チェイス「超高校級のモンスーノバトラー参上!」 (120)
‐‐‐教室
チェイス「うぅん……親父ぃ……ハッ!」
チェイス「……ここは?皆は?……どうなってるんだ」
チェイス「俺は確か…そうだ、ビックボードの完成の為にモンスーノエナジーを集めていてそれで…」
チェイス「気が付いたら監視カメラと鉄板付きの窓の部屋か、ったく、何がなんだか」
チェイス「大体ここどこだよ、皆もどっか行っちゃってさぁ」
チェイス「ん?入学案内?ハハッ、ロックの方が上手に書けそうだ」
チェイス「って、おいおい、8時に体育館集合だって?」
チェイス「入学式ってなんの話だよ?大体もう8時は…ちょっと過ぎてるし」
チェイス「まっ、とりあえず退屈しなくて済みそうだ」ガラッ
愚かな人間の欲望は増え続け、モンスーノエナジーの侵食が加速する…
地球の崩壊は、絶対に止めてみせる!
そして、友情の絆で、新しい扉を開こう!
http://www.youtube.com/watch?v=HCFOrLy63BI
‐‐‐体育館
チェイス「ここか」
ガラッ
葉隠「おっ、オメーも新入生か」
山田「16人ですか…これで全員ですかね」
石丸「君ッ!!遅刻とはけしからんじゃないか!!」
チェイス「悪い、ちょーっと遅れちゃったかな」
不二咲「あのぉ…君も教室で目を覚ましたの?」
チェイス「ああ、監視カメラと鉄板に囲まれて目が覚めるなんて最高だったぜ」
不二咲「そ、そうなんだ…」
苗木「ねぇ、君!」
チェイス「ん?」
苗木「ボクは苗木誠って言うんだ、よろしくね」
チェイス「チェイス・スーノだ、よろしくえーっとナエギ君?」
苗木(チェイス…?うーん、掲示板ではそんな名前見かけなかったけどなぁ)
苗木「ねぇ、君は一体どんな超高校級なの?」
チェイス「超高校級?」
苗木「うん、だってほら、この希望ヶ峰学園の生徒は皆、超高校級の能力を持った高校生でしょ?」
チェイス「そうなの?へぇ、すっげぇ」
苗木「あれ…君も、だよね?」
チェイス「ハハッ、そうだな、じゃあ俺は超高校級のモンスーノのスピンバトラーだ!」
苗木「もんすーの…?すぴんばとらー…?」
苗木「ねぇ、それって一体どういう…」
チェイス「で、そういう君はどんな超高校級なんだい?」
苗木「あ、うん、ボクは超高校級の…」
十神「――おい、いつまでじゃれ合っている?さっさと本題に入るぞ」
苗木「…えっ、本題?」
十神「……何故、こんな事になっている?誰かの仕業なのだとしたらそれは誰だ?」
腐川「こ、こんなの監禁じゃない…!」
チェイス「イケメンの俺達を妬んだのかな?」
桑田「なんだこいつ」
江ノ島「つーか、あたしの荷物どこ行っちゃったの?ケータイもどっか行っちゃったし」
ざわっ
大神「我の携帯もだ…奪われたという事か…」
チェイス「ああ、良かった、コアはなくなってないみたいだ」
葉隠「どうせ学園が企画したオリエンテーションかなんかだろ?俺の占いがそう言ってるべ!」
桑田「マジで?当たるのか?」
葉隠「俺の占いは3割当たる!」
腐川「た、たった3割…!?」
チェイス「俺のビジョンなら10割当ててみせるぜ」
葉隠「そんなオカルトは信じられねぇべ!」
キィ―――ン
モノクマ「あ、あ、マイクテスト、マイクテスト、大丈夫聞こえてるよね?」
ざわざわ
モノクマ「えー、新入生の皆さん、今から入学式を執り行いたいと思います」
葉隠「ほら、これが希望ヶ峰学園流の歓迎だべ!」
霧切「……いえ、そうじゃない」
苗木「えっ?」
シュポーン
苗木「……ぬいぐるみ?」
モノクマ「ぬいぐるみじゃないよボクはモノクマだよ、オマエラのこの学園の学園長なのだ!よろしくね」
山田「んなー!?ぬいぐるみが動いた!?」
モノクマ「ぬいぐるみじゃなくてモノクマなんですけど!しかも、学園長なんですけど!」
苗木「学園長!?」
チェイス「へぇ、学園長のくせにあんまり賢くなさそうだな」
モノクマ「あっ!今ボクに喧嘩のは誰…………えっ?本当に誰?」
チェイス「えーっとモロヘイヤさん?どうしたんだい?綿の調子でも悪いのかい?」
モノクマ「モノクマだよ!ついでにぬいぐるみ扱いするんじゃあないッ!…じゃなくて!誰オマエ!?」
チェイス「おいおい、学園長のくせに超高校級のスピンバトラーも知らないのか?」
モノクマ「いやマジで誰だよ!?どっから入って来たの!?そもそも……」
霧切「……」
モノクマ「オッホン!…………うん、まぁ、うん、とりあえず置いておくとするよ!進行も押してるからね!」
チェイス「そいつはどうも」
モノクマ「起立!礼!オマエラ、おはようございます!」
」
石丸「おはようございますッ!!!」
腐川「い、言わないでよ!」
モノクマ「えー、オマエラのような才能溢れる高校生は世界の希望に他なりません!」
