幼馴染「今月の彼氏代です…」男「ちっ、遅いっての」(575)


幼馴染「ご、ごめん…バイトの給料、貰えるのが少し遅くなっちゃって」

男「まぁ良いけどさ、お前も虚しくなんねーの?」

幼馴染「えっ?な、何が…かな」

男「俺なんかに金払って恋人気取ってよ、いや、俺は金が貰えるから良いんだけど」

幼馴染「それは……その」

男「まぁ良い、でもな、今度遅れたら怒るからな?つーか腹殴っから」

幼馴染「ご、めん…次は遅れないから」

男「……」

スタスタスタスタ

幼馴染「あっ、じゃあね!……って、行っちゃった」

幼馴染「はぁ…最近要求金額が上がっちゃった、もう一個バイト増やそうかな」

~自宅~

幼馴染「ただいま」

姉「おー遅かったねぇ妹よ。どうしたんだ?もう23時16分だぞ」

幼馴染「えへへ、彼氏とラブラブしてたんだ~♪どう?羨ましいでしょ」

姉「べっつに~、アンタが幸せなら良いんじゃないの?あっ、晩飯なら作っといたから食べな」

幼馴染「……うん、ありがと」

姉「その言い草だと晩飯食べてないんだね?いやぁアンタの彼氏はなにしてんだい全く」

幼馴染「あ、あはは…でさ、何処にあるの?夕ご飯」

姉「電子レンジに入れてるから2分程温めて喰いな~、私はもう寝るよ…ふわぁあ」

幼馴染「ありがと、待っててくれて…」ボソボソ

~キャバクラ~

男「あははは、今日は金入ったから何を飲もうかな~」

キャバ嬢「あ~、また彼女さんからお金集ったんでしょ?いけないんだ~」

男「良いだろ?あいつが勝手に金払ってんだからさ!ささっ、呑もうぜ呑もうぜ」

キャバ嬢「幼馴染だっけ?」

男「ん~?まぁな、でも俺には君が居れば何も要らないけどね」

キャバ嬢「も~、調子良すぎだよ男くん。じゃあさじゃあさ、私が別れてって言ったら別れてくれる?」

男「おいおい、金づるを捨てたら君に会えなくなるだろ?」

キャバ嬢「あ~そっか」

男「ほらっ、乾杯」

キャバ嬢「うん!乾杯」

~自分の部屋~

幼馴染「はぁ……彼と付き合い出して7ヶ月目、最初の一ヶ月は15万円だったんだけどなぁ」

幼馴染「3ヶ月目から20万円、5ヶ月目には26万、そして今月から30万円かなぁ…高いなぁ」

幼馴染「……“彼”っか、うふふ、何か当たり前だけど嬉しいな」

幼馴染「そうだよね、男くんは私の彼氏なんだよね…ぐふふ、にやけちゃうよ」

幼馴染「明日は何しよっかな、明日も会ってくれるって言ってくれたもん、楽しいだな~」

携帯「プルプルプルーン、プルプルプルーン」

幼馴染「あっ……」カチャ

幼馴染「!!お、男くんからだ!」


幼馴染『お、男くん?ど、どうしたのかな!?こ、こんな時間に私に何か用事?』

男「あ~のさ、明日の事なんだけどよ」

キャバ嬢「え~?私をデートに誘った癖に幼馴染ちゃんと会う約束してたの?」

男「五月蝿いって、聞こえちゃうだろ」ボソボソ

キャバ嬢「う~ん、分かった、黙る」

幼馴染『あ、あの…なんだかさっきから誰かの声がきこ

男「気にすんな気にすんな、それでよ……その…明日さっ、会えなくなった」

幼馴染『え"っ"』

男「熱出しちまってよ、もうヤバいんだよな、今から寝るから、じゃあな」

幼馴染『ちょ、ま、まっ

プツッ

男「………そういうわけで明日はデート、楽しもうな」

キャバ嬢「うわ~、そういう悪魔的な男くん、かっこ良い~」


幼馴染「……」

幼馴染「あ、あはは…断られちゃった」

幼馴染「電話、掛け直したいんだけど男くんが俺に電話してきたら別れる、俺からの着信を取るだけって約束させられてるから掛け直せないんだよね…」

携帯「ユーガッタメール、ユーガッタメール」

幼馴染「……」カチャ

幼馴染「あっ…」

差し出し人:私の彼氏♡
件名:本当にごめんな

明日さ、俺だってすっげー楽しみにしてたんだ
だけど熱出しちまったから…ごめんな、この穴埋めは絶対するから。じゃあな

愛してるよ、また一緒にデートしような

幼馴染「……」ニヤニヤ

幼馴染「う、うひひ…あ、あふっ…にひひひ」


男「っと、送信」ポチ

キャバ嬢「なになに?彼女に愛のメールでも送ったのかな?」

男「彼女って、その言い方止めろって言ったろ?俺の彼女はお前しか居ないんだからよ」

キャバ嬢「あはは、嘘でも嬉しいよ、ありがとね。男くん♪」

男「嘘じゃねーよ、本気さ」

キャバ嬢「はいはい、ほらっ、お酒おかわりだよね?」

