春香「伊織が学校のミスコンで負けた」 (488)

春香「元気だしなよー伊織ー! 文化祭のミスコンなんてお遊びだって!」

真「そ、そうだよ! 生徒会の仕事もしてるのに皆からどうしてもって言われて出ただけなんだろ?」

真美「『まったくもう、そこまで言われちゃ女がすたるわね! 格の違いってやつを後学のために教えてあげるわ!』」

亜美「『ま、ギアは三段目ってとこかしらね……にひひっミスコンの体を為さなくなるかもね』」

やよい「こらっ! あの時の伊織ちゃんのモノマネしないの!」

伊織「…………」

雪歩「あ、あの……伊織ちゃん。つ、次があるよ!」

伊織「うるさいわね……っ!!」

雪歩「ひぃぃ!」

春香「人間負けた時に本質が出るよ! ポジティブにいこ! そうだ次は勝てるよう皆で特訓してあげる!」

伊織「い、いいわよっそんなの!!」

春香「遠慮は無用だよ! まずは軽く>>5でもしようか!」

社長を殴る

春香「まずはそのいじけた負け犬の鬱憤を晴らすとこからはじめよっか」

伊織「あんた好き勝手言うわね……」ゴゴゴ

真美「いつもと怒り方違うねー。喚き散らしてないYO!」

亜美「いおりん、言葉無き怒り。ショックだったんですなぁ」

真美「ギア三段目だったのにねー」

伊織「……………………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

雪歩「あ、煽るのやめてぇええ!」

ガチャ

社長「おや皆。今日も仲良いことで大変結構だね」

真「あっ社長。すいませんなんか騒がしくって」

社長「構わないよ。普通の女の子のように見えてもいざという時はプロの仕事をしてくれると知っているからね」

伊織「……」ピクッ

社長「そう君達は普通の女の子とは違うんだ。私がティンときた人材ばかりなんだ」

春香「へー! 私にもティンときてますか?」

社長「もちろんだよ! 普通の女の子とは一線を画しているのを感じている!」

春香「えへへへ」

社長「君達は特別なんだよ。……そうだな。例えば学校でミスコンがあったとして」

雪歩「えっ」

社長「君達がそれに出場したら、瞬く間に観客の視線を奪い、圧倒的に優勝してしまえるだろう!」

社長「私に『ティン』と感じさせた君達はそれほどすごいんだよ! まあ、伊織君は少し事情が異なるがね。あっはっはっは」

伊織「……高木のおじ様」

社長「ん?」

伊織「私にはティンとこないっつうのぉおぉぉぉぉおぉ!!!!!」バシー!!!

社長「やざぁん!!」

真「わー!! 伊織が社長を殴ったー!!」

てっきり
春香「所詮伊織は我らの中でも最弱」

やよい「学校のミスコン程度で破れるとは、765プロの面汚しですー」

みたいなのかと思った
st

真「はー、まったく。謝って許してもらったものの……」

春香「居心地悪くなって事務所から出てきちゃったよ」

伊織「ふんっ!」

春香「ま、やつあたりでイラついているのはちょっと収まったかな?」

やよい「伊織ちゃん。やつあたりは良くないよ」

伊織「……悪かったわ」

真「ま! せっかく外に出たんだし、特訓しよう!」

真美「うちらも付き合いますぜー!!」

亜美「伊織のアネゴのメンツのためならば!」

伊織「あんた等どういうノリなのよ」

春香「ま、まずは欠点を知らなきゃいけないと思うよ」

伊織「欠点ですってぇ!」

春香「怒らないの。負けたってことは欠点があるってことだよ。――ふーむ、私から見るに伊織の欠点は>>15なところかな」

エロい

学校という公の場ではいおりんはエロすぎたということか……

俺の大学はミスコンにより「男の中の男選手権」とか「男の娘選手権」とか
ミスコンと同時に開催されるネタ選手権の方が盛り上がってた

春香「伊織はね、えっちぃところあるから、同年代には伝わらない魅力があるのかも」

伊織「はあ? 私のどこがエロいのよ!」

真美「エロさではミキミキの方が上だと思うけどなー」

亜美「フェロモンバリバリだもんねー! そんなミキミキは学校でも男子に大人気!」

伊織「アレの話はすんなっ! ていうか遠まわしに私をディスってるでしょ!」

雪歩「あ、あの種類が別だと思うんです……美希ちゃんはオープンなセクシーさだけど伊織ちゃんはインモラルなエロティックさで」

真「ゆ。雪歩?」

雪歩「そういう淫靡な感じは、ともすればマニアックな媚びに繋がっちゃうから……男の子の中にはそれを感じられない子がでてきちゃうし、同性からは反発されちゃうんだと思う」

伊織「……そう」

伊織(でもなぜか雪歩には言われたくないわ)

春香「健全にセクシーに! これが課題だね!」

真「うんっ! ボクの研究テーマと同じだ! アドバイスできるよ!」

伊織「あんたが? い、いいっ! アドバイスしなくていい!」

真「遠慮は無しさ! >>25してみるんだ! 伊織!」

スポーツブラ

腹筋

むしろ今いおりんはスポブラじゃない……?

真「スポーツブラしてみるんだ!」

伊織「エステの予約を入れるわ」

真「おいっ聞いてよ!」

雪歩「そうだよ! スポーツブラには挑戦する価値があるよ!」

伊織「あんたまで……」

雪歩「スポーツブラによる活発なイメージの付与! 女性的な豊満さを控えた健全さ! しかし見る人が見ればコケティッシュな魅力さえ感じられる!」

雪歩「女の子女の子した伊織ちゃんから脱却の時だよ! さあ、私今持ってるから! 着替えよ!」

伊織「なんであんたそんなのっ……!」

真美「連行じゃー!」

亜美「神妙にスポブラにつけーいっ!」

伊織「は、放しなさーい!!」ズルズル

やよい「私とおそろいになるんですねー」

やよいにスポブラを買う余裕があったのか!!

