【メタル】通信機『誰か助けて!』??「こちらストームワン、了解」【マックス】 (13)


※原作
 【地球防衛軍シリーズ(サンドロット)】
 【メタルマックスシリーズ(クレアテック)】
 【リビルドワールド(KADOKAWA/ナフセ)】





初回開始は本日22時から

とりあえずスレ立てだけする

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1626930359

今まで寝てた。


●最後の■■

   「――この放送は世界中に送られています」
「抵抗は未だに続いており…… 「……希望はあります、この放送をお聞きの皆さん! 生き抜いてください……!」
            「必ず……生き抜いて……」

  「この場にマザーシップが現れたら終わりだ」


 「……なにか対策は無いか……」   「このままだと全滅も時間の問題だ」


        「対抗出来る兵器を……、    「……民間機二基を経由して電子妨害エリアを迂回! 衛星を操作しているようです!」


    「サテライトブラスター起動……!」


     「……依然として総司令部への通信は不通……?」
                               「言葉は無くともわかる……! 我々を助けようと必死なのだ……ッ」


  「――勝った! 俺たちは勝ったぞぉぉお!!」


「……こちらレンジャー■■、なにか落ちて来ま……――――「すごいのが来やがった!?」

「――ブレインの周囲に新型のアースイーターが現れました……!」

「――まだこんな力を残していたとは、■■■■■■とはどれほど圧倒的な存在なのだ……」

「撃ってくるぞ……ッ!」





「――新型のアースイーターを破壊しろ! 絶対に諦めるな!」



    「……ブレインに大きな損傷を与えています」  「総員! ストームチームを援護しろ!」

  「ブレインを倒せ!」

 「ブレインの破壊に成功……!」    「力尽きやがった!」


                「ついにやったんだ!」


        「EDFの力をみたかァッ!」       「アースイーター……ブレインの周囲に展開……っ」

「連結しています……」  
             「なんだこれは!? いったい何なんだ……!」    
                                     「ぐぁあっ!」


