P「いやー、参ったな。いきなりあれだけの豪雨に見舞われるなんて」
摩美々「うわ、びしょびしょ……今日、降るって予報出てましたー?」
P「今朝は時間なくて天気予報見てなかったな……摩美々は?」
摩美々「私、普段から天気予報見る習慣がないですねー」
P「……今スマホで調べたら、『午後から突然の大雨に注意』って書いてた」
摩美々「自業自得感が出てきましたねー、プロデューサーの」
P「いや、予報見てなかったのは摩美々も同じだろう」
摩美々「まみみは悪い子なのでー、天気予報を見なくてもセーフなんですー」
P「まず悪い子なのがセーフじゃないからな」
摩美々「えー……っくしゅ」
P「っと、ごめん。玄関で立ち話してる場合じゃなかったな。着替えは適当に用意しておくから、風呂に入ってくれ」
摩美々「いいんですかぁ? アイドルを自分の家に入れたうえに、お風呂にまで入れちゃうなんて」
P「緊急時だからやむなしだ。雨が降り出した時、俺のアパートが一番近かったし……摩美々が風邪をひくほうが問題だからな」
摩美々「では、おかまいなくー」
P「それ俺のセリフじゃないか?」
摩美々「ふふー、そうでしたかぁ?」
P「ほら、そこが風呂場だから。俺は替えの服探してくるから、早くあったまってこい」
摩美々「……ありがとうございまぁす」
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摩美々「あがりましたぁ」
P「おかえり。服、大丈夫そうか?」
摩美々「彼シャツー」
P「上下ともにただのジャージだぞ」
摩美々「彼ジャージー」
P「Pジャージだな」
摩美々「なんか、そういうとただのジャージみたいですねー」
P「もともとただのジャージだって……ちょっと袖が長いか?」
摩美々「袖は普段から余らせてるので」
P「それもそうか。じゃあ、俺もシャワー浴びてくるよ。テレビのリモコンそこにあるから、適当にくつろいでてくれ」
摩美々「はぁい」
P「あ、そうだ。座布団出さないとな。確か押し入れのここに」ガラッ
ごとっ
摩美々「何か落ちましたケド」
P「ん、ああ……何が……っっ!!?」
(床に落ちているAVのパッケージ)
P「うおおおっ!?」シュババッッ
P(そ、そういえばここにこの前AVしまったんだった……すっかり忘れてた)
摩美々「………プロデューサー?」
P「あ、ああ……なんでもないよ」
摩美々「そうですかぁ」
P(み、見られてない、よな。今の)
P「ほら、座布団はこれを使ってくれ。シャワー、行ってくるよ」
摩美々「ごゆっくりー」
P(ほっ……あの様子なら、大丈夫そうだな)
P「あ、そうだ。念のため言っておくけど、勝手に部屋の中を捜索したりしちゃダメだぞ」
摩美々「わかってますよー。プライバシーですもんね」
P「そう、その通りだ」
摩美々「……もう調べる必要もないですし」ボソッ
P「ん?」
P「お待たせ。雨、どうだ」
摩美々「まだどしゃ降りですねー。しばらくやみそうにないかも」
P「そうか……せっかくさっぱりしたんだし、やむまでここで雨宿りだな」
摩美々「ですねー。早くやむといいんですケド」
P「だなぁ。この調子でずっと降ってると、川の水位も上がってくるだろうし」
摩美々「淫乱しちゃうと大変ですもんねー」
P「そうそう……」
P「………」
P「ん?」
摩美々「氾濫しちゃうと大変ですもんねー」
P「あ……ああ、そうだな! 氾濫しちゃうと困るよな」
P(聞き間違いか……さっきのAVを意識しすぎだな、俺)
P「摩美々、よかったらゲームでもしないか? 時間つぶしにはなると思うけど」
摩美々「いいんですかー? 一応仕事中なんじゃ」
P「もう定時は過ぎてるし、もともと直帰するって事務所に伝えてたからな。問題ない」
摩美々「そういうことなら、付き合ってあげますよー」
P「ふんっ! そらっ!」
摩美々「家庭用リズムゲームでそこまで力んだ声出す人、なかなかいないですよー」
P「こういうのっ、苦手なんだよっ! だからどうしても力が入って、なっ」
摩美々「ほらぁ、落ち着いて深呼吸ー」
P「すー。はー」
摩美々「リズムに乗ってー。そーれ、わんつーわんつー」
P「わん、つー。わん、つー」
摩美々「パンツ」
P「ん?」
摩美々「わんつーわんつー」
P「聞き間違いか……うわっ、ミスった!」
摩美々「ふふー、私の勝ちー。まだまだですねー」
P「はあ、はあ……俺の持ってるゲームで負けるとは」
摩美々「こっちは仕事でリズム感が求められてますからぁ」
摩美々「プロデューサー。この雑誌、読んでもいいですかー」
P「ん? ああ、いいぞ」
摩美々「京都の観光ガイドブック……プロデューサー、京都旅行希望なんですねー」
P「ああ。もう少し仕事が落ち着いたら、たまった有休使って行こうかなと思ってる」
摩美々「いいですよねー、京都。私も好きです」
P「へえ、摩美々も京都に興味があるんだな」