――

――――

伊織「これでいいのかしら。半袖ワイシャツにして、髪もアップにしてみたけど」

雪歩「うん! すごくさっぱりした! ぐぐんと魅力アップしてるよぉ!」

春香「そうだねー。見ため、あざとい媚びは無くなってるよ」

伊織(なぜ、こんなにムカつくのかしら)

伊織「考えてみたらスポブラって誰も見ないじゃない」

雪歩「そこはこの霧吹きの出番ですっ!」シュッシュッ

伊織「ひゃっ!?」

雪歩「いいよ! これで薄ら透けた!」

真美「見えるか見えないかってとこだねー」

亜美「そこはかとなく日常のエロス!」

雪歩「走って汗かいた感じだね! これで無意識な無防備さがアピールできるよぉ!」

真「いきいきしてるなぁ雪歩」

伊織「なんかよりマニアックになった気がするんだけど、これでセクシーさはアップしたのね?」

やよい「うん、かっこいいしかわいいよ! 伊織ちゃん!」

伊織「そ、そう?」

春香(やよいに言われれば納得するんだなぁ)

亜美「でもこれじゃまだまだ勝てませんぜアネゴ!」

真美「いおりん、あなたには致命的な欠点があるっ!」

伊織「だんだん上から目線になってきてないアンタら」

真美「いおりんに足りないものは、それは~情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!!」

亜美「そしてェなによりもォ―――― >>42が足りない!!」

恋愛経験

性欲

亜美「せーよくが足りないっ!」

伊織「……あんたは頭が足りないようね」

真美「ちょっ! 辛辣!」

伊織「そういうことに興味持つのはもうちょっと分別を持ってからじゃなくちゃダメなのよ……」

雪歩「顔を赤くして諭してる……」

春香「亜美達が言いたいのは、きっと肉食系を目指せってことだよ! 伊織は可愛いだけで獣欲が感じられないからねっ!」

伊織「獣欲ってあんた」

亜美「そうだよ! ビーストいおりんになってワイルドな魅力をプラスして欲しかったんだよ(適当)」

伊織「肉食系……押しの強さ……うーん」

春香「伊織はお金持ちだから、飢えたことがないでしょ。それで土壇場での押しが甘いんだよ」

真「『気高く飢える』ことが必要だよ!」

伊織(こいつら適当言ってるだけじゃないのかしら)

春香「そういう訳だから、>>51の特訓をしよう」

動物の物真似

女豹のポーズしたいおりん



アリだと思います!!ヽ(・∀・)ノ

春香「動物のモノマネをしよう」

伊織「すっごい短絡的な発想じゃない」

真「表現力アップのトレーニングでなんどかやったねー」

やよい「私、猫さん得意ですよー!」

雪歩「へーそうなんだ。私苦手だったから、やってみてもらっていいかなぁ」

やよい「いいですにゃーん♪」

ゆきいお「ブフォ」





亜美「鼻血止まったかーい?」

伊織「え、ええ……不意打ちできたものだから」

春香「これで動物モノマネの威力は証明できたでしょ」

伊織(やよいがやったからのような気がするけど……)

春香「でも、そんじょそこらの動物じゃインパクト弱いかなー。せっかくハロウィンの時期だし>>58いってみよう!」

吸血鬼

吸血鬼いろんな




アリだと思います!!ヽ(・∀・)ノ

春香「吸血鬼ですよ吸血鬼!」

雪歩「ヴァンパイアガールですか?」

伊織「えっ、ヴァンパイアガール? 確かに肉食系の曲だったけど……」

亜美「ふむふむ。いおりんはさわやか系コケティッシュ吸血鬼デコお嬢様になるわけですな」

伊織「属性多すぎでしょうが! あとデコ言うな!」

雪歩「でも吸血鬼の魅了の性質を真似れば、ミスコンに役立ちますよ、きっと」

伊織「うーん……こじつけのような気もするけど、こうなったら一応やってみるわよ」

春香「じゃあ、ハロウィンの流儀で行こうか!」





ピンポーン

響「ん、誰か来たなー」

響「はーい」ガチャ

伊織「トリックオアトリート!!」ドカドカ

真美「お菓子をくれなきゃイタズラするZE!」ドカドカ

亜美「もはやひびきんは、ほーいされている! おとなしくお菓子をもって投降せよー!」ドカドカ

響「え、え、え!? なになに!?」

春香「お邪魔しまーす」

響「いや! ちょっと待ってよ!」

春香「斯く然り斯く然りで特訓してるの。響ちゃん家なら動物のモノマネに最適だと思ったから使わせてもらうね」

雪歩「ひぃいい! 動物がいっぱい!」

真「勇気を出すんだ雪歩!」

響「だから待つさー! 今貴音と>>66してるんだぞ」

>>65

やよい「りあるおままごと?」

響「そうだぞ。貴音と二人でよくやるんだー」

貴音「すやすや」

伊織「貴音はベッドで寝てるけど?」

響「倦怠期の設定なんだー。貴音は仕事から帰ってきてラーメン食べたら会話もなくすぐに寝床に向かう夫役だ」

伊織「貴音食って寝てるだけじゃない」

響「ハム蔵はそんな荒んだ家庭環境に脅えゲームに逃げる子どもの役だ」

ハム蔵「ぢゅっぢゅっ!!」カラカラ

真「一心不乱にカラカラしてるだけじゃないか」

伊織「ま、寝てるなら好都合かしらね。吸血鬼は寝床の乙女の血を吸うものよ」ギシッ

貴音「すやすや」

伊織「ふふ、きれいな喉元ね。いただきまーす」

リアルおままごと邪魔された腹いせにいおりんのウサちゃんを壁に押し付けて殴り続ける響

伊織「がぶ」

貴音「はぁあああん!!」ビクゥ!!

伊織「ひっ!」

貴音「面妖な!」バッ!

春香「えっ! ベットの中からバット!?」

響「自分は夫に愛想を尽かして保険金殺人を目論んでる妻役で、貴音は薄々自分の考えに気が付いていて、バットと共に眠るようになってるんだ」

雪歩「ドロドロですぅ」

伊織「ひっ、やめて! 貴音バットをおろして!」

やよい「い、伊織ちゃん!」

貴音「夫婦の寝床に泥棒猫が一匹……! 迂闊でしたねあなたたち!」

真「あっ、設定は続くんだ」

春香「伊織! ちょうどいい今だよ! 獣欲に取りつかれた間男の気持ちになってセリフを言って!」

伊織「こ、これも特訓なの? え、えっと――>>79!」

今から貴様を強姦する

伊織「ほらほら~ ハム蔵が見てるぞ~」

伊織「今から貴様を強姦するっ!!」

春香「え……流石にちょっと引く」

伊織「あ、あんたがやれって……!」

雪歩「四条さんが夫役で……伊織ちゃんはそこの寝込みを襲おうとした、妻からの刺客。夫へのハニートラップ?
   いや、響ちゃんと逢瀬を重ねようとしてベッドに来た間男っていう設定もおいしいです……悩むなあ」

真「やよいはCD聞いてようね」

やよい「わー響さんの曲かっこいいですねー」シャカシャカ

響「ふふふ。ドアの向こうで自分は見てるぞ」

貴音「……よすのです伊織! 私には響という愛する者が……っ」

伊織「い、いいじゃない。おとなしく快楽に身をゆだねなさい……?」

真美「疼いてきたね。亜美」

亜美「うん、あたしたちも参戦しよ! >>88って設定で!」

たかねの愛人

真美「お、お姫ちん奥さんとは別れるって言ってたのに……私は愛人としても二号だったの?」

貴音「ま、真美! ……これは違うのです。向こうから言いよってきて……っ!」

伊織「ふ、ふぅん! 私に拒絶するんだぁ……まーあんたの体を楽しめれば私はどうでもいいんだけど? 
    忠告するけど奥さんにも二号さんにも、首元は見せない方がいいんじゃない?」


