千早「風邪をひいたわ」真「…ゾクゾクするよ!!」 (49)




雪歩「3回に分けて注ぐといいんですぅ、そうそう…」

真「こ、こ、こう!?」

雪歩「そう、ゆっくり回しながら…」

真「ゆ、ゆ、ゆっくり……回しながら……」

雪歩「うん、上手だよ…その調子…」

真「……ふぅ!!よし、これでどうかな雪歩!?」

雪歩「完璧だよ、真ちゃん!」

真「ありがとう雪歩〜!これでまた一歩理想の女の子に近づいた気がするよ!!」

雪歩「う、うん…。でもお茶なら、私がいつでもいれてあげるのに。」

真「じゃあ、ボクのお茶は雪歩にお願いしちゃおうかな〜。で、雪歩のお茶はボクがいれてあげる!」

雪歩「えへへ、嬉しいなぁ。」

真「じゃあさっそく、飲んでみて!」

雪歩「……、うん、おいしい。」

真「へへっ、やーりい!」

雪歩「本当においしいよ、真ちゃん。」

真「ホント!?雪歩にそう言われると自信つくなぁ!」


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雪歩「せっかくだから、皆にも飲んでもらったらどうかな。」

真「…!!そうだね!!よーし、ボクの女子力をみんなに見せつけちゃうぞー!」

雪歩「ちょうど千早ちゃんがソファーにいるよ。はい、お盆。」

真「ありがとう雪歩。雪歩は気が利くなぁー」

雪歩「えへへそんなー」

真「よしっ!!お盆にお茶、オッケー!じゃ、行ってくるよ、雪歩!」

雪歩「行ってらっしゃい、真ちゃん。」

雪歩(……男らしいなぁ。)


