女「好きです!」男「お、俺も」(201)
女「なんて、嘘だよ!ばーかwwww」
男「……」
女「ねぇねぇwwwwみんなきてよwwww」
男「……」
シーン
女「あ、あれ? ねぇwwwなにやってんの?wwwwこいつ、見事に引っかかったんだよwww」
男「……」
シーン
男「帰るね」スタスタ
女「あ……」
シーン
女「……」
女「す、好きです!」
男「お、俺も、すk
スッ
男「…あれ?」
イケメン「ありがとう、僕も女さんのこと好きだよ」
女「ほ、本当!やったぁー!」
男「………」
ざまぁあああああああじゃないの?
教室
女「昨日、なんで、帰ったの?」
ギャル「あー、えっと……なんていうか、用事?」
ギャル2「そうそう! 用事ができちゃって」
女「ギャル3は?」
ギャル3「あ、あたしは、彼氏からメールきてー。なんていうか、すぐ会いたいっていうからー」
女「……」
教室隅
男「……」
教師「じゃあ、委員会決めるけど、元委員長頼むな」
元委員長「はい、じゃあ、まず、学級委員がやりたい人」
女「(そんなの居るわけないじゃん。あんな毎週毎週会議があるような鬼畜な委員なんか)」
ギャル「はいはいー。男子は男くんが良いと思いまーす」
男「!」
ギャル2「あっ、それ、マジ良いアイディア。男って真面目だしー」
ギャル3「適任じゃんwww」
ギャル「反対の奴なんて居ないよね?」
シーン
ギャル「じゃ、けってーい」
男「……」
女「(うわ、かわいそ。まぁ、あいつだし、仕方ないか)」
教師「ふむ、男子は男か。じゃあ、次は女子だが……居ないか」
シーン
女「(居るわけないじゃん。適当に図書委員でもやろうかな)」
ギャル「先生、委員長はくじで決めません? どうせ、決まんないしー」
教師「そうだな」
女「(くじなら……地味子に確定かな。元委員長は物好きだったからやってたけど)」
くじ集計
教師「あー、くじの結果、女に決まった」
女「え?」
女「ちょっ、ちょっと、待ってください!」
教師「ん? どうした? 女」
女「お、おかしいです、わたしなんて」
ギャル「女、なに言ってんの? くじで決まったんだからやりなよ」ニヤニヤ
ギャル2「そーだよ。しょーがないじゃん。くじで決まったことなんだし」ニヤニヤ
ギャル3「……」
クラス女1「なんていうか、女さんって委員長適任だよねー」クスクス
クラス女2「うんうんっ、とくにー男と一緒なのが」クスクス
クラス女3「……調子に乗るからそうなるんだよ」ボソッ
女「(こ、こいつら……)」
男「……」
HR終了後
教師「じゃあ、男と女、早速だけど、今日の放課後、会議室でな」
男「……はい」
女「……」
女の席
女「……」
ギャルの席
ギャル「さっきの顔見た? ちょーうけるんですけどーwwww」
ギャル2「やばいよねwwwwwさっきのwwwなんていうか、驚愕! みたいなwww」
ギャル「それそれwwww本当アホみたいな顔して、超受けるwwwwね? ギャル3」
ギャル3「え? あ、うんwwwえと、超笑えたwww……ww……」
女「……」
放課後
男「……あの」
女「……」
男「会議……行かないと」
女「……(わかってるっつーの)」ガタッ スタスタ
男「……」
会議室
司会「じゃあ、学級委員の会議を始めたいと思います」
女「……(最悪、ずっとこんなのに出なきゃいけないなんて)」
男「……」
女「(しかも……こいつとなんかと)」
会議終了
男「……あ、これ」
女「それ、男がやってよね。後、わたし、書記しかやらないから、司会よろしく」
男「え……?」
女「……もう、帰るから」スタスタ
男「……」
教室
男「……」ガラガラ
ギャル3「あっ……」
男「……」
ギャル3「……チッ」
ギャル3「……女は」
男「え?」
ギャル3「女はって聞いてんのっ」
男「……帰った」
ギャル3「……」スタスタ
男「待っててあげたの?」
ギャル3「……話かけんな」ガラガラ ピシャッ
男「……」
女の部屋
女「なんで……なんで、こんなことに」
女「……よしっ、ギャルに電話しよう」
女「……」ピッ
電話『お掛けに電話は、お客様のご希望によりおつなぎ出来ません』
女「……」
女「そこまで……する? ああ、もう!」バンッ
女「はぁ……もぅ……ヤダ」
女「学校……行きたくない」
女の部屋
女母「ほら、あんた、起きて」
女「いきたくない」
女母「なに言ってんの。さっさと服着替えなさいよ」ガチャッ バタンッ
女「はぁ……」
学校――教室
女「……」
ギャル「うんうんwwwだよねーwwww」
ギャル2「ほらほら、これ見てwwww超イケメンだからwww」
