1行ずつ書いて官能小説「貞子」 (18)

俺は友人からDVDを手渡された。友人は憔悴しているようだった

DVDにはマジックで『さだこ』と書いてあった。

俺より先に、寝てはいけない――

「なんだよこれ」 俺は言った。

再生したDVDの映像に映っていた裸の男優がテレビの画面から飛び出してきたのだ

隆々としたベニスが迫ってくる

俺はそのペニスから目を離せないでいた

おれはおもわず「たすけて貞子ちゃん!」と叫んだ

その瞬間隆々としたペニスは萎んで、男は黒髪美少女の姿に変わった。貞子だった

その時貞子が!

>>2くん、結婚しよう」

貞子は言葉と裏腹に>>2を無視して、俺の方に迫ってくる

なんだ夢か

しかし、枕元には「さだこ」と書かれたDVDが確かにあった。今夜また確かめよう

休憩時間に昨日の友人が訊ねてきた。「観た…のか?」

夢だと思っていたことが現実感を帯びて俺に襲い掛かってくる

「オマエノコトクウ」

そう耳元で誰かが囁いた気がした

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