千早「〜〜♪」

真「コホン、千早お嬢様。」

千早「ん、真。何かしら。」

真「お茶でございます。」

千早「あ、ありがとう。」

真「……。」



真「…どう?」

千早「とってもおいしいわ。」

真「!!」

千早「さすが萩原さんね。」

真「!?」

千早「…?どうしたの?」

真「……そっ…それ、ボクが淹れたんだけど…」

千早「え?そうなの?」

真「……」

千早「ごめんなさい、真がお茶を淹れてくれるなんて思いもしなかったから…」

真「……!?」


千早「それにすごくおいしいから、てっきり萩原さんが淹れたものだと…」

真「ひ、ひ、ひどいよ…千早…!」

千早「え…っ、そ、そうね、間違えて悪かったわ。」

真「ボ…ボクのことなんだと思ってるんだよー!」

千早「もう、どうしてそんなに怒っているのよ…。お茶、おいしかったわよ?」

真「………本当?」

千早「本当よ。」

真「ボク、女の子らしい?」

千早「え?」

真「お嫁さんにしたいタイプ?」

千早「え、いや、真はやっぱりカッコイイ路線の方が似合うと思うわ。」

真「お茶美味しかったのに…!?」

千早「料理ができる男の人も素敵だと思うのだけど。」


真「僕は女の子だよっ!!もー、ひどいよ千早!…確かに千早とか雪歩の方が女の子らしいけどさ…」

千早「女らしい…?は、初めて言われたわ、そんなこと…」

真「いや、女らしいとは言ってないけど。」

千早「……どっ…、どう違うのかしら…」

真「だからー、女らしいっていうのはホラあずささんとか貴音とか…こう、出るとこ出てるっていうかー」

千早「…72が言いたいのかしら……真。」

真「あー、そういう意味では千早よりボクの方が女らしいってことになるかなー?」

千早「なな、72を言っているの…?」

真「そうか!じゃあ焦ることなかったんだ、あーよかったよかったー」

千早「…真、もしかしてあなた、根に持ってるわね?」

真「72が?」

千早「くっ…」

真「ふっ」


千早「……真。私、一人暮らしをしているのよ。」

真「……?そ、それがどうしたのさ…」

千早「自分のことは全て自分でしなくちゃいけないの。つまり…」

真「……はっ」

千早「掃除・洗濯・炊事、すべてが身に付いているというわけ。」

真「……!」

千早「お嫁さんにしたいタイプって……そういう女性のことじゃないかしら?」

真「うぐぐぐ……!!」

千早「いわゆる家庭的な女性、ってやつね。」

真「ず、ずるいぞ千早!」

千早「今度からその路線で売り出してもらうよう、プロデューサーにお願いしてみようかしら。」

真「じゃ、じゃあボクだって、セクシー路線で売り出してもらおうかなーっ」

千早「そうよね。家庭的で女の子らしいアイドルっていうのは、真には難しそうだものね。」

真「お茶は淹れられるよ!」

千早「それだけじゃちょっと家庭的とは言えないわね。」

真「なんだよっ、お姉さんぶって!」

千早「お姉さんだから仕方ないわね。」

真「お姉さんってスタイルじゃないみたいだけど!」

千早「なっ…、スタイルは関係ないでしょう!?」

雪歩「真ちゃんどうだっ……」


雪歩(…な……なんでケンカになってるんだろう……)



真「あっ、雪歩!」

千早「萩原さん。お茶、おいしかったわありがとう。」

真「だから淹れたのはボクだってばー!」

雪歩「あ、あの、2人ともどうしたの…?」

真「ねぇ雪歩っ!!」

雪歩「ひゃ…!ち、近いよぅ、真ちゃん…」

真「雪歩は、ボクと千早、どっちが女の子らしいと思う?」

雪歩「え?お、女の子らしい…?」


雪歩(う、うーん……?イメージ的にはやっぱり千早ちゃんの方が女の子らしいとはおもうけど、でも真ちゃんもすごくかわいいし、ある意味いちばん女の子だし…女の子だからこそイイ!っていうのはあるし……うーんうーん…)


雪歩「ま、真ちゃん…かなぁ…」

千早「萩原さん!?!?」


雪歩「あ、千早ちゃんが女の子らしくないって言ってるんじゃない、よっ……!?きゃ…!?」

真「ありがとう雪歩…っ、大好きだよ!!」

雪歩「ふわあああああああ真ちゃあああああん!?!?」

真「雪歩のこと、信じてた…」

雪歩「はわわわわわあのあのあのあの」

千早「ふふっ、萩原さん。真って本当にかっこいいわね。」

雪歩「は、はいぃ!!か、かっこよすぎて、わた、わたし、もう…」

真「……」

千早「……ふっ」

真「雪歩。」

雪歩「な、なぁに?真ちゃんっ」

真「ボクって…カッコイ…」

雪歩「うん!!!世界一かっこいいよ!!!!」

真「……」

千早「あら、世界一かっこいいなんて。すごいわ真。」


真「千早……雪歩を利用したね!?」

雪歩(あ、あれれ!?またケンカ…!?)

千早「あら…私は何も言ってないわよ。ね、萩原さん。真はかっこいいわよね。」

雪歩「え、えっと…あの…」

真「雪歩ぉ〜〜」

千早「特に萩原さんとは、こういう言い方もおかしいけれど、お似合いだと思うわ。」

雪歩「はぅ…っ!」

真「お、お似合い〜!?なんだよそれ〜」

雪歩「…!!ま、真ちゃん、い、嫌…?」

真「い、嫌ってわけじゃ…、あああごめんね雪歩!泣かないで!」

千早「優しいわね、王子様。」

真「ち、千早ー…!」


千早「なんなら、私が教えてあげてもいいわよ。掃除とか、洗濯とか…。お姉さんらしく、ね。」

真「うぐぐぐ…、こうなったら、勝負だ!!千早!!」

千早「望むところよ、真。」

雪歩「ふ、ふぇぇ…?」

千早「場所は…、私の家でいいかしら?」

雪歩「えっ」

真「ああ。方法は?」

千早「分かりやすく、そうね、私を、満足させてちょうだい。」

雪歩「え…、えぇぇぇぇえええぇぇぇっ!?」

真「ふふ…、つまり、千早のお嫁さんを完璧に演じろってことだね?」

雪歩「ふぇっ!?真ちゃん!?」

千早「お嫁さん…はハードルが高いから、家政婦という設定でもいいわよ。」

真「むしろその方が燃えるよ。奉仕のプロだからね。」

雪歩「…はわ…っ、はわわわ……」

真「手加減しないからね!」

千早「期待しているわ。」


雪歩(どどどどどうしよう…!プロデューサーに報告した方がいいのかなぁ…!?二人ともアイドルなのに、だっ、だめですぅ!!か、か、過激すぎますぅ!)

