京子「アルコールの魔力」(274)

ゆるゆりSS、はっじま~るよ~♪

――ごらく部――

京子「誰も来ない」

京子(暇つぶしになりそうな物、何かないかな~)ゴソゴソ

京子「おっ、いつぞやのチョコレートボンボンが残ってやんの。ラッキー♪」モグモグ

京子「う~む、この苦みがたまらん。しっかしこれくらいで酔っぱらうなんて、千歳はまだまだお子様だな」

京子(……そういや他の皆は、酔うとどうなるんだろう?)

京子「むむっ!」ピキーン!

京子(思い付いたら即行動。そんな自分が結構好き)

京子「よっしゃ、いっちょ確かめて見ますか!」

京子「おし、ラムレーズンの準備完了。あんまり気にした事なかったけど、これにも実はお酒が入ってるんだよね」

京子「アイスなら絶対喜んで食べるに違いない。保冷袋に入れれば移動時にも安心。で、反応を確かめる為に必ず私の目の前で食べさせる」

京子「舞台は整った。さあ、私の疑問を解決しておくれ!」

ガラッ

京子(誰か来た!)

結衣「ごめん京子、先生に頼まれ事してたんだ」

京子「私もちょっと外に出てたから、気にしなくていいよん」

結衣「そう、良かった」

京子(まずは結衣からいってみよう)

京子「お利口な結衣さんにはご褒美が必要だよね」

結衣「お利口って……別に大した事はしてない」

京子「まあまあそういわずに。ほらこれ、ラムレーズンあげる」

結衣「珍しいな、京子からまともな物をくれるのは。しかもお前の好きなラムレーズンって、どういう風の吹き回しだ?」

京子「セールやってたから、まとめ買いして皆にもおすそ分け。私だってそんくらいの気は回るってもんさ」

結衣「……ふ~ん」

京子(やばい、怪しまれてる!?)

結衣「まあいいや。ちょうど甘いものが欲しかったし、貰うとするよ」

京子(キターー!!)

京子「どうぞどうぞ、遠慮なく食べちゃってくだせぇ」

結衣「ん。いただきます」パクッ

京子「美味しい?」

結衣「うん。美味しい」パクッ

京子(一口じゃ流石に酔わないか。食べ終わるまで我慢我慢)

京子「……」ジーッ

結衣「……」パクッ

京子「……」ジーッ

結衣「……」パクッ

京子「……」ジュルリ

結衣「京子」

京子「えっ、何?」

結衣「よだれ」

京子「うおっ!?」フキフキ

京子「よだれなんて出てません」

結衣「あんた千鶴さんっぽいよ」

結衣「全く、欲しいなら最初からそう言え。って言うかそれだけ沢山あるなら、京子も食べればいいのに」

京子「私は今、ラマダンの時期なのだ」

結衣「お前の家、仏教だろ」

京子「もーっ、そんな細かい事は言いっこなし」

結衣「変な奴」パクッ


結衣「ご馳走様でした」

京子「お粗末様でした」

京子「で、結衣。何かこう変わった事は?」

結衣「はぁ?」

京子「身体がどうにかなっちゃうー!みたいなの、感じない?」

結衣「訳が分からん」

京子「あっれー?」

京子(私の作戦に間違いは無い筈。…もしや千歳が特別だっただけなんてオチじゃ)ガビーン!

結衣「……なあ」ズイッ

京子「へ!?」

京子(結衣の顔が目の前に!)

京子「ど、どうしたの?」

結衣「ん」コツンッ

京子「!」ドキッ!

京子(二人のおでこがぴったんこ!)

結衣「熱はないみたいだな」

京子「あああ、当たり前じゃん///」

結衣「京子がおかしな事言うから、心配になっちゃっただろ」キラッ☆

京子「!!」ドキドキッ!

京子(普段では考えられない言動に、この結衣スマイル。間違いなく酔ってる!)

京子「わ、私はおかしくなんてないぞ。結衣は心配性だな~~」

結衣「お前だから、気になるんだ」ナデナデ

京子「ふぁっ!?」

京子(髪、撫でられちゃった。これ…やばい///)

結衣「気持ち良い?」ナデナデ

京子「う、うん……」

結衣「じゃあさ……」ピトッ

京子(結衣の手が、私の口に……)

結衣「もっと、気持ち良くしてあげる」ニコッ♪

京子「んなっ…!///」ボンッ!

京子「あ……うぅ……あ……」

結衣「?」

京子「あーーーーっっ!!」

結衣「京子!?」

京子「あーーーーっっ!!」ガラッ!

ダッダッダッ……


結衣「……」

結衣「ふふっ、可愛い」

京子「はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」

京子(なんだあれなんだあれなんだあれ)

京子「ゆ、結衣って酔うとああなるんだ。何かちょっと小さい頃を思い出すな」

京子(……あのまま流れに身を任せてたら……)

結衣『もっと、気持ち良くしてあげる』

京子「…!///」カァーッ!

京子「深く考えるの止め止め!きっとアレだよ、酔った故の過ちってやつだね、うん」

京子「深呼吸……深呼吸……」スーーハーー

京子「ふーっ。さて、気を取り直して次のターゲットは……ちなつちゃんかな」

――美術室――

ガラッ

京子「ちなっちゃん、見ーっけ」

ちなつ「誰かと思えば……京子先輩ですか」

京子「オゥ、イェース!イグザクトリィー!」

ちなつ「」イラッ

京子「んで、部室に来ないけど何やってんの?」

ちなつ「先生が美術の宿題を受け取ってくれなくて、別のを描こうかと」

京子「ああ……成る程」

ちなつ「ん~、何処が駄目なんだろう」

京子(全部だよ!)

