俺「ストライクウィッチーズだよぉ?」(488)

ストパン世界に俺を入れてイチャイチャしようずwwwwwwwっていうスレ

                  - - -   _
.  _              ´           ` >、
 rノ _ヽ、      /                 \
.rリ └く_ソ、   /        /     !          \
く         `/  /     / /      !  ヘ        ヘ    妄想を垂れ流すのもよし
.ヽ、__    .l  /   /  / ,      l   ',      ',   ヘ    初SSに挑戦してみるのもよし
     ` ー l ./   /  /,! i.      i.|   l      l    !   そこの君も書いてみたらぁ?
        !/   ,'  / l l      / ハ   l      l    ! _
          /   l_/_/_i    /_/__! ', !      ! /  `ヽ  休日なのに人少ないねぇ、トゥルーデ~
       ,'    l ./ / l!.!`  /!/   `!T ナヽ    レ'      \
         l /  .レ.!/_ ! !  / / __lハ.|      /          ヽ
         ! !   ハ弋フ 下l // ´ 弋ノ アXァ     ,'           ',
.        l ,!  .ト、l `ー ' V        `"´ |    .l             ヘ,、
.        ! .!l   l !     ,            l     l           /.l\
.        l .ハ i.  ! .!、             /    ./!       /   ./.,'  ヽ
        V ヽ!、 V へ   r -、      /    ///        /   / ,'    ヽ
         lヽ. ヽ ヘ! !.>   ̄   _ ィ/  /j/,'       /  ノ .!     V
    ,ィ ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽj/  ̄` ー ´`ーx/ /   /       ∠ イ  V      V
まとめwiki:ttp://www16.atwiki.jp/vip_witches/pages/1.html

避難所全般:ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/14336/


前スレ
俺「ストライクウィッチーズでありまふ」

避難所

雑スレ

wiki運営スレ

避難所運営スレ

強さ議論スレ

(´・ω・`)   n
⌒`γ´⌒`ヽ( E)
( .人 .人γ /      ご覧のスレは

=(こ/こ/  `^´   人と人との心の壁も破壊します
)に/こ(           壁殴り代行㈱と

           l:::::::l   .置  ss
 け  置  ss ,ゝ::ノ   .い

 ! !   .い    (::::::::`ヽ  て
      て   (::::::::::::::::l   け
         /::r=≠、、 )  ! !
⌒ヽ    (:::::::::ヾ)___)从 ̄`ヽ    貴方の可能性を信じたい

___ノ  (´ ̄`:::::::::::\´´   __∨,/´ 妖怪ss置いてけ(おとよひさ)
  な  >\!\:厂 ̄  /⌒ゞi!

  あ (    /L...:::_ _//ィ⌒/' !
  ! !  ヽ..__/|    `ー,、ヽニ《_/
     (´厂| |    / `T´/i
/⌒ヽ(⌒|  l ヽ < <   _.У .!
      rfi   \   \///  |
    /| !!    ` ー/ .//   !
                           ,. -‐==、、
             ,. ===、、       .  i       :::ト、
           _,/      `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l ウォトカ:::ト、\  新ss ウラーーーー!
           // COLA ::::/  :::::!===l      :::|ス. ',
             /./       .::::/トカ ::::l    |  __ ..... _::::|} ヽ l-、      万人の幸福を求める
.           ,ィク ,'..__    .::::/    ::::l ウォl '´    `)'`ヽ ヾ;\     同志達の提供でお送りします
       /::{゙ ヽ、 ``丶、;/‐‐- 、::::l     `'::┬‐--<_   } ./;:::::\    
     /::::::::!   ,>---‐'゙ー- ...__)イ ,. -‐‐-、ト、   |l::ヽ /;';'★:::\    
.     /|:::★;';'\/} (ヽ、  _/|   (´    _,.ィ!::ヽ.  ヾー'´;';';';';';';';';:: /ヽ、 
   / ,ノ:::;';';';';';';';';'/  /ヽ、二ニ-イ   ヾT ¨´ ,/;';';::`、. \';';';';';';';';';';〈::...

       /ヽ   {\
      i:::::::,   i:::::ヽ

.      !:::::「┬ ̄i:::::::::,
      i::::::! ─ -!::::::::i
     /' ,  i i 、  ヾ!     保守目安(仮)でありますwwwwwwww
    / i-+!ゞ、_!>!-! i  !     前スレが落ちたのは私の陰謀ではないでありますwwwwwwwピィwwwwwwww

    /イ! >  < !≠-_ト..、
    / !⊂つir-ヽ⊂/::/:::::::::>              平日         休日
     i! > 、 ー ´イヘ-:::::/  19:00~1:00   10分以内      7分以内
    i ! !i/!></ヽ:::::/!     1:00~2:00  15分以内     10分以内

     i! /i。-i!-。-:i! ! /!     2:00~4:00  25分以内     20分以内
     >::::iー:i!::─:::V! /!/     4:00~9:00  45分以内     40分以内
    /::::::i-。::i!::-。-:::iレ       9:00~17:00 20分以内     15分以内
   <::::::::/二::i!:::二::::i::ゝ      17:00~19:00  10分以内    10分以内
    ヽ_\ < \ /ト、_ .....

      !  i⌒!  i::::::::::::::::: )

      !  !  !  !  ̄   ̄
.      i   !  i   !
       i  !  i  !
.       i__.!   !__!
       ヒj   ヒソ

とりあえず仮の保守目安

予約表

 19:30~
 22:00~
 24:00~


後の保守は任せたであります

>>1
夕食前に単発落としていきますね^^

バルク「もしかして俺か?なんだその宇宙人みたいな恰好は」

俺「いや、俺寒いの苦手なんですよ……」

バルク「だからと言ってそんなに服を着込んでは、いざという時素早く行動できないだろう。『兵は神速を尊ぶ』と言うではないか」

俺「そういうバルクホルン大尉は、一年中同じ軍服ですが寒くないんですか?」

バルク「ああ、私は鍛えているからな。それに、この軍服はカールスラント軍人の誇りだ」

俺「そうですか、バルクホルン大尉はカッコいいですね」

バルク「そうか……カッコいいか、それは、まあ……良いことかな」

俺「?どうしました、バルクホルン大尉?」

バルク「……ええい、その恰好を見ているとこちらまで暑苦しくなってくる!その帽子だけでも寄越せ!」

俺「ええ!?それは困ります、バルクホルン大尉!あっ、ちょっと、返してくださいよ~」

バルク「いや、絶対に返さない。返してほしかったら二度とカッコいいなどと言わないことだな」

俺「俺は褒めただけなのに、何を怒っているんですか?」

バルク「ええいうるさい!お前はさっさと作業に戻れ!」

俺「そんなぁ、バルクホルン大尉横暴ですよ~」


バルク(次に会うときは、ちょっと違う服を着てみようかな……?)

>>1

>>11
乙!

トゥルーデチュッチュッ

乙です

4分後位に投下いきます

━自室━


婚約してから約二週間ほど経った。

それから特に動きはない

皆にその旨を伝えた時は驚き半分納得半分という感じだった。ただその事が基地中に伝わり整備の連中からちょっとした嫌がらせを受けることが多くなったのも事実だ

俺「…」

ビューリング「…」

二人で静かにタバコを吸う。そういえばビューリングは微量ながら減煙に成功したらしい

そこへ

待ってたよ

支援

そこへ

エルマ「ビューリング少尉~ハッキネン司令がすぐに司令部に出頭しろとのことです」ガチャバタン

ついに、来た。恐れていたこの時が

お互いに目配せして、ビューリングは立ち上がる

エルマ「それと俺少尉も出頭せよとのことです」

俺「?」


━司令部━

部屋に入るなり俺の心臓はこの上なく激しく鼓動した。なぜなら、ハッキネン司令の隣にスオムス軍総司令官のマンネルハイム将軍が立っていたからだ

そして、ハッキネン司令の冷たい視線でギロリと睨まれ背筋が凍る。

ハッキネン「二人のことを聞きました」

そう切り出し、彼女の眼はさらに冷たくなった

ハッキネン「あなた方は状況が分かっているのですか?いくら余裕があるとはいえ、ここは最前線なのです。にもかかわらず婚約するなんて理解できません…」

マンネルハイム「まぁ、それについては後にしてくれ。それよりも話に入ってくれ」

ハッキネン「…ビューリング少尉に転任辞令が来ています」

二人揃ってごくりと唾を飲む

ハッキネン「本日付でスオムス義勇独立飛行中隊の任を解き、第203教導飛行隊への異動を命ず」

それを伝えられ頭の中が真っ白になった。いつか来るとは分かっていたのに、だ。

がハッキネンはまだ、続けた

支援だ!

ハッキネン「もう一つ来ています。第203教導飛行隊よりこのたび新設されるスオムス第20戦闘教導飛行隊への出向を命ず」

ビューリング「?」

俺「?」

どういうことだろう?よく意味が理解できないんだが…

マンネルハイム「このことは、私から説明しよう。現在スオムスではストライカーユニットが不足しているため外国から支援という形でストライカーユニットを送ってもらうしかない。そして我々はその代償として各戦線に優秀なウィッチを派遣しているわけだが…」

マンネルハイム「スオムス防衛にも優秀なウィッチを送らないといけないので、教育部隊で任務に当たれるウィッチが殆どいないのだ。そこで、君に白羽の矢が立ったということだ」

要するに…

マンネルハイム「まだまだスオムスで働いてもらうぞ」

ハッキネン「明日にも打合せでヘルシンキに行ってもらいます。以上です。解散」

マンネルハイム「それと」

出ようとしたところにマンネルハイムに呼び止められた

俺「?」

ビューリング「?」

マンネルハイム「結婚おめでとう」

俺「///」

ビューリング「///」


ガチャバタン

俺「…」

ビューリング「…」

廊下に出ると同時に俺はビューリングを抱きしめた。司令部内という一目につく所だが、そんなことは関係なかった。

ビューリング「人前だぞ」

俺「構うもんか。お互い離れずにすむんだ。こんなに嬉しいことあるか」

ビューリング「そうだな。私も嬉しい。これからずっと一緒だぞ」

俺「ああ。」

そう言い、体を離す。一生この幸せは手放さないと心の中で俺は誓った

マンネルハイムさんマジダンディ支援

俺「部屋に帰るか」

ビューリング「そうだな」

俺「明日の準備しないとな」

ビューリング「お前にも来てもらうぞ。エスコートはお前以外にありえないからな」

俺「そう言ってもらえると嬉しいね」

ビューリング「一生エスコートしてもらうぞ」

俺「まかせろ」

ビューリング「それと…」

俺「なんだ?」

ビューリング「愛してる」

俺「俺もだ」



終わり

続け

乙乙!
もうね、この季節に壁が吹き飛ぶと死にそうになるね

支援ありがとうございました

現在クリスマスss鋭意執筆(妄想)中です

>>29風邪にはお気をつけて…

それでは失礼します

乙!

クリスマスSS楽しみにしてるよ

>>31そう言ってもらえると嬉しいです

それでは今度こそ失礼します

ほしゅっと

次は22:00~か

いるんだな、それが

気付かなかったのか? ずっとお前の背後にいたのに

さっきの投下、10分早く勘違いしてたから危うく予約とかぶるところだった……あぶねえ

トゥルーデの短編書いたんでまた1レスだけ急降下爆撃していきますー

ごーごー

バルク「……なんだ、俺か。こんな夜遅くに厨房に立って、何をしている?」

俺「『なんだ』ってひどい言い方ですね……。私は徹夜でユニットの整備をしますのでコーヒーを淹れていただけです」

バルク「ああ、そうか。お勤めご苦労」

俺「よろしければ、バルクホルン大尉の分もお作り致しましょうか?」

バルク「そうか、ではお願いするとしよう」


バルク「ところで俺、私はここの食糧庫で保管しておいたプレッツェルを食べに来たのだが、俺も食べるか?」

俺「え?バルクホルン大尉が、俺に……ですか」

バルク「何かおかしいか?」

俺「いえいえ、ありがたく頂きます」


バルク(なんとなく俺と一緒に食堂で夜食を食べる流れになってしまったが……夜中に二人っきりだと?)///

俺「バルクホルン大尉」

バルク「なな、なんだ、俺?」

俺「顔にパンくずがついてますよ。意外とお茶目なところもあるんですね、大尉。では、ごちそうさまでした」

バルク「~~っ!」
(俺~、次会ったら絶対に撃墜してやるからなぁ~っ!!)

フヒヒ

一応、俺とバルクは付き合ってない設定です
保守用の単発投下でごちゃごちゃと書いていくかもしれません
見かけたらよろしくお願いしますm(_ _)m

乙!

こういうの好きよ

保守ダナ

そもそも瘴気って気体なのかね
アニメとか見る限り瘴気っぽいものの描写はなかったけど

wikiいわく、瘴気=気体or霧みたいなものらしい

俺のイメージだと黒い霧なんだが

アニメで描写がなかったのは
海の上だから水を嫌うネウロイは本気出せてない、と脳内補完するべきか

まーたヘルマたんがフラグ立ててやがる

(濃アンモニア水をヘルマちゃんの顔の前に突きだす音)



あと、俺は口呼吸だから喉にもくる

そろそろ始め

用事ができたからかなり短め

ミーナ「俺さん今のガランド少将だったわよね?何を話していたのかしら」

俺「リーネをデートに誘おうとしたけど振られたって愚痴を聞かされていたのさ」

ミーナ「あの人も懲りない人よね……」

俺「ああ……」

シャーリー「そんな事より早く先にいこうぜ~」ギュッ

ミーナ「(むっ)そうね、行きましょう?」ギュッ

俺「わかったわかった。けどくっ付かれると歩きにくいんだが」

シャーリー「別にいいだろ~」

ミーナ「そうよ。ゆっくり歩けばいいわ」

娘「パパーわたしもかたぐるまー」

俺「はいはい、わかったわかった」


独身男性A「くそっ……おっぱいが」

独身男性B「幸せオーラが痛い……」

独身男性C「ハァハァ」

*基地

宮藤「この木に飾り付けをするんですね」

ミーナ「ええ。高い所は危ないから俺さんに後でやってもらいましょう」

リーネ「私達は手の届く範囲で飾り付けをすればいいんですね?」

ペリーヌ「こういうのもたまにはいいかもしれませんわね」

娘「わたしもやるー」

ミーナ「アリーセちゃんはこっちで一緒にやりましょうね」

娘「はーい」

シャーリー「ルッキーニ、コードを取ってくれよ」

ルッキーニ「うじゅー、シャーリーこれー?」

シャーリー「ああ、あってるよ。そうしたらあっちのコードもこっちにくれ」

ルッキーニ「りょーかい」

バルクホルン「クリスマスツリーか……こんな事をしていて大丈夫か?」

ミーナ「少し位私達もクリスマスの気分を味わってもいいじゃない。それに今はアリーセちゃんもいるわ」

バルクホルン「それもそうか」

シャーリー「ルッキーニ次はコードをバッテリーにつないでくれ~」

ルッキーニ「これかなー?」

カチリ

ピカピカ

シャーリー「ツリーのライトアップはこれでOKだよ」

娘「シャーリーママすごーい」

シャーリー「すごいだろー」

娘「このまえのまちでみたのよりすごーい」

シャーリー「あれに負けないように気合をいれたからな~」

畜生、クリスマスも近いというのになぜ俺は壁殴りにいそしんでいるのだ
支援

俺「へーすごいな。プロ顔負けじゃないか」

シャーリー「へへへ、頑張ったからな~」

ミーナ「アリーセちゃん、私達も飾り付けをしてしまいましょうね」

娘「うん!」

俺「私も高い場所に飾り付けをしてしまおうか」

ミーナ「俺さん、悪いけどお願いね」

俺「お安いごようさ。高い場所で危ないからみんなにやらせるわけにはいかないからな」

シャーリー「あたしも手伝おうか~?」

俺「シャーリーも低い場所の飾り付けを手伝ってあげてくれ」

シャーリー「わかったよ~。よーしアリーセ、あたしと一緒に頑張ろうな」

ミーナ「私とがんばりましょうね」

娘「えーと……」

坂本「二人ともアリーセが困っているだろう」

ミーナ「そうね……3人で一緒に頑張りましょうか」

シャーリー「そうだな~、3人で一緒に頑張ろうぜ」

タイムオーバーが来てしまった……

続きはまた明後日位に……

書き忘れ

支援ありがとうございました

乙乙 
100とられたくやしい

予約表

0:00~
15:00~

眠くなってきたでござる……

>>118のほっぺを冷えた手で包む音)

巨乳とはおっぱいがある者!
そして真の巨乳とはシリコンなきもの!
シリコンの多さによって出したりひっこめたりするのは本当の巨乳じゃないっ!!