真美「首……?」

貴音「あっ、これは!?」サッ

真美「噛みマーク……ひどいわっ! お姫ちん! さよなら!」

貴音「待って下さいましっ!! 真美っ! 大切なのはあなただけっ!!」


亜美「――だってさ、奥さん」

響「う、ううう……!!」

貴音「はっ!? ひ、響!」

亜美「ひどいよねー! あたし以外にも何人も女を惑わして」

貴音「何の、何の真似ですか! 亜美」

亜美「自分を捨てた人への復讐かな? ボロ雑巾のように捨てられた人の気持ち、これで少しは分かった?」

この昼ドラの隣で響の曲聞いて楽しんでるやよい想像するだけで和む

真「うわー胃が痛くなる光景だなぁ」

雪歩(参考になるなぁ)


伊織「今更取り繕っても無駄よ。ふふっ、情けない顔しちゃって! しっかり楽しませてあげるからね……っ」

貴音「あ、ああ、駄目です、伊織……だめぇ……」

響「あ、あああ」

亜美「流石にショックだったかな? でもこれがあんたの夫の姿だぜー! よく見とくんだな!」

響「うわぁあああああ!!! ……もう、もうやめてえぇぇ!!」スチャ!

亜美「ほ、包丁!?」

雪歩(丸めた新聞紙……)

響「もう、こうするしか……ないっ!」

貴音「お、落ち着くのですっ……ひぁ!」

亜美「あ、あの人を……! お姫ちんを殺さないでっ!!」

雪歩(あ、復習しにきた愛人だったのに、死の危険に際して捨てきれない愛情が戻ってきてるんだ……亜美ちゃんやりますね)

響「もう止められない……っ!!」

亜美「やめてええええ!!」

貴音「許してくださいまし! 響!!」

伊織「ヤバいわね……!!」

響「うわぁあああああああああああああああああああ!!!!」


響「――ハム蔵をよろしくね。あなた」


貴音「――――え」

響「はあっ!!」ドス!!

亜美「なっ……自分に!?」

貴音「あ、ああああああああ!!! 響いいいいいいいいいい!!!」

雪歩(夫を殺せなかった……それゆえに、自分を……! 愛とは何か? その答えが示された気がする……そんな痛々しい終わり方)

響「ぐふっ」バタ

亜美「いやあああああ!!!」

貴音「あああああああああああ!!!」

貴音「こんなに苦しいのなら...こんなに悲しいのなら...愛などいらぬ!」

――

――――

雪歩「大満足でした」

春香「あー終わったの?」

伊織「見てなさいよ!! あんなドロドロ劇までやったんだから!」

春香「あーうん。獣のようなリビドーがよく出てたと思うよ。この特訓は正解だったね!」

伊織(今更だけど私はこのままこの頼りない年上達に従ってていいんだろうか)

春香「じゃっ本番行こうか」

伊織「本番?」

やよい「美希さんの学校で文化祭があるんです!」

真「そこのミスコン飛び入り参加ありだってさ! 美希も去年飛び入りで優勝したって!」

伊織「そ、そう……美希が……」

響「サーターアンダギ―だぞー」

亜美真美「うまー!」モグモグ

春香「美希も出たら、対決だね!」

雪歩「美希ちゃんに勝てれば本物だと思うよ」

伊織「な、なによ。美希なんか、ら、楽勝よ……」

貴音「恐がることはありませんよ伊織。先ほどの淫靡な演技は見事でした」

伊織「褒められても嬉しくないわよ!」

春香「外見と内面は改善したと思うから、あとはアピールだね。オーディションと同じ感じじゃミスコンは勝てないよ」

伊織「確かに……前はそれで負けたわね……」

真「ギャップ狙ってみる?」

伊織「あんたの『きゃぴぴぴ~ん!』以上のギャップはでないと思うけど」

真「むっ、言うなよ!」

響「インパクト、しかし男子を惹きこむようなかわいさも必要……>>108したらどうだー?」

クッキー焼いて持ってく

パンチラ

響「クッキー焼いて持ってったらどうだー?」

春香「!?」

雪歩「あ、いいかも! お嬢様なのに家庭的な感じがしていいよ!」

伊織「まあクッキーくらいなら」

真美「プレミアつくかもよー!」

亜美「うおおー!! いおりんのクッキーマジ天上の甘味!」

春香「甘味春香です!」

貴音「……? どうしたのですか春香、なぜ名乗りを?」

春香「い、いやアイデンティティが危機かなーって」

春香「こうなっちゃしかたない! 今回に限り伊織にお菓子作りを許可してあげるよ!」

伊織「あんたの許可が必要なの……?」

やよい「伊織ちゃん手伝うよー」

春香「美希ー文化祭のミスコンでるの?」

美希「うん。出るよ? 一回優勝してるしもう興味ないんだけど友達が勝手に申し込んだから連覇しちゃうの」

春香「ふーん……」

春香(友達が勝手に……そして連覇しちゃうって……。美希は美希だなぁ)

春香「もしかしたら見に行くかも」

美希「ホント? うれしいな、連絡ちょーだいね!」

春香「う、うん」



そして美希の学校の文化祭の日がやってきた。

もはや私は負けるわけにはいかない。あんなゆとりは私の自信回復の踏み台になってもらおう。

見ていろ私に入れなかった節穴ども。見ないというなら構わない。直視できない輝きであなたたちを全て支配してくれる。

伊織「なに書いてんのよ」

雪歩「ひゃああ! ごめん……盛り上げようと思って」

司会『そしてエントリナンバー4番は、我らが学校の星! 星井美希!! 圧倒的な力で前大会を制したアイドルが連覇を狙って登場だー!!』

ウオオオオ!!!!
ミッキミキ!! ミッキミキ!!

美希「あはっ! ミキがんばるからよろしくねー!」

ワアアアアアアアアアアアア!!!



舞台袖

春香「次だね! 伊織がんばって」

伊織「ふん! 前回の結果は間違いだって思い知らせてあげるわ!」

雪歩(そう強気に言う私であったが、固く握りしめた拳は小刻みに揺れていた。今度はみんなからの要請ではない。自分が自分のために出るのだ)カリカリ

雪歩(不退転の境地――というよりは半ばやけっぱちのような気持ちで私はこのステージに立っていた)カリカリ

伊織「だから適当書いてんじゃないわよ!!」

春香「よーし、伊織登場シーンで度肝を抜こうか。>>121っていうセリフといっしょに行こう!」

きゃぴぴぴ~ん!

