京子「デッド・オブ・ザ・ゆるゆり!完結編!」(96)

綾乃「くっ…ま、また歳納京子にテスト順位で負けた…」ガクッ

京子「ふっふっふー、じゃあ、罰ゲームを受けてもらうよ!綾乃!」

千歳(ふふふ、ええわあ)ドバドバ

綾乃「えーい、何でも来なさい!///」

京子「えーとね、旧校舎の化学室に行って…」

~昨日~

結衣「肝試し?」

京子「そうそう、人体模型とかで綾乃を驚かそうって、前言ってたじゃない?」

ちな「ああ、面倒くさいからやらないって決めたヤツですか?」

京子「うんうん、それそれ」

京子「明日、テストの結果で綾乃が負けてたら、その肝試ししてもらおうかなーって」

最初から投下してるの?

1スレ内にまとめた方が良いかなーって

ちな「もう、やらないって決めてたくせに、そんな勝手な」

結衣「ちなつちゃん、こいつは昔からこういうヤツなんだよ…」

あか「えー、綾乃先輩、可哀想だよぉ」

京子「うん、綾乃1人じゃ可哀想だからさ、生徒会から他の会員を呼んで」

京子「三人くらいで行って貰うつりだよ~」

ありがたい
知らないうちに完結したかと思ってたよ

支援

京子「丁度、面白そうなネタも見つけてきてあるのだ!」

結衣「ネタ?」

京子「うん、旧校舎の化学室に、人体模型があるらしいんだけど…」

京子「どうも、それ、本物の人間の骸骨が使われてるらしいんだ」

あか「ほ、本物の骸骨…!?」ゾクッ

京子「何でもインドには人体模型用の「牧場」があるらしいんだよ」

>>1
PTが何の略か知ってるか?

あか「ぼ、牧場ってえ、ええーーー」

結衣「いや、ないない。あったとしても学校の化学室に置いておくはずないだろ」

京子「いやー、好事家が持ってた物が奈々ちゃん経由で流れ込んだらしいんだよね」

ちな「……西垣先生なら、在りえるかも…」

京子「と、言うわけで…綾乃には、その骸骨の頭を持ってきてもらおうと思います!」

結衣「うーん、まあ、どうせ偽者だろうから、いいんじゃない?」

結衣「で、私達は何をすればいいの?」

京子「そりゃー、綾乃達の後ろからこっそり付いていって脅かすんだよ~♪」

ちな「た、楽しそうですね、先輩」

京子「超楽しみ☆」

あか「うう、あかり恐いよ…」

~当日・放課後~

綾乃「す、すみません、会長、こんな事、手伝わせてしまって…」

りせ「……」フルフル

綾乃「千歳も、ごめんね?」

千歳「かまへんよ~」ニコッ

綾乃「えーと、旧校舎の、化学室…こ、ここね」

綾乃(うう、薄暗くて気持ち悪いけど…二人が居てくれるから随分ましだわ…)

