八幡二十五歳「どうすればいいんだ・・・」 (21)
ひどく頭の痛む最悪な朝を迎えた
昨日の記憶が全くない、正確には仕事帰りに雪ノ下とたまたま出くわして居酒屋で酒を飲み出してからの記憶がフライアウェイしちまってる。
調子にのってビールやら焼酎やらをチャンポンし過ぎたのかもしれない。
恥ずかしながら節度や分別まで飛ばしたのだろう、しんどすぎて目を開けるのも一苦労だ。
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やっとこさ目を開けてみると
八幡「・・・雪ノ下?」
雪乃「すう・・・すう・・・」
寝息を立てている雪ノ下がいた
八幡「!?」
待て落ち着け呼吸を整えろ素数を数えろとにかくおちけつ
え?なんで?雪ノ下と?俺が?一緒に?寝てるの?しかも二人とも裸だよね?すっぽんぽんだよね?全裸だよね?え?え?えええええ!!?!?
八幡「ゆ、雪ノ下・・・・?」
雪乃「ん・・・」
寝ている雪ノ下をマイルドに起こしてみた
雪乃「おはよう、比企谷君」
寝惚けているのか雪ノ下は普通に挨拶してくる
えっとあれかつまりそういうことなのか
八幡「雪ノ下、昨日は・・・」
た!の!む!から何もなかったと言ってくれ!今の今まで信じてなかったけど神様お願いします!
雪乃「初めてだったのだからもっと優しくして欲しかったわ」
神様なんていなかったね
初体験は知らぬ間に終わってしまいましたとさ
八幡「・・・」
雪乃「・・・」
き、気まずい
訳の分からんうちにラブホテルでしっぽり雪ノ下と合体しちまうなんて夢にも思わなかった。
しかも記憶は酒に流されてると来たもんだ
雪乃「比企谷くん・・・」
八幡「ひゃいいいっ!」
すっとんきょうな声で返事をしちまう
雪乃「ふ、服を着ましょう?」
雪ノ下が珍しく、というか初めて見るがモジモジしながらそんなことを言ってきた
八幡「そ、そそそそうだな、裸だもんな俺ら」
雪乃「わざわざ言わなくていいのよそんなこと」
照れているのか雪ノ下は顔を赤らめながら返す
ああ、本当にヤっちまったんだなと複雑な心境がこみ上げてくる
ひとまず俺たちは服を着ることにした
服を着て備え付けのミネラルウォーターがあったのでそれを二人で飲みながら黙って部屋のソファに腰掛ける
八幡「・・・」
雪乃「まさか比企谷君とこんなことになるなんて我ながら驚きを隠せないわ」
俺もだよ、まさかすぎてどうにかなりそうだ。
雪ノ下とどうにかなっちまったわけだが
八幡「そ、そうだな」
言葉が出てこずにこんな言葉でしか話せない
雪乃「お互いかなり酔ってしまったのだから仕方のないところはあるのだけれど」
すみません覚えてません
言えるかそんなこと!
八幡「まさか雪ノ下となんてな」
雪乃「さっきも言ったのだけれど初めてだったの、避妊もせずにシてしまって子供が出来たらどう責任を取るつもりかしら?」
なんですと?ナマでヤっちまったのか?しかも中出しまでしたのか?もはや事件じゃねえかそれ
八幡「すみませんでした!警察だけは何卒勘弁してください!」
渾身の土下座で雪ノ下に許しを乞う
雪乃「さすがに通報しないわよ・・・」
八幡「ありがとうございます!ありがとうございます!」
この時ばかりは雪ノ下が女神に見える、前科者にならずに済むことに安堵していると
雪乃「ここを出ましょう、少しお腹も空いたわ」
ホテルを出て朝食を取ることになった
八幡「はい?」
雪乃「だから、あなたの家に行っていいかしら?」
早くから開いてくれてる喫茶店で軽食にありついているとそんなことを言い出した
何いってんだこいつ?この感じだと解散の流れじゃないの?童貞(記憶ないから実質)だからわからんけど
八幡「何でだよ?」
雪乃「昨日あなた言ってたじゃない、ほら、今はどの辺に住んでるのかって」