モノクマ「そんな素晴らしい希望を保護する為、オマエラにはこの学園内だけで、共同生活を送ってもらいます!」
ざわっ
江ノ島「どういう事よ!」
モノクマ「えー、その共同生活の期限についてなんですが……その期限はありません!」
ざわざわ
モノクマ「つまり、オマエラは一生ここで暮らすのです」
桑田「な…今なんつった!?」
不二咲「一生…ここで…!?」
チェイス「なんだかヤバそうな展開だな」
モノクマ「まぁ心配しなくても、予算は豊富だからオマエラに不自由はさせないし」
舞園「ちょっと待ってください!そういうことじゃなくて…」
苗木「まさか、教室や廊下にあったあの鉄板は…ボクたちを閉じ込める為の…!?」
モノクマ「そう!だからいっくら叫んだところで、助けなんて来ないんだよ!」
苗木「そんな…!」
モノクマ「オッホン、そこでそんな学園から出たいという人の為に、あるルールを設けました」
十神「ルールだと?」
モノクマ「殺し方は問いません、とぅっ!」クルクル
モノクマ「誰か殺した生徒だけがここから出られる、それだけの簡単なルールなのです!」
モノクマ「うぷぷぷ、希望同士が殺しあう絶望的なシチュエーションなんてドキドキする」ハァハァ
ざわざわ
舞園「どうして!私達が殺しあわなきゃいけないんですか!?」
大和田「殺しあいをしろだァ?テメーの悪ふざけは度が過ぎんぞォ!!」
チェイス「これじゃ退屈のがマシだぜ」
モノクマ「悪ふざけ?それって君の髪型の事?」
大和田「ンだとクソがァ!?」
大和田「ラジコンだかぬいぐるみだか知らねーがバッキバキに捻り潰してやンよォ!」
モノクマ「わー!学園長への暴力は校則違反だよぉ」
ピコーンピコーン
大和田「ンだよこの音…」
霧切「ッ!危ない!投げて!」
ピコンピコンピコン
大和田「えっ?」
霧切「いいから早く!」
大和田「チッ…ふんっ!」
ヒュッ
ドカーン
チェイス「ワォ、派手なプレゼントだな」
苗木「なんだ…これ…!?」
大和田「爆発しやがった…」
不二咲「あのぬいぐるみ…死んだの?」
モノクマ「ぬいぐるみじゃなくてモノクマ!」
シュポーン
モノクマ「じゃーん」
大和田「て、テメェ!」
モノクマ「今のは警告だけだけど、校則違反者を発見したら今みたいなグレートな体罰を発動しちゃうからね!」
朝日奈「……!」
モノクマ「ではでは、入学式はこれで終了となります、豊かで陰惨な学園生活をどうか楽しんでくださいね!」
チェイス「なかなか新鮮な入学式だったな」
こうしてボクたちの新たな(ry
ここは……絶望の学園だったんだ!
‐‐‐
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バリオン
‐‐‐
‐‐‐
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X‐100
‐‐‐
‐‐‐
大神「フンッッッ!」
朝日奈「どう?大神さん」
大神「我の力でも無理だ…」
チェイス「オーガミさんでも無理か…じゃあロックでも無理かもな」
桑田「こっちも駄目だぁー」
石丸「皆!!希望を捨てちゃ駄目だ!!」
桑田「しゃーねぇ皆、探索すんぞ」
十神「俺は一人で行くぞ、この中には既に他人を殺そうと目論んでる奴がいるかもしれないからな」
舞園「そ、そんな事……」
十神「ないとは言い切れんはずだ」
大和田「待てコラァ!そんな勝手は許さねェぞ!」
十神「フン……退けよプランクトン」
大和田「あぁン?転がされてぇみてーだな」
苗木「ちょ、ちょっと待って!今ボク達が喧嘩してどうなるんだ!」
大和田「ハァ?今、綺麗事言ったな?そいつは説教か?」
苗木「えっ」
大和田「テメー、俺に教えを説くつもりか!?」
苗木「えぇっ!そんなつもりじゃ…!」
大和田「うっせェ!!」
チェイス「やめろ!そこまでだ!」
大和田「あぁ!_?」
チェイス「やめるんだ、こんなの、フェアじゃない」
苗木「チェイス君…」
大和田「んだァオメーは?あぁん!」
チェイス「あぁんってお約束な声を出せば怖がるとでも思ってんのか!」
大和田「そうか…どうやら痛い目にあいたいらしいなァ!」
ブンッ
苗木「ッ!危な――」
チェイス「おっと!」サッ
ガッ!
苗木「ぐぇっ!?」バタッ
苗木「結局……ボク……?」ガクッ
‐‐‐
モノクマ(さっきのアイツ…一体何者?)
モノクマ(そもそも入ってこれるはずがないここに、どうやって湧いて出た訳?)
モノクマ(点検は後でするとして…しかしまぁ、今更こんなイレギュラーが出るなんて…)
モノクマ(なんて……なんて絶望的!!)
モノクマ(まぁ実際よくわかんないし、しばらく泳がせてみようかな)
モノクマ(面白く絶望してみせてよ?チェイス・スーノ……うぷぷぷぷ……!)