千早「それじゃあ明日、スケジュールが終わり次第私の家に来て頂戴。ちょうど私、明日はオフだから。」

真「わかった。」

千早「精一杯、散らかしておくわ。」

真「ああ、燃えるね。」

雪歩「ま、真ちゃ…、やめた方が…」

真「止めないで雪歩!!これは僕の挑戦なんだ…」

雪歩「ちょ、挑戦って…」

真「これで自信がついたら…、雪歩。雪歩にも、したいことがいっぱいあるよ。」

雪歩「!?!?」

真「いつも思ってたんだ。雪歩に何かしてあげられたらなぁって。」

雪歩「……いっ…いつも…!?」

真「ほら、いつもお茶とかいれてくれるし…」


雪歩「真ちゃん…、私のこと…そんな風に見てたの……!?」

真「え?う、うん!僕だってされるばっかりじゃないよっ?」

雪歩「ひぅっ………ま…、…ま……!」

真「楽しみにしててね、雪歩!」

雪歩「真ちゃんのエッチ〜〜〜!!」

真「えっ!?どうし…あっ、ど、どこ行くんだよ雪歩〜〜!!」

千早「…萩原さん、どうしたのかしら。」

真「エッチ…って……ボク何かしたかな?」

千早「さっき抱きついていたじゃない。」

真「あっ、それか〜。」

千早「萩原さん…嬉しそうに見えたけれど…」

真「女の子ってよくわかんないなぁ。」

千早「そうねぇ…」

真「……」

千早「……」


真「……わかんないってほどでもないけど」

千早「複雑だからこそ女心よね。」

真「と、とにかく明日、覚悟しててよね!」

千早「掃除洗濯はともかく、真の手料理は…、ちょっと怖いわね。やっぱりやめておこうかしら…」

真「なんか言った?千早お嬢様。」

千早「いいえ何も。覚悟を決めるわ。」



翌日。765プロ事務所。

雪歩「ねぇ真ちゃぁん…、本当に今日千早ちゃんのお家に行くの…?」

真「もちろん!!逃げるわけにはいかないよ!!」

雪歩「……真ちゃんのそういうところ、すごく立派だと思うけど…」

春香「なになに〜!?真、千早ちゃん家行くの〜!?」

真「うん。」

春香「いいなぁ、楽しそう〜。ねぇねぇ、私も行っていいかなぁ?」

真「ごめん春香、悪いけど遊びに行くわけじゃないから…」


春香「ふぇ、そうなの?打ち合わせか何か?」

雪歩「春香ちゃん、ふた、二人はね…」

真「それに春香が来たら、ボク、春香に頼りっきりになっちゃうと思うし…」

雪歩「…っ!?!?」

春香「んー?どゆこと?」

真「だって春香の方が色々知ってるし…」

雪歩(ま、真ちゃんてばぁ…デリカシーなさすぎだよぉ…!)