ちなつ「そうだ、京子先輩も私が描いたの見て下さいよ」

京子「なん……だって?」

ちなつ「悪い所があったら言って下さい。参考にしますから」ガサッ

京子「いっ…!?」

京子(うわぁお……もしこれが宇宙人のスケッチだと言われたら、きっと信じる)

ちなつ「どうですか?」

京子「え~~っと、その……ちなつちゃんはさ」

ちなつ「はい」

京子「画伯」

ちなつ「が、画伯!」パアッ!

京子「うん。レベルが高すぎて私どころか先生も評価の付けようが無かったんだよ、多分」

ちなつ「いや~ん、チーナ困っちゃいます~♪つまり、私への嫉妬で受け取り拒否とか?もう、マジで有り得えないですよ♪」

京子(あ、やべぇ。これ以上は取り返しがつかなくなる)ガサゴソ

京子「ではではこの私が、その才能をもっと引き出せる魔法のアイテムを授けてしんぜよう」

ちなつ「魔法のアイテムって……京子先輩の好きなラムレーズンじゃないですか」

京子「甘いもの取れば頭が働いて、もっと良いのが描けたりするかもよ?」

ちなつ「む、京子先輩のくせに一理ありますね。…分かりました、それじゃ遠慮なくいただきます」

京子(酔っぱらわせてこの件をうやむやにしつつ、同時に私の疑問も解決する。これが世界の選択なんだよ、ちなつちゃん)

ちなつ「けぷぅ」カンショク

京子(どうなるどうなる)

ちなつ「ねぇ、京子先輩……」

京子「おっ、おう」

ちなつ「私の絵のモデルになって下さい」

京子「モデル?」

京子(…それはつまり、私があのよく分からない物の一部に!?)

京子「あ~ごめん。私、描くのは得意だけど描かれるのは苦手なんだ」

京子(命にかかわりそうだから)

ちなつ「後輩の頼みを断るんですか」

京子「また今度、別な形でお返しするって」

ちなつ「……」

京子(よし。諦めてくれたか?)

ちなつ「知ったこっちゃねえです」ガシッ

京子「ち、ちなつちゃん。どうして腕を掴むんだい」

ちなつ「うふふふふっ…」ニジリヨリ

京子「何故近寄って来るの…」アトズサリ

ちなつ「それっ♪」ドンッ!

京子「ひゃっ…!?」ガタガタッ!

京子(…あれ?床に倒れたと思ったけど、何かの上に乗っかった)

ちなつ「あはっ♪先輩、モデル台の上が良くお似合いです」

ちなつ「長く綺麗な金髪ストレート。私のイメージにピッタリ♪」

京子「いや、だからモデルはお断りを」

ちなつ「でも、もう一つリアルさが足りないなぁ……」

京子(聞いちゃいねえ!)

ちなつ「…良い事思い付きました」ニヤァ

ちなつ「ちょっと私の実験に付き合って貰います。…よいしょっ!」ガバチョ!

京子(馬乗りされた!)

ちなつ「では、先輩を観察させて下さい。この筆を使って♪」

京子「ふ、筆なんかで一体何を…?」

ちなつ「例えばここ」サワッ

京子「にゃっ!?」

京子(首をサワサワされてる!)

ちなつ「……」サワサワッ
京子「あははははっ!くすぐったいよちなつちゃ…あははははっ!」

ちなつ「……」サワッ…サワッ…

京子「ん」ピクッ

京子(何か、手つきが変わったような…)

ちなつ「……」サワッ

京子「あっ…!?」ビクッ

ちなつ「今、感じましたね?」

京子「な、なんの事かな~」

ちなつ「ごまかしても無駄ですよ。今度は脇」サワッ

京子「んんっ……///」

京子(え?え?今の声…私?)

ちなつ「へぇ~、脇で感じるんですか。チーナ、変態はっけ~ん♪」サワッサワッ

京子「ちがっ…ふっ…くぅっ…」

ちなつ「それじゃあ次は私が後ろ向きになりまして……スカートの下から内股を攻めちゃうと?」サワッサワッ

京子「んあああっ!!」ビクビクッ!

ちなつ「凄い凄い!とっても分かりやすい反応♪」サワサワサワッ

京子「ひいっ……そんなに、なでた…ら…いやあぁっ……///」

ちなつ「ふむふむ、大体分かりました」

京子「はぁっ……はぁっ……」グテーッ

ちなつ「それでは皆さんお待ちかねの、禁断ゾーンへ突入ー♪」

ちなつ「ほぉ~ら、スカートが段々とめくれ上がって…」スススッ…

京子「だ、駄目!」

ちなつ「京子先輩、私が好きなんでしょ。だったらいいじゃないですか」

京子「いや、その……もう少しお互いを知った上で、ね?」

ちなつ「昔の人は言いました。嫌よ嫌よも好きのうち~♪」スススッ…

京子「あ、ほら私達未成年じゃん!これ以上はゆるゆりじゃなくてガチゆりだよ、大事件だから!」

ちなつ「スキャンダルもどんとこいです」

京子(このままだと本気で私の貞操が…ちなつちゃん、すまん!)

京子「えいっ!」ドンッ!

ちなつ「きゃっ!?」ゴロン

京子「退却ーー!!」ガラッ!

