鳴上「ヤンデレか……」(386)
陽介「うーっす」
鳴上「おはよう」
陽介「相変らずさみーな」
鳴上「……」
陽介「最近元気ねーじゃん。悩み事か?」
鳴上「ちょっとな」
陽介「んだよ、水くせーな。それなら俺に相談しろっつの」
鳴上「……」
陽介「無理にとは言わねーけどよ。話せば少しは楽になるかもしれないぜ」
鳴上「実は――」
陽介「女子たちの態度がおかしい?」
鳴上「ああ」
陽介「いつも通りじゃね?」
鳴上「陽介にはそう見えるのか…」
陽介「待て待て、話が噛みあわねーぞ。おかしいってどうおかしいんだよ」
鳴上「ストーカーされたり」
陽介「誰から!?」
鳴上「蹴られたり」
陽介「それは誰だか分かった」
鳴上「とにかく色々だ」
陽介「…マジかよ」
陽介「女子全員か」
鳴上「全員だ」
陽介「信じられねぇ…」
鳴上「俺も信じたくない」
陽介「心当たりはないのかよ?」
鳴上「里中とは一時期付き合ってたんだが…」
陽介「ちょっと待て」
鳴上「?」
陽介「今サラッと爆弾発言したよな」
鳴上「そうか?」
陽介「里中と付き合ってただとぉー!?」
陽介「あの里中さんだぜ?」
鳴上「だな」
陽介「一つ聞いていいか?」
鳴上「?」
陽介「何処に惚れたんだ?」
鳴上「かわいいだろ」
陽介「そいやあいつ、ああ見えて隠れファン多いからなぁ」
鳴上「へぇ」
陽介「あ、一番大事なこと聞くの忘れてた」
陽介「なーんで、親友の俺に黙ってたんだー?教えてくれてもいーじゃねーかよー」
鳴上「…?」
陽介「なんで不思議そうな顔してんだ」
鳴上「ああ!」
陽介「俺が親友だったこと今思い出したような顔しないで!泣くよ!?俺泣いちゃうよ!?」
鳴上「それは置いといて…」
陽介「置くなよ!」
鳴上「女子の態度がおかしいんだ」
陽介「そいやそんな話だったなー」
鳴上「聞く気はないのか!?」
陽介「おまえがヘコますようなこと言うからだろーが!」
完二「何やってんスか?」
完二「女子の態度?」
陽介「こいつがおかしーっつんだよ」
完二「普通じゃね?」
陽介「だろ?俺もそう言ったんだ」
鳴上「本当なんだ」
完二「オカシイってどんな感じなんスか?」
陽介「うわ…さむっ…」
鳴上「完二が感じ、か…」
完二「ば!ちげーぞ!?今のはダジャレとかじゃなくて!!」
陽介「話進めるか」
鳴上「だな」
完二「て、てめぇ!!」
陽介「まずは元カノの里中さんの話でも聞くか」
完二「先輩付き合ってたんスか!?」
鳴上「ああ」
完二「すげぇ。大人っスね」
鳴上「高校生なら普通じゃないか?」
完二「余裕があるとこがまた大人っぽいっス!」
陽介「俺は彼女いたことねーけどなぁ…」
完二「まぁ、花村先輩は…」
鳴上「頑張れ」
陽介「あーもう!話進めんぞ!!」
case1 里中千枝
千枝「キミの部屋に来るのもこれで何度目かなぁ」
鳴上「さぁ?」
千枝「数えられないぐらい来てるってことだよね!」
鳴上「嬉しそうだな」
千枝「ここなら、思う存分イチャイチャできるから…」
>千枝が胸に飛び込んできた
千枝「キミの匂い…大好き…」
鳴上「……」
千枝「…?」
鳴上「どうかした?」
千枝「…他の女の匂いがする」
鳴上「!?」
千枝「ねぇ、なんで?」
鳴上「気のせいだろ」
千枝「嘘だよ。あたしには分かるんだぁ。だってキミの彼女だから」
鳴上「……」
千枝「他の女の子に手を出しちゃうワルイ彼氏にはお仕置きが必要だよね」
鳴上「お仕置き?」
千枝「そっ。何にしよっかなー」
鳴上「女装が…」
千枝「へ?」