ドンガラガッシャーン

(あかん)

伊織「え゛」

真「なんだよその嫌そうな顔は!」

春香「ここまで来たら私達を信じて!」

伊織「……わかったわ。使わせてもらう」

雪歩「霧吹きもうちょっとしとくね」シュッシュッ

伊織「――ありがとうみんな」


司会「さてエントリナンバー5番の方! どうぞっ!!」


伊織「きゃぴぴぴ~ん! 水瀬伊織ちゃんでーっす♡ よろしくねー!!」キャピキャピ


観客「」

司会「」

ミキ「でこちゃん、何やってるの?」

待て!まだ最終兵器の持参したクッキーがある!

春香「ど、どう?」

真「あれ春香自信あったから勧めたんじゃないの?」

雪歩「客席のテンションゲージは……」


ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!
イオリンダアアアア!!
イオリチャーン!! キャァアアアアアッ!!!


雪歩「マックスです!」

春香「やった! あんなのでも伊織ならうまくいくんだ!!」

真「あんなのってなに!?」


司会『なんとなんとのサプライズ!! 今回のミスコンには星井美希と同事務所に所属するアイドル水瀬伊織も参戦だあああ!!』

司会『いつもとは違うワイシャツにアップした髪! 颯爽とした出で立ちですが……これもいい!!』

ワアアアアアアアアアアアアアア!!!!

美希「でこちゃんが出るって知った時はビックリしたけど……今はいっしょのステージ立てて嬉しいの!!」

伊織「あははでこちゃん言うなーあはは。――みなさんいっしょに楽しみましょ! よろしくね!」


春香「うん。媚び気味だったけど、『いっしょに楽しもう』という控えめなアピールで颯爽とした感じを出せたね」

真「見たろ? あれだって受けるんだよ!」

雪歩「う、うん……アイドルが出たっていう衝撃で中和されたからかもしれないけど……」

春香「ここでクッキーはまだ出せないね。アピールが散っちゃうから」



司会「――では! 参加者が出そろいましたので早速第一次審査に移ろうと思います!」

司会「第一審査は……>>144です!」

ブルマ審査

ユーモア

ブルマ審査

クソッ
コンマ07秒で負けた

>>148
これアニマス?
何話?

>>151
今度公開される映画

司会「魅力あふれる女性とは外見の美しさのみでは決まりません!」

司会「オチなしヤマなし意味なしの、共感だけしてもらいたい独りよがりのコミュニケーション……世の男性は辟易しています!」

司会「そう、必要なのはユーモアのセンスです!!」

司会「退屈を拭いさる楽しさ! 恋の盲目が晴れた後の動力源となる交流の面白さ!」

司会「みなさんにはそれをユーモアで示してもらいたいのです!」


美希「でもでこちゃん、きゃぴぴぴ~ん!って……ミキの腹筋へのダイレクトアタックはやめてよ、……ぷくく」

伊織「司会の話を聞きなさいよ!」

司会「あの~星井さん?」

美希「あ、ごめん聞いてなかったの☆ ユーカリがなに? コアラの真似すればいいのかな?」

司会「違いますよ! ユーモアです!」

ワハハハハハハ

伊織(ぐっ! 単なるアホの子じゃない! なんでウケるのよ!)

司会「ユーモアのセンスを試すため――みなさんにはモノボケをしてもらいます」

司会「ここに様々なアイテムがあります。それを使って一つギャグをしてください!」

1番「うわ、どーしよ」

2番「やったことないよー」

美希「はいはーい! ミキがいくのー!!」

司会「おおっ! 流石は前回優勝者!」

美希「えーっと……」ゴソゴソ

美希「このサンドバッグを使うの!」

司会「サンドバッグをチョイス!! こっからどんなギャグが飛び出すのかー!」

美希「ぎゅっと抱きしめて――おやすみなさい!」バタ

司会「ちょっ!! 星井さん寝ないで! 寝ないでください」

美希「コアラのモノマネなの。コアラは一日18時間寝るの!」

伊織「さっきの引っ張ってるの!?」

アハッハッハハハハ
イツモノホシイダ ハハハハハ

伊織(ま、またウケてる!!)

観客席

真美「あーいおりんツッコミいれちゃったねー」

亜美「これでミキミキのギャグが際立っちゃったよ!」

やよい「あははははは」

響「やよい、あんまり笑うと変装しててもばれちゃうぞ」

貴音「美希は流石ですね」



伊織(負けてられない! 私も……)

伊織(道具は……部活動とか学校に使いそうなものばっかりね……)

伊織(>>160を使ってみようかしら)

竹刀

伊織「竹刀を使います!」

司会「おおっ!! 続く水瀬さんは竹刀をチョイス! どんなギャグが飛び出すのかー!」


伊織「めーんっ!」ブン

伊織「どーぅ!」ビュッ

伊織「こてぇー!」ヒュバ

伊織「でこー!」バチッ!

伊織「――――って」

伊織「誰がでこよ!!」バシーン!!

アハハハハ ワハハハハ


司会「自らの額を打ってからのまさかの自虐ネタ! 体当たりです水瀬伊織! たかが学校の文化祭でここまで本気になってくれて私感激しております!」


春香「ふふ、良い具合になってきたね、伊織」

美希「あははは! でこちゃんがデコを、あははははっ!」

伊織(一番笑ってるのコイツだし……)


真「言い訳がきかない状況で余裕が外れてきたね」

春香「伊織のど根性の真価はそこからだよね」

雪歩「うん、あんなに必死にやってるんだからお客さんにも伝わってるよ。ホームの美希ちゃんと今そんなに差は無いはず……」

――

――――

司会「はいっ! みなさんありがとうございました!」

司会「いやはや流石です! みなさん思い切りよくやってくれました! きっと評価されていることでしょう!」

司会「しかし、審査は始まったばかり! 続いての審査は>>171です!」

デコ測定

司会「続いてはデコ測定です!」

伊織「!?」

1番「えっなにそれ」

司会「おでこのサイズを測るというものではありません! おでこを使ったシチュエーションでどれほど私達の心を惹きつけることができるか――」

司会「そう! 女性の気遣い、センス、萌え要素――それを測る審査です!」

2番「なーんだそれなら大丈夫かも」

1番「伊織ちゃんに買収されたのかと思っちゃった」

伊織「あなたたち? 私とデコを結びつけるのやめない?」

美希「あはは、でこちゃん、あんなギャグやっといてそれはもう無理なの」

伊織「うっ……」

司会「『熱あるの?』といって額をピタリとくっつけてきたり! 額をぶつけ合って入れ替わったり! トキメキ状況を作るのにもはやおでこは必須!」
    みなさんには『おでこ』をテーマに演技してもらい、私達の心を掴んでもらいますっ」

司会「相手役が必要な場合は、不肖この私が務めます!」

フザケンナー!! オウボウダー!!

伊織(ふむ。要するにグッとくるシュチュエーションをおでこを使って作ればいいのね。独創性・演技力ももちろん見られるか……)

伊織(おでこを使ったグッとくる状況……>>181ね!)

