信長がシェフ (97)
信長のシェフより
料理は詳しく書けません
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コピー消し忘れ申し訳ない
〜本能寺〜
「金柑頭に呉れてやる首は無い!蘭丸、撥ねよ!そしてこの信長の首、持って逃げるのじゃ」
「御館様!くっ……残念無念でございます!」
蘭丸は暫し躊躇った後、太刀を振り下ろす。
「最期に奴の飯を食いたかった……」
鋭い刃が信長の首に触れた瞬間、辺りは光に包まれた。
〜明智勢〜
「居たか?」
「いえ、信長の姿は御座いません!」
「探せ!探すのじゃ!」
「寺から出た気配はありません。火に巻かれたかと」
「……ならば仕方が無い。火が収まったら骨を拾え、他の者は直ぐ支度し安土へ向かうのじゃ」
「はっ!足軽隊20人残し、他は明智殿に続け!」
〜???〜
「……」
「ん?何処じゃここは、ワシは———おお、生きておる!」
「蘭丸!蘭丸は何処じゃ!」
「居らぬか……」
「ここは一体どこじゃ?見た事も無い煌びやかな光が向こうに見える———とりあえず行ってみるか」
信長は立ち上り、細い小道を進む。
通りに出ると、数人の男が歩道に屯していた。
「お!何か動いておる!おい、そこの者、これは何であるか?」
「はぁ?なんだオッサン、ぷぷ、このオッサン、チョンマゲだぜ!何かの撮影?ねぇ教えてよ」
「さつえい?いや、ワシが聞いておるのは、これは何かと聞いておる」
「オッサン、車もしらねえぇの?誰がどう見ても車だろ」
「であるか!これが車と申すか!」
「おいおい、冗談はその頭とその服だけにしてくれよ、どう見ても落武者だろ」
「お、落武者・・・・・・無礼者!この信長に落武者とは何という言い草、そこに直れ!その首撥ねる!」
信長は腰に手をあてる。
「無い……」
「何で撥ねるって?冗談はやめとけよ」
「ちっ、この糞がぁ!」
「んぁ?やんのか?おお?落武者みたいなおっさんがよぉ」
「成敗してくれるわ!」
男に素手で襲いかかろうとした瞬間、『バシッ!』という音と共に男の拳が信長の顔面を捉える。
「うぅ……」
「おいオッサン、人をなめるのも大概にしとけや、ちょっとこっち来い!」
「うぬぬ!このワシが尾張の信長と分かっての所業か!」
「おわり?こっちが人生終わらせてやんよ?」
装束の首根っこを掴まれ、信長は路地へ連れ込まれ、男達に焼きを入れられる。
「ちっ、口ほどにもねぇな。おめぇ、今度ここらで見掛けたらタダですまさねぇから」
「……」
(くそっ!このワシが!このワシが!あいつは・・・・・・許さん、許さん!ゆる……)
ガクッっと音を立てるかのように、信長はその場に倒れこんでしまった。
「———か?」
「———ですか?」
「大丈夫ですか?」
朦朧としながら意識が戻る、耳に声が飛びこむ。
「大丈夫ですか?」
突っ伏した体を起こそうとするも、体が動かない。
「立てますか?」
と、声の主が手を差し伸べる。
「ああ……」
その手を握り、膝をついて上半身を起こし、徐に顔を上げる。
「ありゃ、これは酷くやられてる。救急車呼びましょうか?」
問いかける男の顔を見た瞬間、信長は声をあげた。
「ケン!ケンではないか!」
「は?私をご存じで?」
「ワシじゃ、信長じゃ!」
「!!!信長?織田信長……様?信長様!何故ここに?」
「うむ、良く分からんが、本能寺で金柑頭———明智光秀の謀反に遭い、自害しようとしたら……」
「え!まさかタイムスリップ?」
「そのタイムスリップとか言う、お前が言っておったのと同じじゃ」
「ですか。とりあえず、ここでは何ですから、その先に休める場所がありますので来てください」
「う、うむ。済まぬ」
(間違いなく声も姿も信長様なのだが……)
〜店〜
「どうぞ」
「ここは?」
「はい、私の店でございます。安土から戻り暫くして自分の店を持ちました」
「ほう。という事は、ここがケンの城、一国一城の主という事であるな」
「まぁそういう事になります」
「ところで、ケン。ワシはどうやれば戻れる?」
「うーん……今のところ、何とも言えませんが、まず何故こちらに来たかです」
「おお、そうじゃ!ワシはあの金柑頭に本能寺で襲われ、自害しようとしたところ、目覚めたらこちらであった」
「そ、そうですか……(やはり本能寺の変は起きたのか)」
「ところでケン、早速で悪いが何か飯を作って貰えぬか?散々殴られたが、お前の顔を見たら飯が食いたくなった」
「ええ、喜んで。直ぐに作らせて貰います」
「おお、そうか!その内に礼はするからの、はっはっは!」
「まぁ、お気楽にそこにお掛けください」
「うむ。しかし、この調度はどれもこれもすばらしいのう。煌びやかじゃ。金箔張りの明りなど、安土でも滅多やたらとなかったからの」
「まぁ、それは御館様のお持ちの物に比べれば、安物ですが」
「であるか。しかし、こちらの世界は色々と凄い」
「まぁ、それは仕方が無いと思いますが、じきに慣れると思います、何せ信長様ですから」
「ふふ、褒めても何も出んぞ。ワシは落武者同然だからな」
「何を仰います、信長様は信長様、どんな時代でも天下を取れる人ですよ」
「こやつめ!はっはっは」
「はい、出来ました。今夜は懐かしい湯漬けでございます」
「で、中身はなんじゃ?」
「はい、キャビア———フカの卵の塩漬けと鴨肉の炒め物を入れてあります」
「おお!これは塩味があって美味い!これじゃ、ワシが求めた物は!」
(やはり本物の信長様に間違いない)
「ところで信長様、今後の事ですが」
「うむ、ワシは本能寺で死んだも同然。そしてお前に救われた訳だ」
「救ったなんて」
「いや、そうとしか思えん。金柑頭に狙われたこの命を救ってくれたのは、お主である」
「はぁ」
「という事で、一度は失った命、お前に預けようと思う」
「は?」
「ワシを家来にせよ!どうじゃ妙案であろう」
「えぇ!」
「嫌か?嫌なのか?」
「いえ、滅相もない。しかし、私が信長様を家来にするなど……」
「良いではないか。力仕事でも敵対する店主の謀殺でも火計やるぞ?」
