赤沢「恒一くんに尽くしてあげたい」(201)

赤沢「って言うことで、料理教えてよ多佳子」

杉浦「いいわよ」

赤沢「ふふっ。これで恒一くんにお弁当作ってあげられるわ!」

杉浦「じゃあ、帰りに私の家に寄ってく?」

赤沢「そうする」

赤沢(ふふっ恒一くん待っててね…)

赤沢(明日、とびっきり美味しいお弁当持って来るからね!)

赤沢「…」ジーッ

榊原(な、何か赤沢さんがずっとこっち睨んでるような…)

久保寺「赤沢さん、ちゃんと前見て授業受けなさい」

赤沢「あっ、す、すみません…」

キーンコーンカーンコーン…


赤沢「ほら早く早く!」

杉浦「そんなに急かさないで、今支度してるから」

赤沢「もー!早くして!」

杉浦「よしっ。行きましょう」

赤沢「レッツゴー♪」

杉浦「じゃあ…まずは玉子焼きから教えるわね」

赤沢「オッケー♪」

杉浦「まずフライパンに…」

赤沢「オリーブオイルね!まかせて!」

杉浦「あ、いや…」

杉浦「…ま、いいわそれで」

赤沢「で次は?」



そして…

赤沢「丸焦げ…」

赤沢「ちょっと!ちゃんと教えなさいよ!」

杉浦「私の指示を無視するから…」

赤沢「これじゃ恒一くんがガッカリしちゃうじゃない!」

杉浦「わかったから…。とりあえず、焦らずにゆっくり、一からちゃんとやってみましょう」


そして何とか

赤沢「よし!ある程度は出切るになったわ」

杉浦「さすが、覚えるの速いわね」

赤沢「ふふん、当然!」

赤沢「明日は早起きして作るわよ!」

杉浦「まぁ…頑張ってね」

翌日の朝

赤沢「~♪」

赤沢「よしっ、できたっ!」

赤沢「ふふっ。最高傑作♪」

赤沢「これを恒一くんに食べてもらって…」


赤沢「こんなに美味しい料理、僕初めて食べたよ赤沢さん」

赤沢「え…そんな//」

赤沢「赤沢さんきっといいお嫁さんになれるよ」

赤沢「えっ…そ、それって…//」

赤沢「僕と結婚してくれ!」

赤沢「うん//」

赤沢「なーんてね、なーんてねっ!//」

赤沢「私ったら…もぉいやぁ~//」モジモジ



赤沢「あ…」

赤沢「でも何て言って渡せばいいんだろ…?」

赤沢「多佳子ぉ!多佳子ぉぉぉ!」ドンドンッ

ガチャッ

杉浦「何なのよ朝っぱらから…」

赤沢「大変なことが起きたわ…」

杉浦「え?もしかして失敗したの?」

赤沢「いいえ、お弁当は完璧に出来た」

杉浦「じゃあ何?」

赤沢「ど、どうやって渡したらいいと思う?」

杉浦「は?」

杉浦「どうも何も……普通に渡せばいいじゃない」

赤沢「ど、どうやって?」

杉浦「だから、『お弁当作って来たの』って榊原くんに渡せばいいでしょ」イライラ

赤沢「そ、そんな大胆なことできない…」

杉浦「それじゃ作った意味ないじゃない…」

赤沢「私は一体どうしたらいいの…」

杉浦「だから渡しなさいよ!」イライラ

学校・下駄箱

赤沢「まだかなぁ…」

杉浦「もうすぐ来るでしょ。…て言うか何で私まで一緒に待機しなきゃいけないのよ」

赤沢「だって一人じゃ心細いし…」

杉浦「ハァ。まぁ別にいいけど…」

赤沢「あっ!わわっ、わわわっ!来た、来た!来ちゃった!」

赤沢「ねぇ恒一くん来ちゃった!どうしよう!?」

杉浦「とりあえず、落ち着いて…」

榊原「あ、二人ともおはよう」

赤沢「おはよう、恒一くん」キリッ

杉浦(さすが演技派)

赤沢「あ、あの…」

榊原「ん?」

杉浦(頑張れ泉美!)