ギャル「マジだwwwいいなぁwww彼氏に欲しい」
ギャル3「……」チラッ
女「……」
ギャル「なにしてんの? ギャル3」
ギャル3「え? べ、べつに」
ギャル「もっとこっちきなよ。話そ?」
ギャル3「う、うん」
女「……」
男「……」ガタッ スタスタ
女「……(は? なにこいつ、こっち来て……)」
男「女さん、ちょっと、いいかな」
女「え? ちょっ」キョロキョロ
クラス女1「――」クスクス
クラス女2「――」ボソボソ
ギャル「……」ニヤニヤ
女「こっちくんなって」ボソッ
男「委員会の話があるんだ」
ギャル「……」ニヤニヤ
ギャル2「……」ニヤニヤ
女「っ」ガタッ スタスタ
男「……」
女「……」ガラガラ ピシャッ
ギャル「へー、男積極的じゃんwww」
ギャル2「もしかしてー……付き合ってるとかwwww」
ギャル「嘘ーwwwまじでwwwやるじゃん、男」
男「……」
ギャル「……な、なにその目」
男「……」スタスタ ガラガラ ピシャッ
ギャル3「……」
女「……」スタスタ
男「女さん……待って!」
女「……」スタスタ
男「待ってって」
女「……」スタスタ
校庭
男「も、もう……授業始まるし、教室に――」
女「……っ。うざい!」
男「え」
女「なんなの? 追いかけてきてさ! さっきだって教室で気安く話しかけてきてっ」
男「それは……委員会の」
女「それがうざいっていうの! そんなの後でいいじゃん!」
男「……」
女「さっきだってあんたが話しかけてきたから、あいつら、わたしのこと――」
男「教室……戻らないと、遅刻するよ」
女「もう、ほっといてよっ」
男「……」
女「……」
男「じゃ、俺、戻るから」スタスタ
女「あ……」
女「……」
放課後
ギャル「うんうんwwwいいよwww寄ろっか」
ギャル2「ほら、ギャル3、いくよ」
ギャル3「う、うん」
女「……」
男「……」
女「……」
男「……」ガタッ
女「……」
男「……」スタスタ
女「……」
女の部屋
女「……もう、無理、あんなの」
女「……」
女「結局、あいつ、わたし無視して帰っていったし」
女「委員の用事があるとか言ってたくせに……」
――
女「好きです!」
男「お、俺も」
――
女「好きだって言った癖にっ」
女「あーもう、明日は絶対休んでやるっ!」
リビング
女母「ほら、さっさと食べちゃいなさい」
女「はいはい(って、そんな都合よくいかないよね……)」
女「……はぁ(憂鬱だ)」
女母「なに溜息ついて」
女「べつに」
学校――教室
女「……」ガラガラ
クラスメート「……」ヒソヒソ
女「……(注目すんなっつーの)」
女「……」チラッ
男「……」
女「……(なに、してんだろ。あいつ)」
男「……」カキカキ
女「(あれ……学級委員の仕事か)」
男「……」カキカキ
女「……」
ガヤガヤ
女「……(こうやってなにもしないより、委員の仕事してた方が気が楽だったかも)」
女「(はぁ……全部あいつに任せるんじゃなかった)」
男「……」カキカキ
男「……」ピタッ
女「?」
男「……」クル
女「! (目があった……なんでこっち向いてくんのよ)」ササッ
男「……」
昼休み
女「(学食……はきついよな)」
女「(教室は論外として……校庭、いこうかな)」
校庭
カップル「いちゃいちゃ」
女「カップル多」
木陰
女「この辺なら……はぁ、昔は普通に教室で食べてたのにな」
女「……」パクパク
女「……あいつ、いつも教室居ないけど、どこで食べてるんだろ。今のわたしみたいに一人でどっかで食べてるのかな」
?「えー? この辺? いつもみたいに屋上で食べようよ」
?「偶にはさ、校庭もいいじゃないかなって」
女「(また……カップル。お願いだから、この辺りはやめて!)」
?「ま、まぁ、男が言うなら」
女「え? 男?」クル
男「えっと……この辺で―――」
女「あっ―――」バッ カクレル
男「や、やっぱり、ここやめよう」
?「えー? なんで? いいじゃん、もう、ここで」
男「いいからいいから」
?「ま、まぁ、男が言うなら」
女「な、なんで……あいつがここに」
女「……」
女「あいつ……彼女、居るんじゃん」
女「……好きって言った癖に」
女「……」
放課後
男「あ、女さん」
女「……」
男「ちょっと、いいかな」
女「……なに、もう、帰りたいんだけど」
男「いや……仕事で片付かないことがあって、その、女さんに手伝って欲しくて」
女「……っ。なんでわたしがっ」
男「女さんも学級委員じゃん。手伝ってもらうから」
女「……っ」
女「……」カキカキ
男「……」
女「……(なんで、わたしがこんなことしなきゃいけないのよ)」カキカキ