「いやいや、そんな事は」
「よし、ならばこの店を手伝おう!」
「はぁ……そういうことなら(私と店に居れば安心だし目も届く)」
「決まりであるな!では宜しく頼むぞ、ケン殿」
「いやいや、その呼び方は困ります」
「では?」
「私は信長様の事を『織田さん』と呼びます。信長さんは私の事を『店長』と読んでください」
「うむ、あい分かった、店長」
「はい、それで良いです。あとは追々この世界に付いてお教えします」
「うむ」
「じゃ、今日はもう遅いので帰りましょう、落ち着いたら戻る方法を考えましょう」
「であるな」
〜翌朝〜
「織田さん、起きてください」
「ん?もう朝か」
「はい、朝ですよ。食事して仕入れに行きます」
「今は、なんどきであるか?」
「今は5時半、日の出前ですよ」
「早い」
「まぁこの仕事は仕入れから始まりますから」
「であるか。ならば仕方が無い、起きるか」
「それから朝食後、これに着替えてください」
「なんじゃこれは?」
「この世界の服です」
「南蛮風であるな」
「ええ、もう日本古来の着物を着る人は、この時代には少ないです」
「何と!嘆かわしい事よ」
「まぁ歴史でも色々ありましたから、仕方がありません」
「で、あるか」
「はい。今朝は簡単なものですが、トーストとサラダとコーヒーです」
「かたじけない」
コーヒーを啜る信長
「う、うまい!」
「コーヒーと言います、昔、豆を使わせて貰ったアレです」
「良い香りじゃな。高かったであろう」
「いえ、それはそう高くはないです」
「いかほどじゃ?」
「うーん、こっちのお金で言っても……あ、そうですね、この豆5合と米50合が同じぐらいです」
「何!そんなに安いのか!ワシは船一艘分払ったというのに」
「ええ。他にも色々驚く事があると思いますが、受け入れてください。でないと……」
「であるか。言わぬとも分かる」
「流石は信長様」
「いや、織田さんであろう」
「はは、これは失礼」
「さて、食事も終わったし、出掛けましょう」
「何処まで行くのじゃ?」
「市場ですよ。食品を扱う大きな市場があるのでそちらに」
「どうやって行くのじゃ」
「車……自動車っていうのですが」
「おお、昨日見た車か!それは楽しみじゃ」
のぶのぶ大変だなw
これは期待
ほほう、であるか
〜車中〜
「お、おい店長、こ、これは如何程の速さで走るのじゃ?」
「そうですね、60キロ……京都———京から尾張まで3時間、6刻ぐらいでしょうか」
「何!なんと……」
「あと、高速道路っていう自動車専用の道なら尾張から京の距離を2刻少々で走ります」
「お、おそろしい。これが戦国の世にあれば運命も変わったであろう」
「まぁ、この時代の物を持って行けば……燃料とか電気とか困りますけどね」
「でんき?」
「ええ、機械の餌とでも申しましょうか」
「ほう……色々不思議であるな」
「ええ、何せ戦国の世から400年以上後の世界ですから」
「であるな」
「さぁ着きましたよ」
「おお、これが市場か」
「肉も魚も何でも手に入ります」
「楽市楽座のようだな」
「まぁ、同じですね。こうやって市が開かれると国が潤うのです」
「何故じゃ?」
「税を納めるのです。年貢の様なものですね」
「どうやって調べるのじゃ?」
「はい。帳簿という物で、売り買いを書いておきます。それに準じて自分で納めます」
「嘘も書けるであろう」
「まぁそうなんですが。税務署———勘定方みたいな役所があってその方が帳簿を調べて、買った先や売った先と照らし合わせ正しいかどうか見るのです」
「ほう、上手く出来ておるな」
「ええ。これがこの世界の『国』の資産の基本です」
「なるほど。上手く民から金を取っている訳じゃな」
「はは、まぁこの時代は民が主でありますし」
「なんと!ではこの国で一番偉いのは?」
「偉いというか、頂点は天皇陛下でしょうね」
「今尚朝廷はあるというか?」
「ええ。ですが朝廷とは言いませんし、政治に口は挟みません。私達日本人の誇りというか象徴です」
「では、武将は?」
「武家は無いです」
「何!では戦は?」
「戦が無いのです。ただ、私達を守る自衛隊や警察というのはありますが」
「そ、そうであるか。むー、変わってしまったのだな」
「ええ。まぁそれまでに色々ありましたが……あとで歴史の本を買って差し上げます」
「済まぬな」
「勿論、信長———織田さんの事も書いてありますよ」
「おお、それは読んでみたい」
「あの、今頃になってお詫びするのもなんですが、本能寺の件、私は知っておりました」
「何!」
「しかし、この時代の人間が過去を変えるような事は出来ないのです」
「であるか」
「ええ。心苦しい事もありましたが……変えてしまうと、今も変わるのです」
「そう自分を責めるな。上流の川を付け替えると下流に影響がある、そういうことであるな」
「はい。そういうことです」
「うむ、ならば仕方なし事よ。早速買い物とやらをして本も買いに行こうぞ」
「ええ」
〜帰り道〜
「織田さん、ちょっとその店に寄ります」
「何じゃここは」
「床屋です」
「床屋?」
「その髪を切ります」
「何故じゃ?」
「まぁ、この時代に髷はあまりいませんし、目立ちますから一度坊主に」
「何!ワシに出家せよと申すか!」
「いえ、髪を切るだけです。数カ月もすればまた伸びますから、それにいつも帽子って訳には」
「むむ……」
「武士の誇りでもある髷を落とせというのは酷かもしれませんが、織田さんがこの時代でやって行くには、まずそれを———」
「あい分かった」
(ほっ)
〜1時間後〜
「む〜、つるつるじゃの」
「髪が伸びたら私の様な髪型にすれば良いと思います」
「で、あるか」
「はい。ではあとは本屋に」
「うむ」
〜本屋〜
「これなんかどうです?」
「少し読みにくい」
(漢字が多いのはやはり読みにくいか)
「ではこちらは?」
「これは読み易そうじゃ、絵も綺麗であるな」
「まぁ、ひらがな中心の本ですから」
「ではこれにしよう」
(小学高学年向け……良いんだろうか?)
