京介「ん、なんだこれ……?」(56)
自室
京介「ひさっしぶりにフィギュアケースを見てみれば……」ひょい
京介「変な黒い塊がくっついてんな、小指の先ぐらいの」
京介「………」じぃー
京介「……え? これ、なんかカメラっぽい?」
『───っべ! バレちまってる感じ!?』
京介「のわぁっ!? な、なんだ!? 何処からともなく馬鹿っぽい女の声が聞こえた気がする!?」
『ばかってなんだテメー! おめーのほうこそよくそのバカヅラひっさげて街中を歩けんな!』
京介「………」
『…………』
京介「……この声、もしかして加奈子…か?」
『……チガウヨ、カナコジャナイヨ』
京介「もしかしなくても、この黒い塊から聞こえてくる声、加奈子だよな!」
数十分後
加奈子「…………」
京介「………」
加奈子「よ、よお! 京介!」
京介「よう、加奈子。久しぶりだな」
加奈子「だ、だナー! いや~! 加奈子的には久しぶりではないんだけどよ~!」
京介「ああ、そうみたいだな」
加奈子「にゃはは……っ!」
京介「で? これはなんだ?」ひょい
加奈子「……た、ただのゴミじゃねーかナ?」
京介「ただのゴミからお前の声がするのか、へぇーそりゃすげーな」
加奈子「……すんません、それ、隠しカメラっす」
京介「監視カメラ!?」
加奈子「ち、ちげーよ! 隠しカメラだヨ!」
京介「あ、すまん……思わずそっちのほうだと、いや! どっちにしたってやべーよ! おまえっ…!」
加奈子「ま、ままままて! まずは加奈子の話しをきこうっておもわねえ!?」
京介「……なんだよ、何かしらの理由があんのかよ」
加奈子「ちょ、ちょっとだけな……うん、ここまでバレちまったら正直に言うしかねえよナ…」
京介「お前のその潔い性格は好きだぜ、俺」
加奈子「……そのな、その隠しカメラなんだけどよ、実は加奈子のマネから貰ったわけなんだけどよ」
京介「お前のマネージャー何者なの…?」
加奈子「しらねーよ、つか、最初はその隠しカメラを着替え室に付けられてたのを、
加奈子が見つけた所からはじまるんだけどさー」
京介「やっべー! 犯罪じゃねえかそのマネージャー!」
加奈子「だナ。問い詰めてやったら、ボロボロ今までの変態行為を漏らしやがってよぉ~……
まあ、そんな奴は加奈子は慣れっこだから許してやったんだけどヨ」
京介「身体ちっこいくせに、相変わらず懐でっかいなお前……」
加奈子「未来の売れっ子アイドルなんだからさ、こんなの慣れっこになんねーとしょうがねえだろ?」
京介「そ、そんなもんなのか……いや、まあ、それで? 話しを続けてくれ」
加奈子「そんでもってそのマネ、今じゃ加奈子の何でもゆうこと聞いてくれる下僕なんだけどさ」
京介「……ああ、ただで許すとは思ってなかったけど、そういうことか」
加奈子「ったりめーだろ? イイもん今まで見れたんだからヨ、それなりのお返しってもんが貰わねーとなー」
京介「そんでもって……この、隠しカメラか?」
加奈子「ごめーさつ。すっげークオリティの隠しカメラらしくてよ、ウン百万するらしいぜ? それ?」
京介「ま、マジかー……安くはないと思ってたけどそこまでか……」
加奈子「まっ、加奈子はお願いの一つで貰ったわけだけどナー」
京介「肩を持つこともねぇけど、なんかマネがかわいそうに思えてきた……」
加奈子「警察に突き出されるよりはマシだろ? そんでもって、隠しカメラをゲットした加奈子はー……
おめーの部屋に取り付けることを考えたワケ」
京介「いや、なんでだよ」
加奈子「あれだよあれ、おめーが一時の間にさ一人暮らしやってたじゃん?」
京介「ああ、やってたな」
加奈子「その時にヨ、ルールみたいなのつくってあやせしか京介宅にきちゃだめってなっただろ」
京介「おう」
加奈子「それが許せなくて、つけた」
京介「……加奈子、お前、頭おかしいのか?」
加奈子「お、おかしくなんかねーヨ! 女的には許される行為だってば!」
京介「ゆるされねーよ! なにいってんだお前……本当に!」
加奈子「うぐぐっ……た、たしかに加奈子がゆってることはおかしいかもしんねーヨ!?
ただな! おめーがただの一般人だったらそうわいかねーんだって!」
京介「なんだよ、俺が正常な一般市民じゃねぇとでも言うのか」
加奈子「ったりめーだ! あんだけ部屋に女連れ込んでる男が一般男性なワケねーだろ!」
京介「うぐっ! い、いや…! そうだとしてもだ! それが隠しカメラを取り付けられる理由にはなんねーだろ!?」
加奈子「……いや、そうもいかねーんだ」すっ…
京介「……なんだよ、そのcdは」
加奈子「ブルーレイ。今までその隠しカメラで撮ってきた……というか京介が一人暮らしをしていた頃の映像記録だナ」
京介「……そんなモン持ってきてどうするつもりだ」
加奈子「加奈子が監視カメラを取り付けた理由が分かる」
京介「どういう意味だ」
加奈子「加奈子の勘は、バリ三レベルに働いちまうことがあんだよ。そしてその勘は当たっちまった」
京介「……その勘のために、お前は予め隠しカメラをつけたってわけか?」
加奈子「そういうわけだ、そしてその映像は……おめーの人間関係は崩しちまうものになっかもしんねー」
京介「んな大したものが取れちまったのか?」
加奈子「……うん、まあ、多分ナ」
京介「あ? まだお前はみてねーのか?」
加奈子「ちっとしかな、つかわかるだろ……おめーの人間関係が崩れちまうって言うんだったら」
京介「…なるほどな、加奈子自身の人間関係も危ういって訳か」
加奈子「加奈子と京介の知り合いは、いくらかかぶってる所があるからナ」
京介「と、なると……つまりは俺の知り合いでもあり加奈子の知り合い奴……いや、待て待て」
加奈子「……」
京介「それってつまり、思いっきり極小人数に限られねーか!?
んでもってその奴らってのは……多分だけどよ、俺の一人暮らしの部屋に来るなって言われた奴ら……」
加奈子「…んま、その心配も見ちまったら終わっちまうヨ。どれ、このパソコンかりるぞ-」ごそごそ…
京介「い、いやまて! 俺は見るとは一言も…!」
加奈子「良いから良いから、ここはもう諦めて正直になろーぜ。お前だってちょっとは気になってるんだろ?」
京介「そりゃまあそうだけどよ……いやでも、お前……それってなんかちょっと…」もじもじ…
加奈子「きめーな! 男ならはっきりきっちりしちまえよ! おら、どうすんだよ京介ぇー!」げしげしっ
京介「い、いたい……蹴らないでっ……つか蹴るな!」ぶんっ
加奈子「ぎゃははは」ひょい
京介(いや、でもどっちかといえば正直気になる……だけど、それを見ちまってもいいのか?)
加奈子(悩んでんな~、そん時の京介の顔は好みっちゃー好みだナ)
京介(どうするどうする……ぐあー! わっかんねー! )
加奈子「………」
京介(俺が家にいない間に起こったことを……俺は、きちんと見れるのか?
そしてそれを見た後に、面と向かってそいつらと顔を合わせることが出来るのか…?)
加奈子「………」
加奈子「……とりあえずよ、京介」くいっ…
京介「……ん? なんだ加奈子…」
加奈子「おめーはさ、誰一人からも嫌われてなんかいねーってことはわかってるよな?」
京介「いや、それはわかんねーけど……まあ、そうじゃないかって思ってるつもりだ。桐乃を除いて」
加奈子「おうヨ、んでさ。オマエがこれからみるモンはんなドロドロっとした映像じゃねえってことは……
加奈子が自信を持って言ってやる、大丈夫だぜ、誰一人としてんな奴は居なかった」
京介「……。全部は見てないんだろ? どうしてそんなことが言えるんだよ」
加奈子「勘だよ、勘。ぎゃはは、加奈子の勘は当たるからなー」ぐりぐり
京介「腹を指で押すな……うん、まあ、この隠しカメラの理由も当たってるわけだもんな……」
加奈子「だろだろ?」
京介「────…………わかった、よし、俺も男だ!
自分の身内で起こった出来事ぐらい、大きく受け止めてやる懐の深さを証明してやろうじゃねーか!」
加奈子「お~! さっすがは加奈子が認めたマネだナ!」ぱちぱち
京介「ったりめぇだ! よし! 加奈子、そのパソコンを使いやがれ!」
加奈子「よしきた───……できたぜー!」ブィーン……
京介「……ふぅ、よし、再生させるぞ?」
加奈子「おう」
京介「どんなもんなのか……大丈夫だ、俺なら全部受け止められるはずだ」
加奈子「……」
京介「再生……ぽちっとな」かちっ
きゅるるるるるるるるるる───………………
京介「おお、俺が前に住んでた部屋だ……」
加奈子「べつに懐かしくなんかねーだろ」
京介「まあな……お! 誰か入ってきた! つかこれってどうやって編集みたいなのやってるんだ?」
加奈子「よくわかんねーけど、音と光に反応して録画を始めるカメラらしいナ。
んだから無駄な録画はしねーんだってよ」
京介「つくづく高性能なカメラだな……スピーカー機能までついてるし」
加奈子「それよりよ、ほらほら誰か入ってきたみたいだぜ?
部屋がくれーから、そろそろ電気をつけて顔を拝める時間だ」
京介「ごくり………」
かちっ
沙織『………』
京介「………え?」
加奈子「あのモデルみて~なでっかい奴か、おお~!」
沙織『………』
京介「お、おいっ……どうしてさ、沙織が……いや、でも、なんで…?」ゆさゆさ…
加奈子「お、おうっ……? し、しんねーよ! だから加奈子の身体を揺さぶるな…っ!」ゆっさゆっさ
京介「し、しんじらんねー……なんでだ、どうして沙織が……約束はきちんと守るやつだって…
いや、それでも……掴みどころが分かんなくなってきたやつだとは思ってたけどよ…っ」
加奈子「……おいおい、さっきまでの男気溢れたものいいはどうしたんだよ」
京介「い、いやなんかさ……コイツは無いんじゃないかって心ので思ってたみたいださ…うん、正直に言うわ。
けっこうショック受けてる…つか、鍵はどうやって手に入れたんだ……」
加奈子「おっ金持ちなんだろコイツ? ま、金をかければなんだって出来るって証明だなこりゃ」
沙織『………』
加奈子「つかこのデカ女、部屋の真中でつったってなにもしねーな……早送りすっか」かちっ
京介「お、おいっ…! まて、俺の心の準備ってもんが…!」
加奈子「………マジかよ」
京介「…え? どうしたんだ加奈子、なにかヤバイもんでも───……え?」
加奈子「……コイツ、早送り状態でも……ずっと部屋の真中から動いてねえ……! こえー!」ガクブル
京介「一分すぎた……本当だ、まったくうごいてねえ…!」
加奈子「こ、こいつ……頭おかしいのか? 部屋に入り込んだこともだけどよ……
入り込んでおいて、ずっと立ったままとか……おいおい、気持ち悪いにもほどがあんぞ…!」
京介「な、何考えてんだ沙織……? このままじゃ、お前のことをなんだかまっすぐ見られなくなるぞ…」
沙織『………』
加奈子「二分立ったぞ……お、おい…ごめん、京介…加奈子大丈夫だって言ったけど……謝る、ごめんなさい」
京介「今更謝んなよ! つか、もういいよ! 俺は見てられる自信なくなってきたわ!」すっ…
加奈子「だ、だナ! 加奈子も進めといてなんだけどな! う、うん…! 見るのやめようぜ…!」
京介「やべぇ……沙織、オマエってやつは本当に何者なんだよ……」
加奈子「──あ、まて京介! なにか様子がおかしいぞ!」
京介「……え?」
加奈子「な、なんだかちょっとずつ……このでか女──動いてるような………」
京介「ど、どういうことだ……?」
加奈子「わ、わっかんねー……だけど、さっきより立ってた場所が違うような気がする……」じっ…
京介「……つまりは、この早く送り中で少しずつ動いてたってことか…?」
加奈子「う、うん……ちょっとずつ……な」
京介「………これ、本当に沙織なのか?」
加奈子「おめーが疑っちまったら、加奈子はなんにもいえねーよ……」
京介「あ、ああ……そうだよな。ならそうだ! コイツは沙織なんかじゃねえ! 偽物だって!
あー! よかった~! 偽物で、本物だったらどうしようって思ってたぜ!」
加奈子「………」ホロリ…
京介「うんうん! こんな不気味な奴は沙織なんかじゃねえ! よし、無事に判断突いたところでお開きにしようぜ!」
加奈子「ああ……そうだな、京介……今日加奈子の家に御飯食べ来るか?」
京介「………うん、慰めてくれ」
加奈子「おうっ……それじゃあこれで映像はとめ────ぎゃああああああああああ!!!?」がたっっ!
京介「おうわぁっ!? なんだ加奈子!? 椅子から転げ落ちて! 小さいから怪我すっぞ!」
加奈子「あ、あわわわっ…!」ぶるぶる…
京介「な、なんだ画面を指さして……なにかまだ、写ってるとでも───ぎゃあああああああああああ!!!」がたっっ!!
京介「な、ななんなななんだこれっ……!!」ぶるぶる
加奈子「こええええええーー!!!」ぶるぶる
沙織『───』ぎゅるるるるるぅううううう!!!
京介「───さ、沙織がものっそい回ってる!!!」
加奈子「ま、まわってるとかじゃねえーよ! 空中に浮かんじまってるよ!」
京介「し、しかも……めちゃくちゃな体勢になりながら……アクロバティックに……っ!」
加奈子「きっ……きめぇえええええ!!!」
沙織『────』ぎゅるるるるる!!ぴたっ!ぶんぶん!!
京介「お、えっ、はいっ…? 今度は腰を振りだしたぞっ……?」
加奈子「こえーよ! どっちにしたってこえーよ!」
京介「…………」じっ……
沙織『───』ぎゅるるるるる!!
加奈子「ぎゃああー! また回り始めやがったー!」
京介「……あ、わかった!」
加奈子「あっ!?」
京介「これ……もしかして、いや、もしかしなくても───」
沙織『────』るるるる!!ぴた!!ぶんぶん!
京介「───「ゲッタン」だ! これ!!」
加奈子「……げ、げったん?」
京介「そう、そうだ! これリアルゲッタンだ!! すっげぇええええ!!」
加奈子「いや、まって……加奈子にもわかりやすく説明してくれヨ!?」
京介「あ、ああ……俺にもよくわんねーんだけどよ、昔のゲームでとあるバグがあったらしくてさ──」
一分後
加奈子「───つまり、その流行った動画の踊りをやってるワケなんだな、このデカ女……」
京介「いや、踊りなのかはわかんねーけどな! でも踊っちまってるよな沙織……」
沙織『───』ぎゅるるるるるる!!
加奈子「……そろそろ五分になる訳だけど、コイツまだ踊ってるぞ…理由はわかっても、色んな意味で恐いわコイツ…」
京介「……あ、わかった!」
加奈子「あっ!?」
京介「これ……もしかして、いや、もしかしなくても───」
沙織『────』るるるる!!ぴた!!ぶんぶん!
京介「───「ゲッダン」だ! これ!!」
加奈子「……げ、げっだん?」
京介「そう、そうだ! これリアルゲッダンだ!! すっげぇええええ!!」
加奈子「いや、まって……加奈子にもわかりやすく説明してくれヨ!?」
京介「あ、ああ……俺にもよくわんねーんだけどよ、昔のゲームでとあるバグがあったらしくてさ──」
一分後
加奈子「───つまり、その流行った動画の踊りをやってるワケなんだな、このデカ女……」
京介「いや、踊りなのかはわかんねーけどな! でも踊っちまってるよな沙織……」
沙織『───』ぎゅるるるるるる!!
加奈子「……そろそろ五分になる訳だけど、コイツまだ踊ってるぞ…理由はわかっても、色んな意味で恐いわコイツ…」
京介「と、とりあえず早く送りをやめるか……」かちっ
沙織『───はぁっ…はぁぁああー!』ばっ!ばっ!
加奈子「めっちゃ気合入ってんな! 汗ダラダラじゃねーか!」
京介「お、おうっ…! つまりはあれか……? 早く送りすることによって、その動きが見事ゲッダンに見えるよう…
…調整しながら飛んでいたってことか……?」
加奈子「な、なにもんだよコイツ……やっぱ偽物なんじゃねーの…?」
京介「いや、これでわかった。コイツは正真正銘……沙織だよ」
沙織『はいやぁー! とりゃあー!』ばっ! ばっ!
加奈子「……加奈子が見たときは、こんなことをする奴だって思わなかったケド」
京介「元はこんなヤツだったんだよ、残念ながらな」
加奈子「マジ残念女だなコイツ……」
沙織『どっこいしょぉおー!───……ふぃー!』
加奈子「あ、終わったみたいだぜ。んだよ、驚かせやがって……」
京介「……いやでも、待て加奈子」
加奈子「んあ? どうしたんだよ?」
京介「よく考えてみろ……これ、どうして踊ったんだ…?」
加奈子「しらねーよ、コイツが京介の部屋で踊る意味なんてわかるわけねーダロ」
京介「本当にか…? 沙織の奴はそんな無駄なことを好むやつじゃないんだよ……」
加奈子「はぁ……それで?」
沙織『いい動きをしたでござるな! こりゃーニコ動に挙げれるクオリティでしたよー!』
京介「つまり、だ。コイツ……そもそも……この……」
沙織『実にそうはおもわなかったでござるか? ────……京介氏!加奈子氏!』
加奈子「───なっ……!?」
京介「……元から、隠しカメラがあるってことがわかってた。ってことだよな、沙織」
沙織『至極、ご明察でござるよ!』
京介「………」
加奈子「う、うえっ!? か、会話したぞこのデカ女……!」
沙織『……こりゃまたデカ女とは酷いでござるよ~! わたくしも好きでデカくなったわけじゃないですからなぁ!』
加奈子「…………」
沙織『…おやおや、絶句なされてるようですが………加奈子さん、わたし的は実に分かりやすいものだったですわよ?』
加奈子「きょ、きゅうすけぇー! 何だコイツ! 録画に写った奴が、こっちを見ながら会話してくっぞ!?」
京介「……多分、予想をしながら言葉を口にだしてんだろうな。こんな風に言ってくるんだろうと、考えながら」
加奈子「じゃ、じゃあこのデカ女っ…! 加奈子と京介が返事するコトを全部……?」
京介「ああ、予め予測して言葉を残してる」
沙織『……ご説明、ありがとうございます京介さん。いや、実に楽しいひと時でした』
京介「…最初の微動だにしない時間は、早送りさせるためのさくせんか?」
沙織『その通り、早送りさせなければゲッダンは踊れませんからね、うふふ』
加奈子「…………」
沙織『加奈子さん、隠しカメラというものはもう少しわかりにくい所に隠すべきですよ。
どう映るのかではなく、どううまく隠せるかがポイントですわ』
加奈子「あ、はい……すんません……」
沙織『いえいえ、礼には及びません。では、わたしはこれで……後にまた部屋に訪れますゆえ、その時に』
ちょっとうんこ
ぴっ
京介「あ、録画がとまった」
加奈子「……な、なんだよアイツ……本当に、わかんねえよ…こええよ……」
京介「気にするな、きにし過ぎたら負けだぞ加奈子……」
加奈子「うん……」
京介「まぁうん……アイツはそんなやつだって思えばな! 全然大丈夫だって!」
加奈子「おう……それじゃあ、続きを見るか京介……」かちっ
京介「えっ!? 見るの?!」
加奈子「ったりめえだろ……このままじゃ、加奈子が許さねーよ」
京介「おまっ……俺もお前みたいに落ち込ませたいだけだろ!?」
加奈子「うっせー! 見るったら見るんだー!」
ぎゅるるるるるるるるるるる────………
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