八幡「あー」
そうなのかー記憶ないからわかんなーい
雪乃「位置的にあなたの家の方が近いからもう少し休みたいのよ」
なるほどそういうことか、雪ノ下がどこに住んでるのかは全く知らんけど
八幡「タクシーで帰ればいいだろ」
雪乃「どことは言わないのだけれど少し痛むのよ、誰かさんのせいで」
にっこりと雪ノ下が俺を脅迫してくる
八幡「・・・わかったよ」
雪乃「ありがとう比企谷君」
小町以外で初めて人を俺ん家に上げることになった
結局タクシーでそのまま俺の一人暮らしの家に雪ノ下と帰って来た
いや、タクシー使うんならもう解散でいいだろ常識的に考えて。ちなみに余談だがホテル代から始まってタクシー代まで全部雪ノ下が出してくれた
相変わらず金あるなこいつん家
八幡「いらっしゃいませ」
雪乃「お邪魔するわ、意外と片付けてるのね」
八幡「散らかすほど趣味もないんでな」
雪ノ下は興味深そうに俺の部屋を見ている
俺は冷蔵庫からお茶を雪ノ下に出した
雪乃「ありがとう、いただくわ」
礼儀正しく一礼をしてお茶を飲む雪ノ下。
違和感というか、雪ノ下が自分の家にいることがすごく変な感じがする
雪乃「比企谷君はちゃんと食べてるのかしら?」
八幡「自炊もするが出前とか弁当屋とかコンビニとかも世話になってるな」
雪乃「そうなの、完全な男性の一人暮らしね」
クスクスと雪ノ下は笑う
八幡「そんなもんだろ普通」
雪乃「あら、あなたが普通を語るの?」
さらにクスクスと笑いながらからかってくる
八幡「そういうお前はどうなんだよ」
雪乃「私はほとんど自炊よ、自分で作った方が美味しいもの」
自慢げに雪ノ下は語る
八幡「へえへえ、そいつは大したもんだ」
雪乃「今はお腹も膨れてるからいいのだけれど、お昼ご飯を作ってあげてもいいわよ?」
八幡「え?」
またまたよく分からんことを言い出した
八幡「一休みしたら帰るんだろ」
雪乃「いいじゃない、美味しいものが食べられるチャンスよ」
うーん、それはまあ恐らくそうなんだろうが雪ノ下の意図が読めないことが引っ掛かる
泥酔してるときってたたなくね?
そんなこんなで昼
八幡「本当に作るのかよ」
雪乃「もちろんよ、結構食材が揃っているわね」
冷蔵庫を漁りながら手際よく作業をし始めた
八幡「小町用に食器の予備があってよかったよ」
雪乃「相変わらず小町さんと仲がいいのね」
八幡「まあな、あいつも暇なもんだ」
雪乃「シスコンは変わらないのね」
八幡「永久に不滅だな」
説明しよう、シスコンとは不治の病である
雪乃「今年度大学卒業見込みよね?」
八幡「そうだな、あと少しであいつも社畜まっしぐらだな」
雪乃「そこも変わらないのね」
労働はクソです
八幡「だからって暇さえあれば俺ん家に来ることもないだろうけどな」
雪乃「小町さんも寂しいのよ」
八幡「兄冥利に尽きるぜ」
実家からさほど離れてはいないもののよく通って来ると関心はする
雪乃「できたわよ、食べましょう」
八幡「お、うまそうだな」
雪乃「うまそう、ではないわ、美味しいのよ」
八幡「自信満々だな」
雪ノ下が雪ノ下のままであることを再確認しながら昼飯をおいしくいただいた
片付けを終わらせて、ゆっくりする
雪乃「食後は少し眠くなるわよね」
八幡「たしかにな」
雪乃「・・・」
八幡「・・・」
気まずさのない沈黙、居心地が良くないと言ったら嘘になる
八幡「あ、携帯の充電忘れてた」
充電コードを引っ張り出して携帯に接続する
雪乃「私も充電してもいいかしら?」
八幡「ん、小町のやつだけどほれ」
ほんと何から何まで小町様々だわ、小町と以外一人でしかいないから来客の想定なんかしないからな
八幡「Wi-Fi使うか?」
雪乃「あらいいの?」
八幡「おう、パスワードは・・・」
雪乃「接続できたわ、ありがとう」
あれ?今気付いたけど雪ノ下帰る気あんのかこれ?