レジ係「まんが日本の歴史全10巻8500円です」
「これでお願いします」
図書カードで支払いをする。
「それがこの時代の金子であるか」
「いえ、これはこの中にお金が入っていまして……」
「何?!」
「というか、プリペイドカード・・・・・・まぁお金の一種です」
「これに金子が入るか……」
「まぁ、本来のお金はこれです」
「何と綺麗な図柄の紙じゃ、こちらの銭も綺麗じゃな」
「ええ、日本の造幣技術は世界でもトップレベル、とても素晴らしいのです」
「ほう」
「まぁ、そんなこんなで昨日も言いましたが、驚く事が多いかと」
「であるな」
〜ケンの店〜
「私は今から下ごしらえをしますので、織田さんはそこで本でも読んでいてください」
「あい分かった」
「まぁ、分からない事は遠慮なく———」
「店長!どういう事じゃ、源平の合戦まで克明に記載されておるぞ!」
「まぁ、色んな古い文献を調べて書いてあるので」
「だが、少々違う所もあるぞ」
「そ、そうですか……」
「例えばこの那須与一だが、こやつは女じゃ」
「ええ!」
「知らぬのか?有名であるぞ」
「またまた、そんな事は……」
「本当じゃ」
「そ、そうなんですか」
「他にも色々と違う事があるが———」
「織田さん、出来る限りその話は人前でしないでくださいね」
「何故じゃ?」
「まぁ、色んな問題が。タイムスリップが人に知れるのも困りますし」
「困りますし?」
「ちょっとおかしな人と思われるかも知れません」
「事実を言っておるのだが?」
「だとしても、です。この時代には『証拠』が無い物は認められません」
「難儀な世であるな」
「ええ、まぁ……」
ペラッ、ペラッ……
「うぉ!ワシじゃ!ワシの名前が……本能寺はこういう事だったのか」
「なんじゃ?ワシの跡目はサルだと?」
「ええ、歴史ではそうなっています」
「あの猿め!」
「まぁ、信長さんの仇を取ったのは秀吉ですから」
「むむむ・・・・・・ええ!あの狸がその跡目だと?」
「はい、最後は徳川が日本を統一し、以後300年近く治めました」
「ふっ……詰まらん世の中になる訳じゃ」
「えっ?」
「あの三河の狸の辛気臭さが世の中に広まったのであろう。それが無ければ、もっと違った世になった筈じゃ」
「まぁ、歴史はどうなるか分かりませんからね。ただ、私達はその過去があるから今があるのです」
「うむ」
謙信女説じゃなくて与一かよww
「万が一、その歴史の何かが変わってしまうと、今も変わる可能性があります」
「そうだな。だがワシが金柑頭にやられていなければ———おお、良い事を思いついた!」
「どうしました?」
「内緒じゃ、がはは!」
「……」
ガチャ
「おはようございます」
「おはよう。あ、紹介するね、今日からうちでアルバイトする事になった織田さん」
「初めまして……」
「うむ、織田じゃ」
「はぁ……宜しくお願いします」
「で、名は何と申す」
「御坂です」
「御坂殿、宜しくお頼み申す」
「はぁ……」
(店長、大丈夫ですかあの人)
(まぁ、悪い人じゃないから……)
〜開店〜
「いらっしゃいませ」
「店長、ワシは?」
「そのままで」
「うむ」
「オーダー入ります、ランチ2」
「ランチ2承りました」
(ハイ織田さんも一緒に)
「ら、らんちつー承りました!」
「はい、ランチのスープ。織田さん、御坂さんに渡して」
「う、うむ」
「いらっしゃいませ〜3名様です、ランチ3」
「ら、らんちすりー承りました」
「いいですよ、その調子で」
「お、おう……」
「ランチ2出来ました」
「らんちつー、できました」
「追加、コーヒーお願いします」
「ついか、こーひー承りました」
「織田さん、そのカップにコーヒーを注いで」
「う、うむ———こ、こうか?」
「いいですね、飲み込み速くて」
「任せろ、何せワシは天下の———」
「はい、直ぐ出して」
「あ、ああ……」(戦場じゃな……)
〜ランチタイム終了〜
「お疲れさまでした〜」
「いや〜織田さん、初めての割にテキパキしてくれてホール助かりました!」
「そ、そうか?」
「はい!声も大きいし、動作も速くて良かったですよ」
「お、おう……」
「仲良くやってくれて何より、さぁお昼にしよう」
「おお、待っておったぞ」
「して、今日はなんじゃ?」
「オムレツです」
「おむれつであるか」
「はい」
「こ、これは!うまい。戦の後の飯は格別であるな」
「プッ、織田さんって戦国武将みたいな喋り方ですね」
「ワシは———」
「織田さんは、太秦撮影所の俳優さんだったんだよ」
「へぇ、どうりで。なんか物凄く板についてます。それにちょっとカッコいいし///」
(て、店長)
(そういう事にしておいてください)
(うむ)
〜のち地球が100回ぐらい自転した頃〜
「ふぅ、今日も忙しかったですねぇ」
「ああ、本当じゃ。まぁ、店長の料理は格別であるからな、人気が有って当然じゃ」
「ですよねぇ〜。私、この店に来て太りましたし」
「むっ?太るとな?その体型でか?」
「やだぁ、織田さん。ジロジロ見ないでくださいよ!///」
「す、すまぬ」
「ところで織田さんっておいくつなんですか?」
「わ、わしか?うーん、生まれた年から計算すると、480歳ぐらいか」
「は?」
「あ、いやいや、今のは冗談じゃ、40歳と言っておこう」
「え?うそ!そんなに?もっと若いと思ってた」
「お?そ、そうか……(うむ、8才鯖を読んでもまだ若く見えるとは、ワシもまだまだ捨てたんモノではないな、ははは)」
「はい。まさかうちの父より年上とは、どうみても35歳ぐらいなんだけど」
「御坂殿の御父上はおいくつであるか?」
「うちの父は今年で46歳です」
「そ、そうであるか」
「なんかねぇ、仕事ばっかしてあまり家に居ないし、話もしないんですよね」
「まぁ男は仕事命じゃ。ワシも若い頃は戦ばかりでロクに休みなど無かったわ」
「ああ、映画のロケね。ああいうのって憧れるのよね。歴女じゃないけど、伊達正宗とか素敵だし」
「伊達?ああ、北の田舎侍か」
「田舎って(笑)、織田さんは歴史上の人物なら誰が好き?」
>>35 下書きミス 訂正入ります
>>35 下書きミス 訂正入ります
〜のち地球が100回ぐらい自転した頃〜
「ふぅ、今日も忙しかったですねぇ」
「ああ、本当じゃ。まぁ、店長の料理は格別であるからな、人気が有って当然じゃ」
「ですよねぇ〜。私、この店に来て太りましたし」
「むっ?太るとな?その体型でか?」
「やだぁ、織田さん。ジロジロ見ないでくださいよ!///」
「す、すまぬ」
「ところで織田さんっておいくつなんですか?」
「わ、わしか?うーん、生まれた年から計算すると、480歳ぐらいか」
「は?」
「あ、いやいや今のは冗談じゃ、45歳と言っておこう」
「え?うそ!そんなに?もっと若いと思ってた」
「お?そ、そうか……(うむ、3才鯖を読んでもまだ若く見えるとは、ワシもまだまだ捨てたんモノではないな、ははは)」
「はい。まさかうちの父と同じぐらいは……、どうみても35歳ぐらいなんだけど」
「御坂殿の御父上はおいくつであるか?」
「うちの父は今年で46歳です」
「そ、そうであるか」
「なんかねぇ、仕事ばっかしてあまり家に居ないし、話もしないんですよね」
「まぁ男は仕事命じゃ。ワシも若い頃は戦ばかりでロクに休みなど無かったわ」
「ああ、映画のロケね。ああいうのって憧れるのよね。歴女じゃないけど、伊達正宗とか素敵だし」
「伊達?ああ、北の田舎侍か」
「田舎って(笑)、織田さんは歴史上の人物なら誰が好き?」
「う〜ん……まぁ敢えて言うなら那須与一じゃな」
「は?だれそれ?」
「知らぬのか?」
「うん、知らない」
「なんとなぁ」
「織田さん、歴史とか強そうですね」
「あ、まぁ、仕事柄じゃ」
「ふ〜ん、織田さんと同じ名字の織田信長は先祖だったり?」
「えっ!……うほん、あの武将は素晴らしい」
「へぇ〜同姓贔屓ですか?」
「いやいや、誠に素晴らしい男じゃ」
「でも明智光秀に負けたんですよね?」
プチッ!