綾乃「化学室の、人体模型…これね」

千歳「随分、立派な模型さんやねえ」

綾乃「何か、本物の人間の骨が使われてるらしいけど…」

綾乃「あ、あ、あ、在りえないわよね」

りせ「……」

綾乃「さ、さあ!頭をはずして、持って帰りましょう!」

ガタンッ

綾乃「え、扉が勝手に…」

綾乃「だ、誰!?誰か居るの…!?」

千歳「あら、あかへんわ、綾乃ちゃん、鍵かけられてしもたみたいや」

綾乃「そ、そんな…!」サァー

綾乃「あ、開けて!開けてよ!」ドンドン

綾乃「と、歳納京子でしょ!?そこにいるんでしょ!?」ドンドンドン

千歳「綾乃ちゃん、落ち着いて…」

千歳「化学室の窓は塞がれてるけど…ほら、化学準備室の扉は、鍵かかってへんみたいやし」ガチャ

千歳「髑髏持って、こっちから出よ?」

綾乃「も、もう…!歳納京子ったら!戻ったら覚えてなさいよ!」

りせ「……」

千歳「うーん、こっちの窓は塞がれてへんけど…高い所にあって手がとどかへん…」

綾乃「ど、どうしよう…」

りせ「……」クイックイツ

綾乃「え、会長?そのタンクを足場にって事ですか?」

千歳「なんやろね、そのタンク」

綾乃「何か、実験用のガスが詰まったタンクみたいね…えーと、点検用の小窓がついてるけど…」

綾乃「曇ってて、良く見えないわ」

千歳「まあ、ちょっと足場に使わせてもらうくらい、大丈夫なんちがう?」

綾乃「そうね、どうも国が作った専用のタンクみたいだし、私達が乗った程度では破損しないでしょ」

綾乃「じゃあ、登って外に出ましょう!」


ヨジヨジヨジ


千歳「脱出成功やね~」

綾乃「くっ…私も、何とか…」

りせ「……」

綾乃「あ、会長も、ほら、手を伸ばしてください」

??「お、おばけだよー」

りせ「……!?」

あか「あかり、おばけだよー!」タッタッタッ

綾乃「何あれ、準備室の扉から…白い布被った誰かが…!?」

千歳「あ、あかん、布のせいで前が見えてへん、ぶつかってまう!」

紫煙またサルになりそうだな

あか「おば…あうっ!」ドカーン

りせ「……!」ゴロゴロー


プシューーーーーー


綾乃「た、大変!会長がタンクごと倒れて…タンクからガスが!?」

綾乃「千歳!早く準備室に戻らないと!」

千歳「外には足場が無いさかい、窓からは戻れへん!一旦、旧校舎に入ってから化学室経由で戻らな!」

あか「ゴホッ、ゴホッゴホッ、な、なに、このガス…」

りせ「……」クイックイッ

あか「あ、会長さん…こ、これは…」

あか「え、あのタンクを見ろって事ですか?」

あか「ああ、あのタンクからガスが吹き出たんだ…」

タンク「ピー、ピー、ピー」

ふむ

あか「ごめんなさい、先輩、私、タンクと先輩にぶつかつて…」ゴホッ

りせ「……」フルフル

タンク「ピー、ピー、ピー」

あか「あ、あれ、このタンクの点検窓…曇ってたのが、少しずつ見えるようになって…」

あか「あ、あわわわわ!て、タンクの中に、し、死体が…!?」

あか「こ、こわいよおおお!」ダッ

あか「はっ!?か、会長さんも!逃げようよお!」ガシッ

りせ「……」コクコク



タンク「ピー、ピー、ピー」

タンク「無線接続、完了」

タンク「位置座標、送信」

タンク「ピー、ピー、ピー」

しえ


綾乃「歳納京子!」

京子「綾乃!千歳!無事だったの?」

綾乃「歳納京子、あなたね!扉閉めたり、布のお化け演出したりしたのは!」

京子「ごめん、それは後から謝るから」

結衣「あかりと会長が、何かガスを吸ったらしいんだよ…」

結衣「携帯は、相変わらず基地局の修理が終わってないみたいで、繋がらないから…」

ちな「二人を、宿直の西垣先生の所まで運ぼうって話、してたところなんです」

綾乃「か、会長、赤座さん、大丈夫!?」

りせ「……」コクコク

あか「あ、あかりも、大丈夫だけど…ちょっと気分が…」

京子「ごめんね、あかり、こんなに顔色が悪くなって…」ナデ

ちな「今は、急いで運びましょう!」

綾乃「千歳、そのカバンは…?」

千歳「さっきの骸骨入ってるんやけど…」

綾乃「そ、その骸骨、まだ持ってたの!?」

千歳「捨てるに捨てられへん…」

綾乃「し、仕方ないわね!もう…って」

綾乃「な、なに?そのカバン、モゾモゾ、動いてない?」

千歳「ほ、ほんまや、さっきまで動いてへんかったのに…」

京子「どうしたの?二人とも」

綾乃「と、歳納京子、こ、これ、見て…」

千歳「と、歳納さんから言われた骸骨が入ってるんやけど…」

結衣「そ、それ…動いてるじゃん…」


ポトッ


綾乃「あ、カバンが落ちて…中から、ドクロが…」



ドクロ「ノウミソ、オクレェェェェェェェェェェ」


京子「うわっ!うわっ!なんだよこれ!きもっ!」キック

ドクロ「ノウミソォォォォ」ゴロゴロゴロー

綾乃「と、歳納京子!?こ、これも貴女の仕込みなんでしょ!?」

京子「いや、知らないって!私じゃない!」

結衣「……な、なあ、京子、あれ…見て…」

ちな「う、嘘……じ、地面から…」

ふむ


ウウウウウウウウウウウウウウ

アアアアアアアアアアアアアア

ヒィィィィィィィィィィィィィ


綾乃「ひっ、地面から…死体が…死体が…!?」

一同「うわわあああああああああああああああ!!」ダッ


ドンドンドン

西垣(もう、煩いな…せっかく、お酒飲んでたのに…)

西垣「本日の営業は終了したぞ~」

西垣「また明日来てくれ~」

ドンドンドン

西垣「あー、もう!」


結衣「あ、あけてください!先生、開けてよ!」

西垣「船見か、こんな時間にどうしたんだよ」

綾乃「先生!い、いいから入れてください!」

西垣「わーったよ、そう叫ぶな、頭に響く」


ガチャ


西垣「松本まで居るのか…松本?どうした、具合悪そうだが…」

支援


結衣「せ、先生!確か、車持ってましたよね!」

西垣「おう、持ってるぞー。50年物のクラッシックカーだ」

ちな「ちゃ、ちゃんと動くんですか!?それ!?」

西垣「失礼な、華麗なる爆発に備えて何時も整備してるよ」

京子(不安しか沸かない整備だなあ)


綾乃「せ、先生!そんな事より、先に二人を…!」

西垣「松本、どうした…?赤座も」

京子「旧校舎の化学準備室で何かガスを吸っちゃったらしいんだよ」

西垣「あのガスか…あれは、残念ながら私では手に負えない」

西垣「車で、病院に連れて行かないとな」

④ 


西垣「宿直室の裏が車庫だから、お前ら、二人を運んどいてくれ」

西垣「えーと、車の鍵、どこに置いたっけかな…」

綾乃「先生!はやく!はやくしないと、死体が!死体が!!」

西垣「あー、もう、死体死体煩いなあ」

西垣「これだから素人は…死体なんて別に珍しいもんじゃないだろ」

西垣「ヒトは誰だって何時かは死んで動かない死体になるんだからさ」アクビ


西垣「よーし、鍵見つけたぞー、お前ら、全員車に乗れ~」

結衣「先生!急いで!」

ちな「せ、狭いですぅ」ヒッツキ

京子「ち、ちなつちゃん、結衣にばかりひっつかないで私にも…!」

綾乃「そ、そんな事はいいからもっと向こうにつめて!歳納京子!///」ギュー

京子「あやの、押さないでっ」

千歳(え、ええわあ…)ドクドク

あか「……」ガクガク

りせ「……」プルプル

④ 


パリーン


西垣「誰か窓割って入ってきたぞ、今日は千客万来だな…」

西垣「誰だか知らんが、帰ってくれー、ちょっと今からドライブいかなきゃなんないんだ」

西垣「って、人体模型のマイケル君じゃないか」

綾乃「さ、さっきの人体模型だわ…!」

西垣「マイケル君、爆破の実験台として散々使い倒したことを怒ってるのか?」

西垣「あれはどうしても必要なことだったんだよ、怒られても困るぞ」


ちな「先生!早く車出して!」

西垣「ちょっと待ってくれ、良く考えたら私は飲酒してるから車は…」

一同「「「「いいから出せー!」」」」

西垣「わかりました」


バルーーン


ドカーーン

あれ終わらなかったっけ
タイトル違うけど

安心の爆発


ちな「シャ、シャッター破って出てきちゃった…」

京子「ジェットコースターみたーい!」

綾乃「せ、先生!もっと普通に運転出来ないんですか!?」

西垣「無茶言うなよ、ペーパードライバーなんだから」

結衣「…え、けど、学校には車で来てるんですよね?」

西垣「いや、車はもう3年くらいあそこに置きっばなしだったよ。私は歩いて学校に来てる」

ちな「ええええええ」

西垣「安心しろ、整備はしてあるから、整備は」

京子(不安だなあ)


アアアアアアアアアアアアアア

ウウウウウウウウウウウウウウ

ヒィィィィィィィィィィィイイ


西垣「え、何だ、あのばっちい連中」

綾乃「あれ、死体です…じ、地面の中から…這い出してきて…」

結衣「せ、先生!あれくらいなら跳ね飛ばして!突破しましょう!」

西垣「嫌だよ、車が汚れる」

ちな「あああ!もう!他に誰か運転手いないんですか!?」

京子「私、ゲームでなら車運転できるよ~」

~校門~

ドカーーン

ちな「な、何とか学校を突破できた…」

西垣「くそっ!車が汚れた…あー、もう飲まずにはやってられない」

西垣「おーい、誰かお酒持ってないか~?」

結衣「ねーよ」


綾乃「あ、あの、何か、街の様子がおかしくない?」

西垣「だな、この時間なのにヒトが誰もいない」

結衣「い、急いで避難したみたいな形跡があるけど…」

京子「あ、見てみてー、戦車が置いてあるよ」

ちな「け、けど、誰もいませんね…」


千歳「綾乃ちゃん、赤座さんと会長、かなり辛いみたいや…」

綾乃「せ、先生…街の様子も気になりますが、とりあえず病院へ…」

西垣「ああ、そうだな。松本、頑張れよ」

りせ「……」コクコク

あか「……」ハァハァ


~病院~

結衣「びょ、病院まで誰もいないぞ…」

京子「よし、探検に行こうぜ~」

綾乃「そんな事、やってる場合じゃないでしょ!」

千歳「先生、二人の容態はどない?」

西垣「うーん…」

西垣「脈拍なし、体温は室温と同じ、膝を叩いても反応なし、瞳孔も開いてる」

西垣「で、死後硬直も始まっている、と」


綾乃「先生!どういう事なんです!言ってくれないと判らないです!」

西垣「手早く言うと、御臨終だな」

綾乃「…!」

西垣「病院より、葬儀社に運び込むべきだったな、お、お酒発見」ゴクゴク

結衣「け、けど、二人とも、喋って動いてるじゃないか!」

西垣「うわあ、これ、消毒用のアルコールだった…」


りせ「……」

西垣「ん?松本、懐かしい感じがするって?」

あか「あ、あかりも…同じように感じるよ…、この意識が朦朧とした感じ…」

あか「気分の悪さも、外で呻いてる化け物たちも、叫び声も…凄く…懐かしい感じが…」

あか「み、みんな、死んじゃうんだ…みんな…」ポロポロ

結衣「あ、あかり…落ち着いて…」ナデナデ

④  


綾乃「あれ、歳納京子…は?」

結衣「え、さっきまでそこに…って、まさか、本気で病院内探検に行ったのか!?」

千歳「あ、綾乃ちゃん…!」

西垣「行ってやれよ~、二人は私が見ておくからさ」

ちな「もう!京子先輩、世話かけさせるんだから…!」


西垣「…松本、気分はどうだ?」

りせ「……」フルフル

西垣「そうか…そうだな、ここに居たら…皆を襲うかもしれない…」

あか「……」ガクガク

西垣「じゃあ……行くか、酒も抜けてきたところだし」

りせ「……」

西垣「ああ、そうだな、赤座も、一緒に」

京子「結衣!綾乃!た、助けて!」

ゾンビ「ノウミソォォォォォ」

綾乃「と、歳納京子!危ない!」ドシュー

京子「ぷはっ、しょ、消火器!?」

結衣「地獄で…懺悔しな!」バコーン

ちな「流石、結衣先輩!モップでゾンビの頭吹き飛ばした!」

京子「ううう、綾乃、怖かったよお」ダキッ

綾乃「と、と、歳納京子!1人で行動しちゃ、ダメなんだからね!」

京子「あ、あかりの為に鎮痛剤か何か探そうと思って…うん、これからは綾乃と一緒にいる…」グスッ

綾乃「としのうきょうこ…///」

千歳「ええなあ、もうこれで終わりでええんと違う?」ドバドバ

結衣「……」イラッ

ちな「あれ、あかりちゃんと会長さんがいない!?」

ちな「さっきまでここに居たはずなのに…」

結衣「おい、先生の車もないぞ!」

綾乃「そ、そんな…まさか、私たちを見捨てて…」

京子「あ、そこに救急車あるじゃん、あれも私運転できるよ~」

ちな「ゲ、ゲームででしょ!?」

京子「現実志向ゲームだから、バッチリですよ!ちなちゅ!」

ちな「ちなちゅ言うな!」

綾乃「け、けど…病院も安全じゃないみたいだし…車はないと困る…」

結衣「よし、京子、ちょっと試してみてくれ」

京子「あいあいさー!」

~街の教会~

西垣「最後が教会なんて、乙なチョイスだろ?松本」

りせ「……」プルプルプル

あか「……」ガクガクガク

西垣「大丈夫だ、松本、私が一緒にいるからな」

りせ「……」プルプル

あか「……」ガクガク

りせ「……」プル

あか「……」ガク

りせ「……」

あか「……」

西垣「松本…おやすみ…」

りせ「……」ムクリ

りせ「……」

西垣「なんだ、早いな、松本」

りせ「……」ボソッ

西垣「……ああ、いいよ、構わない」

西垣「お前に食べられるなら本望だよ」

りせ「……」


ガブリッ


りせ「……」クチャクチャ

りせ「……」クチャ

~校外へ続く道~

~救急車内~


京子「ね?だから言ったでしょ~」プップー

結衣「まさか、本当に運転できるとはな…」

ちな「しかも、西垣先生よりも上手いとか…」

綾乃「取り合えず、街から出ましょう…きっと、街の人達も、街の外に避難したんだろうから」

京子「きっとあかり達もそっちに避難したんじゃないかな?」プップー

千歳「…せやね」

~街の境~

京子「うわあ、ダメだ、すっごいバリケード設置されてる…」

結衣「い、何時の間にこんな物を…」

綾乃「ち、近づいたら開けてくれるんじゃないかしら!?」

京子「ええと、それを試す前に皆さんに報告があります!」

結衣「何だよ、こんな時に」

京子「私、どうも赤色灯を回しながら街の中を運転してきたみたいで…」

京子「大量のゾンビ達が車の真後ろまで追いかけてきてまーす」

京子「ほら、バックミラー見てみて~」

結衣「 」

綾乃「 」

千歳「 」

ちな「 」

ゆるゆリアン


アアアアアアアアアアアアアアア

ウウウウウウウウウウウウウウウ

ヒイィィィィィィィィィィィィィィィ


ちな「は、早く車だして下さい!」

京子「がってん!」ブロロロ

千歳「あ、あかん、この先は確か、行き止まりや…!」

綾乃「いいえ、その前に変電施設があるはずよ!」

綾乃「あそこならフェンスがあるから…あそこに逃げ込みましょう!」

~変電施設~

結衣「ふう、何とかフェンス扉は閉められたし…これでしばらくは…」

京子「よし、じゃあ探検に行こうぜ!あやのー!」ダキッ

綾乃「だ、だから探検は危ないって言ってるじゃない!///」

千歳「ええわあ」ダラダラ

結衣「……」イラッ

ちな「けど、どうせ施設内は調べないと、安全かどうか判りませんし…」

千歳「それもそやね、取り合えず、施設内を確認して回ろか~」

~変電施設内~

京子「だーれも居ないみたいだね~」

綾乃「ええ、これで取りあえずの安全は確保できたわね…」

ちな「うわ、見てください結衣先輩、大きなスイッチ」

結衣「特別高圧注意…って書いてあるな」

千歳「ほら、あっちの配線はまだ工事が終わってへんみたいやわ」

千歳「やから高圧電線のスイッチが切ってあるんやね」

紫煙

京子「うーん、凄い雨が降り出した…」

京子「あかり達、大丈夫かなあ…」

結衣「京子、はい、ミネラルウォーター」

京子「うわお、どうしたのこれ?」

結衣「なんか、非常災害用の棚の中に入ってた」

京子「ありがと!学校からずっと休憩なしだったからね~」ゴクゴク

結衣「……」

結衣「京子は、さ」

京子「ん?」

結衣「京子は、綾乃の事、どう思ってるの?」

京子「どうって?」

結衣「だって…さっき、綾乃に「一緒にいる~」って言ってたじゃん」

京子「なんだよ~、結衣、ヤイテんの?」ニヤニヤ

結衣「うん、焼いてる、さっきからずっと、綾乃に、嫉妬してた」

京子「え…?」

結衣「もうさ、何時死ぬか判んない状態だから正直に言うよ」

結衣「悔い、残したくないしさ」

結衣「京子」ジッ

京子「な、なに、真剣な顔して」

結衣「私は、京子が、好き」

結衣「お母さんが京子を初めて私に紹介してくれた時から」

結衣「凄く儚げで可愛い京子を見た時から、好きだったんかだと思う」

結衣「その時は、単なる保護欲だったのかもしれないけどね」

結衣「小学校のころ、私が、髪を切った時の事、覚えてる?」

結衣「みんながからかって来る中で」

結衣「京子だけが、格好良いって言ってくれた、その時に、私は京子への愛を自覚した」

結衣「今まで京子が傍にいるのが当たり前だったから」

結衣「ずっと、言わなかったけど…」

結衣「今、言うよ」

結衣「京子、愛してる」

~変電施設、フェンス前~


ウウウウウウウウウアアアアアアアア

アアアアアアアアアアアアアアアアア

ヒィィィィィィィィィィィィィィィ


あかり「……」ヨジヨジ

あかり「……」スタッ

あかり「……」ピッピッ


≪フェンスを開放します≫


≪御注意下さい≫


≪フェンスを開放します≫

~変電施設~

≪フェンスを開放します≫

≪ご注意ください≫

綾乃「え、何、この放送…」

千歳「あ、監視カメラのモニター見てみ!」


アアアアアアアアア

ウウウウウウウウウ

ヒィィィィィィィィ


ちな「うわっ!ゾンビが入ってきちゃってますよ!」

京子「ゆ、結衣、私は…」

京子「私は、結衣の事…」

??「京子ちゃん」

京子「…え?」

あか「京子ちゃん、こんばんわ」

京子「あ、あれ、あかり?奈々ちゃん達と一緒に避難したんじゃ…」

あか「西垣先生と会長は、教会にいるよ」

あか「邪魔したくなくて、抜け出してきたんだ」

京子「は、ははは、そっか」

京子「あかり、良くここに辿りつけたな、何はともあれ良かったよ」

京子「これで幼馴染三人、そろっ、え、結衣は?」

あか「結衣ちゃん?ほら、そこの階段の下だよ」

京子「下って、え、何時の間に、ゾンビがあんなに」

京子(あれ、ゾンビの隙間から見える、あれって、結衣の、服?)

京子(え、どうして?だって、さっきまで、一緒に)

④ 

あか「京子ちゃん、私、お腹ぺこぺこなんだ」

京子「あかり、そんな事より結衣が」

あか「結衣ちゃんなら平気だよ、そのうち、また起き上がるから」

京子「あ、あははは、そ、そうか、そうだよな、結衣が、死ぬはずないもんな」

あか「うん、だからさ、京子ちゃん?こっち向いて?」

あか「京子ちゃんを好きだったのは、結衣ちゃんだけじゃないの」

あか「私も、京子ちゃんが好きだった」

あか「ずっと守りたいと思ってた」

あか「京子ちゃんが、元気な性格になった時も」

あか「私は性格が被らないように、京子ちゃんがのびのび輝けるように」

あか「無理して大人しい子になった」

あか「それくらい、好き」

あか「多分、この気持ちは結衣ちゃんにも負けないよ」

京子「あ、あかり…」

あか「京子ちゃん…」

京子(あ、あかりの手が、私の顔に触れて…)

あか「京子ちゃん、だからいいよね」スッ

京子(あかりの、唇が、私に近づいて…)

京子(私の額に…近づいて…)

あか「いいよね、ノウミソ」

綾乃「は、離して!歳納京子が…歳納京子がまだ外に!」

千歳「あ、あかんて…!も、もうこの部屋以外、ゾンビで一杯やん…!」

綾乃「そ、そんな…歳納京子が…歳納京子が…」

ちな「結衣…先輩も…」

千歳(2人とも、ショックで動けへんようになっとる…)

千歳(このままやったら、逃げる事も出来ずに終わってまう…)

千歳(どうしたら…て、ショック…?)


千歳「そうや、これや…これしか、あらへん…」

千歳「2人とも、今から特別高圧の電源入れるさかい、伏せといて!」

綾乃「千歳、何を…?」

千歳「連中を電気椅子送りにしてやるんや!」

千歳(配線工事は見た限り、屋外工事の段階で止まっとる)

千歳(幸い、さっきまで振ってた雨のおかげで地面は濡れてる…)

千歳(ここに電気を流せば…もしかしたら…!)

千歳「いちか、ばちかや!」ガチッ






ドバババババババババババババババ









綾乃「帰りに何か食べていきたい気分ね…」

千歳「あはは、綾乃ちゃんは元気やなあ」

綾乃「はは、カラ元気よ」

ちな「食べるって何食べるんです?肉?」

綾乃「吉川さんって見かけによらず頑丈よね、精神が」

千歳「まあ、こんな状況やさかい、何処の店もやってないやろね」

綾乃「いやいや、コンビニくらいは営業してるかもしれないわよ」

千歳「せやね、隊員さんに頼んで寄ってもらう?」

綾乃「よし、じゃあ決定ね」

「A班からB班へ、変電施設で生存者3名を保護」

「郊外へ移送次第、検疫を行う予定です」

「幸い、感染してる様子は見られません」

「B班よりA班へ」

「移送は了解した、こちらは引き続き生存者の捜索とヤツらの駆除を続ける」

「A班了解、通信を終わる」

あか「京子ちゃん、逃げよ?」

京子「そうだね、あかり、今のうちなら生存者に紛れて逃げられるだろうし」

あか「京子ちゃん、さっきはごめんね、痛かった?」

京子「謝らなくてもいいって、受け入れたのは私だから」

京子「あかり、これからも、ずっと一緒だね」

あか「京子ちゃん…」

京子「あかり…」






怖かった

おつ

乙乙

乙京あかでよかった

京子かわいいよ京子

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