宮藤芳佳

>>120
トゥルーデ「ガタッ」

>>119
ひゃんっ!つめたいでござる!

>>124
うふふ これで目が覚めたでしょ♪

>>124、126

焚火やっているけど温まるかい?

>>127
(栗を放り込む音)

それは残像だ

(芋を放りなげる音)

俺の芋だ

レズは帰って、どうぞ(迫真)

ハルカ「!?」

0:00越えたな
おっおっ^^

ごめん。今の対局終わったら投下する。5分ほど待ってくれい

ドッカン
          ドッカン
                  ☆ゴガギーン
        .______
.        |    |    |

        |     |    |  
       |    |    |     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    (  ,,)  |     |    | (・x・ )<おらっ!出てこい、>>149!!
   /  つ━━"....ロ|ロ   . | l   |U \___________
 ~(  /   |    |    |⊂_ |~
   し'∪  └──┴──┘  ∪


投下するよー

俺 「……湯冷めした、かな」


体の芯から、震えが来る。

多分、間違いない。風呂上がり、薄着で居過ぎたのがいけなかったようだ。

夜半の自室、布団を敷きつつ、そんなことを考えた。

はんてんでも羽織っておけば良かった――が、後悔先に立たず。ことここに到っては、早々に布団を敷き終え、さっさと潜り込んで暖をとるほかない。

俺 「……さむっ」

湧き上がってくるような震えが、もう一度。言ってどうなるものでもないが、思わず呟いた。

寒さへの抵抗力には自信があっても、やっぱり「あたたまって、冷める」という落差には敵わないらしい。

……うん、いい経験になった。お湯を使った後は、その熱を保たなければいけない。常識だけど、つい忘れてしまいがちなこと。

……さて、風邪にならければいいのだが。

あの時共に戦った少女達との思い出を胸に俺は、

おっと支援だ!

支援ダナ

しえん

俺 「……ふぅ」

布団にもぐりこみ、一心地。……人間、瑣末なものから極大のものまで、幸福を感じる瞬間は多くある。

おそらく、冬場に柔らかい布団の中に潜り込む、というのは、瑣末ながらも心と体を満たす幸せに違いない。

……実際、幸せだし。

しかしながら、少し、足りない。

何がと言えば、熱量――すなわち、温もりが、である。いつもならば十分だけど、今日は湯ざめの後。

布団にもぐり、体温が布団内をあたためて、というのでは、やや不足のように感じられるのだ。

俺 「湯たんぽ……、いや……」

先見の明の無さを恥じる。少しくらいは湯ざめの兆候はあったはずで、ならば湯たんぽくらい用意して来るべきだったのだ。

台所まで、湯たんぽを用意しに行くか。しかし、もう一度この寒中に身を投じ、身を刻むかのような冷却に身を曝す覚悟が、俺にあるか。

(……きつい)

……難しいところ、と言える。さっさと寝てしまうが吉か……それとも――

――と。

あり? 即興かい?

ちょっと長く持つようになったけど、休日のこの時間に10分だとちと怖いな

まあまあ、落とさないように支援すればいいのさ
支援

うむ

支援ありがとう。

?? 「……俺さん?」

俺 「……サーニャ?」

その瞬間。

逡巡と煩悶のうちに過ごしていたところに、天の助けを聞いた気分になった。

サーニャ「その…入っても、いいですか」

俺「ああ……もちろん」

静かに、声量を抑えた発言。現在、俺の家はあちらから来たみんなが活動する拠点になっている。それゆえに宿泊者も多いので、それぞれ自室での就寝、という暗黙の了解があったのだが……しかし――

サーニャ 「失礼します」

す、と、障子が流れる音がした。

体を起こして、その音の方を見る。

サーニャ 「今夜は、冷えますね」

枕を抱え、はんてんを着こんだサーニャが、月明かりに照らされている。

白い肌と髪に月明かりが映え、美しい光を放っている。

彼女と俺は――ずっと側に、と、そう誓い合った仲。

半纏っていいよね

支援

しーえん

俺 「うん。寒いよな」

サーニャ「やっぱり、俺さんもそう思いますか」

蒼い月光の下、その微笑みはどこまでも柔らかい。サーニャは音をほとんど立てずに部屋に入ると、静寂の内に障子を閉めた。

サーニャ 「あまりにも、寒いものですから」

俺 「ん?」

起こした体、背中に寒気を感じながら、静かに近付いて来るサーニャを見つめる。

側まで来ると、枕元に膝を付いて――

サーニャ 「その…あたたまりに来たんです… 俺さんが、宜しければ」

俺 「……」

頬を薄く染めて言う彼女に、否、と、俺が答えられるわけ無いだろう。

百万回生まれ変わっても、俺の答えはひとつに違いない。

ズボン脱いだ

支援

寒いからはやく書きなさい
支援

俺 「――」

サーニャ 「ありがとうございます」

なので、分かり切った言葉を紡ぐことはせず、布団を上げて、返答の変わりにしてみた。

……丁度、寒かったのだ。

それこそ、湯たんぽを持ってこようか、と思うくらいに。

でも、これで、何もかも解決するだろう。

これで、熱は二人分。

そして――何より、すぐ横に、サーニャが居る、ということ。

サーニャは、自分の枕を置くと、俺の左に身を横たえた。

それを確認して、布団を掛け直す。

もちろん、サーニャも一緒に入るように。

       {    !      _,, -――--、|
ィ彡三ミヽ  `ヽ     ,ィ         |
彡'⌒ヾミヽ   `ー  /     \ ヽ il|
     ヾ、       / /  ヽ   ノjヽヽリ|
  _    `ー―'.,' i!ハil∧ \/' iXト|リ:.|
彡三ミミヽ      .l !|i /ヽ.:\ ノ人l/,∠|
彡'   ヾ、   _ .|/!X: ̄二ー\ヽ|:ソ ・ ,|

      `ー '   |i/{ヘラ' ・_>シ;テツ"''''"|
 ,ィ彡三ニミヽ  __ ヽ.`ヘ`" 彡' 〈     |
彡'      ` ̄      |i`\   ー-=ェっ |
      _  __ ノi | { .lヽ、   ⌒   |
   ,ィ彡'   ̄     .| il i! l|.`_ト-- '/|
ミ三彡'        / | li ./i= ノo ゚i||i゚ o.|

       ィニニ=- '   | il / | i ヽ/||゚\(二つ
     ,ィ彡'       | i { ミi l   ||  (二⊃
   //        /| l!l ミii l  /  /ト、二)
 彡'       __,ノ  | il.| / /  //ο:..l`ト-'
        /        | i | { i:.:.:|i.:.:.:.::.:.:i..|
            ノ| ./ ヽ:l.:.:||ο.:.:.:.:l:..|

      ィニ=-- '"  .|./  ヾヾiiヽ、::.:.:/.:.|
    /     / /    |.:ヾ    | |
   ノ     _/  /    |__||___l_|
      /    /    /{|-||i ̄ ̄ ̄il|

>>174
こわいこわいw

俺 「――」

サーニャ 「……」

布団は、そう大きくない。自然、サーニャの体とこちらの体は、ぴったりと密着することになる。

……うん。やっぱり、サーニャが居てくれると、あたたかさが全然違う。

サーニャ 「……ふふっ」

俺 「?」

ぬくもりが布団の中に広がっていく中、サーニャが悪戯っぽく笑った。

俺「サーニャ?」

サーニャ「ふふ」

彼女は、仰向けだった体を動かし、こちらの方に向いた。

そうして、それで出来た距離を、一気に縮めてくる。

サーニャ「……ん」

俺「……っ」

エイラ「サーニャニソンナコトスンナー」

密着の度合いが、グッと増した。先ほどは、隣り合っているとはいえ、腕と腕がくっついている程度のことだった。

しかし、今は違う。ほとんど、抱きつくような格好になっているのである。

……あたたかい、けど――流石に、こちらも、一応、男なのだ。

色々、当たったり、するし。…小さいけど。

やわらかくて、湯上りのいい匂いもして、……とにかく、うん。あたたまる、どころではなくなってきているような、気がしてきた。

サーニャ「……俺さん?」

俺「ん?」

サーニャ「あたたかい、ですか?」

俺「――」

横になった、彼女の笑顔が、間近にある。

体温が、サーニャから、直に伝わってくる。

加えて、「側に居てくれる」こと。

★壁殴り代行始めました★
ムカついたけど壁を殴る筋肉が無い、壁を殴りたいけど殴る壁が無い、そんなときに!
壁殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに壁を殴ってくれます!
モチロン壁を用意する必要もありません!スタッフがあなたの家の近くの家の壁を無差別に殴りまくります!
1時間\1200~ 24時間営業 年中無休!

                               ∧_∧
                          (´・ω・`)_.. ッ". -'''" ̄ ̄^ニv..........,、
                     ,.. -―'''';;]_,゙二二__,,/  _..-''" ゙゙゙̄''ー     `'-、
               ,,-'"゙゙,゙ニ=ー''''"゙゙シ'"_,゙,゙,,,,,,,_     `'''T゛                 \   
           /_..-'"″  '''^゙>'''"゛     ´                        `!、       
           _..イ'"゛       ./                  \       ,..-''''''''''''''ー..,   .l
          / /         ./                  `゙''‐  .、        \.,,,│
        /  l         「                       l          " .`''、
      /   l゙         i                    !  .,!             .  .,!
        ! ./│      ._/ .ヽ,_,                   ,│ │         !   .!、
,, -ー¬'''" ./   .ヽ  _.. ‐″ .`'. "   `゙''―- ....,,,_       _.../ │  l           丿   .′
      ′   .i゙'''゛                 `'''r‐―‐'´    ヽ  .l   _,.        .ヽ
          |,     _,,,,,....、        /    .‐ ,   .`'i  .`'' .″             ヽ
        ,,.. .  .ヽ. .ン._,,,,,,...  .、,`'ー、、  ,.       _..l,   │  /             ヽ .../ '
            ゙l、.i ′      ゛   `"´       '"´ ,.ゝ   !   .|                 l/
             ‐'│゙.l   i                 ,r'" "  l    .l               ,, 'ソ゛ `
             ,i゙.l .\  ‐- ........ ‐'    、         ,r‐''   |,    .ヽ          _,, イ゛ .'、
         /  l. | _i,,,...... -----.... ....;;_  /      "     ....l    .ヽ    .,/´   .ゝ  .ヽ
      _,,, ‐"   l",゙,,...... ---――ー- ....,,,,,,_"'''ー ..,,_      ,L-'゛ ヽ    }  /     / ヽ  `
-'" ̄ ̄゛     .!.´                   `"'ー ..,゙.\.l .,/     ヽ   ゙./       .l   .`_,,,,,
             | /´'i     Й      /゙''i      `'-/           \ ./     _.. -''"  ./
          | .ゝ′          ! ./         |            ゙'l゙   .,/゛  ._,,、l゙
             ,|  ._,,..........--―¬''''¬- ....,,,,_      .|          ヽ ,/   .,..-"  . l

>>183
2時間頼む

……そりゃ、当然……。

俺「もちろん」

サーニャ「……あ」

こちらも横を向くと、サーニャと正面で向き合う形になる。この上なく近付いた二人の距離を、もう少し、縮めたい――と、そんな風に考えて、腕を彼女の腰に回した。

そのまま、こちらに、ほんの少し抱き寄せてみる。

サーニャ「……」

俺「――」

とくん、とくん、と、鼓動まで聞こえるような距離。

すっぽりと、小柄なサーニャはこちらの腕の中に収まってしまっている。

そんな彼女を、全身で受け止める。

……湯冷めしている、というのに、頭は茹でだこのようである。

少し、冷静にならないといけない。そんなわけで、俺は、サーニャに話しかけた。会話をしていれば、少し、ヒートアップするこちらの心も落ち着くかもしれないし。

俺「……ありがとう」

サーニャ「え?」

俺 「いや、ちょっと、湯冷めしててさ。サーニャが来てくれて、よかったよ」

サーニャ「ふふ……そうでしたか」

俺「うん。湯たんぽ取りに行こうかな、って思ったくらいで」

サーニャ「では、ちょうどいいタイミングだったんですね。……私は」

俺「ん?」

サーニャ「こう、今日は冷えますから。俺さんとあたため合うのも楽しいかな、と思ったんです。」

俺「……!」

上目づかいに、はにかみながらそう言った。

……ああ、もう。

なんで、こんなに可愛いのか、この子は……っ!

少し挑発的なセリフに、「落ち着こう」という意図はすっかり粉砕されてしまった。

「あたため合う」という言葉には、一体どれほどの背景があるのだろう。

そう考えてしまうのは、俺が男だから、なのか……?

支援だ!

くっそ
こんな夜中になんて精神をけずられるものを

おーい 作者ー

おーい 大丈夫か?

一応保守

悪いが俺はもう寝る

起きてるかー

さすがにこの展開で終わりってこともないだろうしなぁ

本当に寝落ちなのか

    .イ

    //
  ト、/ |.ト、
  |   ヽl \  イ
  ヽ     〔//
 トノヽ|\∧/|  /イ
|ヽ\ヽ ヘへ|/|7 /

\ \ゝ|/|/ヽ/ /_  <ワタシガネカセタ
 |  ゞ`・×・)  /
 ヽ  o  o |
  ゞ しーJ ノ

>>198
きっさまぁぁぁぁぁ!