赤沢「こ、こここ、これ!」

榊原「これって…」

赤沢「お、おおおおお弁当よ」

榊原「えっ、僕にくれるの…?」

赤沢「……//」コクン

榊原「ありがとう赤沢さん、昼まで待ち遠しいよ」ニコッ

赤沢(あ…もう死んでもいいかも//)

杉浦(とりあえず上手く行ったわね)

夕飯食べてくる

どうせ今週死ぬブス沢のスレか
糞スレ立てご苦労

榊原(とは言ったものの…僕もお弁当持参してるからなぁ…)

榊原(頑張って食べるしかないか…)


赤沢(早くお昼にならないかなぁ)

赤沢(こうやって恒一くんを見てる時が一番幸せ…)

久保寺「赤沢さん、後ろ向いてないで授業に集中しなさい」

赤沢「おっと…すみません」

勅使河原「おーし、メシ食おうぜメシ!」

望月「席をくっつけてっと…」

榊原「さてと…」

望月「あれ?」

勅使河原「サカキ、お前弁当2つも持って来たのか?お前そんな大食いだっけ?」

榊原「いや…ちょっと事情があってね。ははっ」

勅使河原「じゃあ、俺たちにも少し分けてくれよ」

榊原「うん、いいよ」

久保寺「おや…お弁当を忘れてしまいましたね…」チラチラ

高林「弁当が2つあるなんてフェアじゃないよね」

赤沢「…」モグモグ

赤沢「……」チラッ


勅使河原「うおー、これすっげぇ美味いなサカキ!」

望月「両方とも怜子さんが作ったの?//」

榊原「いや…それは…」

榊原(何て答えればいいんだ…)チラッ

赤沢「!」

赤沢(こ、恒一くんと目が合っちゃった// キャー!//)

杉浦「榊原くん、助けを求めてるみたいだけど…?」

赤沢「今はまだ、周りには知られないようにした方がいいわよね?」

杉浦「かもね…」

赤沢「…」

榊原(あっ、赤沢さんが首を横に振ってる)