「負けてなどおらぬわ!」
「ひっ!」ウルウル……
「す、すまぬ、つい……」
「はい、二人ともそこまで。織田さん、女の子には優しくね。御坂さんも男には誇る事もあるのです」
「すみません」
「うむ、すまぬ」
「さぁ、お昼にしましょう。今日はペペロンチーノですよ」
「おお!これは!」
「パスタも最高ですよね、織田さん」
「であるな、御坂殿」
(やれやれ、この二人は仲がいいのやら、悪いのやら)
「本当に美味しいですよね」
「うむ最高じゃ!」
「あ、そうだ。織田さん、今度の休み遊びにいこっか?」
「あ、遊び?鷹狩りか何かか?」
「いやだ、鷹狩りって!大阪行ってUSJ!」
「ゆーえすじぇー???」
「ああ、いいですね、是非織田さんを連れて行ってあげてください」
「いいのか?店長」
「良いと思いますよ。たまには息抜きもね」
「かたじけない」
「じゃ、次の休みににね!」
信長って声高いんだよな
〜USJ〜
「織田さん、こっちこっち!」
「ま、またれよ、御坂殿」
「早く行かないと、混んじゃうよ!」
「お、おう」
「これがお勧めなのよね、バックトゥーザフューチャーライド」
「ば、ば、ばっくちゅーざふーちゃー?」
「バックトゥーザフューチャー!過去に飛んだ主人公が未来に帰る話の映画あったでしょ?」
「であるか」
「知ってるでしょ?」
「知らぬ」
「え〜!映画関係者なのに?」
「わ、ワシは、その、時代物専門じゃから」
「そっか。そういう事もあるよね」
「で、あるよね?」
「あはは、面白い、本当に織田さんは面白い」
「そうか?うん、とても面白い」
「面白いか」
「うん、面白い。彼氏にしたいぐらい面白い」
「彼氏にしたいぐらい面白いのか。彼氏にすれば良いではないか?」
「えっ?マジ?」
「ちなみに、彼氏ってなんであるか?」
「は?」
「はい?」
「マジで?」
「うむ、マジじゃ」
「彼氏彼女の彼氏、付き合う二人の彼氏彼女、分かる?」
「分からん」
「……」
「例えば、私が織田さんの事、好きっていったらどうする?」
「わしも御坂殿の事は好きである」
「あ、多分それ意味が違う」
「?」
(あ〜もう、鈍感なんだか素なのか……)
「どうした御坂殿、顔が赤いぞ。熱があるのか?」
「はぁ、駄目ねぇ。どうして御坂家はこうも鈍感な男にしか巡り会わないんだろ」
「良く分からぬが、御坂殿は悩んでおるのか?」
「べ、別に悩んでなんかないわよ!」
「そ、そうか……すまぬ」
「じゃあ、質問変えるね、織田さん、惚れた女の人が居たらどうする?」
「そうじゃな。連れて帰る」
「え?拉致?」
「らち?良く分からんが、とりあえず連れて帰って話をする」
「話をして?」
「ワシの嫁にする」
「それ色々おかしいし」
「そうか?」
「そうよ、だって女性の気持ちのカケラもないじゃない!」
「うむ、そうじゃ」
「『そうじゃ』って……」
「だが、強い男なら女子も嫌がりはせぬ」
「は、はは、ははは……そういうものなの?」
「そういうものだ」
「良く分かんないけど、織田さんはそうなんだ」
「そうじゃ」
「い、今、嫁にしたい人っている?」
「うむー……おらぬな。そんな事より他にする事が沢山あるからな」
「あっそ……」
「うむ、そうじゃ!ワシの用事が全部済んだら、今度はワシが御坂殿を遊びに連れて行こう」
「え?マジ?」
「マジじゃ、大マジじゃ」
「ふ〜ん。そっか、じゃあ今やらなきゃならない事、頑張って!」
「うむ、任せよ」
「うん、楽しみに待ってるから!約束ですよ?」
「うむ、約束じゃ」
「じゃ早く乗りましょう!」
「うむ、乗ろうぞ」
時は流れ、信長TSから1年後
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませ。本日はサーモンのムニエルがランチメニューとなっております」
「店長、織田さんも早1年ですね、ホール完璧だし、女性に人気あるし良いですね」
「そうだね、御坂さんも負けないように頑張って」
「は〜い!」
(はぁ……普段話はするんだけど、休みの日は忙しそうだし、半年以上前の約束覚えてるのかな?)
「オーダー入ります、ランチ2、コーヒ1ミルクティ1、食後で。ラストオーダーです」
「承りました!」
「御坂殿、ホール宜しく。ランチ終了したので洗い物片付けてくる」
「あ、お願いします」
ガチャガチャ、ジャー、シュッシュッ、カチャカチャ
(織田さんもすっかり現代人になったなぁ。でも帰る方法を見つけてあげないと……)
カランカラン
「ランチ」
「すみません、昼のオーダーはストップしました———」
「はぁ?いいから出せよ」
「すみません、もう終わりな———」
「おい、舐めてんじゃねぇぞ。俺を誰だと思ってんだ?ああ?」
「……」
「舐めてるとこの店ぶち壊すぞ?ああ?」
「て、店長!」
「ど、どうしました?」
「あのこのお客さんが———ということです・・・・・・」
「すみません、食材も終わりまして」
「おいおい、何が終わりだよ。お前、さっさと材料買ってこい!」
ガシャン!
「すみません、他のお客さまも居られますので、お静かにして———」
「知らんな」
「店長、警察を!」
「呼べよ、俺は別に何もしてねぇぜ、金出せとでも言ったか?」
「御坂さん、裏に下がって」
「は、はい……」
ガチャガチャ、シャー、ゴシゴシ
「織田さん!ヤクザみたいな客がきて、店長が———」
「ヤクザ?ゴロツキですか?困りましたね。で、どんな奴なの?」
「何かホスト風の———」
「ちょっと行ってきます。成敗してやりましょう」
「あ、でも……」
「大丈夫、大丈夫」
〜ホール〜
「で、どうなんだよ!詫びんのか?」
「私どもはオーダーが終わったと申しただけで」
「ほう?俺に手ぶらで帰れって訳?」
「……」
ス〜ッ
「店長、どうしました?」
「あ、大丈夫ですから下がって」
「いやいや、ここは私に。ん?ん〜?んー?」
「何だオッサン?ガン垂れてんじゃねぇぞ」
「ん?お前、名前は?」
「は?」
「名は何と申す!言わぬか!」
「ひっ!も、森……」
「森?森なにがしであるか?」
「森……森蘭丸……
「であるか!蘭丸!会いたかったぞ!蘭丸!」
ガシッ!