なんとなく即興でだらだら書くわ

jnjnの突発的深夜のガチBL講座

jnjn「はいみなさんこんばんわ。HHK趣味の時間、今日のテーマである「BLの世界」について話させていただきますjnjnです」

男ナレーター「先生、よろしくお願いします」

jnjn「こちらこそよろしくお願いしますね」

男ナレーター「えー、では早速ですが先生にはまずBLとは何か、ということからご説明していただきます」

jnjn「はい。そうですね、まず皆さんはBLという言葉をご存知でしょうか?」

男ナレーター「そうですねえ、特に男性には馴染みは少ない言葉ではないでしょうか」

jnjn「そうですよねー。多くの女性は趣味として楽しんでいらっしゃると思いますけど、男の人には馴染みが薄いでしょうね」

支援
でももう寝るんダナ・・・ごめんなさい

男ナレーター「えっ、女性でもそんなに多く無いような気が」

jnjn「突然ですが、貴方は可愛い女の子どうしがじゃれあっているのを見ててどう思いますか?」

男ナレーター「え?そうですね、微笑ましいなと思います」

jnjn「そう思うのは貴方だけでしょうか?」

男ナレーター「いえ、そんなことはないと思います」

jnjn「ですよね。そういうことです。では本題に入りましょう」

男ナレーター「えっ」

jnjn「BLとは、ボーイズ・ラブ。つまり、男性同士の恋愛関係を指すもの、また、それを描写した物語全般を指すものです」

男ナレーター「小説や漫画など、様々な媒体で描かれていますね」

jnjn「ナレーターさんは読まれたことは?」

男ナレーター「いやー、それが無いんですよ。書店で手に取ろうと思っても回りの視線が気になってしまって。先生は気になったりは?」

jnjn「その段階は13歳で卒業しました」

男ナレーター「え?」

jnjn「回りに悟られることなく書店で購入する方法もあるんですけど、まあ今回はそのお話は無しということで」

男ナレーター「思春期の少年には喉から手が出そうなくらい知りたい情報でしょうね」

jnjn「駄目ですよー?18禁は伊達や酔狂でついているんじゃないんですからね?」

jnjn「前置きが長くなってしまいましたね。つまり、BLとは乙女のロマンということです」

男ナレーター「ロマンですか」

jnjn「さて、一言でBLと言っても、蓋を開けたら様々なジャンルが存在しています」

jnjn「ガッチガチの筋肉質な男たちが絡み合うのが好きというのもあれば、キャラデザは女の子だけど設定では男というカワイイ男の子たちがイチャイチャするのが好きというソフトなものもあり、多種多様です」

男ナレーター「へー、そうなんですかー」

jnjn「まあ、細かくは前者は801。後者は腐女子と分類するのが正しいんですけどね。今回は一般の方向けに分かりやすく説明したいと思います」

男ナレーター「ちなみに、先生はどちらなんですか?」

jnjn「オールラウンダーです。MG42×BARとかもイケます」

男ナレーター「そうですか……、え?」

jnjn「今回の講座の目的は、男女問わずBLに関心を持っていただくというものです。そこで、見た目の入りやすさからソフトなBLを学んでいただこうと思います」

男ナレーター「先ほどのご説明にあった、腐女子と呼ばれる方々のほうですね?」

jnjn「やっぱり可愛いものは男女関係なく可愛いく感じるものですからね。だから、今回私は難しい説明なんかはしません。私は皆さまの心にある一線を越えるための後押しに努めたいと思います」

男ナレーター「公共の電波で流して良いものなのか心配になってきましたが、先生が選ぶオススメカップリング最初の一組を紹介していきましょう。こちらです!どん!」

jnjn「『雷鳴十一士 豪』から、『風邪丸×宮阪』です」

男ナレーター「あれ?これどっちも女の子じゃ……」

jnjn「いいえ、どっちも生えてます」

男ナレーター「驚きですね……」

訂正:×「雷鳴十一士 豪」 〇「雷鳴十一士」

jnjn「ね?可愛いでしょ?」

男ナレーター「あのこれデザインが完全に女の子ですよね?設定として男って言ってるだけでそれが無かったら普通の女の子じゃないですか?」

jnjn「まあその辺は人それぞれ解釈と妄想の違いがあるので。とりあえず公式プロフが正義です」

男ナレーター「うーん、早々に頭が混乱してきました……」

jnjn「頭は妄想にだけ使うようにしましょう。矛盾点をあれこれ考えるよりそれを楽しんじゃったほうが良い人生が送れます」

男ナレーター「そう言われればそんな気がしてくるような」

jnjn「そうそう、BLを楽しむ上で一番大事な事があったわ」

男ナレーター「大事な事ですか。それは?」

jnjn「妄想を最大限に楽しむために、時には設定を捨てましょう」

男ナレーター「ええ?いいんですか設定を無視しちゃって!先程設定は正義だとおっしゃられたばかりですが」

jnjn「ええ、設定は正義です。でも、正義で妄想欲は膨れないのよ?このキャラはこんな台詞言ったことない。でも、言ったらいいなー、素敵だなー、と思ったら迷わず言わせましょう」

男ナレーター「ええー……」

jnjn「この辺は女性と男性の差かしらね。女性は、

jnjn(裏声)「この二人って敵同士だけどこんな風に想い合ってたら素敵じゃない?」

jnjn(裏声2)「キャー!それステキー!」

jnjn「という感じで、欲求に素直なの。だって妄想ってそういうものでしょ?」

男ナレーター「なるほど。私なんかは二次創作といえど、そのキャラクターがイメージと違う台詞や行動をしたら違和感を感じてしまいますね。この辺りは個人差があるでしょうけど」

jnjn「大事なのは、自分が一番楽しむことよ。どのくらいガチムチでもイケるのかは自分で確かめるしかないの。行ける所まで行きましょう。扉の先には見たことのない世界が広がっていますよ」


男ナレーター「いい感じに締まりましたね。それでは今日はこの辺で。今日の講師は扶桑海軍薔薇道推進発展委員会会長のjnjnさんでした。また次回まで、」

「「さよーならー」」


ピッブツッ

宮藤「さっ、坂本さん……今の番組の講師の人って……」

坂本「なんでもない。知らない人だ。断じて知り合いの誰かじゃないぞ」

宮藤「で、でも」

坂本「知らない人だ。それ以上言うなら訓練メニューを増やさなくてはならなくなるぞ」

宮藤「ひゃっ、ひゃい!もう言いません!」

坂本「よろしい。さあ、訓練に行くぞ」

宮藤「わかりました……」

坂本『醇子め、私が教えたCPを自分の手柄のように説明して……』


おわり

続きはない

何を投下しても許されてる気になる、それが深夜
これだから深夜保守投下はやめられない

六分後に保守投下をさせていただきます

寝る前保守


朝食を終えロスマンと共にラルの執務室内へと足を運んだサーシャは執務用チェアに座る部隊長から告げられた言葉に面差しを暗いものへと変えていた。
真横では容貌に浮かぶ苦悩の色を強め、どう返せば良いか思案に老けているロスマンの姿がある。

ロスマン「隊長……それは、本当なんですか?」

ラル「あぁ。だが、私の一存だけじゃなく……二人の意見も聞いてから決定したい」

俺を戦闘から外す。
それが、執務室に入ってきた自分とロスマンに向かって放たれた第一声であった。

ラル「何か意見があるなら聞こう」

手を口元で組み真っ直ぐ視線を向けるラルを前に戦闘隊長であるサーシャは唾を飲み込んだ。
魔力減衰を迎えて以降、俺の固有魔法である衝撃波の威力は明らかに低下していた。

それどころか、ウィッチにとって命綱ともいうべきシールドを展開することも不可能となっている。
代用品として衝撃波を応用した擬似障壁を編み出したものの、本来の用途から大きく外れた運用方法のために魔力消費も激しく、また長時間の防御に適していない。
攻勢部隊であるが故に一層厳しいものへと変化する今後の作戦に上がりへと近づきつつある彼がついてくることが可能か否かが、この議題の争点となるだろう。

ロスマン「たしかに……俺さんがシールドを張ることができないことを考えると、隊長の判断が間違っているとは言えません。ですが――」

サーシャ「俺さんが後方支援を行うことで、他の皆さんが安心して戦えていることも事実です」


口を噤むロスマンの言葉をサーシャが続けた。

衝撃波の威力も低下し、シールドを失っている状態では出撃したとしても命を落とす確率は自分たちと比べると遥かに高いだろう。

しかし、彼は自身の弱体化を補うように他の隊員たちの背中を守り、支援をすることで部隊に貢献している。

支援を受ける彼女たちもまた彼が後方にいるからこそ、存分に実力を出し切ることが出来ているのだ。

上昇する撃墜数は自信へと繋がり、自信は部隊全体の士気の向上に繋がり、士気の向上は今後の作戦に大きな影響をもたらす。

だからこそ、一概に彼を外そうとすれば部隊の指揮が揺らぐ可能性も出てくる。


ラル「大尉の言うことも、もっともだ。だが、今後はどうなる? 私たちは敵陣に対して侵攻する部隊だ。わかるな?」


表情を変えずにラルが返す。

象嵌された青い瞳の底光りを前に思わず息を飲み込んでしまった。

彼女とて俺をみすみす危険に晒すつもりではない。

俺が配属されるより前から第502統合戦闘航空団は八人で戦ってきたのだ。

戦力が一人欠けようとも、問題ではない。元に戻るだけである。


ロスマン「では、俺さんを今後の作戦から外すという形でよろしいですか?」

ラル「ガランド少将には私のほうから連絡を入れておこう」

ロスマン「……大尉?」

サーシャ「いえ……なんでもないです」

俺を今後の戦闘から外すということで話が進む中、一人黙り込んでいるとロスマンが覗きこみ、我に返る。
彼のことを考えると、やはり作戦から外すべきなのだろう。
何かあって命を落としてからでは遅いのだ。

サーシャ「(これで……いいのかしら……)」

これでいいのだ。
大切な仲間を死なせないためにも、これでいいはずなのだ。

だというのに。
胸中に巣食う不安と胸騒ぎを押さえつけることが出来ないでいた。


俺を除く部隊員がラウンジに集まるや否や、ラルがロスマン及びサーシャとともに決定した案件を言い渡す。
あくまで冷静さを装うラルに対し、真っ先に管野が噛み付いてきた。

管野「俺を外すって……本当かよ!?」

ラル「なんだ? 俺が外されて心細くなったか?」

挑発めいた台詞を放つラルの姿に、二人のやり取りを黙って傍観していたクルピンスキーが眉をひそめた。
先ほどからの彼女の言動。
一見すると、部隊長としての責任からといった具合に聞こえるがクルピンスキーの瞳にはラルが個人の意思で動いているようにしか見えなかった。

その証拠がラルの重圧的な態度である。
普段の彼女ならば、隊員の意見にも耳を傾け、極力尊重するはずである。
だが今のラルからは何が何でも俺を作戦から外そうという個人的な意図しか汲み取れない。

クルピンスキー「(隊長……?)」

管野「そうじゃない!!」

ラルに管野が声を荒くする。
少なからず俺に信頼を抱く管野も彼の身を案じていないわけではない。
ただ短い間ではあるものの、これまで苦楽を共にした仲間を易々と切り捨てるような真似に反感を抱いたのだ。

サーシャ「少尉? これは既に決定事項ですよ」

管野「だけどっ! だけどさ……こんな終わり方ってありなのかよ……」


穏やかに、諭すようにラルの言葉に付け加えるサーシャに管野が返す言葉には腑に落ちないといった感情が含まれていた。

ニパ「カンノ……」

管野「だって! あいつまだ飛べるんだろ!?」

なおも食い下がる管野はラルの双眸に宿る凍てついた光を捉え、僅かに全身を強張らせた。
冷徹。
それが今のラルの瞳に宿る光を表現するのに管野が思い浮かべた一語であった。

ラル「だとしても、いつ飛べなくなるかわからないんだぞ? それはいつの話だ?」

管野「そ、それは……」

氷刃とも取れる冴えた光を弾く碧眼の眼差しに管野が言葉を濁らせる。
既に彼女は蛇に睨まれた蛙と称しても何ら過言ではなかった。

ラル「明日なのかもしれない。明後日なのかもしれない。だけどな? 一番最悪なのが作戦行動中に飛べなくなって、落ちることだ」

管野「……」

ラル「そんな危険性を孕んだ奴をお前は戦場に出せるのか?」

畳み掛けるかのようなラルの容赦ない問いかけの数々に、とうとう管野が力なく頭を振って押し黙った。


ラル「他に何か意見があるなら聞こう。何でも良い」

ソファに座り込む意気消沈した面々を見回す。
管野の言葉の通り、今まで背中を預けてきた仲間を本人の知らぬところで斬り捨てるように作戦から外すことへの後ろめたい心情が、沈む彼女たちの面持ちから汲み取れた。
それでも何一つ意見や反論が上がらないのは皆一様に俺の身を案じてのことだろう。

ラル「何も無いようであれば話は以上だ。各自訓練を怠らないように」

話を切り上げ、足早にラウンジを後にする。
そのまま、執務室へと戻る彼女の背に声がかかった。

クルピンスキー「隊長。ちょっといいかな?」

振り向くと、笑みを作るクルピンスキーがこちらを見つめていた。
嫌な笑顔だ、とラルは感じた。
表情こそ笑ってはいるが、澄んだ瞳には真摯な光が見え隠れしている。
笑顔で以って本心を隠しているかのような彼女に頷き、

ラル「執務室で話そう」

クルピンスキー「そうだね。僕も、そのほうがいいかな」

微笑を背にし、再び執務室へと歩き始めると背後からクルピンスキーの足音が続いた。
彼女の眼差しから持ちかけた話が他人には聞かれたくないものだと察した。

そもそもラウンジの中ではなく、こうして一人になったときに声をかけてきたのが、何よりの証拠である。
それ故にラルは真っ先に執務室を選んだ。
あの場所ならば聞き耳を立てられることもないだろうと考えていると、いつの間に執務室のドアが目前にまで迫っていることに気がつき、懐から鍵を取り出した。


クルピンスキー「時間が無いから単刀直入に訊くよ。俺を作戦から外すのは隊長としての考え? それとも、グンドュラ・ラルとしての考え?」

互いにテーブルを挟んだ形でソファに座ると、クルピンスキーが切り出した。
相も変わらず真摯な眼差しに対しラルはというと、しばし言葉を選んだ後に、

ラル「五分五分といったところだよ」

トーンが落ちた言葉で返す。

ラル「こんなこと本人の前では言えないが。今ほっとしているんだ……」

それが彼女の本音であった。
もしも俺が魔力減衰の憂き目にあっていなければ、ラルも恋する女と部隊長としての立場による葛藤の末に、彼を戦場に出しただろう。

ラル「おまえは出させたいのか?」

クルピンスキー「俺が出たいなら尊重してもいいんじゃないかな」

問いかけに対し、いつもと変わらぬ態度のままクルピンスキーが返す。
しかし、瞳に宿る硬質の光の存在から彼女がふざけているとは思えないラルは、その言葉が本心だと受け止めた。

ラル「死ぬかもしれないんだぞ。私には……堪えられない」

俺との出会いによって誰かを愛する幸せを知った。
だが、同時に愛する者を喪うことへの恐怖も知ってしまった。
脳裏に俺の死に顔が投影され、全身に寒気が走る。
両腕で肩を抱くも、震えは中々治まらない。


クルピンスキー「僕たちだって似たようなものさ。シールドがあるかないかってだけで絶対に死なないとはいえないよ」

ラル「だけど!」

クルピンスキー「うん。隊長の言いたいこともわかるよ」

身を乗り出すラルを手で静止する。
自分たちと違い俺はシールドを張ることができない。
その状態で作戦に参加するということは、剥き出しの命を差し出しながら戦うということであり。ネウロイに言い換えればコアを晒して戦うようものなのだ。

クルピンスキー「それでも。ただ一方的に守るだけで……いいのかな?」

ラル「……」

クルピンスキー「何かあったら僕たちが守ればいい。俺が必死の思いで僕たちを守ってきたように」

ラル「強いな、伯爵は。私は……あいつを喪うことにばかり怯えている」

クルピンスキー「僕だって俺が死ぬのは嫌だよ。
俺だけじゃない。ロスマン先生やナオちゃん、ニパ君、熊さん、ジョゼちゃん、定子ちゃん。もちろん、隊長も。
誰一人として死なせたくはないよ」

ズボンに包まれた優美な脚線美を見せ付けるようにクルピンスキーがスラリとした長い脚を組む。

ラル「私だってそうだ……」


悲痛な面持ちを作り、返す。
俺だけではない。
彼女たちもまた部隊長として自分が守らなければならない大切な家族なのだ。

俺を戦場に出せば彼女たちが動きやすくなる。だが、それでは彼が命を落としてしまうかもしれない。
逆に俺を出さなければ、彼の命は助かる。しかし、今度は彼女たちが動きづらくなってしまう。
部隊長として、女として。

双方から繰り出される圧力に押し潰されそうになりながらもラルは俺を基地に押し込めることを選んだ。
だからといって、彼女たちの命を軽んじたわけではない。
不安とてまだ残っている。

