クリスタ「私が幼馴染で」ユミル「私が家族」 (217)

悪ガキA「ど、どうした異端者///く、悔しかったら言い返してみろよ///」

クリスタ「うぅっ…」グスッ

悪ガキB「な、泣くことないだろ!?」アワワ

エレン「やめろ!!」ダダッ

悪ガキC「おっ!? エレンだ!」

悪ガキA「バカめ!ぶちのめされてぇのか!」

悪ガキC「カモにしてやる!」

クリスタ「け、喧嘩はダメだよ!!」

悪ガキA(神様…)

悪ガキB(女神…)

悪ガキC(結婚したい…)

ユミル「 」ゴゴゴゴゴッ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383129313

クリスタ「それで…外の世界を探検したいって言ったら異端だって…」

エレン「外に出たいってだけで、なんで白い目で見られるんだ」

クリスタ「それは…えと、だって、外は巨人がいて危ないし…」

エレン「自分たちの命をかけるんだ…俺たちの勝手だろ!」

ユミル「ダメだっ!」

エレクリ「っ!?」

エレン「な、なんでだよ!」

ユミル「外には巨人がゴロゴロいんだぞ! 悪ガキにも勝てないのにお前らなんか巨人の胃袋に直行するようなもんだ!」

エレン「そ、そんなのやってみなきゃわかんねーだろうが!」

ユミル「ダメだ!」

エレン「~~っ! ユミルのバカ! ソバカス!!」

クリスタ「エ、エレン…!」

ユミル「とにかくダメったらダメだ!!」

エレン「うっせーーーー!!」ダダッ

クリスタ「あっ! エレン!」

ユミル「まったく…」

クリスタ「あ、ね、ねぇ?」

ユミル「ん?」

クリスタ「ユミルってさ、その、エレンの事好きなの…?」

ユミル「は、はぁ!? なんでそうなるんだよ!!」

クリスタ「え、いや…なんとなくだけど…」

ユミル「そんな訳ねぇだろ、あ、あいつは、た、ただの家族だよ…///」

クリスタ「そ、そうだよね!」パァッ

ユミル「それより、早くあいつを追っかけようぜ、目を離したらまた喧嘩をおっぱじめそうだ…///」タタッ

クリスタ「うん!」タタッ

コテ忘れてた…。

ドンガラガッシャーン

エレン「…っ!!」ピタッ

クリスタ「エレン? どうしたの?」

エレン「奴だ…」

クリスタ「?」フリムキ

ユミル「っ!!」

エレン「巨人だ!!」

超大型巨人「 」ヌーン

ユミル「エレン! クリスタ! こっちに来い!!」

超大型巨人「 」壁ドーン

ウワーギャーギャー

ユミル「おい! 二人とも無事か!?」

クリスタ「う、うん私は平気。かばってくれてありがとう…」

ユミル「エレン!?」

エレン「か、壁に…穴を開けられた…」

ユミル「エレン!」

エレン「壁の破片があっちに…!! あっちには家が!! 母さんが!!」ダダッ

ユミル「おい! エレン!! …っ!! クリスタ! お前は先に内門まで走って逃げろ!!」ダダッ

クリスタ「エレン! ユミル!!」

~~~回想~~~

カルラ「あら、エレン。今日は随分頑張ったじゃない」

カルラ「耳が赤かった、嘘ついた証拠。ユミルに手伝ってもらったのね?」

カルラ「ユミル。いつもありがとうね」

カルラ「何を考えてるのエレン!? 壁の外に行った人類がどれだけ死んだか分かってるの!?」

カルラ「私は認めないからね。調査兵団に入って巨人と戦うなんてバカな真似!」

カルラ「いい? ユミル。あの子は大分危なっかしいから、困った事があったら二人で助けあうんだよ!?」

~~~~~~~~

ユミル「エレン! 待てって!!」

エレン「家に当たってる訳がない!! あの角を曲がったら…いつもの、家が!!!」

エレン「……っ!!??」

ユミル「っ!!」

エレン「母さん! 母さん!!」

それはコテじゃなくてトリップ(酉)っていうものだよ

カルラ「エレン…?」

ユミル「おばさん!!」

カルラ「ユミル?」

エレン「ユミル! そっちを持てっ! 柱をどかすぞ!!」

ユミル「お、おう!!」

カルラ「……。巨人が、入ってきたんだろ?」

ユミル「……っ」ググッ

カルラ「エレン! ユミルを連れて逃げなさい!! 早くっ!!」

エレン「逃げたいよ俺は!! 早く出てくれよぉっ!!」

ユミル(ダメだ…。このままじゃ…三人とも食われちまう!)

カルラ「母さんの足は、瓦礫に潰されて、ここから出られたとしても走れない…」

エレン「…っ!!」

ユミル(どうすれば、どうすれば…!!)

カルラ「分かるだろう?」

エレン「俺が担いで逃げるよ!!」

ユミル(いや、悩んでる振りはやめろ…方法ならあるだろ…私が…)

>>7
すいません間違えました…(恥ずかしくて死ぬ)

カルラ「どうしていつも母さんの言うことを聞かないの!? 最後くらい言うこと聞いてよ!!」

ユミル(でも、巨人になんかなったらエレンは…私を…)

カルラ「ユミルっ!!」

ユミル「っ!?」ビクッ

カルラ「エレンを連れて逃げて!!」

ユミル「い、いやだ…。わ、私は」ポロポロ

カルラ「このままじゃ三人とも……」

ハンネス「お前らっ!」

カルラ「ハンネス! 子供達を連れて逃げて!!」

ユミル(どうしよう…どうしよう!!)

ハンネス「見くびってもらっちゃ困るぜカルラ。俺は巨人ぶっ殺して、きっちり三人とも助ける!」

ユミル「だ、ダメ! 戦ったら!!」

巨人「 」ニヤッ

ハンネス「  」ブルっ

ハンネス「くっ」ダキカカエ

エレン「おい! ハンネスさん!! 何やってんだよ!!

ユミル「ま、待ってくれ!! ハンネスさん!!」

ハンネス「…っ」ダダッ

エレン「母さんが!! まだ!!」

カルラ「行かないで……」ポロポロ

ユミル「あぁっ!!」

巨人「 」ワシヅカミ

エレン「やめろぉぉおおおおおお!!」

巨人「  」ガブゥッ


ユミル(私が…私が選んだ…カルラさんを見捨てて…)



エレン「駆逐してやるっ! この世から!! 一匹残らず!!」


ユミル(エレンに憎しみを背負わせる事を…)

期待

クリスタは男の娘なのか?

すいません、お夕飯を食べてきます

>>12
女の子で、そっちの方が需要がありそう(ゲフンゲフン

ユミル「エレン」

エレン「……?」パチパチ

ユミル「そろそろ配給が始まるぞ」

エレン「お、おぉ」



クリスタ「エレーン! ユミルー!」

エレン「クリスタ…」

クリスタ「おじいさんが配給のパンを取ってきてくれたの。子供の分だからって三人分」

エレン「……」

ユミル「エレン?」

兵士A「ったく、なんで俺たちの分の配給まで減らされなきゃならねぇんだよ」

兵士B「まったくだ、なんならもっと食われちまえばよかったのに」

エレン「……っ!」ピクッ

クリスタ「エ、エレン……ほら、あっちの方に行こうよ」

エレン「知らない癖に…」

兵士A「あ?」

ユミル「エレン!!」

エレン「お前らなんか! 巨人を見たこともないくせに!!」

兵士B「なんだと?」ガシッ

クリスタ「ご、ごめんなさい!!」

兵士A「あん?」

クリスタ「わ、悪気があったわけじゃないんです、あの、えと、お腹が、そう! お腹がすいてたから、えと」

兵士AB(結婚しよ)

妾の子設定がなくなったクリスタはどうなるんだろうか?

>>18
妾の設定あります

>>18
妾の設定あります

期待
前にクリスタが家族でジャンが幼馴染みの書いた人?

観衆「ジーっ」

兵士B「おい」

兵士A「ちっ、お前らが食ってられるのだって、俺たちのおかげなんだからな! 子供だって、そのくらいの感謝の気持ちは持つもんだ」

クリスタ「はい!」

エレン「くっ……」

ユミル「エレン?」

エレン「誰があいつらの世話になんかなるか…!」

エレン「こんなもん!いらない!!」ブンッ

クリスタ「えっ!? えっ!? 飢え死にしちゃうよ!?」

エレン「お前恥ずかしくないのかよ!!」

クリスタ「で、でも……」

エレン「あんな奴らの世話になんかなるか! 巨人なんて俺がぶっ殺して!!」

ユミル「っ!!」バチッ

エレン「うぐっ!」ドサッ

>>21
違います

ユミル「だったら、まず私をのしてから行くんだな」

エレン「はっ!? なんだよ、それ」

ユミル「巨人をぶっ殺しに行くんだろ? だったら、こんなところで女の私に負けてるんじゃ話になんねーだろうが」

エレン「……っ!」

ユミル「それともなんだ? 巨人を殺しに行くってのはハッタリかなんかか? あぁ、私が優しい優しいクリスタが止めてくれると思って虚勢はってんだろ?」

エレン「なんだと!?」

ユミル「大体どうやって壁を越えるつもりだよ? あ? お前みたいな口ばっかのガキが言えば開けてもらえるとでもおもってんのかよ?」

エレン「……っ!」

ユミル「てめぇのやってることは赤ん坊が泣きじゃくってんのと何も変わらねぇよ!!」

エレン「てめぇ…、人が聞いてりゃ言いたいこと言いやがって!!」バッ

ユミル「ふんっ」バシッ

エレン「ぐわっ!」

クリスタ「ユミル!!」

エレン「くそぉ!!」バシッグルン

エレン「ぐぅっ……」

ユミル「クリスタ、そのパン寄こせ」

クリスタ「え!? うん……」

エレン「うっ」パンガブッ

ユミル「食べろ! エレンを飢え死になんてさせるか! 食べて! ちゃんと生きるんだよ!! おばさんの分まで!!」

エレン「!?」

ユミル「……っ」ポロポロ

エレン「ぐっ、うぐ……」モグモグ

その後、政府によるウォールマリア奪還作戦が行われる

クリスタ「うぅお爺さん」グスグス

エレン「クリスタ……」

クリスタ「お爺さん、私を、元いた家から連れ出してくれて、私を、えぐっ、新しい名前をくれて……新しい人生を生きなさいって……」グスグス

エレン「名前……?」

クリスタ「うぅ、私、私……」

ユミル「クリスタ……」

エレン「クリスタ、ユミル」

クリスタ・ユミル「……?」

エレン「俺は来年、訓練兵に志願する…」

クリスタ「え?」

ユミル「……」

エレン「巨人と戦う力をつける!!」

クリスタ「…私も」

エレン「クリスタ?」

クリスタ「私も行く!」

エレン「で、でも……」

ユミル「私も行くぜ」

エレン「…分かった。やろう、三人で!」

キース「貴様は何者だ!」

クリスタ「ハッ! シガンシナ区から来ました! クリスタ・レンズです!」

ライナー(天使)

キース「そうか、嘘みてぇな名前だな!」

クリスタ「えっ!? いや、はい…」

ライナー(女神)