榊原「そ、そうだよ。両方とも怜子さんが作ってくれたんだ」

望月「へぇ。怜子さんすごいね//」

昼休み

赤沢「♪」ゴシゴシ

杉浦「…泉美、何してるの?」

赤沢「ん?恒一くんの上履きを綺麗に磨いてるのよ?」ゴシゴシ

杉浦「いや、それは見れば分かるんだけど…」

赤沢「恒一くんがグラウンドで遊んでる間に終わらせちゃわないとねっ!」

杉浦「一途ね…」

赤沢「ついでに下駄箱も掃除しておきましょう」フキフキ

杉浦「早くしないと榊原くんが戻って来るわよ?」

赤沢「できたっ!」

赤沢「どう?」

杉浦「不自然なくらい榊原くんのところだけピッカピカね…」

赤沢「恒一くんには充実した毎日を送ってもらいたいからね♪」

赤沢「…こっちに来てから数ヶ月経ってるとは言え、まだ不慣れなこともあるでしょうし」

杉浦「泉美…」

赤沢「そろそろ来るかな♪」

杉浦「何で私まで見張ってなきゃいけないのよ…」

赤沢「来た!!」


勅使河原「いやぁサッカー面白かったな!」

榊原「水野くんのシュートすごかったね」

水野「へへっ、まあな!」

勅使河原「…ん?何かサカキのところ、すげー綺麗になってないか…?」

榊原「あれ…本当だ」

赤沢「ふふっ。私が綺麗にしてあげたのよ恒一くん!」

杉浦「不自然すぎてみんな不思議がってるじゃない…」


水野「奇妙なこともあるもんだな」

勅使河原「サカキ、お前誰かに惚れられてるんじゃね?」

榊原「まさか…」

教室

綾野「こういっちゃん、手貸して?」

榊原「え?」

綾野「手相見てあげるよ!」

榊原「えっ、綾野さんって手相見れるの?」

綾野「うん、昔占いにハマってた時期があってねぇ~」

榊原「じゃあ、見てもらおうかな」


赤沢「…」チラチラッ

綾野「うーむ…ほほぉ」

榊原「え、なになに?」

綾野「こういっちゃん、君はどうやら今年、人生最大の出逢いがあるようだね」

榊原「そうなの?」

綾野「もしかしたら、もう出逢ってる可能性もある…かもよ?//」

榊原「え…?」

赤沢「……」

久保寺「ほら、そこの二人。授業中に手を握り合って見つめるのはよしなさい」

榊原「あっ、すみません」

綾野「席に戻らなきゃ」

久保寺「あと赤沢さんも前向きなさい。何度も言わせないで下さいね」

放課後

榊原「さてと…」

勅使河原「サカキー、一緒に帰ろうぜ!」

榊原「あ、ごめん勅使河原。僕、今日から部活に入るんだよ」

勅使河原「えっ?」

赤沢「!?」

勅使河原「何部に入ったんだよ?」

榊原「吹奏楽部」

赤沢「!?」

勅使河原「吹奏楽?意外だなぁ」

榊原「ちょっと興味があってね」

勅使河原「へぇ…ま、頑張れよ!」

赤沢(演劇部じゃなくて吹奏楽部ですって…!?)

多々良「榊原くん、部室まで案内するよっ!」

榊原「ありがとう多々良さん」

王子「榊原くんが来れば、吹奏楽部も一層華やかになるよ」

猿田「仲間が増えて嬉しいもんじゃのぉ」

赤沢(ぐぬぬ)

ドドドドド…

千曳「んー?何だこの音は…?」

ドカーンッ

赤沢「千曳先生!!」

千曳「赤沢さん…。ドアを蹴破ってまで何の用だね?」

赤沢「私、今日で演劇部やめます!」

千曳「えっ」

綾野「えっ」

小椋「えっ」

赤沢「私は吹奏楽部に移籍するので、これにて失敬します!」

千曳「…」ポカーン

吹奏楽部

王子「じゃあ榊原くんにはどの楽器やってもらおうか?」

猿田「トランペットなんて良いんじゃないかのぉ」

榊原「特にやりたい楽器とかは考えてなかったなぁ…」


後輩A「ねぇ、あのカッコイイ人誰かな?」ヒソヒソ

後輩B「王子先輩と猿のクラスメイトらしいよ。今日から入部したんだって」ヒソヒソ

後輩C「しかも、東京から引っ越して来たらしいよ」ヒソヒソ

後輩A「やだ…素敵//」

後輩A「さ、榊原先輩、ようこそ吹奏楽部へ//」

榊原「あ、よろしくね」

後輩A「あの、私と同じホルン吹いてみませんか?//」

榊原「ホルンかぁ…」

多々良「…」ギロッ

後輩A「ひぇっ…」

榊原「どうしたの?」

後輩「や、やっぱ何でもありませんっ」ササーッ

榊原「?」

多々良「榊原くん、榊原くんは私とトロンボーンを担当してもらうわね」

後輩B「多々良先輩ひどい…」ヒソヒソ

後輩C「部長の特権をフル活用してるわね…」ヒソヒソ

後輩A「殺されるかと思ったよぅ」ヒソヒソ


榊原「トロンボーンかぁ。わかった!」

多々良「じゃあ、早速練習してみましょうか。私が教えてあげるね」

榊原「よろしくね」

猿田「トランペットの方が良いのにのぉ…」

多々良「ちょっと猿うるさい、黙ってて」

多々良「じゃあ、まずはお手本見せるね」

~♪

榊原「うわぁ、さすが多々良さん。上手だね」

多々良「そかな//」

榊原「すごい綺麗な音色してたよ」

多々良「ありがとう。じゃあ今度は榊原くんが吹いてみて?」

榊原「え?これ吹くの?」

多々良「余ってるトロンボーンが他になくて…私ので練習させてあげるしかないの」

榊原(で、でもこれ、今多々良さんが吹いてたやつだし…)