真「だから今回は、ごめん!」

春香「わ、わかった。2人が何するのかわからないけど、がんばって!」


アオイイイイイイイトリイイイイイイイイイイイイイ


真「…ッ来たな!」

春香「あはは、私も千早ちゃんからの着信、蒼い鳥にしてるー。」

雪歩「えへへ、私もー」

真「……これは…!」

春香「えーと、from千早“風邪をひいたわ”……ええっ、大変!!」

真「……ゾクゾクするよ!!」

春香「えぇ!?ゾクゾクしてるのは千早ちゃんだと思うよ!?」

雪歩「…違うんだよ春香ちゃん…、これは2人のその…なんというか……設定というか…」


真「ここにきて難易度を上げてくるなんて…。じゃあ、ボク行ってくるね!」

春香「えっ、行くの?あ、お、お見舞い…ってこと…?」

真「まぁ、そうなるのかな…!!燃えるよ!!」

雪歩「…そうなるんだよね……2人にとっては…」

春香「それじゃやっぱり私も行くよ。心配だし…」

真「安心して、春香。」

春香「へっ!?ちっ近いよ真!」

真「ボク、千早を完璧に看病してみせるから!!」

春香「……おおー…頼もしい…、けど、本当に大丈夫?」

雪歩「大丈夫だと思うよ、春香ちゃん…。」

春香「そう?じゃあ、任せたよ、真!千早ちゃんに明日も仕事だからくれぐれも無理しないようにって伝えて!」

雪歩「……それはどうかなぁ…」

真「オッケー!それじゃ、また明日。お疲れ様っ!」

春香「お疲れー」

雪歩「ま、まことちゃ、……行っちゃった…」

春香「やっぱりちょっと心配だよねぇ。」


雪歩「う、うん…すごく…」

春香「私、後で行こうかなぁ。」

雪歩「だだだだだだめですぅ!!!」

春香「ふぇっ!?な、なんで!?」

雪歩「あっ、う、うー、そのぉ…、ほ、ほらぁ、春香ちゃん、明日も朝からお仕事でしょ?」

春香「う、うん」

雪歩「最近スケジュールも埋まってきてるし、春香ちゃんこそちゃんと休まなきゃだめだよ!自分のお家で、ゆっくり!!」

春香「そ、そう?ゆ、雪歩にそこまで言われちゃうとね…」

雪歩「だから、ね!真ちゃんに任せよう!」

春香「…ん、そだね。そうする。ありがと雪歩。」

雪歩「ううん!……ホッ。」




ピーーーンポーーーン


真「たのもー!!」


…ガチャ


千早「……えっ」

真「来たよ、千早!」

千早「ちょ…、私、風邪をひいたってメールしたじゃない。」

真「うん、僕も手加減しないよ!!ジャンジャンバリバリ看病して、女子力を見せつけちゃうんだからね!!」

千早「…はぁ。結構よ。」

真「はぁ!?なんだ、気が変わったの?じゃあ普通に掃除洗濯をじゃんじゃん、」

千早「そういうわけじゃなくて、…っゴホゴホ!!…ケホッ」

真「千早…?」

千早「悪いけど今日は帰ってちょうだい…ケホッ、ケホッ」

真「千早、もしかして風邪ひいてる?」

千早「だから最初からそう言ってるじゃないの!…ゴホッゴホッ…!」

真「なんだよ、それなら早く言ってよ。」

千早「だから最初から…。まぁいいわ、そういうことだから今日のところは」

真「じゃあ、お邪魔しまーっす」

千早「え、ちょっと、真…」


真「とりあえず、千早は横になってなよ。」

千早「真、うつったらまずいんだから。お願い、帰ってちょうだい。」

真「それを言ったら千早だって、治さなきゃまずいだろ?」

千早「あなた、明日もレッスンあるでしょう?」

真「千早と一緒にね。」

千早「もう…、ああ言えばこういう…」

真「また言い合いになっちゃいそうだ。」

千早「そうよ、熱が上がるわ。だから、キャッ…」

真「じゃ、力ずくで黙らせるしかないよねー」

千早「力ずくって…ちょ、ちょっと真…」

真「千早軽いなぁ。寝室はどこ?」

千早「…そっちよ。はぁ、もう…」


真「よいしょっと…。到着ー」

千早「真。力ずくって言うのは、女らしさとはかけ離れていると思うわよ?」

真「女子“力”って言うじゃないか。」

千早「はぁ…。ごめんなさい、横になるわね。」

真「うん、ゆっくり寝てて。あ、家の中ちょっとさわるよ。」

千早「ええ。ありがとう、迷惑かけるわね。」