キース「声が小さい! 何しに来た!」

クリスタ「人類の勝利に貢献して大切な人たちを守る為に来ました!」

ライナー「結婚したい!」

104期生「え……?」

ライナー「あ、いや……」

キース「貴様は何者だ」ゴゴゴゴゴッ

ライナー「ラ、ライナー・ブラウンです……」

キース「何故今求婚した?」ドン引き

ライナー「あ、いや、えぇと……それは、何故人は求婚するのかという サシャ「ふがっ」パクンッ

キース「 」白眼

サシャ「?」

コニー「おい、あのイモ女と求婚男、まだ走らされてんぞ……」

エレン「すごいな、5時間ぶっ通しか……」

コニー「でも、女の方は晩飯抜き、男の方は女子の半径5メートル以内に近づくなって言われた時の方が悲壮な顔してたな……」

クリスタ「うん、でも、正直ありがたいかも……」

ユミル「安心しろクリスタ、お前は私が守ってやるよ」タハハッ

コニー「そう言えば、お前、名前とか聞かれてなかったけど」

エレン「ん? 俺か? 俺はエレンだ。エレン・イェーガー。こいつと同じシガンシナの出身だ」クリスタポンポン

コニー「ってことは、あの日もいたんだよな?」

ユミル「おい」

エレン「あぁ、いたよ」

コニー「じゃあ、超大型巨人も見たのか?」

エレン「だから、見たことあるって……」

オォー

トーマス「本当か?」

サムエル「どのくらい大きいんだ?」

エレン「壁から頭を出すくらいだったな。顔は皮膚がむき出しで口がでかくてキモかったな…」

ベルトルト「……」

アニ「ぷぷっ」

ミーナ「じゃ、じゃあ、鎧の巨人は?」

エレン「そう呼ばれてるけど、俺には普通の巨人と同じに見えた。うん、普通だったな。普通だ」

アニ「普通っ」ぷぷぷっ

ベルトルト「ぷぷっ」

コニー「じゃあ、普通の巨人は!?」

エレン「うぅっ」うっぷ

マルコ「もうやめよう……彼にも思い出したくないこともあるだろ」

コニー「おう、わ、悪ぃ」

エレン「違うぞ! 巨人なんて、実際大した事ねぇよ! 立体機動装置さえ使いこなせればあんなの」

ジャン「おいおい、正気か?」

ジャン「お前、調査兵団志望か?」

エレン「あぁ、そうだが…。お前は憲兵団に入って楽したいんだっけ?」

ジャン「オレは正直者なんでな、心底ビビっちまいながら勇敢気取ってる奴よりよっぽど爽やかだと思うがな」

ユミル「その馬面で爽やか気取ってんのかよww」クスッ

ジャン「あ?」

ユミル「なんだよ?」ギロリ

ジャン「てめぇ、このソバカス女……」

エレン「おい」

ユミル「うるせぇよ、刈り上げ」

ジャン「そりゃ、わざとやってんだよ」ガタッ

エレン「おいってば」

ユミル「んなこと分かってて似合ってねぇって言ってんだよ!」ガタッ

エレン「おい、落ちつけって」

カーンカーンカーン

エレン「ほら行くぞユミル、クリスタを探さねーと」

ユミル「ちっ」

エレン「ジャンも、悪かったな」

ジャン「ちっ「」

ミカサ「……」キラキラ

ジャン「あ」

ジャン「なぁ、あんた」

ミカサ「?」クルリ

ジャン「いや……とても綺麗な黒髪だ……」

ミカサ「っ」ギロッ

ジャン「え?」

アルミン「ミカサ―」タタタッ

ミカサ「……」

アルミン「あ、えと、知り合い?」

ミカサ「……」フルフル

アルミン「そっか、えっと、どうも」

ジャン「あ、あぁ」

アルミン「じゃあ、行こうかミカサ」

ミカサ「……」コクッ

ジャン「 」

このミカサとアルミンはどういう扱いなんでせうか

サシャ「ひぃひぃ」ゼェゼェ

クリスタ「えっと、お芋の子は…」

サシャ「パァン!!」ガバッ

クリスタ「きゃあ!」

サシャ「神様ですか? 貴方が!!」

クリスタ「え……?」

サシャ「神ぃぃぃいいいいい!!」

エレン「何やってんだ…?」

クリスタ「あ、エレン、ユミル!」

ユミル「まぁた、『いい事』してんのかよ」

クリスタ「そ、そんなんじゃないよ……」

ユミル「ま、いいさ。エレン、芋女を寮まで運んでってやれよ」

エレン「は? なんで、俺が?」

ユミル「クリスタじゃチビっこいから引きずっちまうだろ」

エレン「だったら、お前がやれよ。女子寮に俺は入れねぇし……」

ユミル「私はちょっとやることがあんだよ」

>>33
アルミンはシガンシナにいたけどエレンに出会わず

ミカサは後で書きます

アルミンとミカサは開拓地で出会った感じです

キース「まずは貴様らの立体機動の素質を見る! これも出来ない奴は開拓地に戻ってもらう!」

メガネ教官「これは基礎の基礎だが、この段階で立体機動の素質は分かる。ん? 見ろ」

ミカサ「…」プラ―ン

メガネ「全くブレがない、何をどうすればいいかわかるのだろう。今年はなかなか粒が揃いだな」

教官2「あの、あの二人は?」

ンレエ「 」プラ―ン

メガネ「…それこそ、素質というものだろう」

ユミル「……」チラッ

クリスタ「?」プ、プラ―ン

>>36
教官に「あの子は?」に修正出来てませんでしたすいません

モブ「な、ダズ。あいつ確か巨人を皆殺しにするとか言ってた奴だよな」

ダズ「ま、明日には開拓地行きだろwwww役立たずに食わす飯はないからな」

エレン「……」

クリスタ「だ、大丈夫だよ。明日出来るようになればいいんだから」

エレン「そうは言ってもよ……」

ユミル「クリスタはよく出来たな。てっきり失敗するんじゃないかと思って失敗してたんだが」

クリスタ「え? うん、あ、でも危なかったよ。ベルトが壊れてて、あっ! エレン! 装備の点検はした?」

エレン「あ、あぁ。項目にあるところはやったよ……」

クリスタ「そっか、でも明日は他のとこ ユミル「もう兵士を目指すのはやめたらどうだ?」

エレン「っ!」

クリスタ「ユミル!」

ユミル「何も命を懸けるのだけが戦いじゃねーだろ。お前の入りたがってた調査兵団が戦えるように食い物作るのも立派な戦いなんじゃねーの?」

エレン「お、俺はあの日の光景を見ちまったんだぞ! そんな」

ユミル「お前の意見は関係ねーよ」

エレン「なんでだよ……」

ユミル「お前が兵士になれるかどうかを判断するのはお前じゃねーからだ」

クリスタ「ユミル……そんな言い方」

就寝時間間際

ユミル「……」

クリスタ「ユミル、エレンの練習の手伝いをしに行かないの?」

ユミル「あれは素質を見る試験だったんだろ? 出来ないんなら無理に合格しない方がいいだろうが」

クリスタ「でも……」

ユミル「いいから、もう寝ろ。色々でかくなんねーぞ」

クリスタ「ユミル……」

頼む! なんでもいいから気付いた事があったら教えてくれ!!

ユミル・クリスタ「?」

エレン「ミカサ、だったよな! 皆すごく上手いって言ってたぞ!」

クリスタ「エレン……」

ユミル「ちっ」



ミカサ「っ」ギロッ

エレン「うっ……なんで、一言も喋ってくれねぇんだよ!」

アルミン「エレン! ミカサは人と接するの苦手なんだ! もうその辺に…」

エレン「頼むっ!」土下座

アルミン「エレン……」

ミカサ「なぜ?」

アルミン「ミカサ……?」

ミカサ「なぜ、そこまで兵士に拘るの? あなたの背の大きい方の幼馴染が言ってた事は間違っていない、と思う…」ボソボソ

エレン「……」

ミカサ「……」

エレン「守りたい奴らがいるんだ」

ミカサ「…?」

エレン「二人とも、俺にとっては大切な…家族みたいなもんなんだ…」

ミカサ「…家族」

アルミン「ミカサ?」

ミカサ「あなた、名前は?」

エレン「え? あぁ、エレンだ、エレン・イェーガー」

ミカサ「そう、エレンって言うの……。エレン、ぶら下がるだけにコツがいるとも思えない。残念ながら私から教えられることはない、と思う」

エレン「そうか……」

ミカサ「……」

エレン「こんな時間に悪かったな」

ミカサ「えぇ、明日は装備の点検から念入りにやるべき。あなたならきっと出来る、と思う」

エレン「あぁ、ありがとよ。ミカサ・アッカーマンだったよな」クルッ


ミカサ「……」

アルミン「君があんなに喋るなんて珍しいね、ミカサ」

ミカサ「…そう、なんだろうか」




ユミル「ちっ」

今日はここまでにします。明日また投下しにこようと思います

キース「覚悟はいいな? イェーガー」

エレン「はい!」

エレン(やる! やってやる! 俺には素質がねぇかもしれねぇ……だけど、根性だけは誰にも負けない!)

エレン(これが、俺の武器だ!)

オォー!

エレン「出来た! ……っ!?」グルンドシャッ

キース「……」

エレン「まだ、俺は……!」

キース「降ろせ……」

ユミル「教官! イェーガー訓練兵のベルトを交換したうえで、もう一度やらせるべきだと具申いたします」

キース「ほう……私も同じことを思っていたところだ。ワグナー、イェーガーとベルトの交換をしろ」

トーマス「はい!」

エレン「…?」


エレン「できた…!」プラーン

キース「装備の破損だ、ここが壊れるなど聞いたこともないが…新しく点検項目に加えるべきかもしれんな」


エレン「では、適正はっ!?」

キース「問題ない、訓練に励め」

エレン「やった! やったぞ!」

モブA「ていうことは、壊れた装備で一時は姿勢を保ったのか…?」

モブB「しかも、あのソバカス女も見ただけで気づくなんて…」

モブC「あ、あぁ。シガンシナぱねぇ」

クリスタ「なんとかなったみたいだね!」

アルミン「目でどうだって言ってるよ」

ユミル「違ぇよ」

周り「?」

ユミル「私とクリスタと離れずに済んで、安心してんだ……」

周り「 」ポカン

クリスタ「ふふっ、そうかもね」クスッ

周り(女神……)

対人格闘訓練

クリスタ「せいっ! いやっ!」

ユミル(模擬ナイフ振りながら腰が引けてるクリスタかわいい…)ヒョイヒョイ

クリスタ「もーっ! ユミルっ! もっとちゃんとやってよ」

ユミル「あぁー、こんな点数の低い訓練やってられっかよ。お前もこんなの骨休めとかに使えって」

クリスタ「もう! そんなこと言って! エレンだって真剣にやってるじゃない!」チラッ

ユミル「んなこと言ってもよ……」チラッ

ンレエ「 」チングリ返し

クリスタ「エレーーン!」

ユミル「は、ははっ、訓練始ってからよくひっくり返るな」ビキビキッ

クリスタ「ユ、ユミル……顔が怖いよ」

夕飯時


ジャン「んで、慣性を利用した方がガスの消費量は少なくて済む」ペラペラ

ユミル「チッ、ペラペラとよく喋るなあの馬面はよ」ボソッ

クリスタ「や、やめなよユミル……」

エレン「……」イライラ

クリスタ「エレン?」

エレン「ここだって、二年前までは内地だったんだぞ?」

ジャン「あん?」

エレン「ジャン……内地に行かなくてもお前の頭の中は快適だと思うぞ」

ユミル「ぶふっ!!」フキダシ

クリスタ「きゃっ」

ユミル「わ、悪いクリスタ」オロオロ

ジャン「て、てめぇら…」イラッ

エレン「おかしいと思わなねえのかよ? 巨人から遠ざかる為に巨人殺しの技術を磨く仕組みによ」

ジャン「今更何言ってんだ、俺のためにもこの愚策は維持されるべきだ」

エレン「このクズ野郎が!」

ジャン「うるせぇ! これが現実だ!」

クリスタ「エレン! ダメだってば!」オロオロ

ユミル「おぉ! やれやれエレン! そんな馬面のしちまえ!」ケラケラ

クリスタ「ユミル!」

ジャン「この死に急ぎ野郎が!」

エレン「うるせぇよ敗北主義者!」

クリスタ「やめてよエレン!」ウルウルオロオロ

エレン「あ、いや、泣くなよクリスタ……」

ジャン「ケッ、女子に守られてりゃ世話ねーな」ペッ

エレン「んだと!?」

ジャン「うるせぇ!!」

ミカサ「……エレン」ガシッ

エレン「え? なんだよ……」ビクッ

ミカサ「……」フルフル

エレン「……」

クリスタ「え? え?」オロオロ

ジャン「ふざけんなよ!てめぇえええええええええ!!」ガシっ

エレン「放せよ! 破けちゃうだろうが!」

ジャン「うるせえぇよ! くっそ羨ましい!!」

エレン「はぁ!? 何言ってんだお前!?」ドン引き

ユミル「てめぇ! この馬面! 手ぇ放せ!!」

エレン(違う、こいつは感情を発散してる……今までの俺だ、今は違う。技術を行使して、この場を収める!)