‐‐‐食堂
朝日奈「あっ、大丈夫なの?苗木君」
苗木「うん、ありがとう」
大和田「おぉ、悪かったな苗木」
苗木「い、いいよ大和田君…こんな状況なんだし」
チェイス「傷の具合はどうだい?」
苗木「う、うん、大丈夫だよ…」
セレス「これで全員集まりましたわね」
石丸「では始めよう!!ここに第一回希望ヶ峰学園定例報告会の開催を宣言する!!」
大和田「どうやら出入口はぶっ壊せねぇみたいだったぜ」
朝日奈「こっちは二階に続く階段があったけど、シャッターで上がれなかったんだよぉ」
山田「寄宿エリアの個室は快適空間でしたな……監視カメラと鉄板を除けばですが」
不二咲「冷蔵庫には食材がたっぷり用意されてたよぉ」
チェイス「食材は毎日追加されるってさ、あのサイコ野郎からの伝言だ」
江ノ島「サイコ野郎?」
チェイス「あのモノクマとかいうふざけた見た目のクマだよ」
江ノ島「えっ、会ったの!?」
石丸「ウォッホン!!報告は以上か!!」
腐川「逃げ道も見つからず…犯人の正体も不明のまま…調査の意味ないじゃない…!」
セレス「あら、おかげでわかったではありませんか、逃げ場のない密室に閉じ込められているという紛れもない事実が」
チェイス「ハハッ、それは実に、最高だな」
十神「モノクマに言われただろう、ここから出たいなら殺せばいいと」
江ノ島「ちょっと!冗談でもやめろよ!」
桑田「どうすりゃいいんだぁ!」
セレス「適応ですわ、この生活に適応して変化すればいいのです」
チェイス「いや!俺はもっといい方法を考えた」
舞園「本当ですか!?」
朝日奈「うそ!どんなどんな?」
チェイス「俺が未来を予知するんだ」
大和田「……はぁ?」
十神「フン、なにかと思ったら…くだらん」
山田「おっとまさかの葉隠康比呂殿とキャラ被りですぞ!」
葉隠「俺のは予知じゃなくて占いだべ!」
チェイス「まぁまぁいいから信じてみろって…………」
舞園「本当に座禅を組んで瞑想し始めちゃいましたね…」
桑田「どうすんだよこれ…」
‐‐‐
チェイス「……」
チェイス「……駄目だ、何も見えてこない」
チェイス「あーあ、こんな時、あいつらが居てくれたら…」
苗木「あっ、チェイス君、瞑想は終わったの?」
チェイス「ナエギ君か、どうした?」
苗木「そろそろ瞑想を始めてから3時間になるし、ちょっと心配だから見に来たんだ」
チェイス「俺は大丈夫だ、ありがとう」
苗木「なら良かったよ、それで予知はどうだった?」
チェイス「いや、駄目だった」
苗木「そうなんだ…」
チェイス「んー…!ふぅっ、少し休憩でもするかな、腹がペコペコで死にそうだし」
苗木「そうだね、何があるか少し探そうか」
チェイス「ああ、クッキーがあればいいんだけど」
苗木「クッキーはどうかな…」
チェイス「他の皆はどうしてる?」
苗木「さっきと同じ、探索を続けているよ」
チェイス「それって皆で協力して?」
苗木「それは…どうかな」
チェイス「疑心暗鬼になってるのかもしれないな」
苗木「うん…でもこんな時だからこそ、団結すべきだと思うんだけどね…」
チェイス「俺も同感だ、仲間がいないと乗り越えられないピンチだってたくさんあるからな」
苗木「仲間か…そうだよね!ボクらが力を合わせればきっと乗り越えられるはずだ!」
チェイス「ああそうだ、あんなイカれたクマ野郎なんかに負けて堪るか!」
苗木「うん!」
チェイス「ところでさっき聞きそびれたけど、ナエギって何の超高校級なんだ?」
苗木「ああ、ボクは超高校級の幸運なんだって」
チェイス「幸運?」
苗木「うん、たまたま抽選で選ばれただけで、他の皆みたいにすごい力があるって訳じゃないんだけど…」
チェイス「いや、運だって戦いでは大事だ」
苗木「そう言ってもらえると嬉しいんだけどね……というか戦いって?」
チェイス「それに、もしかしてナエギのラッキーパワーで未来のビジョンが見れるかもしれないしな!」
苗木「あはは、まさかぁ」ポンッ
苗木「ハッ!」
チェイス「ん?どうした?」
苗木「……はぅあっ!」
チェイス「おい、大丈夫か?」
苗木「な…なんだ今の映像は…」
チェイス「まさか…ビジョンが見えたのか?」
苗木「ビジョン…これが、未来だっていうのか…?」
チェイス「落ち着け、落ち着くんだ」
苗木「そんな…なんであんな…とても恐ろしい…」
チェイス「一体何が見えたんだ?教えてくれ、大切な事なんだ」
苗木「う、うん…あれは…外だと思うけど…」
チェイス「外?この学園のか?」
苗木「荒れ果てて…まるで世界の終わりみたいだった…」
チェイス「なんだって?本当か?」
苗木「ボクが信じられないよ…」
チェイス「そうか…だとしたらこの鉄板が内側から打ち付けてある理由も納得だ」
苗木「ね、ねぇチェイス君…あれは未来、なんだよね?」
チェイス「ああ」
苗木「だとしたら…今はまだあんな風になってないんだよね?きっと、止められるんだよね?」