凸KISSっ!!ヽ(・∀・)ノ

伊織「はいっ! 私からやっていいですか?」

司会「はい――では一旦舞台袖に」



伊織「おでこにキスするシチュエーションなんだけど」

司会「ぶふぉ!」

伊織「どうしたの?」

司会「あ、相手役が必要ですか……? あ、あのガムテープあるんで口を塞いどきますけど」

伊織「ああ、相手?」

伊織(ふむ。審査員の一人でもある司会を籠絡しておくのも一手だけど)

伊織(一人での演技力を見せるのもありね)

伊織「>>185で」

1.一人でやってみせるわ
2.お相手よろしくね司会さん

P

伊織「Pに頼むわ――」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
失格! 失格ー!! 

押さないでー!! 舞台に上がらないでくださーい!!

P「くそっ! スキャンダルで事務所はおしまいだ!」

やよい「うっうー……ご飯食べれませーん」

美希「でこちゃんのばかっ!! 男の子をぜつぼーさせてどうするのっ!!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

伊織「――!?」

伊織(嫌なビジョンが見えたわ……)

伊織「ひ、一人でやるわ」

司会「そうですよね! アイドルですもんね! (観客に殺されずに済んだか……)」

司会が生徒で教師に伊織ファンがいた場合単位落とされる可能性も

司会「さあ、やってもらいましょう! 水瀬さんのテーマは『凸KISSっ!!ヽ(・∀・)ノ 』です!」


伊織「ふー……」

伊織「――追いつきましたわ。お兄様」

伊織「いつもいつも、さきさき行ってしまわれるんですから……もうっ、追いつくの大変だったんですよ?」


春香「いつものツンデレ路線じゃない!?」

雪歩「いやいいかも! さわやか系でいってるから、ツンデレはちょっと記号的すぎてこの場には合わないっ!」


伊織「ほうら、横に並んで歩けますっ!」

伊織「私はもう、あなたの背中を追い掛けるばかりの子どもじゃありませんっ」フフン

伊織「えっ、今度は真正面から見たい? ……こうですか?」

伊織「じろじろ見て……なんですか、もー。え、じっくりと見たことがなかった?」

伊織「もう、いいですよ! じっくり私の顔見て下さい。綺麗になったんですからねっ!」

伊織「……え? ひぁう!? ちょっ、ちょっとそれは近すぎでは――」

伊織「あっ」ピクッ

ふぅ...

貴音「見えます――今額に接吻を受けました」


伊織「なっ、なっ、なっ……!」カァァ

伊織「なにして、……キス、っ、え? え?」

伊織「唇は、もっと身長が伸びてから?」

伊織「な、なに言ってるんですかぁ!! 怒りますよ!!」

伊織「あ、逃げないでください!」

伊織「もー、本当にしょうがない人……」ゴシゴシ

伊織「キス、か」

伊織「えへへ――――」

伊織「身長早く伸びないかなぁ!」


シーン・・・・・・

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!

真「すごい――全員惹きこまれていた!」

司会「素晴らしい! 素晴らしい! 素晴らしいでは足りませんが素晴らしい!!!」

美希「でこちゃんすごいの! おでこマスターと呼ばせてもらうの!」ダキッ

伊織「ま、まぁね! ちょ、ちょっと離れなさいよ!」

美希「やなのー!」グルグル

司会「競争相手だということも忘れ星井さんが事務所仲間に駆け寄ったー! これもまた素晴らしい友情!」

美希「おでこパワー分けてほしいなっ!」スリスリ

伊織「ちょっ! でこをスリスリしないでっ!」

カワイー! コレハイイモノダ

伊織(うっ!? 美希私を利用して審査を……!?)

美希「すごいのすごいの!」スリスリ

伊織(あっ、天然ねこいつ)




司会「さあ、盛り上がりを見せた『おでこ測定』も終了! 残るは最終審査のみです!」

美希は何したんだ第二審査

>>200
女友達(伊織)との凸合わせすりすりがアピールとして採用されました。美希もそれでいいそうです。

司会「今回は接戦です! 先の見えないアピール合戦にボルテージが高まりっぱなしです!!」

司会「正直、これほどずっと続けていたいミスコンは初めてですが――! 勝負は勝負!」

司会「最後の審査は>>207! これにて最優の女性が誰か決まります!」



響「うわーすごいな」

亜美「最後にふさわしい勝負だねぃ」

貴音「伊織のクッキーはまだでしょうか……」

買収合戦

ブルマでマット運動対決

司会「ブルマでマット運動対決です!」

1番&2番「……」

伊織「……」

司会「ど、どうしましたか?」

1番「いや、詳しい説明あるんでしょ? いきなり下品になり過ぎだし」

2番「ちゃんとした審査なんだよね? ほらちゃんとした内容説明してよー」

司会「え、えーっと……ですね、まずこちらが用意したブルマを履いていただきまして――――」

1番「……」

司会「ステージに用意されたマットの上で、こちらが指示した開脚前転などの運動を次々こなして頂きまして」

2番「……」

司会「汗が滲んだ肢体や、ブルマから伸びる大腿部などをこちらがしっかりと見まして……あ、いや採点しまして」

伊織「……」

司会「それがより興奮できる……いや、魅惑的だった方が高得点となる塩梅で……」

司会(視線が痛ぇー!!!)

頑張れ頑張れ頑張れ頑張れ
出来る出来る出来る出来る絶対出来る

伊織「アイドルの仕事をしてるから言えるけど……これ女性蔑視じゃないかしら」

司会「あ、いや、これはですね、全校生徒の半分を対象にアンケートを採って決められた審査でして……」

1番「全校生徒の半分、ね。なにそれ。女子の意見は無視?」

司会「その、あの、私は反対したんですけどね?」

ウソツケー! イイカッコスンナー!!

司会「う、うるせえよお前ら! その、運動能力とかも見ますし……」

美希「ふぁ~、どうせブルマに着替えて運動するんだったら、もっと分かりやすく勝負つくのがいいんじゃないの?」

司会「え、ああそうですね! こちらが一方的に審査するのがアンフェアとおっしゃるのであれば、そこは改善しますよ!」

2番「そういうことじゃないよーな」

司会「(もう押し通す!) ――ブルマを履いて、スポーツで勝負! そう! 体育館ですし>>219をやりましょう!」

バスケ

――――
伊織「ブルマか……撮影で着たことあるけど」

1番「うわ、さすがアイドル!」

2番「運動はちょっとニガテかなー」

美希「お尻がちょっとはみ出てるよー」ススス

2番「ひゃんっ! 美希さん! びっくりするじゃないですか」

美希「ふかふかだねー」

2番「も、もー! えいっ!」モニ

美希「あはんっ!?」

伊織「なにやってんのよあんたた……ちぃ!?」パシィン!!