八幡「なあ雪ノ下」
雪乃「なにかしら?」
八幡「今日泊まって行くのか?」
雪乃「獣」
誰が獣だ
八幡「いやだってお前帰る気配ないじゃねぇか」
雪乃「ちゃんと帰るわ、もう少しゆっくりさせて頂戴」
八幡「別に構わんけどな」
どことなく雪ノ下が寂しそうに見えたのでこれ以上帰る帰らないの話はしないでおく
八幡「ん・・・」
いつの間にか寝ていたらしい、雪ノ下もいないので寝ている間に帰ったようだ
八幡「雪ノ下・・・」
起こさなかったのはあいつなりのやさしさなのかもな
何故か寂しさを覚えてしまった
雪乃「あら、起きたのね」
八幡「うおっ!?」
雪ノ下いたんかい、さっき感じた寂しさを返せ
八幡「あれ?服変わってね?」
雪乃「一回帰って着替えたのよ」
なぜ着替える必要があるんだ、そのまま家にいろよ
雪乃「鍵をお借りしてたから返すわね」
八幡「ん」
雪乃「比企谷君はお風呂に入らないのかしら」
八幡「あ?ああそういやそうだな」
言われるがままに風呂に入る準備を整えてそのまま風呂場に向かった
風呂に入りながら頭の中を整理する、色々ありすぎた。
熱めのシャワーを浴びて完全に酒を抜くようにしながら一つ一つ考えをまとめていく
雪ノ下は何事もなかったように接してくるしこれはワンチャン闇に葬れる出来事かもしれない
そう思うと気が楽になってきた
いまだに雪ノ下が家にいる事は気になるがあいつも飽きたら帰るだろう、そしたらまたいつもの日常に戻れる
そう結論付けた
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誰か読んでくれてる?
書き込んだのにバグりやがったちくしょー
雪乃「おかえりなさい」
八幡「ただいま」
風呂から上がったところで、どちらが言うでもなく 寄り添う形で座る
雪ノ下も着替えに帰った時に風呂に入ったのだろう
とてつもなく良い匂いがする
八幡「なあ雪ノ下」
雪乃「ごめんなさい」
突然雪ノ下が謝罪をしだした
八幡「なにがだよ?」
あまりに理解から遠ざかった言葉に気をとられていると
雪乃「ん・・・」
八幡「むぅ!?」
いきなり雪ノ下にキスされた
雪乃「お酒を沢山飲ませてホテルへ連れ込んだのは私の方なの」
八幡「え?」
まさかの告白に驚きを隠せない
雪乃「本当にたまたまだったの、あなたと久しぶりに会った瞬間からそうするつもりだった」
八幡「・・・」
いきなりの言葉で頭が回らないが言葉は続く
雪乃「恐らく、というより絶対に覚えていないのでしょうけど、お酒をとにかく飲ませてあなたとどうにかなりたかったのよ」
八幡「そ、そうか・・・」
雪乃「はしたないわよね、ズルい女でごめんなさい。でもそうでもしないとまたあなたと離ればなれになってしまいそうだったから・・・」
言外にあなたも悪いのよと言いそうなニュアンスで話を続ける
雪乃「あなたと随分長い間離れて、久しぶりに会った瞬間に自分の気持ちに気づいたの。私はあなたのことが好きだったのだと」
八幡「雪ノ下・・・」
雪乃「だから、あなたに嫌われてもいい覚悟であなたを襲ったの」
八幡「そうか・・・」
雪乃「あなたに抱かれている間、今までの人生で一番幸せだったわ。だから避妊もさせずにあなたをレイプしたの」
八幡「・・・」
雪乃「こんな女嫌よね、子供が出来ても私一人で立派に育てて見せるわ」
八幡「いや、雪ノし」
雪乃「だけど、こうしているとまたあなたが欲しくなるのね」
八幡「ゆ、雪ノ下?」
雪乃「私はズルい女だから、今からまたあなたの気持ちはお構いなしにもう一度あなたを襲うわね?」
そしていきなり押し倒される
八幡「ちょ、雪ノ下?」
雪乃「静かにして」
そのままキスで口を塞がれる
雪乃「ん・・・」
八幡「んんんん?!!?」
雪乃「今からあなたは父親になるのよ・・・ふふふふふ・・・もうなっているかも知れないのだけれど」
八幡「雪ノ下、落ち着け、な?」
見事に重心を押さえ付けられて身動きができない
雪乃「愛してるわ八幡」