チェイス「それはわからない…けど、数日かそこらでそんな風になるとは考えづらい」
苗木「そんな…!」
チェイス「いずれにしても、何か大変な事が起きたか…起こるのは間違いない」
チェイス「そしてアイツはそれに関係した何かを隠してるだろうな、それもとても重要な事を」
苗木「何かを…隠してる…」
チェイス「他には何か見なかったか?どんな些細な事でもいいんだ、何か解決の手掛かりになるかもしれない」
苗木「後は……」
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ディープシックス
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‐‐‐
桑田「今度は一体なんなんだよ」
朝日奈「急に皆集めるなんて…」
大神「何かがあったのかも知れぬ…」
江ノ島「話ってなんなのよー」
石丸「静かにしたまえ!!スーノ君達が話そうとしているではないか!!」
桑田「お前もうるせーよ」
チェイス「いいか聞いてくれ、良い知らせと悪い知らせがある」
腐川「ど、どうせなら良いニュースだけ持ってきなさいよ…」
山田「もしかして、手掛かりでも見付かったんですかな?」
苗木「うん、多分だけど…」
十神「何?」
チェイス「ああ、俺達はどうやら近いうちにここから出られるみたいだ」
霧切「!」
セレス「まぁ!」
大神「それは真か…?」
大和田「マジかよ!?」
腐川「ほ、本当なの?」
江ノ島「えっ、えっ、う、嘘でしょ!?」
不二咲「た、助かるんだぁ?」
十神「おい、根拠はあるんだろうな」
チェイス「あぁ、未来を…ビジョンを見たんだ」
桑田「はぁ?またそれかよ」
江ノ島「なんだ…ジョークだったの?ビビらせんなっつーの!」
苗木「待って!違うんだ!」
桑田「違うって?」
苗木「ビジョンは本物だ、冗談なんかじゃない、ボクもビジョンを見たんだ!」
舞園「苗木君が?」
苗木「うん、ボクがチェイス君の肩に触れた瞬間、ビジョンが流れ込んできたんだ」
葉隠「……そのビジョンっつーのは、他人に見せる事まで出来んのか?」
チェイス「そういう事もあるんだ」
不二咲「べ、便利なんだね…」
朝日奈「もう、こんな時に二人して冗談言うなんて、最低だよ!」
十神「フン…愚民共の悪ふざけにこれ以上付き合ってられるか」
石丸「待ちたまえ!!話は最後まで聞くべきじゃないか!!」
葉隠「どーせ時間の無駄だべ」
セレス「あら、自分だって占いをなさるのでは?」
葉隠「俺の占いはオカルトとは違うから信用できるべ!」
大和田「けっ、結局与太話かよ」
舞園「あの、待ってください!」
朝日奈「どうしたの?」
舞園「私には…冗談だとは思えないんです!」
桑田「そんな事言ったってよぉ舞園ちゃん…フツー信じられる話じゃないだろ」
舞園「でも…苗木君が、こんな状況でこんな嘘を言うだなんて思えないんです」
苗木「舞園さん…」
霧切「私も、最後まで聞くべきだと思うわ」
腐川「ど、どうしてよぉ…?」
霧切「だって、まだ悪い知らせを聞いていないじゃない」
舞園「そうです!話を全部聞いてからでも、遅くないと思うんです!」
大神「うむ…一聞の価値はあるだろう…」
十神「フン…聞き次第帰るからな」
苗木「舞園さん…ありがとう、信じてくれて」
舞園「当然です、だって私は苗木君の助手ですから!」
セレス「では話してくださる?くだらない事だったら許しませんが」
チェイス「ご期待に添えるように頑張るよ……じゃあナエギ、説明してやってくれ」
石丸「なんだと!?それは本当かね!?」
山田「荒れ果てて暴徒がたくさんですと!?」
不二咲「そんなぁ…嘘だよね…?」
江ノ島「そーよ!ま、またどうせ嘘なんでしょ!?」
舞園「そんな……本当、なんですか…?」
大和田「あり得ねェだろ!」
チェイス「うーん、ハハッ、やっぱり簡単には信じてもらえないか」
腐川「だ、大体、こんな話でどうして外に出られるかもしれないってなるのよ…!?」
チェイス「いいか?ビジョンっていうのは未来の予知なんだ、それも近い未来の事が多い」
葉隠「ど、どういう事だべ?」
チェイス「つまり――」
霧切「――近い未来、私達は外の様子を見る機会がある、それはつまり私達は外に出ている……そういう事ね?」
チェイス「ハハッ、ご名答、まるで探偵だな」
霧切「探偵…」
セレス「一応筋は通っている……のでしょうか?」
大神「とても信じられぬ話だが…嘘とも思えぬ…」
江ノ島「ちょ、ちょっと待ってよ!こいつの言う事、信用出来る訳!?」
十神「予知なんていう非科学的なもの…信じるに値しないな」
桑田「そ、そうだ!急にそんな事言われてもよぉ…!」
チェイス「予知が信用できなくても、黒幕からの説明なら信用できるか?」
舞園「と、いいますと…?」
