赤沢「今日もトイレでご飯…」(187)

ガララ
ボフッ....

赤沢「…けほっけほっ…!」

赤沢「…黒板消し…」


藤巻「見ろよ、無能がまたひっかかってる」クスクス

多々良「やだ、きたなーいっ」クスクス

渡辺「なんかあのへん臭くない?」クスクス

小椋「む、無能がお出ましね」

見崎「…」

―昼休み in 女子トイレー

赤沢「今日もトイレでご飯…」モグモグ

「―――だよねー」 「――。」

赤沢(う…佐藤達が来た)

佐藤「ねえあのときの赤沢の顔見たー?」クスクス

有田「ちょーキモかったよねぇ」クスクス

中島「次はどんな風にイジめてやる?」

渡辺「上靴に画鋲でも仕込む?」

佐藤「えー、イマイチ刺激が足りないな~」

赤沢「…っ」
カラン!

赤沢(しまった!箸を落とした…)

佐藤「…え?誰かいるの?」

有田「あそこじゃない?」

渡辺「なんかご飯の匂いするんだけど」

中島「あ、…もしかして無能じゃない?」クスクス

赤沢「っ…」(い、いやだ…来ないで…!)

「無能さん、みーつけた」

赤沢「え?」

バシャーーーーーンッ

赤沢「きゃ!!」

赤沢「う…」ポタ...ポタ....

有田「あははは!水びたしになってやんの」

渡辺「あんたなんか便器と同類よ」クスクス

佐藤「水で流してあげたんだから感謝しなさいよ」

中島「やばーい!授業始まるよ、行こっ」タタタタ....


赤沢「うう…もう嫌よこんなの」グスッ

キーンコーンカーンコーン

先生「あれ?赤沢さんは?」

渡辺「せんせー!赤沢さんはサボリでーっす!」

先生「ったく、こんな大事な時期なのに何をやってんだか…」

――――――
――――
――

―屋上―

赤沢「授業、サボっちゃった…」ポツン

見崎「偶然ね」トコトコ

赤沢「みっ…見崎鳴…!」

見崎「隣、いいかしら?」

赤沢「なによ…水びたしの私を笑いにきたの…?」

見崎「今あなたはクラスの女子全員からいじめられているわね」

赤沢「それが何?あんたもどうせ――

見崎「私はあんな幼稚なことしないから…」

赤沢「…」

見崎「クラスの男子をはじめ、誰もあなたのことを庇おうとしないのは…」

見崎「女子の中の誰かが大きな力を持っているから」

赤沢「大きな…力?」

見崎「それに加えて、先生や大人たちには気づかれない方法でいじめている」

見崎「証拠がないから、誰にいっても信じてもらえない」

見崎「だからクラスの男子でさえも、女子の力の強さに何も出来ないでいる」

赤沢「何よそれ…」

赤沢「あたしは助けなんて借りなくても自分でいじめくらい処理できるわ」

見崎「…」

赤沢「それよりあなたはこんなところでサボっててもいいのかしら?」

見崎「私はいつものことだし…」

赤沢「ふんっ…あんたのその人事のような態度が気に入らない…!」

赤沢「出てってよ!!」

見崎「…」

赤沢「出てけぇ!!」

見崎「…はいはい」トコトコ

赤沢「なんなのよ皆して…私をいじめて…グスッ」

キーンコーンカーンコーン

ガララッ
赤沢「…」

赤沢「っ!?むごっ…」

江藤「無能サボリさんが来たわよー!」

藤巻「ふふ、どう?雑巾の味は」

赤沢「んぐぐっ…おぇえっ…」グイグイ

有田「うわっ汚い!もっと押し込んじゃえ!」アハハハ

赤沢「むっ…う"ぅ"…」


中尾「――っ!やめろおまえら!!いい加減に――」

多々良「何?」

佐藤「何か用?」

中尾「えっ…あ、あ、赤沢をいじめるのはもうやめろ!!」

杉浦「!…中尾…」

中島「うっさいわね…この蛆虫があ!!!」ドカッ

中尾「う、うあぁ!!」グリグリ

佐藤「コイツの口の中にも雑巾入れちゃいましょ」グイグイ

中尾「ングッグ!!~~~っ!!」

藤巻「腹パン腹パン♪」ドカッ

中尾「う"ぉ"え"え"ぇっ…」

辻井(うわぁ…僕らも止めに行ったらあんなことされるのかな…)