真「えっとタオルとー…」

千早「……女子力、ね。」

千早「



真「お待たせ〜。はい、千早お嬢様。ちょっと頭をあげてくださいねーっ。」

千早「んー…」

真「よっ…と、どう?」

千早「…気持ちいい…」

真「じゃ、はい。タオルも。」

千早「ふぁ……」


すまん

×千早「

○千早「……」


真「これでよしっ、と!!千早、熱はあるの?」

千早「…測ってないわ。」

真「えぇっ、だめじゃないか!」

千早「体温計、買ってないのよ。」

真「もう、仕方ないなぁ…じゃあ、」

千早「ちょっと待って真、」

真「え?」

千早「そ…それはさすがにだめよ。」

真「熱測るだけだよ?」

千早「なんというか、ちょっと女子力が高すぎる…と思うわ…」

真「まあ、確かに少女漫画でよく見るけど…。…少女漫画で…」

千早「……真」

真「し、してもいいかなっ?千早!!」

千早「病人で遊ばないで欲しいわね。それに少女漫画ではだいたい、熱を測るのは男の子の役目でしょう?」


真「そっか、残念。」

千早「残念だったわね、……っ!!まこ、」

真「うん、やっぱりちょっとあるよ、熱。」

千早「……でしょうね。びっくりさせないで欲しいわ…」

真「うーん、熱を下げるには…」

千早「さっき携帯で調べたのだけど、熱は無理に下げる必要はないそうよ。ウイルスと闘っている証拠らしいから。」

真「でもつらいだろ?」

千早「動けないほどではないわ。少し頭痛がするくらい。私としてはもう、一気に熱を上げて、一気に治したいくらいよ。」

真「…千早。」

千早「ん?」

真「千早、キレイだよ。」

千早「……は?」


真「熱、上がった?」

千早「………寝るわ。」

真「もー。つっこんでくれてもいいじゃないかー。」

千早「冗談のつもりだったなら安心したわ。」

真「雪歩はすぐ赤くなるんだけどな。」

千早「それじゃ、萩原さんが風邪をひいた時はそう言ってあげなさい。」

真「そういえば雪歩、今日もまだちょっと様子がおかしかったよ。」

千早「あら、そうなの?」

真「やっぱり気に障ることしちゃったのかなぁ…」

千早「萩原さんに直接聞いてみればいいんじゃないかしら。」

真「うーん、なんとなく聞いてみたんだけど、はぐらかされちゃって…」

千早「そう…。私も治ったら、それとなく聞いてみるわ。」

真「ありがとう。」

千早「ううん、…こちらこそ…」

真「え?なんか言った?」

千早「…いえ…」


真「……」

千早「……」

真「……」

千早「……」


2人「……あの、」


真「なっ、なんだよ千早っ」

千早「お先にどうぞ。」

真「千早が先に言ってよ!」

千早「……また言い合いになってしまうわね。」

真「…そ、そーだね…。……あの、さ、千早…」

千早「…昨日は、悪かったわね。」

真「ちょっ…!ずるいよ千早〜〜ボクが先に言おうと思ったのに〜!」

千早「ふふ、私の方が年上だもの。先に謝らせてちょうだい。大人げないことをしたって思ってるわ。ごめんなさい。」


真「ぼ、ボクの方こそ…、ごめん。千早の気にしてること…」

千早「いいわよ、別に。それに今日こうしてきてくれたんだもの、むしろお礼を言わなくちゃいけないわね。」

真「へへ…、ボク、ちょっと勘違いしちゃってたけどね。」

千早「そうよ。メールを無視して来るんだもの、驚いたわ。…でも、その、……ちょっと、嬉しかった…」

真「え…」

千早「その…少し心細かったから。…真が来てくれて…う、嬉しかった…」

真「へへっ、千早〜〜」

千早「な、何よ…」

真「かわいいな〜〜千早〜〜」

千早「…熱が上がるからやめてちょうだい。」

真「あげてるんだよ〜〜」

千早「まったくもう…。」


なんということでしょう…

千早の方が…年下だったのです……


本当にすまん…大人っぽいから18だと思い込んでいた…

16なのに、あんなに一生懸命がんばってるんだね…えらいなあ…


なおして続き…書くね…


「お姉さんだから仕方ないわね」

は、自立じている、という意味でとらえて頂けると…とってもありがたいです…!