鳴上「…なんでもない」
千枝「そ、そうだ!良い事思いついちゃった!」
鳴上「……」
千枝「お仕置きなんだから、お尻ぺんぺんしないとだよね」
鳴上「ペンペン…」
千枝「その、あたしが、足で…ゴニョゴニョ…」
鳴上「?」
千枝「だ、だから!足で蹴ってあげるって言ってるの!」
鳴上「!」
陽介「ちょっと待て」
完二「んだよ!?今一番いいとこじゃねーか!」
鳴上「おまえは落ち着け」
陽介「ツッコミ所が多すぎるが、里中がそう言ったんだよな?」
鳴上「そうだ」
陽介「恥ずかしがりながら?」
鳴上「照れながら」
陽介(シャドウの蹴り過ぎで変な方向に目覚めちまったのか…)
完二「つ、続きは!?結局先輩は尻蹴られたんスか!?」
陽介「アホか。悠はおまえと違って変態じゃ――」
鳴上「まさか、ちゃんと股間にしてもらったさ」
陽介「変態だぁああああああああああああああああ!!」
鳴上「冗談だ」
陽介「おまえのは冗談に聞こえねーからやめてくれ」
完二「ッチ、冗談かよ…」
鳴上「……」
陽介「そ、それでどうなったんだ?」
鳴上「あ、ああ――」
千枝「そこに四つん這いになって――な、なりなさいよ!」
鳴上「言い直した?」
千枝「直してない!いいからなる!!」
鳴上「いや、そんな趣味ないし」
千枝「…え」
鳴上「スパンキングだっけ?里中はそういうのがいいのか」
千枝「あ、えと、あ、あの…」
鳴上「――で、別れた」
陽介「えらく端折ったな」
完二「蹴られはしなかったんスね」
鳴上「そのときは冗談だよって言われたんだ」
陽介「冗談で誤魔化す気だったのかよ」
鳴上「それからたびたび蹴りたがってきた」
陽介「何やってんだよ、里中よぉ…」
鳴上「危機感を感じて別れたよ」
陽介「別れたくもなるな」
鳴上「でも、すぐに天城と付き合い出したんだ」
陽介「うぉい!」
case2 天城雪子
雪子「おはよう、鳴上君」
鳴上「おはよう」
雪子「…ふふ」
鳴上「良い事でもあったのか?」
雪子「朝に彼氏とばったり会う。これって良い事じゃないかな?」
鳴上「そうだな」
雪子「でしょ?」
雪子「ふ、ふふふ…あはは…」
鳴上「あ、天城?」
雪子「なぁに?」
鳴上「いや、なんでもないんだ…」
雪子「おかしな鳴上君。ふふ…」
鳴上「……」
千枝「っかしーなぁ…」
鳴上「おはよう、里中」
雪子「……はよう」
千枝「あ、鳴上君!」
雪子「私には挨拶しないんだ」
>雪子はブツブツ独り言を言い始めた
そっとしておこう…
鳴上「で、どうしたの?」
千枝「実は上履きが見当たらなくてさぁ」
鳴上「昨日ちゃんと下駄箱に入れたのか?」
千枝「入れたよぉ」
>……もしかして
雪子「ふふ、あはは……!」
鳴上「一応里中の上履きは見つかったんだ」
陽介「…ゴミ箱から」
鳴上「いや、里中の机の中から」
陽介「そこかよ!?」
完二「天城先輩、ワルんなろうとして、なりきれなかったんスね」
鳴上「だろうな」
陽介「天城は優しーなー」
鳴上「あとは椅子に縛り付けられて、無理矢理手料理を食べさせられたり」
完二「拷問じゃないっスか!!」
陽介「おまえよく平気だったな」
鳴上「思い出すだけでも、胃が痛む…」
完二「なんだかオレも…うっ…!」
鳴上「料理はまだよかったんだ」
陽介「その上があんのかよ」
鳴上「一番まいったのは――」
>部屋に行きたいというので、雪子を部屋まで連れてきた
雪子「ここが、あなたの部屋…」
>雪子は目を閉じて、深呼吸を繰り返している
雪子「鳴上君の匂いでいっぱいだね」
鳴上「俺の部屋だから」