多々良「ほら早くっ」

榊原「いや…でも…」

多々良「やっぱ…嫌だよね……」

榊原「えっ…?」

多々良「そうだよね…汚いよね……」ウルッ

榊原「い、いや、汚くなんてないけどさ…」

榊原「その、本当に使っちゃって良いのかなって…」

多々良「いいよ?使って…?」

榊原「で、では…」

多々良「…」ニヤッ

ガラッ

赤沢「ご機嫌よう、皆さん」

多々良「赤沢さん!?」

榊原「やあ、赤沢さん」

猿田「突然どうたんじゃ?」

赤沢「お猿、そこどいて」

猿田「すごい剣幕じゃのぉ…」

赤沢「多々良さん。いえ部長、今日から私も吹奏楽部に入部するわ!」

多々良「そ、そう…」

多々良(チッ)

榊原「赤沢さん演劇部はいいの?」

赤沢「私、ずっと吹奏楽に興味があったのよ?」

榊原「へー。一緒だね」

多々良「それはそうと、ほら榊原くん!練習、練習!」

榊原「う、うん」

榊原(あ…湿ってる……まぁ当たり前だけど)

~♪

多々良「そうそう、その調子よ」

多々良(ふふ…今マウスピースの中で私と榊原くんの唾液が混ざり合ってるのね…)

多々良「んふっ」ジュンッ

有田「吹奏楽部に」
綾野「入部」
小椋「しに」
鳴「来ました」

赤沢「ちょっと多々良さん」

多々良「何?赤沢さん」

赤沢「恒一くんは気胸を患ってるんだから、管楽器はダメよ」

多々良「う…」

猿田「それもそうじゃのぉ」

王子「ごめんよ榊原くん、僕らももっと早く気付いてれば…」

榊原「大丈夫だよ、気にしないで」

多々良「…じゃあ、榊原くんは指揮をやってもらいましょう」

榊原「指揮者か…緊張しちゃうな」

多々良「赤沢さんはサックスね」

赤沢「わかったわ」

多々良「それじゃあ皆、通しでやってみましょう」

~♪

榊原(へぇ…赤沢さんサックス上手いなぁ)

榊原(!?)

榊原(た、多々良さんのパンツ見えてる…!//)

多々良(ふふっ…目に焼き付けるのよ、榊原くん)

榊原(ワァオ…パープル……じゃなくてっ//)

多々良(あ…榊原くんに見られてると思うとまた…//)ジュンッ

赤沢(むっ…)

赤沢(多々良め…私の恒一くんに色仕掛けするなんて…)

赤沢(わ、私だって…!)

チラッ

榊原(!? 赤沢さんまでパンチラしてる…!//)

榊原(オオォ…ブラック……ってだから違うっ//)

榊原(あっ…)ムクムクッ

王子(!?)

後輩A(や、やだ…榊原先輩……勃起してる//)

多々良(ふふっ)

赤沢(ふふふっ)

榊原(は、恥ずかしい//)

榊原(でも…でも皆に見られてると思うと…僕はっ!)ギンギン

多々良「今日はこれくらいにしましょう」

猿田「そうじゃのぉ」

榊原(やっと終わった…)

後輩A「榊原先輩、お疲れ様でした!//」

榊原「う、うん」

後輩B「じゃあな猿」

猿田「気をつけてのぉ」

榊原「疲れたぁ。家に帰ったら少し横になろう」

赤沢「……」

赤沢(よ、よし!恒一くんの後をつけて行きましょう)

赤沢(べ、別にストーカー行為じゃないわよね…)


榊原「今日のご飯何だろうなー」

赤沢「…」

赤沢(せっかく来たんだし…中に入ってみようかな…)

恒一の部屋

榊原「ふぅ。少し横になろう」

榊原「zzz」


天井裏

赤沢「あ…恒一くん寝てる…」

赤沢「寝顔かわいい//」

赤沢「チューしてあげたいなぁ//」

赤沢「…」

赤沢「ちょっと降りてみようかな…」

榊原「zzz」

赤沢「来ちゃった//」

榊原「ん~…zzz」

赤沢「キャッ// かわいい//」

赤沢「ちゅ、チューしちゃうわよ…!」ドキドキ

チュッ

榊原「むにゃ…?」

タタタッ ガタンッ

榊原「ん…?何だろう今の音…」

怜子「恒一くん、ご飯できたわよー」


榊原「はーい!」



赤沢「行っちゃった…」

恒一「あー美味しかったぁ」

赤沢(来たワァ!)