男「……うん、おかわりしよっかな」

キャバ嬢「男くんだけだよ?こうやって私を指名してくれるのってさ、普段はナンバーワンとかの付き添いなのに」

男「まぁ君はこの店じゃ下から数えた方が早いんだっけ?人気」

キャバ嬢「あはは…痛い所突いてくるんだね」


キャバ嬢「そうだよ~、ていうか一番人気無いかもしんない」

男「まぁな、顔は良いけどその喋り方が不味いよ、俺みたいな顔見知りなら良いけど初めての相手にこれじゃあ馴れ馴れしいかな~なんて」

キャバ嬢「せ、正解です…」

男「まぁ俺はこん位の方が良いかな、ほら、無理やり合わせる奴とか大嫌いだし」

キャバ嬢「ふ~ん、なんかさ、キャバクラ向いて無いね男くんは」

男「確かにそうかも、俺はキャバクラに来てるって言うより君に会いに来てるって言った方が正しいかな」

キャバ嬢「あはは、キャバクラに来てるんじゃん!」

男「ち、ちげーよ馬鹿!ほら、さっさと酒持って来いっての!」

キャバ嬢「は~い♪」


男「そう言えばさ、君って弟が居るんだよな?中学生の」

キャバ嬢「そだよ~、なんか反抗期入ってるから面倒臭いけど可愛い弟だよ」

男「そっか……それで?部活はなに入ってんだ?」

キャバ嬢「野球部だよ野球部、ほら、ピッチャーだっけ?球投げるポジション」

男「……これ、弟になんか買ってやんな」

キャバ嬢「うわっ!5万も要らないってば!」

男「遠慮すんなって、それに5万丸々やらなくても半分は君が使えば良いさ」

キャバ嬢「む~、だったら分けやすいように6万円にしてくれれば良かったのに」

男「がめつい女は嫌われるぞ~」

キャバ嬢「えへへ、ありがと」

~キャバクラ前~

キャバ嬢「随分遅くまで居たね、もう3時だよ?明日のデート遅れちゃダメだからね」

男「それはコッチの台詞だっつーの、遅れんなよ?俺って時間に五月蝿い方だから」

キャバ嬢「りょ、了解しました!」ビシッ

男「………あのさ」

キャバ嬢「はっ、なんでございますか大佐!」

男「頑張れよ?……仕事」

キャバ嬢「あ…」

男「両親居ないんだろ…ほら、弟にはお前が愛情注いでやらなきゃいけないんだからな」

キャバ嬢「う、うん」

男「……じゃあまた明日」

キャバ嬢「うん」

男「そこはありがとうございましただろ?」

キャバ嬢「……また明日ね」

男「お、おう」

~午前6時39分~

キャバ嬢「ふわ…や、やっと家に着いた」

ガチャ

キャバ嬢「たっだいまぁって、寝てるかなこの時間じゃ」

弟「今日は早かったんだな…帰ってくるの」

キャバ嬢「えへへ、ただいま」

弟「つーか玄関から離れろよ、朝練あるから」

キャバ嬢「む!お姉ちゃんにあいさつ位してよ」

弟「うるせぇよ…おっさんに股開くてめぇとなんざ口も聞きたくねーよ」

バタンッ

キャバ嬢「ちょ!か、勘違いしないでよ!私はおっさんに股開いて……はぁ、なんなんだろうね、最近ほんと噛み付く様になって」

キャバ嬢「ととっ、早くシャワー浴びてメイクし直さないと」


幼馴染「う~~ん…早く起きすぎちゃった」

幼馴染「仕方ないよね、本来なら今日彼とデートなんだから……早く起きちゃうよ」

幼馴染「どうしようかな、彼の家に行きたいけど入ったら別れるって約束だし」

幼馴染「……でも心配だなぁ、メールも電話も私から会いに行くのも禁止ってキツい制約だよね~」

幼馴染「で、でも彼氏なんだから…うん、私達は付き合ってるんだもん!これは彼からの焦らしプレイと考えれば!」

幼馴染「………やっぱ、切ない」

ガチャ

姉「お~い、起きてるか~?」

幼馴染「わわっ!急に入って来ないでってば!ノック位してよ!」

姉「あはは、悪い悪い……て、アンタ泣いてんの?なんか目の辺りが真っ赤だぞ」

幼馴染「なんでもない!それで何しに来たの!?」

姉「いや…あのだな、今日お前暇なんだろ?」

幼馴染「……まぁ、暇だけど」

姉「だったらさ、久しぶりに二人で遊びに行かないか?ほら、街に行ってさ」

幼馴染「え~、お姉ちゃんと遊びに?」

姉「なっ、なっ?私、今日暇なんだよ!だからさ~、頼むよこのとおり!」

幼馴染「………しょうがないなぁ、良いよ。行こっか」

姉「いよっしゃー!じゃあ早く着替えろ!」

幼馴染「は~い」

~待ち合わせ場所~

キャバ嬢「……早いね、まだ待ち合わせ時間30分前だよ?」

男「1時間前に来るのは男としてのマナーだからな……やっぱその方が似合ってるな」