  「まだ戦うつもりなのかよ……!?」 
                         「また形を変えやがった!」




           「あいつらは戦い続ける気だ……人類を殺し尽くすまで……ッ」







「砲撃が余りにも苛烈ッ……もう、保ちませェェッん!!」

「全滅は時間の問題です……!」

「ぎゃあああああああああ!!!」

「……攻撃部隊はほぼ、全滅です――――」

「――力及ばなかったか…………」

「うッ……ぅっ……! うぅ……ッ……!」


「――!」


「いえまだ、戦ってる者がいます! ストームチームです……!」




●目覚め


「……?」


 口内の砂利を吐き出しながら、彼は目を覚ました。

 遠い過去の記憶にも思える長い夢を見ていた彼は、現実と夢の狭間で揺れながら立ち上がった。


「マザーシップは……」


 どうなったのか。

 彼は最後に自分が立っていた筈の戦場を思い出した。

 破壊だけが渦巻いていた、彼にとって最後の戦いだった場所だ。


ストーム1「……こちらストームワン、本部応答願います」


 バイザーに映るバイタルサイン。

 自らの状態と、装備、そして索敵反応を示す拡張視界を確認したストーム1は辺りを見渡しながら通信機に耳を傾けた。

 どれだけの距離と弾幕乱れる戦場下に在っても繋がっていたラインは、しかし今は何の反応も返さない。

 ストーム1はヘルメットバイザーの下で目を細めた後に深く息を吸って、ひどく重そうに胸の内から吐き出すのだった。



 辺りは荒野だ。

 何者かに徹底的な破壊を受けたが故の更地というわけではなく、そこには確かに荒廃した大地の香りがあった。

 敵性反応は無く、少なくとも都市部ではない土地。

 まるで状況を掴めずにいるストーム1は、まずは通信が復帰するまでの間その場で腰を下ろして過ごすことにした。


「こちらストームワン、本部応答願います」


 繰り返し、定期的に同じ言葉を通信機に投げかけながら、ストーム1は随分久しぶりに体を休めていた。

 彼の朧げな記憶を辿っていけば、思えば彼にとって半年ぶりだった。


ストーム1「……何も反応はない、か」


 誰かに急かされる事もなく。

 また、彼自身なにかを恐れる不安もない。

 静かな時間がとりとめもなく流れていた。



ストーム1「こちらストームワン、本部……応答せよ」


 語尾に僅かな不安が宿る。

 もしも、この状況が彼にとって手遅れな状況なのだとしたらどうだろう。

 彼が所属する基地は既に存在せず、司令部も崩壊し、本部も消滅して、味方のことごとくが塵芥と化していたら。

 そんな悪い想像が頭をよぎったがばかりに、ストーム1はバイザーの下で一瞬だけ閉口して目を伏せてしまう。

 もちろんそんなことが有り得ないのは彼自身よく理解していた。

 街を、文明を、全て破壊し尽くすあの『敵』達が自分だけを生かしておくはずがないのだから。


 ――そうして過ごすうちに、ストーム1は突如立ち上がった。

 通信機から僅かだが誰かの、少なくとも人間の声が聞こえて来たからだった。


ストーム1「こちらストームワン、本部応答願います」

??「お……がい、だ…………けて……!」




 雑音が酷い通信に対し、ストーム1は冷静に再度呼びかけた。


ストーム1「落ち着いて。こちらはストームチームだ、ノイズが酷くて聞き取れない……大きな声で頼む」


 言いながら、ストーム1の足は動いていた。

 荒野の硬い大地を踏み締め、彼はヘルメットバイザーに映し出された通信先の座標を元に駆け出している。

 雑音の奥で、ストーム1の応答を聞いて暫し戸惑い躊躇う様子の息遣いをさせていた相手が、意を決したように叫んだ。


??「お願いだから! だれか……ここから助けてぇ!!」

ストーム1「こちらストームチーム。了解した、到着までなんとか持ち堪えてくれ」


 通信は既に途切れている。

 少女、あるいは少年だろう声の主は助けを求めた直後に通信を切られてしまっていたのだ。

 ストーム1はボロボロのアーマーと、ボロボロの装備のまま荒野を走り続ける。

 間に合うかは怪しい。

 ストーム1のヘルメットバイザーに映されている通信ログの最終座標はラグや誤差を鑑みても相当な距離を示している、一刻を争う中で頼りになるのは耐久値ギリギリのアーマースーツと、自らの足だけなのだ。

 だが、たとえ間に合わないとしても……それが彼にとって足を止める理由にはならなかった。


●最初のミッション


 もはや、選択肢など残されてはいなかった。

 くず鉄を荒野から引き摺って来てはハンターオフィスに売り、その際に予め収集して来たエリア近辺のモンスター分布の情報を提出する事で物資と交換して貰う。

 日銭を稼ぎながらも順当に村の人々のために仕事をこなしていた彼女は、ある日突然裏切られてしまった。

 荒んだ大地に嘆いていたかつての旧世界を知る者、村の長老たちが外からの来訪者達より持ち掛けられた取引を飲んでしまった事が原因だった。


??(どうして……!)


 彼女を幼い時より知っていた筈の老人たちが、身内を売るような行為に及んだのはひとえに甘い誘惑に因るものだ。

 "いつ年若い娘が出て行ってもおかしくない辺境の寒村で干からびるより、最後の余生を大都市の高等施設で過ごしたくはないか?" ……と。

 ――もしそれを望むのならば。

 取引を持ち掛けた者が提示した条件はただ一つだ、村で一人だけいるハンターの少女を売る事――ただそれだけである。

 かくして、女ハンター『レノア』は生まれ故郷である村に売られた。



レノア(どうして、こんな事に……!)


 彼女はもう一度、荒い息を吐き出しながら胸の内で叫んだ。

 いつものように荒野でモンスターの情報を収集して自宅へと戻ったレノアは、そのタイミングを狙って来た襲撃者たちと交戦した。

 不意打ちによって大きな傷を負った彼女は為す術もなく、必死に荒野へと逃走するしかなかった。

 レノアを襲ったのは、彼女達が住まう大地『U大陸南部』において最強のレイダー集団だった。

 銃声。

 銃弾が荒野を駆けるレノアの傍を走り、時には防弾服を貫く。

 ゼエゼエと疲弊した肺から息を吐き出しながら、手探りにバックパックから取り出した錆び鉄の粉にまみれた箱を開ける。

 ふらついた足取りのせいだろう、レノアの手からポロポロとカプセル錠らしき薬物が落ちてしまう。

 こぼれ落ちて行く薬を拾う事も出来ず、レノアは必死に箱を煽るようにして中に敷き詰められていたカプセル錠を飲み干して行った。



レノア(くっ……舌が痺れる! 指先が震えて? ああ、もう! ここで、こんなところで死んでやるか!)


 走っている間も鮮血を滴らせていた太腿の銃創に薄い緑の膜が張られる。

 同時に痛みは抜け、患部の感覚が麻痺したように鈍くなっていく。

 レノアが口にしたのは品質こそ最低だが、高性能な回復薬だった。


したっぱA「ヒャッハー! 待て待て待てぇえっ!」

したっぱB「この荒野の何処に逃げようってんだァ、嬢ちゃあああん!!」

したっぱC「ボスより入電! 撃っていいのは手足だけだとよ!」

したっぱD「んなもん当たるかよ、とにかく撃ちまくりゃ何とかなんだろ! ひゃーはーはー!!」


 レノアの後方から猛然と追走して来るのは、単発式の砲撃しかできないような簡易型の戦車だ。

 大声で会話を繰り広げている彼等はU大陸南部において名を轟かせている軍団組織、『カリオストローダー』の下っ端レイダーである。

 下っ端。

 ハンターとしても略奪者としても三流以下の彼等だが、それでも脅威的戦力の顕れとして目につくのはやはり彼等が駆るタンクの存在だろう。

 カリオストローダーの抱えるメカニック達が量産している簡易戦車は走行速度、装甲値、砲撃能力のどれをとっても鉄の棺桶とも呼べる低品質の一言に尽きるような物だ。

 しかしそれも数が揃えば話は変わる。

 そう――カリオストローダーの下っ端戦闘員ですら恐れられている理由として、彼等はいずれも低威力ながらに人数を揃えた戦車砲撃ができるからだった。


初回投下終了。

次回は明日22時から

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月19日 (火) 19:51:40   ID: S:FKazoP

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2 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 04:10:22   ID: S:J-gQ65

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