雪子「それと、ね」
鳴上「?」
雪子「ほんの少し…あの女の臭い…」
>里中のことだろうか…
雪子「そう、あなたの前の女…」
鳴上「……」
雪子「この部屋からも、あなたからも臭うの」
>俯きながら雪子は同じ言葉を繰り返している
>まるで呪いを吐くように…
雪子「…ふふ、あははは!でもね、でもね!もう平気だよ!」
鳴上「…?」
雪子「鳴上君にこびりついたあの女の臭い。私が消してあげる」
鳴上「それって……」
雪子「服、脱いで」
鳴上「…は?」
雪子「聞こえたよね。服脱いで」
鳴上「今2月なんだけど…」
雪子「それがなに?」
鳴上「……脱ぎます」
雪子「ふふ、いい子ね…」
陽介「お、おま、おまえ!!」
完二「やべーよやべーよ!」
陽介「親友の情事なんて聞きたかねーが、聞かずにはいられない悲しい男の性!」
完二「服脱いだ後は!?その後はぁあああ!?」
鳴上「服燃やされた」
陽介「あー!そっちかー!」
鳴上「――で、別れた」
陽介「そーかよ」
完二「なんなんスかそれ。え?マジで?」
鳴上「マジで」
陽介「んで、次は誰と付き合い始めたんだ、この色男」
鳴上「白鐘と」
完二「マジでぇえええええええええええええええ!?」
陽介「もう、ちょっとやそっとじゃ驚かねーぞ」
完二「直斗と…恋人同士とか…」
鳴上「完二のやつ、どうしたんだ?」
陽介「ほっとけよ。直斗はどうだったんだ?うちらの中じゃ常識人な方だろ」
鳴上「俺も最初はそう思ってたんだ」
陽介「やっぱ覆るのね…」
鳴上「直斗は…一番怖かった…」
陽介「怖い?」
鳴上「ああ――」
ID変わったんだクマ
僕>>1だクマ
case3 白鐘直斗
>休日、とくに予定もないのでジュネスまで買い物にやってきた
直斗「せ、先輩!奇遇、ですね…」
鳴上「だな」
>直斗とばったり顔を合わせた
直斗「あの、お買い物ですか?」
鳴上「ああ」
直斗「……」
>直斗は何か言いたそうな目でこちらを見つめている
鳴上「一緒に周るか?」
直斗「!…は、はい!!」
>直斗はとても嬉しそうだ
陽介「フツーに仲良しカップルじゃねーか」
鳴上「それから奇遇ですね、が数十回はあった」
陽介「偶然の域超えてんな」
鳴上「例えば、夜コンビニに行くだろ?」
陽介「小腹が減ったときとか便利だよな」
鳴上「セットで直斗に会うんだ」
陽介「…毎回?」
鳴上「毎回」
陽介「それ、ストーカーだな」
鳴上「俺もそう思う」
鳴上「ふと夜中に目が覚めたことがあった」
鳴上「部屋には俺一人のはずなのに、なぜか気味の悪い気配を感じるんだ」
陽介「…け、気配?」
鳴上「気のせいだ、寝ぼけてるんだと自分に言い聞かせて寝ようとしたさ」
鳴上「でも…気のせいじゃなかった…」
陽介「余計に寒くなってきたぞ…」
鳴上「何気なしに鏡を見たら、目が…合ったんだ…」
陽介「……」ゴクリ
鳴上「…ベッドの下で、嬉しそうな顔をしていると直斗と」
完二「ぎぃやぁあああああああああああああああ!!」
陽介「ば、ばか!急に大声出すな!!」
鳴上「気がついたら朝だった」
陽介「俺だったら心臓止まって二度とおきねーよ…」
鳴上「次の日、何事もなかったような態度をとる直斗が一番怖かった」
完二「オレ…今後あいつにどんな顔して会えばいいのか分かんねぇよ…」
陽介「…でもちょっと待てよ」
鳴上「…?」
陽介「おまえの部屋ベッドなかったよな?」
完二「布団の下にいたってことかよ!?」
陽介「そうじゃなくて」
鳴上「……」
陽介「でかい鏡もないだろ」
鳴上「ごめん、盛った」
