鬼龍院皐月「冷蔵庫に入れておいたプリンが無い」 (15)

皐月「生命戦維から解き放たれて早幾年、流子もまた旅立ちが云々」

皐月「この鬼龍院皐月、プリンごときで悲しくなどない」

蟇郡「おのれ纏ぃ!!皐月様のプリンを勝手に食うなど悪逆非道ぅ!」

皐月「名前を書いていたのだが、決して悲しくなどない」

蟇郡「文字も読めんのか纏ぃ!!姉妹の風上にもおけぬ所業ぉぉ!!」

犬牟田「まぁ冷蔵庫の食品の記名を確認しない確率は90%を越えるからね」

蛇崩「へぇ、そうなの」

犬牟田「いや、適当だ」

蛇崩「この犬!ちゃんとしたデータだと思っちゃうじゃないの゛!」


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皐月「別に犯人を知りたいわけではない」

皐月「私の行いで誰が幸せな一時を味わえたのであれば」

皐月「本望と言うものだ」

蟇郡「なんと慈悲深く尊いことか……!!!」

皐月「ただ、美味と評判であってな」

皐月「……揃が、買ってきてくれたものだ」ウルッ

蟇郡「お痛わしや……皐月様……!」

犬牟田「と言うか纏なのか?食べたの」

蛇崩「そうなんじゃない?身内以外の人のお家の冷蔵庫勝手に開けないわよ」

犬牟田「まぁ、常識か」

流子「おーっす。何となく来たぞー」

犬牟田「おや、話をすればなんとやらだ」

蟇郡「おのれ纏ぃ!!インターホンくらい押してから入ってこんかぁぁ!!」

流子「へーへーわーった、わーった」

蟇郡「ちゃんと返事をせんかぁ!!!」

犬牟田「最早沸点が何処にあるのかわかんないね」

蛇崩「怒りたいのよ。何かにつけて」

流子「ったくなんでこんな怒ってんだこいつ」

蟇郡「貴様が皐月のプリンを食ったからだろうがぁ!!」

流子「はぁ!?プリンだぁ!?」

流子「……」

流子「いや、食ったけどもよ……」

犬牟田「いや食ってるのかよ!」

犬牟田「ここは実は食ってなくて誰が食ったんだ?からの実は蟇郡辺りが真犯人!」

犬牟田「みたいな展開だろうが!過去の統計を分析しろ!纏流子ぉ!」

流子「お、おぅ……」

蛇崩「……正直アタシもあんたが真犯人だと思ってたわぁ」ポンポン

蟇郡「俺がそんなことするわけなかろうがぁ!!」

蛇崩(そういえば頑固でクソ真面目なただの変態ゴリラだったわね)

皐月「流子。あれは私のプリンだったのだ」

流子「あー、名前かいてたもんな」

犬牟田「確認した上で食っただと……!?」

流子「いや、食ってから気付いた」

蛇崩「この場合はさっきの90%に含まれるのかしら」

皐月「食した後に名前を確認したのだから含まれるだろう」

蛇崩「さっすが皐月ちゃん!」

皐月「ふっ……当然だ」

流子(……最早覇気とか無いのな皐月)

流子「……あー。なんだ、すまん」

皐月「良いさ。流子」

皐月「食べたいときに食べたいものを食べると良い」

皐月「私達が勝ち取った果てに今の現実があるのだから」

皐月「平和とはそういうことなのであろう」

流子「まぁ、ずいぶん平和な世界になってっからな」

流子「……お前が府抜けてないかが心配ってもんだ」

皐月「……何?」

皐月「……フッ」

皐月「面白い!実に面白いぞ!纏流子!!!」

皐月「この鬼龍院皐月が府抜けただと?断じてありえん!」

皐月「我が妹ながら実に面白い戯れ言を言う!」

流子「おぉ!そうだよこんな感じだよ!」

皐月「闘争とは即ち種の存続の原点である!常に戦い!勝利し!」

皐月「勝ち取った強者が頂点へと君臨する!」

皐月「何がプリンだ!小賢しい!女々しいぞ蟇郡!」

蟇郡「ははっ!申し訳ありません!皐月様!」

流子「おぅおぅ!何か調子出てきたんじゃねぇか!?」

流子「後光がさしてんぜぇ!!」

皐月「私にとっては当然だ」ペカー

流子「いつの間にか縛斬構えたいつものポーズじゃねぇか!」

流子「ジャージなのが惜しいぜ皐月ぃ!!」

皐月「所詮服!高々装飾品などあろうがなかろうがどうでも良い!!!」

皐月「この鬼龍院皐月!天下を闊歩するに恥じることなど何もないわ!!!」

犬牟田「……何かウズウズしてきた」

蛇崩「……奇遇ねぇ」

蟇郡「うむ……」

皐月「四天王諸君!!」

四天王「「「「はっ!」」」」

皐月「実に良い返事だ」

皐月「私が何を言いたいか、わかるな?」

蛇崩「平和ボケしていたのは我々四天王!!」

蟇郡「皐月様に気を使わせていたことに今気づく我々が情けない!!!」

猿投山「この俺が付いていながら……!!」

犬牟田「いたのか猿投山」

皐月「我々の成すことはただ曇りなき一点のみ!」

皐月「過去に囚われ鈍りに鈍った貴様ら四天王達よ!!」

四天王「「「「はっ!」」」」

皐月「プリンを作るぞ!!!」

四天王「「「「ははっ!」」」」

蟇郡「車は俺が出そう!!」

犬牟田「最高級の品質且つリーズナブルな店舗検索開始」カタカタ

蛇崩「アタシの料理の腕を見せてあげるわ゛ぁ!」

皐月「カラメルの部分は私が手掛けよう」

流子「行くぞお前ら!!最終決戦だ!!!」

猿投山「光に……いや、プリンに……なれぇぇぇ!!!」

―――
――

皐月「流子」

流子「あ?なんだよ皐月?」

皐月「四天王達の前では強がったのだが」

皐月「……自分がいかに平和ボケしていたか気付かされたよ」

流子「まぁー、アタシは別に良いんじゃないかとは思うけどよ」

流子「お前だって普通に女の子していいんだろうぜ」

流子「わけのわからん驚異も無いんだし」

流子「アタシらの頑張りと、……消えちまった鮮血で掴んだ平和なんだしよ」

流子「満喫しねーとなってよ!!」

皐月「流子……」

流子「だからアタシは早くこのバケツプリンが食べたくて仕方ねぇ!!」

流子「早くマコん家に持ってって食べようぜ!皐月!」

皐月「フッ……そうするとしよう」

流子「待ってろよマコ!おとなしく待ってろよ!」

皐月「……大丈夫だ流子。もし満艦飾が不在であるときは」

皐月「名前を書いて冷蔵庫に入れておけば良い」

おわり

※キャラ崩壊注意
格ゲー化にさっき気付いたので、記憶を頼りに平和なキルラキルが書きたくなったんです。
ありがとうございました。

おつおつ


ブレない四天王すき

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