「えっ?」
「ワシじゃ!織田信長である!」
「え、え、ええー!!!!!!!!!」
「頭が高いわ!」
「も、申し訳ありません!御館様」
「土下座などせんで良いわ!おい、ちょっとこっちに来い」
「は、はい!」
「お客様、すみませんでした。実は劇団時代の後輩で、ちょっと色々ありまして、お詫び申し上げます」
「御坂さん、今いるお客様にお詫びのコーヒーとケーキ出して」
「はい、店長!」
〜店裏路地〜
「で、蘭丸。お前、この包丁で切腹するか?」
「の、信長様!」
「ワシはこの世界に来て1年、お前を忘れた日は無かったぞ」
「も、勿論わたくしも———」
「であるか。だが何じゃ?ワシは勤労しておるのに、お前はヤクザみたいな事をして」
「申し訳ありません!ただ色々とありまして」
「申してみよ」
「はぁ実は———」
〜1年前〜
「うぅ……ここはどこだ?」
「信長様!信長様!」
「信長様ぁ!!」
「くそっ、明智め・・・・・・」
「とりあえず、信長様を探さねば———だが、ここはどこだ?」
「京ではないのか?」
「見た事も無い光、南蛮の服を着た男や女、だが日本人のようだ……」
大通りを彷徨う蘭丸。
「よぉ兄ちゃん、ぶっとんだ格好してんな!どこの火災現場から逃げてきたんだ?」
道端に屯する若者たちに声をかけられる。
「分からぬ、何も分からぬ」
「おいおい、大丈夫か?」
「ここは何処だ?」
「え?京都だけど」
「京か!京なのか?」
「まぁそうだけど……お前大丈夫か?」
「本能寺!本能寺はどこだ!」
「え?本能寺?えっと……」
「私知ってる!」
南蛮人の様な髪の色をした女が手を上げた。
「すまないが、連れて行ってくれないか」
「いいけどぉ〜何にも無いよ?」
「いや、明智の軍勢が居る筈」
「あけち〜?なにそれ」
「頼む、急いでいる」
「えっと、急ぐも何もすぐそこだし」
「?」
「寺町だからこのまま御池に向かってあるくだけ、5分掛からないよ」
「では急いで参る」
「あ〜ん、まってよ〜」
〜5分後〜
「……」
「ここだけどぉ」
「おい、明智は?」
「だからなにそれ」
「明智光秀はどうした!」
「明智、明智……本能寺の変の明智光秀ね!織田信長を討った」
「町娘!何故それを知っている!」
「知ってるも何も、みんな知ってるし。私は馬鹿だからあまり勉強しなかったけど知ってる」
「みんな知っているだと……(私は一体どれだけ気を失っていたのか!)」
「でもかなり前の話だよ、江戸時代の話かな?」
「江戸?」
「徳川秀吉が天下統一した時代」
「誰じゃその徳川秀吉とは?」
「えぇー!それは超まずいんじゃない?それ位誰でも知ってるよ、徳川秀吉」
(私が気を失っている間に何があったというのか……)
「で、あんたさぁ、その時代から来たとかいうの?」
「時代?今は何年であるか?」
「今は平成25年だけど」
「平成?天正ではないのか?」
「うーん、良く分かんないけど、今は平成」
「……」
「それよりその格好何とかしたら?家どこ?」
「安土……近江だ」
「あ〜滋賀県かぁ、名前は?」
「蘭丸」
「ホストか何か?」
「ほすと?なんであるか?」
「違うのか。じゃ、とりあえず家くる?」
「いや、私は信長様を———」
「いやいや、織田信長はもう死んで何百年も経つよ?」
「何!何百年?」
「そそ、今は西暦で2013年だから、織田信長が死んで500年ぐらい?」
「……一体何が起きたというのか」
「まぁ、細かい事は良いじゃない、あんたちょっとイケメンだし、好みの顔だし、逆ナンしちゃおっかなぁ」
「……」
「私、ルイっていうの」
「かたじけない、ルイ殿」
「やーね、どのって。あんたいつの時代の人よ、あはは」
「私は永禄8年、尾張に生まれ———」
「イイって、別にあんたの個人情報とかどうでもいいし」
「……」
「とりあえず、うちへレッツゴー!!」
「れっつごー!?」
〜再び店裏路地〜
「という、次第でございます」
「はぁ?蘭丸、お前の馴れ初めだけ語ってどうする」
「あ、まぁそれからは、ルイの仲間とつるんで……」
「この落武者が!」パコ!
「申し訳ありません」
「腹を切れ」
「……嫌でございます」
「何!」
「もう私は尾張織田の森蘭丸ではありません。平成の森蘭丸です」
「うぬぬ、貴様!」
「落ち着いてください、織田さん」
「す、すまぬ店長」
「とりあえず、再会できたから良かったじゃないですか」
「しかし、こやつは———」
「森さんはこれからどうします?」
「え?」
「織田さんと一緒に帰るか、それともこのまま居続けるか」
「……」
「私は・・・・・・帰れません」
「なにゆえじゃ!」
「ルイの腹に私の子がおります」
「何ぃ!」バシッ!
「あ、織田さん暴力はダメです!」
「この戯けが!子が出来、親になる者がそんな事でどうする!」
「す、すみません!しかし、この時代の私は身分も明かせず、仕事も……」
「バカモノがぁ!このワシですら仕事はあるぞ!」
「はぁ……」
「お前、この方を覚えておるか?」
「もしや……」
「そうじゃ、ケンである」
「そうですか……なんとなくそんな気はしたのですが、まさか」
「で、ワシらはケンの時代に『タイムスリップ』したのじゃ」
「という事は・・・・・・」
「うむ、恐らく帰る方法がある筈」
「何と!」
「ワシには目星がついておる」
「え?本当ですか織田さん」
「うむ、店長には黙っておったが、何となく黄泉の祠の場所が分かる」
「では何故帰らなかったのですか?」
「まだまだ知っておく事が多くてな。まずは料理、そして歴史、あとはこやつじゃ」
「でも、蘭丸さんが来ている事は知らなかったのでは?」
「直感じゃ、直感。あの光の中でもう一つの影を見たからな」
「そうだったんですか」
「うむ。そこで店長にお願いがある」
「はい。なんですか?」
「ワシは今日で辞める」
「ええ!」
「それでじゃ。ワシの代わりにこやつ———蘭丸を使ってやってくれぬか」
「御館様!」
「もうお前の御館ではないわ!クビじゃクビ!」
「しかし……」
「子が出来たのであろう?ならばその子の為にも頑張るべきではないか?」
「うぅ・・・・・・」
「何、心配は要らん。店長の元で働けば、お前も立派な社会人、1年もすれば賄いも作れるであろう」
「然しながら」
「しかしも糞も無いわ!」
「御館様……」
「店長、どうじゃ?」
「わかりました。織田さんのその決心、承りました」
「うむ。では今夜、店が終わったら行くとしよう。御坂殿には悪いが内緒で」
「いいんですか?」
「うむ、彼女には約束を反故にしてしまった責もあるが、言えばややこしくなる」
「わかりました」
〜閉店後〜
「済まぬが、出発は小一時間待っていただけるか?」
「あ、はい」
「御館様、どちらへ?」
「ああ、ちょっと借りを返しにな」
「フライパン持って?」
「うむ、1年前の礼をせねばならん」
「はぁ……」
〜とある路地裏〜
「御無沙汰じゃのぉ、よくまぁ毎週同じところに屯しておるな、お主ら」
「だ、誰なんだよオッサン!」
「ワシを忘れるとは……お前、人生「おわり」だな」
「あー!」
「くくく、ではあの世で明智の顔でも拝んで来い!」
ガンッ!バシッ!ボコッ!