ダッダッダッ……


ちなつ「……」

ちなつ「これで終わりにするもんですか」


京子「……ちなつちゃんは酔わせると危険だね、法律とか簡単に突き破りそうだもん」

京子「はぁ、ドッと疲れたから一度休もう。誰もいなさそうな所で静かなのは…そうだ、あそこならピッタリかも」

――図書室――

ガラッ

京子「ここなら大丈夫…」

千鶴「ん?」

京子「…じゃなかった」

千鶴「……」チッ

京子「あの、無言で舌打ちは結構キツいです千鶴さん」

千鶴「……」

京子「…まぁいいや」ガタッ

千鶴「……」ペラッ

京子「……」

千鶴「……」ペラッ

京子「……」

千鶴「おい」

京子「ほぇ?」

千鶴「いつもみたいに突っ掛かってこないのか」

京子「…千鶴ってば、私に構ってもらえないのがそんなに寂しい?」

千鶴「…聞いた私が馬鹿だったよ」ペラッ

京子「…面白いの、それ」

千鶴「……」ペラッ

京子(むむ…今ひとつ調子が出ない。よっし、ならばアレで元気回復だ!)ガサゴソ

京子「ラムラムラムラム、ラムレーズン♪」パクッ

京子「うめぇ!」

千鶴「おい、歳納なんたら」

京子「んも~、私の名前は歳納京子だよん♪」

千鶴「」イラッ

千鶴「図書室はな…飲・食・厳・禁!」

京子「そうだっけ?」

千鶴「」イラッイラッ

京子「じゃあ……二人だけの秘密だね♪」

千鶴「勝手に巻き込むんじゃねえ!!」

京子「何怒ってるんだよー。千鶴にも一つ上げるからさ」

千鶴「いい度胸だ」グッ

京子「暴力反対~♪」

千鶴「……」スッ

京子「おりょ、殴られない」

千鶴「…あほらしい」

京子「もしかしてラムレーズン嫌いだった?むぅ~、綾乃は喜んでくれたんだけどな」

千鶴「」ピクッ

千鶴「…杉浦さんが?」

京子「うん」

千鶴「……」

京子「千鶴?」

千鶴「……どうしてお前はいつもいつも」

千鶴「よこせ!」バッ!

京子「私のラムレーズン!」

千鶴「知るか!」パクパクパクッ!

京子「あああああっ…」


千鶴「…ふぅっ」カンショク

京子「ううっ…まだ食べさしだったのに」

千鶴「……歳納」

京子「…なんだよぅ」

千鶴「お前が好きだ」

京子「……へ?」

京子(…多分、今のは聞き間違いだよね)

京子「ワン・モア・プリーズ?」

千鶴「二度も言わせんな」

京子「にど……な……ええっ!?」

千鶴「……」

京子「ほ、ホビロン!」

千鶴「?」

京子「千鶴が私に告白する理由を教えろ!」

千鶴「……」

千鶴「……お前が姉さんの想いを邪魔している」

千鶴「……」ピトッ

京子「!」ドキッ!

京子(密着してきた!)

千鶴「お前は」

京子「」

千鶴「私に惚れるべき」

京子(お、落ち着け歳納京子。千鶴の姉さん……千歳か?でも、何で今…)

京子(いやいや、それよりも千鶴だ。普段とは明らかに態度が違い過ぎる。って事は、さっきのラムレーズンで…)

千鶴「……」ギュッ

京子「!!」ドキドキッ!!

京子(抱きしめられちゃった!)

千鶴「どうだ?」

京子「どうだ…って言われても」

千鶴「……」パッ

京子(あ、離れた)

千鶴「…触れよ」

京子「…はい?」

千鶴「……」ガシッ

京子「私の手を掴んでどうす…」

フニュ

千鶴「んっ…///」

京子「ちょおおおおっ!///」

千鶴「…大きくはないが、ちゃんと柔らかいだろ」

京子「うん……って、何でおっぱい触らせてんの!」

千鶴「揉みたいのか」

京子「余計に状況が悪化するよね!」

千鶴「じゃあ何処を触りたいんだ」

京子(この子怖い!)

京子「別に私は触る気ないよ」

千鶴「……」パッ

京子(お、解放された)

千鶴「ならその気にさせてやる。…もしや尻フェチか」ガシッ

ムニッ

千鶴「っ…///」

京子「誰か助けてーー!!」

千鶴「今は…二人っきりだろ…んんっ…///」ムニッムニッ

京子「はいそこ、誤解を招くから勝手に揉ませるの禁止」

千鶴「……」パッ

千鶴「……」プチッ

京子「…どうしてジャケットのボタン外したの」

千鶴「……」ヌギッ

京子「…何故、ワンピースだけになったのかな」

千鶴「……」スルッ

京子「ストップ・ザ・脱衣!」ガシッ!

千鶴「放せ」

京子「むしろ感謝して欲しいぐらいです」

千鶴「死ね」

京子「千鶴、お前は少し酔っぱらってしまったんだ。だから一回落ち着こう、な」

千鶴「私は酔ってなんかいない」

京子「お決まりの台詞でちゃった!」

京子(どうしよう…。千鶴が酔ってるのは100%確実だけど、何を考えてるのかさっぱり分からん。こうなりゃ、一か八かの強行手段でこの場を乗り切る!)

京子「あーっと!今、頭の中に凄い新作ネタが爆誕!これは直ぐに描かないと絶対忘れるね」

京子「私の新作を待ってる読者の為にも!執筆開始だぁーっ!!」ガラッ!

ダッダッダッ……


千鶴「……」

千鶴「逃がさないぞ」


京子「…正直、この展開は全くの予想外。酔いが覚めれば元に戻るだろうけど、まさか告白されるとは」

京子(原因はどうも千歳っぽいんだけど……機会があったら、本人にそれとなく聞いてみよう)

京子「さて。残りのラムレーズンも少なくなって来たし、ちゃっちゃと終わらせますか」

――1年2組教室――

ガラッ

京子「呼ばれて飛び出て只今参上!」

櫻子「あ、歳納先輩だ!」

向日葵「…一瞬、この子が入って来たのかと思いましたわ」

京子「おろ、ひまっちゃんとちっぱいちゃんだけかい?」

櫻子「そうでーす」

向日葵「不本意ながら」

櫻子「なにおぅ、櫻子ちゃんとじゃ不満だっていうのか」

向日葵「…わたくしが何故、あなたとこうして机を並べているか思い出しなさいな」

櫻子「えっと……暇つぶし?」

向日葵「生徒会に出す書類を手伝ってと言い出したのは、何処の誰でしたっけ!?」

櫻子「ユーアー、クレイジーオッパイ」

向日葵「」イラッ

京子「うむ、それじゃ二人の作業が捗るように良い物をあげる」ガサゴソ

櫻子「食べ物ですか!?」ジュルリ

向日葵「よだれをおふきなさい」

京子「ラ~ム~レ~エ~ズ~ン♪」タラララッタラ~♪

京子「ちっぱいちゃんはアイス好き?」

櫻子「大好きです!」パクッ!

櫻子「美味し!」

向日葵「…少しは遠慮と言う物を覚えたらいかが」

京子「ほい、ひまっちゃんも」

向日葵「歳納先輩。お気持ちは有り難いのですけれど、理由もなく頂く訳には参りませんわ」

櫻子「じゃあ私が貰う」

向日葵「おだまりですの」

京子「ひまっちゃんは真面目だねぇ」

京子「そういやこの前結衣に聞いたんだけど、お菓子作るのが得意なんだって?」

向日葵「いえそんな、たいした事は」

京子「いつか私にご馳走してよ。で、これはそのお礼って事でどうかな」

向日葵「えぇっ?」

櫻子「先輩だけずるーい!私にも食わせろー!」

向日葵「…あなたは本当、未来に生きてますのね」

向日葵「分かりました。まだまだ至らぬ所があると思いますが、それでもよろしければお作り致します」

京子「楽しみにしてるよ~♪ささ、食べて食べて」

向日葵「…それでは」パクッ

向日葵「あら、美味しい」

櫻子「そうだろ~♪」エッヘン

向日葵「何で櫻子が偉そうなんですの」

櫻子「まんまん、まんぞく~♪」キュップイ

向日葵「ご馳走様です」

京子(作戦成功)

向日葵「……櫻子」

櫻子「んー?」

向日葵「どうしてあなたはそんなに魅力的なんですの」

櫻子「はあっ?」

向日葵「お日様のように明るい笑顔、ウェーブのかかったふわふわな髪、くりっとしたつぶらな瞳が私を見つめ……ああっ、もう我慢の限界ですわ!」

向日葵「櫻子ーー!!どうか私と結婚して下さいましーー!!」

櫻子「えっ、嫌」

向日葵「」

向日葵「……玉砕しましたわ」ショボ-ン

櫻子「あ、ごめん。やっぱ今の無し」

向日葵「え?」

櫻子「向日葵はさ、もうちょっと自分に自信持った方が良いよね」

櫻子「お菓子作るの上手で、近くに居るとすっごく良い匂いがするし、おっぱいもおっきい。こんなの誰が見たってお嫁さんになって欲しいと思う。いや、思わない方がおかしい」

向日葵「それでは……」

櫻子「まぁなんだ、恥ずかしくってつい断っちゃった///」テレテレ

向日葵「も、もう!櫻子ったら///」テレテレ

櫻子「だけど結婚するにも、確か書類みたいなのが必要なんでしょ?あ~、書いた事ないからどうやれば良いんだろう」

向日葵「……」

櫻子「向日葵?」

向日葵「…あなた、もしかして忘れてる?」

櫻子「…?」キョトン

向日葵「二人で書いた、婚姻届」

櫻子「こん…いん?」

向日葵「そんな……あんまりですの」ポロポロ

向日葵「わたくしは…ひぐっ…ずっと忘れた事なんて…なかったのに…」ポロポロ

櫻子「ん~~」ポクポクポク

櫻子「あっ!」チーン!

櫻子「なんてこったい…!」ガッテム!

向日葵「」ポロポロ

櫻子「う~わ、マジでごめん!ねぇ、私が悪かったから泣き止んで」

向日葵「」ポロポロ

櫻子「お詫びに何でも一つ、言う事聞いてあげるから」

向日葵「」ピクッ

向日葵「…本当?」

櫻子「もち!」

向日葵「じゃあ……昔みたいに、ひまちゃんって呼んで」

櫻子「…!」

向日葵「わたくしもさーちゃんって……呼びたいの」

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「…ひまちゃん」

向日葵「…なぁに、さーちゃん」

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「にひひ///」

向日葵「うふふふ///」

向日葵「さーちゃん♪」

櫻子「ひーまちゃん♪」

向日葵「さーちゃん大好き♪」

櫻子「私の方がひまちゃんの事、大大大好きだもんねー♪」

向日葵「い~え、わたくしの想いは宇宙にだって届きますわ♪」

櫻子「よしっ、なら新婚旅行は宇宙行きで決まり♪」

キャッキャッ ウフフ♪

京子「……」

京子「私って、必要無くね?」

京子(…今ならあかりの気持ちが分かる気がするよ)

櫻子「だから違うって!」

向日葵「わたくしの目に狂いはありませんわ!」

京子(お?さっきまでイチャラブしてた筈なのに、何やら空気がおかしいぞ)

櫻子「わっかんない奴だな~」

向日葵「あなたに言われたくありません」

京子「こらこら二人共、喧嘩はやめなイカ」

向日葵「そうですわ。先輩に決めていただくのはいかが?」

櫻子「おっし、受けて立つ!」

京子「あの、全く話が見えないんですが」

向日葵&櫻子「「歳納先輩!」」

京子「はい!」

向日葵「櫻子と」

櫻子「向日葵」

向日葵&櫻子「「世界一可愛いのはどっち!?」」

京子「…ありゃりゃ、私の耳がおかしくなっちゃったのかな?」

向日葵「お互いがお互いを可愛いの繰り返しで、話が平行線になりまして」

櫻子「先輩ならこーへいかつ、てきかくな意見を出してくれると思いました」

京子「…それで、私にどちらかを選べと?」

櫻子「イェース!」

向日葵「宜しくお願い致します」

京子「……」

京子(う、うざーーい!!)