米村(くっ…中尾…ゴメン…)

望月「さ、さすがにやばいよこれ…」

勅使河原「ちっ…おいなんとかしろよ委員長…」

風見「そそそそんなこと言ったって…」

赤沢「やめ…ひゃめへ…っゲホッゲホッ」

小椋「…っ」プイッ

藤巻「おーぐらっ」ポンポン

小椋「!?」

藤巻「ほら、雑巾。」

小椋「…」

藤巻「何よー最初はあんただって頼んだらやってくれたじゃん」

小椋「で、でも…」

藤巻「あ?やれって言ってんだよオラ」

小椋「ひっ…」

金木「亜紀、赤沢の左腕押さえてくれない?」

松井「りょーかい」

赤沢「~~~っ…(やめて小椋…あなたまで・・・!)」

藤巻「ほらさっさとやれよ!!」

小椋「ううっ…くっ…!」  ズボッ

赤沢「ーーーっ!!!ーーっ!!」ジタバタ

有田「さっすがおぐりーん!」パチパチパチ

渡辺「ちょっと見直しちゃった」

小椋「…え、え…?」

アハハハハ モットヤレー ワー ワー

桜木「どうしましょう…さすがに赤沢さんが死んじゃいます…!」オロオロ

綾野「由美まであんなことに…どうすればいいのよっ…」

榊原「赤沢さん…僕らがどうにかしないと…!」

勅使河原「力じゃ俺らの方が勝ち目はあるけど、力じゃ解決できねえ…」

風見「女子は力が無い分だけ口がね…大人達を上手く躍らせる」

望月「僕、やっぱり先生達に――」ガタッ

佐藤「望月君、どこいくの?」ニタァ

アイスでも食べて頭冷やしてくるか・・・

こういっちゃんいたのかw

>>24恒一が転校してくる前にしようかと悩んだんだがな…
考えながらやってるから進行遅いかもしんねえ

佐藤「まさか先生達にチクりに行くだなんて考えてないわよね?」

江藤「望月君それはダメだよぉー」ニタァ

望月「あ……ぅ」

多々良「うふ、言ったところでどうするの?」ニヤニヤ

中尾「もちづっ…げふっ…行くな・・っごはっ」ドカッドカッ

中島「蛆虫が喋るんじゃないわよ」

杉浦「…あんたのせいで中尾まで動き始めちゃったじゃない…どうしてくれんの?泉美。」

赤沢「……ゲホッ」

藤巻「こいつ白目剥いてよだれたらしてやんのー!きったねー!」ギャハハハ


佐藤「…ああなりたくなかったら動かないでよ?ね?」

江藤「望月君はかわいそうだからぁー、今だけ見逃してあげるよぉ」ニコニコ

望月「うう…ごめんなさい…」

中島「―あ、あとちょっとで授業始まるよ!」

藤巻「おっとっとやべーやべー、片付けないと」サササッ

多々良「最高の顔ね、無能さん。あはっ」

赤沢「…」

中尾「ぐ…うっ…痛ぇ…っ」

有田「誰かこのクズの処理してよー」アハハハ



榊原「そもそもああなったのってどうしてなの…?」

勅使河原「あー、えっと話せば長くなるんだが…」

風見「簡単に言うと、転校してきた榊原君に赤沢さんがベタベタするのが気に入らないらしい」

桜木「いや…その前から赤沢さんは男の子の前ではぶりっ子してる、とか言われてたような気が…」

望月「"無能の癖に男の前では猫かぶり…"みたいなイメージがあるんじゃないかな」

勅使河原「最初は陰口を言う程度だったらしいが、最近になってひどくなったな」