クルピンスキー「……まぁ。隊長が決めたのなら素直に従うよ。俺がいなくても仲間たちは死なせない。守って見せる」

ラル「……助かる」

クルピンスキー「ごめんよ。変に重くさせちゃって」

ラル「いや……構わないよ」

クルピンスキー「……じゃあ僕は戻るよ。こんなこと言うのもなんだけど、迷いだけは捨てておかないと」

ラル「……わかってる」

クルピンスキーが部屋を出て行く。
扉が閉まり、足音が遠ざかっていく中で一人残されたラルは頭を抱えた。


グラスの中の氷が――カランと澄んだ音を奏でるも、今夜ばかりは素直にその音色を楽しむことが出来ずにいた。
我が物顔でソファの真ん中に座り込んだ俺は黙って手に取ったボトルを傾け、黄金色の液体を杯の中へと注ぐ。

そして、冷えたそれを口元へと運ぶと一気に中身を飲み干した。
喉を焼き付けるような感覚を覚えつつも、視界はまだはっきりとしている。
アルコールによって面持ちは紅潮しているものの、彼の黒い瞳には未だ理性の光が漂っていた。

クルピンスキー「俺……もうやめた方がいいよ……」

隣に座るクルピンスキーが再びボトルに伸びた俺の手を掴み取る。
普段ならば共に杯を傾け、交わす彼女であったが今宵は一口も酒を口にしていなかった。
端正な顔つきに悲痛な色をたたえた彼女の眼差しの先には暗い面影のまま項垂れる俺の姿があった。

俺「良いさ。どうせ、もうストライカーを履くことも無いんだ……今更気にすることじゃない」

クルピンスキー「だけど」

俺「それにな。酔えないんだ……こんなに飲んでいるのに、酔えないんだよ……」

自嘲気味に呟く彼の姿にクルピンスキーは胸が痛むのを感じた。
夕食後にラルから作戦から外すことを知らされた俺は、顔色一つ変えずに食堂をあとにした。
あまりにも淡白な態度に怪訝に思ったクルピンスキーが後を追うと、俺が買い溜めておいた酒を手当たり次第に引っ張り出す姿を目撃し、今に至る。


クルピンスキー「おれ……」

今の俺は自分自身の価値を見出せずにいる。
このままでは自棄を起こしかねない。
胸の奥を掻き乱す不吉な予感を払拭しようとクルピンスキーは上着のポケットに入っているインカムに手を伸ばした。

支援


クルピンスキーから連絡を受けたラルがラウンジに続くドアを開くと、真っ先に酒気が鼻腔をくすぐった。
辺りを見回すとすぐに、ソファに座り込んだ俺がテーブルの上に突っ伏している姿が目に入る。

両腕を枕にする彼の近くに大小合わせて三つほどの酒瓶が立っているところを見るからに、どうやら自棄酒を呷っていたようだ。
ラウンジへと入ってきたラルを見つけるや否や、それまで彼の背中をそっと撫でて慰めていたクルピンスキーが足早に近づいてくる。

クルピンスキー「隊長、あとのこと……任せてもいいね?」

若干強めの口調にラルが素直に首肯する。
こうなったのは隊長のせいだよ――クルピンスキーの瞳が無言でそう告げているのを捉え、彼女がラウンジを出て行くのを確認したラルは寝息を立てる俺の隣に腰掛けた。

ラル「……おれ」

この男の背中はこんなにも小さかっただろうか。
静かに上下する背中を見下ろすラルが美貌を歪めた。

ラル「俺。立てるか?」

俺「んっ……ぅううう」

ラル「しっかりしろ。部屋まで行くぞ」

肩を貸して立ち上がると、まだ眠気が取れていないのか俺は上手く足腰に力を入れることが出来ないでいた。
廊下に出た途端に体勢が崩れそうになるも、すかさずラルが身を寄せて彼の身体を支えることで事なきを得る。
その際に自身の胸が彼の胸板に押し付けられるようにして崩れ、ラルは妙なむず痒さを感じつつも俺の部屋へと歩を進めた。


部屋の中へ入ると真っ先に俺をベッドの上に座らせ、テーブルの上に置かれてあった水差しと空のグラスに手を伸ばす。

ラル「水だ。飲めるか?」

俺「あぁ……助かるよ」

意識を取り戻した俺が力なく笑みを浮かべて見せた。
水差しから注がれた水に満たされる透明なグラスを受け取ると、口元まで運んで一気に中身を飲み干す。

ラル「少しは落ち着いたか?」

俺の隣に腰掛けたラルが彼の顔を覗きこむ。

俺「あぁ……少しは、な」

ラル「何も、言わないんだな……勝手に決めたことに対して」

俺「俺はもう。お前たちの役には立てないってことなんだよな……」

項垂れる俺が搾り出すように声を発した。
悔しさと苦しさが滲み出ている震えた声音にラルは目を伏せ、黙って耳を傾けることしか出来なかった。

俺「わかってはいたんだ。いつかは……こうなるって」

そんな未練にも似た感情を切り捨てるように。
俺が深く溜息を吐いた。


俺「近いうちに、ここを出ていく」

踏ん切りがついたのか、顔を上げた俺の表情は幾分か明るいものへと変わっていた。
ウィッチとしての役割を果たせないのならば、いつまでもここに居座るわけにはいかない。
表で動くことが出来ないならば、裏で動くしかないのだ。
命を賭けて戦う彼女たちのためにもこのまま腐る暇などない。
ウィッチの命を脅かす者たちを手当たり次第に消去する。それが自分の本来の役割ではないか。

ラル「……」

俺「短い間だったけど楽しかった。すごく世話になったな……感謝してる」

ずきりと痛む胸に手を添える俺が呟くように、黙りこむラルに続けた。
未練が無いといえば嘘になる。
今まで世界各地の基地を転々と旅してきたが、ここはあまりにも居心地が良すぎた。
現に胸の奥が離れることを拒絶しているかのように痛みを生み出している。

俺「さてとって……ラル? どうした?」

立ち上がり、部屋に帰るよう促そうとしたときである。
不意に隣に座るラルが袖を掴んできた。
視線を移すと、俯いて全身を小刻みに震わせる彼女の姿が視界に入る。

ラル「……く、な」

俺「悪い……何だって……?」

ラル「いく……な、おれ。どこにも、いかないでくれ……っっ」

支援


感情を爆発させたラルが俺の身体にしがみついた。
決して突き放そうとしたわけではない。ましてや、彼を追い出す気も毛頭ない。
ただ偏に、死んで欲しくなかったのだ。生きていて欲しかったのだ。
世界中のどんな男よりも愛おしい、この男に。

ラル「いくな、おれっ……たのむっ」

俺「ら……る?」

ラル「おまえがいなくなったら……わ、わたしは……!!!」

溢れ出る想いを懸命に言葉へと変えていくラルが抱きしめる力を強めた。
基地を去ろうとする俺を引きとめようとするかのように。

ラル「それに……私は、おまえを不要な存在だとは思っていない。みんなだって……そうだ。誰もお前を不要だなんて思っていないんだ……」

俺「……ッ!?」

耳元で囁かれた言葉に息を詰まらせてしまった。
胸の奥と目頭がじわじわと熱くなってくる。
自分に価値を見出せない今の俺にとってラルの言葉は心を揺さぶるのに充分すぎるほどの衝撃を秘めていた。

俺「俺は……まだ、ここにいても……いいのか?」

ラル「当たり前だ……」

俺「(反則、じゃないか……)」


乾いた笑い声を落とす俺が瞼を閉じる。
こんな時に、そんなことを言われては堕ちてしまうではないか。

俺「(あぁ……俺は、やっぱり……)」

今になってようやく確信した。
自分はこの娘に。
グンドュラ・ラルに完璧に惚れてしまっているのだ。

どうして、もっと早く気付くことが出来なかったのだろう。
そうすれば彼女と共に空を飛び、背中を守ることも出来たはずだというのに。
そんなことを考えた途端に視界が滲んだ。

俺「っく……ぅぁあ……ちく、しょう……!!」

ラル「俺!? どこか痛むのか!?」

俺「そうじゃ、ない。そうじゃ……ないんだ……っっ!!」

彼女に対する自身の心情をやっと確固たるものに出来たというのに肝心の自分はといえばその背中を守ることすらもう出来ないのだ。
悔しかった。

共に飛ぶことも、この手でラルを守ることもままならない現実が、どうしようもなく悔しかった。
涙は零しても、みっともない声だけは出すまいと歯を喰いしばる俺の姿から彼の心情を察したラルが腕の力を弱め、背中をそっと撫で始める。


ラル「大丈夫だ。おまえが来る前から私たちはやってこれたんだ。それにな、おまえ一人くらい守ってやるさ」

俺「ッッ!?」

とても優しい声音であるにも関わらず、まるで自分の無力さを裏付けるようなその言葉に俺は胸が張り裂けそうになる感覚を覚えた。

ラル「あと、だな。私は……お前に、傍にいて欲しいと思っている……その、ずっと、な」

気恥ずかしげに視線を宙へと泳がせるラルが数珠繋ぎで言葉を搾る。

俺「ラル……それは――」

ラル「……んむッ!!」

俺「――ぅっ!?」

支援支援


言い終える前に言葉を遮られた。
すぐ目の前にはきゅっと瞼を閉じ、白い美貌をこれでもかというほどに赤く染めあげるラルの顔があった。
唇に押し付けられる柔らかな感触から自分がいま、彼女に唇を奪われたのだと俺は遅れて気がつく。

ラル「今度の作戦が終わったら……ちゃんと伝える。だから、それまで待っていてくれ」

俺から離れたラルがベッドから降りて彼を横たわらせると、ゆっくりと頭を撫で付ける。
幼子を寝かしつけるような、優しい手つきに俺は全身を蝕む睡魔に抗いながらも薄れていく視界の中央で自分を見つめるラルに向かって手を伸ばした。
しかし、その手が彼女に届く前に彼の意識は暗い深淵へと落ちていった。

ラル「必ず戻ってくる……必ず。そして、おまえと……」

力なく落ちる俺の手を取り、布団の中へと戻したラルが出口へと向かって歩き出す。
ドアノブにかけた手を一度止め、再びベッドの上に横たわる俺に視線を投げかけると、部屋の照明を落とし、今度こそ部屋を後にした。

むふう……イイネェ
支援


翌日こと作戦決行日の天気は快晴であった。
雲一つ見当たらず、吹く風も穏やかで飛ぶには絶好の天候である。
ストライカーを身に着け、自身に視線を注ぐ隊員たちを見つめながら徐にラルが口を開いた。

ラル「今回の作戦は今までのものとは異なり大規模なものとなる。
私たちの任務はネウロイに占領された大型都市を奪還するための航空部隊撃滅だ。
また、近隣部隊及び歩兵部隊との合同作戦となる。敵の中にはジグラットが確認されている」

一言一句、聞き漏らさぬよう強張った表情の彼女たちに続ける。

ラル「敵の別働隊が動き始めているという情報もある。これを迎撃するために作戦終了後は帰還をせず、臨時の前線基地で数日の間寝泊りする。我慢できるな?」


頷く面々を前にラルが口角を吊り上げた。
守ってみせる。
彼女たちも、愛しい男も。
この手で、必ず。

ラル「よしっ! では往こう! ブレイブウィッチーズ!! 全機出撃ッッ!!!」

凄絶なる決意が込められた号令が格納庫に響き渡る。
エンジン音を轟かせ、ストライカーを身に着けたウィッチたちが空へと舞い上がる。
彼女たちの出撃を傍から見守っていた整備班長の姿を視界に捉え、傍に寄った。

ラル「整備班長。頼みがある」

整備班長「……なんでしょう?」

一体何事かと目を丸くする男を前にどんな言葉をかければ良いか、言いあぐねていたラルであったが数秒後、口を開いた。

ラル「実は――」


ベッドの上に身を投げ、窓の向こうへと視線を投げる。
四角く切り出された空をブレイブウィッチーズが戦場へと向かって飛び立っていく光景を目にし、思わず手を伸ばす。
そのあと、すぐに何かを悟ったように手をシーツの上に落とす俺の黒い双眸には諦観の色が漂っていた。

自分が来る前から彼女たちは八人で戦っていたのだ。
たとえ自分がいなくとも無事に帰ってくるはずである。

見た目が可憐だとしても彼女らは、か弱い姫君ではなく銃を手に取り前線で戦う魔女なのだ。
今の自分に出来ることといえば、彼女らの無事を信じて待つことだけだろう。

俺「……ッ!」

寝返りを打ち、胸裏に溜め込んでいた鬱憤を吐息に詰め込んで吐き捨てた。
戦いたくても戦えない。

力になりたくても、何もできない。
大切な家族も、愛する女もこの手で守ることすらできない無力感と惨めさが次第に込み上げてきた。

――大丈夫だ。おまえが来る前から私たちはやってこれたんだ。それにな、おまえ一人くらい守ってやるさ――

出撃前にラルが放った言葉が頭の中で再生される。
ただ守られるだけの存在となってしまったことを嫌でも自覚させられる。
彼女の言葉は俺の胸を深く抉るほどの鋭さを秘めていた。


俺「ちくしょうっ……ちくしょうっ……!!!」

やり場のない憤りと悔しさを少しでも紛らわせようとベッドに拳を叩きつけた。
認めよう。自分は彼女に心底惚れている。

叶うなら、彼女と添い遂げたいと強く思うほどに。
だからこそ、俺は憤る。自身が惚れた女をこの手で守れない自分自身に対して。

彼女たちの実力を信じていないわけではない。だが、不安と胸騒ぎが一向に消えないのだ。
もしも彼女たちに、ラルに何かあれば。きっと一生後悔するに違いない。

そうなったとき、この先未練を引きずっていくのか?本当にそれでいいのか?
ふとラルの笑顔が脳裏に蘇る。

挑発的な笑みも、自分に洩らす年相応の弱々しい声も。
髪も瞳も肌も。心も。

何もかもが愛おしい彼女を失うことに自分は耐えられるのか?
黙って彼女が傷つきにいくのを、自分は耐えられるのか?

