キョン「違うってさ」

ハルヒ「何よそれ！」

古泉「だからそういったじゃないですか」

ハルヒ「絶対彼氏と思ったのよね、国木田ってホモっぽいじゃない？」

キョン「勝手に国木田をホモにするんじゃない、お前がどうしても聞けって言うから聞いてやったんだぞ」

ハルヒ「おかしいわね…絶対あれは彼氏だったわよ」

みくる「まぁまぁ、お茶でも飲みましょう」

ハルヒ「うー…」

キョン「もう変な思い付きで人を動かすのはやめてくれよ」

国木田（キョンが僕の事好きなのかどうか考えてたら寝れなかったよ…）

キョン「…」

国木田（やっぱり僕の事好きなのかな、だから僕が友達と歩いてるの見て嫉妬しちゃったのかな）

キョン「…」

国木田（こうしてみると、キョンって結構かっこいいし、好かれるのも悪い気がしない）

キョン「…」

国木田（よし、キョンが僕の事好きかどうか確かめてみよう）

キョン「…」

国木田「ねぇキョン」

キョン「ん、何だ？」

国木田「今度の日曜日、一緒に映画いかない？」

キョン「何の映画だ？」

国木田「オーシャンズリムって奴なんだけど」

キョン「ああ、俺ああいう系の映画嫌いなんだ」

国木田「そう…」

キョン（待てよ、国木田と約束したと言えばハルヒのわけわからん活動を断る口実になるな）

キョン「待て、やっぱり行くよ」

国木田「本当？でも嫌いなんでしょ？」

キョン「見てみないとわからないからな」

国木田（嫌いな映画なのに一緒に行きたいってことは…これは間違いない、キョンは僕の事好気なんだ！）

日曜日

キョン「お待たせ」

国木田「うん」

キョン「じゃあ映画館にいくか」

国木田「うん」

キョン「どうしたんだ？」

国木田「ううん、別に」

キョン「この映画見たかったんじゃないのか？」

国木田「そうだけど…」

キョン「どうしたんだよ、やけに元気ないな」

国木田（キョンがぼくの事好きだとわかってから、キョンと一緒にいるとドキドキしちゃう…）

キョン「いやー、思ったより面白かったな」

国木田「うん」

キョン「どうしたんだよ、つまらなかったのか？」

国木田「面白かったけど…」

国木田（ずっとキョンを意識して映画どころじゃなかったよ…）

キョン「それじゃ解散するか？」

国木田「え？せっかくだからどっか行こうよ」

キョン「それじゃ喫茶店にでもいくか」

国木田「うん」

キョン「すごかったよな、あの迫力のシーン」

国木田「うん」

キョン「お前さ、俺と一緒にいるとつまらないのか？」

国木田「ちっちがうよ」

キョン「どうしたんだよ、今日ずっとそんな感じじゃないか」

国木田「うん…ごめん」

キョン「つまらないなら俺はもう帰るぞ」

国木田「まっまって！」

キョン「何だ？」

ギュッ

キョン（こいつ何で手を握るんだ？）

国木田（手の握ったら、僕の事じっと見てくる…やっぱり僕の事好きなんだ）

キョン（こいつ、やっぱりホモなのか？）

国木田（キョンってそんなに僕の事好きなんだね…）

キョン（ホモだとしたら、ここで拒絶するのも可愛そうだな、とりあえずこいつのやりたいようにさせておくか）

翌日

国木田「キョンおはよう！」

キョン「ああ、おはよう」

国木田（やっぱりキョンって僕の事好きなんだな、手を握って喜んでたし）

キョン（昨日の事は考えないようにするか、変に態度変えるのもおかしいしな）

ハルヒ「あんた達なにぼーっとしてるのよ、さっさと教室に入りなさい」

キョン「何怒ってるんだよ」

ハルヒ「ふん、SOS団の活動に参加せずに映画行くような奴に腹を立てて何が悪いの？」

キョン「次は参加するって言っただろ」

ハルヒ「毎週参加しなさい！」

国木田（キョンが涼宮さんと話してると、なんでこんなに苦しくなるんだろ…）

キョン「ハルヒって本当にわがままだな」

国木田「ねぇ、何でSOS団続けてるの？」

キョン「成行きというか、なんというか」

国木田「嫌なら辞めちゃえば？」

キョン「そういうわけにもいかないからな」

国木田「でもSOS団やめたら、僕と一緒にいる時間がたくさん増えるよ」

キョン「ん？」

国木田（何言ってるんだろ、僕…）

キョン（…こいつ、やっぱりホモで俺の事好きなのか？）

国木田（キョンを涼宮さんに取られたくない…とられたくない…）

キョン「…なぁ、こういうことを聞くのもなんだろうが、おまえってもしかしてホモか？」

国木田「え？」

国木田（何言ってるんだよ、ホモなのはキョンの方じゃないか…）

キョン（考えてるみたいだな、やっぱりホモなのか）

国木田「ぼっ僕はホモじゃないよ、僕は…」

キョン「そうか」

国木田「でも、キョンの事は好きだよ」

キョン（何！？やっぱりホモじゃないか）

国木田「でもホモじゃないよ、キョンが好きなだけでホモじゃないよ」

キョン（それをホモって言うんじゃないのか）

国木田「キョンはホモじゃないの？」

キョン「いや、俺はホモじゃないぞ」

国木田「そうなんだ…」

キョン（落ち込んでる、俺がホモじゃない事がそんなにショックなのか？）

国木田「キョンもホモじゃないけど、僕の事好きなんだね」

キョン（何！？）

キョン「いや、俺は別にお前の事を…」

国木田「嫌いなの？」

キョン「嫌いじゃないが…」

国木田「キョンは僕の事が好き！」

キョン「おい！」

国木田「キョンは僕の事が好き！」

ひそひそ

キョン「声が大きいぞ」

国木田「…僕も、キョンの事が好き」

ハルヒ「あんたたち、さっきから何言ってるのよ」

キョン「ハルヒ！？」

国木田「涼宮さん！？」

ハルヒ「…あんたたちホモなの？」

キョン「ちっちがう！」

国木田「ホモじゃないよ！」