チェイス「俺達にだってよくわからないし、詳しい事は黒幕に話して貰おうぜ」
腐川「そ、そんな事ができたら苦労しないじゃない!」
苗木「……実は、話にはまだ続きがあるんだ」
苗木「外を暴徒が暴れてる以外にも…見えたんだよ」
苗木「実は黒幕側だった人の姿…」
苗木「ねぇ江ノ島さん、君と黒幕の関係、説明してもらえるかな?」
江ノ島「!」
不二咲「えぇ!?」
石丸「なんだと!?」
舞園「江ノ島…さん?」
大和田「お、おい…どういう事だよ…!」
朝日奈「な、なんでそこで江ノ島ちゃんが出てくるの!?」
山田「でも言われてみると…さっきから妙に焦ってるように見えましたな!」
十神「おい、どうなんだ江ノ島、何か言ったらどうだ」
江ノ島「……ぁ……」
江ノ島「な……なんで……バレたの……?」
霧切「……認めたと受け取って、間違いないわね」
モノクマ「うぷぷぷ…本当に残念だなぁ!」
苗木「モノクマ!?」
モノクマ「あんな無茶苦茶な話、しらばっくれればいいのにさぁ!」
江ノ島「あっ、そう!違っ!今のは違うの!」
苗木「今更隠したって無駄だ!」
霧切「今の会話からも、あなたがモノクマと関係しているのがわかるわよ」
舞園「じゃあ…本当に!?」
モノクマ「ああそうだよ、こいつはボク側、つまり黒幕側だったんだよ!うぷぷぷ、驚いた?」
石丸「なん…だと…!」
大神「なんと…」
葉隠「び、ビジョンって凄いべ…」
モノクマ「いいね、いいね、ボクはね皆のそういう顔が見たかったんだよ」
モノクマ「予定は大津波並みの狂いを見せてるけど、その絶望の表情が癒しだよ!」
チェイス「へっ、驚くもんか!いいか!こっちは全て知ってるんだぞ!」
江ノ島「えっ、じゃあ私と盾子ちゃんが姉妹なのも?」
モノクマ「ばっおまっ」
残姉
不二咲「ど、どういう事なのぉ…?」
山田「盾子…?盾子とは、江ノ島盾子殿の事では…?」
チェイス「へぇ、そうだったのか、知らなかったぜ」
江ノ島「あっ、言っちゃった!ごめんね盾子ちゃん!」
モノクマ「もう黙ってろ残姉!」
江ノ島「ごめんね、盾子ちゃんごめんね!」
桑田「盾子ってまさか…モノクマがか!?」
霧切「どうやらそのようね」
十神「フッ、墓穴を掘ったか…」
チェイス「おいどうなんだサイコ野郎!往生際が悪いぞ!いい加減認めたらどうだ!」
江ノ島「えっと…えっと…」
モノクマ「……」
モノクマ「うぷぷぷ…うぷぷぷぷ…」
モノクマ「上手くいってたはずなのに……なのに、こんなに絶望的な状況に追い詰められるなんて……」
チェイス「悪いが、勝利を台無しにするのは得意なんでね!」
モノクマ「うぷぷぷぷ!いいよ!サイッコウに!絶望的だよぉ!!」
ボフッ
江ノ島「そう!この私様こそが!本物の江ノ島盾子ちゃーん!!」
江ノ島「で、そこの偽物は残念なお姉ちゃんこと、戦刃むくろちゃーん!!」
戦刃「ごめんね…盾子ちゃん」
江ノ島「本当にもう、残姉ちゃんとチェイス・スーノのせいで予定が狂いまくり!賠償金ものだよ!」
山田「ナ、ナンダッテー!」
朝日奈「こ、これが本物の江ノ島ちゃん…!?」
葉隠「く、くりそつだべ!」
桑田「いや微妙に違くね?……胸とか」
江ノ島「うぷぷぷぷ…うぷぷぷぷぷ…」
江ノ島「1日足らずで正体までバレるなんて、絶望的にも程があるってぇ!」
チェイス「もう諦めろ!あんたには手に負えない相手だったって事だ!」
苗木「ボク達をここから解放しろ!」
江ノ島「えー?けどいいの?本当にそれで?」
十神「どういう意味だ!?」
江ノ島「だってそいつがさっき言ってた…ビジョンだっけ?あれ本当だよ」
舞園「本当って……じゃあ!」
江ノ島「そう!外はまさに世紀末って感じ?」
戦刃「ここは空気清浄機があるけど…外は空気も汚染されてるんだよ?」
戦刃「ここにいた方が、まだ安全なんだよ」
チェイス「裏切り者の忠告なんて聞くもんか!このクズで役立たずの、負け犬め!」
戦刃「なっ…」
葉隠「で、でもそいつらの言う事も一利あるんじゃねぇの…?」
腐川「そ、外の方が危ないんでしょ!?」
霧切「ここはいつ殺されるかわかったものじゃないけれどね」
山田「せ、正論ですな…」
霧切「ここに閉じこもってたって…真相はなにも確かめられない」
苗木「それに…外にだって!希望はある!」
規制かかった
こっちだと書き込みできるから移行
大神「我は……会うべき人がいる……!」
大和田「しゃーねェ!ここにいたって埒があかねぇだろ!」
舞園「私も…私も外に出なきゃ!」
石丸「そうだ!こんなところで諦めてはいけない!!」
朝日奈「うん!自分の目で、確かめなくちゃ!」
セレス「ふぅ…決まりですわね」
チェイス「外がいくら絶望的でも、皆と力を合わせれば、どんな敵にも絶対負けない!」
苗木「あぁ!希望は!前に進むんだ!!」
江ノ島「……」
戦刃「じゅ、盾子ちゃん…」
江ノ島「……」
江ノ島「うぷっ」
江ノ島「うぷぷ…!」