陽介「そういうのいいから。並み盛りでいいから」
鳴上「面白いと思って」
完二「先輩エンタテイメントしすぎっスよぉ」
鳴上「だろ!?」
陽介「事実を述べろ!事実を!!」
むつかしいことはわかんねぇけど、メインヒロインの菜々子が最強にかわいいからだと思う
鳴上「でも窓の外に視線を感じることは何度かあったんだ」
完二「え、エンタテイメントしすぎっすよぉ」
鳴上「これはマジだ」
陽介「悠の部屋って二階だよな?」
鳴上「ああ」
陽介「視線感じちゃったか」
鳴上「ビンビンだ」
陽介「…盛ったろ」
鳴上「盛ってない!」
konozama「発送飛び!」
自信あります
10点満点で評価お願いします
陽介「――っと、気がつきゃもう学校か」
鳴上「次はりせの話なんだけど…」
完二「あいつはいーんじゃねっスか?」
鳴上「りせはいいか」
陽介「正直お腹いっぱいだが、聞かないのは聞かないでかわいそうな気がしてきたな…」
鳴上「教室でするような話じゃない」
完二「じゃ昼休みに屋上に集まるってのは?」
陽介「そうすっか。どうせなら最後まで聞きてーし」
鳴上「昼休み、屋上に集合な」
完二「了解っス」
鳴上「女子にバレないようにな!」
完二「…うっス」
――昼休み 屋上
完二「ちーっス」
陽介「おせーよ」
完二「授業が長引いてしょうがなかったんだよ」
鳴上「…これで揃ったな」
完二「りせの話っスよね」
陽介「こんなこと言うと怒るかもしんねーけど、実は楽しみにしてたんだ」
完二「あ、オレも。怖い物見たさっつーんスか?」
鳴上「俺の身にもなってくれ」
case4 久慈川りせ
りせ「せんぱーい♪」
鳴上「おい、くっつくなよ」
りせ「恋人同士ならこれぐらい普通だよー」
鳴上「学校だぞ?」
りせ「今昼休み、ここ屋上」
>何が言いたいのだろう…
りせ「昼休みが終わるまでは二人のラブラブ空間ってこと!」
鳴上「……」
りせ「先輩…」
>りせが膝の上に乗ってきた!
りせ「ふふ、みなぎってきた?」
鳴上「とくに」
りせ「照れちゃって、かっわい♪」
鳴上「……」
りせ「りせね、先輩にお願いがあるの」
鳴上「お願い?」
りせ「聞いてくれる?」
鳴上「俺に出来ることなら」
りせ「りせ、先輩のウィンナーさんが――」
完二「あ?なんでウィンナーが出てくるんスか?」
陽介「おまえ、ウィンナーつったらアレだろ」
鳴上「アレだな」
完二「ワケわかんねーよ」
陽介「完二君はおこちゃまだなぁ」
完二「誰がガキだコラァ!」
陽介「悠、このお子様に教えてやれよ」
鳴上「俺は熱くたぎるウィンナーをりせ口にねじ込んだんだ」
陽介「うっわ、学校で何してんだおまえ…」
鳴上「りせはおいしいおいしいと夢中で頬張っていた」
陽介「……」
完二「…花村先輩?」
陽介「ちげーよ!?前かがみになってんのは腹が痛いからですよ!?」
鳴上「トイレに行ったほうがいいな」
陽介「違う意味で言ってるだろ、それ!!」
完二「よく分かんねーけど、漏る前に行けよ」
陽介「落ち着け、落ち着くんだ花村陽介…」
完二「ブツブツ何言ってんだ?」
鳴上「陽介も男の子だってことさ」
完二「…はぁ」
陽介「クールに…冷静に…」
鳴上「完二はウィンナー好きか?」
完二「大好きっス!」
鳴上「……」
陽介「さんきゅ、おまえのお陰で落ち着いてきたぜ」
完二「は?」
陽介「どうせ弁当のウィンナーってオチだろ」
鳴上「バレたか」
陽介「何度も同じ手にひっかかるかっての」
完二「…何が?」
鳴上「話を戻そう」
完二「え?」
>深夜……
PiPiPiPi!!