榊原「僕が転校してきた…から…?」

望月「あっあ、榊原君のせいじゃないよ!!あと多分ここで榊原君が止めに入っても逆効果かもしれない…」


見崎「女子の中のリーダは藤巻さんと多々良さんよ」


榊原「見崎!」

見崎「多々良さんの両親はいいとこの社長さんか何かで…誰も逆らえないんだって」

見崎「さっきの小椋さんみたいに、命令されたことをやらないと自分もいじめられる危険がある」

見崎「中尾君のように止めに入っても無駄ね」

榊原「僕・・・多々良さんに話をしてみようと思う」

勅使河原「おま…やめとけよ」

風見「状態が悪化する!榊原君までいじめの対象になったら…」

榊原「僕は大丈夫だよ」ニッコリ

桜木「で、でもぉ…」

―放課後―

藤巻「明日は机の中にカエルの死骸でもぶち込んどく?」

多々良「あははっそれいいかも」

江藤「えーでもあたしカエル触れないよー」

中島「あ!そうだ、アイツ、中尾に頼もうよ」

渡辺「おっそれいいねー!」

ワイワイ キャッキャ


榊原「…」

榊原「多々良さん、ちょっといいかな」

多々良「!?」

藤巻「!?」

多々良「さ、榊原君…?」

――――――
――――
――

多々良「榊原君から誘ってくれるなんて嬉しいな....///」

榊原「うん、それでね…大事な話があるんだ」

多々良「何?何でも言って?//」

榊原「赤沢さんをいじめるのを・・・やめて欲しいんだ」

多々良「………………」

多々良「………………」

榊原「……」

多々良「……榊原君は……」

多々良「あの女を庇うんだ……」ボソッ

榊原「へ?」

多々良「私…なにもしてないよ…」グスッ

多々良「ほんとは違うのっ…みんなが赤沢さんをいじめようって…それで…」グスッグスッ

榊原「そ、そうだったの!?」

榊原「ご、ごめんね僕てっきり多々良さんが…」

多々良「ううん、いいの…」ぐすんぐすん

榊原(見崎が言ってた事は嘘だったのか…)

多々良(赤沢…榊原君に何を言ったの?)チッ

榊原「じゃあ僕は帰るね、ごめんね本当に!」

多々良「うん、ばいばーい!」

・・・・・
・・・
・・


多々良「赤沢泉美…もう…許さない」

―朝

赤沢(昨日の夜はずっと吐きっぱなしだった……)

赤沢(もう学校に行くのもやめようかしら……)

赤沢(そんなことしたら中尾や…次は恒一君まで…)

赤沢「……行かなきゃ…」スクッ


ガラガラ
赤沢「…」ドキドキ

ワイワイ ガヤガヤ
米村「おう、それでさー」

水野「マジかよー」

赤沢「良かった…来てるのは数人の男子だけ……」

赤沢「…中尾は休みかな…まぁ無理も無いか…」ハァ

ガララッ
渡辺「あははーそんで恵がさ」

多々良「ちょっとその話はやめてよーっ///」アハハハ

有田「あたしその話知ってるー!」


赤沢「!」

渡辺「和江、今日宿題やってきた?」

佐藤「あとで恵に答え合わせしてもらう(笑)」

赤沢「……」

有田「あはははそれセコいよー」

赤沢「……」

赤沢(何もしてこない…ホッ…)

オチが思い浮かばない

―授業中

久保寺「えーでは黒板に書くのでしっかりとノートをとってくださいね…」カッ カッ...

