ミカサ「いい形になって…大きさも手頃に…あなたも大人になったのね…」

ミカサ「収穫された時…一目でわかったわ…あなたがサシャだって…」

芋「」

サシャ「…」

ミカサ「…あなた、メークインだったのね…ずっと男爵だと思ってた」

芋「」

ミカサ「…」

サシャ「…あの「なんでよ！！！」

サシャ「！？｣ﾋﾞｸｯ

ミカサ「なんで…なんで芋なんかになってしまったのサシャ！！｣ｼﾞﾜｯ

芋「」

ミカサ「あなた芋なんかじゃなかったじゃない！！芋女って皆から呼ばれてたけどメークインではなかったじゃないっ！！｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

サシャ「…」

ミカサ「…」

サシャ「…あの、ミカサ」

ミカサ「何？」

サシャ「へっ？？？」

ミカサ「…呼んだのはそっち」

サシャ「え、いや、そうですけど、あのー…今ミカサはその芋を私と勘違いして会話をしていたのでは…」

芋「」

ミカサ「？」

ミカサ「芋がどうやって喋るの？」

サシャ「…そうですよねー」

サシャ「いやいやいやいや、じゃあなんで今芋に向かって泣いてたんですか」

ミカサ「え？」

サシャ「え？」

ミカサ「私はサシャの変貌ぶりに驚いて泣いていた」

サシャ「いや…いやいやいやいや…それ、芋ですよね？」

ミカサ「私はサシャを思って泣いていた。ので、芋には一滴も涙は流していない」

サシャ「えーっと…つまりミカサは私を見て泣いていてつまり私の事を思ってたから全て問題は無かったって事ですか？」

ミカサ「そう言う事になる。友達思いの同期を持ててサシャは幸せ」

サシャ「なるほどー、私は幸せものなんですね！…あれ？なんか話がズレてる気が…」

ミカサ「細かいことは考えない。ほら、この芋をお食べ｣ｽｯ

芋「」

サシャ「あ、ありがとうございます」

ミカサ「さあ、食べなさい」

サシャ「いやいや！流石に生の芋は食べないですよ！！蒸すか何かしないと！！」

ミカサ「そう…」

サシャ「そうですよ…私の事なんでも食べる人間だと思ってません？」

ミカサ「まさか。歩く人間ゴミバケツなんて私はこれっぽっちも思ってない」

サシャ「えっ」

ミカサ「ごめんなさい。今のは嘘」

サシャ「そ、そうですか…」

サシャ「…」

ミカサ「…」

サシャ「…あのー、さっきの話ですけど」

ミカサ「？」

サシャ「私って、そんなに変わりましたかね？」

ミカサ「変わった」

サシャ「具体的にどこがですか？」

ミカサ「芋への愛と情熱が失われた」

サシャ「えー…」

ミカサ「毎日あなたを見続けてる私が言うのだから間違い無い」

サシャ「あー…じゃあ、そうなんです…かね？」

ミカサ「今のサシャには飢餓感が足りない」

サシャ「はー…」

ミカサ「入団式で教官の目の前で芋をかじったあの頃のサシャは生き生きとしていた」

サシャ「その話蒸し返すのやめて下さい…自分でも恥ずかしくなりますから…」

ミカサ「ので、今からサシャの芋への愛を再確認する」

サシャ「えー…」

ミカサ「不合格の場合は今後芋を食べる権利を生涯失う事になる」

サシャ「！？」

サシャ「具体的にどうすればいいんですか！？」

ミカサ「まずここに芋があります｣ｽｯ

芋「」

サシャ「さっき私に食べさせようとした奴ですね」

ミカサ「試験問題は簡単、芋を愛でるだけ」

サシャ「へ？」

ミカサ「つまり、あなたがその芋をどれだけ可愛らしく扱えているかどうかを私が見極める」

サシャ「合格のラインは？」