八幡「ちょ、ま」
そこから一晩中犯され続けた
雪乃「あら、もう朝なのね」
八幡「ぁ・・・・あ・・・・」
もう一滴も出せないくらい絞り取られてしまった
雪乃「可愛いわ・・・・」
俺を愛玩動物かのように愛でる雪ノ下、反応する体力すら残されてなかった
八幡「はあ・・・・はあ・・・」
雪乃「ここまでしたら確実に妊娠したわよね、あなたとの子供が生まれるのが楽しみだわ」
八幡「・・・・・」
何も言う気力も体力もないので雪ノ下は一人で続ける
雪乃「かなり長い時間セックスしたからお腹が空いたでしょう?なにか作ってあげるわ」
そう言いながら雪ノ下はやっと俺を解放した
好き勝手に人の体を貪り尽くしてはいるものの、雪ノ下の作る料理は絶品だった
八幡「・・・・・」
雪乃「本当にごめんなさい、あなたの事が好きすぎて無理矢理するしかないと思ったの」
八幡「・・・・・」
雪乃「あなたのことがこんなに愛しく思ってしまうなんて」
八幡「あのな」
体力が少し戻った所で思いの丈をぶつけることにする
八幡「いつ俺がお前をズルい女とか嫌だっつった?」
雪乃「え?」
八幡「俺はな、記憶が飛ぶほど酒を飲まされようが朝まで搾り取られようが嫌だと思った女には反応しねえから」
雪乃「それって」
八幡「うるせえ黙って聞け、記憶を飛ばすほど酒を飲んだのはお前と会えて本当に嬉しかったからだっつうの」
雪乃「!」
八幡「生憎覚えてはないけどな、俺だってお前が好きで嬉しくて楽しくて調子に乗ったからそこまで飲まされてやったんだろが」
雪乃「比企谷君・・・」
八幡「それをお前と来たら暴走して散々好き放題跨がってくれやがって、いい加減にしろ」
雪乃「ごめんなさい・・・・・ごめんなさい・・・・」
八幡「もういい、次は俺の番だよな」
雪乃「えっ?」
八幡「ヤられっぱなしでたまるかよ、今から俺がお前を犯してやる」
雪乃「本当に?」
雪ノ下が信じられないような目で俺を見る
八幡「こうなりゃお前に今までの分やり返してやるからな」
雪乃「ひ、比企谷君・・・私・・・」
八幡「覚悟しろよ雪ノ下」
こっからは俺のターン、今度は日が暮れるまで雪ノ下を犯し続けた
二ヶ月後
雪乃「八幡」
八幡「どした雪乃」
雪乃「産婦人科に行ってきたのだけれど、妊娠したみたい」
八幡「そりゃあれから毎日毎日やりまくってりゃな」
雪乃「お腹が目立つ前に式を挙げたいわね」
八幡「わかってるよ、ほれ」
今時給料3ヶ月分の指輪を雪乃に渡す
雪乃「これって」
八幡「結婚しよう、雪乃」
雪乃「本当に?嘘じゃないわよね?」
八幡「アホか、その指輪いくらしたと思ってんだ」
雪乃「八幡が私の夫に・・・嬉しいわ、本当に嬉しいわ」
八幡「これからもよろしくな雪乃」
雪乃「ええ、こちらこそよろしくお願いするわ八幡」
あの日あの時あの場所で再会しなければこうはならなかっただろうから運命には感謝しないとな
これからは俺と雪乃、そして子供と生きていく
青春もへったくれもない人生だったけど最愛の家族が出来たからよしとするか
八幡「子供の名前考えないとな」
雪乃「こういうのは慎重に決めましょう、候補が男女で40ずつあるのだけれど」
八幡「多いわ!もっと絞れ絞れ」
雪乃「それならあなたも考えてちょうだい」
八幡「そうだな・・・」
双子が生まれたり浮気を疑われて修羅場になったり、それでもかけがえのない人生を送っていくのはまた別のお話
完
純粋な日本の企業ではないのではという声は残念ながら削除されてしまいました
意見は複数あって当然なのに悲しいことです
そんな皆さんに朗報です
「東北きりたんあるいは紲星あかりのあっさり解説」
>>sm39369913
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皆さんと二人三脚でさらなる成長を目指したいという意志の現れです
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