キャバ嬢「え?」

男「いや、店の時のお前よりこうやって外に居る時のお前の方が可愛いなって」

キャバ嬢「ありがと!って!お前ってなにかなお前って」

男「ばーか、店に居る時だけだよお前を君って呼ぶのはな」

キャバ嬢「にひひ、その方が私も楽で良いかな。どうせなら店の時でもお前で良いんだよ?」

男「だーめ、店は店、外は外。その方がギャップがあって新鮮だろ?」

キャバ嬢「わかんないな~、私って馬鹿だからね」

男「……じゃあ行こっか」

キャバ嬢「おーけー!」

~スポーツ用品店~

キャバ嬢「う~ん…」

男「どうしたんですかい、困った顔してさ…つ、つーか何でスポーツ用品店なんだよ」

キャバ嬢「いやぁ、最近弟のグローブがボロボロになってるの見てさ、ちょうど昨日男くんからお小遣いもらったじゃん?だから新しくしてあげようかなって」

男「そ、そういうのはデート中にするもんじゃないと思うんだがな…」

キャバ嬢「あっ、もしかして弟に妬いてる?」

男「いいや、お前に呆れてる」

キャバ嬢「……ささっ、男くんも見てよ!私じゃどれが良いのか分からないから」

男「ご、誤魔化しやがった…」


姉「ん~、久しぶりにアンタと遊ぶんだから思いきら無いとね」

幼馴染「程々にしてよ?い、一応明日、彼と会うかも知れないんだからさ…」

姉「うひ~、熱いね~なんか私までニヤニヤしちゃうよ」

幼馴染「だ、だって彼氏だし…付き合ってるんだから……そ、その」

姉「へいへい、アンタの自慢話はいいから早く行こうぜ~い、ほら、朝ごはん食べに行こうか!」

幼馴染「……はぁ、了解。何処に行く?あそこの喫茶店で食べる?」

姉「おぉ!良いじゃん良いじゃん、じゃあそうしようか」

幼馴染「彼……大丈夫かなぁ」

~喫茶店~

キャバ嬢「でねでね!弟ったら今度の試合、先発なんだって!」

男「ふ~ん」

キャバ嬢「だからこのピカピカのグローブで試合に勝つ!絶対に勝てるよね!?」

男「……(試合前にグローブ変えて大丈夫なのか…いや、野球なんて遊び程度に齧ってただけだから詳しくは無いが)」

キャバ嬢「このグローブ、きっと喜んでくれるよね!なんたって二人で選んだグローブだもん、喜んでくれなかったら引っ叩いてやる!」

店員「ご注文が決まりましたらお呼びください」

男「あ、はい……ほら、何食べる?朝だからそんなにガッツリいけないけど」

キャバ嬢「私はエスプレッソ」

男「……コーヒーだけ?」

キャバ嬢「朝ごはんは基本食べないからね~、それに私、こう見えて燃費良いから」

男「あぁ、そう…」


男「ん"んっ!……すいませーん」

~少し離れた席~

幼馴染「!!?」ピクッ

姉「ん?どうしたんだ妹よ」

幼馴染「う、そ…この声ってまさか…男くん!?」

姉「男くん…あぁ、アンタと幼馴染のあの男か!へ~、アンタの彼氏って幼馴染の男だったんだな~」

幼馴染「ど、どこ!?どこに居るの男くん!」ガタッ

姉「お、おい!何処行くんだよ馬鹿ー!」

店員「ご注文が決まりましたらお呼びください」

姉「あ、はい…」


店員「お待たせしました、ご注文の方は」

男「えっと、エスプレッソと……いや、エスプレッソ2つで、以上です」

キャバ嬢「へ?朝ごはん食べないの?」

男「別にお前と喋れたらなんにも要らないからな、コーヒー一杯で充分だよ」

店員「エスプレッソ2つですね、少々お待ちください」

キャバ嬢「そうやって私を喜ばせて何がしたいの?なんか裏が有るんでしょ~」

男「無いっての、お前と話せる事が一番の幸せなんだからさ」

キャバ嬢「臭い台詞だね~、左に受け流させていただきます」

男「……(本気なんだけどなぁ)」

幼馴染「あ…」

キャバ嬢「ん?」

幼馴染「お、と……こ君?」

男「う、うわぁ…な、なんでお前がここに」


幼馴染「あの…こ、この人は」

キャバ嬢「男くんの友達です(営業スマイル」

男「……初めてだよな、紹介するよ。俺の友達で…す」

幼馴染「ね、熱は大丈夫…なの?」

キャバ嬢「実は私が無理やり彼を外に連れ出しちゃったんです。すみません」

男「そ、そのとおり…こいつが無理やり俺をな」

幼馴染「友達……なんだ」

キャバ嬢「はい、私は彼の友達です」

幼馴染「……凄いね、友達なのに同じネックレスしてるんだね」

男「あ、あはは…(マズった、一昨日あげたネックレス付けて来て貰ったんだった)」

