先生宅

先生「…君が私のところへ来てからもう一週間か、早いものだね」

奥さん「もう俺さんはここでの暮らしには慣れましたか？」

俺「はい…部屋がどちらにあるか、時折迷ったりしますが、何分広いお屋敷ですから」

お嬢さん「……」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

先生「おい、さっきから何をそう怒っているんだい」

お嬢さん「別に……怒ってなんていません」

先生「だけど『いただきます』と言ってから一言も喋ってないじゃないか」

お嬢さん「…ごちそうさま、お母様」ｶﾁｬｯ…ｽﾀｽﾀｽﾀ

先生「待ちなさいっ！……まったく誰に似たんだか、済まないね、俺くん」

奥さん「もう…あなたが余計なこというから……」

俺「い、いえ悪いのは僕なんです、どうも…僕はお嬢さんにあまり芳しく思われてないようですから……」

先生「君が気に病むことじゃないよ、あれは元来気難しいんだ」

奥さん「……そうですかねぇ、娘は俺さんのことをそんなに嫌っているようには見えませんけれど」

俺（…はぁ、明日もお嬢さんと一緒に学校へ行くのか……気が重い）