恒一「ん?あれ?ノートなんて広げてたっけ…?」

恒一「あれ?宿題全部やってある!?」

赤沢(ふふっ…私がやっておいてあげたよ?//)

恒一「あれー?」

恒一「寝ぼけてたのかなぁ。でもこれ、何か女の子っぽい字だな…」

恒一「???」

恒一「ま、いいか」

恒一「宿題もやってあるし…暇だな」

恒一「……」

恒一「……」ゴソゴソ

赤沢(? 何してるのかな…)

恒一(久しぶりに…)

赤沢(えっ…?ちょっ…恒一くん!?//)

恒一「ふぅふぅ…はぁふぅ…んんっ」

赤沢(やだ、これって…お、オナ…//)

恒一「ああっ」

恒一「はぁはぁ…」

ギシ…ミシミシッ

恒一「ん?…あっ…ううう」

恒一「ウッ……」

恒一「ふぅ」フキフキ ポイッ

ギシギシッ ミシッ

恒一(今日はラップ音が凄いな…)

恒一「お風呂に入るか」


赤沢「ふぅ…」

赤沢(今の内にザーメン拭いたティッシュ回収しなきゃ!)

ガラッ

赤沢(えっ…?)

怜子「…」

赤沢(怜子さん?)

怜子「んーと…」ガサゴソ

赤沢(やだ…ゴミ箱漁ってる…まさか!)

怜子「ふふ。恒一くんのザーメン付きティッシュみっけ♪」

赤沢(何てはしたない…!)

怜子「ふふっ」

ガラッ

恒一「あー、いいお湯だった」

怜子「あっ」

恒一「えっ」

恒一「…怜子さん?ここで何を?」

怜子「いや、あの……分度器を借りにね!」

恒一「分度器ですか?いいですよ、はい」

怜子「ありがとう、じゃあっ」ガラッ

恒一(何に使うんだろ…)

恒一「さてと…今日は疲れたし、もう寝よう」カチッ

赤沢(あぁ…暗くてよく見えない!)

恒一「zzz」

赤沢(そう言えば、ここ案外冷えるわね…)

赤沢「あ、そうだ。私も布団に入ればいいじゃない!」

赤沢「今行くわね、恒一くん//」

ガタゴトッ

スタッ

赤沢「ふふっ」

恒一「zzz」

赤沢「よいしょっと」モゾモゾ

恒一「んん~」

赤沢「ふふっ。あったかい//」

恒一「zzz」

赤沢「なんて可愛い寝顔…まるで天使のようだわ」

赤沢「それに…恒一くんの匂いがする…//」

恒一「スーピー スーピー」

赤沢「あっ、恒一くんの息吹が…//」

恒一「うーん…」

ぎゅーっ

赤沢(え…ちょっ…//)

恒一「zzz」ぎゅっ

赤沢(こ、こここ恒一くんに抱きしめられてりゅ//)

恒一「赤沢…さん……zzz」

赤沢「え…」

赤沢(も、もしかして私の夢でも見てるのかな//)

恒一「泉美ぃ…」

赤沢「ッ!?」

恒一「……好き」

赤沢「~~~ッ!!//」

恒一「zzz」

赤沢「う、嬉しい!私も恒一くんのこと大好き!!」ぎゅうっ

恒一「むにゃ?……ん?…えっ!?」

赤沢(しまった…)

