プロジェクトX「斎藤祐樹」 (34)
6失点だった
ナレーション:田口トモロウ
ヘェッドラァァィ~
テェェルラァァィ~
たぁびは~まだぁおわらぁないいい~~
しかし、一人の男が立ち上がった
カイエンだった
2軍試合で5回11失点は引くわ
日本プロ野球界の、意地とプライドをかけて戦い抜いた男の物語である
そう・・・ハンカチは涙をふくものへと変わっていったのであった
ハンカチで…汗を…拭った…
窓の外のカーイエン
栗山は告げた
初めての二軍落ちだった
5回11失点
甲子園の栄光は
完全に消えた
しかし、一人の男が手を差し伸べた
と思ったのも束の間
目の前に一人の幼女が現れた
幼女は言った
死ね雑魚
その時、斎藤祐樹の何かがはじけた
その言葉が彼の心に火をつけた
田中将大の活躍を見て
足が震えた
しかし才能がないので諦めた
だが股間はもっと熱くなった
フィリピンで幼女っヤバイっすか?
だが斉藤はあきらめていなかった
「解説コメンテーターの道があるじゃないか」
そして時は流れ
2006年、夏。
この男の名は、全国に響き渡った
2年後
斉藤の墓前には当時ライバルとして肩を並べた田中投手の姿があった
へーっどらぁーーいてーーるらああーい
斎藤の眠る青山墓地
そこにあの幼女が立っていた
その時田中は天国から斎藤の声が聞こえた
「カイエンのマフラーあったかいなりぃ」
斎藤の思いは
田中に引き継がれていた
斎藤は語る
「俺、持ってるんすよ」
そして
「今は、持ってるではなく背負ってます(罪を)」
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