キャバ嬢「たまたまだよ、ね?男くん」

男「そうだぞ?たまたまだたまたま」

幼馴染「ふ~ん…」


幼馴染「じゃ、じゃあ……今からデートしようよ」

男「はぁ?何言ってんだよお前は、つけあがってんじゃねーぞ」

キャバ嬢「お、男くん!言い過ぎだってば」

幼馴染「友達と遊ぶ元気があるなら私と遊ぼうよ…デートの約束したじゃん…」

店員「お待たせしました、エスプレッソでございます。ただいまカップルでご注文もお客様に特典として割引券を付けさせて貰います」

幼馴染「………カップル?」

キャバ嬢「あはは、店員さん面白いね」

男「……行こうぜ、なんか胸糞悪くなってきた」

キャバ嬢「えぇ?!飲まずに行くの?勿体無いよ~」

男「こいつと一緒に居たら腐っちまうからな」

幼馴染「彼女に言う言葉じゃ無いよね…それ」


男「今は違うだろ?俺が誘った時だけだよ、お前が俺の彼女になるのはな」

幼馴染「……うん、約束したもんね」

幼馴染「恋人同士の関係が成立するのは男くんが私を誘った時だけ……分かってる、分かってるけど、誘われたじゃん…」

男「確かに誘ったが熱が出たからって断りの電話入れただろ」

幼馴染「熱出てないじゃん…絶対嘘じゃん……」

男「はぁ?俺の言う事は絶対だ、そう言わなかったか?」

キャバ嬢「ねぇ、いくら何でも酷すぎ無い?可哀想だよ彼女さん」

幼馴染「あなたは黙っててよ、関係無いでしょ…」

キャバ嬢「あっ、ごめんなさい」

男「おい、なに人の友人にメンチ切ってんだよ」


幼馴染「友人……同じネックレスする人が友人…熱が出たって嘘をついてまで会う人が友人……」

キャバ嬢「あっ!勘違いしちゃダメだよ?私は彼の恋人なんかじゃ無いからね?」

男「もう良いって、こいつの相手なんかしなくて良いから早く行こうぜ」

キャバ嬢「う~ん…」

幼馴染「…」ポロポロ

男「なに泣いてんだよ、周りから勘違いされちまうだろ?早く泣きやめよ、命令だぞ」

幼馴染「はは…い、行っちゃうんだ……私じゃなくてその人っ…と…行っちゃうんだね…」

キャバ嬢「ねぇ、私邪魔なら帰ろうか?ほら、デートならまた今度でも良いじゃん」

男「ばっ"!」

幼馴染「ほ、ほら…やっ、や…ぱデートじゃん……」ポロポロ

キャバ嬢「あっ…」

男「バカたれ」コツン

キャバ嬢「痛いよ~」


幼馴染「……ねぇ…あなたも男くんにお金払ってるんだよね…?だ、だから男くんが優しいんだよね」

キャバ嬢「う、うん…わ、私も彼にお金払ってるよ…(とりあえず合わせとか無いとマズイよね)」

幼馴染「お、男くん…この人からはいくら貰ってるのかな……お、教えてよ…」

男「教える訳ねーだろ、つーかお前から俺に命令なんてして良いって言ったか?言って無いよな」

キャバ嬢「ま、毎月50万円払ってます」

幼馴染「……」ガサガサ

男「な、なにしてんだよ…財布なんか開けてよ」

幼馴染「はい…21万……これで私の方が多く渡してるよね?だから…私とデートしようよ」


男「嫌に決まってんだろ、なーに寝ぼけた事言ってんだよお前」

キャバ嬢「や、やっぱ私帰った方が良いよね…」

幼馴染「おかしいじゃん…私の方がお金払ってるんだよ?な、なんでこんな女と一緒にデートしてるの……」

男「……こんな女?お前今確かにこんな女って言ったよな」

幼馴染「ほら、早く行こうよ…私とデートしてよ……お金なら払ったじゃん…」ポロポロ

男「俺の質問に答えろよ」

幼馴染「言ったよ?だからなに?なんなの?……私の方が多く払ってるもん…だから当然だもん……」

キャバ嬢「あ、あの~私そろそろ帰るね?」

姉「おっ、居た居た。遅いよ~」

男「最低だ…まさか姉まで連れてるとはな」


幼馴染「お姉ちゃん…」ポロポロ

姉「……」チラッ

キャバ嬢「は、初めまして」

姉「ふ~ん、なる程ね」

男「はぁ…」ゴクゴク

姉「おいおい、なに呑気にコーヒー飲んでんだよ妹の幼馴染」

男「久しぶり、で?」

姉「で?…じゃないだろ、お前アレか?妹を放ったらかして浮気か?」

キャバ嬢「あの!私は彼女何かじゃ無いですよ?ただの友達で、その」

姉「お前は黙れ、次喋ったら私、手が出るかもしんないからな」ギリッ

男「お前こそ黙れ、次彼女に喧嘩口調で話し掛けたら顔面が真っ赤になるからな」

姉「……お前、人の妹泣かせといて随分態度でかいな」

オラわくわくっぞ!(2回目)