江ノ島「うぷぷぷぷ!……皆、希望に満ち溢れてる!まさに希望の体現者だね!」
江ノ島「でも、だったら尚更出す訳がないじゃん!?」
苗木「なっ!」
江ノ島「ここから出るんだっていう希望を打ち砕く!ねぇ絶望した!?絶望しちゃった!?」
江ノ島「うぷぷぷぷ!あーっはっはっはっ!」
チェイス「ハッ!そうやって大笑いできるのも今のうちだぜ!」
江ノ島「うぷぷぷ、アンタのその傲慢の方がそこまでじゃないの?」
江ノ島「あっ、もしかして虚勢だったりした?うぷぷぷ!」
江ノ島「絶望してる?絶望しちゃった?うぷっ!」
チェイス「……ナエギ、俺に作戦がある」
苗木「さ、作戦?」
チェイス「ああ、その為には君の協力が必要なんだ、手を貸してくれ」
苗木「……うん、わかったよ!仲間だもんね!」
江ノ島「ねぇねぇ、何こそこそ話してるの?私様も混ぜて欲しいんだけど?」
チェイス「それは出来ない相談だな、悪いがアンタには関係ないんでね!」
江ノ島「そんなぁ、絶望しちゃうぞぉ!」
チェイス「江ノ島だかエンドウ豆だか知らないけど、さっきから絶望絶望うるさいんだよ!」
江ノ島「うっわ!そんな風に言われると傷ついちゃう!」
戦刃「じゅ、盾子ちゃんに酷いこと言わないで!」
江ノ島「残姉も黙ってて」
戦刃「ごめんね…」
江ノ島「でも実際さぁ?君がどんな事を言っても私様に開ける気ないし?」
チェイス「……」
江ノ島「あっ、もしかして、いっその事ぶっ殺してみようとか考えてる?」
江ノ島「そんな事したらそれこそおしまい!逃げ道もないしその内全員死んじゃうオチだって!」
江ノ島「このまま外に出ようとせず、ここで大人しく絶望する生活しとけば?」
江ノ島「あっ、イレギュラーの君の部屋はないけどね!うぷぷ!」
江ノ島「さぁ、どうする?部外者のチェイス・スーノ君?うぷぷぷぷ!」
チェイス「じゃあ3つ目の選択肢を選ばせてもらおうかな、お前の言いなりなんてごめんなんでね!」
戦刃「……3つ目?」
チェイス「あぁ、もーううんざりだぜ、大人しくしてるのは性に合わないんだ!」
江ノ島「へぇー、それで一体、なにをしようって?」
戦刃「……!嫌な予感…!」
チェイス「いいか、よく覚えておけ悪党共!チェイス・スーノを舐めるな!」
苗木「皆!下がるんだ!」
チェイス「やっぱり俺はこうじゃなくちゃな」
チェイス「ロック!スピンゴー!」
カンッ
ロック「グォォォォ!」
全員「「「!?」」」
チェイス「ロック!部屋を壊すんだ!」
ロック「グォォッ!」
ドカッ
江ノ島「……えっ、何あれ、えっ」
石丸「ほ、ほわああああ!?」
舞園「きゃあああ!?」
不二咲「ひっ、ひぃ!ひぃぃ!」
腐川「な…ななな、なな…!?」
山田「熊じゃこりゃー!?」
十神「ぁあっ、あれはなんだ!?説明しろ!」
チェイス「もういっちょだ」
チェイス「ディープシックス!スピンゴー!」
カンッ
ディープシックス「シャアアアア!」
霧切「な、なに!?一体これは…!」
葉隠「く、食うなら俺じゃなくてこいつの方がいいべ!」
桑田「テメェー!」
チェイス「ディープシックス!こいつの言う事を聞くんだ!じゃあナエギ、あとは任せた!」
苗木「えっ、あっ…う、うん!」
ディープシックス「シャアアアアッ」
苗木「っ…!」
セレス「あっ…あぁ…」
朝日奈「ち、近付いちゃ駄目だよ!」
大神「苗木…!目を見ながらゆっくりと後退するのだ…!」
苗木「だ、大丈夫だよ!チェイス君の…ペット?だから…」
苗木「えっと……出口を作ってくれるかな?」
ディープシックス「シャアアアア!」
ドゴッ ゴスッ
ガラガラ
チェイス「ハハッ、いいぞぉロック!壁を全てぶち抜くんだ!」
ロック「グォォォォ!」
江ノ島「……いやいやいや何これ?怪獣映画だっけ?」
戦刃「じゅ、盾子ちゃんしっかり!これ、熊だよ!?」
江ノ島「そういう問題でもないだろうが!」
チェイス「そうそう、やっぱりパーティーは派手にやらないとな!」
ドゴッ ドゴッ
ロック「グォォォ!」
江ノ島「……くっ!残姉ちゃん!」
戦刃「う、うん!」
戦刃「熊でも私なら……ヤれる!」ジャキッ
ズドドドド!
ロック「グォォォォ…」
戦刃「き、効かないよ盾子ちゃん!どうしよう!」
江ノ島「頭つかいなよ!熊じゃなくてチェイスの方を狙うんだ!」
戦刃「そっか!盾子ちゃん、やっぱり頭いい!」ジャキッ
チェイス「おっと、このままじゃ危ないみたいだ」
チェイス「ロック!エレメンタルバンカー!」
ロック「ガォォ!」
パッ
戦刃「嘘!し、シールドも張れるの!?」
チェイス「ハハッ、勿論、それだけじゃないぜ」
チェイス「ロック、お見舞いしてやれ!エナジー・ウェイヴ!」
ロック「グルルル…」
チュドーン チュドーン
ガラガラガラガラッ
戦刃「きゃっ!」バッ
江ノ島「危なっ!」バッ
戦刃「び、ビームまで出来るなんて…!」
