おっさん「貴様、ロリコンだな!?」
勇者「い、いえ、ただ、草原に一人幼い女の子がいたら危なっかしいと思い声をかけたまでで……」
おっさん「ならいい。これからは気をつけることだ」
勇者「は、はい!(何にだよ)」
そういい残すとおっさんは草原を駆け抜けていきました
勇者(何だったんだよあれは一体……)
勇者(体積を無視して幼女の肉体を突き破って出てくるとか、新手のモンスターかって話だよ、まったく)
勇者が草原を抜けると、そこは荒れ果てた荒野が広がっていました
勇者はうんざりして頭痛が痛くなりました
勇者(この感覚は……!?)
頭痛に何か感じるものがあったのでしょう
勇者が辺りを見回すと
いました
幼女です
荒野で幼女が焚き火をしています
勇者「お嬢ちゃん、こんなところにいては危ないよ?それに一人で、しかも火を扱うなんて……」
ムチムチムチッ!!
幼女は全身の皮を突き破り、またもやおっさんへと変化しました
おっさん「なんだ、またお前か」
そういい残すと、おっさんは荒野を駆け抜けて去っていきました
勇者(一体何が起きているんだ……)
勇者はかつて世界を救いました
しかし、世界の脅威であった魔王は死の間際に呪いを残したのです
それは、勇者が話しかける人間が魔法で強制転移させられ、かわりにおっさんが現れるというものでした
勇者(まさか、魔王が言い残した呪いとはこのことか……?)
勇者は童貞だったので、安心して話しかけられる相手が幼女しかいませんでした
したがって、これからはおっさんと強制的に会話をせざるを得なくなったのです
勇者が荒野を歩いていると魔物の群れに囲まれました
魔物「おい」
勇者は無視して歩きました
魔物「おい、待てって言ってんだ!大人しく身ぐるみ置いていきな!」
それが魔物の最後の言葉となりました
勇者が魔物に対し牽制の言葉を発したと同時に、魔物はその体を爆発させ中からおっさんが現れたのです
魔物はまだ幼女だったのです
道理で相手を勇者とも知らずに追い剥ぎしようとしたわけです
おっさん「危なかったな」
勇者「あっ、はい……」
おっさんの群れは再びどこかへ走り去っていきました
勇者(これはまさか、俺が声をかけた相手がみんなおっさんへ変化してしまう呪いにでもかけられたのか?)
そうだとしたら大変です
勇者の行く先々であらゆる人がおっさんになってしまいます
でも安心です
対象は幼女限定で、幼女自身は親元等の安全な場所へと転移させられるからです
勇者(とりあえず、この先の森で賢者に話を聞いてみるとしよう)
勇者はうっそうとした森へと足を踏み入れました
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