俺「耐えられるわけ……ないだろうが……ッッ!!」

支援


推奨BGM:ttp://www.youtube.com/watch?v=MtfDIrHeHgY&feature=related

低く、重く。
押し潰されそうになりながらも何とか這い上がるような声が室内の静寂を切り裂いた。
自分は何のために生き、何のためにここへ来た?
全てウィッチたちの幸せのためのはずである。
だとしたら、取るべき行動も既に決まっているではないか。

俺「馬鹿だなぁ……俺は。大馬鹿もんだよッ!」

弾かれるようにベッドから降り、部屋を飛び出して廊下を駆ける。
途中、追い越した同僚が静止の叫びを上げたが、それを振り払い俺は格納庫へと走り続けた。
たしかに自身の魔法力は残り僅かだ。
魔力障壁も張れなければ、自らを象徴とする衝撃波を放つ回数も限られている。
戦場に出れば、敵を倒すことよりも命を落とす確率のほうが高いだろう。
だからどうした?
自分の身を案じてくれた彼女には悪いが、この命も七年前に落としたようなものである。
どうせ一度落とした命なら、せめて最期は――

俺「惚れた女と仲間を守るために……使い切るよなァ!!!」

叫ぶ俺が格納庫へと続く扉を蹴破った。
作業中の整備兵たちの視線が一斉に集中する。
最初に歩み寄ってきたのは彼らの中でも親交が深い整備兵Aであった。
血相を変えた顔ぶりから既に俺がここへやって来た目的を察していることが伺える。


整備兵A「俺……おまえ、何しに来た!?」

今にも首元に掴みかからん勢いで整備兵Aが声を張り上げる。
日頃、温厚な人柄だけに彼が放つ怒気は他者を震え上がらせるのに充分な威圧感を秘めていた。
現に他の整備兵たちは怒りを顕にする彼に近づくまいと数歩距離を取り、張り詰めた空気に包まれる二人の様子を見守るだけに留まっている。

俺「ストライカーと武器はどこだ……?」

声を荒げる整備兵Aの剣幕を受け流す俺は対照的に落ち着いた口調で尋ねた。
障壁を失い、固有魔法の衝撃波も満足に使えない自分を案じるが故の剣幕なのだろうが、今の俺には彼の言葉を聞いてやれるほどの余裕などなかった。

俺「ストライカーと武器はどこだって聞いてんだ」

整備兵A「いい加減にしろっ!」

整備班長「おい。待ちな」

整備兵A「班長……」

静かに二人の傍へ歩を進めてきた大柄の男性が整備兵Aを引き離し、視線を俺へと向ける。

整備班長「俺……行くんだな?」

俺に視線を注ぐ整備班長が口を開いた。
ありとあらゆる嘘を見抜くと、部下たちの間でもっぱら噂となっている眼勢にはそう思わせるほどの説得力を秘める光が宿っていた。


俺「あぁ。行かなきゃならないんだ」

俺が返す。
一切の気負いも迷いも含まれていない口調で。
さも、そのことが当然だと言わんばかりの顔つきで。

整備班長「シールドも張れないのにか?」

俺「あぁ」

整備班長「衝撃波も使える回数が限られているのにか?」

俺「あぁ」

一歩も引く気配を見せない俺の姿勢に、業を煮やした男が髪を掻き毟った。

整備班長「なぁ……俺よ。あいつらなら今回も無事に帰ってくるさ。おまえは……ウィッチに対して過保護すぎやしないか?」

俺「送り出す側はいつだって心配するさ。それは……あんただって、よくわかってるだろう?」

まぁな、と男が顎をさすりながら頷く。

整備班長「だけどな……年食ってくると、信じて待つことも出来るんだ」

男の放った言葉に俺が喉を鳴らして笑い声を上げた。
心の底から漏れ出したような笑い声に整備班長が眉を顰めてみせる。


俺「……生憎と俺はそんなことができるほど年取ってないさ。それにな」

整備班長「なんだ?」

俺「惚れた女くらい……自分の手で守りたいじゃないか」

整備班長「お、おめぇ……」

口元を緩め、手を広げ、穏やかに微笑む。
これから死地へ向かう者が見せる表情とは思えないほどの清々しい笑顔から、これ以上の制止が無駄だと悟った整備班長は深く溜息を吐く。

――もし、あいつが私たちの後を追いかけてこようとしたら……どうか、止めて欲しい――

ストライカーを装着し、正に大空へと飛び立つ寸前にラルが自身に告げた言葉が蘇る。

整備班長「(ラル少佐ぁ……すんません。少佐がこいつを想っている以上に、こいつはアンタにほの字みてぇだ)」

片や相手を愛するが故に、強引に安全な場所へと押し込み。
片や相手を愛するが故に、命を投げ捨ててでも死地へ赴く。
どちらも互いに想いを通じ合わせることがなくとも、互いを思いやる気持ちだけはそれぞれ一歩も引けを取らないものであった。
それだけに男は二人の姿に苦笑いを零す。
両想いのくせに、なんて不器用なのだろうかと。


整備班長「わぁったよ。おまえら! ストライカーとありったけの武器持って来い! それと奥に車あったろ! あれも引っ張ってこい!!」

巨漢の一喝を前に整備兵たちが忙しげに動き始める。
死を承知で出撃する俺の姿に何かを感じ取ったのか、格納庫内の空気は張り詰めたものから良い意味で騒がしいものへと変わりつつあった。

整備班長「全ての責任は俺が取る! てめぇら! 男が覚悟決めてんだ! 花道ぐらい作ってやるぞ!!」

整備班一同「「「「おうよっっっっ!!!!」」」」

整備班長の怒号に対し、整備兵Aを覗く全ての整備兵が声を揃えて叫んだ。

俺「おまえら……」

整備兵A「班長!? 正気かよっ!!」

整備班長「うるせぇ! こいつはもう覚悟を決めてやがるんだ! 俺たちがガタガタ騒いだって仕方ねぇだろう!」

整備兵A「でも!」

苦虫を噛み潰したような表情の若者の言葉を一蹴した巨漢が格納庫の出入り口近くに現れたバギーを顎で示す。

整備班長「乗ってけ。少しでも魔法力の節約にはなるだろ?」

俺「あぁ。恩に着る」


流れるような動作でドアを開き、操縦座席へと座り込んだ。
キーを差し込んで回し、エンジンをかける。
腹の底に響くような重い駆動音が、車体ごと身体を揺らす振動が何とも頼もしい。

整備兵A「なんでだよ……死ぬかもしれないんだぞ!?」

俺「どうしてって言われてもなぁ……おまえさ。じゃあ、逆に訊くけどよ。自分が惚れた女に危険が迫ったとき、どうするよ?」

顔だけ向けた俺が静かに問いかける。

整備兵A「命を懸けて守り抜く」

俺「そういうこったよ」

俺の問いかけに整備兵Aが即答する。
あまりにも自然と口を割って出た言葉に、歯を見せて嬉しそうに笑う俺が整備兵Aの肩を叩いた。
そんな快活な笑みを見せ付けられた整備兵Aはこれ見よがしに溜息を吐く。

整備兵A「……死ぬなよ。親友」

俺「善処するさ。じゃ! いってくらぁ!!」

ギアを入れ、アクセルを踏み込むと同時に車が勢いよく格納庫を飛び出し、徐々に速度を上げていく。
基地正門に近づくに連れて、俺が眉を顰めた。
普段ならば堅く閉ざされたゲートが解放されている。
目を凝らせば守衛たちが、ゲートの両脇に立ち自分に向かって右手の親指を突き立てて、何か言葉を投げかけているのが見えた。

熱いな!支援!


俺「ありがとよ……っっ!!」

クラクションを二、三度鳴らして応えた俺はステアリングを巧みに操り目的地へと進路を取る。
バックミラーに映る友人たちの姿が小さくなるのを捉え、口角を吊り上げた。

――いってこい――

そう後押しする彼らの期待を背に受け、俺は更に力強くアクセルを踏み込む。
整備兵A の言うとおり、今の自分が戦場に出たとしても死ぬかもしれない。
だとしても、はいそうですかと割り切れるほど俺は大人ではなかった。
人間生きて百年かそこらだ。

どうせ死ぬなら、惚れた女のために戦って、惚れた女のために死ねた方が良い。
押し付けだと罵られようが、それが俺の愛というやつなのである。
業? 知ったことか。
罰? いつか受けるさ、クソッタレ。

俺「いっちょ玉砕覚悟で臨みますか!!」

ついでに告白でもしてみるか。
この腕も身体も血で汚れ、気取った台詞すら考えられないが。
それでも伝えてみよう。
あの強くて弱い、ウィッチに。
ただ一言だけ。



愛していると。


以上で今回の投下は終了となります。

ここまで読んでくださった方々、支援をしてくださった方々。

本当にありがとうございました。

長々とスレを占領してしまい申し訳ありませんでした。

それでは失礼します。


やっぱりワード23枚はやりすぎでしたね……

遅れたけど乙ー
そして寝る

ごめんなさい寝落ちしてました

wikiにでもまとめときます

落とさせんぞ

おはよう

保守ついでに
トゥルーデの短編書いたんで1レスだけ急降下爆撃していきますー


「俺バルク」 簡単に設定
俺は第501統合戦闘航空団所属の整備兵。
バルクホルン大尉とは俺補正でよく出会う。
バルクホルン大尉は俺に気があるようなないような。

そんなgdgd設定の短編なのでまったり読んでください

バルク「おい、そこの整備兵、シャーロット・イェーガー大尉はいないか?」

俺「いえ、今日はまだハンガーには顔を出していませんが」

バルク「ん、なんだ、また俺か。……まったく、なぜ朝から俺の顔を見なければならんのだ」

俺「なんだかずいぶん嫌われてますね~。ところでシャーロット大尉にはどのようなご用件で?」

バルク「急な話だが、本日1300にリベリオンから要人がこの基地の視察に来るらしい。その取り次ぎ役をお願いするようミーナに言われたのだが、部屋に行っても見つからなかったので、いつものようにハンガーでユニットの整備をしているかと思ったのだが」

俺「なるほど。ではシャーロット大尉がこちらへ来たら、バルクホルン大尉がそのように言っていたと伝えておきます」

バルク「ああ、頼む」


バルク「それにしても工具が散乱していて汚らしいところだな。他の整備兵はもう少しまともだと思うが」

俺「俺はどこに何を置いてあるか分かるので全く問題ないですよ」

バルク「それはそうかもしれんが、心構えの問題だ。それに、他の整備兵があやまって工具を踏みつけて怪我をするかもしれないだろう?」

俺「分かりましたよ~。じゃあ片付けます」

バルク「そうか、その気になったか。よ、よし、では私も手伝うとするか」

バルク「まずは地面に散らかっている書類から片付けるか。ん、これは……う、うわああああああああっ!?」

俺「どうしました、バルクホルン大尉?……って、そ、それはダメですバルクホルン大尉!ていうかそれどこに持って行くんですか!返してください!」

こうして、俺秘蔵の504ウィッチせくしーカレンダー(試作版)はバルクホルン大尉の手によって闇へと葬られた……

投下終わり
昼食食べてきます

おつん

乙!

お姉ちゃん、それ僕のですから返してください

さて、寒いけど自転車買いに外出よっか、ハルカ

サドルブロッコリーに替えてやんよ

(審議中)


【審議中断】
               _
            /´  `フ

           /      ,!
           レ   _,  r ミ        ∧,,∧
          /  `ミ __,xノ゙、      r(   ´n
.         /        i        >   ,/    ∧,,∧
         ,'    .     ,'     ~'oー、_)     r(   n)
        ;     ',  l  l                `/  <_
        i       |  | |              ~'し -一┘
      ,.-‐!     ミ  i i                     ∧,,∧
     //´``、    ミ  、 ー、                   ( ´・ω)
.    | l    `──-ハ、,,),)'''´                 ~、/  っっ
     ヽ.ー─'´)                    ∧,,∧    └ー-、ぅ
        ̄ ̄                      r、´・ω・))
                  ∧ ,,∧      >  _/´
        n__n        (´・ω・`)    ~'し-一┘
      ∧,, ∧ノ         c'   っ
    c('・ω・`)っ      ~(_,'ーo'

        /彡 /彡  
        |彳__|彳  
        , '●-●ヽ        
       !|!イ/ノ|/ノiリ|       
       ノノ|*‘ω‘)i   ?
       (イ (   )          
          v v             

あぶねえ
保守

ルッキー

かわいい

ルッキーニちゃんの汗をフキフキしてあげたいでふ^q^

(氷水をぶっかける音)

ほむ

ほしゅほっしゅ

時間になったので開始でやんす

※注意
・私SSです
・パロネタ多めです、苦手な方はご注意下さい
・少々オーバーテクノロジーだったりオリジナル兵器が出たりします そういうのが苦手な方もご注意下さい
・あと変態です


前回までのあらすじ!
海に来た501一行と私。洞窟に眠る財宝を目指してシャーリーと共に探検に出た私だったが、
落とし穴にはまってワニに囲まれるという絶体絶命の状況になってしまった!!
ワニ「ギジャァァァァ―――!!!!」ガチッガチッ
私&シャーリー「いやぁぁぁぁぁぁぁ――――――!!!!!」

――洞窟内――

<イヤァァァァァァ……

ゲルト「……ん? なんだ、あの声は?」

エーリカ「知らないよー、それよりトゥルーデ、ミーナ支えるの手伝って」

ミーナ「……んん……」zzz

ゲルト「ああ、すまん。……しかし、大変な事になったな。宮藤やシャーリーがいなくなってるから探しに出たら……」

エーリカ「謎のワインをかぶって少佐は暴走。ミーナにキスしてどっかに行っちゃったんだもんね」

ゲルト「全く……部下の模範たるべき佐官2人がこの有様とは!」

<ウギャァァァァァァァ……

ゲルト「……しかし、気になるな、この声


――洞窟・別の場所――

ワニ「ギャジャァァァァァァ――――!!!!」ズダダダダ

シャーリー「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダダダ

私「まさか落とし穴をよじ登ってくるとはねー!」

シャーリー「ああ! 予想だにしなかった! なんだよこれ! どうしてこうなった!?」ダダダダ

私「シャーリー、もっと速く! ワニが! ワニがもうすぐ後ろにィィ!!」

シャーリー「何でだぁぁぁ!!? 魔法使って加速してるのになんで追いつかれそうなんだぁぁ!!??」ダダダダダ

私「私だっこしてるからじゃない?」シレッ

シャーリー「そうだ! なんでお前こんなに重いんだよ! 魔法使ってるのに抱えるのがやっとだぞ!?」ダダダダ

私「……事情があんのよ、色々と!」

ワニ「ブジュルルルァァァァァ――――!!!!」ドギャギャギャギャ

私「あああまた来たァァ!! シャーリー速く! このままじゃアンタあいつらのオードブルよ!」

シャーリー「なんであたしだけなんだよぉ! 大体ワニってあんなに速いのか!?」ダダダダ

私「ええ、あいつら常に腕立て伏せの体勢だし。本気出すと100mを6秒ぐらいで走れるらしいわよ」

シャーリー「……マジ?」

私「ええ、マジ」

シャーリー「……へぇー……そりゃ速いなー」

私「ええ、速いわね」

ワニ「ブシャジュルベロジュロロ」ギャルギャルギャル

シャーリー「……もう……ゴールしてもいいよな……?」ゼーハー

私「止まんなァァァ!! 止まったら死ぬわよォォ!!!」

ワニ「ワギャジュバラァァァ―――――!!!!」


――洞窟内・さらに別の場所――

<ウギャァァァァァァァ――!!!!
<ジャギャァァァァァ!!!!
<アヒャヒャヒャヒャ!!! ワッショ――イ!!!

リーネ「ひぃぃぃ……」ガタガタ

ルッキーニ「う、うわぁぁぁん……!」ブルブル

宮藤「ぺ、ぺぺぺペリーヌさぁぁん……!」ガタガタ

ペリーヌ「も、もしや、古代の魔女の呪い……!?」ガクブル

支援~♪

ドダダダダ…

ゲルト「ん? ――!?」

エーリカ「? トゥルーデ、どうかし――」

シャーリー&私「うぉわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダダ

ワニ「ジャルルルァァァアアアアアア!!!!!」ダダダダ

ゲルト「!?」

エーリカ「!?」

ツルンッ!!

シャーリー「! し、しまっ――」ドタッ

私「なっ……!」ドタッ

ワニ「ギャッベシャァァァァァァ!!!!!」

シャーリー「うぁ……っ!!」

私「ッ!」


ドンッ!

シャーリー「えっ……?」ゴロゴロッ

シャーリー「わ、わた――」

ワニ「ギャジャレァァァァァァ!!!!!!」バッバッバッ!!!

バギョッ!! ドギャッ!! ゴシャッ!!
ガジガジガジガジ ガリガリガリガリ ガツンッ! ガツンッ!!

ゲルト「……し、シャーリーと……私が」

エーリカ「突然出てきて……私が……ワニに……!!」

シャーリー「私ぃぃぃぃ―――――!!!?? うわぁぁぁ……っ!!」

グシャッ! メキャッ! ボギッボギッ!!

エーリカ「と、トゥルーデ! 早く助けなきゃ――」

ゲルト「あ、ああ……だが……これはもう……」

シャーリー「あたしを庇って……そ、そんな……嘘だろ!?」

ガリガリガリガリガリ ガチッガチッ!


シャーリー「私いいいいいいい―――――――っっ!!!!」




バゴッ!!