男「部外者は出てけよ、お前には関係無いだろ」

姉「じゃあ答えて貰おうかな…なんで妹はお札を握りしめてんだ?」

男「………知るかよ」

幼馴染「男くん…ほら、早く私とデートしようよ…」

姉「アンタも泣いてないで落ち着けって、ほら、椅子に座って四人で話すよ」

キャバ嬢「……」ガタッ

姉「おい、なに立ってんだよ、お前も一緒に話すんだよ」

キャバ嬢「ごめんなさい、なんか私、疲れちゃったんで帰ります」

男「……そっか、じゃあな」

キャバ嬢「うん、また会おうね」

姉「おい!ふざけんなよ!」

男「………」

バキッ


姉「ぷっ……つぅ」

男「ほら、行くぞ」

幼馴染「えっ?あ、あ…」

男「デートしてやるよ、その金、とっとと財布に戻せ、命令だ」

幼馴染「あ、うん……あ、あの…デート、してくれるの?」

男「だから泣きやめっての、周りに注目されちまうだろ」

幼馴染「……うん」ゴシゴシ

姉「お、おい待てよ…おかしいだろ…」

男「お前の望み通り妹とデートしてやるよ、これで良いだろ?分かったなら早く消えろ、目障りなんだよ」

姉「んだと」

男「邪魔だ、目の前に立つな」

幼馴染「…」ギュッ

姉「あ、おい…妹までなにやってんだよ…こ、こいつは浮気を…」

幼馴染「……今は私の彼氏だもん」

金ズルいいなぁ( ̄ー ̄)