恒一「え……ちょ、え?」

赤沢「……」

恒一「あ、赤沢さん!?」

赤沢「こ、こんばんは、恒一くん」

恒一「いや…え?何で赤沢さんが僕の布団の中に…?」

赤沢「目が覚めても…抱きしめたままなのね」

恒一「あっ、いや、これは…//」

赤沢「このまま…」

恒一「えぇ?」

赤沢「このままで…いいよ?//」

赤沢「恒一くん…あったかいね//」

恒一「赤沢さん…」

赤沢「…ねぇ、何の夢見てたの?」

恒一「へ?」

赤沢「寝言で、私の名前呼んでたから」

恒一「えっ、そうだったの?//」

赤沢「うん。…ねぇ、教えてよ」

恒一「そ、それは…もちろん赤沢さんの夢だよ…」

赤沢「それは分かってる。どんな夢?」

恒一「それは……」

赤沢「早く教えて…」

恒一「…笑わないって約束してくれる?」

赤沢「もちろんよ」

恒一「そ、その…」

恒一「赤沢さんと…キス、してる夢……」

赤沢「……」

恒一「ご、ごめんっ」

赤沢「何で謝るの?謝る必要なんて、ないよ?」

恒一「赤沢さん…?」

赤沢「私もたまにね、見るの…」

赤沢「恒一くんと、キスしてる夢」

恒一「あ、赤沢さんも…?//」

赤沢「うん…」

赤沢「…ねえ。やっぱ私たち、どこかで会ったことない?」

恒一「実は…僕もそんな気がしてた…」

赤沢「何でだろ…不思議ね」

恒一「うん…」

赤沢「恒一くん」

恒一「ん?」

赤沢「夢のつづき…しよっか?」

この世界に見崎鳴は存在しないのか?

恒一「夢の…つづき…?」

赤沢「そう、夢のつづきを…現実で、ね……」

赤沢「ん…」ちゅっ

恒一「むぐ……ん…」

赤沢「恒一くん…私、今すっごく幸せ」

恒一「ぼ、僕もだよ」

赤沢「好き…」

赤沢「ううん、ずっと好きだった。きっと、病院で会う前から」

赤沢「ずっと好きだった…。そんな気がするの…」

恒一「僕もきっと…赤沢さんのこと、ずっと好きだったんだと思う」

赤沢「…大好き!恒一くん大好き!!」

恒一「僕も赤沢さんが好きだ!」

赤沢「恒一くん…//」

恒一「ところで…」

恒一「何で僕の布団、いや…何で僕の家にいるの?」

赤沢「あ…いや…それは……」

赤沢「侵入しちゃった//」

恒一「赤沢さん…」

恒一「可愛いなぁ、もぉ//」

赤沢「やんっ//」

赤沢「えへへ…へへ……ふぇ………」

赤沢「…ふぇ?」

赤沢「ゆ、夢!?」




赤沢「そ、そんな…」ガックシ

赤沢「ハァァァ……」どよーん

杉浦「だ、大丈夫?朝からどんよりしちゃって…」

赤沢「ええ…」どよーん

杉浦「あ、榊原くん。おはよう」

榊原「おはよう、杉浦さん。…それに、赤沢さんも」

赤沢「おはよ…」

榊原「どうしたの?調子でも悪いの…?」

赤沢「いえ、別に…ハハハ」

赤沢「ほら、早く教室に行きましょう…」どよーん

榊原「赤沢さん」

赤沢「何…?」どよーん

榊原「…握手、してもらってもいいかな?」

赤沢「ふぇ?」

榊原「お願い」

赤沢「わ、わかった…」

ぎゅっ

赤沢「//」

榊原「やっぱり…」

赤沢「え…?」

榊原「ほら、前に赤沢さんも煎ってたね?」

榊原「どこかで会ったことがある…手が覚えてるって」

赤沢「確かに言ったわね。でも…私の勘違いだったのかも…」

榊原「そんなこと、ないと思う」

赤沢「えっ?」

榊原「勘違いじゃないと思うよ。だって…」

赤沢「だって……?」

榊原「だって、僕の手も、赤沢さんを覚えてるから」

赤沢「ッ!!」

見崎だったらこうなるのか?

見崎「榊原君に尽くします」

見崎「…というわけで料理を教えてください」

榊原「…それを尽くす本人にお願いしちゃうのか」

榊原「きっとどこかで…会ったことがあるんだよ。僕たち」

赤沢「恒一くん…」

杉浦(お邪魔みたいね…先に教室行ってよっと)

榊原「赤沢さんの手も、あったかいね」

赤沢「恒一くんこそ」ぎゅっ

榊原「…//」

赤沢「…ねぇ、このまま教室行かない?」

榊原「え…手をつないだままてこと?」

赤沢「うんっ//」

榊原「いいよ。行こう、赤沢さん」

赤沢(きっとこれは、夢じゃないよね)

榊原「どうしたの?ほっぺたつねって…」

赤沢「何でもない!ほら、行くわよ♪」



おわり

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