江ノ島「何なの…アイツ、一体何なの…!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
戦刃「こ、今度はなんの音!?」
チェイス「ヘッ、お前の膝の震える音かな?」
戦刃「ば、馬鹿にするのもいい加減に…!」
江ノ島「まさか…」
チェイス「おいおい気付いたのか?そう、まさに出口が出来た音だ!」
戦刃「でも、どうやって!?壁や窓は大神さんでも破壊出来ないはずなのに…!」
チェイス「ああ、それは知ってるさ、だから床にトンネル掘らせたんだ」
チェイス「そしてナエギに皆をトンネルへ誘導して避難させてもらった」
チェイス「ナエギの幸運なら、きっと皆も怪我する事なく無事に脱出できるだろうしな!」
戦刃「そんな…!」
江ノ島「……」
苗木「チェイスくーん!」タタタッ
チェイス「ナエギ!上手くいったか?」
苗木「もうバッチリ、皆を避難させ終わったよ!」
チェイス「よし、じゃあナエギも先に避難してくれ、ここは危険だ」
苗木「そんな!チェイス君はどうするの?この建物は、もう崩壊しそうなのに!」
チェイス「いや、このくらいならまだもう少しは持つかな」
苗木「なんでわかるの?」
チェイス「何回も経験してるんでね」
苗木「君って…一体…」
チェイス「話は後だ、俺はもう少しここに残る!先に待っていてくれ」
苗木「そんな、無茶だよ!」
チェイス「無茶は俺の代名詞なんでね」
苗木「そんな事言ってる場合じゃ…!」
チェイス「ナエギ、俺達はもう仲間だ、そうだよな?」
苗木「チェイス君……そんなの当たり前だよ!」
チェイス「俺は大丈夫さ、仲間の言う事なんだ、信じてくれ」
苗木「……わかったよ、くれぐれも無茶しないでね!」
チェイス「ハハッ、気を付けるよ!」
チェイス「さぁ、ロック!ディープシックス!もう遠慮しなくていい!全て壊すんだ!」
ロック「グォォォォ!」
ディープシックス「シャアアアアッ!」
ドガッ ゴリッ
ガラガラガラガラ
チェイス「おっと!」ヒョイッ
チェイス「とは言ったものの、確かにこのペースで破壊を続けると危険だな、もう少ししたら引き上げるか」
戦刃「じゅ、盾子ちゃん…!」
江ノ島「……」
江ノ島「……」
チェイス「おいどうした?まさか恐怖で口もきけなくなったか?」
江ノ島「……」
江ノ島「うぷ…うぷぷ…!」
江ノ島「うぷぷぷ!まさか、ここまでやられるなんて…!やってくれるなんて…!」
チェイス「ハハッ、まだそんな口が叩けたのか!」
江ノ島「ここまでだなんて、想像してなかった…うぷっ」
江ノ島「ここまで屈辱的な敗北だなんて……!最高!最悪!まさに絶望!」
江ノ島「どうせ逃げられないなら……もっと絶望的なフィナーレにしちゃおっかな!」ポチッ
『自爆装置が作動しました』
戦刃「えっ!」
チェイス「おいマジかよ!このままじゃマズイな」
江ノ島「はぁ…はぁ…」
戦刃「盾子ちゃん…!なんで…!」
江ノ島「ここまで……計画を何もかも潰されて……」
江ノ島「挙げ句の果てにこんな!絶望的な奴らと!心中だなんて…!」
江ノ島「こんなの……絶望的!!すぎぃぃ!!!」
チェイス「ハハッ、それは違うな!」
チェイス「俺はこんなところでお前らとミートパイのミートみたいに潰される気はないぞ!」
チェイス「絶望なんかくだらない!俺はハッピーエンド主義者なんでね!」
ガラガラガラ
『爆発まで残り30秒、29、28…』
チェイス「さて、そろそろ笑えなくなってきたな、撤退しよう」
チェイス「ディープシックス!リターン!」
シュポンッ
チェイス「よしロック!逃げるぞ!」
ロック「グォォッ!」
江ノ島「ちょっと待て!」
チェイス「ハッ!嫌だね、誰が待つもんか!」
江ノ島「――ぁ…」
戦刃「盾子ちゃん…」
江ノ島「……――」
江ノ島「……アンタって、一体誰!?」
チェイス「そうだな、超高校級の、正義のヒーローだ!」
チェイス「よしロック、急ぐぞ!」
ガラガラ
江ノ島「正義のヒーロー…?嘘でしょ?」
戦刃「うん、嘘だと思う…」
江ノ島「……何者に倒されたかもわからないなんて…最期まで絶望的ぃ…」
戦刃「盾子ちゃん…私…盾子ちゃんとなら…」
ガラガラガラガラ
‐‐‐
朝日奈「さ、さっきから中で凄い音してない…?」
セレス「心なしかなんだか建物が揺れているような…」
霧切「いえ…揺れてる…わね」
不二咲「あわわわ…」
苗木「チェイス君…大丈夫かな…」
舞園「きっと、すぐに来ますよ…」
葉隠「そうだべ!こうやってトンネルを覗けば以外とひょっこり…」
ロック「グォォ!」
葉隠「おわぁ!?」
苗木「チェイス君!無事だったんだね!」
チェイス「皆!爆発するぞ!逃げろ!」
霧切「えっ?」
チェイス「いいから走れぇー!!」
ダッ
朝日奈「う、嘘ぉ!?」
腐川「ひぃぃぃ!」
桑田「うわ、うわぁぁぁ!」
十神「くぅぅっ!」
ドガァァァァァァンッ!!!
