(ライトロード)・ライニャン・ジェニス・オルクス・シャイア「解せぬ」 (21)

ジェイン「一体どうしたんだ?」

ガロス「おう!なんだか微妙な顔つきだな!我々ライトロードのデュエリストセットが出たというのに、なんだその顔は!」

オルクス「私たちが解せぬのはまさにそれなのだよ、ガロス」

ガロス「ぬぅ?何が解せぬというのだ。最近は全く陽の目を見られなかった我々が、表舞台に立てる機会を得たというのに…」

エイリン「ライロ征竜とかいうのがちょっと流行ってるらしいけどね」

ジェイン「あれは結局征竜頼みじゃないか」

ライラ「あれをライトロードと言われてしまうのは…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1385291009

オルクス「私が言いたいのはだ!」バン!

ケルビム「こらオルクス!台バンはおやめなさい!マナーがなっていませんよ!」

オルクス「あ、あぁ、済まぬ。つい高ぶってしまい…」

ジェニス「…何故、私たちは今回のデュエリストセットに入っていないのですか?」

ジェイン「あ…」

ライラ「う…」

エイリン「あぁ…」

オルクス「そうなのだ。『ライトロード』・ジャッジメントと銘打っておきながら、ライトロードである私たちが入っていない!これはどういうことなのだ!」

ケルビム「それは…」

シャイア「やめましょう、オルクス。私たちが入れなかったのは、私たちが弱かったから…それだけのことよ」

ウォルフ「そんなことはないぞシャイア!どんなカードにも使い道はある!確かに実際、ガチデッキなどでの採用率は低いが、そなたらにはそなたらの強みが…」

シャイア「ガチデッキでの採用率が低いのが何よりの証明よ。私たちを使うデュエリストは、大会に出る気のない、仲間内で馴れ合うだけのファンデッカスくらい…そんな私たちを採用するほうがどうかしているわ」

ウォルフ「シャイア…!」

シャイア「…ごめんなさい。ちょっと卑屈になりすぎたわね。ファンデッキが悪いとは言わないわ。強さを突き詰めたデッキ構成には限界がある。けれど、ロマン砲、コンボ、ソリティア…『楽しさ』に主眼を置いたデッキ構成には無限と言っていいほどの可能性がある。それを組むのを、悪いとは言えないわよね」



ルミナス「あれ、みんな集まってどうしたの?」

ジェイン「なにをしていたのだルミナス!こんなときに…」

ルミナス「ご、ごめんなさい…でも、僕も僕で大変だったんだ…」

ライラ「なにかあったの?」

ルミナス「…ライニャンが、いじけたまま出てこなくなっちゃって」

ジェニス「あぁ、そういえばあの子も、採用されてなかったわね…」

ルミナス「『どうせ私はライコウさんみたいに万能じゃないし…』とか、『なんでせっかく落とした仲間をまたデッキに戻す必要があるの?』とか…もう、どうしたらいいのか…」

ライコウ「ふぅむ…ライニャンもまた、採用されないことを悲しんでおるのか…」

ジェイン「お父さん…」
ライコウ「お父さん言うな」

オルクス「…採用されないのは百歩譲って認めるとしよう。だが!私たちが不満なのはそれだけではない!」バン!

ケルビム「オルクス、台バンは…」

オルクス「む、済まぬ」

ジェニス「これを見て
http://www.yugioh-card.com/japan/lineup/zexal/duelist_set_lightlord_judgment/

ジェイン「これは、公式サイト?」

ガロス「…これがどうかしたのか?」

ジェニス「見てほしいのはここ。特性ストックケースのところよ」

ルミナス「あ、僕映ってるよ!」

ライラ「私も。あと、ジェインにケルビム、今回新しく私たちの仲間になったミカエルも映ってるわね」

ジェイン「これがどうかしたのか?」

シャイア「私たちが映ってないでしょ」

ガロス「そんなことを言ったら我やウォルフたちも映っておらんぞ。裏や脇に描かれているのではないか?」

シャイア「…のよ」

ウォルフ「む?」

シャイア「映ってないのよ!!!」

ウォルフ「ぬお!?」

シャイア「表はもちろん、裏も、脇も、上下にも!どこにも私たち、非採用組は一人たりとも映ってないのよ!」

シャイア「映っているのは採用されているメンバーだけ!どういうことよ!?コナミは、私たちにライトロードでいる資格なんてないって言いたいの!?」

ウォルフ「シャ、シャイア…」

ジェニス「…どうせ私たちは、このままひっそりと忘れられて、もう二度とライトロードデッキに入ることもなく、全てのデュエリストに、過去のカードとして時折思い出されるだけの存在になるのよ…もう二度と、私たちが表舞台に立つことなんて…ないっ、のよ…」

ジェイン「ジェニス…」






????「そんなことありません!!!」

ケルビム「あ、あれはグラゴニス!後ろに乗っているのは…」

ルミナス「今回新規参入した、ミネルバ!ライデン!」

ミネルバ「みなさん!まだあきらめてはいけません!」

ライデン「そうだ。遊戯王カードたる者、己の可能性すべて探るまで、諦めることなどない!」

シャイア「けど現実問題、私たちに使い道なんてあるの!?」

ジェニス「ライトロードと名のついた光属性チューナーであるあなたたちにはどうせわからないわよ。使い道のないカードの気持ちなんか…」

ミネルバ「私の力をお貸しします!」

ルミナス「えっと、ミネルバの効果は…」

オルクス「墓地に存在するライトロードと名のついたカードの種類数以下のレベルを持つドラゴン族カードのサーチ…だったな」

シャイア「それがなによ。事故ってしまえば裁きの竜すら出すことができないのよ?つまりそれは、レベル4未満のカードしかサーチできないということ。一体何をサーチするというの?たとえライロ征竜でも、エクリプス・ワイバーンすらサーチできないじゃない」

ライデン「そうだな。あなた方が猛威を振るっていたころでは、その程度の墓地肥やししかできなかっただろう…」

シャイア「一体何を言って…」
ルミナス「そうか!」

シャイア「ど、どうしたのよ、ルミナス」

ルミナス「今はあるじゃないですか!僕たちの全盛期よりもずっと多くの、墓地を肥やすことのできるカードが!エクシーズモンスターが!」

シャイア「あっ!」

ライデン「ラヴァルバル・チェイン、武神帝―カグツチ…これらのカードのおかげで、ライトロードの墓地肥やしはさらに加速する」

ミネルバ「それによって、私の効果でも、グラゴニスや裁きの竜をサーチできる可能性が大いにあるのです!」

ライデン「しかし、それだけの加速があってもなお、確実とは言えない」

ミネルバ「だから、皆さんの力を貸していただきたいのです。より多くの仲間たちの力によって、私はより大きな力を呼び起こすことができるのです!」

シャイア「…でも」

「やってみればいい」

ジェイン「あ、あぁ、あなたは!」

ライラ「あの二人と同じく今回新規参入した…」


ルミナス「ミカエル!」


裁きの竜「オオオオオオオオォォォォォォォ!!!!!」バッサバッサ

ミカエル「シャイア。自分で言ったことを忘れたのか?」

シャイア「え?」

ミカエル「『無限の可能性がある』…これは遊戯王全体に置いて言えること」

ミカエル「ライトロード全員を投入したデッキが、もしかしたら環境に食い込むほどの力を持っているかもしれない」

ミカエル「一人もかけることなく、仲間とともに戦場(フィールド)を駆けたいのだよ」

シャイア「ミカエル…えぇ、そうね。目覚めたわ」

オルクス「ふふ、この高ぶりは、デュエルフィールドにこそふさわしい」

ジェニス「…項垂れている場合ではないわね」

エイリン「おーい」

ジェイン「あ、エイリン!いつの間にいなくなってたんだ…」

エイリン「こいつを連れてきてやったんだよ」ポイッ

ライニャン「にゃん!」ドサッ

ルミナス「ライニャン!」

ライニャン「…私も…私も、皆の役に立ちたい!」

ルミナス「ライニャン、あぁ、ライニャン!」ダキッ

ライニャン「にゃ!?る、ルミナス、苦しいにゃ…」

ミカエル「ふふ、みな、よい顔つきになった」

ライコウ「ふむ…では、ここはあの言葉で締めようではないか」

ケルビム「あの言葉…?あぁ、あれですね」

ウォルフ「なるほど、あれか」

ガロス「うむ、遊戯王の最後はやはりあれでないとな」

ジェイン「うん、そうだね」

ライラ「わかりましたわ」

エイリン「よし、いいよ!」

オルクス「私も準備万端だ!」

ルミナス「え、え、わかってないの僕だけ!?」

ライニャン「る、ルミナス!…コショコショ」

シャイア「皆、最後くらい気合い入れていくわよ!」

グラゴニス・裁きの竜「ゴァァァアアアア!!!」

ライデン「ふむ。ではいくぞ」

ミネルバ「3,2,1,…」

ミカエル「せーのっ!」











          ルールを守って楽しくデュエル!









以上です。

デュエリストセットを買い、ケースを組み立てていたら、「あれ?なんか足りなくね?」と思ったのが始まり。

それじゃぁあとは、雑談なりなんなりで好きに使ってください。
あと、実際に買った結果とか、聞きたいことがあったら、出来うる範囲で答えます

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