1番「おおー見事な張り」

伊織「なにすんのよー!!」

1番「星井さん以外のアイドルに触れ合う機会なんてめったにないんでちょっと感触を確かめたくて」

伊織「なら次はこっちの番よ!」

ワーワー ムニ、グニ、アハァン

司会「も、もう、そろそろいいですかー? (生殺しだなこれは)」

司会「椅子の移動ご苦労さまです! お待たせしましたみなさん! 選手の入場です!」

司会「勝負の形式はバスケットのワン・オン・ワン! コート半分を使用します!」

司会「10点先取……! つまり先に五回入れた方が勝利!」

司会「組み合わせはこちらです!」


春香「あっ、伊織、美希と初戦で>>232なんだ」

初戦で当たるor当たらない

当たらない

決勝戦でだな

当たらない

影も形も見えないけど3番はいます

春香「最初は1番の子と伊織かー」

真「相手のあの締まった脚のライン……運動部だね。それも速筋を使う短距離選手かな」

響「美希はあのおっとりした2番の子かー」

雪歩「でも美希ちゃんはシードの3番の子とも当たるから」

真美「さー張った張ったー!!」

亜美「どちらに賭けるか! 迷ってる暇はないよ! 女は度胸だー!」

やよい「か、賭けごとはだめだよ!」

貴音(伊織のクッキーはまだでしょうか)

司会「では勝負開始です!」

ワアアアアアアアッ

ばんっ!

伊織「くっ! ボールを取られた」

1番「水瀬さん、もらったよ!」

伊織(お互いなれないスポーツ! 初撃を持っていかれたら一気に流れが向こうにいくこともある!)

伊織「ここは、>>240してでも止める!」


司会(目を凝らすんだ――試合を見逃すな。あとフトモモも)

司会「水瀬さんが動いた!!」

転んで相手のブルマに手が掛かり脱げる(事故)

伊織「といっても、遮二無二追いすがるしかないんだけどっ!」

1番(後ろから気配! 追いつかれる!)

伊織「こ、のぉ……!! 水瀬スピア!」バッ!

1番(避けないと!)サッ!

ガッ

1番(やば、急な方向転換で足が……)

伊織「あ、――危ないっ!」ガシッ


どんがらがっしゃーん!!


司会「おおっ! 両者転倒ー!!?」

真美「はるるん並の転びっぷりだYO!」

春香「そんなことないよ!?」

1番「くうっ!」ガバッ!

1番「ボールはまだ生きてる! ――ってあれ?」

1番(動きにくいと思ったらブルマが足元まで脱がされてる)

1番「ってことは――今私……」

1番「き、きゃあああああああああああああああああっっ!!」ササッ!!


司会「あーっと、これはハプニングー!!」


伊織「あの、ゴメン……」

1番「うー! ううぅー!!」

オー、レアナヒョウジョウ ピンクカー イガイダナー!

-イオリン ワザトジャネエノ

伊織「!! わざとじゃないわ! 信じて!」

ザワザワ・・・ ドッチダロ アイドルダシナァ・・・

春香「やーな雰囲気だね」

やよい「伊織ちゃんはわざとそんなことしませんよー!」


ザワザワ・・・


貴音「……まずい流れですね。このままでは伊織の方がこれをひきずってしまうかも」


1番「み、水瀬さんはわざとじゃない!」


「「「!?」」」


1番「ただ、追いすがろうとして、私が動いちゃって、それでこうなったの! パンツ見たぐらいなら分かるでしょ!」

ウッ、ソレモソウダヨナ・・・ ウタガッテゴメーン ダンシハ ゲスインダカラ

伊織「あ、あの……その」

1番「さあ、試合再開だよ! 手は抜かないからね!」

伊織「え、ええ! 分かったわ!」

いい子だな

これはいろんな意味で相手にポイント入ったな

――
――――

司会「試合終了ー!! 10-4で試合を制したのは水瀬伊織さん! 決勝戦進出だー!!」

伊織「はぁはぁ……っ! 勝てた」

1番「あーあ、負けちゃったかー決勝戦頑張ってね」

伊織「ええ。あなたの分まで頑張るわ。その――」

1番「ああ、あれは気にしないでよ。水瀬さん転ぶ私を助けようとしてくれたんでしょ?」

伊織「う、うん……」

1番「第一、控室で先にセクハラしちゃったのあたしだしね! あはは! いいっこなしよ!」

伊織(そう笑いながら彼女は控室に帰っていった……)

伊織「やっぱり、精彩欠いてたわね」

伊織「――勝たなきゃ。彼女の分まで」



1番「うぇええええええん!!!」

2番「よしよし」

美希「よしよし」

――
――――
伊織「ふーっ」

真「いい勝負だったよ! はい、スポーツドリンク」

伊織「ありがと……」


司会「決まったー!! 10-9の接戦を制したのは『持ってる女』星井美希! スリーポイントを連続で入れられ危うかったが見事勝利だー」


真美「意外とミキミキ手こずったねー!」

亜美「でもこの分じゃやっぱりミキミキ対いおりんかな?」

春香「次のシード戦次第だけどね」


シード戦(美希VS3番)の結果>>270

美希が10-2で負ける

戻りました。保守あざっす

春香「えっ」

響「なっ」

真「そ、そんな……」

雪歩「美希ちゃんが――――」


負けちゃった。


私の声は、驚愕に固まる皆の体にまるで反響せず、ぽとりと地面に落ちた。

星が落ちるときというのもあるのだ――誰かが遠い昔に言った言葉が、亡霊のように私の頭を回る。

10-2

2-10

美希ちゃんは初回の一発しか入らず、……いや入れさせてもらえなかった。
彼女が放った願いが込められたシュートは、そのことごとくが3番の手により弾き落とされたのだ。

伊織ちゃん……あなたはこの結果に何を思うの?

伊織「美希……」

美希「でこちゃん……ミキ、負けちゃったの?」

伊織「――そうよ」

美希「そ、そんなのってないの……! 決勝ででこちゃんと遊べるって思ってたのに……っ!」

美希「楽しみに、してたのに……」

伊織「美希」

美希「ぐすっ、なに?」

伊織「去年優勝した時なにか貰った? トロフィーとか」

美希「……うん。トロフィーなら部屋に置いてあるの」

伊織「そ、それ今度事務所に持ってきなさい。――今年のと去年のでどう違うかみんなに見比べてもらいましょう」

美希「い、いおり……うん、うん! もって、くる……っ!」


司会「さあー決勝戦開始だー!! 強くそして美しい、今年一番のレディはいったい誰なのか!! もうすぐ明らかになります!!」


伊織「さあ勝ちましょうか……ギアは三段目ってところかしら」

ふむふむ

3番「よろしくね~! おでこちゃん!」

伊織「ええ、よろしく」


春香「伊織がんばれー! 獣欲の力を出すんだよ!」

雪歩「汗かいて、ビジュアルはもっと良くなってます! きっといけますぅ!」


伊織「勝つわよ――みんなのためにね」

3番「おー若い若い。せいぜい楽しみましょーよ」


司会「それでは……決勝戦開始ぃー――――っっ!!!」

ワアアアアアアアアアアアア!!!