「ワシを討とうなど、450年遅いわ!」
〜再び店〜
「待たせたな」
「あ、お帰りなさい」
「うむ、用は済んだ。ではいくとするか」
「あの、織田さん。どちらまで行けば?」
「四条堀川へ」
「堀川?」
「うむ、目指すは旧本能寺じゃ」
「あ!なるほど!」
「である。ワシも何度か休みの日に本能寺へ行ったが、どうも違う。よくよく調べれば、あの猿が移転させておったわ」
「それで目星は?」
「うむ、あの場所に石碑がある。あれが黄泉の祠と同じ物ではないかと」
「今までに行かれました?」
「いいや。万が一、本当だった場合、店長に断りもせず帰ると心配するであろう」
「はは・・・・・・たしかに」
「と、いうことじゃ」
「ところで御館様、凄い荷物ですね」
「おう、歴史本に調理器具一式と調味料や食材、そしてレシピ本である」
「お持ちいたします」
「ならん。お前———蘭丸はこちらへ残れ」
「しかし……」
「良いのじゃ、全てはワシが上手くやる」
「はぁ……」
「蘭丸の子は男なら且行、女なら光子と名付けると良い」
「ははっ」
「で、店長、いやケン。今まで大義であった」
「滅相も無い。本当に楽しい1年でしたよ」
「うむ」
「着きましたよ」
「では行くとするか」
〜石碑前〜
「ここですか?」
「いや、何も感じぬ」
「違っていたのでしょうか?」
「慌てるでない。石碑は一つではない」
「え?」
「元からある石碑が……こっちじゃ!」
「おお、これじゃ。正にこれである。感じる、感じるぞ!」
信長が石碑の前に座り、じっと見つめる。
風呂敷の中からタッパーを出す。
「これであろう!古のワシよ!お前が望んだのは!」
タッパーの中には、今晩の賄いが入っていた。
その瞬間、石碑が輝き、空間がゆがむ。
「どうじゃ欲しいであろう。さぁ、さぁ、此処へ来たれ!」
次の瞬間、暗黒の中に輝く空間が現れる。
「ケン、世話になった。これはワシが消えたら読んでくれぬか」
信長がケンに手紙を渡す。
「承知しました」
「御館様!」
「蘭丸よ、ケンを御館と思うが良い」
「はい・・・・・・御館様!」
「バカ者、御館はケンであろう、何度も言わせるな。では参る」
「信長様、ありがとう」
「うむ、ケン、ありがとう」
信長が光に身を投じると空間のゆがみは消えた。
「行ってしまいましたね」
「はい」
「とりあえず帰りましょう。そして———」
〜京〜
「おい、そこの者」
「何だ?」
「伏見はどちらであるか?」
「伏見?」
「ああ、この街道をずっと進んで五里ほどじゃ」
「すまぬな、あと今日は何月何日であるか?」
「今日は6月3日じゃ」
「うむ……あい分かった」
「なんだあいつ。変わった服着て……」
〜伏見・本経寺〜
「先程の話ではあと10日ほどある。まずは準備じゃ、が、その前に飯じゃ」
信長は寺の前で野炊を始める。
その香りにつられ、村の者が集まる。
「なんでぇなんでぇ、なにやっとるか?」
「そなたら、こちらへこられよ。ワシは旅の料理人である。どうじゃ上手い飯を馳走しよう」
「ええんか?」
「遠慮するでない、さぁ」
信長はケンに教わった料理を振る舞う。
「こりゃ物凄く旨い!初めてじゃ」
「それは良かった。ところで、この村に、中村長兵衛という者はおられるか?」
「ん?ワシじゃが、何じゃ」
「いやな、旅先でこの村に落武者狩りをする男がおると聞いてな」
「それがお前に何か関係があるのか?」
「うむ。あと10日もすればかなりの大物がここを通る、そやつを討ち取れば銭になるぞ」
「本当か?」
「ああ、本当じゃ。見たところ、この寺の裏の小道が坂本に続く道のようだが———」
「そうじゃ、その道が坂本への道じゃ」
「であるか。なら、暫しワシはここで待つとするか」
「で、そいつは誰なんだ?織田の者か?」
「いや———だが名前は知らぬ」
「何でもいいわ、銭になるなら」
「で、あるな。当日まではワシがここで馳走するので、来られよ」
「おう。おめぇいいやつだな」
「であるか。はっはっは!だが、材料は持ち寄れよ?」
「野菜や魚なら幾らでもあるでよ!」
〜6月13日〜
「旦那、ここでいいんですかい?」
「ああ、間もなく数騎の馬が来る。その中の大将を落とすが良い」
「しっかし、竹槍でええですかい?」
「うむ、それが一番良い。お主らは刀より、竹槍じゃ」
「来ましたぜ。馬が駆けるの音がする」
「では行くか。ワシが言うまで大人しくせいよ」
「へい」
信長と長兵衛、以下数名の農民が藪から飛び出す。
「何奴じゃ」
「怪しいものではございません。私は明智家足軽の者でございます。本能寺の折に怪我をし、坂本へ戻る最中、この村で世話になっておりました」
「そうであったか」
「そなたは、溝尾様でありますね」
「うむ」
「ささ、そちらの方も———明智様?明智ではありませぬか!お前ら頭が高い!」
村の者が座り、頭を下げる。
「……」
「ささ、こちらへ」
「貴殿、どこかで見た顔だな」
「はぁ、こう見えても明智家にお使いしております故、どこかで見られたのかも。丹波攻略の折では?」
「そうか……すまぬな」
「おい、お前ら、明智様を本堂へ案内し、お休みの用意を」
「いや、先を急ぐ。悪いがこの後、追手が来ぬか見張ってくれればよい」
「はは、あい分かりました」
「すまぬな」
「はは、では———討ち取れ!」
信長の一声で村の者が竹槍を押し出す。
突然の行動に騎馬が暴れ、光秀が落馬、そこに長兵衛の槍が刺さる。
「ぐう!おのれ!」
「悪いが、その首頂戴するぞ」
「貴様、何奴!」
「ワシか?ワシは———地獄から帰還した織田信長である!」
「何!」
「成敗!」
次の瞬間、明智光秀の首が飛ぶ。
「ひぃいいいい」
這い回る様にひれ伏す、明智家臣。
「お前ら、助かりたいか?」
「何卒、何卒」
「では———[ピーーー]」
信長は太刀を振り下ろす
首を撥ね、そして———村人の前でこう言った。
「済まぬな、嘘を申して。ワシは織田信長じゃ」
「ええ!本能寺で明智に討たれたと」
「まぁそうであるが、飯で救われた」
「??」
「とりあえず、誰か一人、この首を今から14日後に清州へ持ってまいれ」
「はは。信長様は?」
「うむ。この手で歴史を変えることなく影響を及ぼす」
「はぁ?」(よく分からんが……)
「では、長兵衛。行くぞ」
「は?」
「お主はワシの家臣じゃ。天下人に仕えよ」
「は、はい!」
「まずは坂本でその男———溝尾が自害した事にする」
「分かりました」
信長は馬に溝尾の亡骸を乗せ、坂本へ向かった。
「さぁ、これから忙しくなるぞ!首は必ず忘れずにな」
「へい」
〜清州〜
「秀吉様」
「何事か?」
「はっ、野武士風情が明智の首を持って来たと」
「本当か?」
「はい」
「通せ、直ぐに通せ」
「うむ、間違いない。よくやった。お主名は何と申す」
「は、中村長兵衛と申します」
「足軽か?」
「いえ、百姓でございます」
「まことか!あっぱれである。おい、この者に褒美を取らせ。それと足軽大将にせい」
「ははっ」
「え?おれがですか?」
「うむ、今般の働き見事じゃ。百姓にするには勿体ない」
「あ、ありがとうございます」
「うむ、まずはゆるりとせよ」
「かたじけない。しかしながら、家の事も有ります故、一度村に戻り、再び仕官でも宜しいでしょうか?」
「うむ、構わぬ構わぬ」
(これで明智を討ったのはワシであると言える、この話し合い、ワシの物じゃ!)