ワニ「キャイン!!」ドガッ

エーリカ「……!?」

ゲルト「……!?」

シャーリー「――え!?」


私「……ったく、カメラが壊れるじゃないの、アホ爬虫類が……」


エーリカ「え……」

ゲルト「は……」

シャーリー「……うそぉぉぉぉぉ――――!!??」

シャーリー「いや……いやいやいや! な……なんで無事なんだよ!?」

私「無事じゃないわよ。ホラ、白衣に穴開いちゃった。あとで縫わなきゃ……」

ゲルト「ああっ! 頭、頭!!」

私「え、頭?」

ワニ「」チーン

エーリカ「あ、頭にワニ刺さって……じゃなくて、噛みつかれてるよ!」

私「あ、ホントね。うわー」

シャーリー「いや『うわー』って……!」

私「どりゃっ、と」ブンッ

ポーン

ワニ「ヒャウン!!」ドサッ

ゲルト「」

エーリカ「」

シャーリー「……もう訳分かんねえ」

私「財宝待つ限り、私はけして倒れない……さ、行くわよシャーリー。ペリーヌちゃん達は、たしかあっちに……」

グルルルル…

私「!」

シャーリー「! ま、まさか……!」


ワニ1「グルルルルァ……!!!」

ワニ2「ジャギャァァァ……!!」

ワニ3「クロコダインーッ……!!!」

支援支援

シャーリー「くそ……しまった、集まってきたぞ」

私「どうやらそのようね……」

エーリカ「ど、どうなってんの……トゥルーデ、トゥルーデ! ……あっ」

ゲルト「そうだ今度の休みにクリスに会いに行こう元気かなあ相変わらず健気な笑顔で私をうふふふふふふふ」ブツブツ

エーリカ(ダメだ、あまりの展開に現実逃避しちゃってる)

ワニ1「ジャゴッジャゴッ!」

シャーリー「ど、どうする……また逃げるか?」

私「2人ならそうしたけど……」チラッ

ミーナ「……zzz」

ゲルト「クーリスー、クーリスー♪ ギブミー ユア アーンサー ドゥー♪」ブツブツ

エーリカ「どうしようこれ」

私「……5人で逃げるのは危険ね、遅くなるし……かといってこの3人を残してはおけないわ」

シャーリー「そ、それじゃ……」

ワニ's「ギャッギャッギャギャ―――ッ!!!」

私「……蹴散らすしかないわ、こいつらを」

シャーリー「文字通り、か……でも……」

私「『出来るのか』って? ……『やる』のよ、何が何でも」

シャーリー「……無茶言うなよ、こっちは丸腰だぞ」

私「ですよねー」

ワニ's「ギャッギャバ――――ッッ!!!!」ガバッ!!

私&シャーリー「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――ん!!!!!」


…バギャッ!!

ワニ「ワニャァァッ!!!??」ボゴッ

エーリカ「え!? わ、ワニが……」

シャーリー「吹き……飛んだ?」

私「な、何が……? …………!!!」

スゥゥゥゥゥゥゥ……




坂本「わっしょぉぉ―――――いっ!!」バァァーン!!

シャーリー「しょ、少佐ぁぁ!!??」

私「な、何で……」

坂本「うぃ~っ……ヒック! あっはっはっはっは……!!」ヨロヨロ

シャーリー「……でも、なんか様子が……」

エーリカ「さっき、ワインみたいなのを頭から被っちゃって……そのせいだとは思うけど」

坂本「わっはっはっは、わっしょ―――い!!!」ウィーッ

私「なんかすごくイキイキしてるわね」

ワニ1「ジャバラァァァァァァァァァッ!!!!!」キシャーッ

私「! しまった、ワニが!」

シャーリー「少佐! 逃げ――」

坂本「…………」チャキッ

ワニ1「ギャルァァァッ!!」バッ!

――後に、第501統合戦闘航空団大尉、シャーロット・E・イェーガー氏はこう語る……。
シャーリー『ああ、最初は少佐がおかしくなったのかと思ったよ。だって、少佐、今にもワニに襲われそうなのに……』

坂本「…………」ニヤッ

シャーリー『……笑ったんだよ、こう、ニヤッ、みたいな感じでさ』


スーッ…

ワニ1「!?」

シャーリー『それから、少佐はワニの横を通り抜けたんだ。その顔に恐れは一つも無かった。
まるで酔っ払ってるみたいに、ほんのり赤くなってるだけでさ』

フッ…

坂本「…………」

シャーリー「……ん? なんだ、今の……風?」

シャーリー『なんだろう、海の風が洞窟を通ったのかな…その時は、それぐらいにしか思ってなかった。
でも、次の瞬間……あたしは、その風の正体を理解したんだ』

ワニ1「…………グッ」

ワニ1「ギェァァァァァッ!!!」スパスパスパァァッ!!

エーリカ「!?」ビクッ

シャーリー「え……!? わ、ワニが……ボロボロに!?」

私「ま、まさか……」

坂本「…………ヒック」

シャーリー『あの風は……少佐が剣を抜くことで起こった風圧だったんだ。
あとで私に聞いたんだけど、ああいうのを"剣圧"って言うらしい。剣の達人ともなれば、一振りで風を起こす事も可能なんだってさ』

ワニ1「」ピクッ、ピクッ

エーリカ「き、斬ったの……? 今の一瞬で!?」

シャーリー「み、見えなかった……」

私(……微かに、ほんの微かに見えたけど……少なくとも、あのワニを3回以上は斬ってた……あの超短時間で!)

坂本「うぃ~っとぉ……」ヒック

私(あの緩みきった顔で!)

ワニ2「ギ……ギャジャァァァッ!!」バッ

ワニ3「ウジュルァァァ―――!!!」ババッ

坂本「…………フッ」

坂本「わっしょぉぉぉ―――――――いいっっ!!!!」

シャーリー『それから後は、なんというのか……少佐の独壇場だった』

シャーリー『襲い来るワニを、ちぎっては斬り、ちぎっては斬り……』

坂本「飛龍閃!」バゴッ!!

ワニ「」ドサッ

シャーリー『烈風丸の鞘をとんでもない速さで飛ばして、ワニの眉間に命中させたり……』

坂本「見浦流万風不帰剱・『転』!!」ズシャァァッ!!

ワニ「」スパッ!

シャーリー『宙返りして、ワニをまっぷたつに切ったり……』

坂本「スキャニングオーズ! せいやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」チャリンチャリンチャリンズバッ

ワニ「ウッギャギャァァァァァァッ!!!」ドギャーン

私「なんで私までぇぇぇぇ!!!???」ドッゴーン

シャーリー『……攻撃範囲が広すぎて、たまに巻き込んでたりしたけど』

シャーリー『しばらく経って、ワニもほとんど全滅したころ……
少佐も飽きてきたのかな、ワニの尻尾を掴んでジャイアントスイングを始めたんだ』

坂本「わっはっはっはっはっはっはっは―――!!!」グルグルグルグル

ワニ「」グルグルグルグル

しえn

シャーリー「おー、回ってる回ってる」

私「なんか段々可哀想になってきたわね……あのワニ」

シャーリー「まさか10何匹が一気に全滅するとはな……あいつらも思ってなかったろ」

ゲルト「クリス、クリス、クリス! はーるかなくにがー、ふーるーさーとーだー♪」ブツブツ

ミーナ「……んん……美緒ぉ……」zzz

エーリカ「……zzz」

私「……エーリカちゃんも疲れて寝ちゃったし」

シャーリー「そりゃ、まぁな……」

坂本「わっはっはっは! いくぞー! わっしょ――――いっ!!」ブンッ!!

ワニ「」 ヒュ――……

シャーリー「でも結局、ルッキーニ達どこいっちゃったんだろうな」

私「ホントよね、あーあ、こんなことなら発信器でも付け――」

ワニ「」 ドガッ!!!

私「てればよかったばらっ」ドッゴッ!!!

ドヒュ――――ン!!!!

シャーリー「わ、私ぃぃぃぃ―――――!!? 私にワニが当たって吹き飛んだ――――っ!!??」

ドガドゴドゴゴゴドガドゴゴゴゴ!!!

私「んのぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ドガドガドガ

ワニ「」 ドガドガドガ

シャーリー「おわ……みるみる新しいトンネルができていく……」

坂本「わっしょ――い!」ダッ

シャーリー「あっ、少佐! ちょっ、待てって!」ダッ


――宝の間――

ドガドガドドガガ ドギャッ! バゴォッ!!

ワニ「」 ズザザザーッ

私「っ!」ズザーッ!

私「……こ、ここは……?」

坂本「わっしょ――い!!」バッ!

私「!」

なぁに気にするねぃ

せっかくVIPでやってんだから偶にはageねぇと

支援

坂本「わっはっはっはっは……は……くかーっ……」ドサッ

私「……とうとう電池が切れたみたいね……それにしても、ここは……何かしら、この草?」

シャーリー「おーい、私ー!」タッタッタッタ

私「あ、シャーリー」

シャーリー「大丈夫か?」

私「別に。それよりも……ここは?」

シャーリー「え? ……へーえ、こんな所がこの洞窟にあったのか。綺麗だな、どこかの庭園みたいだ」

スタッ、スタッ…

私「! 誰か来たわよ!」コソッ

シャーリー「……別に今更隠れる必要は無いんじゃないか?」コソッ

ペリーヌ「…………」

私「……え? ペリーヌちゃん?」

ペリーヌ「……そんな……そんな……こんなハーブが……財宝だなんて……」シクシク


シャーリー「……え?」

私「…………えっ?」

ペリーヌ「そりゃ、大航海時代にはとても貴重だったでしょうけど……今となっては……!
これでは……ガリアの復興なんて……うぁぁぁぁん……!」シクシク


私「」

シャーリー(……あちゃー……)


坂本「泣くんじゃない、ペリーヌ」ガサッ

ペリーヌ「しょ、少佐!?」ビクッ

坂本「確かに宝は無かった。だがな、お前はもうすでに宝を持っているんだぞ」

ペリーヌ「え……?」

坂本「私財をなげうってでも、ガリアを復興させようとする……お前のその、ガリアを想う気持ちこそが、一番大切な宝なんだ」

ペリーヌ「しょ、少佐ぁ……!」ヒシッ!

坂本「…………ヒック」


シャーリー「ハハハ……いい話、なのかな? なぁ、わた――」

私「……認めるかァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

シャーリー「!?」ビクッ

ペリーヌ「!!? わ、私さん!?」ビクッ

私「認めないわよォォ――! 宝が……宝がこんなクソの役にも立たない雑草なんて!! こちとら穴に落ちたりワニに噛まれたりジャイアントスイング食らったりしながら必死に……必死に……! それをォォォォ……!!!!」ゴゴゴゴゴ

ペリーヌ「え!? は、え!?」オロオロ

私「チクショー!! まだあるんでしょーが宝がァァァ!! 出せ! 出しやがれコンチクショー!!」ドガッドガッ

シャーリー「お、おい! 私!?」

私「!! なに、この扉! おいおいあるじゃなーい、こーんなこれみよがしにさァ! きっとこの扉の中に金銀財宝がこんもりと……!!」

ペリーヌ(……? あの扉……何か書いてありますわね……ラテン語ですわ。えーと……)

私「さぁ御開帳――ッ!! キャッホォォォォ―――――ゥ!!!」

シャーリー「……やれやれ……」





ペリーヌ「……『欲深き者に、災いあれ』……?」


ガチャッ…

ハブ「キシャ―――――ッ!!!!」



私「」




私「……ああ、ハブ。ハーブじゃなくてね……なるほど」


<うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
<キシャァァァァァァァァ!!!!
<ひぃぃっ! こ、こっちくんなぁぁ!!
<ちょっ! な、投げないでくださいましー!
<わっはっはっは!!! なんだか知らんがとにかく良し!!
<どこがァァァァァ!!???


――浜辺――

エイラ「……帰ろっか」

父「ああ、そうだな」

サーニャ「むにゃ……」

――数十分後――

ゲルト「おーい、みんないるかー?」

シャーリー「あ、ルッキーニと私がまだ向こうに……」

坂本「何? まったく、しょうがないな……あの2人は」

シャーリー(酔いが醒めてる……)

エーリカ「向こうで何してるのかな?」

シャーリー「ああ、それが……」


私「ヒャッハァー! 何が財宝だァァ! 中身の入ってない宝箱なんて燃えちまえばいいんだァァ――!!」バギッボガッ

ゴォォォォォォォォ……

ルッキーニ「なんかキャンプファイヤーみたいだね、私!」

私「あっはっはー! 燃えろよ燃えろー、炎よ燃えろー♪ ……どちくしょ――!!」


シャーリー「……あとであの2人は連れて帰るからさ。先に行ってても大丈夫だよ」

ゲルト「そうか? それじゃあ、そうさせてもらうぞ」

シャーリー「ああ、また後でな。……ったく……」

ゴォォォォォ…

私「あっはっはっは……はは……ハァ…………」

シャーリー「おーい、ルッキーニ、私ー!」

ルッキーニ「あ、シャーリー!」

シャーリー「宝箱燃やしてるのか?」

ルッキーニ「うん! 地図が入ってた箱だよ。あたしが遊んでたら、私が『燃やすわよ!』って! 『はらいせ』だって言ってた」

シャーリー「ああ、うん……あ、そうだ。みんな待ってるぞ。さ、帰ろう」

ルッキーニ「あ、ホントだ! うん、あたし帰る! 先行ってるよー、シャーリー、私ー!」タタタッ

シャーリー「あっ……ハハ、相変わらず行動が速いなぁ、ルッキーニは」

私「……そうね」

シャーリー「……残念だったな、宝」

私「…………」

シャーリー「……ほら、帰るぞ。写真の現像も――あ」

私「……? どしたの」

シャーリー「いや……写真で思い出したけど、結局あたし、写真撮ってもらってなかったな、って」

私「え? ……あ、そう言えばそうね」

シャーリー「……よし! 撮ろう!」

私「え、ああ、別にいいけど……あ、最後の一枚よ、コレ」

シャーリー「……そうだ、せっかくだから一緒に写らないか?」

私「……え? 私と?」

シャーリー「他に誰がいるんだよ。私、他の人撮るばっかりで……自分は全然撮ってなかったろ?」

私「……いいわよ、別に……」

シャーリー「おっ、オッケーってことだな? よーし」グイッ

私「えっ! いや、今の『いいわよ』は……あっちょっとカメラ」

シャーリー「はい、チーズ!」パシャッ!

ウゥィーン…キュリキュリキュリ……

シャーリー「おお、なんかいいの取れた気がする」

私「分かるの?」

シャーリー「いや、ただの勘」

私「……ま、そりゃそうか」フフッ

シャーリー「……よーし! 写真も全部撮ったし、さぁ、帰ろう」

私「あ、ちょっと待って」

シャーリー「え?」

ゴゴォォォォォ…

私「……火消すの、手伝ってよ」

シャーリー「……はいはい」クスッ

――翌日・食堂――

ラジオ<『ええもう、ホントにビックリしました! シチリアに旅行に行ったときに拾った空箱が、こんな値段になるなんて!』>

ラジオ<えー、このAさんが発見した空箱ですが、作成されたのは大航海時代と見られ、当時はありふれたものだったそうですが、近年になってその芸術性が認められ、美術品並みの値段で取引されるようになったそうです。
その価格は、なんと空箱一つにつきウィッチの月収並みとのこと! 凄いですねー。
――以上、昨今の中世骨董ブームについてお伝えしました――>




シャーリー「……軽く10個はあったよな、あの空箱」



私「」 



第10話、おわり

第10話終わりです 次回は2週間後ぐらいになると思います
それでは、支援ありがとうございました

乙!

今日は予約なしか……

突発に期待ダナ

おう!

保守だ!

開いてたら2200より予約

19:00から投下してもいいですか?