ミカサ「私の独断と偏見」

サシャ「えー…」

ミカサ「嫌ならやらなければいい。もう二度と芋が食べられなくなるだけ」

サシャ「やります！！」

寝ます。

サシャ「…」

芋「」

ミカサ「…」

サシャ「これってもう試験始まってるんですか？」

ミカサ「十点減点」

サシャ「ええっ！？」

ミカサ「…」

芋「」

サシャ「うう…」

サシャ「よ、よーしよし｣ｻﾜｻﾜ

芋「」

サシャ「か、可愛いですねー…｣ｻﾜｻﾜ

芋「」

ミカサ「…」

サシャ「可愛すぎてスリスリしちゃいます｣ｽﾘｽﾘ

芋「」

サシャ(あれ？なんか心なしか本当に可愛く見えてきた気が…)

サシャ「よしよし！いい子いい子！！なでなでしちゃいます！！｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

芋「」

サシャ「わぁ！とっても可愛く見えてきました！！」

芋「」

サシャ「なんで私は今までこの可憐さに気がつかなかったのでしょうか！！｣ｽﾘｽﾘ

芋「」

サシャ「もふもふ！！ふんもっふ！！！」

芋「」

サシャ「かわいい！！かわいい！！きゅんきゅんきゅい！！！」

芋「」

ミカサ「…」

サシャ「…」

芋「」

ミカサ「…」

サシャ「…これって、ただミカサがこれやらせたかっただけですよね？」

ミカサ「………うん」

ミカサ「正直途中から引いた」

サシャ「ミカサが芋を食べる権利を奪おうとしたからじゃないですか」

ミカサ「普通に考えてみて、私がその権利を奪うことが出来るわけ無いって気づかなかったの？」

サシャ「あー…確かに、そうですね…」

ミカサ「ふふふ、サシャったらお茶目なんだから」

サシャ「あはは…あはははー…」

サシャ「…」

ミカサ「…」

サシャ「…そう言えば」

ミカサ「…何？」

サシャ「ミカサって、あんな顔も出来るんですね」

ミカサ「…？」

サシャ「ほら、最初、泣いてたじゃないですか」

ミカサ「ああ…」

サシャ「普段のミカサってポーカーフェイスって言うか、あんまり感情が分かりにくいですし、以外って言うか…」

ミカサ「……十五点減点」

サシャ「まだ試験続いてたんですか！？」

サシャ「まぁその…なんていうか…可愛いって、思っちゃいました…あ、点数稼ぎとかじゃありませんよ？」

ミカサ「…」

サシャ「折角可愛い顔をしてるんですから、もっと色んな表情を出して、もっと明るくすれば、いいと思います」

ミカサ「…そう」

サシャ「…」

ミカサ「…」

サシャ「へへ…私がこんな事言うのって…変ですかね？」

ミカサ「…意外だった」

サシャ「…ですよね」

ミカサ「…サシャが…私の事、そう思ってくれてたなんて」

サシャ「へ？」

ミカサ「だから…その、私の事が…好きだって事」

サシャ「ええええええ！？」

サシャ「いやいやいや！！そういう訳では無くてですね！？その、好きじゃありません！！いや、ち、ちがいます！？えーと、つまり、そっちの意味での好きでは無くて」

ミカサ「…大丈夫、私は愛に性別は関係ないと思ってるから｣ｽｯ

サシャ「ででででもミミカサカサにはエレンがが」

ミカサ「…私も、実は、『いい』と思ってたの、あなたの事」

サシャ「え…」

ミカサ「肉付きも程よくて気持ち良さそうだし…｣ｻﾜ

サシャ「だから、だ、駄目ですって…ひゃうっ」

ミカサ「めちゃくちゃにしたい…｣ｽﾘｽﾘ

サシャ「うぅ…」

ミカサ「大丈夫、私がリードしてあげるから…」

サシャ「ダメ…ですっ…顔、顔近いですって、近、あっ、あっ…」