>携帯が鳴っている
こんな時間にかけてくるのは一人しかいない
鳴上「もしもし」
りせ「先輩?先輩!」
鳴上「どうしたんだ、こんな夜更けに」
りせ「ご、ごめんね。急に声が聞きたくなっちゃって」
りせ「寝てるかもって思ったけど、我慢できなくてつい…」
鳴上「……」
りせ「怒ってる、よね…」
鳴上「怒ってないさ」
りせ「…ほんと?」
鳴上「ああ」
りせ「先輩!」
>明け方……
PiPiPiPi!!
>メールが届いたようだ
こんな時間にメールしてくるのは一人しかいない
りせ『いきなりメールしてごめんね!寝てたらとっても怖い夢見たの…』
りせ『先輩がいなくなっちゃう夢…だから私――』
>かなりの長文だ…
>要約すると怖い夢を見て寂しくなったからメールしたらしい
鳴上「ふぁぁ……」
>面倒だが、早めに返さないとひっきりなしにメールがくる
とりあえず返信しよう
鳴上「…落ち着け、と」
鳴上「それからずっとメールしてた」
陽介「そいや一時期目の下にクマ作ってたな」
鳴上「あのときの平均睡眠時間は2~3時間だ」
完二「きついっスね…」
陽介「授業中も携帯いじってたろ」
鳴上「返すのが少しでも遅れると拗ねるからな。授業中でも気が抜けない」
陽介「まぁ、お疲れさん」
鳴上「…どうも」
完二「しっかし、先輩ってマメっスよね。オレだったら即ブチ切れてるぜ」
陽介「そこが俺らとこいつの違いなんだろーな」
完二「…はぁ」
陽介「…あ」
鳴上「どうした?」
陽介「おまえあいつとも仲良かったよな」
鳴上「あいつ?」
完二「誰っスか?」
陽介「あいつだよあいつ!悠がエビエビ言ってたじゃん」
鳴上「海老原か」
陽介「そう、海老原だ!」
陽介「海老原とは付き合わなかったのか?」
完二「…誰?」
鳴上「同学年の友達」
陽介「隣町までよく買い物に行ってたんだろ」
鳴上「なんで知ってるんだ?」
陽介「噂んなってたぜ」
鳴上「そうか…」
完二「そのエビとは何もなかったんスか?」
鳴上「エビとは――」
case5 エビ
エビ「アンタさ…好き、でしょ…」
鳴上「は?」
エビ「あ、あたしのこと好きなんでしょ!?かわいそーだから付き合ってあげても――」
鳴上「ごめん」
鳴上「何もなかった」
陽介「意外だな」
完二「でもよかったじゃないっスか」
鳴上「その後携帯の番号を変えた」
陽介「…その後?」
完二「あー、あったスねー」
陽介「なんで番号変えたんだ?」
鳴上「エビとは何もなかった」
陽介「本当か?」
鳴上「これ以上聞くな!」
陽介「す、すみません…」
陽介「にしてもよく別れることできたよなー」
鳴上「どういうことだ?」
陽介「いやさ、そんだけ重いとなかなか別れてくれないもんなんじゃね?」
鳴上「……」
完二「どしたんスか?」
陽介「別れたと思ってるのおまえだけ……、とかそんなオチ?」
鳴上「ま、ま、ま、まさか!」
完二「めっちゃ動揺してるじゃないっスか!」
陽介「夜道には気をつけろ、な?」
鳴上「はい」
キンコーンカーンコン