多々良「……」カキカキ
ポイッ

藤巻「!……」ポイッ

ペチッ
風見「?」

┌────────┐
│赤沢泉美へ    .│
└────────┘

風見「…」

桜木「どうしました?は…これは…」

中島「!」

中島「貸して」パシッ

中島「前島君、これ赤沢さんに渡してくれない?」ニコッ

前島「…?(悪気のなさそうな笑顔…)
はい、赤沢」

赤沢「…?」

赤沢「…手紙?」ペラ



お前を許さない
死んでも許さない
次に誰かにチクったらターゲットは榊原君




赤沢「あ……う…」ガクガク

赤沢「うっ…」

渡辺「…?」

久保寺「――はい、ではノートとり終わったら今日はここまで…です」

キーンコーンカーンコーン

赤沢「…う…(保健室に逃げよう)」タッ

杉浦「どこ行くの泉美ィ」ガシッ

赤沢「いやっ…た、多佳子!?」

杉浦「あんたのせいで…あんたのせいで中尾がぁ"!!」パチーンッ

赤沢「きゃ?!」

榊原「!?」

勅使河原「おいあかざ‥

柿沼(あわわわわ…図書室図書室…)トコトコ

杉浦「誰かこの無能の頭を良くしてやってくんない?」

有田「はいはーい!あたしやりまーす!」

中島「次あたしねー」

江藤「その次はわたしー!」

―職員室
小椋「っ…」タタタタ

綾野「―はっ、はぁ…はぁ…」タタタタ...

綾野「なんとか抜け出せれた…」

小椋「ごめんね彩、わたしのために…」

綾野「いいっての!とりあえず隙をついて先生達に言わないと」

綾野「あ――三神先生!!ちょっと!!」

三神「?」

―教室

渡辺「ビンタ♪ビンタ♪」

有田「いえーい!」バチーーーンッ

赤沢「くふうっ…」

杉浦「ストレス発散機でーす!誰でも自由にどーぞ」

中島「デコピンデコピン!」バチッ

赤沢「いっ…!ああ…!」




三神「いじめ?」

綾野「はい、多々良さんと藤巻さんを中心に泉美がいじめられてるんです!」

三神「3組で…?…そんな風には見えないけど…?」

小椋「わたしも泉美をいじめるように命令されました…っ」

綾野「ほんとなんです!!」

三神「……(恒一君からは家でも何も言われてないわ…変ね)」

三神「…まぁ、そういうことならちょっと…」

綾野「教室!はやく来てくださいーっ!!」

小椋「泉美が死んじゃう!!」

―教室―
高林「それ以上やったら赤沢さんが本当に死んでしまう!!フェアじゃないことは許せないよ!!」ガタッ

榊原「高林君…僕もそう思う」

王子「そうだよ!高林君の言う通りだ!」

水野「…」無視

辻井「…」無視

多々良「あんたたちさぁ…誰に物言ってんの?」

藤巻「恵んちはすごいんだからねー?あんまり逆らうとどうなるか…」ドカッ

赤沢「っひい"…」

高林「―――ッウオオオオオ!高林パーンチ!!!!!」ダダダダダ

榊原(高林君が走ってる…)