京子(既に二人の世界が出来上がってる=酔った勢いでリミッターが外れ、抑えが効かなくなるパターンと来た)

京子(例えるなら、どんなに美味しい物でも食べ過ぎれば身体に良くないって奴だよ)

京子(傍観者で居る分には面白いんだけど、思いっきり当事者なのは困る。ここはどうにか断ろう)

京子「私はほら、学年も違うし生徒会役員でもないから絡みが少ないでしょ?二人のどっちかを選べる程、親しくはないと思うんだ」

向日葵「そう言われると……確かに」

櫻子「あちゃー。どうする向日葵?」

向日葵「心配ご無用ですわ櫻子。今から仲良くなれば良いだけですの」

櫻子「おおっ、そっかー」

京子「…何だか話がどんどん進んでるけど」

向日葵「先輩、どうぞこちらへお座りになって下さい」ガタッ

京子(完全にアウェイだこれ)

櫻子「そこ、ちなつちゃんの席ですよ」

京子「マジで!?」ガタタッ!

京子「ほほぅ…これがちなつちゃんの…」

櫻子「そんじゃ私はあかりちゃんの席ー♪」スチャッ

向日葵「わたくしは櫻子の反対側へ」スチャッ

京子「へっへっへ…ちなつちゃんの温もりが伝わるようだぜ」

向日葵「…あら、そんなに温もりが欲しいんですのね」ガタガタッ

櫻子「ぬ、向日葵には負けん」ガタガタッ

京子(…ん?ひまっちゃんとちっぱいちゃん、席をくっつけて来たぞ)

向日葵「せ・ん・ぱ・い」ピトッ

京子「ふぃっ!?」

櫻子「あ、ずるーい!じゃあ私はこっち~♪」ピトッ

京子「おおっ!?」

京子(こ、これは空想でしか有り得ないと囁かれていた至高のシチュ…両手に花!)

向日葵「……」ムニュ

京子「…!」

京子「あの…ひまっちゃん」

向日葵「はい?」ポヨン♪

京子「…すんごい当たってる///」

向日葵「当ててますの♪」ポヨンポヨン♪

京子「ぐはっ!!」ズキューン!

京子(…まずい、非常にまずいですよこれは。自らの武器を最大限活用して、確実に落としに来てる。まさか、ここまでのポテンシャルを秘めていたとは……ひまっちゃん、恐るべし!)

櫻子「むむっ…私だって!」グイッ!

京子「おっ?」

櫻子「えいっ!えいっ!」グイッ!グイッ!

京子「……」

櫻子「…うぐぅ~」ポロポロ

京子「ちっぱ……大室さん?」

櫻子「…やっぱり私じゃ駄目ですよね。向日葵みたいにおっきくないし」

京子「だ、大丈夫。世の中、ちっちゃい方が好きって人もいるから」

櫻子「…先輩、気を使ってる」

京子「本当だって」

櫻子「…こんな私でも、仲良くなってくれますか?」

京子「勿論だよ」

櫻子「……」

櫻子「えへへ、良かった♪」ニコッ♪

京子「かっはぁっ!!」ズキューン!

京子(ちっぱいちゃんに色気は無い。だけど、普段元気な子が見せる弱い一面、それを克服した時に見せる極上の笑顔がここまで私の心を打つなんて。…そうか、これがギャップ萌えなんだね!)

京子「うへへへ…♪」

向日葵「いいですわね櫻子。同時に、同時にですわ」ヒソヒソ

櫻子「オッケー」ヒソヒソ

向日葵「歳納先輩」

京子「はっ!危ねぇ、思わずうっとりしちゃってた」

櫻子「私達からプレゼントがありまーす」

京子「プレゼント?」

向日葵「受けとって下さい」

櫻子「素直な気持ち」

向日葵「……」ズイッ

櫻子「……」ズイッ

京子「?」

向日葵&櫻子「「せーの」」

チュッ

京子「∵」

向日葵「か、顔から火が出そうですの///」テレテレ

櫻子「私も流石に、柄じゃなかったかな///」テレテレ

京子「∵」

向日葵「あら?先輩が固まられてますわね」

櫻子「せーんーぱーいー」ユサユサ

京子「!」

京子「本作に於ける登場人物は全員18歳以上です!」

向日葵「へ?」

京子「いやその、今のうちに言っておいた方が良いかなっと」

向日葵「訳が分かりませんわ…。ねぇ櫻子」

櫻子「…つまり、向日葵のおっぱいがぼいんぼいんなのは歳をごまかしてたからか。見事に騙されたー!」

向日葵「そんな訳ないでしょ!」バチコーンッ!

櫻子「あいたーっ!」

京子(ふぅ。この私ともあろう者が押されっぱなしとは、まさかのライバル登場かな)

櫻子「それで、結局どっちなんですか」

京子「何が?」

向日葵「惚けないで下さい。この子かわたくしか、はっきり選んでくださいな」

京子「…ああ~、そういやそうだったね」

京子(考えるんだ歳納京子。この場面を逆転させる勝利の鍵を…!)

京子「う~ん…まてまて…でも…」ブツブツ

向日葵「煮え切らないですわね。…なら、こうするまでですの!」ガシッ!

京子「うおっ!?」

京子(羽交い締めだと!)

向日葵「櫻子、歳納先輩の服を脱がしなさい」

京子「…冗談でしょ?」

櫻子「…マジ、なんだね」ゴクリ

向日葵「本気と書いてマジですわ」

櫻子「がってんしょうち!」ガバッ!