>昼休みの終わりを告げるチャイムだ
そろそろ教室に戻らないと…
陽介「チャイム鳴っちまったな」
鳴上「まだ菜々子の話が残ってる」
完二「気になるけど、教室戻らねーと欠席扱いになっちまうぜ」
鳴上「ほ、放課後!」
陽介「あ?」
鳴上「放課後フードコートに集まらないか!?」
完二「すんません、今日お袋から用事頼まれてて」
鳴上「…陽介は」
陽介「わりぃ、俺もバイトなんだわ」
鳴上「そうか…」
鳴上「……」
陽介「この世の終わりみたいな顔すんなって。また明日聞くから」
鳴上「俺に明日は来るのか」
完二「何言ってんスか先輩!」
陽介「相当まいってるな」
鳴上「ご、ごめん、なんでもないんだ…」
陽介「なんならバイト休むぜ?」
完二「オレも付き合いますよ!恩人の先輩のためって分かりゃお袋も納得してくれるぜ!」
鳴上「ありがとう。心配させて悪かった」
完二「…先輩」
陽介「無理すんなよ」
鳴上「どうしても駄目なときは…頼む…」
陽介「ったりめーだろ、相棒!!」
>放課後、何かから逃げるように帰ってきた
>――堂島宅
鳴上「ただいま」
菜々子「お兄ちゃん!」
鳴上「…ただいま、菜々子」
菜々子「お兄ちゃん?お兄ちゃん!」
鳴上「そう?いつも通りだよ」
菜々子「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!」
鳴上「ああ、今日は俺が食事当番だったね」
菜々子「お兄ちゃんお兄ちゃん?お兄ちゃん!!」
鳴上「そうだね、寒いからシチューにしよう」
菜々子「お兄ちゃん!!」
鳴上「はは、ありがとう」
鳴上(どうしてこうなったんだ……)
>――その夜
鳴上「……」
鳴上(目が冴えて寝付けないな)
鳴上(…羊でも数えてみるか)
――ミシッ
鳴上「!」
――ミシッ
>ゆっくり…誰かが階段をあがってきているような音がする…
鳴上(丁度丑三つ時…)
――ミシッ
>まただ…
――ミシッ
>音はだんだんと近づいてくる!
鳴上(ラップ音の大半は熱膨張が原因だ!この音だってそうに決まってる!)
――ミシミシミシミシ!
鳴上「!!」
――…
>部屋の前で足音は止まった
鳴上「だ、誰かいるのか?」
>……
「誰だと思う?」
>聞いたことのある声だ…
鳴上「その声は、里中か?」
「ハズレ、だよ」
鳴上「あ、天城?」
「またしてもハズレです」
鳴上「直斗!?」
「んもー、私だよ先輩!」
>なぜみんなの声が…
「アンタ、ほんとにあたしが誰だか分かんないワケ?」
>…エビの声まで聞こえてきた
「「「まだ私が誰だか分からない?」」」
鳴上「……あ」
「「「なら…教えてあげる……」」」
>ドアが音もなく開いてゆく……
>…………
>……
鳴上「うわぁあああああああああああああ!!」
鳴上「――あああああ!」
陽介「うお!?」
鳴上「……よ、陽介?」
陽介「うっす。爽やかな目覚めだな」
鳴上「え?」
陽介「随分うなされてたぜ。嫌な夢でも見たのか?」
鳴上「……」
>…夢?
