サバゲー部員「あなたは…銃聖ゆら!?」 (15)

バキュン!バキュン!

部員「チッ!」(どうして空き缶程度の物にも当たらないの!このままだと24時間大会は私のせいで…)

?(あら、サバゲーやってる女の子かしら。あの制服は…)

部員「当たれよ…当たれって!」

バンバンバン!

?「今の貴女のままではこの空き缶を捕らえることは出来ないわ。」

部員「外野は黙ってて!」

バキュン、バキュン!

?「肩の力を抜いて…空間を感じるの」

部員「…さっきっからうるさいなぁ!何様のつもり…って貴女は」

?「はじめまして、私は大和ゆらと申します。」

一体何が始まるんです?

リビングデッドの呼び声

実際は現行メンバーが卒業後シーキュー部に復活するも
後輩からも疎まれて結局孤立するのがオチ

部員「本当にあの銃聖…!? でもどうして貴女がここに」

ゆら「この神社からステラ女学院大学は近いからね。あと…ここには色々と思い出があるから」

ゆら「その制服、貴女はC3部のメンバーなのかしら?」

部員「はい! その…ゆらさんのサバゲー姿にあこがれてはじめたのです!」

ゆら「ふふ、それは嬉しいです。 一人で自主トレしてたの?」

部員「えぇ。もう…私のせいで負けたくないから!」

ゆら「…ねぇ、もしよかったらその話を聞かせてくれない?」

ゆら「へぇ。それで貴女は責任を感じて…」

部員「はい。あの時、私は自分のせいで仲間が倒されているのを見ているだけで…何もかもが怖くて…」

ゆら(この子はあの時の私と同じ…)

ゆら「…。よし! 一緒に練習しましょうか!」

部員「ゆらさんが私と…はい! よろしくお願いします!」

ゆら「じゃあ少し待ってて。準備をするから」

ゆらは見ず知らずの他人にコーチできるほどコミュ力ない

ゆら「準備出来たわ。これがあなたの的よ。」


そこには一本の糸に五円玉があった。


部員「これが…的?」

ゆら「えぇ。出来るわ、あなたなら必ず。」


バン、バン、バン、バン!

部員「クッ…」(当たるわけがない!こんな小さな的に、空き缶ですら当たらないのに…)

ゆら「力を抜いて…感じるの、風の流れを、地べたから伝わる温もりを。」

部員「そんなの…分かりません!」

ゆら「心を水平に保つの。一切の荒波を立たせぬよう。その時あなたは空間と一体になれる。」

ゆら「その時、的は狙わずしても狙うことが出来る。的を撃たずして撃つことが出来る。」

部員「…分かりました。」

支援

―――――さぁどうした!正義のヒーローさんよ。急がないとこの爆弾は爆発しちまうぜ?

部員「こ…ここは?」

テロ「おいおい寝ぼけてるのか? さっさとこの爆弾を解除しねぇと人質もテメェらも爆発でお釈迦だっつってるんだよ!」

クライアント「…部員よ。どうやら爆弾を解除しに奴のもとへ向かう時間もなさそうだ。万事休すか」

テロ「シケたつらしてんなぁ! ここに爆弾の解除スイッチがある。こいつをそこから銃で射抜いてみな!そんかわし、はずしたら一発で起爆センサーが反応してすべてお終いだがな!」

部員「…あんな小さなスイッチを」

クライアント「…君に我々の命を捧げる。やってくれ」

部員「でも…あんなの!」

人質「お願いだ!助けてくれえええ!まだ死にたくない!!」

部員「私が…」

グイッ!

グラグラ

部員(手ブレが…落ち着かないと、落ち着かないと、落ち着かないと!)

部員(狙いが…定まらない!手の振るえが止まってくれない…お願い、とまって!)

部員「クッ」

チラッ

クライアント「…。」

人質「ぅ…ヒックヒック…。」

部員(私がこの人たちの命を! どうしてこんな…もうだめ)

部員「出来…ません。」

クライアント「残念だよ」

部員「あぁ…」ヘター

テロ「時間だな、アンタの負けだ。ヒーローさんよ」

ドガガガガガガガーン!!

うぎゃあ! あぁぁぁ! ギャアアア! うぼあああああ

部員(救えなかった…私もここで…)



――――――部員さん…部員さん!

部員「あ…れ…」

ゆら「どうしたの?」

部員「今…人を助けられなくて…爆弾が…」

ゆら「もしかして…。」

部員「もう…銃は…握れない」ヘター

ゆら「…。」

ギューッ

ゆら「よしよし、怖かったね。」ナデナデ

部員「うぅ…」シクシク

ゆら「我慢しないでいいよ、もっと泣いていいんだよ…。」

部員「ごめ…なさい」

ゆら「ふふふ、神様はね、乗り越えられる試練しか人に与えないんだよ。」

ゆら「今日は練習お終いにしましょ。明日…私はここで待ってるよ。」

いちろく「サバゲーの対戦申し込んできたで」

ふんこ「サバゲー?」


とはならんよな…④

―――――次の日

ゆら「よかった…来てくれた。」

部員「はい。あの、ごめんなさい! 昨日はその…」

ゆら「いいのいいの! じゃあはじめましょうか。」

部員「はい!」

部員「今日こそ…」

部員(心を水平に…空間を感じて…)


―――――…君に我々の命を捧げる。やってくれ

部員「…承知。」

グイッ!

ゆら(ここは…彼女の空間)

部員(的は狙わずして狙う。撃たずして…)

部員「撃つ!!!」

バン!

ガジガジガジ…プシュー

クライアント「…よくやってくれた!」

―――――カラーン!

部員「…当たった! 五円玉に!」

ゆら「すごい!おめでとう!」

ギュー!

部員「苦しい!苦しいですって!」

ゆら「あっ! …ごめん///」モジモジ

部員(えっ…ゆらさんってこんな可愛かったの)

ゆら「…って見せかけてー!」

ペン!

部員「キャ!」

ゆら「えへへ、油断大敵だぞー!」ニカッ

部員「もう!お尻はセクハラですから!」

ゆら・部員「アハハハ…」

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