京子「その想い、一方通行にも程がある!」

向日葵「お静かに」クチオサエ

京子「むぐっ!」

櫻子「きらいじゃないも~ん♪」プチッ

向日葵「ここまで来たら後は何をしようと同じですわ。直接、身体で判断して頂きましょう」

京子「んんっ!?」

櫻子「きらいじゃないYO!」バサッ!

向日葵「覚悟して下さいね♪」ニコッ♪

京子(お、犯されるーー!!)

向日葵「あらあら、そう緊張なさらないで下さいな」

向日葵「ふっ」ミミニイキ
京子「んんっ!」ビクッ!

櫻子「先輩、エロ~い…」

櫻子「…私もさーわろっと」ムニュ

京子「ふむっ!」ビクッ!

櫻子「あ、私より大きい。…このこのこのこの!」ムニュムニュムニュムニュッ!

京子「むううううううっ!///」ビクビクビクンッ!

向日葵「櫻子ったらはしゃぎ過ぎですわよ。焦らして攻めるのも、一つのテクニックなんですから」

櫻子「りょうかーい」ムニュ

京子(ヤバいヤバいヤバい、完全にペースを握られてる。こうなったら大声を…って、口塞がれてるし!)

京子(…いや、仮に助けを呼べたとしても、こんな場面見られたら間違いなく学校中の噂になる!)

向日葵「…でも確かに先輩のこんな姿を見てると、色々したくなって来ましたわ」ハァハァ

京子(ゴッド!初めてあなたに祈ります、どうか私に千載一遇のチャンスを!)

向日葵「…これは浮気なんかじゃありませんの。単なる好奇心…そう、いわば練習」ハァハァ

スルッ

京子(ひまっちゃんの手が緩んだ!)

京子「いよっしゃああああっ!!」ガバッ!

向日葵「きゃっ!?」

櫻子「あっ!?」

京子「詰めが甘いよ二人共!」

京子「あーっはっはっは!私に不可能は無ーい!」ガラッ!

ダッダッダッ……


向日葵「……」

櫻子「……」

向日葵「…不覚でしたわ」

櫻子「向日葵のおっちょこちょーい」

向日葵「捻り潰されたいの?」ギロリッ

櫻子「あ、すいません」

向日葵「…まだ諦めませんわ」

櫻子「じゃあ…」ゴクリ

向日葵「追い掛けますわよ櫻子!」ダッシュ!

櫻子「それでこそ向日葵だぜ!」ダッシュ!

ここで>>1は夜食タイムに入ります
保守しないと罰金バッキンガムよ!

夜 食 終 了
ここから最後までは、ノンストップだぜー!

京子「あっぶねぇ~、まさに危機一髪」

京子「ラムレーズンも残り一個になったか。じゃあ最後は…」

ダッダッダッ…!

京子「ん?」

向日葵「見つけましたわ!」

櫻子「イェーィ!」

京子「馬鹿な、追い掛けて来ただと!?」

櫻子「もう何も怖くない!」

向日葵「これがわたくしの…全力全開!」

京子(ガチの本気モードじゃん!)ダッシュ!

京子「ぜぇっぜぇっ、何処か隠れる場所…お、あそこは!」

――生徒会室――

綾乃「えーっと、次の会議に提出する書類は…」

ガラッ!

京子「危なーーい!!」

綾乃「んぇっ!?」

京子「主に私がですけど!」

綾乃「と、歳納京子?」

京子「お願い綾乃、匿って!」ガシッ!

綾乃「ちょっ、肩を掴んで一体…ってか、顔が近い!///」

京子「お礼に私の大事な物上げるからさ」

綾乃「歳納京子の大事な物…って、まままま、まさか!?///」

ダッダッダッ…!

京子(来たーっ!)ガタガタッ!

綾乃「い、いきなりそんな事言われてもどう答れば良いか迷って……ねぇ、何で会長の机に潜りこんでるの?」

京子「まだ私には…大事な使命が残されてるんだ!」

綾乃「言葉の意味がこれっぽっちも理解出来ないのだけど…」

ガラッ!

向日葵「ジャッジメントですの!」

櫻子「お縄につきやがれーい!」

綾乃「じ、ジャッジ?」

櫻子「杉浦先輩、お疲れ様ですっ!」

向日葵「お聞きしたい事があるのですが、宜しいでしょうか」

綾乃「え、えぇ。何かしら」

櫻子「歳納先輩が来ましたよね!」

綾乃「!」

向日葵「急に見失ったので、一番近かった生徒会室に隠れたと思いますの」

綾乃「……」チラッ

綾乃「…そもそもあなた達は、どうして歳納京子を探しているのかしら」

櫻子「それは、秘密です♪」

綾乃「……」

綾乃「…いいえ、ここには来ていないわ」

向日葵「…そうですの」

櫻子「…う~ん、私達の勘違いか」

向日葵「みたいですわね」

向日葵「それでは、失礼いたします」

櫻子「ますっ!」

ガラッ

ダッダッダッ……

京子「ふぃ~。いやー、助かったよ」

綾乃「あなたの説明しない癖には、良い加減慣れたわ」

京子「それじゃ約束通り、大事な物あげないとね」

京子「綾乃、目つむって」

綾乃「ええええっ!?///」

京子「嫌?」

綾乃「…ッ!///」

メヲツムル

綾乃「こ、これで良いんでしょ///」

京子「んっふっふ~♪」ガサゴソ

綾乃「///」ドキドキ

京子「じゃっじゃ~ん♪」ピトッ

綾乃「ひゃっ、冷た!?」

京子「あははっ、驚いた?」

綾乃「……」

京子「綾乃?」

綾乃「…何、それ」

京子「ラムレーズン」

綾乃「…アイスクリーム?」

京子「如何にも!」

綾乃「…まさか、あなたの大事な物って…」

京子「これだよ」

綾乃「∵」

京子「?」キョトン

綾乃「あ……あぁ……」

綾乃「いやあぁぁぁっっ!!??」

京子「!?」ビクッ!