伊織(私一人の力じゃ勝てない……だから、仲間の力を使う)

伊織「>>289! 力を貸しなさいっ!!」

うさちゃん

バスケの結果は選考に入れられます。
でも勝てばそのまま優勝する空気は作れます。
子どものノリは恐いよ。

伊織「うさちゃん、力を貸してっ!!」ヒュバ!

3番「お! 速ーい」

伊織(動物のモノマネ特訓……ちょっとは身になってたみたいねっ!!)

伊織「ジャンプ!」


真「高い!」

響「脳のリミッター外してるな、伊織!」



3番「でも、甘い」バシィ!

伊織(ウソでしょ! 置き去りにしたと思ったのに! 前で私より高く……っ!)

司会「おおー!! 水瀬さんのシュートをブロック!」


美希「あれなの……あれで美希やられちゃったの……」


伊織「普通に攻めちゃダメね……一気に二人……! >>302>>305の力を!!」

小鳥

美希

どっかの黄色みたいな能力ですかな?

伊織(あのドロドロ劇で役に没入した経験をフルに活かすの!!)

伊織「……――……――、――あはっいくよ?」

3番「お、美希ちゃん。見事な憑依ねー」

伊織「やっ!」ドンッ!!

3番「やっぱりキレがあるわね!」


春香「抜いた!」

真「でも美希もシュートまではいったけど……結局は!」


3番「入らなかったのよー?」バアア

司会「抜かれても必ずブロックするハイスピードディフィンス再びー!!」

伊織(ここで……憑依二人目――!!)

――春香千早小鳥美希真亜美真美貴音響雪歩あずさ律子小鳥社長プロデューサー

――誰に……! ん、あれ? 小鳥二回挙げちゃったかしら?

伊織(あ……まず――――ぴよ)ヒョウイ

>>314小鳥さんショートの力

華麗に3m飛ぶ

伊織(小鳥が二人――ぴよとぴよ)

伊織(……ぴよぴよ!)

3番「あら、滞空時間が……」

伊織「――」フヨフヨ

伊織「――」ポスン

パサッ

司会「――はいったああ!! ハイスピードディフェンスを見事かわして得点ー!!」


真「い、今の最高高度からさらに浮かなかった?」

春香「な、なんかすごく高くて長いジャンプだったね」


3番「やるわね。こっちから行こうかしら!」

伊織「く、くるっ――! 応援用のやよいに憑依!」

伊織「『伊織ちゃーん! 勝ってくださーい!!』 ……もちろんよやよい!」

やよい「伊織ちゃーん! 負けないでー!」

伊織「もちろんよやよい!!」

雪歩(――そこからの勝負は一進一退でした)

伊織ちゃんのエアウォークシュートは3番さんですら防ぐ術を持たず、3番さんのハイスピードな攻撃は伊織ちゃんが憑依する間もなく決めてしまうほどの速度でした。

ゴールが入るたび、オフェンスとディフェンスが入れ替わるたび、必ず攻める方が勝つノーガードゲーム。

でも私達は勝利を信じていました。

願望だったわけじゃありません。

だって先に得点したのはこっちなんです。

だったら。8-8になった時、伊織ちゃんの攻撃で勝負がつく道理です。

ただ祈りもしていました。

あの3番さんは――最終攻撃の時、絶対になにかしてくるだろうと感じていたのです。

3番「止められなくても二回跳ぶーっ!!」

バシィ!

伊織「!!」

司会「ああーっと! これにて決着かと思いきや!! 恐るべき瞬発力と跳躍力でシュートを防ぎましたー!!」

3番「これで、攻守交代――!!」

3番「そしてだーんくっ!」


春香「ああっ、決められちゃう!!」


伊織(――最後の力を!!)

伊織のラストアクション>>331

美希の泣き顔を思い浮かべる

Pを憑依

伊織(プロデューサー! 助けなさい――っ!!)


――
――――

P「なあ、伊織」

伊織(これは……記憶?)

P「>>337

学校のミスコンで負けたらしいな

P「学校のミスコンで負けたらしいな」

伊織「」

P「真美から聞いたぞ……余裕こいてたんだって?」

P「素人に負けて今どんな気持ち? ねぇどんな気持ち?」トントン トントン

伊織「」プルプル

――
――――

――今回はまだ負けちゃいないわよぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!



伊織「返せ……!」

3番「!!」

グリッ!!


司会「お、おおおおおお!!! ダンクを決めるまさにその時後ろから! ボールを直接捻り落としたー!!」

真美「すっごー!!」

亜美「いおりんの執念マジキングコブラ!」

左手はそえるだけ・・・

3番「なるほど――『私』をコピーしたのね?」

伊織「ぜっ……はぁっ……!!」

3番「ナイスガッツよ伊織ちゃん」

3番「でももうその体じゃ誰かになりきるの無理でしょ?」

3番「そこで、一発撃ちなさい――自分だけの力でね」

伊織「――――はっ」シュッ・・・


真(伊織の最後の攻撃だ……)

やよい「はいって!!」

>>360 結果

はいれ

入らない

ガコン

春香「あ」

雪歩「あ」

真「あ」

やよい「そんな――」



3番「……ネットの上のボールは神の領域――」パシ

3番「あなたに力が無かったわけじゃないわ」ビュッ



司会「――――決着ぅうううううううううううううううううっっ!!!」

司会「素晴らしい勝負でした!! まさかミスコンでここまでのレベルの勝負が見れるとは!!」

司会「謝ります! ぶっちゃけ私はブルマを! ブルマを履いた女の子が見たくてこの審査に決めたのですが――」

司会「最後は勝負自体に引き込まれておりました! 出場者のみなさんに謝ります! そして許されるものなら感謝がしたい」

司会「素晴らしい勝負をありがとうと!!」


ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!


