灯里「藍華ちゃんの小さい頃の将来の夢ってなんだった?」 (34)

藍華「ばっかねーそんなの一流のウンディーネになりたかったに決まってるじゃない」

灯里「えと、そうじゃなくて」

アリス「藍華先輩なら『お嫁さん』とか言ってそうですね」

藍華「だっ誰に聞いたのよ!」

灯里「へぇ~」

藍華「あ、いや別に今のは……」

灯里「へぇ~~~~」

藍華「あによ!文句あんの!」

灯里「ううん、藍華ちゃんらしくてすっごい素敵な夢だな~って」

藍華「は、恥ずかしいセリフ禁止!」

アリス「恥ずかしいのはお前だろ」

灯里「藍華ちゃんのお相手は誰でしょうね~ね、アリア社長」

アリア「ぷいにゅ!」

灯里「なるほど、アル君かぁ~」

藍華「ななななな」

アリス「藍華先輩でっかい真っ赤です」

藍華「今アル君は関係ないでしょ!」

灯里「じゃあ私が狙っちゃおっかな~」

藍華「あ、あんたにはポニ男がいるじゃない!」

灯里「たしかに」

アリス「たしかに」

灯里「でも私たちも将来誰かと結婚して子供ができて……」

アリス「そうですね、私も実は山本君と付き合ってますし」

藍華「そうねぇ、私は子供にもウンディーネになってもらいたいかな~なんて」

灯里「私もなってもらいたいかな。ウンディーネになってからたくさんの素敵なことと出会えて……」

藍華「……そうね、あんたたちとも出会えたし」

灯里「私もみんなと出会えたのが凄く嬉しいよ、藍華ちゃん」

藍華「恥ずかしいセリフ禁止!」

アリス「お前だろ」

灯里「こうやって三人で集まるのっていつ以来かな」

藍華「そうねぇ……前に晃さんが『三人で会う時間が少なくなった』って言ってたけど」

アリス「私は週2くらいここに来てますね」

灯里「アリスちゃんはそうだね、でも藍華ちゃんが遠くに行っちゃったから……」

藍華「別にこうしてたまに会えるんだからいいじゃない」

灯里「うん……藍華ちゃんは強くなったね~」ナデナデ

アリス「なんで私を撫でるんですか」

アイ「あの、灯里さん」

灯里「あ、アイちゃんごめんね、うるさかった?」

アイ「い、いえそうではなく……あ、藍華さん、アリスさんこんばんわ」

藍華「アイちゃんも大きくなったね~」

アリス「最近の調子はどうですか?」

アイ「まだ狭い道が苦手で……」

藍華「ま~、こないだ見たときで昔の灯里よりはうまかったわよね」

灯里「うん、そうだね~」

アリス(認めるんだ……)

灯里「って、藍華ちゃん今私のことバカにした?」

藍華「だってアンタ緊張した時なんてお婆さんの歩くスピードより遅かったじゃない」

アリス「ありましたね、あの時は晃さんに教えていただいてたんでしたね」

藍華「そうそう、潮が満ちちゃって普段の道が通れなくなって……」

灯里「藍華ちゃん蜘蛛の巣だらけだったよね~」

藍華「アンタもでしょーが」

アリス「あの時のくるみパンとピザの味は忘れられません」

アイ「食いしん坊ですね~」

藍華「そういえば灯里、クリケットに参加したときの人とは連絡とってるの?」

灯里「うん、杏ちゃんからはよく連絡くるよ~」

アリス「こないだプリマに昇格したんですよね」

灯里「そうそう、それで今度お祝いしようねって」

藍華「あんたも無駄に交遊関係広いからね~」

アリス(私友達増えてない……べっ別にいらないけど!)

アイ(友達いない……)

クリケット? トラゲットの間違いか?

灯里「そういえば昔ね、アリシアさんと二人でピクニックに」

藍華「アリシアさんと二人で!?ピクニックですと!?」

灯里「う、うん……」

藍華「あんで誘ってくれなかったのよ~」

灯里「それでね、アリシアさんのとっておきの場所に行く予定だったんだけど」

アリス(スルーした)

灯里「私が分かれ道を適当に決めたら全然違うとこに着いちゃって」

藍華「アリシアさんのとっておきの場所……どこよそれ!」

灯里「でね、その着いたとこがすっごく桜の綺麗な場所で」

アリス「スルーした」

灯里「使われてない電車があってね……」

藍華「はぁ~アリシアさんのとっておきの場所に行ってみたい~」

灯里「知らんし」

>>21
あ、そう
なんでクリケット……
まあクリケットもやったんだよきっと

藍華「温泉も行ったわよね~」

灯里「そうだね~楽しかったなぁ」

アイ「今の皆さんは毎日忙しそうですよね」

アリス「そうですね、確かに毎日大変です」

アイ「昔に戻りたいとか思ったことあるんですか?」

アリス「……ないですね」

藍華「そうね、ないわね」

灯里「そうだね、だって」

藍華「楽しいことは比べられないもの」

灯里「昔も楽しかったけど、今もすっごく楽しいし」

アイ「あ、アリシアさんからその時の話聞きました」

藍華「は~まさか来週には大規模なアクアアルタでネオヴェネツィアが沈んじゃうなんて今でも信じられないわね」

灯里「そうだね……」

アリス「皆さんはどうするんですか?」

藍華「もちろん、ネオヴェネツィア復興に全力を注ぐわよ」

アリス「私は山本くんとマンホームに一ヶ月ほど旅行に行く予定です」

灯里「私も実家に一時避難かな~」

アイ「私も灯里さんと一緒です」

灯里「楽しかったね」

藍華「そうね、でもまたすぐいつも通りの毎日がくるわよ」

アリス「私もそう信じてます」

アイ「私はマンホームで灯里さんに練習を見てもらって、戻ってくる頃には一人前に!」

灯里「うん、一緒に頑張ろうね、アイちゃん」

藍華「また私だけ……ううん、私も少しマンホームに遊びに行こうかな」

灯里「ほんと?うちに泊まろうよ」

アリス「おっけー」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

灯里「あれ?なんか凄い音聞こえるね」

藍華「あんた酔っ払ってるんじゃないの?そんな音なんて」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

藍華「ほんまや」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

アリス「なんの音でしょうね?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

アイ「なんか近づい───」

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