ジャン「うがっ!?」グルンドサッ

エレン「感情任せに生きるのが楽だって? お前それでも……兵士かよ?」

ジャン「……っ」

ユミル「wwww」見下し

ジャン「  」

ユミル「ださっwwww」プッスーwwww

ジャン「このソバカス女ぁぁあああ!!」

ユミル「うるせぇえ! 噛ませ犬!」

クリスタ「ちょっと、ユミル!!」

キース「今しがた大きな音が聞こえたが……誰か説明してもらおうか」ギロリ

エレン「  」

ユミル「  」

ジャン「  」

アルミン「サ、サシャが放屁した音です!」

サシャ「ひぇっ!?」

キース「また貴様か……少しは慎みを覚えろwwww」ガチャ

サシャ「えぇっ!?」

104期生「wwwwwwww」クスクス

サシャ「アルミーーーン!!」

ユミル(なんだかんだ訓練兵になってから2年経った……)

ユミル(クリスタは馬術が得意だし、エレンの自主練に付き合ってるおかげで私がサポートすれば10位圏内だ)

ユミル(エレンは、まぁ、点数の低い対人格闘以外大して目立った特技もねぇーが、努力と根性で補って余りある。放っておいても10位以内に入るだろ)

ユミル(問題は10位圏内に入ったとして、あの二人を憲兵団に入れる方法だな……)

ユミル(うわぁああ! 思いつかねぇよ! くっそ!)

ユミル(憲兵団志望で10位圏内確実なのは確か、馬面・マルコ・ベルトルさん・アニとミカサか?)

ユミル(マルコは良いやつすぎで私みたいなのは話しずれぇし、ベルトルさんは相談しても役に立たなさそうだ)

ユミル(馬面は論外だし……まぁ、同じ女だし、コミュ障だがアニかミカサにそれとなく話してみるか……)