桜木「あわわわわ…もうどうすれば」オロオロ

高林「てやっ!」バキッ

中島「ひゃっ!痛ーい!!」

渡辺「てめえ…幸子になにを」

高林「ウオァ!」ドカッ

渡辺「痛っ!」ズザー

ガララッ
三神「何の騒ぎですか!!」

綾野「やめなよ!!」

小椋「そうよ!!」

三神「…」


高林「オラオラそんなもんかよ!!フェアじゃねーな!!」ドカドカ

杉浦「み、三神先生…」

赤沢「…」ボロボロ

渡辺「痛い・・足っ…ウッ…」グスグス

中島「やめてっやめてよぉ…!」

多々良「やっ…ちょ…っ痛いっ…痛いってばあ!」グズッ



三神「…」

綾野・小椋「oh..」

高林「ハァハァ…ウグッ…心臓にクるぜぇ…ふぅ…」

三神「高林君、職員室に来なさい」

高林「ゑ?」

三神「あなたたちもなんで多々良さんや藤巻さんのせいにするんです?」

綾野「いやこれは違」

小椋「ちょっと待ってくださいよ!!」

三神「赤沢さんたちをいじめているのはどう見ても高林君じゃないですか」

高林「いやこれは実にフェアじゃない問題でして」

三神「いいから早く来なさい」トコトコ


榊原「違うんだ三神先生!!待ってー!!」ガタッ

榊原「行っちゃった…」


多々良「…チッ(三神先生にも吹き込んどく必要があったわね)」

渡辺「あーあ、全然力なかったねアイツ」

佐藤「チョロいわ」

有田「おい無能ー、あんたがペチャクチャ喋るからこういうことになるんだぞー?」

赤沢「ひゃひ…ほへんははひ…グズッ」

杉浦「なんか白けちゃったわねーやめたやめた」

榊原「僕がもっと早く三神先生に言ってれば…ごめん」

勅使河原「サカキのせいじゃねーよ…」

望月「でもどうしよう…高林君みたいになりたくないし…暴力じゃ何も解決しないよ…」

見崎「…不毛ね」

見崎「クラスで赤沢さんをいじめているのは渡辺さん・有田さん・佐藤さん・中島さん・江藤さん
藤巻さん・多々良さん・松井さん・金木さん・杉浦さん」

見崎「そして赤沢さんを擁護しているのが小椋さん・中尾君・桜木さん・綾野さん・望月君
風見君・榊原君・王子君・勅使河原君・高林君…」

見崎「それ以外は見てるだけ…」

見崎「擁護側は男の方が圧倒的…これは余計に多々良さんたちが怒るわ」

榊原「ちょっと待ってよ、多々良さんは悪気はないんだよ、仕方なくやってるんだって言ってたよ」

見崎「…榊原君も多々良さんの手のひらの上ね…」

榊原「だから多々良さんを救うためにもやっぱり僕たちで止めないと…!」


赤沢「…っ!ひゃへへえ…!」

赤沢「こ…いちふんはひが…ターゲッ…ゲホッゲホッ」

有田「うるせえ無能!」ドカッ

赤沢「げふっ…」

渡辺「松子の腹パンっていい音するよねー」

多々良「♪」

―体育(in女子更衣室)

赤沢(先に運動場行こう…)テクテク

渡辺「あれー?無能さんは見学ですかぁ?」

赤沢「…っ」

有田「また誰かにチクられたら困るもんな~やられる前にやっちゃおうよ」

佐藤「猿轡でもしとく?ついでに柱に体も縛って」

多々良「うふ、やっちゃって!」

金木「亜紀、そっちよろしく」

松井「OK~」ガシッ

赤沢「!?」

藤巻「ここでじっとしてろよ~?」グリグリ

赤沢「~~~~っ!~!」バタバタ

―体育(グラウンド)

望月「赤沢さん…来ないね」

風見「有田さんたちは来てるけど」

勅使河原「赤沢は保健室で寝てるんじゃねーか?」

榊原「うん…その間何もしないといいけど…」


綾野「…三神先生も多々良さんの権力知ってるみたいで、何もしてくれなかったね…」ヒソヒソ

小椋「うん…もうだめなのかなぁ」ヒソヒソ

桜木「じゃ、じゃあ…榊原君からお願いしてみたら…」チラ

榊原(そうか、こういうときこそ怜子さんに・・・!なんで気づかなかったんだ…!)