伊織「……………は」

伊織「あ――」フラッ

美希「でこちゃん!!」ハシッ

伊織「……美希。ごめん……」

美希「なんで謝るの!? でこちゃんすごいの! 誰にも文句言わせない!」

伊織「私……一人じゃだめなのね……ようやく765プロの『ワンフォーオール』の精神がわかったわ……」

1番「大丈夫!? 保健室行く!?」

2番「タオルと氷、一応控室から持ってきたよー!」

伊織「……ありがとう」

伊織「あなたたちがいて……相手がいて……応援してくれる皆がいて……」

伊織「それでようやく、私は私になれるんだ……」

伊織「なんだろ」

伊織「ありがとうしか、湧いてこない……ね、美希」

美希「なぁに?」

伊織「みんなに……クッキー焼いてきたの。今はただアピールとか関係なく食べてほしいって思えるの」

伊織「みんなに、配ってほしい」

美希「――任せるの!」


3番「……ふっ。あーやばいファンになっちゃったなー」

やよいおりが王道であろうとみきいおこそ至高

司会「むぐむぐ、こりゃおいしい! 食べるのもったいないと思いましたが! これは食べなきゃもったいない味ですよ! みなさん!」

貴音「司会殿のおっしゃる通りです」ムグムグ

春香「むむむ……形もいい」

やよい「おいしーですねっ!!」

ウメー! オイクレヨー!
ダメダ タダデサエ6ブンノ1ノオオキサダゾ
ザワザワ・・・・・・

司会「さて! これで全ての審査は終わりました!
    正直優勝者を決めることに意味なんか無いと思えてきましたが――」

司会「このミスコンのトロフィーに賭けて優勝者は選ばなければなりません!」

司会「審査員たちの集計に移ります!!」


雪歩「これで……本当に優勝者が決まるんですね」

>>420まで集計。

1番(一場さん)
2番(南抜さん)
3番
伊織
美希

1番の子

3番の子も

これは一番だね

大勢は変わらないのでこのまま

25票

1番・5票
2番・0票
3番・1票
美希・3票
伊織・15票

涼ファン票・1票

司会「集計が終わりました! それでは、優勝者を発表します!」

オーイ! イナイゾー! ステージニハアガラナイノカー!

司会「あ、そうでしたね! 出場者達はいま控室におりまして……来てから発表しましょうか!」


真美「遅いねー」

響「どうしたんだろうなー」

貴音「いや……来ましたよ」


伊織「いいから、下しなさい! 恥ずかしいでしょ!」

3番「痛い痛い! いいからおぶさってなさい!」

美希「汗だくの着替え……美希の体操服しかなかったけど大丈夫だった?」

伊織「胸以外はね……!」

2番「ん、いい香りの香水だねー全然汗のにおいしない」

1番「良かったら私にも後でちょっと貸してよ」


春香「わー、仲いいね!」

司会「あのー、発表に移りたいんですが……」

伊織「ああ……そんなのあったわね」

3番「誰でもいいわよー。もちろん私でも!」

美希「ミキは……ちょっと今回はいいや」

司会「それでは……」



貴音「いい顔になりましたね」

響「え?」

貴音「自分のことで汲々としていた伊織でしたが……今は非常に柔らかく広がりがあります」

亜美「レベルアップしたんだね!」

貴音「そういうことです」

真「クッキーのことだけ気にしてたわけじゃなかったんだね」

司会「ではっ! 栄えある第2回ミスコン優勝者の発表です」

春香(歴史浅かったんだ……)

司会「激闘を制し、ミスコンに選ばれたのは……」

3番「もぅ、引っ張りすぎよ! CM明けじゃあるまいし」ヒョイ

司会「あっ、集計結果を返して下さい――」

3番「……なにこれ! あっははっはは! 偏り過ぎー! あははははは!」

司会「ああっ! 見ちゃダメです!!」

3番「伊織ちゃんパース!」

伊織「えっ?」パシ

伊織(これが集計結果……)


伊織「!!!」

1票も入らなかった2番の子カワイソス

>>438
「デコの中心で愛を叫んだけもの」の略かと一瞬思ったぜ

>>440
いおりんのオデコの上で
わた春香を抱えたプロデューサーさんが「助けて下さい!誰か!助けて下さい!」って叫ぶのか

伊織「てい!」グシャグシャ

司会「あー!! なにするんですかー!!」

伊織(はっ!! つい反射的に!)

伊織(どうして……こんなこと……)

2番「何書いてあったのー?」

伊織「い、言えない! もう終わり! 解散!!」

エエー!! ドウイウコトダヨー!!

美希「もしかして……またミキ勝っちゃった……?」

伊織「……~~!! どうだったかしらねー!! 忘れた!!」

司会「あのー」

1番「水瀬さん……伊織ちゃんがそうするなら、そうする理由があったんでしょーよ! 私は発表なんか無くてもいいわ!」

1番「どうせ、ビリでしょうし……」

伊織「そんなことないわ!! あなた大人気よ!!」

美希ほど噛ませ犬が似合う子も珍しいと思う

二番「……」

>>444
失恋ソングばっか歌わされるしいったいどこからこのカマセ感が溢れてくるんだ・・・

Pは1番ちゃんを765プロにスカウトするべきだ

3番(ありゃま、意外と苦労人ねー)

3番「みんなー!! 結果を見た私から言えば――いおりんは正しくてカッコいいことやってるわ!!」

エエー!! ドウシテー!?

3番「教えらんない! でもいおりんはかっこいい!」

カッコイイ・・・

亜美「そしていおりんはかわいい!!」

雪歩「え、亜美ちゃん!?」

イオリンハカワイイ・・・

3番「そうかわいい! それだけの真実があればいいじゃない!」

伊織「ちょっ!?」

司会「でも、優勝者を出さないと……」

3番「たった2年しかやってないのに例外恐れてどーすんのよ!」

3番「それー! みんないおりんを讃えて>>455をしましょう!!」

乱交

ざわわん

ほっしゅ

3番「歌を歌いましょー!! いやむしろ歌ってもらいましょう!」

春香「歌……!」

響「歌かぁ……」

真「あのさ、ボク実は滾ってきてるんだけど――」

やよい「わたしも歌いたくなっちゃってます……!!」

亜美「いおりんやミキミキばっかりやらせておけないよね!!」

真美「どーする? みんなでいっちゃう?」

雪歩「プロデューサー怒るかなぁ?」

貴音「それではこうしましょう……『みんなで口裏を合わせる』」


………………あははははは!!


春香「いこっ!!」


伊織「――!! あんた達!?」

エッ! ナニ!! 765プロダー!! ユキホチャンガステージニ!!
マコトオウジー!! オヒメサマ!! ウオオオヒビキー!!

うおぉぉぉ!!!

春香「みんなー!! いっしょに歌おー!!」

1番「え、えーっと……」

伊織「慌てないで! ただ楽しめばいいわ!」

1番「あ、ありがとう! 伊織ちゃん」

2番「ざわわん?」

美希「そう「The world is all one !!」なの! とっても楽しい曲だよ!」

3番「マイクもっとないの?」

司会「これで全部っす!!」


伊織「じゃ、みんないくわよー!!」

伊織「一人はみんなのために!」

やよい「みんなは一人のために!!」

――『The world is all one !!』!!!


ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!


盛大で壮大な歌声たちに囲まれて――このコンテストは伝説となった。
優勝も優劣もこの渾然一体となった歌声たちの中には無い。

この時。この空間。

それこそが――今まさに伝説なのだった。


――雪歩「Fin.っと!」

終わりです。まさかこんな長くなるとは思わなかった。
支援と盛り上げてくれた数々の安価に感謝。

   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|

   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ
      ノヽ、       ノノ  _/   i     \
     /ヽ ヽヽ、___,;//--'";;"  ,/ヽ、    ヾヽ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom