とある3馬鹿の非日常 (1)

「上やん、こっちは終わったでー」

「馬鹿っ! 『こっち』ではアルファだっていつも言ってるだろ!?」

「えー? その呼び方ださない? 何か厨二丸出しな感じでいややわぁ」

「上やんはそこら辺のセンスは壊滅的だからにゃー」

「だからやめなさいって! アルファ、ベータ、ガンマで呼び合おうって決めたでしょうが!」

「まぁ、身ばれ防止のために呼び名付けるってのと、覆面はええと思うよ?
 昔ながらの泥棒マスクって点はセンスを疑うけどね」

「安いのこれしかなかったんだよ。でも、目と口以外は隠れてるから
 役割的には十分だろ?」

「役割は十分かもしれんけど、めっちゃ目立つでこれ」

「えっ? そうか? 夜だから関係ないと思うのだが」

「お日さん隠れててもそこら中の光浴びまくってんのやから
 外面丸わかりに決まってるやんか」

「そういえば……」

「まぁ、こんなふざけた覆面してる組織他に無いやろうし、
 抑止力になると思えばええか」

「うーん、でも、変に注目されたくからなぁ……。
 よしっ、週ごとに変えていくか、っと、こっち来たからまた後でな」

「頑張ってなー、アルやん」

「ぷはは。その略し方だとアル中みたいだにゃー」

――

「序列?」

「えぇ。暗部組織の序列があるみたいなんです。
 誰が決めたのかは分かりませんが。ほら、こんな紙が」

「へぇー。それって何が基準なの?」

「さぁ……。単純に強さとか?」

「物好きもいたもんよねぇ。こんな事決めて何になるっていうんだか」

「さてさて、我がアイテムは……4位? こりゃまた微妙な……。
 麦野に見せたらぶちぎそうだわ……で、結局1位は……デルタフォース?
 何これ、聞いたこと無いんだけど」

「やっぱりフレンダも超初耳ですか。私も初めて目にしました」

「でも、真相は分からないし、気にするだけ無駄だよねー」

「ですねぇ……。ただ、仮にこれが本当なのだとしたら……出会わない事を超祈りましょう」

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