今までのことは夢だったのだろうか…
陽介「どうした?まだ寝ぼけてんのか?」
鳴上「いや、平気だ…」
陽介「んじゃま、遅刻しねーよーにさっさと学校行く準備しようぜ」
鳴上「…ああ」
陽介「着替えないのか?」
鳴上「……」
陽介「悠?」
鳴上「なぁ、一つ聞いていいか?」
陽介「なんだよ、改まって」
鳴上「どうして…陽介がうちにいるんだ……?」
陽介「………」
陽介「く、クヒヒヒ!」
鳴上「よう…すけ…?」
陽介「決まってんだろォ?愛しいおまえを、完二なんかに渡したくねーからだよォ!!」
鳴上「なっ!?」
陽介「あと堂島さんと足立さんと生田目とモロキンと久保と長瀬と小西(弟)と一条にも渡したくねーからだよォ!!」
鳴上「多いな」
陽介「……」
鳴上「って全員男じゃないか!!」
陽介「最後は俺んとこに戻ってきてくれるって信じてたぜ」
鳴上「お、俺は何をしたんだ…」
陽介「覚えてんだろ?忘れたくても忘れらんねーもんなァ」
鳴上「……」
陽介「おまえは言ったぜ、相棒の愛棒すごいことになって――」
鳴上「言うか!!」
陽介「……だな」
鳴上「?」
陽介「これ以上言葉のやりとりはいらねェ」
鳴上「落ち着け」
陽介「俺の愛は言葉じゃ伝えきれねーんだよ」
鳴上「ほんと落ち着いてください」
陽介「相棒…」
>なぜか体に力が入らない!
陽介「愛してるぜ…」
鳴上「落ち着け!おち――」
>…………
>……
鳴上「……ん」
おしまい
女も男もとっかえひっかえとは、さすがセンセークマね!
以下、真メインヒロインである菜々子のかわいさを語りつくすスレ
世にも奇妙な物語っぽい終わり方でよかったじゃねーか!!
まぁそれは置いといてさ、菜々子っているじゃん?メインヒロインの
ぶっちゃけペルソナ4は魅力的な女性キャラがななこぐらいしかいないよねななこかわいいななこ
あの若さで気遣いできちゃうななこかわいいよななこ
でも歳相応なところもしっかりあるのもかわいいよ将来大物になるよ
ななこが可愛すぎておかしくなりそうななこと一緒にご本読みながら添い寝してあげたい
それで寝たかな?って思って自分の布団に戻ろうとするんだけど
洋服をぎゅって握ってて離してくれないのななこかわいい
それ見て思わず頬が緩んでななこの頭をよしよしってしてあげるんだ
すると寝言で、「ん…お兄ちゃん…」って言うの
それ聞いていよいよニヤニヤがとまらなくなっちゃうわけよななこかわいい
朝になってそのことをななこに言うと「えー!私そんなことしてないよー」
って顔を真っ赤にしながら言うのななこかわいい超かわいい
しつこつしたよって言うと「してないもん!もうお兄ちゃんとは一緒に寝ないよ!」
って怒るのほんとは一緒に寝たいのに見栄を張るななこかわいいよ
じゃあもう一緒に寝ないからねっていうと一瞬寂しそうな顔するんだけど
「別にいいもん!」ってまた見栄を張るななこかわいいマジプリティ
でも夜になると俺の部屋に来て「お、お兄ちゃん…」ってなんかモジモジしてるわけよ
見栄を張った手前素直になれないななこかわいい
んで俺がこっちにおいでって言うと「うん!」って満面の笑顔で布団にはいってくるの
もうやばくない?超かわいいじゃんななこ
で「えへへー!お兄ちゃんのお布団あったかいね!」とか言っちゃうの
抱きしめたい頬ずりしたいかわいいななこ
それで俺の胸に顔を埋めながら眠るわけよ
はーななこなんであんなにかわいいんだろ
可愛すぎておかしくなりそうななこかわいいよななこ
ななコンって揶揄されるけどまぁ反論できないよね
それだけ俺はななこのこと好きだしもう家族って思ってるからね
ななこがいれば他のヒロインはいらないよねななこかわいいななこ
菜々子が可愛すぎて胸が苦しい
これって恋かな?
何か勘違いしいているようだが俺はななこを恋愛的性的対象としては見ていない
あくまで家族として1人の兄としてななこが大好きなだけだから
でもななこのエッチな画像を見たら興奮するんだろ?って言われたら当然する
しないほうがどうかしてるよでも俺は理性があるからちゃんとそこはわきまえてる
なんでもかんでもエロにもっていくキモオタとは一線を画していると自負してるし
本当にそこは勘違いしてほしくない
ななこは俺の妹だから
それ以上でもそれ以下でもない
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