ごーごー

さんくす

194*年12月23日
リベリオン、ニューヨーク州バッファロー、ベル・エアクラフト自社工場の飛行場
C-47スカイトレイン機内


「…お……きろ~、おーい起きろ~、工場に着いたぞー」
僕「………んぁ?」

誰かに頬を軽く叩かれながら寝ぼけた目を開ける。
ぼやけた視界の中で、輸送機の簡素な内装とシャーリーの顔の輪郭を描いた。
次は、これまた簡素な固いベンチの感触が尻に伝わってくる。

シャーリー「やっと起きたか~。こんなクソ固い座席で寝れるよなー」

呆れ顔のシャーリーが手を腰に当てて僕を見下ろしていた。
右肩には雑嚢をぶら下げて、防寒対策としてB-3ボマージャケットを着込んでいる。
後ろの機窓からは雪の降る飛行場が見えた。

僕「そうかな?寝れるスペースがある分、一眠りするにはちょうど良いさ」
シャーリー「乱気流にぶち当たっても爆睡出来るやつなんて初めてだよ…」
僕「あー、一度目が覚めたような気が……ちょっと待ってな」

本気で呆れるシャーリーを他所に、着てきたロングコートの襟とウシャンカの座りを直す。
ベンチから腰を上げて、枕替わりの雑嚢を担ぎ上げた。

僕「はい、お待たせ。そろそろ行こうか」
シャーリー「うん、行こう」

冷え切ったジュラルミンの貨物扉を開ける。機内に外の冷気と粉雪が舞い込んできた。

ktkr支援

2週間程前
同国、カリフォルニア州ミューロック乾湖、ミューロック飛行場
兵舎

僕「…今日も寒いなぁ」

自室のスチーム暖房に手をかざしながら呟いた。
基地一帯は何も無い荒野なので、陽が落ちると急激に冷え込む。
季節は冬、ここの天候に慣れていない僕には、スチームの暖かさが唯一の救いだ。
手先を温めていると、ノックの音がした。

僕「どうぞ…」
ウィリアムズ「邪魔するぞ」

間髪を入れずに、NACAの技師が廊下の冷気を引き連れて入ってきた。
冷気で部屋の温度が急激に下がる。まわりの湿気が冷えたような気がした。
ぐるりと自室の中を見渡すと

ウィリアムズ「…我慢大会でもしてるのか?」

入ってきた第一声がそれだった。
スチームの元栓は全開にしてあるし、その上に置いた薬缶からは湯気が出ている。
ドテラを着込んでやっとこさ暖まれる僕にはちょうどいい室温だ。

支援~♪

僕「寒がりなんですよ…ところで何かありましたか?」
ウィリアムズ「僕中尉に2つのニュースだ。良い方と悪い方、どっちから聞く?」
僕「じゃあ、悪い方で」

落とした後持ち上げる方が、持ち上げた時の効果が大きいと聞く。それに倣うことにした。

ウィリアムズ「Copy、まず悪いニュースから。喜べ、クリスマスにニューヨークへ出張だ」
僕「…軍はクリスマス休暇ってものを知らないんですかね?」

部屋のカレンダーの24、25日は数字が青色と赤色になっている。
つまり、休日返上で東海岸まで出張しろというわけだ。

ウィリアムズ「24時間年中無休で世界中のどこへでも、がリベリオン陸軍だからな」

通称主任は全く同情するつもりなく言った。それを聞いて軽く溜息を付く。

僕「はぁ……それでもう一つは?」
ウィリアムズ「イェーガー大尉、いるだろ?彼女に同行して超音速試験機の受領だ」
僕「フムン…」

落ち込んだ気分が少し良くなった。
NYと言えばジャズの聖地でもあるし、受領ついでにシャーリーを連れて観光も出来るだろう。
出張の時期もクリスマス真っ盛りだから、全くもって悪くない。

僕「フム、それは確かに良いニュースですね」
ウィリアムズ「だろ?ちょうど俺も、その日はD.Cへ行かにゃならんから
       俺の代役にもなってくれるか?向こうには話を通しておく」

独り身の休日、それもクリスマスの過ごし方なんて高が知れる。
起きて読書か軽い運動をして寝るだけ。二つ返事で引き受けた。

僕「わかりました、いいでしょう。そちらも良い知らせがあればよろしく」
ウィリアムズ「おう、楽しみにしてろよ。じゃ、おやすみ」
僕「いい夢を」

開きっぱなしだった部屋の扉を閉めて出ていった。その後には自然と顔が綻ぶ。

僕「…さて、どこへ連れていってあげようか」

雪で白く染まったブロードウェイを思い描く。きっとそれは素敵な景色だろう。
ニューヨーク出張が楽しみに思えてきた。



この時、ウォルター・ウィリアムズが言った『ニューヨーク』とは州名であり
僕が思い描いた『ニューヨーク』は『ニューヨークシティ』のことである。
そのことが輸送機に乗り込んでから判明し、にこやかに見送る彼を恨んだのはまた別の話。

ベル・エアクラフト自社工場


「…はぁ、そんなことがありましたか。全く彼も人が悪い」

試験機のある倉庫へ向かう途中、ここまでの簡単な顛末を話すと
僕達の前を歩くベル社のエンジニア、ロバート・スタンレーが苦笑いした。

僕「いつもあんな感じですか?」
スタンレー「そうですね~、頭は切れるし精力的なんですけど、癖があるというか
      アクが強いというか……『悪い奴ではないけども』ってのが私の印象ですね」
僕「はぁ…」

それを聞いてなんとなく、501JFW整備中隊の先任を思い出す。
隣を歩くシャーリーが耳を寄せた。

シャーリー「…マリオみたいな奴ってことか」

耳元で囁く。全く同じ人物が頭に浮かんだようだ。

僕「ああ。どうやら僕は癖の強い上司とスケッチせにゃならんみたいだ」
シャーリー「そりゃー、何ていうか…ご愁傷様」
僕「繰り返しはギャグの基本だからな…」

両手を合わせることはしなかったが、憐れむような視線を向けられた。

スタンレー「ここです。少々お待ちを」

しばらく歩いた後、何の変哲もない格納庫の前で立ち止まる。
ポケットから鍵を出している間に、シャーリーが僕の脇腹をつついた。

シャーリー「なぁなぁ、どんなストライカーだと思う?」

プレゼントを開けたくて仕方ないと言った感じだ。
明日明後日がクリスマスだから、この試験機はひと足早いクリスマスプレゼントみたいなものか。

僕「開けてビックリなんとやら、じゃないか?」
シャーリー「だから余計に気になるだろー?ムスタングみたいにカッコイイといいな~」
スタンレー「きっと気にいると思いますよ……そっちの扉を押してください」

スタンレーの指示で格納庫の重い扉を押した。
格納庫正面、両開きの扉から締め切られた空間に冬の薄暗い光が差し込む。

スタンレー「電灯を点けて来ます。あ、備品には触らないでくださいね」

棚にある機械に触ろうとしたシャーリーに釘を刺してから、壁際のブレーカに近づく。
唸るような音がして天井の水銀灯が小さく灯った。

冷たい明かりの中で、見慣れたストライカー発進ユニットにその試験機は固定されていた。

シャーリー「……弾丸、みたいだな」

僕の横で呟いた。一目見た感じは、銃弾を人が履けるまで拡大したような形。
そいつをひっくり返して橙に塗った後、短い矩形翼を脚の付け根に生やす。
エアインテイクやラジエータは無く、脚先にロケットノズルを4つ生やして出来上がり。

スタンレー「…eXperimental Supersonic-1、略称はXS-1。
      この1号機は、ついこの前にXLR11魔導ロケットエンジンを載せたところです」
シャーリー「それでこいつの最高速度は!?」
僕「落ち着けって。載せたばかりだって言ってるから、まだ稼働させていないのでしょう?」

待ち切れなさそうに先を急かすシャーリーを窘める。
音速を超える事ができる試験機が目の前にあるからか、僕も落ち着かない。
早る気持ちを抑えて先を促した。

支援だ!

スタンレー「ええ、滑走試験がやっと終わったので。
      ですが速度については保証しますよ。XLR11は最大推力で6000lbfを叩き出しますし
      ストライカーの形状は超音速飛翔体の12.7mm弾を参考にしています」
シャーリー「後はあたし次第ってことか?」
スタンレー「はい、ですから…」

急に言い淀む。シャーリーの右手を取って両手でひしと握ると、真摯な目で僕達の方を見た。

スタンレー「このストライカーは、私どもの技術の結晶です。
      こいつ、いや、この子を音よりも向こう側に飛ばしてあげて下さい。
      何卒、よろしくお願いします……!」

そう言って、腰から上を直角に曲げて頼み込んだ。
その姿に驚いたようだったが、すぐにいつもの自信に満ちた笑みを浮かべた。

シャーリー「もちろんさ!絶対に超えてみせるから待ってろよ!」

今回の投下は以上であります

元ネタの自伝を買ってもーた
イタズラ好きなのは元ネタと同じで笑っちまった
訓練生時代にP-39で屋根板ぶっ飛ばすとか何事www

支援とご静聴ありがとうございました!

乙!

うむ、休日は怖いな

よし、予約前まで投下します!

ごーごー

予約あったっけ


俺「やべぇ……、やべぇよこれ」

私「どうした、俺。面倒そうな声を出して」

俺「筆者がアニメ本編の第七話と第九話を素で間違えた。と言う訳で、水着回は見送りでーす。クソが」

私「またメタな……。まあいい、いつものアレ、やっとけ」

俺「俺としては美味しい回だがな。じゃあ、前回の三つの出来事!」


一つ! 喧嘩をしてしまったエイラとサーニャ!

二つ! 嫌々(?)ながらも二人の仲直りに首を突っ込む俺!

三つ! 見事、仲直りに成功させるも、俺はエイラにとんでもない目をあわせる!


俺「俺はエイラに酷いことしたよね。ゴメンナサイしないといけないね。だが、私は謝らない」

私「もういいよ。お前のそういう所は諦めた。実際、効果はあったし、怪我もなかった。終わりよければすべて良しだ」

俺「友情あるいは愛情の復活。感動的だな、だが無意味だ」

私「無意味じゃない! 無意味じゃなよな!?」

俺「この話はサーニャ、エイラルートではないので、一切関係ありませーん。では、本編GO!」

――ミーティングルーム 朝



俺「露天風呂ぉ?」

坂本「ああ。先日、施設班が完成させてくれてな」

俺「ふーん。それについて俺が言いたいことは一つだな」

ミーナ「――? 何かあるの?」


俺「うん。お前等、いつんなったら、この前に立て替えた金返してくれるの?」


坂本「あ……いや、なぁ。その、まだ部隊に余裕が……」

俺「へぇ、借りた金を返す余裕がねぇのに、風呂を作る余裕はあるのか。それって本当に必要ですか?」

ミーナ「う……、施設班にお願いしたのが、ローマでの臨時補給以前だったのよ」

俺「だったら、工事中断してでもこっちに金回せや」

坂本「し、しかし、風呂があるとないとでは、た、隊の士気がな」

俺「はあ? 前線の兵士が風呂につかる贅沢なんざ必要ねぇ。戦場じゃ、何日も風呂に入れねぇなんざザラだろうが」

私「……全く、噛みつきすぎだぞ、俺。彼女達は兵士といえど、まだまだ乙女だ。身嗜みを整えることが悪いことでもあるまいよ」


俺「俺はな、場面場面で権利を使い分ける女は嫌いなんだよ。一方じゃ女だからっつーくせに、もう一方じゃ社会での権利がどうのと何でもかんでも欲しがり過ぎだ。その癖、そう言ってる女のレベルが低いこと低いこと」

私「能力が? それとも顔面が?」

俺「どっちもだ。つーか、お前も何気に酷いこと言うね」

私「っと、失敬。……無論、お二人のことではない」

坂本「分かっているさ。隣の奴と違うからな」フン


俺「こっちじゃ兵士だから、こっちじゃ女だから。全く、これだから中途半端な奴は」

私「この前はバルクホルンと隊長に、仕事に没頭しすぎるのはどうだ、といった人間の言葉とは思えんな」

俺「関係ない赤の他人なら文句はねぇよ。だがな、金も返さねぇで施設拡張されんの腹立つんだよ。物事には順序があんだろ、順序が」

私「…………だが、自分が借りたら踏み倒すんだろう?」

俺「返すとその場でキチンと約束したなら返す。それ以外は知らん!」

ミーナ「もう、どうしてそう自分本位なのかしら……」

俺「おばあちゃんが言っていた。世界は自分を中心に回っている、そう考えた方が楽しい、ってな」

私「お前は天の道を行き、総てを司る男か! 私はおばあちゃんとやらにあったことはないがなぁッ!!」


坂本「立て替えの件に関しては、我々の見通しの甘さが原因だ。金はきちんと返す。だから、今しばらく待ってくれないか?」

俺「うん、いいよ」ケロッ

ミーナ「軽いッ!? え? 怒ってるんじゃないの?」ギョッ

俺「俺もウシジマ君を見習って、弁済の意志があるならば、多少の仏心は見せてやろう」

ミーナ「う、うし……?」

俺「但し、弁済する気がないと俺が判断したら、容赦しねぇ。シャーリーのバイクを売っぱらい、宮藤を闇医者に売りつけ、ルッキーニはロリコンの所行きだ」

坂本「…………冗談、だよな?」

俺「どこが? 何が?」キョトン

ミーナ「どうしてそこまで他人に冷酷になれるのよ、貴方はッ!」


俺「何故だろうな? 関係ないからじゃないか? あらためて問われると答え難いものだな。動機の言語化か……余り好きじゃないしな。しかし案外……いや、やはりというべきか。自分を掴むカギは其処にある……」


私「そんな相手の能力を盗む奴の台詞を言った所で、誰も反応してくれないぞ」

俺「私なら分かってくれるじゃないですかー、ヤッター♪」

私「喜ぶなッ!!」

俺「喜ぶだろ、常識的に考えて。最近はウィッチからの風当たりがキツイからなー。お前さえ反応してくれるなら満足だわ」


私「ったく、反応するだけでお前を喜ばせることになるとはな。もういい、今度からは何も言わん」

俺「そう言いつつも、身体が勝手に反応してしまう私であった」

私(否定したいが、母さんと俺のせいで、条件反射的にツッコむようになってしまったからなぁ……)


ミーナ「と、とにかく、話は逸れたけれどお風呂の使用について説明するわね」

俺「あ、俺等も使っていいのか? じゃあ、使わせてもらうか」

坂本「なんだかんだ言って、お前も結局使うのか」

俺「うん。ただで使えるなら喜んで。立て替えた金が返ってくるなら、俺達の懐が痛む訳じゃないからな」

ミーナ「流石の返答ね……」

俺「まあな! 土下座して俺を賞賛しろ!」

ミーナ「しないわよッ!!」


私「あのバカは放っておいて、男女で使用時間をズラす、と言う形で?」

坂本「ああ、まだ明確な時間は決めてないがな。もしくは、脱衣所の前に看板でも立てるようにするか。それでも、不安な奴が一人いるが……」

俺「はあ? 自惚れんな、お前等の貧相な裸なんか見てもつまらんわ。ウチのマミーをみろ、マミーを」

ミーナ「確かに、シャーリーさん並みのスタイルよね。アレで、30代……30代ッ!?」

しえん
400


俺「ビックリだよねー。劣化とか全くしないんですけどあの人。テロメアとかもう仕事してないんじゃないかな?」

私「…………確かに、出会った頃から、全くと言っていいほど変わってない。いや、寧ろ成長してないか?」

坂本「成長!? 二次性徴はとっくに終わってるだろう!?」

ミーナ「あの人も、かなり非常識よね。……今、ローマで何をやってるのかしら?」

俺「さあ? 若い燕でも喰っちまってるんじゃね」

坂本「お前な……母親がそんなでもいいのか?」

俺「べっつにー。結婚してるワケでもねーから誰とナニしようが勝手だろ。俺等ももう一人で生きてける年だしな」

私「それに、私達が言って聞くような人じゃありませんよ。俺の母親だけに」

俺「HAHAHA! なにそれ、スゲー説得力!」

私「笑う所かッ!!」


俺「マミーはちゃんと仕事を見つけられただろうか」

私「もういくつか見つけてはいるだろうが……安定した収入か、当面の生活費が溜まるまで、帰ってこないだろうな」

俺「だよな。ま、マミーに関しては、心配するだけ無駄だな。核が頭上で爆発しても生きてるだろうし」

私「否定できないのが恐ろしい……!」

俺「ともかく風呂の件、了解したよ。アンタ等が入るのは何時頃よ?」

坂本「まだ時間帯は決まっていないが、宮藤達は昼過ぎに入るそうだ。…………覗くなよ?」

俺「覗くかよ、ガキの裸なんか見ても対応に困る。ほら、ペリーヌとかサーニャとかスレンダーすぎてコンプレックスもってそうだし」

坂本「覗かない理由が、それと母親のが凄い、だものなぁ。もう少し、こう、節度というか、理性的というか。いや、お前に言うだけ無駄か」

俺「いえーっす! 俺はやりたいことやるだけだから。その前に一つ聞いておきたいんだけど……風呂の温度は45度になるの?」キュピーン!