男「……」ササ
女「(こいつ、友達も居なくて、彼女も居なくて寂しい学校生活送ってると思ったのに……)」カキカキ
――
?「えー? この辺? いつもみたいに屋上で食べようよ」
男「偶にはさ、校庭もいいじゃないかなって」
――
女「(全然楽しそうじゃん……わたしだけ、ひとりでご飯食べて……)」カキカキ
男「……」
女「(……超惨めじゃん)」グスッ
男「?」
女「ちょっとトイレ(やばっ……)」ガタッ
男「あ、うん」
女「(早く……家、帰りたい)」スタスタ
女「……」ガラガラ ピシャッ
?「あ」
女「っ……(あいつと一緒に居た)」
?「あ、あのー……お、男さん、まだ教室に残っていますか?」
女「え、あ、はい。居ます……けど」
?「あ、どうも、ありがとうございます」ペコ
?「……えと、し、失礼します」ガラガラ
女「……(彼女がお迎えか……さっさとトイレ行こ)」スタスタ
トイレ
女「彼女が来た事だし、もう委員の仕事は終わりかな」
廊下――教室前
?「えー? まだ終わらないの?」
男「だから、言ってるだろ。先に帰って良いって」
?「えー、でも、最近、一緒に帰ってないから帰りたいのに」
男「今日は無理だ。まだ仕事あるし」
?「じゃあ、終わるまで待ってる」
男「女さんも居るんだから、帰れって」
?「……それが一番心配なんだけど」
女「(は、入りづら……)」
男「あ……女さん? だよね?」
女「! (気付かれた)」
男「なにしてるの? 入ってきなよ」
女「(こいつ……人の気も知らずに)」ガラガラ
?「……ども」ペコッ
女「あ……どうも」
男「な? もう、女さん来たし、帰れって」
?「えー、いいじゃん。べつに居ても」チラッ
女「……(こっち見ないで……欲しい)」
男「あのなー、我がまま言うなって」
女「わ、わたしはべつにいいよ。それに仕事って今日までじゃないじゃん。ま、また明日やろうよ」
女「(このままだと無限ループしそうだったし……それにわたしもさっさと帰りたいし)」
?「ほらほら、えと……こう言ってくれてることだし!」
男「本当にいいの? 女さん」
女「う、うん(もう、さっさと帰らせて)」
男「……」
?「ほら、帰ろうよっ」
男「わかったって」
女「……」
男「あ……そ、その、片づけようか」
女「……うん」
廊下
?「えー、明日も遅くなるの?」
男「流れ的に分かれよ。今日、早めに帰るんだから必然的にそうなるだろ」
?「じゃあ、明日も迎えに行ってあげるね」
男「来なくていいから、さっさと帰れよ」
女「……」
?「あ、そだ。今日、どうせ、ひとりなんでしょ? ウチにご飯食べにきなよ」
男「い、いいよ。おばさんに迷惑だし」
?「そういうの気にするのやめてってお母さん言ってたよ」
男「でもなー」
?「いいんじゃんいいじゃん」
女「(家でご飯も食べ合う仲か……)」
男「あ……ご、ごめん」
女「え?」
男「女さんはどの辺に住んでるの?」
女「え……某町近くだけど(気を使われた?)」
男「あ、そうなんだ。俺は――」
?「某だよねー」
男「お、おい、勝手に言うなよ」
女「仲……良いんだね」
男「え?」
?「はい、そうなんです。すごく仲良いんですよ」
男「お、おい。いや、こいつとは腐れ縁っていうか、ただの幼馴染だから」
女「そうなんだ(……それでご飯とか食べ合う仲なのか)」
幼馴染「むっ……ただの幼馴染じゃないですけどね。もう恋人寸前の幼馴染です」
女「え?」
男「な、なに言ってんだよ。こいつ、時々、冗談言うから、はは」
幼「冗談じゃないんだけど、お父さん、いつ結婚するのかって聞いてくるしー」
男「そ、それ、いつも酒飲んでる時の事だろっ」
女「……(早く……ひとりになりたい)」
校門
男「あ、あの……送っていくよ」
女「あ……いや、大丈夫だから」
幼「……えと、自己紹介してませんでしたね」
女「え?」
幼「一年の幼馴染です。よろしくお願いします」
女「あ、二年の女です。よろしく……お願いします」
幼「じゃあ、女先輩、気をつけて」
女「あ、うん、ありがとう」
男「……やっぱり、送っていこうか?」
女「いや、大丈夫だから(もう、カップルのイチャイチャなんか見たくないし)」
男「そっか、ま、また明日」
女「うん」
校門
男「……」
幼「もう、帰ろうよ」
男「え……ああ」
幼「……そんなに気になる? あの人のこと」
男「べつに。帰るぞ」スタスタ
幼「……前から好きな人は居るとは思ってたけど」
幼「用心しないと」
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