男「いくらか死にたくなるだけの話」 (14)
とくに意味はない、酷く不愉快なだけの話です。
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親父の顔を見たことがないから、親父の顔がわからない。あくまで比喩であって、面と向かって話したことはある。でも、親父の顔はわからない。母や姉の顔はわかる。年に二度しか会わない叔父の顔もわかる。でも親父はわからない。思い出せないと言った方がいいのかもしれない。とにかくわからない。靄がかかっていたりだとか、黒く塗り潰されていたりだとか、そういうわけではない。ほら、深夜テレビで何度か見た、よくいるグラビアアイドル。顔思い出せないじゃん。あんな感じ。まぁ、俺はあんまりテレビ見ないから、これも比喩でしかないんだけど。
親父の影が薄いとか、そういうことじゃないと思う。姉は父の日の絵とか何度か描いてたし。俺はもちろん描けなかったよ。とりあえず姉の絵を真似たり、隣の奴のを真似たりしてた。親父の職業?ニートだよ。働いてない。もう十年くらいだと思う。あいつが家から出ないのも同じくらいだな。まぁもう出れないと思う。母たちが筋肉が何とか痩せちゃって何とかって言ってた気がする。そうだね。それから話してない。最後に何話したか覚えてるわけないじゃん。十歳くらいのことだろ?わかるわけねーって。
まぁそんな感じでね。あいつが
男くんがその先言ったことを、私はあまり覚えていない。ただ、男くんは父親を何とかしてアレしたんだということだけは覚えている。
女「それで、男くん」
男「ん?」
女「そのアレしたソレはどうしたの」
男「今考え中」
女「そう」
男「女ちゃん手伝ってよ」
女「えー?」
男「女ちゃんなら楽勝でしょ」
女「出来なくはないけど」
男「でしょ?」
女「それをしたところで私に何の得があるの」
男「そうだなぁ、どうしてほしい?」
女「そうね、頼みを一つきいてもらおうかしら」
男「命令じゃなくて?」
女「そう、頼み」
男「ってことは、聞かなくても良いのか」
女「そうね、それは貴方に任せるわ」
男「一つだけでいいの?」
女「ええ」
男「なら、お願いしようかな」
女「契約成立ね」
翌日
男「おはようございます、女様」
女「おはよう、男」
男「では、本日の予定を申し上げます」
女「その前に、今日は紅茶から貰うわ。喉が乾いているの」
男「畏まりました。本日はアールグレイをご用意致しました。温かいもので宜しいでしょうか」
女「ええ、そうして頂戴。予定は淹れながらでいいわ。早い方が良いでしょう」
男「恐れ入ります。では申し上げます。本日は10時よりA社を訪問、正午よりレストランにてB社の方々と昼食をとって頂きます」
女「午後は何もなかったかしら」
男「はい」
女「じゃあ午後は例の件を」 ニッコリ
男「はい、畏まりました」ニッコリ
一旦落ちる
11時くらいに戻る
午後
女「まずは男くんの意見を聞こうと思って」
男「ありがたい」
女「どこ棄て棄てたい?あるいはす棄てたくない?」
男「海よりは山かな。近いし」
女「ここの辺りの山なら人はまず近寄らないね」
男「まぁ女ちゃんの所有地だし、俺と二人しかここには住んでないし」
女「都心まで車と電車で一時間半なのにね」
男「まぁ金の成せる技だよね」
女「で、どうする?」
男「山にします」
女「いつす棄てにいくかだけど、ルートとか調査してからにしよう」
男「7日後に確か地質調査みたいなのがあったよね」
女「そうだね。再調査の可能性もあるから、1日置いて9日後にしよう」
男「はーい」
女「それまでは死体を地下冷凍室に移動しておく」
男「それは今日やるの?」
女「そうだよ。涼しくなってきたとはいえ、痛むから」
男「臭う?」
女「少しだけ」
男「そっか。ごめんね」
女「味覚も嗅覚もないんだから仕方ないよ」
男「そうだけどさ」
女「料理は出来てるんだから大丈夫だろ。いくらか足りなくても多くても、男くんに変わりはないよ」
男「女ちゃんのそういうところ、すごく好きだよ」
女「私も男くんのそういうところ、すごく好きだよ」
男「そういうところ?」
女「個性的なところ」
男「照れるなぁ」///
女「可愛いよ男くん可愛いよ」
男「軽トラの二台にアレを乗せた」
男「予想以上に重買ったがまぁ問題なかった」
男「処理してても汁は出るなぁ」
男「まぁ問題なかった」
男「女ちゃんを巻き込んで悪かったかもしれない」
男「でも、女ちゃんしか頼れない」
男「女ちゃんしか、俺は知らないから」
男「女ちゃんしか、俺は要らないし」
見てる人居ないだろうからアレだけど
とりあえず落ちる宣言します
また明日
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