〜城下〜
「上手く行ったようだな」
「宜しかったんで?」
「ああ、完璧だ」
「で、私はこれから如何いたしましょう?」
「うむ、豊臣の中で情報を集め、わしに送ってくれれば良い」
「信長様はどちらに」
「三河じゃ」
「三河?」
「徳川に入る」
「何と!」
「まぁ追々教えるが、天下は移動する。ワシの次は羽柴、次は徳川、そしてお主ら民じゃ」
「!」
「その為には決まった道筋にワシが導かねばならん、時代を調理するのじゃ、シェフとしてな」
「ははっ。この長兵衛。命に代えて信長様の力になりまする」
「うむ。よくぞ言った!ワシと共に、素晴らしい日の本をつくろうぞ!フルコースジャパンじゃ!」
〜三河〜
「家康様、尾張からの使いと申す者が来ております」
「そうか。で、何じゃ?」
「はっ、織田信長公に事つかってきているようです」
「何!まことか!直ぐに通せ」
「はっ!」
「苦しゅうない、面を上げよ」
「うむ、では———」
足を崩し、正面を見つめる信長。
「貴様、無礼であるぞ、殿の御前で……」
「本多ぁ、お前も偉くなったな」
「何!」
「ワシの顔を忘れたか?」
「えっ?」
「髭も髷も無ければワシとは思えないとは困った奴であるな」
「も、もしや・・・・・・」
「信長様!」
「よう、竹千代。元気だったか?この度は伊賀経由の帰還、御苦労であった」
「何故それを!」
「ワシには全てお見通しよ」
「はぁ」
「で、お前に話がある」
「はい、なんなりと」
「織田信長は死んだ事にせよ」
「えっ?」
「ワシは死んだ。そして———これからは徳川の料理人としてワシを雇って欲しいのだが」
「め、滅相も無い!料理人なんて」
「いやいや、案外ワシはこの仕事が向いておる。それよりも、天下、天下は欲しくないか?」
「何と?」
「ワシが取れなかった天下をお前が取る」
「私が?」
「うむ。必ず取れる。取って貰わねばならぬ」
「しかし……」
「まぁ、お前に言っても信じぬとは思うが、ワシは未来を知った」
「未来を?」
「そうじゃ、徳川が日本を治め、太平の世が来る事を」
「真で有りますか?」
「ああ、本当じゃ。その為にも———」
「その為にも?」
「まずは羽柴の軍門へ下れ」
「何ですと!」
「信長殿、殿が猿の軍門など、流石にそれは」
「慌てるな。まずは羽柴の軍門に下り、力を付け、そして奪え」
「なんと!」
「後世の言葉を借りれば『織田がつき羽柴がこねし天下餅すわりしままに食うは徳川』じゃ」
「私の天下を謳っておるのですな」
「ふふ、流石は竹千代、頭が良いな。という事で、どうじゃ?」
「わかりました。俄かには信じがたい事ですが、伊賀越えの件をお知りの信長様の仰せのとおりに」
「では、筆と紙を」
「おい、持ちよ」
「ははっ」
「———で、こうなって、こうじゃ」
「真で有りますか?」
「うむ。決してこれを覆してはならん。このように動けば必ずお主は天下を取れる」
「負け戦も分かっていて負けなければならぬのですか?」
「無論じゃ」
「……」
「天下の為じゃ」
「うむぅ・・・・・・」
「竹千代、飯でも食うか?」
「直ぐに用意を」
「いや、ワシがする」
「そ、そんな」
「実は、こう見えても揚げ物は得意じゃ。魚を幾つか用意せよ。あと菜種油を鉄鍋に注ぎ入れよ」
〜台所〜
「おい、竹千代。食え」
「はい」
「どうじゃ?」
「こ、これは・・・・・・旨い。本多、お主も食え」
「ははっ。うっ、これは!」
「であろう。お前———徳川家康が一番好きになる料理じゃ」
「なんと!」
「天ぷらという」
「天ぷらですか?」
「そうじゃ天ぷらじゃ」
「天ぷら……」
「まぁ、これから色々食わせてやる、料理も天下も、がっはっは!」
そして、時は過ぎる
〜1598年〜
「信長しぇふ、ついに秀吉が!」
「うむ、分かっておる。今までワシの予言が外れた事はなかったであろう」
「はい」
「では、そろそろ仕上げといくか」
「まずは?」
「うむ、1年半後の関ヶ原前に、まずは前田の大将と話じゃ」
「今はかなり険悪な雰囲気になっておりますが……」
「分かっておる。まずは丸腰で見舞いに行け」
「ま、丸腰ですか?」
「うむ。利家は短刀を枕下へ忍ばせてはおるが、お前が丸腰なら出しもせん」
「はぁ」
「お待ちください。流石にそれは危険かと」
「本多、心配するでない。今日の今日まで、何一つ問題はなかったであろう」
「そうじゃ本多、天下取りもあと少し、ここまで来たら信長しぇふの意に沿う」
「はっ」
「まぁ、見て居れ。あと数年もすれば全ての大名がお前の前にひれ伏す。ワシの役目も終わりじゃ」
「何を仰いますか。この家康は信長しぇふ有っての———」
「いや、ワシは確たるものにしただけじゃ。お前の天下など決まり切っておった事じゃからな」
「はっ」
「ところで、竹千代、頼みがあるのだが……」
「なんなりと」
「うむ。では、この書状2通、1通は表書の通り、もう一通はお主の末代まで守らせよ」
「これは?」
「ワシへの報酬じゃ。何卒頼む」
「信長しぇふ、頭をお上げください」
「うむ、恐らくこの体、もって数年であろう」
「なんと!」
「自分の事は自分が一番知っている。お前に天ぷらを食わせてやれるのも、もう幾ばくも無いかもしれんな、がはは!」
「信長しぇふ……必ず、この書状の約束、御守り致します」
「くれぐれも頼む」
「この家康、命に代えてもでも」
「うむ、あい分かった。では、そろそろワシは行くとするか」
「どちらへ?」
「それは……まぁ、お主には到底理解できぬ所じゃ。それよりも、方広寺釣鐘の件、抜かりなきようにな」
「ははっ」
〜現代〜
「信長さん、ちゃんと帰ったかな」
「きっと大丈夫です。御館様は。御館様は……」
「蘭丸君、泣かないで。ほらお店に帰ろう」
「はい」
〜店〜
「ふぅ、今日は疲れたね」
「そうですね。ところで、御館様の残した手紙は?」
「ああ、そうですね。読んでみましょうか」
『ケン、長い間世話になった。お主に礼をしたく思い、地図の場所にある物を埋めておいた。
蘭丸と共に掘り返して戴きたい。
あと、蘭丸に処遇については、こちらで手配しておるので、何の心配も要らぬ。暫し待たれよ。
どれもこれもワシが無事、戻ったらの話だがな』
「なんすかこれ?」
「多分、帰って何かを埋める気だったんでしょうね」
「とりあえず、地図の場所と目印を探しに行きますか?」
「そうですね、お店も休みですから」
二人は車に乗り込み、山を目指す。
「しかし、こんな山に何を埋めたんですかね?」
「さぁ?でも信長さんの事ですから、何かサプライズがあると思いますよ」
「ですね」
「さぁ、ここからは徒歩です」
険しい山道を登り、ある山頂へ到着する。
「この辺ですね。地図には大木があり、そこから北へ20歩に石積み、そこから東へ20歩とあります」
「うーん、大木ってどれだろう?」
「あれじゃないですか?」
「ん?でも似たような木は多いし」
「あ!」
「どうしました?」
「これで、これで間違いないです」
「なんで?」
「ここに」
「あ!」
木には信長の名前が彫られていた。
「しかし、これ最近彫った様に見えますが?」
「でも、これは間違いないですよね?」
「じゃあ、探してみますか?」
「はい」
二人は木から歩き、石積みを見つける、そして地図の示す場所に到達した時、突然数名の男が飛び出してきた。
男たちは無言で二人を見つめる。
「あの、何か?」
「ケン様でしょうか?」
「え?は、はい。そうですが」
「お待ちしておりました」
「え?」
「詳しい事情はお知らせ出来ませんが、今日この日をお待ちしておりました」
「なんですって!」
「まず探し物があるなら、それを」
「は、はぁ」
二人は男たちからシャベルを渡されると、信長の示す場所を掘り起こした。
「こ、これは!」
「う、うう……御館様」
土の中から、信長が持ち帰ったタッパーが出てくる。
その中に手紙が添えられていた。
「ケン、久しぶりじゃの。日本はどうじゃ?世界に羽ばたいておるか?