坂本「無論だ……!」キラリン!


俺「………………風呂は、熱い方がいいよな」サッ

坂本「ああ、付け加えれば、一番風呂ならばなおいい」グッ


差し出された俺の手を取り、二人は握手を交わす。まるで似ていない二人の、数少ない嗜好の一致であった。


ミーナ「はあ、美緒ったら単純なんだから……」

私「私は、熱すぎると身体がなぁ……。半身浴ならまだしも、長時間浸かりすぎると、リアルに死ぬし」

ミーナ(…………扶桑人のお風呂に対する情熱が理解できないわ)


真面目な私まで風呂談義に乗っかり、ミーナは疎外感を感じたとか感じなかったとか。

――廊下 午後


俺「さーて、さっき宮藤達が何か騒いでたし、風呂開いただろー。いっちょう入ってみますか……ん? 虫?」


風呂桶片手に廊下を歩いている俺の横を、羽音と共に通り過ぎる黒い虫。
見た目はてんとう虫のようだが、俺の記憶にはあんな虫は存在しない……というより、昆虫に類するものなのだろうか。そう思うほど、何か異様な存在だった。


宮藤「待てぇーーッ!!」

ルッキーニ「あたしの虫ぃーーッ!!」

リーネ「待ってよぉー、芳佳ちゃん、ルッキーニちゃん!」

ペリーヌ「見つけ次第、叩き潰してさしあげますわ!」


俺「なんだぁ……?」


何をしているのか。俺には眼もくれず、廊下の先を行った黒い虫を追いかけるウィッチ一行。怪訝な表情で彼女達を見送る俺であったが、更に後ろから走ってくるシャーリーに気が付き、足を止める。


シャーリー「待て待てぇ―――ぐぇッ!?」グィィ

俺「おーい、どったの?」

シャーリー「げほッ! ごほッ! は、走ってる人間の襟首いきなり掴むなよ!!」

俺も昨日風呂で寝落ちしたら湯あたりして死ぬかと思った。割とマジで

支援


俺「で、どったの?」

シャーリー「本当、人の話聞かないなぁ、もう! …………実はさ」


彼女の話によれば、あの黒い虫は基地の電気系統を麻痺させてしまうのだとか。勿論、それだけで彼女達が、ああも躍起になる筈もない。何でも、あの虫はズボン(しかも女性限定で)の中に潜り込んでくるらしい。


俺「ふーん。何だ、つまんね。つーか、何でズボンに潜るんだ?」

シャーリー「あー、いや……んんッ!」


咳払いを一つすると、恐らくは自分の表情がもっとも凛々しく見える角度を取って一言。


シャーリー「それはしりません!」キリリッ

俺「なにそれ、お前の持ちネタ? 知りと尻かけてんの? そんなんで俺が笑うと思ってんの? 馬鹿なの? 死ぬの?」

シャーリー(宮藤が動揺したから、ちょっとやってみようと思っただけなのに、この仕打ちだよ!)


俺「…………それよ、もう虫じゃねぇよな?」

シャーリー「新種ってこともあるんじゃないか?」

俺「いや、虫が電気系統のエネルギー吸い取るなんてねーよ。日常に関わりがある自然界で電気が発生するなんざ、静電気くらいのもんだぜ?」

シャーリー「あー、そういや雷も、元は静電気なんだっけ」


俺「………………なあ、アレ、ネウロイじゃね?」

シャーリー「は、はは、そんな冗談いったって面白くないぞー」タラ

俺「そうか。俺はあの状況でのお前の“それはしりません(キリリッ”の方がつまんねーと思うけどな」

シャーリー「やめて! ただの出来心だったんだ!」


俺「まあ、坂本少佐にでも相談しておけば?」

シャーリー「お前はいかないのかよ?」

俺「ああ? 関係ねーよ。放っておいても俺に害がある訳じゃなし。仮にネウロイだったとしても、あんな小せぇの脅威になりゃしない」

シャーリー「お前、その性格いい加減直した方がいいと思う」

俺「知らね。じゃあ、虫もしくはネウロイ退治、頑張ってー。ばははーい」

シャーリー「あ、ちょ…………本当に行っちゃったよ。」

区切りがいいので、ここで終わらせて頂きます!

以前の投下で水着回だと思ってノリノリで予告書いたのに、アニメ見返してから話の間違いに気付た時の衝撃ったらもう……。まあ、ミーナさん回だから、よかったですが。
次回は、お風呂。ムフフな展開になる、かなぁ……。自分の腕で。

では、支援してくださった方、読んでくださった方、ありがとうございました!

乙乙!
まさかの尻回だったからびっくりだな!

予約は22:00からだったっけか


トゥルーデの短編書いたんで
2145に1レスだけ急降下爆撃していきますー


俺バルク 簡単に設定
俺は第501統合戦闘航空団所属の整備兵。
バルクホルン大尉とは俺補正でよく出会う。
バルクホルン大尉は俺に気があるようなないような。

そんなgdgd設定の短編なのでまったり読んでください

支援~♪

バルク「俺か。今日もいい天気だな」

俺「はい。今日はやけに機嫌がいいですね、バルクホルン大尉」

バルク「ああ、私はカールスラントの新型JETストライカーのテストパイロットに任命されたんだ。明日の飛行テストが待ち遠しくてな」

俺「新型ストライカーとは、今日搬入されたアレですか。……大尉、水を差すようで申し訳ありませんが、あのユニットを使用するのは控えた方がよろしいかと」

バルク「なんだと?それはどういうことだ、俺?」

俺「俺も詳しい性能を知っているわけではないので、あくまで整備士としての勘なのですが、あのユニットからは何か良くないものを感じます」

バルク「……はははっ!整備士としての勘か。だがカールスラントの工業力を舐めるな。それに、私がテストパイロットを務めるんだ、万が一欠陥があったとしても墜落などということはありえん」

~後日~

バルク「……ああ、俺か」

俺「バルクホルン大尉、事故のこと聞きました。もうお身体の方は大丈夫なのですか?」

バルク「まだ背中は痛むが、飛行訓練に耐えられる程度には回復した。しかし、俺の言ったとおりになったな」

俺「こんな悪い予感があたっても、全然嬉しくないですけどね。背中に痛みがあるようでしたら、湿布を貼って差し上げましょうか?」

バルク「湿布?なんだそれは?」

俺「扶桑で開発された貼るタイプの軟膏、とでもいいましょうか。効き目が長く続くので痛みもすぐに治せます。さあ大尉、背中を向けて服を脱いでください」

バルク「ばっ、ばかもの///こんなところで脱ぐ奴がいるか!部屋に戻ってハルトマンに貼ってもらうから湿布とやらだけ寄越せ!全く、この変態がっ!」
(で、でも、ほんとは俺に湿布を貼ってもらいたかった……かな)///

向こうには肩こりの概念が無いんだよな確か

支援

支援ありがとうございます
でもこれ、1レスで終わっちゃってるのよね……
また機会があれば単発で投下していくので見かけたらよろしくお願いします

2200の予約の前に風呂入ってこようっと

乙!ニヤニヤ

>>417
そうなんや 知らんかった

乙です

では投下します


前回のあらすじ

マンネルハイム「スオムスでまだ働いてもらうわ」

ハッキネン「明日打ち合わせ行って来い」

支援だ!

きたきたきたあああ

速攻で風呂あがってきた
支援

━スオムス 首都ヘルシンキ近郊の飛行場━

俺はビューリングの新しい教育飛行隊の打合せのエスコートで一緒にヘルシンキまで来て、現在打合せが終わるのを待っている。そろそろ終わってもいい時刻だが…

待てど暮らせど終わらないので、タバコを一本取り出し一服しようとした時、

ビューリング「終わったぞ。待たせたな」

会議室から出てきたビューリングは珍しく疲れ気味だ

俺「じゃぁ行こうか」

二人で車に乗り込み、手配されたホテルに向かった

━ホテル━

俺「どうだった?」

ブリタニア空軍の制服を脱いでいつもの恰好に着替えたビューリングに声をかける

ビューリング「お偉いさんの話を聞かされ、練習生と訓練内容の確認だった。」

俺「何教えるんだ?」

ビューリング「最終の実戦的な戦技の教育及びより実戦的な模擬空戦、ってさ」

そう言い書類を机に置く

ビューリング「書類仕事、手伝ってもらうぞ」

長文じゃなくても間隔短いと見てる方としては助かります
支援

俺「はいよ」

二人で黙々と、書類仕事にとりかかる。二人でやったので一時間もかからずそれは終わった。

俺「疲れた~。これからもこういうのが続くなんて大変だな」

ビューリング「まったくだ。私の性に合わん。これからも手伝ってもらうぞ。頼りにしてるからな」

俺「なぁ、エリザベス」

あまり使わない、ちょっと照れくさい呼び方で切り出す。ビューリングも少しびっくりしたようだ

ビューリング「な、なんだ?」

俺「エリザベスの愛称って何て呼ぶんだ?」

ビューリング「ん、リズ、とかリサとかリジーとかベスとかか?私が呼ばれてたのはリズだな。でどうした?」

俺「その、もう夫婦になったんだから…二人のときは名前というか愛称で呼びたいっていうか…嫌?」

そう言われ少し顔を赤らめるビューリング。最高に可愛い

ビューリング「別に…構わないぞ///」

照れて少し横を見るビューリングを抱き寄せる

俺「…」

ビューリング「///」

なんだろう、最近壁殴る機会が増えたから腕の筋肉がやべえ

支援

お互いの体の感触を確かめて、体を離す

俺「そろそろ時間だし俺は手配された俺の部屋で寝るわ」

ビューリング「私の部屋で部屋で寝ていけよ」

俺「いや、いいよ。まだ起きていたいだろ?」

ビューリング「夫婦だろ?いいじゃないか」

本音を言うと俺も一緒に寝たかったのでそれに従い、ビューリングのベッドにもぐりこみ、ビューリングも入ってくる

ビューリング「…」

俺「…」

数十センチも離れていない至近距離でお互い見つめ合う。

そして、ビューリングがゆっくり顔を近づけてきて、キスをする

ビューリング「ん…ん…ちゅ」

俺「…ちゅ…んん…」

最近ほとんど毎日するようになった濃いキスをかわし、唇を離す

★壁殴り代行クリスマスキャンペーンのお知らせ★
ムカついたけど壁を殴る筋肉が無い、壁を殴りたいけど殴る壁が無い、そんなときに!
壁殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに壁を殴ってくれます!
24日~25日はクリスマスキャンペーン!サンタがあなたの家の近くの家の壁を無差別に殴りまくりすます!
キャンペーン期間中は通常1時間\1200~のところなんと半額の\600~!
O______
 ゝ  \

  (ニニニヽ
  (´・ω・`)   n
  ⌒`γ´⌒`ヽ( E)   壁殴り代行では同時にスタッフも募集しています
  ( .人 .人 γ /    筋肉に自身のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
  =(こ/こ/ `^´     壁を殴るだけの簡単なお仕事です!
  )に/こ(


ビューリング「なぁ…」

俺「どうした」

ビューリング「今日は…その…続きをしてみないか」

俺「!?///」

ビューリング「ダメか?」

俺「///でもまだ飛ばないといけないんだろ?」

ビューリング「だからその一歩手前まで…」

いつかは…と思っていたが、まさか今になるとは。心臓が爆発しそうになる

ビューリング「…ダメか?」

艶美な瞳で見つめられながらそう言われた瞬間俺の理性は吹き飛んだ

そしてお互い夜が更けるまで乱れに乱れた。

乱れたビューリングはとても艶やかで、美しかった

しかしなんとか最後の理性の踏ん張りで越えてはならない一線は堅持した

事がすみお互い服をまとわずベッドの中で向き合った。

下半身が寒い……あれ?支援

俺「凄かったな///」

ビューリング「それ以上言うな、恥ずかしい///」

顔を真っ赤に染め上げるビューリング

俺「愛してる、リズ」

ビューリング「私もだ」

お互いにもう一度抱きしめ、そのまま眠りに落ちた

終わり

続け

たくさんの支援ありがとうございました。嬉しかったです

セクロスシーンを期待していた方、大変申し訳ありません。作者としてはまだこの作品を続けたい、というのとあまりセクロスシーンを書きたくないというのでセクロスシーンを飛ばさせていただきました

でもいつかは、やるかな?たぶん一回はやると思います

ありがとうございました

ビューリングさん愛してる

クリスマス前なのにどんどん壁が無くなっていって涙目

セクロスシーンは書かなくても脳内補完するであります

乙乙

乙!

最近寒いのに壁がなくなるなんて……

★壁直し代行始めました★
ムカついたけど壁を殴る壁が無い、壁を殴りたいけど殴る壁が無い、そんなときに!
壁直しで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに壁を直してくれます!
モチロン壁を用意する必要もありません!スタッフがあなたの家の近くの家の壁を無差別に直しまくります!
1時間\12000~ 24時間営業 年中無休!
||;,|/i  /:/|
||;,|/i/://|
||;,|/;/;//|

||;,|/;/;//|   _   r=、
||;,|/;/;^'i:/|   ;'、===ョ ゙iヽ\
||;,|/;/;i ヽ |   ! '゙i;:;:;;!/ /`
i),,;);;.:/;/ヾ ` ̄`⌒゙   `,ノ 壁直し代行では同時にスタッフも募集しています
||;,|/;/;/ ゙|'ー-、,,   ,;. 、,f 筋肉に自身のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
||;,|/;/;//|  |  '" i ゙| 壁を直すだけの簡単なお仕事です!
||;,|///i:/|  |,、   !, !
||;,|//  i:/|  f,;==;'゙=i、
||;,|/i  /:/| /´  ,!!  ,!
||;,|/i/://|/  ,;-'' `ヽ  ゙;
||;,|/;/;//i  i     ヽ ヽ、
||;,|/;/;//i  i      ヽ ヽ


.

>>465
ひとけた多いですよ、まけてくださいよおやかたぁ~

今夜予約ある?

もうないはずだお

なら24時から投下する。今度は寝落ちしないよう気をつけるよー

昨日は風邪引くかとおもた、今夜はよろしく頼むよw

熊はもらっていくので月曜日だけ帰れ

お前ここははじめてか?力抜けよ(歓迎)

鉄のズボンはかなきゃ・・・

>>487のズボンに塩酸をかける音)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom