ヒーロー「もうヒーローやめたい」 (19)
怪人「グハハハハ! この子どもがどうなっても構わないのか!」
子ども「助けて!!」
ヒーロー「く、くそっ、そこの路地裏でへ~んしん!」ピカッ
ザッ
怪人「な、なんだお前は!」
ヒーロー「正義のヒーロー! キモオタマン参上!」
JK「あ~またあのヒーローだキモ~なんかキモオタって風貌だし」
JK2「あいつきてもマジ役にたたないんだよね~」
ヒーロー「……」
怪人「……ほら、行っていいよ」
子ども「いいの?」
怪人「うん……」
ヒーロー「き、今日も町の平和を守ったぞ……」
怪人「なぁ、お前、ウチに来ないか? 人間、ムカつくだろ?」
ヒーロー「……うん」
イイハナシダナー
スパイダーマンみたいっすな
怪人の人情
そろそろ既存のよくある設定をひねくれさせてみましたみたいなのも古くなってきたよな
カーレンジャー「自動車会社で月20万円で働いているのにどうして無給でヒーローやらなきゃいけないの」
そこで断わればいいダークヒーローになれるのにもったいない
怪人「良い飲みっぷりだね~」
ヒーロー「飲まずにいられるかってんだよ!」
ヒーロー「俺だってさ、カッコイイヒーローになりたかったんだ」
怪人「うん」
ヒーロー「でもさ、変身するとなんかキモオタっぽい風貌になるんだよ」
怪人「仕方がないだろ」
ヒーロー「ふざけんなよ! お前らの組織が俺を変な風に改造するのがイケなかったんだろ!」
怪人「ウチの組織じゃない別の悪の組織だろ。俺お前の事知らんし。てか脱走しなきゃ良かったじゃん」
ヒーロー「はぁ? だって脱走してくださいって感じに警備が誰もいなかったんだぞ? 脱走するだろ」
怪人(あぁ、多分失敗作だから逃がしたんだな……)
怪人の主人公風格パネェ
ヒーロー「なぁ、お前らの組織で俺をかっちょよく改造してくれよ」
怪人「まぁ、頼むだけならいいけど、お前ちゃんとウチの一員になれよ?」
ヒーロー「かっこよくなれるならヒーローなんてものに固執しないよ」
怪人「そうか。ちょっと待ってろ」ピポパ
怪人「おう、俺だ、改造人間をさらに改造って出来るか? 博士に聞いてみてくれ」
怪人「ん? 博士が自殺した!? おう、おう……」ツーツー
怪人「スマン、博士、自信作に脱走された見たいで、責任とって自殺したんだって……」
ヒーロー「……」
怪人「……その、そのままでも、お前、十分魅力的だぜ?」
ヒーロー「……うん」
ヒーロー2「今日も僕が世界の平和を守る!」ジャキン
怪人2「ぐああああ」
JK「キャーカッコイイ!」
JK2「キモオタマンの1億倍カッコイイ!!」
テレビ「今日もやってくれました! 正義のヒーロー、ナイトマンです!」
コメンテーター「いやぁ、前のキモオタマンと違って強いし、変身姿もカッコイイし、いいですねぇヒーローって感じで」
子ども「ぼくねぇ、おっきくなったらないとまんになるんだ!」
ヒーロー「なんだアイツ」
怪人「新手のヒーローだな。ほら、前に言ったウチから脱走したヤツ」
ヒーロー「おいちゃんと手綱握っとけや!」
怪人「しょうがねぇだろ脱走したもんはよ」
ヒーロー「アイツ、ぶっ殺す……」
怪人「お、おう」
何で怪人と一緒にいるんだよwww
ヒーロー「へ~んしん!」ピカッ
ヒーロー2「あなたは!? 確か、僕の前のヒーローさん」
ヒーロー「お前マジ最近調子乗りすぎじゃね? カッコイイか知らんけど、見た目だけで出来るほどヒーローはあまかねぇんだよ」
怪人「あっ、どうも」
ヒーロー2「悪の道に……」
ヒーロー「おう、察しが良くて助かるわ。俺、こいつらの仲間になったから」
ヒーロー2「ならば、倒すまで!!」
ヒーロー2(しかし、仮にも前のヒーローだ。経験の浅い僕に勝てるか?)「てやっ!」ズシャアア
ヒーロー「い、いたいたいたいたいたい! お前、手加減しろよ!」
ヒーロー2「え」(よわっ)
怪人「お前、マジで空気読めてないわーここは接戦を演じて初戦はお前が負ける所だろ」
ヒーロー2「いや……」
ヒーロー「痛いよぉおおおおおお」
怪人「俺がいる、もう大丈夫だ、保険証あるよな? 病院行くぞ」
ヒーロー2「す、すいませんでした……」
ヒーロー「くっそぉおお、アイツ、ナイトマンとかいうヤツ、マジずりぃよ」
怪人「いきなりポン刀だもんな」
ヒーロー「光るしメッチャ振動してるしマジあの武器ないわー」
怪人「お前もサーベルもってるじゃん」
ヒーロー「これポスター丸めただけのサーベルだから」
怪人「そうか……」
怪人(可愛そうなヤツだ……)トゥルルルル
怪人「ん、電話だ。おう、俺だ、どうした?」
怪人「ふんふん、ナニ?! 新しい博士が来た!? おう、おう!」ガチャ
ヒーロー「どうした?」
怪人「新しい博士が来た」
ヒーロー「ナニ!?」ガタ
怪人「これでお前もかっちょよくなれるな」
面白いwww
博士「ほうほう、君が例の元ヒーローか」
ヒーロー「はい、俺をカッチョよくしてください」
博士「まっ、ええじゃろ。では改造を始めるぞい」
怪人「よかったな」
ヒーロー「おう!」
キュインキュインガガッガーン
博士「ふう、完成じゃわい。変身してみなされ」
ヒーロー「へーんしん!」ワクワク
ビガッビガッ
怪人「おおお、前より光が凄いな」
ヒーロー「どうだ?」フシュウウウウ
怪人「……博士」
博士「……これが限界じゃった。何も言うでない」
ヒーロー「えっ……俺、どーなってんの?」
怪人「その、気にするな。見た目じゃ、ないからな」
博士「鏡を見てみなさい」
怪人「博士っ、駄目だ!」
ヒーロー「なんだよカッチョヨクなった俺に嫉妬して……」
ヒーロー「なにこれ」
博士「ほっほっほ、まぁ、性能は確かじゃから」
ヒーロー「ガリオタの下半身になって、上半身はいままで通りじゃねーか! えっこらぁ!」グイ
博士「ひ、ひぃいいい」
怪人「お、落ち着け、博士、特殊機能も増やしたんですよね!?」
ヒーロー「ナニ? なんだそれは!」
博士「お、おほん、良いか」
ヒーロー ワクワク
博士「お前さんは、キモオタビームという、当てた相手をキモオタにするビームを放てるようになったのじゃ」
ヒーロー「は?」
上を下げればそれだけ上がる
まさにキモヲタ
ヒーロー「殺すぞおおおおおおお!」グイ
博士「ひ、ひぃいい年寄りをいたぶるなぁあああ」
怪人「お、落ち着け、これでのあのナイトマンをキモオタにしてやろうぜ!」
ヒーロー ハッ
ヒーロー「そうか、その手があったか、いくぞ!」
怪人「おう」
……
ヒーロー2「また懲りずに」
ヒーロー「くらえ、キモオタビーム!」ノロノロノロ
怪人「おそっ」
ヒーロー2「「まぁいいでしょ、一撃くらい、貰います。僕も空気読みます」
ヒーロー「よっしゃ!当たった!」
怪人(ナイトマンって結構イイヤツなんじゃねかーか?)
ヒーロー「あれ? 効果ない?」
博士「おお、そういえば忘れておったわ、改造人間にはあのビーム効果ないんじゃよ。あいつらが少し心配じゃのう」
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