綾乃「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗したーー!!」ブンブン!

京子「ご、ご乱心!綾乃様がご乱心なされたぞ!」

綾乃「」ピタッ

綾乃「はぁぁぁっっ……」ズゥーン

京子(今度は落ち込んだ)

京子「…何か良く分かんないけど、大丈夫?」

綾乃「…余計な心配はノンノンノートルダムよ」ドンヨリ

京子(綾乃がこんなに情緒不安定だったなんて……。生徒会副会長ともなれば、やっぱストレスとかあるんだろうな)

京子(ならいっちょ、励ましてやるか!)

京子「あ~やの」

綾乃「…今は構わないで」

京子「はい、あ~ん♪」

綾乃「∵」

京子「あ~ん♪」

綾乃「なななな、何をやってんのよ!?///」

京子「何って、私がラムレーズン食べさせてあげる」

綾乃「そそ、そんな事出来る訳ないじゃない!」

京子「人の好意は素直に受け取るもんだ。ほれほれ♪」

綾乃「…あなたって人は」

綾乃「……」

綾乃「…少し、勇気を出して見ようかしら」

京子「え?なんだって?」

綾乃「なんでもナイアガラよ!」

綾乃「歳納京子」

綾乃「あなたの大事な物……私に、下さい」

京子「も~、私と綾乃の仲じゃん。遠慮なんかすんなって」

綾乃「……ばか」

京子「ほら、あ~ん♪」

綾乃「あ、あ~ん」パクッ

京子「美味しいだろ」

綾乃「…うん、美味しい♪」

綾乃「…おかわり、ちょうだい?」

京子「あ~ん」

綾乃「あ~ん」パクッ

京子「……」

綾乃「……」モグモグ

京子「…えーっとさ、やっぱこれ結構恥ずかしいわ///」テレテレ

綾乃「でも、たまにはこういうのもアリなんじゃない///」テレテレ

綾乃「……」ポケーッ

京子(これで私の持ってたラムレーズンは打ち止め。途中何度も挫折しそうになったけど、よく耐えた私!)

綾乃「……」ポケーッ

京子(しかし綾乃の奴、食べ終わってから一言も話すそぶりがないぞ)

京子「もしもし、綾乃さん?」

綾乃「歳納……京子……」トロン

京子(あれ、何か目の焦点が…)

綾乃「えいっ」ガシッ

京子「な!?」

京子(頭を掴まれた!)

綾乃「ん……」

チュッ

京子「!!」

綾乃「んぷうっ…」ヌチュッ

京子(綾乃にキスされちゃった!)

綾乃「ほしのぅ…ひょうこぅ…」モゴモゴ

京子(しかも長い!)

綾乃「んんんんっ……」ヌリュッ

京子(舌がーー!)

綾乃「ん…く…んんっ…」ジュッジュルルッ

京子(あ、でもさっき食べたラムレーズンの味がして……美味しい)

綾乃「…ぷはぁっ」ツツーッ

京子(うわぁ……糸、引いてる…)

京子「」ドキドキ

綾乃「」ドキドキ

京子「あの、さ…」

綾乃「…何も、言わないで」

京子「え?」

綾乃「///」カアーッ!

京子(綾乃の奴顔真っ赤……なんだろう、すげぇ可愛い)

京子(…少し、いたずらしたくなっちゃう)

京子「綾乃」ガタッ

綾乃「……」

京子「おいで」ポンポンッ

綾乃「……」コクン

ちょこん

京子(この体勢はなんて言ったっけ…。ああそう、対面座位だ)

京子「綾乃……」

綾乃「歳納、京子……」

京子「んっ…」チュッ

綾乃「んんっ…」チュッチュッ

京子(あの綾乃がここまで大胆になるとは…実際、酔ってみないと分からないもんだね)

京子(…じゃあ、私自身は?)

綾乃「うっ…むぅっ…」ピチャッピチャッ

京子(チョコレートボンボンにラムレーズンを食べて。トドメには甘い…とっても甘いキス)

京子(…ミイラ取りがミイラに、ってか)

綾乃「んぷ…ふむぅ…」クチュクチュ

京子(けど、もうどうなったっていい。だって綾乃とのキスが……こんなに気持ち良いんだもん)

京子「んっんく、んっ…」ニチャッヌチャッ

綾乃「んぷっ…くふぅっ…」ジュルルルッ

ぷはっ

京子「はぁっ…、はぁっ…」

綾乃「はぁっ…、はぁっ…」

京子「……もう、終わり?」

綾乃「……」フルフル

綾乃「……え、き」

京子「はっきり言わなきゃ分かんない」

綾乃「あ、あなたの…!」

京子「うん」

綾乃「唾液……をね。もっと、欲しいです」

京子「…凄い事言うね」

綾乃「そりゃだってあなたは……私の、特別だもん」

京子「…ありがとう」ナデッ

綾乃「あっ…」トロン

ガラッ!

京子&綾乃「!?」

櫻子「やっぱここしかないって」

向日葵「でも杉浦先輩は…」

京子&綾乃「∵」

向日葵&櫻子「∵」

京子「や、やっほー……」

櫻子「お、おっはー……」

綾乃「こ、こここれには深い訳があるようで実はそうでもないような…!」

向日葵「…その体勢で何を言っても、説得力がありませんわ」

綾乃「あわわわわ…」アタフタ

向日葵「この落し前…一体どうつけてくれやがりましょうですの」

櫻子「ジャッジメントターイム!」

京子「来い、綾乃!」ガシッ!

綾乃「は、はい!」ギュッ!

ガラッ!

櫻子「また逃げられた!」

向日葵「なんて往生際の悪い…!」ギリギリ

ダッダッダッ……!