訂正


真「……」

千早「……」

真「……」

千早「……」


2人「……あの、」


真「なっ、なんだよ千早っ」

千早「お先にどうぞ。」

真「千早が先に言ってよ!」

千早「……また言い合いになってしまうわね。」

真「…そ、そーだね…。……あの、さ、千早…」

千早「…昨日は、悪かったわね。」

真「ちょっ…!ずるいよ千早〜〜ボクが先に言おうと思ったのに〜!」

千早「私が先に間違えたんだもの。悪いことをしたって思ってるわ。ごめんなさい。」


真「ぼ、ボクの方こそ…、ごめん。千早の気にしてること…」

千早「いいわよ、別に。それに今日こうしてきてくれたんだもの、むしろお礼を言わなくちゃいけないわね。」

真「へへ…、ボク、ちょっと勘違いしちゃってたけどね。」

千早「そうよ。メールを無視して来るんだもの、驚いたわ。…でも、その、……ちょっと、嬉しかった…」

真「え…」

千早「その…少し心細かったから。…真が来てくれて…う、嬉しかった…」

真「へへっ、千早〜〜」

千早「な、何よ…」

真「かわいいな〜〜千早〜〜」

千早「…熱が上がるからやめてちょうだい。」

真「あげてるんだよ〜〜」

千早「まったくもう…。」


真「へへっ、まだ勝負は終わってないもんね〜」

千早「勝負?」

真「徹底的に千早のお世話をして、ボクが女の子らしいことを認めてもらうって!」

千早「た、確かにそう言ったけど…」

真「絶対に千早の風邪を治してやるんだから!へへー」

千早「真……」

真「さっ、何がお望みですか?千早お嬢様!」

千早「ふふ…、じゃあ、真の女子力ってやつを見せてもらおうかしら。」

真「よっし!じゃあ…、えーっと…」

千早「どうしたの顔を近づけて。また熱を測るの?」

真「いや、うーん…」

千早「……?」


真「千早、本当に治したい?」

千早「…ええ、もちろん。」

真「そっか、わかった。じゃあ、キスするね。」

千早「え?…ちょちょ、ちょっと待って真、…ま、真ってば…っ!も、もう!!」

真「いてて…、叩くことないだろー」

千早「言い訳なら、一応聞くわよ。……ハァ、…眩暈が…」

真「だって少女漫画って、だいたいキスすると治るじゃないかー」

千早「そ、そんな魔法あるわけないでしょう?もう…呆れた…」

真「魔法じゃないよ。うつせば治るって言うだろ?」

千早「……うつせるわけないでしょう?」

真「ボクなら大丈夫だよ。鍛えてるし。」

千早「そういう問題じゃないわ。仕事にも支障がでるし、真は体を張る撮影だって多いじゃない。それに」

真「はいはい分かってますよお嬢様ー。」

千早「そのお嬢様っていうのも恥ずかしいからやめてちょうだい。」

真「怒ると熱上がるよ?」

千早「くっ…」


真「はい、横になってー」

千早「……はぁ。やっぱり横になった方が楽ね…」

真「具合、どう?」

千早「あのねぇ…」

真「お、怒らないでよ〜。でも…どう?明日事務所に来られそう?」

千早「ん…、正直微妙なところだけど…行くしかないわ。」

真「春香が、無理しないでねって言ってたよ。」

千早「春香が?…そう。お礼を言わないとね。」

真「千早、おでこに手、あてるね。」

千早「今度はやけに紳士的ね。…ん、」

真「…熱い。」

千早「気持ちいいわ…」


真「…やっぱりボク、千早にキスしたいよ。」

千早「真。」

真「何?」

千早「ちゃらいわ。」

真「なっ!そ、そういうつもりじゃ…」

千早「嫌よ。私、ファンに恨まれたくないもの。」

真「誰にも言わないよ。…千早、本当は今すごくしんどいだろ?」

千早「……大丈夫だってば。」

真「でも…、つらそうだ…」

千早「…本当に大じょ…」

真「……」

千早「……本当に誰にも言わない?」


真「うん。もちろん千早が忘れて欲しいなら、すぐ忘れるし、」

千早「あら、忘れちゃうの?」

真「へっ?ち、千早?」

千早「私は忘れないわよ?…ファーストキスだもの。」

真「そ、そうなの!?……じ、実は、ボクも…」

千早「……」

真「……」

千早「……なんか、恥ずかしいわね。」

真「……や、やっぱり、やめとこっか、はは…」

千早「そ、そうね…そうしましょう…」

真「……」

千早「……」

真「あ、あの、お、落ち着かないんだったらボク帰るけど…っ」

千早「えっ」

真「えっ?」

千早「あ、い、いえ…」