ユミル「なぁ、ミカサ」

ミカサ「?」

ユミル「あぁー、あんたは憲兵団志望だったよな?」

ミカサ「……」コクン

ユミル「(うわぁ、本当に喋らねぇなこいつ……)でよ、まぁ、なんだ。参考までに志望動機とかをよ」

ミカサ「……エレン?」

ユミル「うぉえっ!? なんだよ急に」

ミカサ「あなたは……エレンの家族……」

ユミル「お、おぅ」

ミカサ「ので、安全に暮らしてほしいと思うのは当たり前…」

ユミル「……ま、まぁ、エレンだけじゃねーが、そんな感じだ」

ミカサ「……」ジッ

ユミル「はぁ……ほら、あの二人、とりわけエレンがなんて呼ばれてんのか知ってんだろ?」

ミカサ「……」コクン

ユミル「その理由もよ……?」

ミカサ「……」コクン

ユミル「んで、私は反対なわけだ。そりゃ、出来れば二人の意思にを尊重したいんだが、これに関しちゃやっぱり周りが言ってるように死に急いでるとしか言えねぇからな」

ミカサ「……ユミルは、家族を大切にするのは良いと思う」

ユミル「いや、それはこの際どうでもいいんだよ。今はあの頑固者二人をどう説得するかが」

ミカサ「それは、無理だと思う」

ユミル「無理とかどうかとかじゃなくて……」

ミカサ「だって、あなたは、二人の話を聞いていないから…」

ユミル「は?」

ミカサ「あなたが何を考えているのかも……本当には伝えていないので」

ミカサ「だから、無理、だと思う」

ユミル「……」チッ

ミカサ「……」

ユミル「あんたの言いたいことはわかったよ……悪かったな、時間とらせて」

ミカサ「……」コクン

ユミル「なぁ、あんたさ、家族とかどうしてんだ?」

ミカサ「……」シュン

ユミル「いや、答えたくなかったら別にいいんだ……ただ、あんたの背中とかにあるミミズ腫れって……」

ミカサ「っ!」ギロッ

ユミル「……悪かったよ、詮索が過ぎたな」クルッ



ユミル「……チッ、昔のことなんか思い出させやがって」

~~~回想~~~

ユミル(…あぁ、畜生)

ユミル(まだ生きてんのか……今日も)


その日も狭い空に汚ねぇ雨が降ってて、いつも通り……最悪の気分だった

腹も、もう減らなくなってきて…

もうこのまま死んでもいいかな、なんて、そんな風に思ってた

私はなんで生きてんだろうって、何度目だか分からない意味のない事を繰り返し考えてた


「なぁ、そんなとこで何してんだ?」


ユミル「あ?」

「やっぱ、今日もいた!」

そのガキは、次の日は金髪のチビを連れて、人よりも獣のに近い人間ばかりが通る場所に来た


私に会うために


「なぁ、昨日の話またしてくれよ!」


馬鹿かって思った、適当に聞かせた行くことも出来ない外の話を聞きにこんなところまで来やがったんだ


「エ、エレン、なんか悪いよ、突然……」

「いや、すげぇんだって! 外の世界にはな、塩水で出来た海とか、砂の雪原とか、氷の大地とか、えと、炎の、なんだっけ?」

炎の大地だ、馬鹿

ちゃんと聞いてねぇじゃねぇーか

「なぁ、また外の世界の話、聞かせてくれよ!」

まぁ、別に暇だったし退屈しのぎに話してやることにした




エレン「なぁ、ユミル! 今日も外の話してくれよ!」

このバカは次の日も、その次の日も来た

たぶん、人の忠告とかを聞かないタイプの奴なんだろう

クリスタ「エレン、そんなに急かしたら悪いよ……」

こっちのチビは、どうやら『良いこと』をしようとするらしい、来るたびに私にパンやらを持ってくる

エレン「じゃーな! また今度!」

クリスタ「またね!」

もう来んな



エレン「なぁ、聞いてくれよユミル! みんな外に出たいって言うとバカにするんだ」

当たりまえだろ



クリスタ「こないだ、エレンがまた町のお兄ちゃん達と喧嘩してね」

ふーん



ユミル「またな、また明日」

ある日、私は人攫いに捕まった

まぁ、巨人にでもなればすぐに逃げられるんだけど……


エレン「戦え!」

あいつは助けに来てそんな事を言った

エレン「戦うんだよ! 死んだ様になんか生きるな!」


その言葉があったから、私は今も……

ユミル「エレン、クリスタ、ちょっといいか?」

エレン・クリスタ「?」

ユミル「なぁ、お前ら、調査兵団に入りたいって気持ちは……外の世界に行きたいって気持ちは、やっぱり、今でも変わらないか?」

エレン・クリスタ「うん」

ユミル「どうしても、行きたいのか……?」

エレン・クリスタ「どうしても、行きたい」

ユミル「私は……嫌だ」

ユミル「お前たちに……外の世界になんて行ってほしくない……」

エレン・クリスタ「……」

ユミル「今の成績だったら、3人で憲兵になって内地にだって行けるかもしれないじゃねぇか!」

ユミル「私は、この鳥籠みたいな壁の中でも、お前達と昔みたいにいられればそれでいい!」

クリスタ「ユミル……」

ユミル「また、家族みたいに笑って生きてられれば……私は何も」ポロポロ

エレン・クリスタ「……」目を見合わせ

ユミル「……何、笑ってんだよ」グシグシ

クリスタ「やっと、ユミルが本音で話してくれたなって思って」ニコッ

ユミル「はぁ?」

エレン「お前が何考えてるのか、とか。実は薄々気づいてたんだ俺達、家族だからさ」

ユミル「……」

エレン「でも、お前はいつも自分一人で抱え込んで、俺達には話してくれないだろ?」

ユミル「私は、別に……」

エレン「だからさ、嬉しかったんだ。ユミルが本音を聞かせてくれて」

クリスタ「私ね、ユミルが外の世界の話をしてくれるまで、死んじゃいたいなぁ、なんて思ってた」

ユミル「クリスタ……」

クリスタ「でも、ユミルが外の世界の話をしてくれて、ぱぁって世界が広がった気がするの」

クリスタ「大げさじゃなく、命を救われたって思ってるよ」

ユミル「私にかよ」

クリスタ「うん。ちゃんと目を開けば世界はこんなに美しいんだって、ユミルが教えてくれたの」

ユミル「……」

エレン「俺は、最初は、ただの憧れだったんだ」

ユミル「?」

エレン「外の世界と、命を賭けて戦う調査兵団に、ただ憧れてただけだったんだと思う」

ユミル「憧れ……」

エレン「シガンシナに巨人が入ってきた後は、巨人への憎しみだった…」

エレン「でも、今は違うんだ」

ユミル「……」

エレン「命を賭けるって言うのがどういう事かも知ってる。巨人はちゃんと怖いし、自分の力の限界も知ってる」

エレン「だけど、それでも、外の世界に行きたいんだ、お前が教えてくれた、俺たちの夢なんだ」

ユミル「エレン……」

エレン「だから、お前のお願いは聞けない」

ユミル「……あぁ、そう言うだろうと思ってた」

エレン「ユミル……俺達、強くなったからさ」

クリスタ「まだ、ユミル程じゃないかもしれないけどね」クスッ

エレン「あぁ、だけど、多分ユミルが思ってるより、ずっと強くなったから」

ユミル「強く……」

エレン「だから、もう俺たちの為だけに生きなくたっていいんだぜ?」

ユミル「え?」

エレン「お前が、自分の為に俺たちに何かしてくれるんなら、そりゃあ嬉しいさ、だけどな、少しくらい自分のこと言ったっていいんだぜ?」

エレン「俺たちを家族だって言ってくれたろ? そこには、ちゃんとお前も入ってるんだからな?」

ユミル「家族……」

そんなことを言って笑う。

だから、こいつには敵わないんだ……



でも、私は知ってた

知っていたはずなんだ。世界は、残酷だって。

美しくもない。

ミカサ(あの一件以来、前よりエレンやユミルと話すようになった)

ミカサ(ユミルは少し気が晴れたように見える。エレンもクリスタも嬉しそうだ。)

ジャン「な、なぁ、ミカサ・・・・・・」

ミカサ「・・・・・・」ツーン

ジャン「・・・・・・」ショボンヌ



ユミル「しっかし、ミカサは相変わらずツレねぇな」ケラケラ

アルミン「そうだね、女子はともかく、特に男子には手厳しんだよね」

エレン「そうか? 俺、割と話すぞ?」

アルミン「エレンは特別なんだよ。なんでか知らないけど」

ユミル「お前は開拓地からの付き合いなんだっけか? 馴れ初めは、どんな感じだったんだよ」

アルミン「馴れ初めって・・・・・・。まぁ、皆知ってると思うけど僕は体力がないだろう?」

ユミル「そうだな」

アルミン「自分から言ったけど、あっさり肯定されると悲しいものがあるね・・・・・・」

ユミル「そんなのいいから、続き話せよ」

アルミン「う、うん。それで、開拓地にいた冬の時期に僕が倒れちゃったんだ」

エレン「マジかよ、大丈夫だったのか? あそこの設備最低だったから、最悪死んだりするんじゃ・・・・・・」

アルミン「うん。正直倒れる寸前に覚悟はしてたんだけどね、僕の家族は奪還作戦に参加してたし、その時は仲のいい子もいなかったから」

ユミル「それで、結局どうなったんだよ。死んだのか?」

アルミン「死んでたら僕が今ここにいるわけないじゃないか・・・・・・」

ユミル「そりゃそうだな」ケラケラ

アルミン「もう・・・・・・。まぁ、それで倒れた僕をミカサが看病してくれたのさ」

ユミル「あのミカサがかよ」

アルミン「うん、付きっきりでね」

ユミル「おっかねぇ・・・・・・」

ミカサ「・・・・・・それは、どういう意味だろうか」

ユミル「うっひゃーーーっ!」ガタッ

アルミン「ミカサっ!? どうしたのいきなり?」

ユミル「おどかすなよ!」

ミカサ「・・・・・・すまなかった。・・・・・・次の立体機動の訓練、エレンと組みたかった。ので、誘いにきた」

エレン「ん? 俺か? 俺は別にいいぞ」

ミカサ「うん・・・・・・その、よろしく頼む」

エレン「おうっ、んじゃ、もう行くか」スタスタ

ミカサ「・・・う、うん」テクテク

ユミル「おい、アルミン。本当に男子に手厳しいのかよ。あいつ」

アルミン「うん、そのはずなんだけど・・・・・・」

ユミル「じゃあ、なんであんなにエレンに懐いてるんだよ」

アルミン「いや、それはわからないけど・・・・・・。でも、エレン以外の男性とは絶対仲良くしないはずなんだ・・・・・・」

ユミル「は? お前とも仲良くしてんだろが」

アルミン「いや、その・・・・・・僕は訓練兵になって寮が別れるまで女の子だと思われてたからさ・・・・・・」

ユミル「は?」

アルミン「・・・・・・」

ユミル「あ、あぁ・・・・・・」

アルミン「・・・・・・」

ユミル「アルミン・・・・・・」

アルミン「・・・・・・何かな?」

ユミル「なんか、悪かったな・・・・・・」

アルミン「・・・・・・うん」グスッ

ミカサ(今日の訓練は少しキツかったかもしれない)

ミカサ(エレンに少し無理をさせてしまった気もする……)


エレン

エレン・イェーガー

うん、何故だろう、この名前は嫌いじゃない。

同期の中でも特に努力家で成績も伸ばしている。多分、10位以内に入ると思う。

でも、憲兵団には入らないという。

調査兵団に入って巨人を駆逐するのだと入団当初から言っていた。

なんとなく、早死にしてしまいそうだ。

それは、嫌、かもしれない。

ユミルとクリスタが家族で、とてもとても大切にしている。

良いことだと思う。

うん、家族を大切にするのは良いこと・・・・・・。


ミカサ「家族・・・・・・」

(ミカサ逃げなさい!! 早く!!)

(ミ・・・カサ、早・・・く。逃げ・・・・・・)

(・・・・・・ミカサ)

あの日以来、世界から色がなくなってしまった。

寒い。

この世界は、とても寒い。

ミカサ「・・・・・・エレン」


ミカサ(今日の夜空はいつもより少し暗い・・・・・・何故だか、嫌な事を思い出しそうだ・・・・・・早く寝てしまおう・・・・・・)

? ここは、どこだろう?

お母さん? お父さん?

「ほぉ、東洋人の末裔か」

誰?

「はい、しかも顔も上等です」

誰なの?

「確かに、なかなかいい塩梅だな」

嫌、私に触らないで・・・・・・。

「ほら、この方が今日からお前のご主人様だぞ、自己紹介して挨拶しろ!」

嫌だ、嫌だ、誰か助けて・・・・・・。

「挨拶しろってのが聞こえないのか!?」ガッ