綾乃「歳納京子…!」

京子「ほらほら、今は走って走って!」

綾乃「後悔してない…?」

京子「何が?」

綾乃「私と、その…あんな事しちゃって」

京子「……」

綾乃「ごめんなさい。自分でも、気持ちを抑える事が出来なかったの…」

京子「……」

京子「…よし、ちょっと休憩しよっか」

京子「ふぅ…」

綾乃「…あの」

京子「綾乃って、本当に馬鹿だな」

綾乃「は、はぁっ!?」

京子「今から言う私の質問に答えて」

綾乃「何を…」

京子「いいから」

綾乃「…うん」

京子「綾乃にキスされた時、私は嫌がった?」

綾乃「…いいえ、そうは感じなかった」

京子「私以外の人に同じ事出来る?」

綾乃「…多分、無理」

京子「最後の質問。どうして私は、綾乃の手を取って一緒に逃げているんだろう」

綾乃「…!」

京子「今、頭に浮かんだ言葉。それが…正解だよ」

京子「ちゃんと責任は取るからさ。改めて、これからもよろしくね」

綾乃「…うぅっ」ポロポロ

京子「あれ、綾乃泣いてる?」

綾乃「ちがっ!これは、その……嬉し過ぎて自然と涙が溢れたとか、全然そんなんじゃないんだから!///」

京子「はいはい♪」

ダッダッダッ……!!

向日葵「今度は逃がしませんわ!」

櫻子「きぃぃぃーん♪」

京子「しまった!」

綾乃「待って、二人の他にも!」

千鶴「…私にとって一番最悪なルートを選んだか。歳納なんたら……お前を、殺す!」

ちなつ「先輩、まだ実験は終わっていませんよ♪」

結衣「京子には私が必要なんだ。さあ、返して貰おうか」キラッ☆

綾乃「千鶴に吉川さん、船見さんまで…」

京子「…綾乃、私を信じろ!」ガシガシッ!

綾乃「へっ!?」

京子「ふんぎぎぎぎっ…!」

結衣「京子の奴、一体…」

ちなつ「あの体勢は…もしや!」

京子(今こそ燃え上がれ、私の小宇宙!)

京子「おりゃああああっ!」ガバーッ!

千鶴「なん…だと!?」

櫻子「向日葵、あれって…!」

向日葵「…ええ。あれこそ万国共通、嫁が嫁と認められる伝統の儀式……お姫様だっこ、ですの!!」

綾乃「」プシューッ

ちなつ「杉浦先輩、ショックで気絶しちゃってますね」

結衣「綾乃には刺激が強すぎたか」

京子「こ、これが……私の本気じゃーーい!!」

千鶴「…ふっ、負けたよ」

向日葵「実に感動的なシーンですわね…」

櫻子「羨ましい~」

結衣「京子、綾乃。二人の門出を祝して、私達からささやかなおめでとうを言わせてくれ」

ちなつ「あ、それ良いですね♪」

千鶴「…賛成」

向日葵「ですわ」

櫻子「いっちょやりますか!」

結衣「おめでとう」パチパチ

ちなつ「おめでとうございます」パチパチ

千鶴「おめでとう…」パチパチ

向日葵「おめでとうですの」パチパチ

櫻子「ひゅーひゅー!」パチパチ

京子「みんな……ありがとーう!!」

京子「綾乃、綾乃」ユサユサ

綾乃「ん…うぇっ?私、確か…」

京子「とっても大切な想い、伝えるよ」

綾乃「はへ…?」

京子「すーーはーー……ごほんっ」

京子「綾乃ーーっ!愛してるぞーーっっ!!」

綾乃「」プシューッ

――廊下――

りせ「……」テクテク

千歳「うふふふっ…あはははっ…」ドクドク

りせ「!?」

千歳「あ、会長…お疲れ様ですー」ドクドク

千歳「えっと、足元滑らんように気をつけて下さいね。床一面、血の海になってますから」ドクドク

りせ「……?」

千歳「いや~、実はとんでもないもんを見てしまいまして。綾乃ちゃんが歳納さんに、お…おひ…おひめさがっはあっっ!!」ドブシャーッ!!

りせ「!?」ビクッ!

千歳「ぬはあぁっっ……。思い出しただけでこの破壊力、強烈やね~~」ドクドク

りせ「……」ポロポロ

千歳「もしかして、うちの事心配してくれてはります?」ドクドク

りせ「……」コク

千歳「おおきに…。でも、そろそろ限界みたいや」ドク…ドク…

千歳「…会長。私の最後の言葉、聞いて貰えますやろか?」ドク…ドク…

りせ「…!」フルフル

千歳「ええんです。池田千歳14歳、我が人生に一片の悔いもありはしまへん」ドク…ドク…

千歳「既にこちらの世界に目覚めたお人。これから先、目覚めるであろうお人も。いつか、声を大にして叫んでや…!」…ドクン!


千歳「百合……万歳!!」


ガクッ

りせ「ーー!!」

――ごらく部――

あかり「誰も来ないなー」

あかり「……」キョロキョロ

あかり「よ~し、今の内に目立つ用の思い付いたネタを練習しておこう」

あかり「……せーの」

あかり「あかりが今回も空気扱いなのは、この>>1に強いられているんだ!」ズバーンッ!

あかり「…えへへ、流石にちょっと恥ずかしいかな///」

あかり「……」

あかり「もしかして、これであかりの出番終わりですか!?」

>>1(コクン)

あかり「そんなぁーっ!皆さんきっと、私が酔っちゃった姿を見たいですよね、そうに決まって…!」

\アッカリーン/

読んでくれた人達、ありがとう!
ゆるゆりSSはこれが初めてだったけど、楽しんで貰えたなら幸いです
…ちなみに今回のシチュエーションの内、どれか一つが>>1の実体験を元に構成されていたり……今日はさくひまサンタも公開されて、正しく百合万歳でした!

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