見崎「…馬鹿だった」

―榊原家

榊原「多々良さんは、無理をして赤沢さんをいじめているんです!!」

怜子「……」

怜子「……私もそうだと思った」

怜子「あの子が…多々良さんがいじめなんてするわけないものね…」

榊原「で、ですよね…!」

榊原「つまり、いじめられているのは赤沢さんと多々良さんなんですよ!!」

怜子「主犯がいないとなると、それ以外を押さえても意味の無いような…」ウーン

榊原「それも僕は分かりません…藤巻さんは多々良さんの取り巻き・・・つまり彼女もきっと無理をして」

怜子「私も副担任として何か出来る力は無いし…、明日…クラス会議をしましょう」

榊原「はい!!」

―翌日

ガララッ
赤沢(昨日は…)


渡辺『はーマラソンだるかったー』

有田『お、動いてないね?えらいね~無能ちゃん』ナデナデ

赤沢『…』

佐藤『次の授業に出ないとウチらがまた怪しまれるから、ほどいてあげるね~?』ナデナデ

杉浦『…ニヒッ』ドガッ

赤沢『!?』

杉浦『あはは!こいつ動かない!蹴り放題!』ゲシッゲシッ

赤沢『っ…』ゲシッゲシッ

―――――…

赤沢(なんだか体も慣れてくるものね…もうどうでもよくなってきちゃった…なーんて…)

赤沢(…教室にはまだ誰も居ないし…)

赤沢(いっそここで死んじゃおうかな…)

赤沢(そしたら…いじめも止まるのかな…)

(……)

(…)

赤沢「―――ん?」パチ

赤沢「や、やだ…寝ちゃった…」ムクリ

渡辺「やべっ起きたっうわっキモッ」ササッ

中島「やだー!あたし触りたくない"ーっ!」

藤巻「ほら割り箸!これでつまんで!」

多々良「あはははははっあははははははっ」

江藤「恵笑いすぎー」

赤沢(もう一時間目が始まっちゃうじゃない…なにやってんのよ私)

ポト

赤沢「…?」

赤沢「いっ…」

赤沢「いやああああああああああああああああああああ!!!」ガタガタッ

赤沢(何っ…これ!?ムカデ…!?蜘蛛…!?カエル…ッ!?)

佐藤「せっかくバランス良く頭に乗ってたのに~」

中島「無能オブジェが完成しそうだったのにねーあははは」

渡辺「あんたのために虫持ってきてやったんだから感謝しなさいよぉ」

赤沢「いやだいやだいやだ…いやだあああああああああっ」ダダダダ

ドンッ
榊原「いて」

赤沢「ああああああ・・・ああ恒一君・・・!!」ガクガク

榊原「赤沢さん…落ち着いて…今日すべてが終わるんだ…!」ガシッ

赤沢「ひっ…いやあ…だめなの…!今度は恒一君が…狙われるっ…!!」ガタガタ

ザワザワ ガヤガヤ
オイオイナンダヨー 朝カラウルセーナー マタカヨ・・・


ガラッ
三神「皆さん静かに!そして座りなさい!」

シーン・・・

藤巻「チッ」

多々良「あとちょっとで面白くなりそうだったのに・・・」

赤沢(む・・虫がいなくなってる・・・なんて片付けの速さなの・・・証拠が無いなんて・・・)トコトコ....

小椋「・・・(ごめんね泉美・・・でも榊原君が助けてくれるから)」

三神「今日は1時間を使って、今3組で起きていることについて会議をします」

シーン....

三神「皆さんはご存知かと思いますが・・・赤沢さん」

赤沢「」ピクッ

三神「それと多々良さん」

多々良「?」

三神「彼女達は何らかの理由があっていじめられ、いじめを行っているのです」

赤沢「なっ・・・?」

三神「多々良さん・・・、赤沢さんをいじめているのには何か理由があるのですね?」

多々良「…………」

多々良「くすん…皆が…」

多々良「皆が私に主犯になれって言ったんです…グスングスン」

藤巻・有田・佐藤・江藤・渡辺・中島「!?」

藤巻「ちょっと恵…?」

多々良(うふっ…これで榊原君が私を庇ってくれる…)

小椋(どういうこと、これ?)

有田「私は恵が最初にやろうって…」

赤沢「あいつ…っ」ギリッ

佐藤「さすがにこれは無いわ…」

多々良「信じて…くれますか?」キャルルン

三神「……」

勅使河原(おいおいこの空気やべえぞ…)

望月(榊原君…三神先生に何を言ったの!?)