ガラ…
ガラガラ…
苗木「ハァ…ハァ…!」
石丸「ぜ、全員無事か!?」ハァハァ
山田「ブヒィ…なんとか全員いますぞ…」ハァハァ
不二咲「も…もう…駄目ぇ…」ハァハァ
霧切「ハァ…ハァ…」
大神「無事でなによりだ…」
苗木「チェイス君!良かった、心配したよ!」
チェイス「ハハッ、信じろって言っただろ?」
舞園「無事で良かったです!」
十神「無事だったはいいが……一体どういう事だ、説明のつかないところが多すぎるぞ!」
大和田「クソ、色々とあっという間の出来事すぎて理解が追い付かねぇ…」
セレス「難しい事はありません…生きて脱出出来てラッキー、という事ですわよ」
朝日奈「そうだよね!うん、殺し合いなんかしなくて済んだんだし、喜ばなくちゃ!」
葉隠「そうそう!全員無事のハッピーエンドだべ!俺の占いは3割当たる!」
桑田「外の状況は、ラッキーって程じゃなさそうだけど…とりあえず一難去ったな」
霧切「……それで、あの二人は?」
チェイス「ああ、今頃数tの瓦礫の下で下敷きになってるさ」
苗木「そ、そっか…」
十神「フン…感傷的になっている場合ではない、どうしてこうなったか情報を集めるぞ」
セレス「そうですわね、いつまでもこうしてる訳にもいきませんし…」
腐川「だ…大丈夫なのかしら…こんな世界で、この先…」
舞園「きっと、大丈夫ですよ」
苗木「うん!仲間と一緒なら希望はある……そうだよね、チェイス君!」
チェイス「ああ、そうだな」
苗木「ねぇ、チェイス君…改めてお礼を言わせて欲しいんだ」
苗木「皆が無事に、あの学園から卒業できたのは…チェイス君のおかげだよ」
チェイス「いや、お礼なんかいいんだ、それに助かったのは俺だけの力じゃない」
チェイス「ナエギが手を貸してくれなかったら、俺だってどうなっていたかわからないんだ、お礼を言いたいのはこっちだよ」
苗木「いいんだよ…仲間、でしょ?」
チェイス「ハハッ…ああ」
苗木「これから、多分きっと、色々な問題が待ってるよね」
チェイス「あぁ、そりゃあたくさんな」
苗木「でも、ここにいる皆の力を合わせれば、出来ない事なんかないよね!」
チェイス「あぁ、大切なのはいつでも、仲間との絆だからな!」
苗木「確かにボクも、チェイス君がいてくれたおかげでいつもより更に前向きに…」
チェイス「あっ」バヒュッ
苗木「えっ」
舞園「えっ」
霧切「……消えた?」
苗木「…………えっ?」
‐‐‐
‐‐
‐
ほわああああああああ…
ほわああああ…
ほわああ…
わぁぁ…
…
‐
‐‐
‐‐‐
チェイス「うわああああ!」ガバッ
ブレン「あっ、起きた」
ビッキー「チェイス!大丈夫?」
アッシュ「おいおい、あんまり心配させんなよ」ピコピコ
チェイス「ここは……?皆もいる……」
ビッキー「もう、寝惚けてるの?」
ノア「チェイス、君は瞑想の途中で急に意識を失って眠っていたんだ、何時間もね」
ジェレディ「身体を調べさせてもらったが異常はないようだ、ハハッ、もしかしたら疲れていたのかもしれないな」
チェイス「親父…」
ブレン「それにしても随分長く眠ってたからさ、めちゃ心配したよ」
ビッキー「あら?ついさっきまで楽しそーにゲームしてたのは誰だったのかしら?」
ブレン「だって半日も眠ってたんだよ?心配はしてても暇にはなるじゃないか」
チェイス「眠っていた……?夢だったのか……」
ノア「チェイス、もしかしてビジョンを見たのかい?」
チェイス「いや……ビジョンではないな、なかなか楽しい夢だったけど」
チェイス「あー、それより腹が減った、死にそうだよ」
ビッキー「無理もないわ、ずっと寝てたんだものね」
アッシュ「クソ!モノクマめ!こいつはクリプスの次に最悪な野郎だな!」ピコピコ
チェイス「……待った、今モノクマって言った?」
アッシュ「あぁ、そうだけど?」
チェイス「アッシュ、それは何をやってるんだ」
ブレン「あっ、チェイスも気になる?でもまだアッシュに貸してるからやるなら後でね!」
チェイス「なぁブレン、あれはなんてゲームなんだ?」
ブレン「あれは『ダンガンロンパ』!ハイスピード推理アクションゲームなんだ!」
チェイス「ダンガンロンパ…」
ブレン「そう!メチャメチャのスッゴイ能力を持った少年少女が、閉じ込められて殺し合いをさせられちゃうんだ!」
ノア「なんて酷い事を…僕はそんな事をした犯人を許しはしないよ…!」
ブレン「あはは、あー、ノア?ゲームの話だってわかってる?」
チェイス「後で詳しく聞かせてくれ、とりあえず今は……腹が減ってもう駄目だ」
ブレン「ああ、そう言われてみると僕のお腹もグーグーのペコだ…ラーメンでも食べたい気分だね!」
アッシュ「それに賛成だ!おい博士、どこかラーメン屋の近くに停めてくれよ」
ジェレディ「ハハッ、いいだろう、この近くにあるうまいラーメン屋を知っている」
ブレン「はぁー、お腹すいたなー」
ビッキー「ブレン、お腹がすいてるなら大人しく静かにしててくれない?」
ブレン「お腹もすいて喋りもできないなんてそんなの僕にとって死刑宣告だよ!あー、お腹すいた!」
アッシュ「ったく能天気だな、こっちはマイゾノちゃんが死んじまって落ち込んでるっつーのに…」
チェイス「……」
ビッキー「どうしたのチェイス?やっぱりどこか悪い?」
ノア「きっとお腹がすいて元気が出ないんだよ」
チェイス「いや、考えてたんだ……どんな時でも、やっぱり持つべきものは仲間だなってね」
ジェレディ「ハハッ、美しい友情だな」
‐‐‐ファイブアームズ基地
ペトロス「クソッ……また失敗か……!」
テス「チェイス・スーノをテレポートで隔離し、捕らえるつもりが……あのキーパーめ」
クリストフ「あのキーパーの干渉のせいで、一時は意識だけを異次元に飛ばしてしまったが……なんとか元に戻ったようだな」
テス「あのまま戻さなくても良かったんじゃないのか?」
ダーシャ「意識がないのでは、モンスーノサイトを失ってしまいかねないのだから仕方がないじゃない」
アリステア「しかしどうする?モンスーノサイトは足りなくなってるし、しばらくはこの作戦は使えないわ」
クリストフ「あぁ……こうキーパーが疲弊していると、しばらく何も手出しできないな」
ペトロス「フフフ……何……また体制を立て直してからでも遅くはあるまい」
アリステア「それもそうね……フフッ、ハハハハハハ!」
ペトロス「チェイス・スーノ……いつか奴モンスーノサイト、手に入れて見せよう……!」
フフフフフフ…
フハハハハ…
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