真「……なんですか?お嬢様。」

千早「…ふふっ」

真「えっ、な、何?」

千早「ずっと思っていたけど、真がやると、家政婦というより執事ね。」

真「な、なんだよそれ〜。」

千早「褒めているのよ。とっても頼りになる執事だわ。」

真「嬉しいような、嬉しくないような…複雑。」

千早「ちょっとだけわがままを言ってもいいかしら。」

真「ん、何?」

千早「……私が寝るまで、ここにいて…くれたら…嬉しいわ。」

真「…はい。かしこまりました、千早お嬢様。」

千早「…ありがとう、真。」

真「いえいえ、ごゆっくりお休みになってください。」

千早「ふふ。」

真「へへへ…」


千早「落ち着くわね、誰かがそばに居てくれるっていうのは…」

真「ボクでよければ、いつでも来るよ。」

千早「ありがとう。治ったら改めて招待するわね…」

真「うん、楽しみにしてる。」

千早「…ふぁ…寝られそうだわ…………あ。」

真「ん?」

千早「…寝てる間にキスしたら怒るわよ。」

真「し…っ、しないってばっ」

千早「ふふ…、……おやすみ、真。」

真「…おやすみ、千早。」


千早「……すぅ…」

真「……早く治るといいね。さて、」

千早「……んー…」

真「!」

千早「……まこ…と…」

真「……むむ」



真(……この勝負、ボクの負けかも……)





翌日。765プロ事務所。


千早「おはようございます。」

雪歩「あっ、千早ちゃん!お、おはようございますぅ!」

千早「おはよう萩原さん。」

春香「千早ちゃーん!!よかった〜、風邪、よくなったんだね!!」

千早「ええ、ありがとう春香。」

真「おはよう、千早。」

千早「おはよう真。昨日はありがとう。」

真「あのあと、よく眠れた?」

千早「ええ。やっぱり汗をかくといいわね。」

雪歩「……はぅぅ…」

春香「あっ、そうだ!真、ちゃんとお見舞いできたの〜?」

真「な、なんだよ春香、その言い方〜!千早、なんとか言ってよ〜」

千早「ふふ。そうね、真が来てくれて、すごく助かったわ。」

春香「へー、そうなの?やるじゃん真〜」


真「へっへーん、てことは千早、負けを認めるんだね?」

春香「負け?何の話?」

千早「そうね、私の負けね。」

真「な、な〜んか、そんなにあっさり言われるとなぁ…。」

千早「だって真のおかげで、本当にすっかり治ったのよ。一応病院には行ったけれど、心配ないって言われたわ。」


雪歩(あ、あれれ??)


春香「そっか、よかったね〜!」

千早「ええ、だから真にはお礼を言わなくちゃ。」

真「へへー、いいってばー。」


雪歩(ほ、本当に……風邪だったんだ…)



真「雪歩?どうしたの?」

雪歩「はぅっ、うう、真ちゃんごめんね〜、私、真ちゃんのこと誤解してたよ〜」

真「うん、でしょでしょ?ボクって本当はすっごく女の子らしいんだよっ!」

雪歩「う、うん…そうじゃないんだけど…」

真「?」

雪歩「えへへ、安心したよ、真ちゃん!」

真「うん!!…ケホッ」

雪歩「…真ちゃん?」

千早「……真?」

真「ん?どうしたの?…ッケホ、ケホケホ!……いや…これは…」

千早「……」

春香「……あちゃー…」


雪歩「ま、真ちゃぁん…」

千早「真、あなた…」

真「ち、違うって千早!これはその…」

千早「あなたさては、キスしたわね!?」

春香「!?!?」

雪歩「!!!!」

真「ちが…!!」

千早「あんなにするなって言ったのに…!」

真「そ、そりゃしようとはしたけどさ〜!」

春香「ま…っ、ままままままこと!?!?!?!?」

雪歩「や、やっぱりぃ〜〜〜〜〜〜!!!」

真「違うんだよ、雪歩〜〜!!」


春香「千早ちゃん、どういうこと!?千早ちゃーーん!!」

千早「春香も気をつけてね…」

春香「千早ちゃん、本当にキスされたの!?」

千早「……」

真「なんで黙るんだよ千早!してないってば!!ゲホゲホゲホゲホ」

千早「ほ、ほらぁ…!やっぱり…!!」

雪歩「真ちゃん、私、真ちゃんが信じられないよぅ…」

春香「真…、女の子に無理やりキスしたらダメだよ…。」

千早「ケダモノだわ…」


真「うぅ…、ボ、ボクは女の子だってば〜〜〜!!



おわり



千早さん本当にすみませんでした。
wiki熟読して出直します。

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