榊原君(ふう…僕ってば有能)

榊原「先生!皆!」ガタッ

榊原「多々良さんは悪くないんだ!」

赤沢「えっ」

多々良「!」

多々良「そうよ!榊原君は私の味方に…///」

藤巻「…」

有田「…」

江藤「…」

三神「……そ、そういうことなら…多々良さんを省いて、赤沢さんをいじめている人は後で職員室に来るように」

赤沢「ま…待ちなさいよ…」

多々良「」ギロリ

赤沢「くっ…」

見崎「あーぁ…馬鹿馬鹿しい」ガタッ

赤沢「!?」

見崎「不毛…ほんとうに不毛ね」

多々良「!?」

多々良(マズイ…あいつの存在をすっかり忘れていた)

見崎「多々良さん…あなたは皆をうまく躍らせていたのかもしれない」

見崎「けどね…私は踊らされていないわ」

多々良「怖いよぉ榊原君っ…」ウルウル

榊原「見崎…もう多々良さんをいじめるのはやめてくれ…!」

赤沢「恒一君…?あなたまで…」ギリギリ

多々良「うふ、榊原君は私だけのものよ…///」トローン

榊原「多々良さん?」

見崎「多々良恵。あなたが今までしてきた事はすべて榊原君が目的だから。そうよね?」

藤巻「なんだって!?」ガタッ

有田「くっ…」

――回想

多々良『赤沢泉美ってやつさ、転校生にベタベタしすぎじゃない?』

藤巻『なになに、恵はああいうのがタイプ?』ニヤ

有田『まぁでもちょっとイラつくっちゃイラつくわよねー』

多々良『じゃあさ…あいつのことちょっと懲らしめてやろうよ』ニタァ

佐藤『えぇ~さすがにそこまでは…』

渡辺『イジメ、ってことっしょ?…あたしそこまでは…』

多々良『……うちの親さ…化粧品とか扱ってるんだよねぇ…』

多々良『あんた達が協力してくれたらさぁ…』ニヤニヤ

多々良『きっと楽しくなってくるよぉ…?』ニヤニヤ

見崎「そういうわけで有田さんをはじめ他のメンバーは赤沢さんを狙い始めた…そうこうしているうちに、楽しくなってくる」

見崎「それは…赤沢さんを痛めつける度に、多々良さんから"ご褒美"がもらえるから」

有田「」ギクッ

佐藤「」ギクッ

渡辺「」ギクゥ

多々良「なっ…なんでそんなことまで知っ…おっといけね…」

赤沢「見崎鳴…」

見崎「私は昔から存在感が無くてね…単純に見てるだけ、って思ってたでしょ?」

見崎「多々良恵―…あなたの悪事はすべて知っているわ。」

榊原「多々良さん…これほんとなの?」

勅使河原「多々良…――てめえ!」ガタッ

桜木「今の話本当なんですか!?」

風見「多々良さん…どういうことか説明を」

望月「もし本当なら…」

多々良「…ちっ違うに決まってるでしょ!!私は何もしてないもぉんっ」ネコカブリッ

多々良「あ、あんたたちも言ってやってよ…!」ギロリ
(ここで庇ってくれたらまたご褒美あげるから庇えよボケ の目)

有田「…」

有田「…ほんとーでーす」ケロッ

藤巻「見崎さんの言う通り~…」

渡辺「で、でーす」ケロリ

佐藤「だって恵がまだ発売してないファンデーションくれたし…」

金木「…あたしだって亜紀のためにメイクを」

松井「…うう」


多々良「」

三神「恒一君…これはどういうことかな?」

榊原「」

榊原「…」

榊原「あーえっと…僕も多々良さんにうまく乗せられた…?ってこと…?」

多々良「」



綾野「泉美!」ガタッ タタタ....

