ほむら「やることは同じだけど印象を変えてみたわ」 (31)

劇場版ネタバレ。
カッとなって書いた。

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杏子「あれが……鹿目まどか」

杏子「あれが、円環の理なのか」

マミ「ええ……私たち魔法少女を救済へと導く存在よ」

まどか「待たせちゃってごめんねほむらちゃん」

まどか「これからはずっと一緒だよ……!」

ほむら「まどか……」

ほむら「…………」

ほむら「待っていたわ……この時を」

そう言うと、ほむらは最期の力を振り絞りまどかを抱き寄せる。

まどか「えっ……!?」

戸惑うまどかの胸の鼓動が聞こえそうなほど身体を重ねて……ほむらは、祈る。

まどか「ほ、ほむらちゃん?」

そして────二人の身体から神々しい純白の光が溢れ出した。

マミ「な、なに、これっ……!?」

杏子「なんなんだ!? いったい何がおこってやがる!!」

なぎさ「ソウルジェムが……希望よりも力強い、暖かい光に包まれているのです!」

さやか「あれは……希望? 祈り? ううん、そんなんじゃない! もっと別の……!」

まどか「ほむらちゃん、何をするの……!?」

ほむら「ごめんね、まどか……」

まどか「待って、ダメっ、ほむらちゃんっ……!」

まどか「────わたしが、とけちゃうっ!」

ほむらたちを包み込む光は更に輝きを増して……ついには二人の姿を見ることが出来なくなってしまう。

まるで、光に溶けて一つになってしまったかのように。



QB「これはいったいどういうことなんだ……!?」

改編されていく宇宙の狭間で、キュゥべえは訳が分からないよ、と叫んだ。

QB「宇宙の法則が書き換えられていく、新たな概念が生まれようとしているのか!?」

QB「暁美ほむら、君はいったい何者なんだ!」

その問いに答えるべく……暁美ほむらが姿を現す。

ほむら「…………」

彼女の身を包むのは白いドレス。そしてその背にはまどかと同じ────純白の翼を携えていた。

ほむら「私はね、まどかの力の一部を譲り受けたの」

ほむら「そしてまどかのために宇宙を書き換えた……」

ほむら「あの子が寂しくないように。孤独な運命の理から抜け出せるように」

QB「神の力を授かって、神のために力を行使する……」

QB「そんな、それじゃあまるでキミは」

まどか「────天使、だよね」

ほむら「まどか……」

ほむら「天使だなんて……私はそんな良いものじゃないわ」

ほむら「貴女の力をもらったのもほとんど無理やりだったし……」

ほむら「どちらかといえば……堕天使」

ほむら「そっちのほうが私には相応しいわ」

まどか「ふふっ、じゃあほむらちゃんは堕天使さんね」

まどか「私の大切なものを奪っていった、イケナイ堕天使さん♪」

ほむら「……くすっ」

QB「わけがわからないよ……」

QB「絶望に染まりきり、消えてしまうはずだった暁美ほむらのソウルジェムがどうしてそんなにも輝いているのか」

QB「どうしてそんな強い力を持っているのか、まるで理解できない」

ほむら「貴方にはわからないでしょうね」

ほむら「私の心を満たしているもの、それは希望よりも尊く、絶望よりも人間を突き動かす力……」

ほむら「────愛よ」

まどか「ほ、ほむらちゃん……」

ほんのりと頬を赤らめるまどか。

QB「……やはり人間の感情は理解できない」

QB「こんな途方もない結果をもたらすなんて、僕らには制御のしようがないよ」

QB「感情エネルギーを利用するなんて危険すぎる。もう手を引くことにしよう」

ほむら「あら、ダメよ」

ほむら「貴方たちにはまだ魔獣が残した呪いを回収する役目があるんだから」

まどか「ふふ、ごめんねキュゥべえ。これからもよろしくね♪」

QB「……わけがわからないよ」



桜並木の中を子どもたちがはしゃぎながら駆けていく。

ごく普通の、平和な日常の光景。その中で────

さやか「あんた、何をしたかわかってんの?」

ほむら「…………」

さやか「まあわかってるよね、やれやれだわ……」 

ほむら「……そう、あなたは覚えているのね」

さやか「まさか円環の理の一部を譲り受けて、世界を書き換えちゃうなんて……ムチャクチャするわよ」

ほむら「傍にいた貴女たちも巻き込まれて、理に戻れなくなっちゃったみたいね」

さやか「あはは、嬉しい誤算ってやつ?」

さやか「こうして人間としての生を取り戻せるなんて、思ってもみなかったよ」

さやか「あたしらだけ優遇されてるみたいで、気が引けちゃうけど……ね」

ほむら「素直に楽しめばいいじゃない、新しい人生を」

さやか「……ふふ、ま、そーさせてもらうわ」

さやか「で、これからどーするのさあんた」

ほむら「世界を書き換えたといっても、呪いが全て消え去ったわけじゃないわ。魔獣たちは変わらず世界を蹂躙している」

ほむら「円環の理も……『私が書き換えた部分』を除いて、機能し続けているし」

さやか「やることは前と変わらないってことか」

ほむら「そうね」

ほむら「巴マミや佐倉杏子。それに貴女と……」

ほむら「今度は、仲良くやっていきたいと思っているわ」

さやか「ひとりぼっちはダメだ、ってまどかに言われちゃったもんねー」

さやか「…………」

さやか「人間に戻ったせいか、さ」

ほむら「?」

さやか「あたしが前に何者だったのか、あんたが何をしでかしたのか、ちょっとずつ記憶が薄れていってるんだけど……」

さやか「でも、これだけは絶対忘れないよ」

ほむら「……?」



さやか「────あんたが、まどかを救った天使だってこと!」



和子「はい、それじゃあ今日は転校生を紹介しまーす」

和子「鹿目さん、自己紹介をどうぞ?」

まどか「は、初めまして、鹿目まどかです。母の仕事の関係でアメリカで暮らしてました」

まどか「日本は久しぶりなので……ご迷惑をかけちゃうこともあるかもしれませんが、宜しくお願いします!」

和子「みんな、仲良くしてあげてね?」

ほむら「…………」

まどか「……ふふっ♪」

ほむら「!」

まどか「待たせちゃってごめんねほむらちゃん」

まどか「これからはずっと一緒だよ!」

ほむら「……ええ、まどか」

ほむら「ずっと、ずっと一緒にいましょうね」

くう疲れましたこれにて完結です。
劇場のエンディングを良い話風にしてみました。

カッとなって書いたので説明省きまくりのわけわからんものになりました。
しかもまどかの決意を無駄にしている感は否めないというか、
無理やりほむらの行動を正当化してしまった感じがひしひしと伝わってきます。

やっぱりデビほむでいいと思いました。

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