姉「そ、それで良いのかよ…う、浮気されたんだぞ!?」

幼馴染「良いもん…だって今は……私だけの彼氏だから」

姉「私だけの彼氏ってどういう意味だ!?わ、私に分かる様に説明してくれよ、お姉ちゃん頭の中ぐちゃぐちゃで

男「金払ってんだよこいつは、幼馴染の俺になぁ」

姉「は、はぁ?!」

男「俺は金貰ってるから幼馴染の彼氏になってんだよ、コレでわかりましたかお姉さん?」

姉「……意味わかんねーよ、なんで幼馴染同士、金で彼氏だの彼女だのやってんだよ…おかしいだろ」

幼馴染「大好きだから…」

男「聞きました?こいつは俺の事が好きなんだよ、だから金払ってでも俺と関係が持ちたがってんだよ!」

姉「か、金払ってまで…?」

幼馴染「……」コクッ

男「傑作だよな!ちょいと今までの学生生活で優しくしてたら俺になついて来てよ、告白されてふったらコレだ」

男「なんでもしますから私を彼女にしてくださいだってよ、笑えるだろ?」

姉「う、そだろ」


男「分かったならどけ、俺は今はこいつの彼氏なんだからな」

姉「……」

幼馴染「ごめん、けど…自分の気持ちに嘘はつけないから……私は幼馴染の男と一緒なら幸せだもん」

姉「い、いくら……いくら払ってるんだよ、お前は私の妹からいくら貰ってんだよ!」

男「なんで教えなきゃなんねーんだ?つーかよ、早く彼女と遊びに行きたいんですけど?どいてくれませんかね」

姉「……」

幼馴染「ごめん…私も彼と一緒に遊びに行きたい、デートしたいよ」

姉「……勝手にしろ」

スタスタスタスタ

男「はっ、やっと行きやがった」


幼馴染「あ、あの…」

男「あぁ、悪い。お前を泣かせちまったな…お詫びしなきゃな」

幼馴染「えぇっ!?い、良いよそんなの、勝手に泣いたのは私なんだし」

男「目、瞑れ」

幼馴染「だ、だから良いってば!見返りが欲しくて泣いたんじゃないんだから」

男「命令だ、瞑れ」

幼馴染「あ…うん……」

男「……」スッ

幼馴染「んっ!?」

男「…っぷ……悪い、こんな事位しかしてやれねー」

幼馴染「……あ、ありがと」

男「別に…ほら、早く行くぞ」

幼馴染「うん!」

男「……(チョロいな、キス一発で全て帳消しとかこいつやっぱ頭おかしいだろ)」


男「……映画?なんか見たい映画でもあるのか」

幼馴染「うん、ちょうどね、観たいのが有るんだ!」

男「別に良いけどさ、勿体無くないか?せっかくのデートなんだぞ?どうせならショッピングとか色々観て回った方が」

幼馴染「映画が観たいの!ね、良いでしょ?」

男「……あぁ、そこまで言うなら良いけど」

幼馴染「やった、じゃあ早く行こうよ」

男「はいはい」ギュッ

幼馴染「きゃっ!」

男「な~に驚いてんだ?何時も歩く時は手を握ってたろ」

幼馴染「ご、ごめん…なんか今日はドキドキするから」

男「ふ~ん」

~キャバ嬢の家にて~

キャバ嬢「おっ、もう帰って来てんだね~。まだ13時位なのに」

弟「うるせぇよ、それよりさ、ご飯買って来てくれよ腹減った」

キャバ嬢「ほら、お金やるから買ってきな?お姉ちゃん馬鹿だから多分食べたい物買ってこれないと思うから」

弟「……分かったよ、お釣りは貰うからな」

キャバ嬢「最初からそのつもりだよ、ほらっ、行ってらっしゃい」

弟「いちいちウザいんだよ」

バタンッ

キャバ嬢「……よし、行ったな」


キャバ嬢「え~っと、弟のグローブは何処かな~」ガサガサ

キャバ嬢「おっ、見つけました~。相変わらず汚ないねぇ、確かもう使い始めて3年位だよね?弟は中2でこれを使い始めたのが小学生6年だっけ」

キャバ嬢「まぁ良いや、とりあえずゴミに出しとこ。ここのゴミ収集車って確か何時だっけ……うわっ!今から来るじゃんいそがなきゃ!」

キャバ嬢「あはは、この新品のグローブ見たらなんて言うかな~。きっと喜んでくれるよね」

キャバ嬢「って、いかんいかん。早く捨てに行かないと間に合わないよ」

バタン


キャバ嬢「いやぁギリギリセーフ!良かった良かった、燃えないゴミは月に1回しか回収しにこないからね~」

キャバ嬢「さてと、弟が帰ってくるまでだいたい15分位かな?お昼ご飯でも作って食べよっと!」

一~20分後~一

ガチャ

弟「だいま…」

キャバ嬢「あっ、おかえり~。あのさあのさ、弟に見せたい物があるんだ!」ガサガサ

キャバ嬢「ジャジャーン!ほら、新しいグローブだよグローブ!これで今度の試合は

弟「要らねぇよ、俺にはあのグローブが有るから」

キャバ嬢「あぁ、アレなら捨てたよ?ボロボロだったから」

弟「!?」


弟「お、おいっ!いつ捨てたんだよ!」

キャバ嬢「さっきだよ?ギリギリ間に合ったん

弟「なにしてんだよ!!ふざっけんなよ馬鹿姉貴!」

キャバ嬢「な、なんでそんなに怒るの?あんなボロよりピカピカのグローブの方が良いに決まってんじゃん」

弟「ふ、ふざけんな!今すぐ取り返してこい!」

キャバ嬢「だからさ、こっちのグローブの方が

弟「アレは親父が死ぬ三ヶ月前に買って貰った大事なグローブなんだぞ!?お前にはボロボロにしか見えねーけどな……俺からしたらあんなに綺麗なグローブ何処にもねーんだよ!」

キャバ嬢「あ、アレってお父さんに買って貰った物だったっけ…」

弟「だったっけじゃねぇよ…は、早く取り返してこいよ……ふざけんなよふざけんなよ、笑えねぇんだよ…」

キャバ嬢「……」


キャバ嬢「いや…も、もう無理だとおも

弟「もう良い!てめーに頼んだって意味ねー事位分かってんだよ!」

キャバ嬢「ご、ごめん…」

弟「っくそ、マジ死ねよ…あぁもう!」

ダタッ

キャバ嬢「ちょっ、どこ行くの!?」

弟「うるせー!」

バタンッ‼

キャバ嬢「あ…行っちゃった」

キャバ嬢「……あちゃぁ、まさかお父さんの形見だったなんて知らなかったなぁ」

キャバ嬢「だからあんなにボロボロになっても変えようとしなかったのかぁ…」

~お外~

シャコシャコシャコシャコ

自転車「まぁ効果音じゃ分からないと思うから一応説明な、現在キャバ嬢の弟は俺に乗って爆走中」

弟「っくそ!ぁあ"もう!」シャコシャコシャコシャコ

弟「くそ姉貴、ぶっ殺してやる!ぶん殴ってやる!っち、んあぁあ!」シャコシャコシャコシャコ

自転車「まぁお約束だが曲がり角から車が飛び出して来るんだよ」

弟「!?!」グッ

キキィィイィイッ

自転車「まぁブレーキなんざ意味無いわな」

ガシャンッ


弟「う"っ…ぁ"っ……」

車の持ち主「だ、大丈夫か!!」

自転車「まぁここでは重傷にさせて貰うけど実際に車にぶつかって吹っ飛ばされた経験が有る人なら分かるかもしれないが」

弟「ぐっ…っぁ"あ…」

車の持ち主「きゅ、救急車!救急車を呼ばなくては!」

自転車「案外捻挫とかで済むもんなんだよな、実際3回程跳ねられたが骨折した事は一度も無い訳だし、あっ、弟はもちろん骨折ルートなんで」

弟「っ"…い、っつ…ぐぅ。」

幼馴染「映画楽しかったね~」

男「あ、あぁ…楽しかったな(くっそつまらんかったな、何で女ってあんな映画観たがるんだろ)」

幼馴染「あ、あのさ…今日は何時まで良いの?」

男「ちょっと待ってな(今は15時12分か…)」

幼馴染「…」ドキドキ

男「悪い、また明日会ってやるから今日はこの辺にし

幼馴染「明日もデートしてくれるの!?」

男「デートか……まぁそうだな、デートだなデート」

幼馴染「やった…じゃ、じゃあ今日はこの辺でサヨナラだね、あ、明日も楽しみに待ってるから!」

男「送ってくよ」ニコッ

幼馴染「い、良いの?家まで結構距離あるんだよ?」

男「俺はお前の彼氏だからな、彼氏が彼女を家まで送るのって変か?」

幼馴染「……」ニヤニヤ

男「ど、どうしたんだよ…顔が崩れてるぞ」

幼馴染「はっ!ご、ごめん…嬉しすぎておかしくなっちゃったから」

~幼馴染の自宅~

幼馴染「きょ、今日はありがとね…デートしてくれて」

男「おいおい、恋人同士なんだし遠慮する事無いだろ(やっぱり喫茶店の事は完全に忘れてるんだな、都合の良い奴)」

幼馴染「えへへ、そ、それじゃあね」クルッ

男「……(ふぅ、仕上げと行きますか)」

幼馴染「ひやぁあぁあ!!」ビクッ

男「ごめん…お前の背中見てたら後ろから抱きしめなくなった」ギュウゥ

幼馴染「あっ、う…ぁっ、い…あう」

男「……また明日な」

幼馴染「はは、っ、は、はいっ!」

男「…」スッ

幼馴染「あ、あにょ!おお、男くん!」

男「ん?」

幼馴染「だ、大好きだよ!」

男「あぁ、俺もさ(さーて、夕方になったらキャバクラ行って彼女指名して呑むから)」

~PM7:42 何時ものキャバクラ~

男「……はい?」

店員「申し訳ございません、彼女は今日休むと」

男「え、え?は、はぁ?」

店員「ふふふ、ご心配なさらずに、あなた様程のイケ↑メン↓に相応しい娘なら沢山居ますのでどうぞお選びください」

男「い、イケメンかどうかは置いといてさ、彼女は明日は来るのかな」

店員「誠に申し訳ございません、当分の間は休ませて欲しいとの事なので」

男「……そうですか」

店員「ではどうしますか?ナンバー1キャバ嬢をご指名ですか?それとも

男「すんません、帰ります」

店員「なんっと!」

男「そんじゃまた…」

カランカラン

~0721号室~

キャバ嬢「うっ…うぁ"っぐ…お、お姉ちゃんが……お姉ちゃんが悪いんだよね…」

弟「……」←なんか話が盛り上がりそうに無かったので骨折改め植物人間になりました

キャバ嬢「わ、わだじが…あの時グローブ捨てたから…だ、だから……う"っぐす…あぁ…」

弟「…」←小便垂れ流してます

キャバ嬢「ご、ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……ぐすっ…う"っぁ…」

ガチャ

男「……」

キャバ嬢「あ…男くん…」

男「店休んだって聞いてさ…近所の人に聞いたら病院に行ったとかなんとかで」


弟「……」←メジャーでイチローと対戦してる夢を見ています

男「そっか、彼が君の弟なんだね…」

キャバ嬢「……私がグローブを捨てたから…私が勝手に弟の形見を捨てちゃったから…」ポロポロ

男「そんな自分を責めるな…苦しいだけだぞ、君も……弟も」

キャバ嬢「ほっといてよ…お願い、弟と二人きりにしてよ」

男「……嫌だ」

弟「……」←イチローのピッチャーライナーが股間に当たった夢を見ています

キャバ嬢「お願い…弟以外の人……見たく無いから」

男「今ここで君をほっといたら君も壊れるだろ…それだけは嫌なんだ」


キャバ嬢「……それはどっちの意味?」

男「どっち?どういう意味なんだ」

キャバ嬢「キャバ嬢としての私が壊れるのが嫌なの?それとも女としての私が壊れるのが嫌?」

男「……どっちとかじゃないよ」

男「君は君だろ?キャバ嬢の時とか女の時とか……全部含めて君なんだろ」

キャバ嬢「勝手言わないでよ……私さ、もうどうしていいのかわかんないんだ…」

キャバ嬢「お父さんとお母さんが死んじゃって…弟を護れるのは私しか居なかったから精一杯頑張ってきたのに……」

キャバ嬢「今度は弟まで私の側から居なくなろうとしてるんだよ?……もう、嫌だ…」

男「……」

弟「……」←自転車に乗ってる夢を見ています


弟「……」←曲がり角から車が飛び出して来た夢を見ています

男「嫌だから?投げ出すのかい」

キャバ嬢「もう良いから出てって!二人が良い!あなたの声なんて聞きたくないよ!」

男「出て行ったら君は元気になるのかい?出て行ったら君は前に進めるのかい?違うだろ……今俺が君の元から離れたら君はずっと踏みとどまってるだろ」

弟「……」←車に跳ねられた夢を見ています
キャバ嬢「良いから出てってよ…私が大切なら出てってよ……」

男「君は前に進まなきゃならない人間だ、その場に立ち止まって良い人間じゃな

ピ一一一一一

キャバ嬢「……う、そ」

弟「……」←死にました

男「嘘だ…ろ」


キャバ嬢「いや…嫌だよ……ね、ねぇ…起きてよ、ねぇ!起きてよ!!」ユサユサ

弟「……」←地獄に行きました、当然です

キャバ嬢「嫌だよお姉ちゃんを一人にしないでよ!ねぇ!ねえってば!無視しないでよ!!何時もみたいに私に噛み付いてきてよ!」

男「現実を……受け止めてや

キャバ嬢「いやぁぁぁああ!!」

男「……」

キャバ嬢「ヤダヤダヤダヤダヤダ!いや、一人は嫌ぁ!怖いよ!恐いよ恐いよ!いっちゃダメ!目を覚ましてよ目を開けてよ!」

弟「……」←閻魔大王から舌を抜かれました

男「おい、もうその辺に」

キャバ嬢「来ないでぇぇえ!」

男「……」

キャバ嬢「もう顔も見たくない!グローブを買ったお前が悪いんだグローブを選んだお前が悪いんだグローブを買うお金を渡したお前がっ!!」

キャバ嬢「弟を殺したんだぁぁああ!」

~幼馴染の部屋~

姉「……アンタ、本当にそれでいいのか」

幼馴染「うん、もう決めた事だから」

姉「コレからも幼馴染の男に彼氏代を払うと……そういう事か」

幼馴染「ごめんなさい…私には男くんが居ないとダメなの……本当にごめん」

姉「それで…アンタが毎月バイトで稼いでる金額とあいつに払ってる金額を言ってみな」

幼馴染「わ、私がバイトで稼いでる金額が毎月6万円で彼に払ってる金額が30万円です…」

姉「……おかしいよな」

幼馴染「え?」


姉「どう考えても足りないよな」

幼馴染「……」

姉「コレ、私の通帳なんだけどさ…おかしいよな?なんか毎月半端ない額が引き落とされてるんだけど」

幼馴染「お、お姉ちゃんが自分で引き出してるんじやわないかなぁ…なんて」

姉「この通帳の暗証番号言ってみろ」

幼馴染「4545」

姉「…」

幼馴染「oh…」

姉「正解だよ…犯人はお前だったのか」

幼馴染「私をはめたんだね……最低だよ、お姉ちゃんの屑」

姉「そっくりそのまま返してやるよ」

~高速道路~

バロロロロロロロ

幼馴染「ひぐっがはっ!ぐりゃりゃりゃ」ズザザザザザザザ

姉「どうだ私のZⅡは、速いだろう?紐で引きずり回すのきんもちぃい」

バロロロロロロロ

幼馴染「がぎぎぎぎぎぎぎ」メジャジャジャジャ

姉「盗んだバイクで走り出す」

バロロロロロロロ


その後の警察の調べによると、死体を引きずっていた姉を現行犯で逮捕したと言う
彼女は豚小屋にぶち込まれ一生を捧げる事になった

~0721号室~

キャバ嬢「お前がお前がお前がお前がお前が!!」

男「……」

キャバ嬢「返してよ!弟を返してよ"ぉぉ!嫌だよ…ひとりぼっちは嫌だよ……恐いよ、苦しいよ…」

男「弟に合わせる事なら出来る」

キャバ嬢「!?」

男「君は弟が世界で一番大切な存在なんだね…」

キャバ嬢「当たり前だよ…肉親だったんだよ?お別れなんてまだ早すぎるよ…」

男「これ……」

キャバ嬢「それって…」

男「金属バットだ、あの日こっそり買ってたんだ……大丈夫、大好きな弟には必ず会える。俺が保証してやる」

キャバ嬢「………おねがい」


この日、男はホームランを打った。狭い部屋に響き渡る快音は、彼の心に靄をかけた
今日の天気は晴れ。彼の天気はくもり。今日の天気は晴れ。彼の心はくもりの血雨。

~派出所~

警察「……事実なのかね」

男「はい…返り血で赤く染まった僕のダウンジャケットが証拠です」

警察「何故君は彼女を殺ったのだね」

男「……彼女の弟にキャッチして欲しかったから」

警察「キャッチ…?」

男「新品のグローブで姉の首をキャッチして欲しかった……あはは、すみません、つまんないこと言っちゃって」

警察「君を…逮捕する」

男「はい……お願いします」

彼は自首した、この日、実に3人の死体が確認されたと言う。彼もまた、一生を豚小屋で暮らさなければならなくなったのだ。
しかし、彼は笑っていた。空を見上げて彼は思う「いつか俺もそっちに行って野球がしたいな…」

幼馴染「今月の彼氏代です…」男「ちっ、遅いっての」

終わり

もう無理です力尽きました、オナニーに付き合って下さってどうもありがとうございました

これで今日もぐっすり眠れますおやすみなさい

おい落とせよ

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