小椋「ごめんね泉美…あたし何も出来なくて…言いなりになることしか…」

赤沢「も…やだっ…た…ぐ…うっ…ひっくひっく…」ウエェェン

勅使河原「ほれほれ、顔隠してやるから泣け」

風見「っハンカチ」

見崎「…よくがんばったね」ナデナデ

桜木「委員長なのに何も言い出せなくてすみません赤沢さん」

杉浦「ごめんね泉美…あ、あたし、あんたのせいで中尾があんなことされてると思って多々良に注意したら…あたしまで…」

赤沢「ん"っ…も、もぉ・・・ばがー!(馬鹿ー!)」ビェェェン

多々良「」

榊原「」



辻井「ごめんなさい!僕らも見てるだけでした!」ガタッ

高林「フェアじゃないことを分かってくれたかな?先生」

水野「俺もだ、もうこんなのやりきれない」

川堀「ここは初めてか多々良、力抜けよ(棒読み)」

三神「」

多々良「…っクソ!」ダダダッ

榊原「あっ多々良さん!」

米村「待てよ多々良」ガシッ

猿田「逃げるぞなか?」

多々良「はっ離してよ!パパに言いつけるから!!」ジタバタ

見崎「私が立って話を始めてから今までのこと、録音してあるから何言っても無駄よ」ジー

多々良「」

ガララッ
中尾「話は全部聞いた!そして俺が完全復活だ!俺は多々良、てめえを許さねえ!!」ビシッ

多々良「うっ…うぇぇぇえん…こんなのおかしいよぉ…!」

高林「赤沢さんに謝罪を」

有田「泉美ちゃんごめんね…」

佐藤「私も…」

渡辺「謝っても許してもらえないかもしれないけど…」

藤巻「ゴメンね赤沢」

赤沢「う…ひっくひっく…うぅ…」

榊原「あのぅ…皆」トコトコ

望月「・・・」(冷ややかな目)

風見「・・・」(ゴミを見る目)

勅使河原「お、おうサカキ…見損なったわ…(冷ややかな目)」

桜木「…あ、あはは(ドン引き)」

榊原「三神先生ぇ…」

三神「恒一君、家に帰ったら…ね?」

―――――――
―――――
―――

多々良「…」ブスー

多々良「…」プクー

ポカン

多々良「痛"っ…何すんのよアホゴリラ!!」

中尾「ピコハンなんか屁でもねえだろ!お前が赤沢にしてきたことのほうがよっぽど痛ぇよ!!」ポカポカポカポカ


多々良「痛いってば!!死ね!!」

高林「はやく謝罪を」

多々良「…チッ」

多々良「どうもすみませんでした(棒読み)」

中尾「」ポカポカポカポカポカポカ

多々良「いたい!やめて!!やめろ!!!」ポカスカポカスカポカスカ

それから赤沢さんは病院へ行き、心身共にしっかりと見てもらい…
今では元気に学校へ来ています

多々良さんはというと、赤沢さんへ大量の慰謝料を送り、謝罪し、今は別の中学校へ引っ越していきました
藤巻さんや有田さんは今でも赤沢さんへの謝罪を続けており、チーム対策係として取り組むようになりました

あれから僕は怜子さんに「早とちりするな」と叱られ、皆には毎日励まされるようになりました
あ、あと見崎と赤沢さんは…

――――…

赤沢「鳴、あなたと私おそろいのストラップよ」

見崎「…くれるの?」

赤沢「まぁね…!うふ、大切にしなさいよ?」

見崎「うん…ありがと、いずみ。」

赤沢(か、かわいい…///)

小椋「二人でイチャイチャと何してんのさー」
綾野「キマシですねー」

赤沢「う、うるさーい!//」




おわり

まあ本編でも鳴ちゃんは死者に気づいてたけど行動が遅かっただろ
そんな感じだよ
鳴ちゃんもいじめられる赤沢さんをちょっと楽しく見てましたよ的なことにしといてくれ

赤沢さんに便所飯させたかっただけですすいません

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