…「鈴の音がしたんだ」(11)

今日から新しい一日が始まる
これはとてもズレている感覚なのだが当たり前のように進む

店長「特技はギター?バンドとかやってたの?」

男「えっ、と、はい。今も一応やってます。…はい。」

店長「そうなの?人気あるの?」

男「いやっ、っまだ、全然ですね…。」

店長「そっち系で食べていきたいの?」

男「出来たらそうですね…。」

店長「へー。……、。とりあえず明日から入れる?」

男「!はい!大丈夫です。」

店長「じゃあ、よろしくね。」

男「ありがとうございます!」

昔は酒なんて苦いだけだと思ってた
でも最近はそうでもない

女「男ー。バイト決まったんだって?」

男「一応な。」

女「もうすぐ20代も折り返すのにフリーターかぁ…。そんなんでいいのかよ。」

男「今更だろう。そんなの。…行き着くとこまで行くよ。」

女「センスの欠片も無いのに良くやるよね。」

男「まだ分かんないだろう。」

女「…。分かりきってるよ……。」

男「………。」

女「良く周りもついてくもんだ。」

test

全身を使い渾身の想いを込め掻き鳴らす
意味なんて無いんだ
理由なんて無いんだ
あるとしたら
ただ惚れてしまった
それだけなんだ

Gt「ドラムは手数多くしよう。ベースはもっとシンプルでいい。」

Ba「動きないとつまんねぇんだけどな。」

Dr「………。」

Gt「もう一度合わせる。」

ドラムがカウントを取る
爆音が鳴る
まとまらない音
自分の呼吸をするだけで精一杯で
それがちょっと前の僕らの話

今日も新しい一日が始まる

店長「え?シフト増やす?」

男「あ、はい。御願い出来ますか?」

店長「うーん。。大丈夫だけど…。」

男「ありがとうございます。」

………

先輩「男。お前最近働き過ぎだろ。どうしたんだ?」

男「え。と。…やること無くて。」

先輩「音楽の方はどうしたんだよー。」

男「えっ、まぁ。はい…。いろいろありまして…。」

先輩「ふーん…。」

黒猫が横切る
彼は何も悪くない
悪くないのは分かってる
だけど

男「縁起が悪い…。」

渋い顔をしてしまう
彼は何も悪くない
誰かが悪い分けじゃない
納得のいかないことがある
ままならないことはある
それは…



そう

誰にだって

病院は嫌いだった
清潔すぎるんだ
きれいであることが居心地が悪い

女「怪我の具合はどうだい?」

男「…。」

女「だんまりか~い。」

男「久しぶり。」

女「質問は無視なんだ?」

男「なんでここに?」

女「お見舞いだよ。」

男「そういうことじゃなくて。」

女「どういうこった。馬鹿野郎。」

男「もういいよ。」

女「まぁ、気にしたら負けだよ。」

男「そういうやつだったな。」

女「安静にしてなよ。また来るから。」

誰かの全て分かろうなんて
そんなことが出来るわけが無い
だから分かった振りをする
断片的な物語しか紡げない

女「そういえばDr君がこの間TVに映ってたよ。最近新しく始まった音楽番組で。」

男「そっか。TVなんてもうずいぶん見てないな。」

女「Ba君は就職したんだって。」

男「そうなのか?ていうかあいつらと連絡とってるのか?」

女「そりゃぁね。数少ない友達だもの。」

男「そうか…。」

どこまでも続いてく道がある
分岐点は数えきれないほどある
なにを思う?

君の答えはなんだろう?

後輩「男さん退院おめでとうございます。」

男「あ、ありがと。後輩。」

後輩「男さんいなくて寂しかったです。先輩さんも辞めちゃったんで。」

男「先輩辞めちゃったのか。」

後輩「そうなんですよぉ。店長と自分だけじゃまわらないから、店長の奥さんにも手伝ってもらってたんですよ!」

男「えっ、は?店長って結婚してたの?」

後輩「そうですよ!知らなかったんですか?」

男「う、うん…。」

女「男はさぁ。一生フリーターなの?」

男「そうじゃないけどさ。」

女「音楽ダメだったわけじゃん?」

男「……。」

女「音楽ダメだったわけじゃん?」

男「繰り返すなよ…。」

女「情けねぇ…。情けねー奴だな!」

男「もう分かってるから…。」

女「何も知らない奴から見たらさっ!ほんとにダメな奴だけどさっ!」

女「ずっと見て来たからさ!惜しかったのも分かるからさぁ…。」

男「飲み過ぎだよ…。落ち着けって。」

女「一番、、これからって…。時に、さ、。事故ったり、なんか。するから…・。」

男「珍しいなぁ。」

女「Zzz…。」

昔のことを言い出すなんて
酔いつぶれてしまうなんて
なにがあったかなんて
訊いた所で何も出来ない
する気も無い
いつからこんなにさめてしまったのか

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