ワシはついに天下統一を見たぞ。この道具一式はお前にやる。
くれぐれも健康には注意し、長生きをしてくれ。それと、もう幾つか荷物がある。
それを蘭丸に一つ、もう一つは店を大きくする時に使ってくれれば良い。
楽しかったぞ、ケン。またどこかで会おう!願えば飛べる事も知ったぞ」
「これって……」
「うん!御館様、ちゃんと戻れたんだ!」
「お話し中申し訳ありませんが、荷物はこちらで持ちますので、山を下って貰えますか?」
「ああ……」
男たちに連行される様に山をおりる。
自分達の車の周りに黒塗りの車が数台。
「鍵を」
ケンは言われるまま、自分の車のカギを渡す。
「お二人はこちらに。お車はこちらで運びます」
リムジンの後部座席に乗り込むと、老人が一人居た。
「驚かせて済まない」
「あなたは!」
「いやいや、もうそれ以上は言わないでください」
「は、はい」
「何か不思議な事があったみたいですね」
「話しても信じて貰えるかどうか分かりませんが」
「信じますよ。この手紙がある限りはね」
「それは?」
「信長公の直筆の手紙です。これはわたくしの先祖に伝わった手紙です」
「!」
「もう一通は徳川家の家宝になっているかと」
「え?」
「実はね、信長公の手紙にはこうあるんですよ。
『江戸が終わり、大政奉還となる。その後、数十年後に日本は暴走し、家は窮地に立たされる』
とね。
簡略して説明しましたが、ここには江戸の終わりから平成までの事が事細かく書かれているのです。
そして、この手紙のお陰で私の父は救われ、今私共はこうして恙無く生活をしているのです」
「そうなんですか」
「ええ。ですから、あの方が『タイムスリッパー』である事も信用いたします」
「はぁ……」
「ところでケンさん。まずその男性、蘭丸さんの戸籍を作るのですが」
「え?そんなことまで知ってるんですか?」
「はい、これは徳川家からの依頼でね。ケンさんに同行している男性は、実はこの時代の人間ではなく、戸籍が無いので作ってやって欲しいと」
「はい、そうなんです」
「で、ですね。まぁ、こういう事は簡単に出来るのですが……どうされます?手紙にはケンさんの弟として戸籍を作れってあるそうなのですが」
「もし可能であるならそれで」
「わかりました。君、内閣に連絡を」
「ハイ」
「これで大丈夫。店に着く頃には戸籍は出来上がっていますよ」
「す、凄い……」
「あとですね、これは私からのお願いですが———あなたの料理を食べさせて貰えますか?」
「え?」
「天下人が食らう食事とやらを食べたくなりましてね」
「は、はい!」
〜店〜
「なかなか趣のあるお店ですね」
「ありがとうございます」
「さて、今日は何を食べさせて戴けるのでしょうか?」
「すみません、今日は定休なので大した食材も無く……でも、信長様の一番好きだった湯漬です。フカの卵の塩漬け……キャビアと鴨肉の炒め物が入っています」
「ほう、これが噂の」
「噂なんですか?」
「何度か探させたのですが、見つからなくてね。江戸から伝わる現代の噂です」
「はぁ……」
「うん、美味しいです。こんな美味しい物、久しぶりです」
「ありがとうございます」
「うん。年に何度か食べたい。良かったら作りに来てくれませんか?」
「はい。喜んで」
「いやぁ、本当に素晴らしい。信じられない様な話が本当で、美味しい料理にも出会えた」
「いや、そこまで言われると」
「うんうん、では私はこれで」
「はっ。本日は御来店いただき、誠にありがとうございました」
「うん」
老人は数人のSPに守られ、店を後にした。
「いや〜驚きっす。まさか天———」
「蘭丸君、それは言っちゃいけないよ」
「はぁ」
「お忍びなのだから」
「ですね。ところでこの荷物、物凄く重いんですけど……」
「何が入ってます?」
「開けていいですか?」
「はい」
「うわぁ……」
「!!!」
「小判ですよ、小判。あ、手紙も有ります」
「何々?」
『ケン、新しい店を出す資金じゃ。蘭丸、養育費じゃ』
「……」
「……」
「信長様らしいですね」
「本当に、御館様らしいです」
「じゃ明日からもがんばりましょうか!」
「そうですね!」
Fin
Fin?
……
…
カランカラン
「すみません、今日は定休日———」
「湯漬を一杯貰おうか!あと、デートの約束を果たしに参った!バックトゥーザフューチャーじゃ!」
おわり
以上で尾張です。
ありがとうございました。
織田乙長!
途中、信長ホールじゃん…と思ったけど
ちゃんとシェフりおったわww
ヒラコーかと思ったけど信長のシェフだったか
乙!
良い信長であったww
アテブレーベ・オブリガード
おっつおっつ
天下を調理とは流石は信長様よのう!
[ピーーー]対策にはメ欄に「saga」推奨、さげじゃなくてさが
またなんか書いてよね
これは内政に干渉してるのではないだろうか……天……
まあいいかwwwwwwwwwwww
短いのに面白かったぞ
乙です
一体何人がスレタイをみてドリフだと思っただろうか
乙。何処行っても傾いとるなあ信長様www
ケンは鍛冶屋娘を嫁に連れ帰って欲しかった。
>>90
言われてみれば、そうですね。
ただ、原作を途中までしか読んでいなくて、黄泉の祠の件はwikipediaで見て知りました。
原作で彼女がどうなったのか、良く分かっていないところもあったので、今回はアンタッチャブルで行きました。
ラストで信長公が手土産に連れてきたという脳内補完をしてくれると嬉しかったり。
>>89
慶二と一緒に飛ばして傾いた二人で何かやらかすのも面白いですね
>>88 ドリフ?kwsk
>>87 ありがとうございます
>>86 内政のような、そうでないような。天……はやることもお忍びです^^
>>85 sagaでしたね。長い間書いていなくて忘れてました。「死ね」は使わない予定でしたが、使ってました。
>>84 アテブレーベ・オブリガード!良い言葉です。
>>83
ヒラコーさんのは既に飛んじゃってますから。
どうせ飛んでる人なら、お風呂の人も面白いかなと。
>>82
ケンの仕事が無くなっちゃう!
というのは冗談で、スレタイは最後の最後で決まりました。
最初のタイトルは「時をかける信長」でした。。。ダサいね。
時をかける信長……
女子夏服で、顔は歴史の教科書で想像したら吹いた
ドリフ三巻の表紙か
面白かった
信長のシェフあんまり知らないけど面白かった。
御坂さんも報われて良かったね
乙でした。
てか信長のシェフ途中までしか読んでないから、地味にネタバレされた気分wwwwwwww
で、御坂ってだれ?
このSSまとめへのコメント
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