ふとカレンダーを見て
(あ……もうバレンタインなんだ……)
と思って思わずカレンダーから目を背けて
そうしたら
チクッ
と鋭い痛みがしました
(まだ……私、引きずってるんだ……)
(あの日あったことを……)
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それは去年のバレンタインの日……
モバマスSSです
コメディになる予定ですので短いですがよろしくお願いいたします
あの日、私はプロデューサーにチョコ……しかも手作りのチョコレートを渡すべく彼を探していました
忙しい彼のことだから、きっと帰って来た時がチャンスと思っていました
(それに……)
昼過ぎに来た私でしたが、その時点でプロデューサーの席には書類と……チョコやその他プレゼントの山でしたから
(チョコケーキやチョコクッキーに……ポッキーやトッポもわかるとして)
(お煎餅に八ツ橋はないんじゃないかな?……周子ちゃんだよね、きっと。ふふっ)
少し笑いながら、自分のユニットの仲間のプレゼントを探っていました
(……よかった。みんなのはある)
そして夕方
そろそろ帰ってくる頃でしたが、私は撮影の仕事が入っていたので少し遅れて事務所に戻りました
(プロデューサー……もう帰って来たかな?)
手にはチョコを……心には気持ちを……
でも……刻は残酷でした
「Pさん……はい、チョコだよ」
「ありがとう……他のみんなにはバレてないよな?」
「ちひろさんは……ちょっと自信がないかな?」
「……どうやらバレているみたいか。やはりあの人は何者なんだ?」
「それより……さ」
その娘は一口で食べられるチョコを口に入れ……
「ん……」
クチュッ
「ぷはぁ……どう?」
「んんッ……甘いな……」
「えへへっ……Pさんへの想いもあるんだよっ」
「じゃあ、帰るか」
「うんっ!」
頭がガンガンする……
今起きていることは現実なの……?
わかっているのは急いで隠れなくちゃいけないことと……
ツー
(あ……)
(涙が……)
(そっか……私……)
(失恋しちゃったんだ……)
その日、どうやって帰ったかも覚えていない
でも、日付が変わるまでに帰ってはきてたのはたしかだった
次の日の目覚めは最悪だったのはよく覚えている……
あれから一年。さすがに想いを伝えるとかいう気はまったくない
でも、失恋のお返しはしないと
スマホを手に取り彼の名前を探して
「ボンジュール、フレちゃんだよー!」
「え?まだ深夜?ノンノン、フランスは朝だよ」
「えっと、フレちゃん、誕生日が近いから何かお祝いしてほしーなー!」
「えー、せっかくの日曜なんだよー!」
「今晩、お祝いくれないと志希ちゃんと一緒に姿をくらますからね!」
「うんうん……じゃあ」
「叙々苑で!!」
さぁ、覚悟してよね。プロデューサー!
おしまい
短いですが以上になります
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