「あぅっ・・・・・・ミカサ・アッカーマン、です・・・・・・」

「そうか、ミカサちゃんか、いい名前じゃないか」

嫌だ、私の名前を呼ばないで・・・・・・。

『ミカサ』

嫌。

『ミカサ!』

私の名前を

『ミカサっ!!』

ミカサ「呼ばないで」

サシャ「ふぇっ!? すいません、何か気に障りましたか?」

ミカサ「サシャ?」

サシャ「え、はい?」

ミカサ「・・・・・・」

サシャ「うなされてましたよ? 悪い夢でも見てたんですか?」

ミカサ「・・・どうだろう、あまり思い出せない」

サシャ「そうですか、だったら気にしないのが一番です! 早く食堂に行きましょう!」

ミカサ「・・・・・・うん」

夜・就寝時間前

ミカサ「・・・・・・っ!」ゴシゴシ

ミカサ(何故だろう。最近昔の事を思い出してしまう・・・・・・)

ミカサ(肌に冷たい手で触られる感覚が離れない・・・・・・)

ミカサ(気持ち悪い)

ミカサ「・・・・・・」ゴシゴシ

ミカサ「・・・・・・」ポロポロ

ミカサ(気持ち悪い、気持ち悪い。気持ち悪い! 誰か助けて!!)ポロポロ

ドシャーーッ

ミカサ(? 人が倒れた音がした?)

エレン「ハッ、ハァッ、ハァッ」ゼェゼェ

ミカサ「エレン?」

エレン「ん? あぁ、ミカサか」ゼェゼェ

ミカサ「何を、しているの?」

エレン「あぁ、罰走だよ。今日の訓練で下手こいたから」フーッ

ミカサ「教官に言われたの?」

エレン「ん? 違ぇよ。自分でやってんだ」

ミカサ「・・・・・・そう」

エレン「あぁ、お前もそんなところで立ってないで座れば?」

ミカサ「・・・・・・う、うん」チョコン

エレン「お前こそ、こんな時間になにしてん、おい、ふるえてんじゃねーか」ギョッ

ミカサ「・・・・・・平気、少し寒いだけ」カラダカカエ

エレン「ちょっと、待ってろ」ゴソゴソ

ミカサ「?」

エレン「やるよ、これ。暖かいだろ?」マフラーグルグル

ミカサ「・・・・・・暖かい」マフラーギュッ

エレン「うん、結構似合うな」ニカッ

ミカサ「あ、ありがとう」

ミカサ(・・・・・・この人といると自然と暖かい)

ミカサ(肌につきまとう感覚も不思議と楽に感じる・・・・・・)

モブ子「あれ? ミカサじゃん? ちょっとこの水桶運ぶの手伝ってくれない?」ヨタヨタ

ミカサ「モブ子? 分かった」タタッ

エレン「俺も手伝おうか?」

ミカサ「いい。これは女子の分のなので女子だけでやる」

エレン「そっか」

ミカサ「うん」タタッ

モブ子「サンキュ! 助かっちゃ、うぁ!!」バシャー

ミカサ「っ!?」ビチャー

モブ子「ご、ごめんミカサ! って、ミカサ、何・・・・・・? その背中?」

ミカサ「っ!!」

エレン「おい、大丈夫か?」タタッ

ミカサ「来ないで!!」

エレン「え? って、ミカサ・・・・・・何だよ、その傷」

ミカサ「うっ!」ダダッ

エレン「おい! ミカサ! 待てよ!!」

エレン「ミカサ!」

モブ子「うわ、なんだよあれ、背中じゅうミミズ腫れと傷跡だらけじゃんか、気持ち悪っ」

ミカサ「どうしよう・・・・・・見られた、きっと気持ち悪がれる・・・・・・」

ミカサ「エレンも気持ち悪いと思うだろうか・・・・・・」

ミカサ「うぅ・・・・・・」グスッ

ミカサ「・・・・・・もういい、疲れた」

ミカサ「もう寝てしまおう・・・・・・」

ミカサ(いっそこのまま、目が覚めなくってもいい)


ミカサ「むぅ・・・・・・」チクチク

ん? あれ? ここは?

ミカサ「痛っ! 指に針が刺さっちゃった・・・・・・」

あぁ、夢だ。

夢なら良いことがあればいいのに・・・・・・。

ミカサ「お母さん見て見て!」



ミカサ母「あら、上手に出来たわね。これは、私の一族が代々受け継いできたものだから、ミカサも子供が出来たら教えてあげるのよ?」

お母さん?

ミカサ「子供はどうやったら出来るの?」キョトン

お母さん! お母さんだ!

夢の中に出てきてくれたんだ!

ミカサ母「さ、さぁ? お父さんに聞いてごらんなさい」

ミカサ父「えっ!?」ギョッ

お父さん。お父さん!

ミカサ父「お、お父さんもよく知らないんだ・・・・・・後で村のおじいちゃんにでも聞いてみようか」アタフタ

あぁ、懐かしい。

そうだ、昔はこんな風に楽しくお喋り出来たんだ、私も。



コンコン。

ミカサ父「あ、丁度おじいちゃんが遊びに来たのかな? はーい」

あれ?

この後は?

この後はどうなるんだっけ・・・・・・?

ミカサ父「今開けまーす」ガタッ

ダメ

ダメ・・・・・・。

そのドアを開けたら・・・・・・。

ミカサ「ダメっ!!」

ミカサ父「どちら様で、す・・・・・・えっ?」ドサッ

ミカサ母「ミカサ! 逃げなさい!! 早く!!」





ミカサ「・・・・・・っ!!」バサッ

ミカサ「・・・・・・朝?」

ミカサ「・・・・・・少し、落ち着こう」フーッ

ミカサ「・・・・・・サシャ?」キョロキョロ

ミカサ(先に食堂に行ったのだろうか?)

食堂

「おい、来たぜ」
「うわっ、いつもスマした顔してると思ってたらな」
「ちょっと、怖いよね」

ミカサ(? いつもより人の視線を多く感じる気がする)

モブ子「ミカサー」タタッ

ミカサ「モブ子?」

モブ子「ごっめーん。内緒にしようと思ったんだけどさぁー。ミカサが悩んでるんならと思って、みんなに相談しちゃったんだぁー」

ミカサ「? 相談?」

モブ子「ほらー、ミカサのさぁー」

ミカサ「・・・・・・?」

モブ子「背中のあれwwww」

ミカサ「・・・・・・っ」グスグス

ひどい。

ひどい・・・・・・。

訓練兵全員に伝わった?

どうしよう。

たぶん、気持ち悪がって皆私を避ける・・・・・・。

やっと、安心できる場所が出来たと思ったのに。

やっと

やっと、人を信用しようって思えたのに


「ミカサー」



「おぉ、いたいた」

誰?

「あぁ、俺らのこと知らないって顔だろ? ったく、ひでーなぁ」

なんで、私のところに?

もしかして、慰めに来てくれたのだろうか?

もしかして

「ひぃー、氷の女の泣き顔とか超ソソるww」

え?

「しかも、こいつ犯せば上位10人の一人がいなくなって憲兵狙いも楽にるって寸法だよwwww」

犯す?

「おまっwwww天才wwww」

何を言ってるの?

「ほーら、大人しくしてれば悪い様にはしないからねぇwwwwどうせ、馴れてんだろ?wwww」

いや

やめて

ミカサ「いやっ! ・・・・・・っ!?」

「ナイフ、怖いんだろ? 知ってるぜ?」

『このガキ! 大人しくしないとっ!!』

ミカサ「あ、あぁ・・・・・・」

『そいつは東洋人だ』

ミカサ「いやぁ・・・・・・」

『売り飛ばせば金になる』

ミカサ「いやぁああああああ!!」

『その後は、変態様のお人形ってわけだ』

あの日、ウォールマリアが放棄された日。

私を買った人物は身一つで逃げ出した。

たまたま鍵が開いていたおかげで逃げることができた。

久しぶりに見た空は昔の様に色づいては、いなかったけど。

きっと、私の地獄は終わったんだって。

そう思ってた。

だけど。

「成績上位を蹴落としたいんだって?」

「あ?」

「じゃあ、俺からやってみろよ」ガシッドカッ

「ぐわっ!?」ガターン

ミカサ「・・・・・・?」

「くそっ、おい、数がいれば問題ねぇ、やっちまえ!」

「ミカサ!!」

ミカサ「誰?」

「なにやってんだよ!! お前! なにやってんだ!!」

ミカサ「・・・・・・?」

「逃げるなよ! 戦え!」

それは、あまりに暴力的な救いだった。

「戦え!」

その人は、その人のあり方は、いっそ狂っているかのようで。

「戦え! 戦うんだよ!! 戦え! 戦え!!」

なのに、とても暖かかった。

エレン「戦え!!」

キース「では、こいつ等は私が責任を持って処分する」

エレン「お願いします」

ミカサ「・・・・・・」

エレン「ミカサ?」

ミカサ「・・・・・・寒い」

エレン「ほら、これ」

ミカサ「マフラー・・・・・・?」

エレン「人があげたもん、すぐになくすんじゃねーよ」マフラーグルグル

ミカサ「・・・・・・暖かい」マフラーギュッ

エレン「ほら、帰ろうぜ」ギュッ

ミカサ「・・・・・・っ!」

初めて会ったときから。

エレン、あなただけは特別だった・・・・・・。

それが、なんでか。ようやくわかった気がする・・・・・・。

ねぇ、エレン?

あなたの傍にいるだけで、ううん、あなたを見ているだけで・・・・・・。

何故だろう? 涙が溢れ出しそうになるの。

もしね? もしもだよ?

もっと昔に・・・・・・。

あの時に出会っていても。

それでも、あなたは私を助けてくれた気がするの。

おかしいよね?

でもね、そう思わずにいられないの。

あの時に出会っていても、きっと今と同じように私の手を引いて。

同じ言葉で、私に居場所をくれる気がするから。

「うん。帰る・・・・・・。」

だからね、あのね?

とても一言じゃ足りないんだけど。全然足りないんだよ?

だけどね、言わせてほしいんだ。

きっと、あなたは何でもない様に答えるだろうけど。

だから、言わせてほしいんだ。

「ありがとう・・・・・・。エレン、ありがとう。」


この世界は残酷だ。

そして、とても美しい。

今日はここまで

ミカサが家族じゃない設定のSSだとミカサの過去があやふやになってしまう事が多いようなので書きました。

ミカサの処女性の否定とかキャラ崩壊で叩かれる覚悟で書きました。ミカサファンの人ごめんなさい。

次はクリスタパートを書いてからオチを用意してます(また、シリアルで笑えない落ちですが)

明日また投下にこれればいいなぁって感じです。では

アルミンなんもしないのかよ

>>87
アルミンの書いた方がいいでしょうか?
一応考えてはいたんですが、蛇足になるかなぁと思ってやめたんですが

>>88
これだけだとアルミンが薄情に見えた
アルミンにとっても、開拓地で仲良かったのはミカサぐらいだったんだからかばうぐらいしてもいいはず
まあ、エレン主体で進めるならアルミンが邪魔になるから一時退場ってのもわかるので、好きに書くといい

アルミンが可哀想……
男じゃなかったから、それだけの事で壊れてしまう間柄なのだろうか?
確かにミカサの過去は黒いものやったが……

とりあえず、乙です

>>89>>90
一応用意していたアルミンの話も書こうと思います。明日。

アルミンは開拓地で仲良くなって、最初女の子だと思われてたけど、男だと分かった後でも人として信頼できるので仲は変わらずって感じでと思ってたんですが、描写が足りなかったです。

ご指摘ありがとうございました!


「帰ろうぜ」

「うん。・・・・・・帰る」




アルミン「・・・・・・」

ユミル「いいのかよ? お前もあそこに混じってこなくて?」

アルミン「・・・僕は、何もしてないよ」

ユミル「バカ言え、お前が走り出さなかったらエレンだって間に合わなかっただろうよ」

アルミン「でも結局、助けたのはエレンさ」

ユミル「ミカサの噂を言いふらした奴らに殴りかかったのだって」

アルミン「僕が行っても、ミカサは助けられなかったよ」

ユミル「そんな話してねぇだろ」

アルミン「腕っぷしだけの話じゃないんだ。きっと、僕がミカサに呼びかけても、僕の言葉は彼女には届かなかった」

ユミル「・・・・・・。」

アルミン「嫌だなぁ・・・・・・。僕、エレンに嫉妬してる」

ユミル「アルミン・・・・・・。お前・・・・・・。」

アルミン「開拓地で、ずっと一緒にいたのに。一番傍にいたのに、僕はミカサをあんな風に微笑ませることなんて、一度もできなかった」

アルミン「表情一つ変えることだって、できなかったのに・・・・・・」ポロポロ

ユミル「・・・・・・アルミン」

アルミン「ミカサが笑ってくれて、嬉しいはずなんだ。すごく嬉しいのに・・・・・・。」ポロポロ

ユミル「・・・・・・」ヨシヨシ

アルミン「ユミル?」

ユミル「お前、座学はできるのに、結構バカだな」ヨシヨシ

アルミン「そう、なのかな・・・・・・」

~~~回想~~~


その日は嫌味の様に綺麗な晴れ空で、巨人を追い出すには幸先の良い日だ、そんな笑えない冗談を誰かが震える声で絞り出していたのを今でも覚えてる。



僕の家族は王政に殺された。



僕は、その日から。一人になったんだ。

小さい頃から引っ込み思案だった。

その上、人類はいずれ壁の外へ出るべきだ、そんな事を言う子供だったから、家族以外に頼るべき人もいなかった。

でも、一人でいるのが怖くて。

いないように扱われるのが怖くて。

僕は開拓地の仕事を人一倍頑張った。

頑張ってる内は周りの年長者に可愛がられた。

でも、ある日。

僕は体を壊して倒れてしまった。

誰も助けてくれない。厄介者として周りから言われた。

『穀潰し』

次の日から、僕の分の食事はなくなっていた。

怒りを持つことさえできなかった。

このまま、誰の目にもとまらずに死んでいくのかなって。

死んだ後も、臭いものを扱うように埋められるのかなって。

そう思うと、涙が止まらなくなった。

そんな僕に。

話しかけた女の子がいた。



「・・・・・・これ、私の分。半分ずつ食べよう?」

アルミン「・・・・・・え?」

とりあえず、USBにあった部分だけ貼っておきます。

ミカサルートのアルミンパート的な。

明日続きを載せに来ようと思います。

いいねえ心情を細かく書いてるのは隙だぜ
そういやこれミカサ覚醒はどうなってるんだ?元から強い設定かな
虎は何故強いと思う?元々強いからよ!的な

>>105
一応。売られた後の虐待で脳のリミッターが外れた感じでと思ってましたが、深くは考えてません。すいません。

それでは、投下していこうと思います。

見かけない顔立ちに無表情を浮かべて、何を考えているのか分からない様な子だった。

ミカサ。

ミカサ・アッカーマンというらしい。

「君の名前は?」

『アルミン』

『アルミン・アルレルトっていうんだ。』

「そう。いい名前ね」

『うん。お爺ちゃんがくれた名前なんだ』

久しぶりに。

本当に久しぶりに名前を聞かれた気がした。

ミカサ「・・・・・・アルミン?」

アルミン「大丈夫だよ。体も随分楽になった」

ミカサ「・・・・・・そう。でも、まだ寝ていた方がいい」

アルミン「皆に怒られないかな?」

ミカサ「大丈夫」


ミカサが寝ているところを見たことがなかった。

昼は自分に与えられた仕事を早くこなして僕の様子を見に来る。

夜は僕の額に乗せた手拭いを何度も濡らしに井戸へ向かっていった。

申し訳ない気持ちと、嬉しくてたまらない気持ちが混じって、むずがゆくて寝てジッとしているのに少し苦労した気がする。

アルミン「ごめんね、ミカサ」

ミカサ「うん」

一人じゃない。そう思えた。

僕が回復してからは、ずっと二人でいた。

どちらかといえば、僕がミカサにくっついていたって感じ・・・・・・。

ミカサは無口で、僕が話しかけてもほとんど相槌しか打たなかったから、嫌われたのかなって思った時もあったけど。

二人で薪を背負って運んでいた時。

先に歩くミカサが何度も振り返って、その度に遅れている僕のところまで戻ってきてくれた。

ミカサ「少し休む?」

アルミン「ううん、大丈夫だよ」

そんなやり取りを何度も繰り返した。

不器用な子なんだなって思って。

そんなところも好きだった。

恋愛とか、そんなんじゃなくって。

うん、お姉ちゃんが出来た感じ。

でも、もしミカサが僕に気があったらどうしよう、とか、そんな事を一人で考えていた時もあった。

ミカサ「?」キョトン

アルミン「何でもないよ」ニコッ

このまま二人でいられたらなぁ、なんていつも思ってた。



春先のある日まで。


ミカサは絶対人の前で素肌を見せなかった。

袖の余った大きめの上着に、丈の長いスカートを履いて、たまの水浴びも必ず他の女の子達があがった後、一人で入っていた。

他意はなかったんだ。

年長の人にミカサを呼んで来いって言われて。

本当にただ声だけかけようと思ってた。

でも、その時、丁度ミカサの死角から彼女の体が見えて。

彼女の背中にある無数の傷跡を見てしまったんだ。




僕は、その姿に、気味の悪い鳥肌が立つのを抑えられなかった。




声は、かけられなかった。


ミカサは絶対人の前で素肌を見せなかった。

袖の余った大きめの上着に、丈の長いスカートを履いて、たまの水浴びも必ず他の女の子達があがった後、一人で入っていた。

他意はなかったんだ。

年長の人にミカサを呼んで来いって言われて。

本当にただ声だけかけようと思ってた。

でも、その時、丁度ミカサの死角から彼女の体が見えて。

彼女の背中にある無数の傷跡を見てしまったんだ。




僕は、その姿に、気味の悪い鳥肌が立つのを抑えられなかった。




声は、かけられなかった。

連投してしまった……。すいません

エレン「おい、おい聞いてんのかよアルミン!?」

アルミン「え?」

エレン「しっかりしてくれよ。座学教えてくれるって言ったじゃねーか」

アルミン「あ、あぁ。そうだったね、ごめん、どこ?」

エレン「あぁ、ここがさ・・・・・・」

ミカサ「エレン」

エレン「ん?」

アルミン「・・・・・・。」

ミカサ「ちょっといいだろうか?」

エレン「なんだよ?」

ミカサ「出来れば、ここじゃないところで話したい」

エレン「ん? でも、今はアルミンに座学を・・・・・・」チラッ

ミカサ「アルミン?」

アルミン「いや、僕は後でも大丈夫だよ。先にミカサの用事を聞いてあげて」

エレン「そうか?」

アルミン「うん」

ミカサ「邪魔をしたなら悪かった・・・・・・」シュン

アルミン「ううん、全然平気さ。ほら、早く行きなよ」

エレン「まぁ、アルミンが言うなら・・・・・・」

ミカサ「そう、では、アルミンもまた後で」フリフリ

アルミン「・・・・・・。」

キース「どうしたアルレルト! 貴様だけ遅れているぞ! 貴様には荷が重いか!? 貴様だけ装備を外すか!?」

アルミン「ハァッ・・・・・・ハァッ・・・・・・」ゼェゼェ

キース「これが本番なら、貴様は巨人の餌だ!」

ライナー「貸せっ!」ガシッ

アルミン「・・・・・・ライナー」ゼェゼェ

ライナー「今日の訓練は採点されてる! このままじゃ脱落組だぞ!!」

アルミン「そんな事したら、ライナーまで減点されちゃうよ・・・・・・」ゼェゼェ

ライナー「バレないように尽くせ!」

アルミン「・・・・・・っ! お荷物なんて、死んでもごめんだ!!」ガシッ

ライナー「あ、おい!」

アルミン「ハァッ・・・・・・ハァッ・・・・・・」ゼェゼェ




訓練後

ミカサ「アルミン? 大丈夫?」

アルミン「あ、あぁ・・・・・・。僕のことより、エレンはいいのかい?」ゼェゼェ

ミカサ「? エレンなら先に食堂に向かったけど、何故エレンが出てくるの? 」

アルミン「・・・・・・イヤ、何でもないよ」ゼェゼェ

ミカサ「とりあえず、ここにいたらダメ。食堂に行こう」テヲサシノベ

アルミン「・・・・・・っ!」

ミカサ「?」

アルミン「一人で・・・・・・立てるよ」フラフラ

ミカサ「アルミン?」



マルコ「アルミン? まだ寝てるのか?」

アルミン「う、ん? マルコ?」

マルコ「おはよう。今日は随分な寝坊だね」

アルミン「ん? うーん、久しぶりの休暇で少し寝すぎちゃったかな」

マルコ「ハハッ、まぁ、たまにはいいんじゃないかな? でも、もう起きた方がいい。配膳が終わっちゃうから」

アルミン「うん。起こしてくれてありがとう」



食堂

アルミン「まだ大分人がいるね」

マルコ「そうだね。皆、休暇だからゆっくり起きたのかも」

アルミン「そうかもね」

コニー「おい、ジャン。元気だせって」

ジャン「ちっ、うるせぇよ。ほっといてくれ」

アルミン「コニーとジャン? どうしたんだろ?」

マルコ「さぁ? 聞いてみようか。」

マルコ「コニー、ジャン。どうしたの?」

コニー「あ、マルコ! アルミン! 聞いてくれよ! こいつミカサがエレンと街に出かけたって聞いてからずっとふてくされてるんだせ?」

アルミン「・・・・・・。」

マルコ「へぇ、ミカサが? 二人きりで?」

ジャン「違ぇよ! ユミルとクリスタも一緒だ!」

コニー「だから、落ちつけって・・・・・・」

ジャン「うるせぇ!!」

アルミン「そうか・・・・・・ミカサが、エレンと・・・・・・。」

マルコ「アルミン?」

アルミン「なんでもないよ! さ、早く朝ご飯貰いにいこう!」


アルミン「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・」ゼェゼェ

エレン「アルミン? こんな時間まで自主練か?」

アルミン「エレンもかい?」ゼェゼェ

エレン「いや、俺は、ただの散歩だ」

アルミン「そう」ゼェゼェ

エレン「最近なんか無理してないか?」

アルミン「そんなことないよ」

エレン「そうか?」

アルミン「うん。そういえば、エレン、この間ミカサと街に出かけたんだって?」

エレン「ん? ミカサから聞いたのか?」

アルミン「ジャンとコニーが騒いでたよ」

エレン「あのバカ共・・・・・・」

アルミン「ミカサはあまり街のこととか知らなさそうだけど、どこに行ったの?」

エレン「? お前、ミカサからは何も聞いてないのか?」

アルミン「え? うん。ごめん。聞いたらまずかったかな?」

エレン「あ、いや。まぁ、ミカサが言ってないなら俺から言うのものな・・・・・・」シドロモドロ

アルミン「あ、野暮な事、聞いちゃったかな?」ボソッ

エレン「ん? ごめん。聞こえなかった」

アルミン「なんでもないよ。これからもミカサと仲良くしてあげてね」

エレン「? あぁ。」

アルミン「じゃあ、僕はもう少し自主練を続けてから戻るよ」

エレン「おう・・・・・・あんま、無茶すんなよ?」

アルミン「うん」

アルミン「・・・・・・っ」タタッ

「アルミン、少しくらい休んだ方がいいぞ? 最近は特に訓練頑張りすぎだろ」

アルミン「平気だよ。僕は元々体力がないから、人一倍頑張らないと」

「でもなぁ・・・・・・」

アルミン「大丈夫だから」

「そうか?」

アルミン「うん、大丈夫」




「アルレルト。貴様は近頃オーバーワークが過ぎるぞ。体調の管理も兵士の勤めだという事を忘れるな」

アルミン「はっ」




「アルミン? 最近、アルミンは少しおかしい。どうしたの?」







アルミン「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・」ゼェゼェ


「おい、アルミンの奴どうしちまったんだよ?」
「わかんない、なんか前よりトゲトゲしてるよね」
「教官の注意も無視してるらしいぞ」
「え? なんで? 本当にどうしちゃったの?」



アルミン「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・」ゼェゼェ

アルミン「ハッ・・・・・・ハッ・・・・・・」ヨロヨロ

アルミン「・・・・・・ハッ・・・・・・ハッ」ドサッ



「アルミン?」




「アルミン!!」

あれ?

あぁ、倒れたのか。

ここは、医務室かな?

ははっ、なにやってんだろ、僕。

周りに散々注意されて、自分でも無茶だって分かってたのに。

これじゃあ、開拓地の時と一緒だ。

そうだ、あの時は起きたらミカサがいて・・・・・・。

「アルミン? 起きたの?」

え?

「これ、私の分、半分ずつ食べよう?」

アルミン「ミカサ?」

ミカサ「どうしたの?」

アルミン「ううん、なんでもない」

ミカサ「? そう?」

アルミン「うん。なんだか、ミカサの顔を久しぶりに見た気がしたんだ」

ミカサ「毎日会ってるでしょ?」

アルミン「そうなんだけど」

ミカサ「最近のアルミンは少し変だった」

アルミン「そうかな?」

ミカサ「どうかしたの?」

アルミン「・・・・・・ミカサが、遠くに行ってしまった気がしてたんだ」

ミカサ「私はいつも傍にいた」

アルミン「うん。いつも傍にいてくれたね」

でも、ちょっとだけ遠くなったかな。

アルミン「この間、エレン達と出かけたんだって?」

ミカサ「っ!? なぜそれを?」

アルミン「君が誰かと出かけるかんて珍しいからね、ちょっと噂になってたよ」

特に一部の人にだけど。

ミカサ「・・・・・・そう」

アルミン「楽しかった?」

そんなことを言って気付く。

やっぱり、エレンに嫉妬したままだ。

ミカサ「うん、楽しかった」

アルミン「そっか」

自分のこういうところが嫌いだ。

もっと、喜んであげられればいいのに。

ミカサ「アルミン?」

アルミン「じゃあ、僕は、もういらないね」

言いながら死にたくなった。

どうしてそんな言葉をかけられるんだろう。

こんなに意地汚い人間もいないだろう。

ミカサ「何を言ってるの?」

そんな事を言うミカサに。

やっぱり、僕の言葉なんて届いてないんだって。

勝手に思いこんで。

理不尽な怒りの様なものが沸き上がって。

アルミン「だから、エレンがいるから、僕はいらないねって」

もう、なにがなんだか分からなくなって。

だけど。

ミカサ「何を言ってるの?」

アルミン「・・・・・・。」

ミカサ「アルミン……?」

アルミン「もう放っておいてよ!!」

ミカサ「アルミン!」

彼女の声を聞いて。

アルミン「何っ!」

ミカサ「・・・・・・っ。」ポロポロ

アルミン「っ!?」

彼女の泣いた顔を見て。

ミカサ「私は、アルミンの事を、家族だと思ってる」ポロポロ

アルミン「ミカサ・・・・・・?」

彼女の言葉を聞いて。

自分が拗ねてるだけなんだって気付いて。

ミカサ「・・・・・・この間は、エレン達に買い物に付き合ってもらっただけ」ゴソゴソ

アルミン「これは?」

ミカサ「訓練兵になってからずっと、少しずつだけどお給金を貯めていた」

ミカサ「アルミンにプレゼント」

死にたくなるくらい恥ずかしくなった。

ミカサ「アルミンは、開拓地にいた頃から、無愛想な私と、いつも一緒にいてくれた」

アルミン「・・・・・・ミカサ」

泣けばいいものを涙が出るの必死で堪えた。

ミカサ「それが、すごく嬉しかった。安心できた。」グシグシ

お礼を言わなきゃならないのは僕なのに。

アルミン「開けても、いいかな?」

ミカサ「・・・・・・。」コクッ

胸に詰まった言葉が出てこなくて。

アルミン「万年筆と、本?」

ミカサ「アルミンが、好きだと思ったから」

ちゃんと自分の事。

見ててくれたんだって。

こんな事がなければ気付きもしなかった僕だけど。

アルミン「あ、ありがとう」

ミカサ「・・・・・・うん」

今なら、言えるかな?

アルミン「ねぇ、ミカサ?」

ミカサ「何?」

今なら、笑って応援してあげられるかな?

アルミン「エレンの事、好き?」

ミカサ「ア、アルミン!?」///

彼女の頬にパッと朱色が指して。

アルミン「ミカサは少しわかりやす過ぎるよ」クスクス

ミカサ「そ、そうだろうか///」カァーッ

胸がチクリと痛んだけど。

不思議と気にはならなかった。

アルミン「ミカサ?」

ミカサ「何?」

アルミン「好きだよ。大好きだ。」

やっと言えた。

やっと向き合えた。

ミカサ「うん、私も」

アルミン「これからも、家族だよね?」

そんな言い訳の後付けをして。

ミカサ「うん。これからも、すっと」

僕の初恋は。

笑いながら終わった。

アルミンパート以上です。

本当に蛇足感が否めませんし、こんなのアルミンじゃない!ガシャーン。という方、申し訳ありません。>>1の書いたアルミンということで妥協していただければ幸いです。

ユミル・クリスタが空気になりつつありますが、次こそクリスタパートを書いていこうと思います。

>>125

ミカサ「うん。これからも、ずっと」
で、お願いします……。

『クリスタ♪クリスタ♪いらない子♪』

『妾の産んだ汚れた子♪』

『クリスタ♪クリスタ♪汚れた子♪』

『大嘘つきのいらない子♪』


『クリスタ・レンズは、私の二つ目の名前』


エレン「クリスタ。どうした?」

?????「……。」

エレン「クリスタ?」

ヒストリア「……誰?」

すいません。今日はここまで。
クリスタパートのラストでちょっと戸惑ってしまって、次の更新もあんまり進まないかもしれません。

クリスタパートが気に入らなくて投げ出してたスレが上がっててレス貰えてるとは思いもしなかった。
ありがとうございます。
嬉しかったので少しずつ更新していこうと思います。
亀進行になるけどよろしければお付き合いください。

次に投げ出すときはただ放置するんじゃなくてもう書かないって書き込んでね

ユミル「エレン!」

エレン「あ、あぁ。ユミルか」

ミカサ「クリスタは? 大丈夫なの?」

アルミン「さっき、教官から聞いたんだ」

ユミル「クリスタが怪我して医務室に運ばれたって本当か!?」

エレン「いや、怪我したっていうか、まぁ、ちょっとややこしくなるんだが……。」

ユミル「?」



~~~回想~~~

クリスタ「zzz」スーッスーッ

担当医「イェーガーは確か彼女の幼馴染だったな?」

エレン「はい、あの。クリスタの様態はどうなんですか?」

担当医「外傷は大した事ない、というか、ほとんど無傷みたいなものなんだが……」

エレン「で、でも。俺の事、わからなかったみたいですし。自分の名前だって」

担当医「確か、兵站行進の途中で倒れたんだったな」

エレン「はい……。その時、頭でも打ったのかも……」

担当医「うん。でも、今言えることは少ないんだ。とりあえず、安静にしているしかない。お前は訓練に戻るといい」

エレン「……はい」

~~~~~~

ユミル「記憶喪失って、ちゃ、ちゃんと治るのかよ!?」

エレン「わかんねーよ、本人ともほとんど話せてないし」

アルミン「……。」

エレン「もしかしたら、外傷による一時的な記憶の混乱かもしれないし……様子見るしか」

ユミル「くそっ」

ミカサ「アルミン? どうかしたの?」

アルミン「ん? いや、なんでもないよ。」

ミカサ「そう?」

アルミン「うん。エレン、ちょっといいかな?」

エレン「ん? お、おう」

ユミル「? なんで、エレンだけなんだよ」

アルミン「いや、ちょっと。うん。なんでもないから」

ユミル「あ?」

エレン「?」

アルミン「少しだけだから」

エレン「どうしたんだよ、話の途中ってわけじゃなかったけど」

アルミン「いや、もしかしたら、なんだけど。クリスタの症状は外傷によるものじゃないかもしれないと思って」

エレン「? どういう意味だよ?」

アルミン「この間、読んだ本にあったんだけど、記憶障害っていうのは大抵、心因性のものらしいんだ。」

エレン「え? ていうことは、つまり……えっと」

アルミン「例えば、クリスタは何か心的外傷、トラウマを持ってたりしないかと思って」

エレン「トラウマ?」

アルミン「うん。訓練兵生活は結構ストレスがたまるけど、でも、それが原因だったらもっと前触れみたいなものがあったと思うんだ」

エレン「いや、昨日っていうか、朝までは普通だったと思うんだが」

アルミン「うん。もちろん、可能性は否定しきれないけど。だけど、もしかしたら強烈なトラウマを思い出して記憶に障害が出たのかなって……」

エレン「そう、か」

アルミン「ユミルに話すと過剰に反応しそうだったから、君だけに言ったんだけど」

エレン「あぁ、ユミルには言わない方がいいかもしれないな。とりあえず、色々考えてみるよ」

アルミン「うん」

エレン「ありがとな、アルミン」

アルミン「気にしないでよ。仲間だろ」

エレン「おう、でも、サンキュ」

アルミン「うん。じゃあ、もう夕飯食べに行こうよ」

エレン「おう」




エレン「トラウマ……か」

>>138
ご迷惑をかけたようで、すみません。
以後気をつけます

乙です
完結させてくれるなら最後まで付き合いますよ

もう書かなくていいよ

待ってた!

>>144
お前がな^^


『ひっぐ、えっぐ』グスグス

エレン『いい加減泣きやめよクリスタ』

クリスタ『だって、私のせいでエレンとユミルが……ひぐっ』グスグス

ユミル『気にすんじゃねーよ、ったく。泣き虫だな』

クリスタ『二人とも傷は? 痛くないの?』

エレン『平気だっての』

クリスタ『ごめんね。ごめんね』グスグス

ユミル『分かったって。いつまで、謝ってんだよ』

クリスタ『うぅ、ごめんね……。ごめんね。』グスグス

エレン「クリスタってさ、昔は今みたいに笑わなかったんだよなぁ」

アルミン「そうなの?」

ユミル「あぁ~。そうだったかもな」

ミカサ「それは、意外」

エレン「いつもベソベソ泣いててさ、ビクビクしてたなって」

ユミル「それが、どうしたんだよ?」

エレン「でも、いつからか。よく笑うようになったんだよなぁ」

ユミル「?」

アルミン「何かきっかけがあったってこと?」

エレン「ん~。そうだと思うんだけど……。なんだったっけなぁ」

全然書いてませんが今日はここまで。

>>143>>145
ありがとうございます

>>144
書きたいので書いていきます。そっ閉じお願いします。

>>146
まぁまぁ、そんな事言わずに

面白いから是非書いて?(*゚▽゚)ノ
お願いします(*´▽`*)

夜:医務室

クリスタ「ん、うぅ」

クリスタ「あれ? ここ、医務室かな?」

クリスタ「確か、兵站行進の途中で……」



ミカサ「? 医務室、明りがついた。クリスタが目覚めたのだろうか?」

アルミン「本当だ。ちょっと様子を見てみようか」

クリスタ「あぁ、そうだ。嫌になっちゃうなぁ……。」

ヒストリア『             』

クリスタ「……でも、でも。」

ヒストリア『             』

クリスタ「……。」

ヒストリア『             』

クリスタ「……分かってるんだけどさ」

ヒストリア『             』

アルミン「……。」

ミカサ「話し声? でも、声は一人だけ」

アルミン「ミカサ、今日はもう帰ろう」

ミカサ「何故?」

アルミン「嫌な予感がするんだ」

ミカサ「……分かった」

ミカサ「……さっきのは、なんだったんだろうか?」

アルミン「わからないよ。だけど、よくないことなのは確かだと思う」

ミカサ「エレンは、知ってるのだろうか?」

アルミン「……わからない。」

ミカサ「言った方が、いいだろうか?」

アルミン「……。」




クリスタ「クリスタ♪クリスタ♪いらない子♪」

ヒストリア『妾の産んだ汚れた子♪ 』

クリスタ「クリスタ♪クリスタ♪汚れた子♪」

ヒストリア『大嘘つきのいらない子♪』

今日はここまで。
方向性が人を選びそうな感じになりつつありますが、まぁ、所詮二次創作なので許してください。

レスがいっぱいで驚きました。ありがとうございます。

カップリング要素は別に意識して書いてません。これ以後も書く気はとりあえずありません。
適当に解釈してくれれば助かります。

『ヒストリア。お母さんは、あなたの傍にはいられないの。けれど、いつもあなたの事を思ってるわ。』

『?』

『レイスの御屋敷に私の知り合いを置いてもらえるそうだから、困ったことがあったらその人に頼るのよ?

 いいですか? あなたは人よりも辛い人生を送ることになるでしょう。ですけど、決して人を恨んだり憎んだりしてはいけません。

 神様は善き人を助けますが、そうでない人には、必ずひどい罰を与えます。


 いつも、人に愛される人であるように頑張るのですよ?』

『はい、お母さん』





『ちっ、妾の娘が……』

 神様は善い人を助ける

『いつも薄ら笑いを浮かべて気味が悪い』

 悪い人には必ず罰を与える

『汚れたガキが……』



ヒストリア「悪い人には必ず罰を与えるの」


クリスタ「エレン?」

エレン「クリスタ! 目が覚めたのか!?」

クリスタ「うん」

エレン「記憶は……あるのか?」

クリスタ「記憶?」

エレン「あぁ、俺が誰だか分かるんだよな?」

クリスタ「うん」

エレン「そっか、よかった」

クリスタ「ごめんね、心配かけちゃったかな」

エレン「いや、お前が元気ならそれでいいよ」

クリスタ「エレン?」

エレン「なんだ?」

クリスタ「なんでもない」ニコッ

エレン「そうか?」

今日もこれだけですが投下しました。

年末で騒々しくて書く時間がなかなかまとめて取れないんですが、ちょこちょこ投下するのと、たまに一気に投下するのどっちがいいでしょう?

関係ないですが今日、12巻の発売日だと勘違いしてました。ゲームの方でしたね。
3dsをブックオフで食費に代えてしまったんですが、やりたかったです。

クリスタ「あ、エレン! ユミル!」タタッ

エレン「お、クリスタ」

ユミル「よう」

クリスタ「これからご飯? 一緒に行こう?」

エレン「あ、いや。悪い。これから用事があるから先に食べてきたんだ」

クリスタ「ユミルも?」

ユミル「あぁ、悪いな」

クリスタ「……。」チラッ

エレン「? どうした?」

クリスタ「ううん、最近、二人でいること多いなって」

ユミル「そんなことねぇよ」

クリスタ「うん……うん。そうだよね」

エレン「あぁ、じゃあ。後でな」

クリスタ「……。」

モブ子「あ、クリスタ。今日はエレンよユミルと一緒じゃないの?」

クリスタ「うん。二人とも、用事があるみたいで」

モブ子「ふーん。あ、そうだ。クリスタさぁ、悪いんだけど今日の水汲み当番代わってくれない?」

クリスタ「え? ・・・・・・でも」

モブ子「お願いっ! この後、用事があって急いでんの! この通り」

クリスタ「あ、う、うん。わかったよ」

モブ子「マジで? さすがクリスタ天使!」

クリスタ「・・・・・・。」





クリスタ「よいっしょ」

クリスタ(そういえば、エレンとユミル用事ってどうしたんだろ)



エレン「~~~~~~~~」



クリスタ(? エレン?)

クリスタ(倉庫裏なんかで何してるんだろ?)

ユミル「~~~~~~」


クリスタ(ユミル?)

クリスタ(ここからじゃ会話がよく聞こえないけど)

クリスタ(二人とも、用事があるって言ってたのに、用事ってこれ? なんで? 私に内緒で?)


ユミル「~~~~~~」


クリスタ(あ、会話、終わったみたい。ユミルが先に帰ってる・・・・・・。)

エレン「・・・はぁ」

クリスタ「エ、エレン?」ヒョコ

エレン「ん? ク、クリスタ!?」ビクッ

クリスタ「う、うん。あの、こんなところで何してるの? 用事は?」

エレン「ん? あ、いや。用事は終わったんてな。ちょっと散歩だ」

クリスタ(え? 今、私、嘘つかれた・・・・・・?)

クリスタ「ただの、散歩? 誰かと一緒とかじゃなくて?」

エレン「あ、あぁ、一人だぜ?」

クリスタ「エレン・・・昔はそんな嘘つかなかったのに」ボソッ

エレン「?」

クリスタ「ううん、なんでもない」

エレン「そうか? じゃあ、そろそろ帰るか」

クリスタ「うん、あ、でも私もう少し風に当たってから帰るね」

エレン「わかった。風邪引かないように気をつけろよ?」





クリスタ「倉庫、鍵あいてる・・・・・・。」

クリスタ「明日の訓練。立体機動・・・・・・。」

クリスタ『すごいなぁ、すごいなぁ! 外の世界!!』

エレン『だよな! ユミル、もっと聞かせてくれよ!』

ユミル『わかった、わかった』

クリスタ『ねぇ、エレン、ユミル・・・・・・私たちも、いつか外の世界を探検できるかな』

エレン『あぁ、行こうぜ、いつか。三人一緒に』

ユミル『あ? 私も入ってんのかよ』

エレン『当たり前だろ!』

クリスタ『三人一緒?』

エレン『おう! ずっと一緒だ!』

クリスタ『本当!? 約束だよ!?』

エレン『おう!』


~~~~~~~

クリスタ「三人一緒って、約束したのに・・・・・・」

『悪い人には必ず罰を与えるの』

『ユミル、おい!? ユミルしっかりしろ!!』

『どうした!?』

『ユミルが立体機動中に落っこちたんだよ』

『脈はあるのか!?』

『ひどい傷だし、気を失ってるけど脈はあるみたいだ』

『急いで教官に知らせないと!!』

『バカ! 医務室に運ぶのが先だ!!』

『クリスタ! クリスタ見てないで手伝ってくれ!!』



『クリスタ!!』


クリスタ「あ、あぁ……。」

ユミル「……。」

エレン「……ユミル」

ユミル「なんだよ?」パチパチ

エレン「!? お前、目、覚めたのか」

ユミル「おう、あんまり良い目覚めじゃねーけどな」

エレン「そうか」

ユミル「なぁ、エレン。少し前、お前が言ってたこと思い出したよ」

エレン「?」

ユミル「クリスタは良く笑うようになったってやつ」

エレン「あ、あぁ」

ユミル「昔、約束したろ。三人一緒に外の世界に出ようって」

エレン「あぁ、そんなこともあったな」

ユミル「あん時だよ。笑ったんだクリスタ」

エレン「……。」

ユミル「そしたらさ、お前が言ってたクリスタのトラウマを踏んだってやつ。なんとなく分かった気がするよ」



クリスタ『ずっと! ずっと一緒だよ!? 約束だからね!?』ニコニコ

クリスタ「……。」

エレン「こんなところで何してるんだ? 風邪ひくぞ?」

クリスタ「エ、エレン」ポロポロ

エレン「クリスタ?」

クリスタ「ど、どうしよう。私、とんでもない事しちゃった」ポロポロ

エレン「お、おい」

クリスタ「こ、こんな事するつもりじゃなかったの……。どうしよう。どうしようエレン」ポロポロ

クリスタ「エレンとユミルに置いてかれちゃった気がして。それで、どうしようどうしよう」

エレン「お、おい。ちょっと落ちつけよ」

クリスタ「ユミルが死んじゃったらどうしようぅぅぅぅ、うわぁぁああああん」ポロポロ

エレン「ユミルなら大丈夫だ。さっき、目が覚めた」

クリスタ「でも、でもぉ」グスグス

エレン「……。」

どうしよう。

どうしようって。

心臓を吐きだしてしまいそうな感覚に襲われる。

あれだけ、親しくしてくれたユミルに。

私に生きる意味を与えてくれた人に。

なんて、酷いことをしてしまったんだろう。

三人で一緒に、その約束を破ったのは私の方だ。

神様は悪い人には必ず罰を与えるんだ。


ただ、ユミルに会いに行こうと。エレンはそれだけ言って私の手を引いた。

ユミル「ふーん、クリスタがね」

エレン「あぁ」

ユミル「そっか」

ユミル「入ってこいよクリスタ。いるんだろ?」

クリスタ「っ!!」ビクッ

クリスタ「あ、あの。」オドオド

ユミル「……。」

クリスタ「け、怪我は」

ユミル「・・・・・・クリスタ」スッ

クリスタ「っ!?」ビクッ

きっと、これで最後だ。

本気でそう思ったのに。

ユミル「・・・・・・。」ナデナデ

クリスタ「え?」

ユミル「こらっ!」ニコッ

ユミルは、笑ってた。

クリスタ「な、なんで?」

ユミル「ん?」

クリスタ「なんで、笑ってるの? エ、エレンも、お、怒ってるでしょ?」

エレン「まぁ、そりゃあな?」

ユミル「いくらなんでも立体機動装置に細工はねぇだろ」

こんな事初めてだ。

二人が何を考えてるのか分からない。

クリスタ「だったら!」

ユミル「ま、これでオアイコだからな」

クリスタ「え?」

ユミル「入団直後の適正検査の時、私も同じ事したの、お前、本当は気付いてたろ?」

クリスタ「・・・・・・でも、あの時とじゃ、話が違うよ」

ユミルが、死んじゃうかもしれなかったのに。

ユミル「おう、だから怒ってるって言ったろ?」

クリスタ「そうじゃない! そうじゃなくて!!」

もっと叱ってよ、と。

もっと怒鳴ってよ、と。

言葉と一緒に。

今まで隠してた気持ちと一緒に。

涙が溢れてきた。

ユミル「クリスタ。」

優しい優しい声。

ユミル「私はお前が笑ってるのを見るのが好きなんだよ」

クリスタ「ふぇ?」

ユミル「な。だから、笑ってくれよ」

その言葉が、強く強く私の胸を打った。

クリスタ「私、ユミルにこんな酷いことしたんだよ?」

ユミル「だけど、今までたくさん良いこともしてくれたろ?」

クリスタ「二人に、嘘をついてる事だってあるよ?」

エレン「だからって、全部が嘘だってことにはならないだろ?」

クリスタ「こんな……。こんな私でも?」

エレン・ユミル「ずっと一緒だって約束したろ?」

憶えてた。

憶えてたくれたんだ。

二人との間に感じてた溝は、私が自分で後ずさりをしていた分だったんだ

クリスタ「こう? こうでいい?」ニコリ

ユミル「ははっ、下手糞だな」ニッ

だから、ここから始めたい。

正面から向き合いたい。

クリスタ「私の名前、本当はヒストリアっていうの」

ユミル「そっか」

クリスタ「驚かないの?」

エレン「関係ねぇよ。お前は、泣き虫で、良いことばっかしようとするお節介な、俺たちの幼なじみだ」

もう一度、私の頭を撫でてくれる。

あぁ、なんだ。

こんな事だったんだ。

二人の間に入れないとか。

二人との間に溝を感じるとか。

そんな、複雑な事じゃなかった。

私は、ずっと。ずっとずっとこうしてほしかったんだ。

私は、ただ大好きな二人に甘えたかっただけなんだ。

クリスタ「えっぐ・・・・・・ひぐっ」

この世界はきっと残酷なんかじゃない。

だって、ちゃんと目を開けば。こんなにも美しい。

今日はここまで。

クリスタパート。さぼった分を含めて足掛け1か月くらいかかりました。
書いては消して書いては消して。やっと終わりました。
なんとか、土日のうちに終わらせる事が出来ました。


次はエンドパートです。

「心臓を捧げよ!」

104生「ハッ!」

「本日をもって、訓練兵を卒業する諸君らには3つの選択肢がある」

「壁の強化に努め、各街を守る『駐屯兵団』」

「犠牲を覚悟して壁外の巨人領域に挑む『調査兵団』」

「そして、王のもとで民を統制秩序を守る『憲兵団』」

「むろん、憲兵団を希望できるのは先ほど発表した成績上位10名だけだ!」

主席:ミカサ=アッカーマン

2番:ライナー=ブラウン

3番:ベルトルト=フーバー

4番:アニ=レオンハート

5番:エレン=イェーガー

6番:ジャン=キルシュタイン

7番:マルコ:ポット

8番:ユミル

9番:コニー=スプリンガー

10番:サシャ=ブラウス


エレン「やっと、ここまできた。今度は、俺たちが食いつくす番だ!!」

コニー「やったぁ! これで俺も憲兵団だ!!」ガヤガヤ

サシャ「もう食べ物に困りませんね!!」ガヤガヤ

ジャン「なんで俺がエレンより下なんだ……くそっ」


トーマス「憲兵団に入らないって本気なのかエレン?」

サムエル「せっかく上位10人に入ったのに」

エレン「最初から決めてた事だ。俺が訓練してたのは、内地で暮らす為じゃない。巨人と戦う為なんだからな」


トーマス「勝てるわけない!!」

周り「?」

トーマス「あっ……。お前だって知ってるよな? 今まで何万人食われたか……。人口の2割以上を失って答えは出たんだ」


トーマス「人類は……。巨人に勝てない」

エレン「それで?」

トーマス「え?」




エレン「勝てないと思うから諦めるのか!?」

トーマス「……その」


エレン「確かに、ここまで人類は巨人に敗北してきた。それは、巨人に対して無知だったからだ」

エレン「巨人に対して物量戦は意味がない」


エレン「負けはしたが、戦いで得た知識は必ず次につながる!!」


エレン「俺たちは、何十万の犠牲で得た戦術の発達を放棄して、大人しく巨人の餌になるのか!? 冗談だろ!!」

クリスタ「……エレン」


エレン「俺は! 巨人の一匹残らず駆逐して、この狭い壁の中から出る!!」


エレン「それが、俺の夢だ! 人類は、まだ本当に敗北したわけじゃない!!」





エレン「……。」

クリスタ「エレン、さっきの夢の話」

エレン「ん? あぁ、俺の、じゃなくて、俺たちのだったよな」

クリスタ「うん」ニコッ

ユミル「ったく、今日くらいは楽しい雰囲気だったのに、お前のせいでお通夜だったな」ケラケラ

エレン「うっ」

ユミル「冗談だよ。ほとんどの奴が明日からも賑やかに過ごすだろうさ」

エレン「……そうだな」

クリスタ「思い出すなぁ、三人で訓練兵に志願するって決めた時のこと」

エレン「そうか?」

クリスタ「そうだよ。あの日も、こんな夜だった」

ユミル「憶えてねぇよ。そんな事」

クリスタ「……もうっ!」プンスカ

エレン「はははっ」

クリスタ「でも、これからだよね」

エレン「あぁ、ようやくスタート地点だ」

アルミン「そのスタート地点。僕らも混ぜてくれよ」

エレン「アルミン!?」

ミカサ「私もいる」

エレン「ミカサ!?」

ミカサ「私たちも、三人の夢を共有したい」

エレン「え?」

アルミン「壁の中じゃなくて外へ。探検するんだろ? 外の世界」

ユミル「お前ら……。」

クリスタ「あははっ、二人がいれば頼もしいね」クスッ

エレン「……そうだな」



エレン「頑張ろう。いつ振り返っても、みんなに会えてよかったって、心から思えるくらい」


『固定砲整備4班!! 戦闘準備!!』
                             『目標、目の前!! 超大型巨人!!』
      『これはチャンスだと思わねぇか? ここで活躍しときゃ、俺たちは新兵にしてスピード昇格間違いなしだ!』
 『今期の調査兵団志望はたくさんいるんだからね!』  『どっちが多く狩れるか勝負だ』
              『何しやがる!!』
『よくもトーマスを!! 絶対に逃がさん!!』
                                        『エレン! よせ!! 短期行動は!!』
          『そんで死ぬんだろうな。あの腰ぬけ共のせいで』
    『僕達、訓練兵34班。トーマス=ワグナー。ナック=ディアス。ミーナ=カロライナ』



              『エレン=イェーガーは、壮絶な戦死を遂げました!!』


               『あれ見ろ……。鎧の巨人が、内門を破りやがった』

今日はここまで。

明日後少し投下して完結します。

おぉ毎度楽しませてもらってます
ちなみに>>1は12巻買いましたかー?
なかなかの展開でしたね

エレン「うわぁっ!!」バッ

ユミル「起きたか、エレン」

エレン「ユ、ユミル? お、俺は」

ユミル「落ちつけ、エレン」

エレン「う、腕がある。なんで? 足も。俺は、巨人に食われて」

ユミル「……エレン」

エレン「そ、そうだ。ユミル! ここはどこだ!? 俺の班は!? 巨人は!?」

ユミル「……全滅したよ。壁の中もダメだ。鎧が内地に巨人を引きこんだ。」


ユミル「人類は、負けたんだ」

エレン「え? いや、そんな訳ないだろ? だ、だって俺も生きてるし。アルミンだって助けたはずだ」

ユミル「聞け、エレン」

エレン「ミカサは後衛だったな……そうだ! クリスタは!? お前、同じ班だったろ!?」

ユミル「……エレン」

エレン「クリスタは!?」

ユミル「……。」

エレン「クリスタは!!??」バッ


クリ/ /スタ「    」


エレン「は?」


ユミル「エレン、私の話を聞け……もう時間がないんだ」

エレン「あ、あはははははははははは!! なんだこれ!? なんだよこれ!!」

ユミル「エレン!!」バシッ

エレン「……。」ドサッ

ユミル「はぁ、はぁ」

エレン「……ユミル?」

ユミル「うっ、うぅっ」ポロポロ

エレン「……。」

ユミル「いいかエレン、次は間違えるな」ポロポロ

エレン「あ?」

ユミル「私とクリスタじゃダメなんだ」ポロポロ

エレン「ダメって、何の話だよ……」

ユミル「……それは」ポロポロ

エレン「おい」

ユミル「今話してもダメなんだ」ポロポロ

エレン「あ? 訳わかんねぇぞ、お前さっきから」

ユミル「今話しても、お前は憶えてないんだよ」

エレン「だから、意味わかんねぇって!!」

ユミル「……。そうだよな。分かってる」

ユミル「……エレン」

ユミル「いいか、もう一度言うぞ……私とクリスタじゃ駄目だったんだ」

ユミル「次は、次は間違えるな」


ユミル「お前は、私を家族にしてくれたよな。だけど、それは間違いだったんだ」


ユミル「エレン……私達の事は見捨ててくれ。私達の事を見つけないでくれ。それは、間違ってるんだ」ポロポロ

ユミル「もう時間だ。今言っても、お前は何も知らないだろうけど。だけど、言わせてくれ」

ユミル「お前に出会えて、本当によかった。私は、心からそう思えるよ」







『いってらっしゃい。エレン』


「エレン」

「エレン!」


エレン「ん……?」

ミカサ「起きて」

ミカサ「もう帰らないと日が暮れる」

エレン「……?」

エレン「……あれ?」


エレン「ミカサ……お前……髪が伸びてないか?」


ミカサ「そんなに寝ぼけるまで熟睡してたの?」

エレン「いや…なんかすっげー長い夢を見ていた気がするんだけど……」

エレン「何だっけ、思いだせねぇな」

ミカサ「エレン?」



ミカサ「どうして泣いてるの?」

エレン「え……?」


シガンシナ区845年

以上。完結です。

読んで下さった方。レスを下さった方。本当にありがとうございました。
特に1か月近くさぼったのに温かく迎えてくれた方、また、ちゃんと非難してくれた方。もちろん庇ってくれた方。ありがとうございました。

このスレを建てる前は100以内でおさめるつもりでしたが、その倍もダラダラとお目汚しをして失礼しました。
ラストを思いついてから書き始めたんですが、実はアルミンの話は全く着想もなく、勢いで書いてしまったんですが、終わってみれば一番好きなパートになりました。


次回書くとしたらほのぼのなら エレン「オルオ巨人が舌噛んだ」

シリアスなら ヒッチ「んっ…ふぅっ…あんっ…イクッ!」を書こうと思っていますが、忙しいので書かないかもしれません。

最後に読んで下さった方々にもう一度お礼を言いたいです。

>>202

12巻やばかったですねー

まさに怒涛の展開って感じでしたね

あ、すみません。

これ初のSSだったんですが、終わったらどうすればいいんでしょう?

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年10月31日 (木) 18:19:28   ID: FvZAXhrc

面白い最高~ですヽ(・∀・)ノ

2 :  SS好きの775さん   2013年11月21日 (木) 01:21:07   ID: guidPJsm

このssはどのエレミカよりも正当だ

こんな展開もアリアリだな

3 :  なぎ   2014年12月19日 (金) 13:07:40   ID: W1RAaz7m

>>206 あたりから鳥肌がとまらなかった

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