに来てくれて、訳が分からないまま家に帰った)
凛(ニュースを見たら昼間のことがやっていた。薬物中毒者が幻覚を見て路上で包丁を振り回そうとしたところ、通りすがりの男性がスーツケースで包丁叩き落し、取り押さえた)
凛(過去にも薬物関係で問題を起こした人だったらしい)
凛(刺されそうになった女子高生はしばらく前からストーカー被害を受けていて、警察にも連絡済み)
凛(でも、プロデューサーは相手が包丁を取り出す前にスーツケースを振り被っていた。まるで、相手が包丁を取り出すのを待っていたみたいに)
凛(ちなみに、その時に助けられた女子高生が奈緒)
凛(別にアイドルとか興味無いからな!助けられた恩返しだからな!とか言ってるけど、どう見ても恋する女の子)
凛(スカウトじゃなくて、直接事務所に来て、応募してる時点でバレバレ。ツンデレに成りきれないツンデレって需要あるのかな?)
~回想終了~
モバP「すいません、少しだけ寄り道してもいいですか?」
凛「いいけど、どこに?」
モバP「実家です」
凛「え?実家?」
モバP「ちょっと取に行きたい物があって」
凛「ふーん、プロデューサーの実家って確かアンティークショップだよね?」
モバP「よく覚えてたね」
凛「ふふ、結構人の事はちゃんと覚えてるよ」
凛(動揺すると口調が変わるんだよね。昔から)
凛(プロデューサーの両親ってどんな人なんだろう?)
モバp「…ただいま、母さん」
「おかえりなさい」
モバP「担当の子も一緒なんだけど」
「早く連れてきなさい」
凛「失礼し……ま…す?」
凛(え、ちょっ、何?さすがにこれは無いよ!?)
高峯のあ「いらっしゃい」
凛(若っ!若すぎるよ!どう見ても20代の息子がいる外見じゃないよ!)
高峯のあ「ここは普通ではない、不思議なアンティークを売っているお店」
高峯のあ「使用者次第では益にも、害にもなる」
高峯のあ「さて、渋谷凛。あなたは何をお望みかしら?」
モバP「いい年して止めてくれ。見てるこっちが恥ずかしいんだけど」
高峯のあ「別にいいじゃない。たまには」プクー
モバP「頼むから年齢考えてくれ」
凛(カワイイ)
高峯のあ「さぁて、あなたに相応しいアンティークは何かしら?」
申し訳ありません。もう少し書きあがってから続きを投稿させて頂きます。
この物語のコンセプトは高峯のあ(人妻、子持ち)が営む、少し変わったアンティークを取り扱うお店がメインです。
時折、ホラーを混ぜつつ、アイドルの内面に迫ってみたいと考えています。
尚、取り扱っている商品に関して案がありましたら参考にさせていただきます。
引き続きよろしくお願い申し上げます。
一部投稿を再開させていただきます。
高峯のあ「これはどうかしら?」
凛(凄い綺麗なピアス)
モバP「…これって確か小梅の友達の」
高峯のあ「お友達が増えるわ」
モバP「止めろ。さすがにシャレにならない」
凛(大丈夫なのかな?このお店)
高峯のあ「なら、これは?」
凛(手掘りの木箱とダイヤル?)
モバP「まだあったんだ、ソレ」
高峯のあ「あなたの初期の作品。あなたの最初のアイドルにふさわしいのではなくて」
モバP「…確かにね。分かった。貰って帰るよ」
高峯のあ「おみやげ、期待してるわ」ニヤリ
モバP「高い買い物だな」
高峯のあ「当然、甘えるなと教えたはずよ」フフン
凛(よく分からないけど、カワイイお母さんだ)ワカイ
モバP「それじゃあ、渋谷さん」
モバP「いつもありがとうございます」スッ
凛「…これくれるの?」
モバP「昔、僕が作ったモノですけどね」
凛「へえ、これはダイヤルロック付きの箱?」
凛(箱に掘り込んであるひまわりとか本当に再現力とか高い。綺麗)
モバP「タイムカプセルかな?」
凛「ごめんなさい。ちょっと分からないや」
モバP「秒、分、時間、日付、年のダイヤルを設定してこの窪みを押す」
凛(ああ、時間指定でロックが解除されるんだ)
モバP「すると箱が消えます」シュンッ
凛「なんで!?」
モバP「10秒に設定しておいたので10秒後に手元に戻ってきます」シュンッ
凛「ど、どういう仕掛け」アセアセ
モバP「割とシンプルなトリックですよ」
凛「…何に使うの?」
モバP「タイムカプセルとか。渋谷さんも事務所内で仲の良い人が増えましたし、何か入れてみたらどうですか?」
凛「ま、まあ折角貰えるんだし、貰っておこうかな。ありがとう、プロデューサー」
凛(プロデューサー器用なんだなぁ。この一言で納得してしまう自分も毒されてるなぁ)トオイメ
モバP「あと、それなんでも入るんで注意してくださいね」
凛「なんでも?」
モバP「なんでも」
凛「た、たとえば?」
高峯のあ「うふふふ、例えば『モバPの財布』とか」シュンッ
モバP「あっ!?」
凛「…え?箱の中に財布が入ってる」スポッ
モバP「今のは悪い使用例です」
凛「…うん。そうだね」
モバP「ライブの写真とかが無難でしょう」
凛「うん。そうだね」
モバP「あ、あのー、渋谷さんなんですか、その肉食獣みたいな笑みは?」
夢の中で相手に会える枕とか、言いにくいことが言いやすくなるリップクリームとかは?
肇ちゃんを出して欲しいです。
凛「プロデューサーに私がいつも言っていることってなんだっけ?」
モバP「敬語を止めて普通に接しろと」
凛「なんでかな?」
モバP「それはアイドルとプロデューサーの適切な距離感を保つために」
高峯のあ「面白みに欠けるわね」
モバP「いったいどうしろと?」
高峯のあ「いつだって観客は修羅場を望んているわ」
モバP「おい、母親」
凛「全然、自分の事話してくれないし」
モバP「ここ実家なんですが」
凛「ふーん、そうなんだ」ニコニコ
高峯のあ「プライベートのモノがたくさんあるわね、日記帳とか」
モバP「ちょっと待てコラ」
凛「皆気にしてたよ。プロデューサーに助けてもらってばかりなのに、何も個人的に恩返しできないって」
凛(ツンデレの眉毛が可愛い子とかね)
モバP「仕事上の関係ですので、そういうのはちょっと」
高峯のあ「女の心を弄ぶような子供を育ててしまったわ」シクシク
凛「酷いよ、プロデューサー」
凛(ノリいいなぁ)
モバP「渋谷さん。止めましょう。お願いしますマジで」
高峯のあ「箱に入りなさい『モバPが一番アイドルに見せたくないもの』全部」
モバP「母さん!?」
凛「来たっ」シュンッ
モバP「待て、待て、流石にソレは不味い!」
凛「アルバム?」
高峯のあ「あら、まだ写真撮ってたのね」
モバP「か、金縛り?頼むから放してくれ!小梅と映画見なかったことは謝るから!」
XXXX年Y月U日『初担当』
渋谷凛さん
『プロデューサーとしての新人研修が終わり、初めて担当を持つことになった。
感謝を口にするのが苦手らしいが、芯が強く、優しい新人アイドルだ。
花屋の娘である彼女が精一杯、自分を伸ばせるよう、まずはてきることを』
凛「……へえ」
モバP「そこまでにしてください」
高峯のあ「次行きましょうか」
モバP「…」
XXXX年Z月R日
雑誌の切り抜き
『アイドル渋谷凛としての初仕事、雑誌のモデル。写真の写り映えは悪くないと思うが、やはり渋谷凛の最大の魅力は人を惹きつける動作にあり、個人的にはこの写真では十分伝わらないと思う』
『渋谷さんのご両親と面談。やはり、大学進学はして欲しいとのこと、将来のため給与の一部を学費のために積み立てることを決定。どのような道に進むにしろ、きっと魅力的な女性になるのだろう』
凛「…あぅ」
モバP「やめてください。しんでしまいます」
高峯のあ「恥ずかしいわね」
XXXY年S月I日
『初のソロライブ』
『緊張のため手足が震えていたが、一度始まるとプロの顔』
『自分を含め、完全に呑まれていた』
『ディレクターが天才と呼んでいたが、そんな安い言葉は好きではない』
追記:性的な目で見ている連中には制裁を加えておいた。
今後は渋谷さんの安全も十分に配慮しなければ
高峯のあ「それであの時アレを取りに来たのね」
モバP「そうだけど」
高峯のあ「ツンデレ乙」ビシ
モバP「歳考えろ」
凛(何歳なんだろう?)
モバP「…頼むからもう止めてくれ、さすがに怒るぞ」
凛「分かった。止める」
高峯のあ「その代わり」ニヤ
凛「一つだけ条件があるよ」ニヤニヤ
モバP「…なんだ?」
~数日後~
モバP「凛!撮影現場行くぞ!」
凛「ちょっと待って鞄持ってくるから」
奈緒(なんで凛だけ敬語じゃないんだよ)イライラ
加蓮(ヤキモチ奈緒カワイイ)
まゆ「うふふふっ、駄目ですよぉ。一人だけ特別扱いなんてしたら」
凛「大丈夫。皆の誕生日ちゃんと届くようにしておいたから」
凛(プロデューサーの恥ずかしい本音がね)
高峯のあ「なんでも入るってことは、なんでも入れられると同意義」
高峯のあ「例えば、好きなヒトのココロ」
高峯のあ「例えば、嫌いな人」
高峯のあ「例えば、隠しておきたい秘密」
高峯のあ「例えば、心臓だけ抜き取って箱に入れるとか」
高峯のあ「臭いものに蓋をすることができる不思議な箱」
高峯のあ「あの箱を手にしたのが『渋谷凛』でなければナニを入れていたのかしら?」
第一話 何でも入る箱 ~終~
サア ナニヲ イレヨウカナア
お目汚し大変失礼致しました。
需要があれば若干ホラー要素を濃いめに続けたいと思っております。
あ、しゅーこさん出るといいなーチラッチラッ
ありきたりに
「ぐっすりオルゴール」
その静かで優しい音色を聴きながら眠ると、疲労も無くスッキリとした目覚めを迎えられて気分が良い
お待たせいたしました。
第2話「だまし絵」前半部分を投稿させていただきます。
モバP「着眼点はいいと思ったんだけど」
凛「花屋の娘からすると、少し複雑かな」
モバP「なるほど、勉強になるよ」
凛(ジュニトゥイーロ。モバPさんが実験用に作った花)
凛(見る人によって花の種類、形、色が異なるらしい)
凛(私には蓮、モバPさんには白菊、加蓮には睡蓮に見える。不思議な花)
凛(ただ、皆違って見えるからどうやって育てていいのか分からなくなる)
凛(花屋としては花に長持ちして欲しいし)
モバP「そう言えば、凛の前に若林さんに見せたら向日葵に見えるってさ、やっぱ性格なのかね?」
凛「智香って、最近、事務所で見ないけど、何しているの」
モバP「ん、チアリーディングの方優先で頑張ってる」
凛「…モバPさんが直接スカウトしたって聞いたけど、あんまり一緒に仕事してないよね?」
モバP「まあ、ちょっと訳ありで。よく実家に遊びに来る」
凛「ふーん」
凛(奈緒じゃないけど、ちょっとモヤモヤするなぁ)
凛「また何かあったの?」
モバP「正確には遭った?」
凛「遭った?」
モバP「そう遭った。ドッペルンガー、いやだまし絵かな?」
凛「だまし絵ってアレでしょ。教科書とかよく出てて、綺麗な女の人が別の角度からみるとおばあさんに見える」
モバP「それ、マウリッツ・エッシャーとかが有名」
モバP「このジュニトゥイーロと同じで、同じモノを見ているのに、同じ様に見えていない」
モバP「何を見ても同じように見えてる人なんていない」
モバP「きっと、同じアイドルの顔でもファンそれぞれが微妙に異なって見えてる」
凛「へえー」
モバP「若林智香はある意味、人をだます天才なのかもしれない」
凛「そう?智香が人をだますなんてイメージ全然ないけど」
モバP「本人は意図してないからね。ある意味、佐久間さんと対極」
凛「訳が分からないよ」
モバP「まあ、凛も聞いて損する話じゃないし、少し昔の話をしようか」
モバP「プロデューサーになる前に実家の手伝いをしながら、美術館のアルバイトとか、いわくつきのモノの処分とかをしていた頃なんだけど」
~CGプロダクション設立3年前~
モバP(若林家。先代当主が絵画の収集家として著名)
モバP(その先代が数ヵ月間にあるモノが原因で発狂死。胡散臭いなぁ)
モバP「失礼します。高峯モバPと申しますが」
若林父「…中へどうぞ。裏にありますので」
モバP「ありがとうございます」
モバP(なるほど、これはスゴイ。廊下一面だまし絵だらけだ)
若林父「正直、君のような若い子にコレを任せられるのかは不安だよ」
モバP「最大限の努力は致しますので」
若林父「任せるよ」
モバP「…あまり美術品や骨董品はお好きでないようで」
若林父「嫌いではないよ」
モバP「娘さんですか?」
若林父「何故、私に娘がいると?」
モバP「廊下の縁に折り紙が飾ってありました。娘さんのものかと」
若林父「…ああ、娘が折ったものだが」
モバP「元気の良いようで、廊下の真ん中を何度も走った後が見受けられます」
モバP「運動神経もかなり良い。壁を使って逆立ちを練習していたみたいですね」
モバP「体操かそれに近いスポーツをされているのでは?」
若林父「よく見ている」
モバP「道具なんて見る者、使う者次第です」
モバP「ですから、これだけ元気な娘さんが魅入られることはないでしょう。ご心配なく」
若林父「君の評価を誤っていたようだ。すまない」
モバP「いえ」
若林父「この蔵の中にある。よろしく頼むよ」
モバP(無駄に厳重な施錠、御札、塩。典型的だな)
モバP(大きな球体、二階への階段、木箱が複数)
若林父「私は外にいる。終わったら声を掛けて欲しい」
モバP「ええ、かしこまりました」
モバP(球体上の万華鏡なんて初めて見た)
モバP(ガチャポンみたいな構造になっているのか、中から蓋が閉まる)
モバP(完全にモンスターボールだな)
モバP(にしてもデカイ。成人男性が膝を曲げれば余裕で入れるな)
モバP(ここに丸まって入る。すると360度万華鏡の映像が楽しめると)
モバP(映像は表に触れると変わる。座っているだけで景色が変わり続ける)
モバP(もし、ここに長い間入れば…普通に発狂する。まるで浄玻璃の鏡をみているようだ)
モバP(360度色彩が溶け合ったような空間。目を閉じても焼きつくような色合い)
モバP(感覚が無くなり、やがて精神が壊れる)
モバP(片方『視る』か)
モバP(…違う。先代の死因はコレじゃない)
「ただいまー!」
「おかえりなさい」
モバP(女の子の声?例の娘さんか)
モバP(声が聞こえる?この蔵の中で?)アレ?
「あれ、お母さんだれか来てるの?」
「お父さんのお客さんよ。邪魔しちゃ駄目よ」
「はーい。あのね…」
モバP(割とはっきりと聞こえる)フム
モバP(少し調べてみるか)
モバP「一旦休憩させていただいてもいいですか?」
若林父「ああ、居間へ行こうか」
「あ、こんにちは!」
モバP「お邪魔してます」
モバP(笑顔が良く似合う子だ)
智香「初めまして!若林智香です!」
モバP(小梅が喜びそうだな)
モバP(……滅茶苦茶濃い死相が出てる)
モバP(なんでポニーテールに死亡フラグって書いてあるんだろう?)
本日は以上です。
次回より智香さんに本格的に動いてもらいます。
画像を張り付けてくださった方、ありがとうございます。
だまし絵は本当に面白いので是非一度検索してみてください。
引き続きリクエストやアイディアをお待ちしております。
一部書き終わりましたので投稿させていただます。
モバP(あ、チアリーディング用のポンポンが置いてある)
モバP(使い込まれている。持ち手の部分そろそろ寿命だな)
モバP「初めまして、高峯モバPです」
モバP「若林さん。もしよければ、そのポンポン見せてもらってもいいですか?」
智香「はいっ!いいですよ」
モバP「…持ち手の部分が少し緩くなってますね」
智香「お気に入りなんですけど、ずっと使ってますから」
モバP(いい子なんだろう。物を大切に扱っている)
モバP「直してみてもいいですか?」
智香「え?いいんですか?」
モバP(この程度なら、母さんじゃなくてもできるか)モソモソ
モバP「はい、どうぞ」
智香「ありがとうございます」
モバP「そろそろ、仕事に戻りますね」
智香「はいっ、本当にありがとうございました」
若林父「すまないね」
モバP「いえ」
モバP(さて、だまし絵、特殊な万華鏡、そして、住居部分の声が聞こえる蔵)
モバP(事前の調査によると家族の仲は悪くはなかった)
モバP(娘さんも明るい子だったし、家庭的なトラブルは少なそうだ)
『アノコ アノコニ ツケラレテル』ヤッホー
モバP「小梅はどうしたの?」
『イマ コクゴノジカン ヒマ』
モバP「基本真面目だからね」
『ダカラ ツイテタ』
モバP(通りで体が重いと思ったよ)
モバP「つまり、智香ちゃんが智香ちゃんに追けられている」
『カオ オナジ デモ カオガナイ』
モバP「つまり、この家にもう一人誰かいると?」
モバP(娘さんも明るい子だったし、家庭的なトラブルは少なそうだ)
『アノコ アノコニ ツケラレテル』ヤッホー
モバP「小梅はどうしたの?」
『イマ コクゴノジカン ヒマ』
モバP「基本真面目だからね」
『ダカラ ツイテタ』
モバP(通りで体が重いと思ったよ)
モバP「つまり、智香ちゃんが智香ちゃんに追けられている」
『カオ オナジ デモ カオガナイ』
モバP「つまり、この家にもう一人誰かいると?」
『アノ ヘヤ』ビシッ
モバP「了解」
モバP(まあ、道具もあるし、『あの子』もいるから大丈夫か)
モバP「失礼します」コンコンッ
智香「あれ、高峯さんとうしたんですか?」
モバP(声と顔はまったく同じだな)スゲェ
『デモ マダ イマ ニ ヒトリ イル』
モバP「……いえ、勘違いだったようで」
智香「大丈夫ですか?」
モバP「ええ、お構いなく」
『ツイトク?』ワキワキ
モバP(念の為十倍コースで)サッサツ
『ホクト ノ セキマツ モヒカン ニ ナルケド?』ヒャッハーッテ
モバP(外見が貞子だったり、世紀末モヒカンだったりするけど)
モバP(『あの子』の実際の性別ってどうなんだろう?)
モバP(一回、世紀末モヒカン状況で小梅と同じ写真に写ってた時はあの母さんが爆笑してたし)
モバP(たまに猫耳だったりするし)
『マエカワサン オイシカッタ』
モバP(前川さんって誰?てか、食べたの?ねえ、食べたの?)
『ニャー、ニャー オモシロカッタラカラ』テヘ
モバP(世紀末モヒカンがテヘペロって)ゾッ
『サダコ モ オイシカッタ』
モバP(喰ったの?貞子喰ったの!?)ヒソシソ
『ウソ ダケド』
モバP(ですよねー)ヒソヒソ
『サダコハ』ニヤリ
モバP(おいこら、前川さんどうした?)ヒソヒソ
智香「あ、アレ?なんかこの部屋寒いですね」
モバP「そ、そうですか?温かくして休んでくださいね」
モバP(勝てる気がしない)
モバP「すいません。どなたかいらっしゃいますか?」
若林父「どうかしたかね?」
モバP「申し訳ありませんが、娘さんを呼んでいただけますか?」
若林父「娘が何か?」
モバP「ちょっと確認したいことがありまして」
若林父「…別にかまいませんが?」
モバP「すいません」
モバP(さっき『視て』大体概要は分かってる)
モバP(たぶん推測通りなんだろうけど)
智香「はいはーい、お兄さん何ですか?」
モバP(お兄さん?まあ、いいか)
モバP「唐突で申し訳ないんですけど、最近何か変わったことはありませんか?」
智香「んー、変わったことですか?部活では頑張って応援してますよ?」
モバP「応援するのは楽しいですか?」
智香「そうですね、楽しいのもありますけど、嬉しいですね」
モバP「嬉しい?」
智香「はいっ、アタシの応援で誰かが元気になってくれるって」
智香「そうだ、お兄さんも応援してあげます!」
智香「フレーッ! フレーッ! お兄さん☆」
智香「フレーッ! フレーッ!」
モバP(スラッと伸びた足と綺麗な脇のラインが魅力的)
モバP(そして、動作を意識しているというよりも頑張って欲しいという気持ちが伝わってくる)
モバP(なるほど、チアリーディングの技術もあるけど、本人の人柄もある)
智香「はい☆ どうしてですか?」
モバP「ありがとう。元気出ましたよ」
智香「なら、よかったです」
モバP「…そのポンポンずっと使ってるんですか?」
モバP(さっき、少し手を加えて付喪神にしておいたけど、必要なかったかな)
智香「このポンポン、チアリーディング始めた時におじいちゃんに買ってもらったんです。そういえば、この前譲って欲しいって言われちゃいました」
モバP「どんな人でしたか?」
智香「20歳くらいの女の人です」
モバP「他にはそのヒトとどんな話を」
智香「私の応援を見たことがあるって、とっても素敵だって言ってくれました!」
モバP「Taking lives 著マイケル・パイ」
智香「なんですか?」
モバP「小説のタイトルです」
智香「え、えーと?それが何か?」
モバP「人生を盗む男」
モバP「他人を殺害して、その人に成りきって人生を生きる。そういう作品です」
智香「は、はぁ?」
モバP「若林さんは魅力的な人です。明るく、周囲に元気を分けてくれる」
モバP「きっと、若林さんに励まされた人はたくさんいるのでしょう」
智香「あ、ありがとうございます」
モバP「きっと、お爺さんもそうだったんだと思います」
智香「おじいちゃんはいつも見に来てくれましたけど」
モバP「だから、特別なプレゼントを用意しようとした」
モバP「お爺さんはあなたのことが本当に大切だったのだと思います」
モバP「さて、お父さんとお母さんを呼んでもらってもいいですか?」
智香「いいですけど、アタシ、何がなんだか」
モバP「今からお話します」
モバP「だまし絵に纏わるお話です」
『モウイイ?』
モバP「お疲れ様。こっちにあの人連れてきてくれる?」
『リョウカイ』
モバP「いつも悪いね」
『ベツニイイ コノアト タマチャン タベル』
モバP「タマちゃん?猫か何か?」
『オモラシ』
モバP「…?」
『タマミ タマミ タマミ タマミ ッテ ヨブト タノシイ』
モバP「よく分からないけど、程々に」
『ウィ』
『マグロ イッチョウ』ヨッコラセ
モバP「…どこで覚えた」
『ミクニャン タベタカラ エロカッタ』
モバP「普段何食べてるの?」
『ネコとビビリ』
モバP「…そっか、猫か。うん、どうなんだろうね」
若林母「あのー、これは?」
若林父「…一体どういうことだ?」
智香「あ、アタシが二人!?」
智香「だ、誰ですかアナタ?」
『プギャー』
モバP「…幽霊なのに段々母さんに似てきたね」
モバP「え、えーと簡単に説明をさせていただきますと、片方が偽物です」
智香「こ、こういう時アタシが本物ですって言えばいいんですか?」
智香「な、なんで体が動かないんですか」
若林父「正直、どちらが本物か」
若林母「わ、私も」
モバP「どちらが本物かを審議する前に、私の本来の仕事である。あの球体万華鏡の鑑定結果からお話させていただきます」
モバP「…人は閉ざされた空間に長い間居ると、精神的に影響を受ける場合があります」
モバP「あの球体の万華鏡は中が鏡張りになっているので、中に座り込んだ場合、何重にも重なった鏡を覗き込むのと同じ結果になります」
モバP「まるで、閻魔大王が保有している浄玻璃の鏡。生前の善悪の行い全てが写される鏡のように」
若林父「正直、あの人の趣味にはついていけなかった。ガラス工場にあんなものを作らせた時は正気を疑ったよ」
モバP「昔から鏡やレンズにご関心があったようで」
若林父「ああ、狂ったように集めていたよ。そんな父を好きになれなかった」
智香「…お父さん」
モバP「しかし、お孫さんが生まれてからは控えていたようですね」
若林父「そこまで調べたのか」
モバP「仕事ですので、ご了承ください」
モバP「何故、そこまで鏡やレンズ、そして絵画、特にだまし絵に固執されたのでしょうか?」
若林父「本質と言っていた。口癖のように物事の本質が見たいと」
若林父「目に見えているモノは本当に正しいのか、本当にそこにあるのか」
若林父「あの人はいつも疑っていたよ。だまし絵はその一環として集めていた」
モバP「しかし、止めた」
若林父「ああ、智香が生まれてから、一切買わなくなった」
若林父「だが、最後にあの変な球体を作り、そして、病院であの結果だ」
モバP「ええ、残念なことに。お孫さんへのプレゼントを渡せぬまま」
若林父「悪い冗談は止してくれ、アレがどういうものか、専門家の君なら分かるだろう」
モバP「プラネタリュウム、いえ、ミラーボールですかね」
若林父「は?」
モバP「未完成なんですよ、あの作品は」
モバP「ねえ、そうでしょう?偽物の若林智香さん」
モバP「…まあ、その話は一旦置いておきましょうか」
モバP「智香さん。もしかして、お爺さんにステージが欲しいとかいいませんでしたか?」
智香「は、はい。もっと応援できるステージがあればなって」
智香「い、言っちゃいましたけど」
モバP「それじゃあ、あの蔵に行きましょうか」
~移動中~
『デ、ドウスル?』
モバP「逃げたら捕まえて」
『タベテイイ?』
モバP「いつも通りで」
『タベル タダシ セイテキ ナ イミデ』
『ミクニャン ニ エロイ ユメ ミセルノ アキタ』
『タマチャン カワイイ』
『Boys be ambitious タダシ セイテキナ イミデ』
モバP「小梅にやったら、消滅ね」
『トモダチ タベナイ』
モバP「君ってさ、幽霊なの、夢喰い獏なの?」
『ハーフ』
モバP「ハーフ!?」
『インマ ジャネイ ケド ショクシュ ダセルヨ』ホラホラ
モバP「…知りたくなかったよ」
『ホカク ジュンビ カンリョウ』
モバP「始めますか」ゴソゴソ
モバP「だまし絵には人、模様、図形、そして、建物が多く描かれています」
モバP「上に上っているように見えるのに一周して同じ場所に戻っている階段とか」
モバP「実際に建築するのは不可能な建物ばかりです」
モバP「ただし、同じように目の錯覚を建築物に応用することは可能です」
モバP「特定の入り口を見え難くする等、古城でも用いられています」
モバP「そして、この家にも」
若林父「あの人ならやりかねないが、それがどうしたのかね?」
モバP「この球体万華鏡を使うためにそういう構造に改築したのだと思います」
モバP「少し重いんですけど、この球体を動かすと下に電源コードと深めの穴があります」
モバP「ここに照明器具を入れて、電源を入れると」カチッ
智香「…わあっ♪」
蔵の天井は暗く、見え難かったが、天井部分に複数の鏡が設置してあった。
球体万華鏡から映し出された色鮮やかな模様が、数々の鏡に映り込み、
まるで、プラネタリュウムような光景を室内に作り出している。
モバP「ここだけじゃない。恐らく家中に映し出されているはずです」
廊下の天井裏と蔵が繋がっているため、鏡を設置すれば反射で他の部屋にも映像を送ることができる。
モバP「まだ鏡を設置できていない場所もあったから黙っていたのだと思います」
智香「綺麗」
智香「…」
若林父「…オヤジ」
若林母「確かに蔵の鏡の数は減ったと思っていましたけど」
モバP「さて、二人の智香さん。ここが、いえ、この家があなたの特設ステージです」
モバP「応援してください。あなたのご家族を。それでこの話は終わりです」
智香「はいっ!」
智香「分かりました」
モバP(外見は明らかに同じ、動きもミリ単位の狂いもなく同じ、なのにどちらが本物か明らかに分かる)
若林父「私は分かった」
若林母「私もすぐに分かりました」
智香「フレーッ! フレーッ!」
モバP(滑らかな足の動き)
モバP(飛び散る汗)
モバP(チアリーディングの技術は分かりないけど、)
モバP(一生懸命なのが伝わってくる)
モバP(メッセージ性というよりも、ただ相手のことを想っている)
モバP(それだけは分かる)
モバP(それが頑張れなのか、負けないでなのかは知らないけど)
モバP(相手を想って応援している。その本質は伝わってくる)
モバP(先代は孫が生まれて虚像を追うのを止めた)
モバP(本質を知ることよりも孫に想って貰えることの方が嬉しかったから)
モバP(この面倒な『左目』は人の死や強い感情を『視る』ことができる)
モバP(ここを最初に『視た』時に見えたのは…)
モバP(一生懸命、孫のために何かを作ろうとしてた老人と)
モバP(背後の姿見から、貞子の如くナニカが現れた光景)
モバP(だまし絵しかり、鏡しかり、本質なんて見えるはずがないのに)
モバP(気づくのが少し遅すぎただけ)
モバP(智香さん。あなたはスゴイ。その仕草で、その声で)
モバP(ただ、頑張ろう。そう思わせてくれるのだから)
モバP(その気持ちは鏡の写った像のように、触れられないけど)
モバP(確かに本物だから)
『イケルヨ』
モバP「応援が終わると同時にお願い」
『アイアイサー』
智香(虚像)「なんで!?なんで同じなのにこんなに違うの!?」
モバP「来世で頑張れ、彼女はきっと君も応援してくれるから」
モバP(カーテンコール)
モバP(これにて閉幕)
モバP「視覚なんて主観的で曖昧ってこと」
凛「ふーん、まあ、悪い話じゃなかったかな」
モバP「その後、鏡は全部回収してうちで保管してる。だから偶に本人が見に来る」
凛「ああ、なるほど」
モバP「若林さんってある意味人をだます天才だよ」
凛「言い方が悪いけどね、確かに理由無く、ただ、見てるだけで頑張ろうって思えるよね」
モバP「佐久間さんの場合は意図的に相手に思わせる感じだけど、若林さんは自然体だからね」
凛「そうだね」
モバP「というわけで、今度は味覚を誤魔化そうと思う」
凛「満足あめ?何それ?」
モバP「妖怪飴くれ対策用。なんと、一つで丸一日飴玉はもう十分と思える」
凛「なんで?」
モバP「虫歯と体系維持」
凛「…智香に応援してもらえば済む話じゃない?」
モバP「ちなみに、事務所に最近来てない原因はソレ」
凛「ん?」
モバP「あのひきこもりはさすがに無理だったらしい。練習がんばるとさ」
凛「…ああ」
凛「あとさ、最近みくとたまちゃん見てないけど?」
モバP「ナニモシラナイヨ」
『イヌリン リンワン ワンワン カワイイ タベタイ』
凛「え、なに今の?」
凛「プロデューサー?どこ行くの?ねえ、なんで手を合わせてるの?」
凛「ねえってばぁ!?」
以上です。お楽しみいただけたでしょうか?
次回は>>23様のリクエストである夢の中で相手に会える枕
登場人物は>>35様のリクエストで塩見周子を予定しております。
なお、夢が題材ですので、今回、独自の設定を追加させていただきました『あの子』による淫夢(笑)を追加するべきか
安価で>>123の方にお願いしたいと思います。
引き続きリクエスト、アイディアを募集してます
しなくていいっしょ
つか遠いwww
イヤッフゥゥゥゥしゅーこさんだァァ言ってみてよかった
関係ないけどケンキャクロックがケンジャキクロックに見えて聞き取りづらそうな目覚ましだなぁと
>>119
ケンザキクロックてwww
『技だー(朝だー)!!』
『もでぃぼー(起きろー)!!』
『ダディーミャーダー!!』
『オンドゥル!!』
…うん、個性的で、いいんじゃないか、な?(白目)
ありじゃないかな
123貴様ァァァァァァァァァ!!
お騒がせして申し訳ございません。
>>123様には大変申し訳ありませんが、一度考えなおさせていただきます。
今後の投稿内容は以下の通りです。
第三話「夢喰い」塩見周子・小梅・高峰のあ
第四話「枯れる」北条加蓮・佐久間まゆ
第五話「ループ」島村卯月(NG含む)
第六話「写真」 新田美波・その他
第七話「血縁」 年長組
第八話「未来」 神谷奈緒・小梅
第九話「コトリバコ」 あの子
第十話「白紙」 モバP
第十話で完結予定です。
プロットが整い次第投稿させていただきます。
プリティーコステッキ
使うと、魔法少女風に輝く変身演出の後、着ていた服が、その人に似合いそうな魔法少女的衣装に変換される。戻す事も可
大変お待たせいたしました。
第三話「夢喰い」
主要登場人物:塩見周子、小梅、高峰のあ、モバP
一部ですが投稿を開始致します。
『アナタハ ホネ ニナル ユメ ヲ ミタコトガ アリマスカ?』
塩見周子(最近、よく同じ夢を見る)
周子(あ、これ夢だなって分かる感覚。なんていうんだっけ?)
周子(内容は2パターン)
周子(1つは割と在りがちなパターン、部屋で誰かに襲われそうになって、逃げる夢)
周子(それはまだマシな方、正直もう1つは最悪)
周子(あたしの2番目の家族が泣いている夢)
周子(家出して、お金も無くなって、まあ、エッチされてもしょうがないかくらいな気持ち)
周子(寒かったからからかなぁ、柄にもなく、寂しいなぁ、なんて思ってたら……)
周子(お馬鹿な家出娘は、小梅ちゃんとモバPさんにお持ち帰りされましたとさ)
周子(最高の結果だったけどさ、ちゃんと食べていけるし、両親ともある程度和解できた)
周子(ワガママ言わせてくれるからかな、高峯家の方が本当の家だとなーんか思えるんだよね)
周子(何に使うか分からない道具やらアンティークがたくさんあって)
周子(モバPさんのご飯が美味しくて)
周子(小梅ちゃんとホラー映画観て、たまにのあさんがココア淹れくれて)
周子(あたしが寮に移るまでの二か月間、あのお店は『家』で『家族』だった)
周子(寮に移って寂しいなーんて思ってるのかな?)
・髑髏を抱えている 小梅ちゃん
・暗い場所で蹲っている モバPさん
・静かに星を眺めて涙を流している のあさん
・首の無いあたしの死体
周子(なんなのかなー、これ、夢にしては妙にリアル)
周子(小梅ちゃん映画見過ぎて耐性ついてるからあんまり怖くないし)
周子(人肌恋しい時期なのかな?)
周子(来週はあたしの誕生日)
周子(まあ、小梅ちゃんと映画行って、皆でご飯かな)
周子(たぶん、のあさんもモバPさんも何か手作りでくれるし)
周子(小梅ちゃんはまあ、ホラー関係かな?)
周子(頭蓋骨って、みんな同じなのかな?)
周子(あたし首斬られて死んでたけど、生首がいきなり頭蓋骨になるなんてことないし)
周子(似た話を小梅ちゃんに聞いたことがあるような)
周子(なんて言ってたっけ?)
周子(確か井中の白骨、釣瓶女とか)
周子(どんなお化けだが、妖怪だか知らないけど、睡眠不足は堪忍しておくれやす)
周子(まあ、元々夜型なんだけどね)
周子(…さぁてと、現実逃避もこのくらいにして、逃げますか)
周子(なぁーんか、部屋にいるんだよね。小梅ちゃんのお友達じゃないのが)
周子(小梅ちゃんのお友達から匂いなんてしないし)
周子(変質者っぽい)
周子(仮にもアイドルだからね、そういうファンもいるだろうけど)
周子(あたし献血のキャンペーンガールとかぐらいしかまだやってないんだけど)
周子(火災報知器が玄関から3mくらいのところにあるから、それ押して)
周子(管理人室、いや、木場さんの部屋の方が近いかな、そこに逃げると)
周子(足にはそこそこ自身あるけど、飛び道具とか持ってたら終わり)
周子(その時はその時で、小梅ちゃんに頼んでモバPさんに憑かせてもらえばいいか)
周子(家出幽霊アイドル周子ちゃん♪って、言ってる場合じゃないよね)
周子(せーのっ!)
周子(いる方向に毛布投擲っと)
周子(携帯掴んで、ドア)
周子(火災報知器)
ジリリリリリリリリリリリリリッリ!
周子(んん?誰も部屋から出て来ない)
周子(みんな寝てるかもしれないけど、さすがにこの音で出て来ないって?)
周子(階段の横の防犯ベル)
ビー、ビー、ビー、ビー、ビー
周子(やっぱり誰も居ない)
周子(あたしの部屋から誰も出て来ないし)
小梅「お、おはようかな…?」スイー
『エイエンニ オルスバンガ オワラナイ』
小梅「だ、大丈夫すぐに帰れるから…」
『ヒャツハー オブツ ハ リョウジョクダー』
周子「小梅ちゃん?」
小梅「う、うん…」
周子「なんで浮いてんの?」
小梅「ゆ、幽霊だから…♪」
周子「駄目だよー、小梅ちゃん。勝手に幽霊になったらモバPさんもお母さんも泣いちゃうよ」
小梅「あ、あの二人なら大丈夫…」
周子「…うん、そうかも」
周子(なんか普通に生き返る方法とか知ってそうだしね)
周子(川島さんとかアンチエイジング聞きたがっていたっけ)
周子「でさ、ここあたしの夢でいいのかな?」
小梅「ちょっと違う…」
『イジメカ シカト スルナヨ モリクボ タベルゾ』
小梅「も、森久保さんは食べちゃ駄目…」
『デモ シュウコ カゾク タベレナイ ハラヘッタ』
周子「いやー、初めて見るけど、隣にいるのが『あの子』でいいのかな?」
『ヨッ モバPノ ヨメ』
周子「そっ、あたしが未来の小梅ちゃんのお姉さんですよーっ」
小梅「う、嬉しい…」
『コウメ ガ ホシケレバ ワタシニ カッテミナ』
周子(あの子っていうくらいだから、女の子かと思っていたけど)
周子(ムキムキの黒人なんだ。凄いシュール)
小梅「ゆ、夢だけど、夢じゃなくて深層心理…」
『ムイシキ トカ センザイイシキトカ』
小梅「お、お守りちゃんと持っててくれたから…」
周子「これ?いつも持ってるよ」
周子(家族にしか渡してないってモバPさんがくれたお守りだしね)
小梅「そ、それ、誰かが危なくなったらすぐに分かる…」
周子「へえー」
周子「で、あたしどうなってるのかな?」
周子「夢にしてはリアルだし、感覚もちゃんとある」
周子「でも、小梅ちゃんが空飛んでるし」
小梅「わ、私は元々飛べるよ?」
周子「小梅ちゃんって幽霊じゃなくて、天使?」
小梅「わ、私は幽霊、死霊でもいいけど…」
『チナミニ ワタシハ イキリョウ』
小梅「あ、あの誰か知りませんけど…」
小梅「わ、私の家族に酷いことしないでください…」
周子「おーい、小梅ちゃん?」
小梅「し、深層意識を獲られちゃうと、に、人形になっちゃう…」
周子(つまり、愛玩人形にされかけてたってこと?)
『ソウイウコト』
周子(のあさんが言ってたっけ?小梅ちゃんが高峯家で一番強いって)
小梅「だ、だから帰ってください…」
ギィィィィィィ
パタン パタン パタン
ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ
『コウショウ ケツレツ ダナ』
周子「あのさぁ、さすがにコレはないでしょ。せめて、ゾンビとか、幽霊とかにしてよ」
小梅「あ、ある意味怖い…」
『ヤベェ ヤベエヨ』
小梅「お、お兄ちゃんだったら負けてた…」
周子「アイドルの皆が部屋から出てくるとかならまだ分かるけど」
周子「200人弱のちひろさんとかもう笑うしかないよ」
『ムゲン ノ カキン。ヤベエ マジデヤベエ』
小梅「わ、悪い夢見せてあげる…」
『ヨッシャァ』
小梅「み、皆で遊ぼう…」
小梅「だ、大丈夫、た、たくさんいるから…」
小梅「さ、寂しがり屋さんが多いから…」
小梅「た、たくさんギュッとしてあげてね…」
小梅『ワ、ワタシト アソボウ…?』
周子(え、えーと、確か小梅ちゃんの能力?って確か)
周子(幽霊とお友達になることだっけ?)
『ソウダヨ』
周子(それで200人のちひろさんに勝てるの?)
『ヨユウ』
周子(なんかスタドリ飲んでドーピングしてるけど?)
『ダイジョウブダ モンダイナイ タブン』
小梅「…♪…♪…♪」
周子(小梅ちゃんが歌うにつれて幽霊の数がどんどん増えて)
周子(たくさんのちひろさんを取り囲んでいく)
小梅「I am crawling in the dark♪ looking for the meaning of my life♪」
小梅「Please tell me why I was born♪ the reason for my sorrow♪」
小梅「life full of pain but life I am forced to live」
小梅「hoping to find somewhere I belong」
小梅「I started walking. To find somewhere I belong」
小梅「And finally realized that I belong where you belong」
周子(小梅ちゃんが歌っているのはモバPさんが好きな歌)
周子(曲名は覚えていないけど)
周子(なんのために生きているのか、働いているのか分からなくなってしまった人の歌)
周子(寂しくて、辛くて、青い鳥を求めて旅に出て)
周子(それで、結局、好きになった人がいる場所が一番落ち着くって気が付いた)
周子(家出娘のあたしに似ているってモバPさんが言っていた唄)
小梅「I never knew how to love」
小梅「I was afraid」
小梅「that one day, I will be forgotten by everyone around me」
小梅「That you will not remember my voice」
小梅「That you will forget my face」
小梅「That you will not see that what is left of me stand by you」
小梅「So pleases…」
周子(愛が解りません。愛することができません)
周子(忘れられることが怖いです。声が、顔が忘れられることが怖いです)
周子(あたしの残ったものがあなたの隣にいるのに、気付いて貰えないのが怖いです)
周子(……ねえ、小梅ちゃん?その歌詞の続きなんだっけ?)
周子(あたしがアイドルになる前に、二人で歌ったその続き)
小梅「だ、大丈夫。大丈夫だから…」
小梅「い、一緒だから…」
小梅「だ、だから、歌ってきて周子……お姉ちゃん」
周子(そこであたしの意識は堕ちた)
周子(プツンって電気が切れるみたいに)
周子(ああ、思い出した。あの歌はのあさんが、なんであたしに家出したのか聞いて来た時に勧められた)
周子(…確か終わりは)
本日は以上になります。
お目汚し失礼致しました。
塩見周子は個人的に一度描いてみたいキャラクターでした。
飄々、自由というイメージが強い一方、無計画で家出する等、どこか自分を捨てているようなイメージがある。
そんな自分の『塩見周子』のイメージをうまく描けたか、正直自身がありません。
小梅も難しいキャラクターです。死に強く惹かれている、しかし、心優しいホラー映画好きの少女。
一体どんな死生観を持っているのでしょうか? 個人的に興味があります。
ある小説家の方にお伺いしたのですが、小説が好きな人は総じて人間を知りたがっているそうです。
知りたいから本を読む、不安だけど、出会いが欲しい、そんな人が多いそうです。
今年も残りわずかとなりましたが、皆様、良いお年と良い出会いを。
引き続きこの作品を読み続けて頂ければ幸いです。
≫1 乙
アイテム案で
眠りな賽子
無理しがちな人を眠らせるサイコロ、時間を告げた分睡眠補助の力を示す数字が変化する。安全のため対象に必要な仮眠か睡眠が完了すると効果はキレる
悪用されそうになると催眠ガスが噴き出す
大変お待たせしました。
下書きが終わりましたので、第二話『夢食い』後編を整い次第投稿させていただきます。
申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちください。
~回想~
周子「モバPさんってさ、怖いモノある?」
モバP「…いきなりどうした?」
周子「だってさ、小梅ちゃんとホラー見ても全然表情変わらないじゃん」
モバP「周子だって同じだろ?」
周子「初めから作り話って分かってるからね、本物も身近にいるし」
モバP「こっちも同じだよ。ぶっ飛んだ性格のが、一人?いるからなぁ」
周子「それは、それとして、モバPさんの怖いモノって何?」
モバP「……笑わないか?」
周子「絶対笑わない。あたしの怖いモノ教えるからさ」
モバP「小梅って、結構ドッキリとか好きなのは知ってるよな?」
周子「うん」
モバP「一回さ、朝起きた時、真っ白な顔をした小梅と母さんが無表情で」
「「アナタ誰?」」
モバP「って、詰め寄ってくるドッキリをされたことがある」
周子「怖っ!」
モバP「された時よりも、終わってからの方が怖かった。本当に忘れられてないか不安でさ」
周子「あー、なるほど」
モバP「たまに夢に見るよ。あの時は本気で怒ったかな」
周子「へー、あたしも似たような感じかな」
モバP「…なんとなく想像できる」
周子「正解したらご褒美をあげる♪」
~回想終了~
周子(で、見事正解だったわけなんだけどさ)
周子(小梅ちゃんいないし、今度は清水寺か。確かに地元だけどさ)
周子「I am crawling in the dark♪ looking for the meaning of my life♪」
周子「Please tell me why I was born♪ the reason for my sorrow♪」
周子「life full of pain but life I am forced to live♪…なーんてね」
周子「やっぱり小梅ちゃんの方がうまいんだよねぇ」
周子(あたしってそこまでアイドルとしての才能あるわけじゃないし)
周子(12日が誕生日だって覚えててくれた人も何人いるんだろ?)
周子(ダメダメ、こんなのあたしのキャラじゃない)
周子(観光地だし、人が多いのは分かるけど)
周子(なんで全員顔にモザイクがかかってるの?)
周子(みーんなモザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク、モザイク。顔の無いのっぺらぼう)
周子(今、あたしの顔ってどうなってるの?)
周子(まさか、モザイクとかじゃないよね)
周子(あたしの怖いこと、それは偶にあたしが誰だか分からなくなること)
周子(たまに、ほんの一瞬だけ無性に人恋しくなること)
周子(その瞬間が嫌い)
周子(夜、目が覚めて誰もいないあの感覚が嫌い)
周子(飄々としていて、実は寂しがり屋の周子ちゃんでしたとさ)
周子(あたしの夢だけどさ、はやく起きたい)
周子(起きてココア飲みたい。甘ったるいの)
周子(んで、小梅ちゃんギュッとして)
周子(のあさんと通じているのか通じてないのか分からない会話して)
周子(モバPさんを適当にからかって)
周子(そんなもんかな、あたしのしたいこと)
周子(あと、偶に誰かと遊びに行って)
周子(きっと、そんな感じ)
周子(うん、そんな感じ)
「本当にそれだけ?」
周子(まだあるのはあるけどさぁ)
周子(それって、あたしの自己中心的な願望なんだよね)
周子(高峯家の皆と本当の家族になりたいなぁ、なーんて)
「そう?少なくとも三人とも本当の家族として接しているようだけど?」
周子(うーん、そうなんだけどさ、やっぱりそれだけじゃ物足りないというか)
「意外と欲深いのね」
周子(かもね)
「それで、具体的にどうしたいの?」
周子(一番確実なのはモバPさんと結婚して、高峯周子になること)
「そうね」
周子(モバPさんのことは好きだけど、もう、たぶん異性に対する感情じゃない)
周子(純粋に家族って感じ)
「でも、あなたは結婚願望がある」
周子(そっ、証じゃないけど、あればいいなって)
「結婚して、同じ姓になって、子供が欲しい?」
周子(うーん、子供まではまだ考えてないかな)
周子(ただ、まあ、モバPさんがあたしを抱きたいなら、別に嫌だとは言わない)
周子(たぶん、普通にOKすると思う)
「それは恋愛感情があるから?」
周子(どうだろうね。この人が相手なら不幸にはならないと思えるし、安心できるから、暖かいし)
「そう、あなたは安らげる場所が欲しいのね」
周子(甘えたいのかも)
「ふふ、いいと思うわ」
周子(変かな?)
「誰もが持つ感情ではあるわね」
周子(そっか。で、のあさんはいつまでモザイクかけてるの?)
高峯のあ「あら、気が付いてたの?」
周子「割とすぐに」
のあ「家族だから?」
周子「家族だから」
のあ「そうね、そのことを忘れずにね」
周子「はいはいっと」
のあ「焦る。あなたらしくない行動ね」
周子「焦ってた?」
のあ「ええ、私が見る限り」
のあ「概ね、あの子が異性に好意を向けられるのを見て、居場所がなくなると無意識に思っていたのね」
周子「んー、微妙だけど、そうかも」
のあ「ところで、あなたはMからしら、それともSかしら?」
周子「はい?」
のあ「シチュエーションの問題よ」
周子「え、えーと」
のあ「私はここで用事があるから、あなたをモバPのところに飛ばすわ」
のあ「夢だから、多少の融通が効く」
のあ「あなたはSかM、どちらがお好み?」
周子「……融通ってどのくらい?」
のあ「ほぼ制限は無いわね」
周子「じゃあ、いつも通りで」
のあ「そう、あなたならそう言うと思ったわ」
のあ「行ってらっしゃい」
周子「行ってきます」
のあ「さて、そこにいるのでしょう?」
のあ「千川ちひろ」
ちひろ「あらぁ、バレちゃいましたか」
のあ「久しぶりね」
ちひろ「ええ、お久しぶりです」
のあ「相変わらずね」
ちひろ「そちらもお変わりなく」
のあ「私が昔作った『夢喰い』他人の夢に入り込むしか機能がなかったはず」
ちひろ「ええ、ちょっとだけ弄ってみました」
のあ「そう、私の管理不足ね」
ちひろ「そうですね」
のあ「何が目的か、特に興味はないわ」
ちひろ「ただの実験ですよ。すぐに出るつもりでした。まさか、小梅ちゃんがあそこまで強いとは思わなかったですけど」
のあ「数の暴力には勝てない」
ちひろ「ええ、今回のでよく分かりましたよ」
ちひろ「とりあえず、引き上げるんで、また今度お話ししましょう。高峯先輩」
のあ「そうね」
のあ「などと言うと思った?」
のあ「暗い夜に一つだけ瞬いている星は美しい」
のあ「でも、複数固まってお互いを照らしあっている姿の方が好ましい」
のあ「あなたはそれを汚そうとした」
のあ「それ相応の対価を払ってもらうわ」
ちひろ「…怖いですねぇ」
のあ「星が流れるのを見せてあげる」
のあ「作品名『箱舟』」
ちひろ「あーあ、これはキツイですね」
ちひろ(空飛ぶ戦艦ですか。中々ロマンチック)
ちひろ(さすがにアレに打たれたら、洒落になりませんね)
のあ「発射」
ちひろ「容赦ないですね!」
ちひろ(まあ、しばらく自重しますか。また、別の儲け口もありますし)
のあ「……逃げられた。私もまだ足りないということ」
のあ「まあ、これであの子に手を出す輩には警告になった」
のあ「未来の娘候補を甘やかすくらい許されること」
のあ「多少のいたずらは許されるもの」ニヤリ
『ソウダネ』
のあ「そっちの準備は?」
『オワッタ コウメ マチ』
のあ「そうお疲れ様」
『チョット ミク タベテクル』
のあ「時間までには戻って来なさい」
『ハイハイ』
のあ「居場所は作るものなのに」
のあ「人はどうしても探し求めてしまう」
のあ「いつになったらあの子は気が付くのかしら?」
のあ「もう既にできていることに」
周子(お、出現先がモバPさんの膝の上とは、のあさん分かってるぅ)シュンッ
モバP「思ったより早かったな」ヨッコラセ
周子「そうなんだ。あたしは時間の感覚とか無いけど」
モバP「夢だからそれもそうか」
周子「夢だしね」
モバP「……夢なんだけどさ。プライバシーに考慮して何も触ってないぞ」
周子「別にいいけどね」
周子(実家のあたしの部屋。確かにあたしの居場所かもね)
モバP「意外と物が少ないんだな」
周子「小梅ちゃんの部屋と比べるとそうかも」
モバP「それで、どうしたい?そこにあるしダーツでもするか?」
周子「んー、別にいいや」
周子「夢の中でなんても言うこと聞いてくれるとか、そんな感じでしょ?」
モバP「誕生日。ちゃんと祝えなかったからな」
周子「気持ちで十分」
周子「と、言いたいとこだけど」
モバP「…できる範囲で頼む」
周子「どちらかというと小梅ちゃんにお願いしたいんだよね♪」
モバP「それは本人に直接言ってくれ」
周子「そうする。それで、モバPさんは何してくれるのかな?夢じゃなくて現実で」
モバP「部屋新築した」
周子「ん?」
モバP「周子の部屋をうちに新築した。すまん、工事の関係で12日は間に合わなかった」
周子「え?」
モバP「覚えてるか知らないけど、周子と前にお互いに怖いものの、話をしたことがあるんだ」
モバP「たまにどうしようもなく人恋しくなって誰でもいいから傍にいて欲しくなる瞬間」
モバP「そう、教えてくれたの覚えてるか?」
周子「……うん」
モバP「だから、物理的に作ってみた。京都の実家以外で周子が帰ってきていい場所」
周子(ヤバイ。今、あたし絶対変な顔してる)
モバP「基本的に店番で誰かいるしな」
モバP「遅くなったけど、改めて、誕生日おめでとう」
周子「プレゼントは部屋?」
モバP「いいや、小梅にお姉ちゃんと呼んでもらう権利」
周子(あたしが小梅ちゃんにお願いしたいことバレちゃってたか。でも、甘いよ)
周子「ふーん、それってプロポーズだよね?」
モバP「……はい?」
周子「小梅ちゃんのお姉ちゃんで、同棲してほしいってことはそういうこと」
モバP「…アレ、もしかして母さんに嵌められた?」
周子「娘想いの母親でよかったどす」
モバP「え、えーとだな」
周子「……」ギュッ
モバP「OK。落ち着こうか」
周子「よろしくね、これからも家族として」
モバP「…ああ、これからもよろしく」
周子(今回はこのくらいでいいかな。あたしだけアドバンテージが多すぎるし)
周子(このまま強引に家族になることもできるけど、まゆとかに刺されたくないし)
周子(人間関係も変わるものだし、そのうち気が向いたらモバPさんと結婚すればいいや)
周子(そんな、お気楽家出娘の未来のお話)
周子「ありがとね、モバPさん」
周子(あの歌の歌詞みたいになるのかは分からないけど、それなりに頑張って生きてみようとは思う)
周子(骨になる前に、いっぱい思い出を刻みこみたいから)
周子「This is where I belongって今度歌ってみようかな」
以上で、第三話『夢喰い』は終了になります。
更新が遅くなり、大変申し訳ありませんでした。
塩見周子というキャラクターがつかめず、第三話『夢喰い』はプロットを考えている段階では一番内容に迷いました。
皆様の中のイメージと合わない部分も多々ありましたと思われますが、何卒ご了承ください。
次回は第四話『枯れる』です。主要登場人物は北条加蓮と佐久間まゆになります。
かなり愛情が重たい話になる予定ですので、そのような内容が苦手な場合は読み飛ばしていただけると幸いです。
商品のアイディアについては、現時点では
>>139様のプリティーコステッキ を第七話の『血縁』で採用させていただきと思います。
加蓮「今はいいけど、年を取ったらアイドルってどうなるのかな?」
まゆ「みーんないつか枯れちゃいますよ。お花といっしょです」
まゆ「でも、まゆが枯れる時はモバPさんと一緒だから全然大丈夫ですよぉ」
加蓮「うーん、私はまだ年を取るってあんまり実感ないんだよね」
まゆ「……嫌ですか?」
加蓮「まあ、嬉しくはないかな?」
まゆ「加蓮ちゃん。『死蠟』って知ってますか?」
加蓮「シロウ?ちょっと、分からないかな?」
まゆ「そうですか、でも、どうしても年を取るのが怖くなったら言ってくださいね」
加蓮「うん、ありがとう」
まゆ「……うふふ」
『アナタ ハ カレル ノガ コワイ デスカ?』
不思議なお店 第四話『枯れる』
来週内に投稿させていただきますので、しばらくお待ちください。
たいへんお待たせいたしました。
第四話「枯れる」を投稿させていただきます。
加蓮「大人になるってなんだろうね」カキカキ
まゆ「どうしたんですかぁ?」チクチク
加蓮「さっきさ、礼子さんがなんか様子が変だったから聞いてみたんだけど」
まゆ「ああ、さっき応接室に雪美ちゃんといましたね」チクチク
加蓮「小学生組にお酒臭いって言われちゃったんだって」カキカキ
まゆ「あまり気にする方ではないと思いますけど?」チクチク
加蓮「こずえちゃんが物凄く嫌そうな表情で顔背けてた」
まゆ「…うわぁ」
まゆ「まゆも将来お酒は飲むかもしれませんけど、さすがにあの量は…」チクチク
加蓮「だよねぇ」カキカキ
まゆ「ところで、早苗さんが部屋の隅で俯いているのはなんなんですかねぇ?」
加蓮「ああ、さっき川島さんに巻き込まれたらしいよ」
まゆ「何かありましたっけ?」
加蓮「モバPさんって不思議な道具結構持ってるでしょ?」
まゆ「ええ、まゆも偶に借りてますけど?」チクチク
加蓮「魔法少女に変身できるステッキって知ってる?」カキカキ
まゆ「プリティーコステッキでしたっけ?確か千佳ちゃんが貰っていたはず」
加蓮「使ったんだってさ、川島さん」
まゆ「……」
加蓮「隣にいた早苗さんも巻き込まれたんだって」
まゆ「……ご愁傷様です」チクチク
加蓮「二人揃ってキャピピーン♪マジカルゥ♪って言った瞬間に…」
加蓮「モバPさんと社長と私がドア開けた」
まゆ「…」
まゆ「…川島さんはどうしたんですか?」チクチク
加蓮「その恰好のまま、外に飛び出して行ったから、モバPさんが追いかけてる」
まゆ「羨ましいはずなのに、全然羨ましくないのはなんででしょうねぇ」
加蓮「それが普通だよ」
まゆ「そうですねぇ」
加蓮「あのさ、さっきから気になってたんだけど」
まゆ「はい?」
加蓮「何してるの?」
まゆ「マフラーと手袋を編んでますけど?」
加蓮「うん、それはいいんだ。見れば分かるから」
まゆ「加蓮ちゃんは年賀状の準備ですか?」
加蓮「そっ、今年はお世話になった人が多いから早めにと思って」
まゆ「まゆもそろそろ始めないと」
加蓮「話戻すけど、編み物は分かるんだけど、その人形は?」
まゆ「小梅ちゃんに譲ってもらいました。お気に入りなんですよぉ♡」
加蓮「その人形の髪の毛伸びてない?結構なスピードで」
まゆ「ええ、移植した髪が伸びるお人形ですから」
加蓮「……呪いの人形?」
まゆ「そのレプリカって小梅ちゃんは言ってましたけど」
加蓮「まあ、いいや。で、なんでその人形の髪を毛糸と一緒に編んでるの?」
まゆ「まゆの愛情をたーぷり注入してるからですよぉ♪」
加蓮「やっぱり、まゆの髪の毛なんだソレ」
まゆ「うふふ、モバPさんのクリスマスプレゼントです♡」
加蓮「だよね、うん。確認する必要なかったね」
まゆ「小梅ちゃんって本当にいい子、早くお姉ちゃんになりたいですねぇ」
加蓮(確かに小梅ちゃん落とせばモバPさんは落とせそう)
まゆ「うふふ、でもぉ、最近、小梅ちゃんにお姉ちゃんって呼ばれてる人がいるんですよねぇ。なーんで、ですかねぇ?」
加蓮(周子かな?)
まゆ「狐っぽいですし、剥いじゃいましょうか?」
加蓮「…やらないでしょ?口にするだけで」
まゆ「もちろん♪小梅ちゃんが泣いちゃいますから」
加蓮「意外と幽霊の周子の方が好きかもね」
まゆ「うふふ」
加蓮「まあ、モバPさんが受け取ってくれるならいいんじゃない?そのマフラーと手袋」
まゆ「大丈夫ですよぉ、ちゃーんと想いは伝わりますから」
加蓮「…まあ、いいのかな?」
まゆ「それで大人になることでしたっけ?」
加蓮「そう、大人ってなんだろうね?」
加蓮「成長しているみたいで、してない気がするよ」
まゆ「例えば?」
加蓮「この前、『透明人間事件』ってあったの覚えてる?」
まゆ「ええ、愛海ちゃんが透明人間になった時の」
加蓮「アレって、結構危なかったよね?」
加蓮「同性じゃなかったら警察沙汰だよ、あの子の性癖」
まゆ「同性でも十分問題ですけどね」
まゆ「まさか、透明人間になってまで胸を触りたいなんて」
加蓮「あのまま放置したらどうなったんだろうね?」
まゆ「あまり考えたくないですねぇ」
加蓮「それで、あの時の対処方法」
まゆ「……」
加蓮「覚えてる?」
まゆ「…ええ」
加蓮「まず、姫川さん」
まゆ「バット持ち出してましたね」
加蓮「気持ちは分からなくはないけどさ、下手したら大怪我じゃすまないよね」
まゆ「アイドルがバットを振り回すのもどうかと」
加蓮「次、楓さん」
まゆ「何もしてませんでしたけど?」
加蓮「うん、普通に一升瓶抱えてたね。そのまま好き放題されてた」
まゆ「相手が愛海ちゃんとはいえ、少し無防備過ぎですねぇ」
加蓮「最終的には木場さんに取り押さえられていたけど」
まゆ「一部の大人の対応が少し稚拙だった?」
加蓮「うん、そんな感じかな」
加蓮「子供頃ってさ、大人のイメージってお父さんとお母さんが大半なんだけどさ」
加蓮「この事務所に入って、アイドルになって、芸能界に入って」
加蓮「いろんな人を見て、何が正しいのか、大人って何か分からなくなってきてさ」
まゆ「良くも悪くも」
加蓮・まゆ「「自分の欲望に忠実なヒトが多い」」
加蓮「やっぱり、まゆもそう思う?」
まゆ「この事務所は大丈夫ですけど、噂とか嫌らしい視線とか、いっぱいありますから」
加蓮「だよね、別に今にそれ程不満があるわけじゃないよ」
加蓮「でも、想像していた通りではなかった」
まゆ「汚い部分もたくさんありますね」
加蓮「今年1年を振り返って思ったんだ、大人ってなんだろうって」
まゆ「……加蓮ちゃんは大人になりたくないんですか?」
加蓮「どうなんだろう?ちょっと、違和感があるのかな?」
まゆ「うふふ、なら、大人にならなければいいんですよぉ♡」
加蓮「私別に菜々さんみたいになるつもりはないよ」
まゆ「そうじゃないですよぉ」
まゆ「加蓮ちゃん。『死蠟』って知ってますか?」
加蓮「シロウ?ちょっと、分からないかな?」
まゆ「みーんないつか枯れちゃいますよ。お花といっしょです」
まゆ「でも、まゆが枯れる時はモバPさんと一緒だから全然大丈夫なんですけど」
まゆ「もしも、万が一、まゆが事故とか、病気で死んじゃったら」
まゆ「魂は小梅ちゃんに頼んでモバPさんの守護霊にしてもらいます」
まゆ「体は死蝋にして、モバPさんのお部屋に置いてもらいます」
まゆ「なーんて、まゆは思ってます」
加蓮「…どういうこと?」
まゆ「小梅ちゃんに世界の不思議な現象が描いてある本を貰っちゃいました」
まゆ「その中の世界で一番綺麗なミイラの写真」
まゆ「ロザリア・ロンバルドさんって言う名前の女の子」
まゆ「まるで寝てるみたいに、静かに、起きそうで起きない」
まゆ「生きてるみたいなミイラさん」
まゆ「その原因が『死蝋』、まゆに詳しいことは分かりませんけど」
まゆ「体はずーっと、そのまま、魂はモバPさんの元に」
まゆ「凄くゾクゾクします♡」
まゆ「大人になるってこと」
まゆ「まゆは社会に適合して自分の欲望を叶えるために、自立することだと思います」
まゆ「家族を養いたい人は、家族のために社会で働き」
まゆ「自分のために働く人は自分のために」
まゆ「まゆはぁ、モバPさんとずっと一緒に居たくて、想いつづけたいからぁ」
まゆ「アイドルとしてファンに『愛』を売ってるんですよぉ」
まゆ「そのままの加蓮ちゃんでいたいなら、まゆが綺麗なまま保ってあげますよ」
まゆ「小梅ちゃんがいるからアフターケアもばっちりです」
加蓮「…それはさすがに遠慮しとくよ」
まゆ「うふふ、駄目ですか?」
加蓮「別に死にたいわけじゃないしね」
まゆ「本当に?」
加蓮「もう、脅かさないでよ」
まゆ「うふふふ、ごめんなさぁい」
加蓮「本当に怖かったんだから」
まゆ「冗談ですよぉ」
加蓮「だよねー」
加蓮「だって、オニンギョウになるのは、『北条加蓮』じゃなくて『佐久間まゆ』だもん」スッ
まゆ「…え?」
本日は以上になります。後編は後日投稿させていただきます。
>>139様の『プリティコステッキ』を使用させていただきました。心よりお礼申し上げます。
なるべく多くのアイディアを活用できるよう精進致します。
一部書き終わりましたので投稿させていただきます。
まゆ(まゆはどうしていたんでしたっけ?)
まゆ(なんか、フワフワしてます)
まゆ(小梅ちゃんですかねぇ?でも、こんな悪戯する子じゃないですし)
まゆ(なーんで、まゆは浮いてるんですかぁ?)
まゆ(モバPさん?小梅ちゃん?誰かいませんか?)
まゆ(いないみたいですねぇ)
まゆ(まゆの視点はここにあります)
まゆ(でも、まゆの体はあっちにあります)
まゆ(幽体離脱?夢?なんでアレがまゆの体だってはっきり分かるんでしょうか?)
まゆ(加蓮ちゃんと話していたような気がするんですけど?)
まゆ(なんでまゆの体は『箱詰め』にされているんですかぁ?)
まゆ(なーんで、手と足が無いんですかぁ?)
まゆ(まるでだるまさんみたいに、箱にはいってるんですかぁ?)
まゆ(服はちゃんと着てるみたいですけど)
まゆ(箱入り娘になっちゃいました。物理的に)
まゆ(でも、痛みとかはないですし、意識も割とはっきりしてます)
まゆ(そもそも、どこなんですかここ?)
まゆ(電車の中?寝台特急?)ガタンゴトン
まゆ(あ、モバPさん!)
まゆ(モバPさん!あなたのまゆはここですよぉ)
モバP「…まゆ。夜景が綺麗だけど、見えるかな?」
まゆ(ちゃーんと見えてますよぉ)
モバP「すまない。まゆ、本当にすまない」
まゆ(モバPさん。そっちはまゆの体だけ、まゆのココロはこっちですよぉ)
モバP「……まゆ」
まゆ(モバPさんがまゆのことを想ってくれるのは、凄く嬉しいんですけど)
まゆ(ちゃんと目を見てお話しできないのは寂しいですね)
あけましておめでとうございます。
続きを投稿させていただきます。
モバP「小梅が元に戻る方法を探していくれているからな」
まゆ(別に一緒にいられるならこのままでも大丈夫ですよぉ)
まゆ(あ、意外と動けますね)
まゆ(モバPさんの肩にまゆの頭が乗ってますよ)
まゆ(でも、手が無いと抱きしめてあげられません)
モバP「何年かかるか分からないけど、きっと元に戻るから」
まゆ(いくらでも待ちますよ)
まゆ(あら、モバPさんの左手の薬指に指輪が)
まゆ(……ファッションですかぁ?)
まゆ(ファッションですよねぇ)
まゆ(なーんで、SHUKOって彫ってあるんですかぁ?)
まゆ(うふ、だーめですよぉー)
まゆ(冗談でもそんなことしちゃぁ)
まゆ(だーめなんですよぉ)
まゆ(………)カプリ
まゆ(………………なんで、モバPさんが倒れているんですか?)
まゆ(なんでまゆの体が、口がモバPさんの首に噛みついているんですか)
まゆ(モバPさんの白い綺麗な肌から、黒い血がドローって)
まゆ(まゆのお口にモバPさんの皮膚がクチャって)
まゆ(なんで?)
まゆ(なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?ナンデ?ナンデ?ナンデ?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なーんで、まゆはこんなにカナシイの?)
まゆ(違う!まゆはモバPさんを傷つけることなんて)
まゆ(小梅ちゃんだって大好きだし、同じ事務所の子に警告することはあるけど)
まゆ(本当にこんなことできるわけないっ!!)
まゆ(ただ、まゆをちゃんと見て欲しいだけなのに)
まゆ(すっと、居て欲しいだけなのに)
まゆ(寂しい)クスン
まゆ(悲しい)グスッ
まゆ(まゆは、このまま、達磨さんで)
加蓮「あー、うん、ごめん、ちょっとやり過ぎた」
加蓮「そろそろ起きようか」
加蓮(さすがにやり過ぎたかな。後で良い夢見せてあげないと)
加蓮(モバPさんと新婚って夢でいいや)
加蓮(最後の最後にまゆの体まで醜いおばあちゃんになっちゃう夢にするつもりだったけど)
加蓮(うーん、これは本当に失敗だね)
加蓮(私が物事を一番現実的に見ていて、信頼できるから道具の管理は任せるってモバPさんに言われたけど)
加蓮(少し感情的になってた。管理人失格だね)
加蓮(信頼を裏切るみたいなことはしたくないしね)
加蓮(モバPさんの予想通り、まゆは極端な寂しがり)
加蓮(昔、何があったか知らないけど、捨てられることを恐れている)
加蓮(構ってほしいのかな?)
加蓮(気持ちは分からなくもないか)
加蓮(大人になるってなんだろう?恋愛ってなんだろう?)
加蓮(私にはまだよく分からない)
加蓮(まゆのような独占欲でも、居場所が欲しいってわけでもない)
加蓮(奈緒みたいな純粋な憧れと恩義でもない)
加蓮(凛みたいな親愛と信頼でもない)
加蓮(大人組みたいな結婚欲?はまだ理解できない)
加蓮(私は、たまたまモバPさんに声を掛けてもらっただけ)
加蓮(病院のあの白い屋上で)
加蓮(アイドルやりませんかって)
加蓮(あの不思議な空気を纏って)
加蓮(作品名『純情な夢』)
加蓮(私にずっと持っていてほしいって)
加蓮(アイドルになって、2年。夢を見せる存在になって2年)
加蓮(私はまた一つ歳を重ねた)
加蓮(ねえ、モバPさん。私はまだ純情でいられているかな?)
加蓮(それとももう、何もない白いキャンバスしか無いかな)
加蓮(大人になるのが、最近少し怖いよ)
モバP「大丈夫。まだそんなに変わってないよ」
加蓮「いつからそこにいたの?」
モバP「さあ?」
加蓮「そっか」
加蓮「ねえ、モバPさん?大人になって何かな?」
モバP「ただ歳を取るだけ。どうなるかは本人次第」
モバP「全然変わらない人もいる」
加蓮「…そうかもね」
モバP「加蓮は優しいから、必要以上に抱え込んでしまう気がする」ナデナデ
加蓮「あはっ、まゆに結構酷いことしたのに?」
モバP「後でフォローしておくよ」ナデナデ
加蓮「モバPさん。我儘言っていい?」
モバP「どうぞ」
加蓮「抱きしめて、少しだけ泣くなから」
モバP「ん」ギュッ
加蓮「アリガト」
モバP(この子は冷たく振る舞うこともあるけど、根は誰よりも真面目な努力家)
モバP(故に傷つき易い。ガラス細工のような純情な少女)
モバP(どうかこの子がこの社会の醜さに押し潰されませんように)
モバP(偶に話を聞くことしかできないけど)
モバP(周りを支えに、長く咲き誇って欲しい)
モバP(枯れない花はないけど、長生きさせることはできるから)
モバP(君を枯れさせることはしないから)
モバP(贅沢で、難しい願いなのだけれど)
モバP(この冷たすぎる社会で、どうか汚れずに生きて欲しい)
不思議なお店 第四話『枯れる』 は以上となります。
私の体調不良に伴い、執筆が遅くなったことを心よりお詫び申し上げます。
年末年始のバラエティ番組を見ると、昨年度は見かけた芸能人をまったく見ないことがあります。
社会は彼らを思いだすことは基本的にはありません。アイドルの方々の中には将来に対する漠然とした不安を
抱えている方もいるのかもしれません。
私は社会人ですが、未だに大人になるということがどういうことなのか分かりません。
学生よりも稚拙な言動を繰り返す大人も大勢います。
ひょっとしたら、テレビのスクリーンの向こうのスターも同じような悩みを抱えているのかもしれない。
そう思いながら、この話を書きました。
何はともあれ、今年が皆様にとって一歩前進であることを祈りつつ、
何卒、今年度もよろしくお願い申し上げます。
楽しみにしてる
あと>>1
名前欄にsageいれても意味ないぞ、メール欄に入れるんだ。ss投下するときはsagaを入れた方がいい。
詳しくは
■ SS速報VIPに初めて来た方へ
■ SS速報VIPに初めて来た方へ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1382282036/)
を読んでくれ
>>273様 ご丁寧にありがとうございます。以後注意致します。
遅くなりましたが、五話『ループ』の前半を投稿させていただきます。
島村卯月「今日もレッスン疲れたなぁ」ノビー
卯月「でも、まだまだ頑張らなくちゃ。凛ちゃんに置いていかれちゃうよ」pipipipi
卯月「はい。島村です」pi
佐久間まゆ「もしもし、佐久間まゆです」
卯月「あ、まゆちゃんどうしたの?」
まゆ「明日のお仕事の確認をしておこうと思いまして」
卯月「そっか、わざわざありがとう」
卯月「最近、お仕事増えてきて、スケジュール偶に忘れちゃうよ」
まゆ「いいことなんですけどねぇ」
卯月「明日は撮影だよね?リゾートの宣伝用の」
まゆ「そうですね。待ち合わせ時間が昨日変更になったので、一応確認しようと」
卯月「午後一時からに変更になったでいいのかな?」
まゆ「大丈夫ですよ」
卯月「……それで、何かあったの?」
まゆ「やっぱり、卯月ちゃんには分かっちゃいますか」
卯月「うーん、なんとなく声に元気が無い気がして」
まゆ「うふふ、ちょっと気になったことがありまして」
卯月「どうしたの?」
まゆ「このお仕事のお話って誰から聞きましたっけ?」
卯月「え、いつも通りプロデューサーさんか、ちひろさんだと思うけど」
まゆ「誰か覚えていますか?」
卯月「……うーん、ちょっと覚えていないかも」
まゆ「まゆもなんですよ」
卯月「他にも参加する人いるよね」
まゆ「ええ、響子ちゃん、ゆかりちゃん、智絵里ちゃんとまゆ達二人です」
まゆ「気になって全員に確認したんですけど、誰も覚えていなくって」
まゆ「皆さん結構、プロデューサーさんのお話を真面目に聞く方なのに」
卯月「プロデューサーさんに電話は?」
まゆ「昨日から法事でお義母様とお出かけに」
卯月「そっか、さすがに電話できないよね」
まゆ「ちひろさんも電話が通じなくて」
卯月「うーん、でも、別にいつも通りの仕事だよね?」
まゆ「それがちょっと変で」
卯月「んん?」
まゆ「プロデューサーさんの手帳に明日の仕事のことが書いてないんですよ」
卯月「事務所のホワイトボードには書いてあったよね?」
卯月(アレ?なんでまゆちゃんプロデューサーさんの手帳の中身知ってるんだろ?)
まゆ「だから、おかしいなぁって」
卯月「た、たまたま書いてなかっただけかな?」
卯月「あ、確かその話を聞いた時、未央ちゃんと一緒にいたはず」
まゆ「そうなんですか?」
卯月「うん、ちょっと電話して確認してみるね」
まゆ「お願いしますね」
卯月「またかけ直すね」pi
卯月(確か、二人でレッスンから帰る時だったはずだけど)
卯月(誰だったけ?)
卯月(電話して聞いてみよう)
卯月「もしもし?」
本田未央「お、しまむー。どうしたの?」
卯月「ごめんね、こんな時間に」
未央「別に大丈夫だよ」
卯月「一昨日のレッスンから帰って来た時のことって覚えてる?」
未央「しぶりんがいなかった日のこと?」
卯月「うん」
未央「だいたい覚えてるけど、どうかした?」
卯月「私にリゾート宣伝の撮影の話が来たのって覚えてる?」
未央「覚えてるよ~。確か、五人で行くんだよね?」
卯月「その話、最初にしていたのって誰だっけ?」
未央「えーと、 さんだよ」
卯月「ごめん、もう一回」
未央「電波無いのかなぁ、確か さんだったよ」
卯月「$’&%$さんか、そっか、ありがとう」
未央「しまむー、どうかした?くぎゃらぢゅふぇさんからお仕事の話いつも貰ってるじゃん」
卯月「そうだよね。なんで忘れてたんだろう」
未央「今度、しぶりんも誘ってどっか出かける少し疲れてるんだよ」
卯月「うん!そうしよう!」
未央「だねー、今度のお休みにパーッと出かけよう」
卯月「あ、そういえば、#mdy|uraさんで思い出したんだけど」
未央「ん?」
卯月「なんで触手が紫なんだろう?」
未央「あれ、全員紫じゃなかったっけ?」
卯月「あれれ?」
未央「むむっ?」
卯月「緑?」
未央「紫?」
卯月「…明日見てみるね」
未央「うん、それじゃあ、オヤスミ」
卯月「うん、おやすみなさい。未央ちゃん」
卯月(まゆちゃんに電話しないと)
まゆ「はぁ~い。まゆです」
卯月「あ、まゆちゃん?今、確認したんだけど」
まゆ「誰でしたか?」
卯月「ごめん、未央ちゃんも覚えてなかった」
まゆ「そうですか。まゆはちょっと気になるのでもう少し調べてみますね」
卯月「うん、ありがとう」
卯月(明日も早いし、もう寝ないと)
卯月(これからも、ずっとアイドルでいられるといいな)
~とある電車の中~
『コイツ ハ ヤベエ』
小梅「う、うん。そうだね」
『ナニガ ヤバイッテ ヤバイノガ ヤバイ』
小梅「こ、これは都市伝説の『猿夢』かな?」
『ニテル ケド チガウ』
小梅「い、異常なのは夢じゃなくて」
『ゲンジツ』
小梅「う、後ろから三番目の席でいいはず」
【次は新婚~新婚です。お手元にブラックコーヒーをご用意ください】
小梅「あ、ブラック飲めない」
『シブイ オチャ デ ヨクネ?』
小梅「た、たぶん大丈夫」
『サテ タスケニ イキマスカ』
小梅「う、うん」
小梅「る、ループ(環状線)に捕まった皆を助けに」
本日は以上となります。
後半は後日投稿致します。
一部書き終わりましたので投稿させていただきます。
【まもなく新婚~新婚です】
小梅「つ、着いた」
『ヨソウ ドオリ ダナ』
まゆ「うふふ」ナデナデ
モバP「zzz」
まゆ「だ~れでーすかぁ。今、モバPさんはお休み中なんです」
小梅「こ、こんにちは」
『ヒャッハー』
まゆ「あら、小梅ちゃん。いらっしゃい」
まゆ「ごめんなさいね、ちょっと、今、動けなくて」ヒザマクラ
小梅「お、お構いなく」
『ヒュー コイツ ハ スゲェ』
小梅(壁がリボンと写真だらけ)
小梅(全部、お兄ちゃんと佐久間さんが映ってる)
小梅(サイコスリラーのワンシーンみたい)ワクワク
小梅(離れない様にリボンでお互いの薬指を固定してる)ワクワク
『エイガ ミザリー ミタイダナ』
小梅「そ、そうかも」
小梅(ハート柄が多い)
小梅(お仕事とかどうするんだろ?)
『ジッサイ フタリガ ケッコン シタラ ドスル?』
小梅「い、いい奥さんになると思うけど?」
『オモイケド ユウシュウ ナンダヨナ』
小梅「あ、ぐっすりオルゴール」♪♩♬
小梅(眠りな賽子もある)
『ウチニ アルネ』
まゆ「あ、それですかぁ。小梅ちゃんの作品ですよね」
小梅「う、うん」
まゆ「いつも使わせてもらってますよぉ♪」
小梅「ご、ご利用ありがとうございます」
『ンデ ドウスルヨ?』
小梅「こ、ここじゃないから次へ」
小梅「お、お邪魔しました」
まゆ「また来てくださいね」
~電車にて移動中~
小梅「わ、割と普通だった」ションボリ
『ソダネ』
『テカ ナンデ オチコンデルノ?』
小梅「お、お兄ちゃんの解体ショーとか見たかった」
『…ネェヨ』
小梅「ざ、残念」
【次は修羅場~修羅場です。巻き込まれないようご注意ください】
モバP「…」シロメ
和久井留美「………」
三船美優「……」
緒方智絵里「……」
水本ゆかり「…」
五十嵐響子「…」
『アカン』
小梅「す、凄くスプラッターになりそう」ワクワク
『ツギ! ツギイクゾ!』
小梅「な、なんで?」
『アカン コレハ アカン』
『イ ガ ヤバイ』
小梅「ゆ、幽霊なのに」
『ユウレイ デモ コワイモノ グライアル』
【次はドールハウス~ドールハウスです。巧みな技の数々をご覧ください】
小梅「わ、わぁ」
『センパイ スゲェ』
小梅(ドールハウスで本物の町ができてる)
『モウ ハウス ジャナイナ コレ』
小梅(ガラス張りのエレベーターとかどうやって動いてるんだろ?)
小梅(レゴの部品とかも使ってるみたい)
小梅(あ、スカイツリー)
『パネェ』
【次はニュージェネレーション~ニュージェネレーションです。SAN値にご注意ください】
『SAN?』
小梅「な、なんだろう?」
【右が卯月~、左が未央になります】
小梅「あ、あれ?」
『シブリン ハ?』
小梅「み、道が二つしかない」
『イジメ?』
小梅「え、えーと。どうなんだろう?」
『トリアエズ ミギ?』
小梅「と、飛んだ方が早い」
『セヤネ』
小梅「ふ、不思議なダンジョン?」フワフワ
『ネタ フルイナ』
小梅(右が島村さんで、左が本田さんのはずなんだけど)フワフワ
小梅(繋がってて、円形のループになってる)フワフワ
小梅(どういうことなんだろう?)フワフワ
『ナンカ クトゥルフ ミタイ ナノガ イルケド?』
小梅「あ、いあいあ」
『ハスター!』
小梅「ど、どうしようか?」
『ヒャハハハハハ ムリゲー』
小梅(なんでクトゥルフみたいなのがいるのかな?)
小梅(あの道具は日常が壊れない様にするためのものなのに)
『ダレカ ワンパンマン ヨンデコイ』
小梅(あ、島村さん見つけた)
小梅(本田さんもいた)
『カエロウゼ』
小梅(う~ん、どうしようか?)
『カエロウヨ』
『オウチニ カエシテ クダサイ』
『ムリダッテ イクラナンデモ』
小梅「そ、そうかな?」
『ソウダヨ』
小梅「だ、だって、これって、ただの『普通の狂気』だよね」
『サザエサン ジクウ』
小梅「く、クトゥルフと未来の猫型ロボットどっちが強いかって話したら」
小梅「ぎ、銀河破壊爆弾とか持ってる未来の猫型ロボットの方が強いって」
小梅「ま、前川さんが」
『フザケンナ ミクニャン ノ ファン ヤメマス』
『デ ドウスレバイイ?』
小梅「た、たぶん、何もしなくてもいいと思う」
『ハ?』
小梅「ふ、普通にしていればいいと思う」
『イヤ マズイダロ』
小梅「だ、大丈夫」
『マジデ』
小梅「う、うん」
『イヤイヤ クツゥルフ イルンダケド?』
小梅「い、行ってくるね」フワフワ
『イイケドサ アタシ シンデルシ』
小梅「し、島村さん」
卯月「あ、小梅ちゃん。こんにちは」
小梅「こ、こんにちは」
小梅「な、何してるんですか?」
卯月「う~ん、なんだろうね。変わったモノ探しかな」
小梅「か、変わったモノ?」
卯月「うん!ほら、皆個性豊かだから、私も何か見つけないといけないなぁって」
『ジブンサガシ ノ タビ?』
小梅「し、島村さんは十分個性的だと思う」
『ブルマ トカ オシリ トカ』
卯月「そうかなぁ?」
卯月「モバPさんとかは一緒にいると安心するって言ってくれるけど」
卯月「島村卯月は『普通の子』って言われているから」
卯月「何かないかなって、ちょっと思ったんだけど」
小梅「ふ、普通の人はアイドルやらないと思う」
卯月「…うん、そうだね」
小梅「そ、それに普通ってよく分からない」
卯月「うん。そう、普通ってなんだろうね?」
卯月「毎日、少し違うけど、同じことを繰り返すことかな?」
卯月「学校に行って、卒業して、社会に出て、結婚することかな?」
卯月「普通ってなんだろうね?」
小梅(わあ、ちょっと、ドキドキする)ウズウズ
『エロス ハ フヘン』
小梅「よ、よく分からない」
卯月「ごめんね。変なこと聞いちゃって」
小梅「で、でも、お母さんが悩むのは考えてる証拠だって言ってた」
卯月「そっか」
小梅「あ、あと非日常は非日常だから面白いって」
卯月「なんか、その」
小梅「す、凄く普通なこと言ってた」
卯月「…」クスッ
小梅「フフフフ」
卯月「ありがとう、小梅ちゃん。なんか感覚的なことを悩むって変だね」
小梅「あ、そうだ!」
卯月「ん、どうしたの?」
小梅「ほ、欲しいモノがあって」
卯月「何かな?」
小梅「た、魂ください」カチャ
卯月「…え?」
小梅「イタダキマス」
『アレ? サッキマデ イイハナシ ダッタノニ』
卯月「…」カクン ポテッ
小梅「ろ、蝋人形♪」
『ウワッ マジデ ヤッタヨ』
小梅「す、凄く優しい味がする」
『オイオイ リアル ソウルイーター ジャン』
小梅「お、思いやりがあって優しいじゃダメなのかな?」
『ジュウブン ジャネ?リッパナ コセイ ダヨ』
小梅「ね♪」
『ドースルノ?』
小梅「あ、あとでドッキリみたいにして戻す」ウフフフ
『ヤッパ オヤコダ』
小梅「フフッ」
『ツギ イキマスカ』
小梅「…」フワフワ
『ナア ヤッパリ ソウセンキョ ノ ジュンイ』
小梅「ダ、ダメ」
『デモサ』
小梅「駄目」
『ハイ』
小梅(あ、いた)
小梅「ほ、本田さん」
未央「あ、小梅ちゃん。やっほー」
小梅「な、何してるんですか?」
未央「ん~、ご飯だよ」ムシャムシャ
小梅(ど、ドールハウス食べてる)ウキウキ
『テラシュール』ワロス
未央「ほら、皆の特技たくさんあるから、私も追いつかないとね」
『ポンポン クイヤガッタ』
未央「しぶりんみたいになれるかな♪」パクパク
小梅「あ、あまり関係ないと思います」
未央「むむっ、どうすればいいかな?」
小梅「え、えーと?」
『ロシュツ フヤス トカ?』
小梅「う、うーんと」
小梅「お、お兄ちゃんが悪いと思います」
未央「え、プロデューサーが?」
小梅「ちゃ、ちゃんとした仕事を取って来れないお兄ちゃんが悪いです」フンス
未央「ど、どうしたの小梅ちゃん?」
未央「え、えーと、別にそういうつもりじゃ」
小梅「で、でも、アイドルを魅力的にみせるのがプロデューサーの仕事だって」
未央「そ、そうなんだけど、そうなんだけどさ」アセアセ
小梅「し、叱っておきます」プンスカ
未央(カワイイ)ナデナデ
小梅「…♪」
未央「あはははっ、カワイイなぁ、ホント、小梅ちゃんは可愛いよ」
小梅「…♪」ニヤリ
『アッ ヤベェ』
未央「なーんか、ちょっと、モヤモヤしててさ」
未央「でも、小梅ちゃんナデナデしてたら、なんか落ち着いてっ!?」
小梅「イタダキマス」
『ハハッ ユウレイ ナノニ チビッタ』
小梅「……」モゴモゴ
『…アジハ?』
小梅「ば、バニラ風味」
『ワカラナイワ』
『テカ、イイノ?』
小梅「…も、物凄く普通だったから」
『ナニガ?』
小梅「ふ、普通に悩んで、普通に戸惑って、普通に工夫して、普通に頑張ってただけ」
小梅「で、でも、我慢し過ぎはダメ。心にモンスターができちゃうから」
『アレか』イアイア ハスター
小梅「ひ、人は普通に怪物を創れるんだよ。心の中に」
『フツウダネ』
小梅「う、うん。凄く普通」
『フツウッテ ナンダロウネ?』
小梅「よ、よく分からない」
『ワタシ モ ワカラナイ』
小梅「で、でも、当たり前のように求められる」
『コワイネ』
小梅「う、うん。ホラー映画より怖い」
『ナルホド モンスター ダ』
小梅「しょ、正体不明の普通って怪物」
『イツモ ツカッテルノニ』
小梅「だ、誰も正確な意味が分からない」
『コエー』
小梅「こ、怖いね」
『ナラ』
小梅「す、少しアブノーマルに」ウフフフ
『シチャオウ』ニヒヒヒヒ
モバP(私はこのCGプロダクションでプロデューサーを務めています)
モバP(実家の都合上、様々な不思議な光景を目撃してきましたが……)
モバP(正直、意味が解りません)
モバP(いや、ナニコレ?)
モバP(ここ、本当に事務所だよね?)
モバP(常識人だと思っていた卯月と未央が…)
モバP(何故か、物凄く精巧に作られたドールハウスに囲まれ)
モバP(ヘレンさんが宇宙レベルとか言いそうな技術を用いて作られた)
モバP(スカイツリーを、ブリッジした姿勢の背中に各々乗せている)
モバP(しかも、両手にはピンセットと虫眼鏡)
モバP(何?ブリッジして世界レベルのスカイツリー背中に乗せて、ドールハウス作ってたの?)
モバP(意味が分からん)
モバP(何、なんか変な趣味でも目覚めたの?)
モバP(個性的とかそういうレベルじゃないから)
モバP(まあ、あの二人は百歩譲ってなんかの練習だったとしよう)
モバP(残りはなんだ?)
モバP(岡崎泰葉さん。趣味はドールハウスの作成とのこと)
モバP(この信じられないレベルの創作はたぶん岡崎さん)
モバP(なのに、なんで本人キグルミ来てるの?)
モバP(羊のキグルミ、しかも、『世界レベル』って書いてあるし)
モバP(ヘレンさん?)
モバP(あと、あの六人は何しているの?)
モバP(まゆ、ゆかり、和久井さん、三船さん、智絵里、響子)
モバP(なんで、エクソシストに出てきそうな四つん這い形態で密集している!?)
モバP(怖いなんてレベルじゃない。小学生組が見たら泣くぞ)
モバP(一体何があった?)
モバP(あ、起きた)
ブリッジ状態じゃ背中に物置けなくない?
卯月「…え!?」
未央「なにこれぇ!?」
モバP(こっちが聞きたいよ)
モバP「色々と考え直そう」ハァ
卯月「違うんです!よく分からないけど違うんです!」
未央「そう!全然わからないけど!私たち普通だから!」
未央「ノーマル!いつも通りだから!」
卯月「いつも通りの、普通の島村卯月です!」
モバP「うん。そうだね」
卯月「プロデューサーさん!」
未央「しまむー!なんか背中に引っ付いてる!スカイツリー引っ付いてる!」
卯月「ええ!?」
モバP(意味が分からん)
『ヒャハハハハハ マジカオス』
小梅「や、やり過ぎた」テヘッ
『デモ コレデ ダレモ ムコセイ トカ イエナイ』
小梅「う、うん」
『ケケケケ キャラ コスギ』
小梅「よ、よくある終わり方」
『ダレモ ナニモ オボエテナイ』
小梅「で、でも、正体不明のモンスターはいつもそこにいる」
『フツウッテ ループ ヲ クリカエシテ』
小梅「き、気になって意味があるのか、考え始めると」
『ホラ デテキタ』
小梅「こわーい、こわーい、みんなのなかの…」
『 』
不思議なお店 第五話『ループ』 は以上となります。
お目汚し大変失礼致しました。
普通って、なんでしょうか?
意味って、あるんでしょうか?
そんなことを夜中に考え始めると表現し難い不安に襲われます。そんな感覚を元にこの話を書きました。
大勢から『普通』って思われることは、実は大多数の理想像に最も近い。それはとても根気のいることだと思います。
私にはとても真似できません。
尚、本話では以下のアイディアを起用させていただきました。
>>53様のぐっすりオルゴール
>>172様の眠りな賽子
>>308様ご指摘ありがとうございます。改定する機会があれば修正させていただきます。
本作品は残り二話で完結の予定です。
千川ちひろ「好きな人と結婚できる権利と親友の未来、どっちを選びますか?」
千川ちひろ「恋愛運が上がる指輪とライバルを不幸にする腕輪、どっちを選びますか?」
千川ちひろ「金銭次第では、たいていの願いがかなうこの世の中」
千川ちひろ「ねえ、奈緒ちゃんはどうする?私と契約しませんか?」
神谷奈緒「どうするって、どうもしなけど?」
千川ちひろ「本当に?」
神谷奈緒「する理由ないじゃん」
千川ちひろ「奈緒ちゃんを襲ったストーカー兼通り魔」
神谷奈緒「…っ」ピクッ
千川ちひろ「いつかは出てきちゃいますよね」
神谷奈緒「そ、そうだけど」
千川ちひろ「モバPさんが傍にいれば守ってくれるでしょうね」
神谷奈緒「う、うん」
千川ちひろ「でも、いつも傍にいてくれるとは限らない」
千川ちひろ「アイドルと小梅ちゃんなら小梅ちゃんの身の安全を優先するでしょうし」
神谷奈緒「それは……」
千川ちひろ「たぶん、今、一番のお気に入りは周子ちゃんでしょうしねぇ」
神谷奈緒「知ってる」
千川ちひろ「ねえ、奈緒ちゃん。私と契約しませんか?」
千川ちひろ「ちゃーんと、守ってあげます」
千川ちひろ「モバPさんと一緒にもいれるようにしてあげます」
神谷奈緒「……」
『アナタ ナラ ケイヤク シマスカ?』
不思議なお店 第六話 『契約』
話の都合上、第六話については主要登場人物を表記していません。
来週末の投稿を予定しておりますので、申し訳ございませんが、もうしばらくお待ちください。
第七話『白紙』が最終話となります。
遅くなり大変申し訳ございません。
第六話『契約』の前半部分を投稿させていただきます
神谷奈緒(何年か前の話、あたしは変質者にストーカーされたことがある)
奈緒(まあ、ストーカーする奴なんて変質者しかいないんだけど)
奈緒(警察にも相談したけど、あまり効果は無かった)
奈緒(んで、刺されそうになって)
奈緒(Pさんに助けられて、何故かアイドルになった)
奈緒(正直な話、最初はアイドルになるつもりはなかった)
奈緒(ただ、お礼を言いたかった)
奈緒(なのにいつの間にか、アイドルやってる)
奈緒(恩を返すことは、最初はあんまり考えてなかった)
奈緒(あまり、人前で話すのは得意な方ではないし)
奈緒(でも、まだ、アイドルを続けている)
奈緒(別にアイドル活動が嫌いなわけじゃない。むしろ好きだ)
奈緒(凛や加蓮とも仲良くやっている)
奈緒(…ただ、不安になる)
奈緒(次、あんなことがあったらどうしよう)
奈緒(あたしはメンタルが弱い方だ)
奈緒(ライブとかではあまり緊張しない)
奈緒(凛と加蓮がいるから)
奈緒(一人の夜とか、雨の日に不安になる)
奈緒(ちひろさんに『契約書』を貰った)
奈緒(コレに署名して、印鑑を押せば…)
奈緒(あたしの身の安全が保障される)
奈緒(胡散臭い)
奈緒(物凄く怪しい)
奈緒(でも、気になる)
奈緒(別にアニメとか、漫画とかでもない限り、ピンチの時に颯爽と助けてくれるヒーローはいない)
奈緒(あのストーカーがまた、狙ってきたら)
奈緒(今度は助からないかもしれない)
奈緒(たまたま、運良く、Pさんに助けて貰えた)
奈緒(たまたま、友人に恵まれ、両親は理解のある人達だった)
奈緒(茄子さんでもない限り、運は連続したりしない)
奈緒(これから、あたしはどうなるんだろう)
奈緒(どう生きるんだろう)
奈緒(なんか、不安だ)
奈緒(この契約書にサインすればいい。それだけ)
奈緒(嘘くさい)
奈緒(コレは良くないものだ)
奈緒(…悪魔の誘惑ってこんな感じ?)
奈緒(あたしは顔に出やすい)
奈緒(直ぐに赤面するし、語尾がどもる)
奈緒(小学校の頃は、よくいじられた)
奈緒(この不安な感じも全部顔に出ているのかな)
奈緒(もう寝よう。明日決めよう)
ちひろ「こんばんは、奈緒ちゃん」
奈緒「…は?」
ちひろ「駄目でしょ、アイドルがそんなに口を開けちゃ」
奈緒「ちひろさん」
ちひろ「はい♪気の利く事務員さんですよ~」
奈緒「ここ、あたしの部屋」
ちひろ「違いますよ」
奈緒「……いやいや、何言って」
奈緒(あたしの部屋じゃない)
奈緒(ここどこだ?)
ちひろ「プロデューサーさんのご実家です」
奈緒「はい?」
ちひろ「正確にはプロデューサーさんのご実家の店舗部分のカウンターの後ろです」
奈緒「な、なんであたしはここに?」
奈緒(…何かおかしい)
ちひろ「ここの窓からリビングが見えますよ」
奈緒(あの人が凛の言ってた若すぎるお母さんか)
奈緒(外見若っ!って、違う!今はそんな場合じゃない!)
奈緒(OK。あたしはさっきまで自分の部屋にいた)
奈緒(なのにいつの間にかPさんの実家らしき場所にいる)
ちひろ「奈緒ちゃん」
奈緒(…なんだこの状況)
ちひろ「コトリバコって知ってますか?」
奈緒(コトリバコ?どっかで聞いたような気がする)
ちひろ「コトリバコのことは、呪われた箱って思ってください」
奈緒「……」
ちひろ「その契約書にサインすると、コトリバコが自動的に奈緒ちゃんに危害を加える可能性がある人間に送られます」
奈緒「…あのストーカーにも?」
ちひろ「もちろん最優先で」
ちひろ「それで終わりです」
ちひろ「もう二度と奈緒ちゃんが脅かされることはありません」
ちひろ「ただし」
奈緒「ただし?」
ちひろ「奈緒ちゃんがコトリバコの所有者になります」
奈緒「ちょっと待って、呪われてる箱って相当危険なんじゃ」
ちひろ「もちろん、危ないですよ」
奈緒(デスノートみたいなもの?)
ちひろ「リスク以上のメリットはあります」
奈緒「……」
奈緒(話だけ聞く。もし、凛と加蓮も同じ話をもちかけられていたら止めないと)
ちひろ「コトリバコは危険ですが、取り扱いに注意すれば比較的安全です」
ちひろ「もし、このナカミを味方にできれば、ほぼできないことはないでしょう」
ちひろ「トップアイドルになることも、プロデューサーさんを独占することも」
ちひろ「全て実現可能です」
奈緒「…嘘だ」
ちひろ「はい。嘘です。本来ならば」
奈緒「……」
ちひろ「この箱は爆弾のようなものです。傍にあるだけで脅威となり、害を放つ」
ちひろ「武器として元々作られたものですから」
ちひろ「保管方法も決まっていて、先祖代々受け継がないといけません」
ちひろ「燃やしたり、壊したりできません。ナカミが万が一溢れるかもしれないので」
ちひろ「ここで私の腕の見せ所」
ちひろ「コトリバコの呪いに方向性を持たせます」
奈緒「対象を限定するってこと?」
ちひろ「さすがに理解が早いですね。そう、無差別な呪いに方向性を持たせて、対象を限定する」
ちひろ「今回の対象は『神谷奈緒に危害を加える者』です」
ちひろ「しかも、自動的に手元に送りつけられる追尾機能つきです」
奈緒「絶対に契約しない」
ちひろ「本当に?」
ちひろ「邪魔な相手は自動退場になりますよ。絶対的な効果と安全をお約束します」
奈緒「いらない」
ちひろ「今度は攫われて、ひどい目にあうかもしれませんよ」
奈緒「…そうかもしれない。でも、さすがにその箱はいらない」
ちひろ「じゃあ、止めましょう」
奈緒「あれ?」
ちひろ「いらないんですよね?」
奈緒「そうなんだけど、意外とあっさりしているなと」
ちひろ「無理強いはよくないですから」
ちひろ「では、こちらを」
奈緒「卵?」
ちひろ「即ボテ出産ナノマシンというものらしいです」
奈緒「ん?」
ちひろ「飲み込むと即座に既成事実が作れます」
奈緒「い、いらない」カオマッカ
ちひろ「かわいいですね。まあ、これは冗談ですけど」
奈緒「…」ホッ
ちひろ「ムッツリですね」
ちひろ「まあ、いいでしょう」
ちひろ「本命はこちらです」
奈緒「電子手帳?」
ちひろ「スケジュール帳ですよ。奈緒ちゃんの人生のスケジュールが詰まっています」
奈緒「レッスンとか、仕事とかだけじゃなくて?」
ちひろ「これから先、どのような過程を歩み、終わりを迎えるのか。書いてあります」
ちひろ「あくまでスケジュールですから、ある程度は書き換えることができます」
ちひろ「有効な範囲内で」
ちひろ「これがあれば、いつ危険な状況に陥るか分かります」
ちひろ「事前に確認できますしね」
ちひろ「私と契約しましょう。これで奈緒ちゃんは『先を知らない不安』から自由になれます」
奈緒「……」
本日は以上になります。
明日を知らない不安から自由になれるとしたら、あなたはどうしますか?
ほたる「悪い出来事の未来を知る事は絶望だと思うでしょうけど」
ほたる「逆なんです。明日命を落としてしまうと解っていても覚悟があるから幸せなんです」
遅くなりましたが、後半部分を投稿させていただきます。
奈緒「止めとく」
ちひろ「へえ、なんでですか?」
奈緒「…なんとなく」
ちひろ「こんなチャンスなのに?」
奈緒「強いて言えば、ちひろさんだからかな?」
ちひろ「酷い理由ですね」
奈緒「え、えっと、信用してないとかそういう意味じゃなくて」
奈緒「ある意味信用してるんだけど」
ちひろ「どうぞ」
奈緒「なんか、こう簡単に楽させてくれない気がする」
奈緒「だって、なんだかんだ言ってちひろさんはアイドルに優しいから」
奈緒「近道なんてさせてくれない気がする」
奈緒(まあ、モバPさんからは笑顔でお金毟り取ってるけど)
ちひろ「そうですねぇ」
奈緒「だから、止めとく」
ちひろ「……はい。大正解です」
ちひろ「ちなみに、明日の朝刊かニュースちゃんと見てから事務所来てくださいね」
ちひろ「良い夢を」
奈緒「え?」
奈緒(気が付いたら、あたしは自分の部屋に戻っていた)
奈緒(夢だったのか、現実だったのか、分からないまま悶々とした気分で布団に潜り込んだ)
奈緒(ほとんど寝れなかったけど、布団から出る気にもなれなかった)
奈緒(翌朝、あたしを襲ったストーカーが死んだことが報道されていた)
奈緒(詳しいことは未だ分からない。喧嘩に巻き込まれたらしい)
奈緒(朝、早くからモバPさんが実家に来てくれた)
奈緒(なんて思えばいいのか分からなかった)
奈緒(安心したのか、ホッとしたのか、それとも怖かったのか)
奈緒(整理はできなかったけど、モバPさんは黙って傍にいてくれた)
奈緒(普段なら、部屋に入れる前に緊張して、適当な理由を述べて避けてる)
奈緒(ただ、そんな気分にもなれなくてモバPさんと向き合って、黙って座っていた)
奈緒「仕事いいのか?」
モバP「何故か、ちひろさんが代行を用意してくれてたよ」
奈緒「……そっか」
奈緒(昨日のことを言うべきなのかな)
奈緒(もし、ちひろさんが関わっていたら、どうするんだろ?)
☆×4 アルティメットレア・シークレットレア予定一覧!!!!
ドラゴンボールヒーローズJM1弾
四季英姫 アルティメットレア 孫悟空:少年期HJ1-07
サンタver,剣崎真琴 アルティメットレア 孫悟空:少年期HJ1-07
ロジェ(JEANNE D'ARC) アルティメットレア 孫悟空:少年期HJ1-07
アルバート・ウェスカー アルティメットレア 孫悟空:少年期HJ1-07
サンタver,高坂穂野果 アルティメットレア 孫悟空:少年期HJ1-07
ジョーカー (プリキュア) アルティメットレア ブルー将軍HJ1-13
ジャンヌ・ダルク(JEANNE D'ARC) アルティメットレア ブルー将軍HJ1-13
リアン(JEANNE D'ARC)アルティメットレア ブルー将軍HJ1-13
サンタver,絢瀬絵里 アルティメットレア ブルー将軍HJ1-13
浴衣姿,菱川立花 アルティメットレア ブルー将軍HJ1-13
靴と服屋さん,相田マナ アルティメットレア 孫悟空:GT(超サイヤ人4)HJ1-42
リーヴァ(プリキュア) アルティメットレア 孫悟空:GT(超サイヤ人4)HJ1-42
サンタver,東條希 アルティメットレア 孫悟空:GT(超サイヤ人4)HJ1-42
サンタver,園田海未アルティメットレア 孫悟空:GT(超サイヤ人4)HJ1-42
桃園奈々生 孫悟空:GT(超サイヤ人4)HJ1-42
月読鎖々美 アルティメットレア ゴテンクス:青年期(超サイヤ人)HJ1-57
サンタver,星空凛 アルティメットレア ゴテンクス:青年期(超サイヤ人)HJ1-57
邪神つるぎ アルティメットレア ゴテンクス:青年期(超サイヤ人)HJ1-57
スサノオ(ささみさん) アルティメットレア ゴテンクス:青年期(超サイヤ人)HJ1-57
ヤマト(.,.) アルティメットレア ゴテンクス:青年期(超サイヤ人)HJ1-57
サンタver,音城せいら シークレットレア 六星龍(チェンジ:乙姫⇒邪悪龍)HJ1-SEC
サンタver,三日月夜空 シークレットレア 六星龍(チェンジ:乙姫⇒邪悪龍)HJ1-SEC
サンタver,風沢そら シークレットレア 六星龍(チェンジ:乙姫⇒邪悪龍)HJ1-SEC
サンタver,紫吹蘭 シークレットレア 六星龍(チェンジ:乙姫⇒邪悪龍)HJ1-SEC
サンタver,イザベラ (スクールフェス) シークレットレア 六星龍(チェンジ:乙姫⇒邪悪龍)HJ1-SEC
愛乃めぐみ シークレットレア 六星龍(チェンジ:乙姫⇒邪悪龍)HJ1-SEC
白雪ひめ シークレットレア 六星龍(チェンジ:乙姫⇒邪悪龍)HJ1-SEC
ドラゴンボールヒーローズJM2弾
宝生波音(モニタリング) アルティメットレア(モニタリング!!) 亀仙人(フルパワー)HJ2-12
柚葉めい アルティメットレア(モニタリング!!) 亀仙人(フルパワー)HJ2-12
ナマケルダ(プリキュア) アルティメットレア(モニタリング!!) 亀仙人(フルパワー)HJ2-12
アマルフィ(.,.) アルティメットレア(モニタリング!!) 亀仙人(フルパワー)HJ2-12
河城にとり(モニタリング) アルティメットレア(モニタリング!!) メタルクウラ(巨大化:通常⇒メタルクウラ・コア)HJ2-40
白雪ひめ アルティメットレア(モニタリング!!) メタルクウラ(巨大化:通常⇒メタルクウラ・コア)HJ2-40
島田真夢 アルティメットレア(モニタリング!!) メタルクウラ(巨大化:通常⇒メタルクウラ・コア)HJ2-40
一ノ瀬かえで アルティメットレア(モニタリング!!) メタルクウラ(巨大化:通常⇒メタルクウラ・コア)HJ2-40
夜刀神十香 アルティメットレア(モニタリング!!) メタルクウラ(巨大化:通常⇒メタルクウラ・コア)HJ2-40
桃園奈々生 アルティメットレア(モニタリング!!) ゴテンクス:青年期(超サイヤ人3)HJ2-57
ヤマタノオロチ(.,.) アルティメットレア(モニタリング!!) ゴテンクス:青年期(超サイヤ人3)HJ2-57
クズリュウ(.,.) アルティメットレア(モニタリング!!) ゴテンクス:青年期(超サイヤ人3)HJ2-57
エミリア(.,.)(モニタリング) アルティメットレア(モニタリング!!) ゴテンクス:青年期(超サイヤ人3)HJ2-57
東風谷早苗 アルティメットレア(モニタリング!!) 二星龍(邪悪龍)HJ2-58
ロザリオ(.,.)(モニタリング) アルティメットレア(モニタリング!!) 二星龍(邪悪龍)HJ2-58
七瀬佳乃 アルティメットレア(モニタリング!!) 二星龍(邪悪龍)HJ2-58
愛乃めぐみ アルティメットレア(モニタリング!!) 二星龍(邪悪龍)HJ2-58
福永大和(殺し合いハウス) アルティメットレア(モニタリング!!) 二星龍(邪悪龍)HJ2-58
西木野真姫(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
星宮いちご(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
近藤麻衣 シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
クイーン・ミラージュ(プリキュア)(モニタリング) シークレットレア バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
黒川冷(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
姫里マリア シークレットレア(モニタリング!!) クリーザHJ2-SEC
南ことり シークレットレア(モニタリング!!) クリーザHJ2-SEC
大森ゆうこ シークレットレア(モニタリング!!) クリーザHJ2-SEC
法月仁(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) クリーザHJ2-SEC
以上に決定~~~~~~~~~しました、ので!!!!!!!!、
syuusei
クイーン・ミラージュ(プリキュア) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
修正版
西木野真姫(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
星宮いちご(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
近藤麻衣 シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
クイーン・ミラージュ(プリキュア)(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
黒川冷(モニタリング) シークレットレア(モニタリング!!) バーダック(超サイヤ人2)HJ2-SEC
作者です。
>>350迄が私の書込みになります。
遅くなりましたが、続きを投稿させていただきます
奈緒「……Pさんとちひろさんってただの同僚?」
モバP「就職する前からの知り合いだけど」
奈緒「その、ちひろさんも不思議な道具とか持ってたりする?」
モバP「たぶんね」
奈緒「たぶん?」
モバP「うちの母親の大学時代の後輩らしい。持っていても不思議ではない」
奈緒「…ん?」
奈緒「ちひろさんって、Pさんより年上?」
モバP「ああ」
奈緒「…何歳?」
モバP「さあ?」
モバP「ちひろさんがどうかした?」
奈緒「昨日、会った。夢だったのかよく分からないけど」
モバP「それで?」
奈緒「なんか契約したらあたしを守ってくれるって言ってた」
奈緒「でも、断った。なんか、怪しかったから」
奈緒「なのに、こうなった」
モバP「…」
奈緒「なあ、Pさん。デスノートみたいな道具ってある?」
モバP「昔、あった」
奈緒「あったってことはもう無い?」
モバP「…もう無い。一つも無い」
奈緒「コトリバコは?」
モバP「…それ、ちひろさんが言ってた?」
奈緒「うん」
モバP「無いよ。絶対に」
奈緒「なあ、Pさん。本当に無いの?一個も?」
モバP「…ああ」
奈緒「あたしが昨日それを見たって言ったらどうする?」
奈緒「Pさん。もし、そんな道具があったとして、ちひろさんがソレを持っていたら」
奈緒「使うかな、あたしのために」
モバP「…使わないよ。ちひろさんはそんな人じゃない」
奈緒「そうだと思うけどさ」
モバP「そもそも、そんな危険な道具はもう一つもない」
奈緒「絶対に?」
モバP「絶対だ」
奈緒「本当に?」
モバP「燃やした。一つ残らず全部。僕が。父親が死んだときに、コトリバコも含めて」
奈緒「え?」
モバP「僕の父親は考古学者で母さんとは道具の鑑定とかで知り合ったらしい」
モバP「収集癖が酷くて、よく母さんに怒られてたよ」
奈緒「…」
モバP「コトリバコも父親が取り寄せたものの一つだった」
モバP「ちょうどその頃、母さんは小梅を妊娠していて入院中」
モバP「僕もそっちに気を取られていて道具のことはあまり気にしていなかった」
モバP「その結果、父親は亡くなった」
モバP「…その後、僕は全国を回って、危ない道具を探しては燃やした」
モバP「特にコトリバコだけは念入りに探して燃やした。呪いもちゃんと手順を踏んで対処した」
モバP「もし、間違っていたなら、僕がここで生きているはずがない」
モバP「だから、もう一つも残ってないよ。賭けてもいい」
奈緒「…わかった。Pさんがそこまで言うなら信じる」
モバP「ありがとう」ナデナデ
奈緒「…たしが見たのは夢だったのかな?」
モバP「…夢だよ。ただの悪い夢」ナデナデ
モバP「少し寝た方がいい。アイドルがそんな顔じゃファンが嫌がるよ」ナデナデ
奈緒「ねむい」
奈緒(なんか、急に眠くなってきた)
モバP「ゆっくり、おやすみ」ナデナデ
奈緒「ん」
モバP「寝たか」
モバP(寝顔本当に可愛いな)
モバP「で、どうだった?」
『チカクノ パパラッチ ハ アラカタ クッタ。 イイユメ ミテルゼ』
モバP「ありがとう。引き続き頼むよ」
『リョウカイ』
モバP「ちひろさんが正直そんなリスク取るとも思えないし」
モバP「そもそも金銭的にメリットが無い」
モバP「なんかあのストーカーの自滅って可能性が一番高い気がする」
のあ「正解よ」
モバP「いきなり背後から出てくるの止めて」
のあ「つまらない反応ね。可愛げの無い」
モバP「ずぅっと母さんの息子やっているからね」
のあ「そう」
のあ「結末から聞きたい?」
モバP「大体予測はできてるけど」
のあ「人を呪わば穴二つ」
モバP「呪いは失敗した場合」
のあ、モバP「倍になって己に還る」
のあ「そして、あのストーカーが呪ったのは」
モバP「当然、奈緒ちゃんじゃなくて、僕だろうね」
モバP「あの時、奈緒ちゃんを助けたのは僕だから」
のあ「愚か」
モバP「それなりに対策はしてたから」
モバP「それが跳ね返って自滅したと」
のあ「そういうこと」
モバP「結局、ちひろさんはなんだったのさ?」
のあ「相変わらず」
モバP「今度はどんなお金になる話をもってきたの?」
のあ「本人曰く『夢の中でアイドルとにゃんにゃん♪できる機械』を作ったらしいわ」
モバP「は?」
のあ「にゃんにゃん♪」
モバP「歳考えて」
のあ「にゃんにゃん♪」
モバP「あー、はいはい」
のあ「まあ、欲しがる輩はいくらでもいそうね」
モバP「もしかして、奈緒ちゃんが昨日見たちひろさんって」
のあ「試運転中だったらしいわ」
のあ「ちなみに、あのストーカーの死亡は深夜には報道されていた」
モバP「それで、わざとあんな言動を?」
のあ「ちゃんとお仕置きしたわ」
モバP「ならいいけど」
のあ「ちなみに」
モバP「ん?」
のあ「処女だったわ」
モバP「…何したの?」
のあ「詳しく聞きたいのね。私の息子も所詮ケダモノ」
モバP「おいこら」
のあ「ちょっと、にゃんにゃん♪しただけよ」
モバP「気に入ったんだ」
のあ「ちなにみ10万モバコインだったわ」
モバP「…夢とはいえ、アイドルの価値を安く見過ぎてるよ」
のあ「初期契約料が」
モバP「はい?」
のあ「実際に使用するとなると最低70万はいるわ」
モバP「いつものちひろさんで安心したよ」
のあ「少し話し合ったのだけど」
モバP「うん」
のあ「何故、一般人よりもお金を持っているアイドルを市場として見れないのか指摘したわ」
モバP「どういうこと?」
のあ「要するに、アイドルに『Pと夢でにゃんにゃん♪する機械』を売ればいいと」
モバP「…何してくれんじゃこの若作り」
のあ「あなたも欲しいわよね」
奈緒「……」
モバP「奈緒ちゃん。いつから起きてた?」
奈緒「ちゃん付けするな」
モバP「ごめん」
モバP(かわいい)
のあ(いじりたい)
『タベタイ』
奈緒「あの、Pさん。あたしさ、もう大丈夫だから」
モバP「ならいいけど」ナデナデ
モバP(いつの間にか母親とあの子がいなくなっているのは触れないでおこう)
奈緒「そ、その、Pさん。もう起きるから!膝枕しなくていいから!」
モバP「もう少しだけいいかな?」ナデナデ
奈緒「だ、駄目!」
モバP「お願いします」ナデナデ
奈緒「も、もう少しだけだから」
モバP「髪はやっぱり奈緒ちゃんが一番だね」ナデナデ
奈緒「ちゃん付けするな」
奈緒「あ、あのさ、Pさん。あたしさ、えっと」
モバP「うん。聞いてるよ」ナデナデ
奈緒「もうアニメとか、少女マンガとか信じる年じゃないけどさ」
奈緒「Pさんはあたしに何かあったら助けてくれるよな」
モバP「もちろん」ナデナデ
奈緒「そっか」
奈緒「…なら、いいや」
モバP「助けないと思った?」ナデナデ
奈緒「す、少し。最近、周子と仲いいし」ゴロゴロ
モバP「…」ナデナデ
奈緒「少なくとも、Pさんが助けてくれるって、あたしは信じてるから」ゴロゴロ
モバP「大丈夫。ちゃんと約束するよ」ナデナデ
奈緒「ん」
加蓮「へぇ、人が心配して見に来れば」
凛「奈緒も隅に置けないね」
まゆ「うふふふ、そうですねぇ」
周子「あはっ、なぁにやってるのかな?」
小梅「…お、お兄ちゃん?」
奈緒「Pさん。あたし信じてるからな」
モバP「あははは、そんないい笑顔で言われてもね」ナデナデ
モバP「むーりぃー」
モバP「まあ、しょうがないか」
モバP「理不尽なことは起こるけど、それに耐え抜くしかないからさ」ナデナデ
奈緒「…たまにいいこともあるけど」
モバP「そういうことを大事にしないとね」
奈緒「うん」
小梅「わ、悪い夢見せてあげる」
モバP「軽めで頼む」ナデナデ
小梅「だ、大丈夫」
小梅「オヤスミ」
奈緒(その後、あたしは夢を見た)
奈緒(少女マンガみたいな展開の夢)
奈緒(ピンチに陥ったあたしを助けに来てくれるPさん)
奈緒(結局、恋人にも家族にもなれなかったけど)
奈緒(近過ぎず、遠過ぎず。誰よりも、気軽に話せて)
奈緒(不器用で、素直じゃないあたしも気軽に話せる)
奈緒(何かあったら、助けてくれる)
奈緒(そんな、あたしとPさんの関係)
奈緒(今までと変わらない)
奈緒(そんな日々がずっと続く夢を見た)
奈緒(なあ、Pさん。あたしをアイドルにするって約束したんだから)
奈緒(ちゃんと、最後まで、アイドルとプロデューサーの契約通りに)
奈緒(傍に居てね)
奈緒(そんな優しい夢を見た)
第六話『契約』は以上で終了となります。
次回の第七話が最終話となります。
ここまで読んでくださった方々に心からお礼を申し上げます。
人生ゲーム 1日目
漆原るか
漆原るか:あれ、??えぇぇえ、!!!今のって、やっぱり,夢かーーーー。
漆原るか:って言うかぁーー、ここどこおおぉぉーーーー???????????。
漆原るか:うーーーーーーーーん。
名前
漆原るか!
所持金 (マネー)
15079円・・・・・
ストロングス。
えぇーーー!! 58・・・・・・・・
賢さ。
えぇーーー!!・・・42・・・・・
銀行貯金
たったの・・・・・・・715円・・・・・・・
貯蓄利率:
な・ななんとおおぉぉーーーーー!!!!!!! 3,547%!!!!!!
ローン
なし!!!!!
家←←←←←←←←←←←(2L1Dの←←←←←←←←←←男巫神社!!!tukaiホームズ・・・・・・・・・)(←←←←←←←35,5630円で買えるみたい!!!!)
ほかには........無料でもらった、中古のUSEDの、スケートボード???
違法.反則車両の!!!、ミニ、スパサイィーー!!!!車!!! (i人用のため、1席のみ)
以上!!!!!!!!!!!!!!!!!!
違法.反則車両の!!!、ミニ、スパサイィーー!!!!車!!! (1人用のため、ii席のみ)
人生ゲーム 2日目
名前
漆原るか!
所持金 (マネー)
244,5758円・・・・・
ストロングス。
えぇーーー!! 366・・・・・・・・
賢さ。
えぇーーー!!・・・325・・・・・
銀行貯金
なんとぉ!!!!・・・・・・・585,3650円!!!!!!!!!!!・・・・・・・
貯蓄利率:
なんとぉ! 55.75757%!!!!!!
ローン
なし!!!!!
家←←←←←←←←←←←(4L3Dの←←←←←←←←←←巫覡神社!!!神使いホテルズ・・・・・・・・・)(5754,6470円無いと!!!!!!買えない!!!!)
ほかには........????もらった、世界屈指の、シークレット、アヒルホバーちゃん??????
ジャイアント、特スパイサーーカー!!!!超車!!! (5人用で、まあ、6席くらい!)
あとは、会社桃園所、本部の部長!!!!!の206日目ーーーーーーー!!!!!!
時給:3583円!!!!!!
一日5時間30分労働!!!!!
合計:一日で、1,9707円!!!!!!
更に、!!!三日で、5,9121円!!!!!
あと、給料は、3日ごとに、3日間隔給与にて、3日分給与が支払れるので、ご注意ください。!!!!!!!
では、今日も、1日、!
本部の部長の漆原るか!様
以上!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ほかには........????もらった、世界屈指の、シークレット、アヒルホバーちゃん??????
(値段は、不明???)
ジャイアント、特スパイサーーカー!!!!超車!!! (5人用で、まあ、6席くらい!)
(値段は、不明???)
ほかには........無料でもらった、中古のUSEDの、スケートボード???
(値段は、3370円...)
違法.反則車両の!!!、ミニ、スパサイィーー!!!!車!!! (1人用のため、1席のみ)
(値段は、25650円...)
作者です。
不思議なお店最終話『白紙』は執筆が整い次第投稿させていただきます
尚、>>383以降の投稿は本作品とは全く関係の無い内容です。
投稿までもうしばらくお待ちください。
遅くなり大変申し訳ございません。
一部投稿させていただきます。
モバP(ふと目が覚めると、筋肉質な黒人男性が白い歯を見せながら親指を立てていた)
モバP(何故か、非常に腹が立ち、思わず拳を繰り出していた)
モバP(しかし、見事なバックステップで回避され、逆にボディブローを喰らった)
『イキナリ ナニ シヤガル』
モバP「ご、ごめん。何故か体が勝手に」
『マア アレダ ヨウコソ シゴノ セカイヘ』
モバP「全く記憶にないけど、体が透けてるってことはそういうことか」
『マダ シニカケ ダケド』
モバP「そうなのか?」
『シンデモ コウメ ナラ ミエルゾ』
モバP「だろうね」
『ンジャ セツメイ スルゾ』
モバP「ああ、なんでこんな状況になったんだ」
『フクジョウシ』
モバP「ふくじょうし?」
『テクノブレイク』
モバP「は?」
『バレンタイン ダッタナ』
モバP「ああ、そうだね」
『チョコレート モラッタナ』
モバP「ああ、小梅とか、周子とか、奈緒ちゃんとかから貰ったよ」
『コンキ ノガシタ グミ カラハ?』
モバP「婚期って……ああ、貰ったよ」
『タベタナ』
モバP「そりゃあ、食べたよ」
モバP「おい、待て、何が入っていたんだ?」
『テクノブレイク』
モバP「え、何?盛られたの?媚薬かなんか盛られたの?」
『アア、ソノトオリダ』
モバP「…え、マジで」
『マジデ』
モバP「嘘だな」
『アア ウソダ』サムズアップ
モバP「よし、覚悟はいいな、ボブ」
『コイヨ』
モバP「……んで、結局、どういう状況なんだ」
『スタドリ ノ セイダ』ボロボロ
モバP「スタドリ?ああ、ちひろさんが売捌いてる変な栄養ドリンクか」
『アレ イロンナ プロデューサー ガ ノンデルダロ?』
モバP「まあ、業界にいる大半の人は飲んでると思う」
モバP「副作用がありそうで怖いから極力飲まない様にしているけど」
『アレナ ノムト インポ ニ ナル』
モバP「ごめん、もう一回言ってくれる」
『ノムト セイヨク ガ ナクナル』
モバP「性欲が無くなる?」
『アイドル ノ アンゼン ノ タメ』
モバP「確かにアイドルは年頃の女の子が多いけど、いくらなんでもそれはないと思う」
『ゴメン コンカイ ハ ホントウ』
モバP「つまり、スタドリは服用を続けると性欲が無くなると」
『ソウ』
モバP(残業を乗り切るために飲んでいるドリンク剤が不能になる副作用があるなんて、普通誰も信じないと思うけど)
モバP(ちひろさんならやりかねない)
モバP(アイドルを長持ちさせるためにプロデューサーの一人や二人不能にする)
モバP「小梅に誓えるか、この話は本当だと」
『チカウヨ』
モバP「ちひろさんはそれを知ってて売ってた?」
『タブン』
モバP「鬼、悪魔ってレベルじゃないぞ」
『ソウダネ』
モバP「まあ、ほとんど飲んでないから、大丈夫か」
『ウン セイジョウ ダネ』
モバP「…なんで分かる?」
『リョウトウ ダカラ』
モバP「そ、そうか」
『ンデ ユウレイ ニ ナッタノハ』
モバP「あー、なんとなく思い出した」
モバP「ねえ、今、アレからどれくらいたった?」
『アア、オモイダシタンダ?』
モバP「概ね」
『ジャア、 ハジメ ヨウカ』
モバP「全てを白紙に戻すために」
『エンディング』
~渋谷凛「不思議なお店?」 最終話「白紙」~
渋谷凛「私とプロデューサーの間に恋愛感情はほぼ皆無と言っていいと思う」
凛「ただ、お互いを尊重し、信頼できる間柄だった」
凛「だから、私達は夫婦になった」
凛「何がきっかけだったのか、正直分からない」
凛「私がアイドルだった頃、事務員だった人が売っていた栄養剤に副作用があって、事務所の信頼は地に落ちた」
凛「幸い、プロデューサーのおかげで路頭に迷うような人はいなかったけど」
凛「皆、苦労はしたと思う」
凛「アイドルを止めた私は学校に通いつつ、プロデューサーの実家でのあさんから装飾品の造り方を学んだ」
凛「元アイドルということもあって、花をテーマにした私の作品はそこそこ売れた」
凛「それから、プロデューサーの下で一緒に事業を始めた」
凛「周子さんが親の事情で実家に帰ってから、気が付くと一緒に居ることが多かった」
凛「お互い寂しかったのかもしれない」
凛「私達の間に明確な恋愛感情は無い。ただ、一緒に居ても大丈夫という信頼関係があった」
凛「気が付いたら、夫婦になっていた。たぶん、これからも一緒なのだろう」
このデータを削除しますか?
⇒Yes No
若林智香「アタシ、学生の頃、チアリーディングの練習の時に怪我しちゃったんです」
智香「足腰を酷く痛めちゃって、チアリーディングも、アイドルも、もう無理って」
智香「本当は皆を応援したいのに、なかなか声が出なくなっちゃって」
智香「そんな時にプロデューサーさんに新しい仕事を貰いました」
智香「踊れなくても、声で応援すればいい。声が出ないなら文字か絵を使えばいいって」
智香「声がまだ出なかったので、プロデューサーさんに絵を教えてもらいました」
智香「絵や手紙でたくさん応援のメッセージを書きました」
智香「しばらくしてからラジオのお仕事も始めました」
智香「ラジオでたくさん、応援のメッセージを送ってます」
智香「色々ありましたけど、アタシは今日も誰かを応援しています」
智香「これからもよろしくお願いします。プロデューサー」
このデータを削除しますか?
⇒Yes No
周子「お腹すいたーん♪」
周子「大体こういうとPさんがご飯を作ってくれる」
周子「いい人に拾われたもんだよね」
周子「あたしの部屋もくれたし」
周子「小梅ちゃんは可愛いし」
周子「温かいし、いい人だよ。あたしの旦那は?」
周子「ん、特に恋愛云々というよりも、Pさん一時期へこんじゃってたからさ」
周子「同じ事務所で勤めていた人がやらかしちゃってね」
周子「優しい周子ちゃんは全部受け止めてあげただけ」
周子「それくらいしか、できないしね」
周子「ま、末永くよろしく」
このデータを削除しますか?
⇒Yes No
加蓮「まあ、体力には自信なかったし、アイドルに成れただけでも運がよかったのかも」
加蓮「引退が早かったのはしょうがないって割り切ってる」
加蓮「それに、Pさんが最後まで面倒見てくれるって言っていたから」
加蓮「ステージに立てて、衣装脱いで、好きなヒトのところに帰って」
加蓮「うん、幸せだね」
このデータを削除しますか?
⇒Yes No
まゆ「うふふ、まゆはちゃーんと分かってましたよ」
まゆ「だって、まゆとPさんはアカイ糸で繋がってるんですから」
まゆ「悲しくて、疲れたPさんを癒してあげるのもまゆのお仕事ですよぉ」
まゆ「だから、おかえりなさい」
このデータを削除しますか?
⇒Yes No
卯月「普通の女の子だった私にPさんはたくさんチャンスをくれました」
未央「人気なかなか伸びなかったけど、アイドルできてよかった」
このデータを削除しますか?
⇒Yes No
全てのデータを削除しますか?
⇒Yes No
全データの削除が完了しました。
ファイルは全て白紙の状態に戻されました。
モバP「……ただいま」
小梅「お、おかえりなさい」
のあ「おかえり」
『オツカレ』
モバP(古びた埃だらけの焦げたオフィスの残骸)
モバP(かつて、ここがCGプロダクションと呼ばれていた面影は無い)
モバP(数年だが、僕はここでプロデューサーとして勤めいていたことがある)
モバP(担当していたアイドルは、皆、素晴らしい逸材ばかりだった)
モバP(この業界では珍しい程、内部の信頼関係が整っていた。業界の異端児)
モバP(異端だったが故に、話題となり、晒され、消えた事務所)
モバP(稼ぎ頭だった渋谷凛の引退を契機に、徐々に勢いを無くしてしまった)
モバP(正確には古き、悪しき、因習に飲み込まれてしまった)
モバP(不思議な道具では、幻想では、現実社会の、人の、限りない悪意には対抗できなかった)
モバP(僕の力量不足と言われればそこまでだけど)
モバP(かつてアイドルだった女性たちは皆、それぞれの道を歩き続けている)
モバP(幸い、皆逞しく生きているし、まだアイドルを続けている人もいる)
モバP(ちひろさんが彼女らの力量を見抜き、様々な事業に売り出したのが大きい)
モバP(あの人は本当に何故、事務員だったのだろうか?)
モバP(そして、僕は、かつての職場に引導を渡すためにきていた)
モバP(多くの人の夢を飲み込み過ぎたこの建物は、かつての栄光を見せ、人を取り込む魔窟と成り果てていた)
モバP(この建物で目を閉じれば、誰もがかつてのCGプロダクションのプロデューサーになれる)
モバP(そんな夢を見せる。夢の残骸に成り果ててしまった)
モバP(正直、いつまでもあの懐かしい日々に浸っていたかった)
モバP(でも、現実はノスタルジーを許してくれる程甘くはない)
モバP(だから、僕は消した)
モバP(この建物にこびり付いていた大事な思い出を白紙にした)
モバP(僕もきっと、いつかは忘れてしまうのだろう)
モバP(そうと分かっていながら消した)
モバP(白紙にして、もう一度、何度でも、僕が望むストーリーを書き直すために)
モバP(リセットボタンは押せないけど、書き重ねた)
モバP(ちひろさんと協力して、僕はこの場所を買い戻した)
モバP(そして、かつて共に志を持っていた仲間に、家族に声を掛けた)
モバP(僕は、ただ何も無いまま人生を漫然と終えたくなかった)
モバP(母さんも、妹もそんなことは望まないだろう)
モバP(もう一回、真っ新な場所で、もう一回社会に挑んでみたくて)
モバP(僕はここに戻ってきた)
モバP(僕にはまだ、家族がいて、帰る場所が、実家がある)
モバP(なら、恐れることなんて金銭的な問題以外何もなかった)
渋谷凛「ふーん、アンタが私の新しい雇い主?」
モバP「おいこら、社会人」クスッ
凛「冗談だよ。それで、今度は何をするの?」
モバP「ある程度決まってるんだけど、皆が来てからもう少し絞り込むよ」
凛「そうなんだ。でも、よかったの?不思議な道具を取扱うお店にしなくて」
モバP「うん、なんていうか。今回は道具抜きで夢を見せてみたくてね」
小梅「で、でも、お友達はいっぱいがいるから大丈夫」
凛「うん。そのお友達が生きているのかどうかは聞かないでおく」
モバP「まあ、夢を見るのも、見せるのも人だしね」
凛「まあね」
モバP「大丈夫。退屈で、同じことの繰り返しにならないことは約束するから」
凛「退屈かどうかなんて、人次第だよ」
モバP「へえ」
凛「こうやって、また会えただけでも十分不思議なできごとだよ」
モバP「そうだね。それじゃあ、次は何をしようか?」
~渋谷凛「不思議なお店?」 終~
作者です。
以上にて本作品は完結となります。
読んでくださった全ての方に心よりお礼を申し上げます。
寒い日に暖かい飲み物を片手に、軽く読み流して、
『よし、自分も何か書いてみるか』
そう思っていただける内容になっていたらなと思います。
私の拙い文章を読んでくださり、本当にありがとうございました。
次回作は既にある程度用意ができています。
タイトルは
北条加蓮「不幸な兄妹?」
を予定しております。
白菊ほたる、北条加蓮等が主要な登場人物となっております。
また、地の分有、依存的な関係、ヤンデレ、ドロドロした人間関係を徹底的に描いた内容となっております。
また、次回作で皆様にお会いできれば幸いです。
改めて、ありがとうございました。
このSSまとめへのコメント
面白かった。シリーズ化して欲しい
小梅ちゃんの歌ってる曲の曲名ググっても出ないorz