平塚「雪ノ下、目が怖いぞ」 (17)
八幡「俺の体操服が無くなった……」
由比ヶ浜「ええ!?」
八幡「この年でこんな小学生的ないじめを受けるとは思わなかったわ……もっとレベルの高いいじめしろよ」
由比ヶ浜「いじめるのはいいの!?ってそうじゃないよ!誰がやったんだろ……」
雪ノ下「現場はこの部室……私たちが少し依頼者と出ていた間の反抗……」
平塚「どうした、騒がしいな」
由比ヶ浜「先生大変!ヒッキーの体操服が隠されちゃったみたいなの!」
平塚「なんだと……いったい誰がそんな陰湿ないじめを……」
雪ノ下「……」
平塚「……む、雪ノ下の目が怖くなっている。これは、犯人が分かったんだな雪ノ下!」
平塚「なぜわかった……」
雪ノ下「白衣の下とはいえ、体操服をそのまま着ていたのですから、当然だと思いますが」
由比ヶ浜「しかもヒッキーの名前入りだし」
平塚「甘いな……私と比企谷がすでに入籍して、名字が変わっていたという可能性もあ
比企谷「ねえよ」
平塚「……比企谷。すまなかったな。だが信じてほしい。これは断じていじめなどではなかったんだ」
平塚「そう、あえて言うならば、愛ゆえに
比企谷「その方が怖いんでそれ以上は言わないで出てってください」
由比ヶ浜「先生大変!今度はヒッキーの箸が!」
平塚「ふぁにぃ!?」ズルズル
由比ヶ浜「先生……お昼カップラーメンなんだ……」
平塚「早い、安い、うまい。昼飯はこれで十分だろ」
平塚「それにしても、昼時に箸を奪うとは、なんて卑劣な……」
八幡「いや、もういい。割り箸あったから」
平塚「いやダメだ、私の目が届く範囲でいじめを許すつもりはない
雪ノ下(なにか先生の様子がおかしいような気がするけれど……)
平塚「あったぞ!」
八幡「……」パカッ
平塚「あ、濡れてるのは一応洗ったからだぞ」
雪ノ下「……」
平塚「ん?雪ノ下の目が険しくなっている……まさか犯人が!?」
平塚「まさかこの完璧な作戦を見破られるとはな……」
雪ノ下「カップラーメンなのに、わざわざ箸は既製品を使っていた時点でおかしいと思っていましたが」
雪ノ下「職員室を出てすぐに戻ってきて、その箸を入れた机の上にあった箸入れを出されれば」
雪ノ下「気付くのは当然だと思いますが」
平塚「しまったな。早く比企谷に昼飯を食べさせれやりたいという思いやりが仇となったか……」
八幡「あんたが俺の口に入れさせたかったのは、使用済みの箸だろ……」
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