摩美々「見てみたい場所がたくさんありますからねー」
P「そうか、なんか嬉しいな。好きなものが同じなの。たとえばどこに行きたいんだ?」
摩美々「清水寺とかー」
P「うん」
摩美々「祇園のほうとかー」
P「うんうん、他には?」
摩美々「緊縛」
P「ん?」
摩美々「金閣」
P「………」
摩美々「どうかしましたぁ?」
P「えっ……ああ、金閣寺か。俺も行ってみたいんだよな。ははっ」
摩美々「プロデューサー、私も京都に連れてってくださいよー」
P「スケジュールが調整できたらな」
P「6時半か……もういい時間だし、雨がやんだら一緒に夕飯食べに行くか?」
摩美々「ゴチになりまぁす」
P「俺が奢るの前提か……いや、もとからそのつもりだったけどさ」
摩美々「私、お寿司が食べたい気分ですー」
P「寿司か。確かにいいかもなぁ」
摩美々「銀座の」
P「近くの回転寿司屋でいいか」
摩美々「けちー」
P「ケチじゃありません」
摩美々「えっちー」
P「ん?」
摩美々「りっちー」
P「リッチでもありません」
摩美々「お給料、上がるといいですねー」
P「摩美々がトップアイドルになってくれたら、自然とプロデューサーである俺の待遇もよくなるぞ」
摩美々「頑張ってくださいねー」
P「摩美々も、頑張るんだぞ」
摩美々「ばっちぐー」
P「久しぶりに聞いたよ、その単語」
摩美々「プロデューサー。エアコンのリモコン、ありますかー」
P「リモコン? ……ああ、ちょっとエアコン効きすぎかもな」
摩美々「温度、上げてもいいですかぁ?」
P「いいぞ。せっかく雨から逃げたのに、部屋の中で風邪ひいちゃ意味ないし」
摩美々「お言葉に甘えてー」ピッ
P「どうだ?」
摩美々「んー、まだちょっとえーぶい」
P「ん?」
摩美々「まだちょっとさーぶい」
P「………」
摩美々「んー、トゥエンティ―シックス(26度)だとまだ寒いですねー」
摩美々「プロデューサー、ソックスも借りていいですかぁ?」
摩美々「あ、テレビでサックス吹いてる人が出てますねー」
P「………」
P「おっ」
摩美々「どうかしましたー?」
P「やっと雨がやんだみたいだ。雲が晴れかかってる」
摩美々「あ、本当だ」
P「これでやっと外に出られるな」
摩美々「乳房ですねー」
P「ん?」
摩美々「朗報ですねー」
P「いや流石にそれは無理があるだろ!!」
摩美々「わぁ、ついにツッコまれたぁ」
P「摩美々……やっぱりあの時、見えてたんだな?」
摩美々「なんのことですかぁ」
P「だから、その、さっき座布団出したときに落ちてきた、俺の……」
摩美々「俺のー?」
P「俺の……」
P「俺の『清楚な彼女が実は淫乱だった!? パンツを脱いだらもう止まらない! 緊急緊縛24時間乳房責め!!』のパッケージを見たんだろう!?」
摩美々「………」
P「………」
摩美々「あの」
P「……なんだ」
摩美々「別に、タイトルまで大声で言う必要はなかったんじゃないですかねー……」
P「………」
P「おお………!!」(膝から崩れ落ちる音)
P「本当に、すまなかった。あんなものを見せてしまって……」
摩美々「いえ、別に……わざとじゃないのはわかってますし」
P「銀座の寿司、食べに行くか?」
摩美々「そこまではいりませんってばー。私も、それをダシにして色々からかいましたしー」
P「……許してくれるのか」
摩美々「許すとか許さないとか、そういうお話じゃないと思いまぁす。なので、この話はこれでおしまいー」
P「そうか……ありがとう、摩美々」
摩美々「……どーいたしまして」モサモサ
P「しかし、摩美々が何度もぶっこんで来るからこっちは冷や冷やしてたよ……気づいてるのか気づいてないのか、本当にただの俺の聞き間違いなんじゃないかって」
摩美々「ふふー。悪い子ですからー」
P「ははは」
摩美々「……悪い子なので、嫉妬とかもするんですよー」ボソ
P「え?」
摩美々「………」
P「摩美々……」
摩美々「プロデューサー。ひとつだけ、聞いてもいいですか?」
P「……ああ。なんだ」
摩美々「………」
摩美々「まず、名前と年齢とスリーサイズを教えてくれますかぁ?」(インタビュアー風)
P「ま、摩美々~~!!」
摩美々「わぁ、怒ったー。縛られちゃうー」
P「縛るかっ! こら、待ちなさい!」
摩美々「ふふー♪」
――結局。自宅に招いた摩美々にAV持ってるのがバレてどうなったかというと。
摩美々「私、ここのお店の湯豆腐食べたいなぁ。あ、こっちのお店のお団子もおいしいそうですよー」
P「……摩美々、もしかして食べることしか考えてないのか?」
摩美々「そんなことないですよー。でも、旅先ではおいしいものをいっぱい食べないと損じゃないですかぁ」
P「太らないようにな」
摩美々「女の子に太るとかゆーたらあきまへんえー」
P「もう京都に染まってる……」
摩美々とふたりで京都旅行に行くことが決まって。
社長「ふん。私の勧めるビデオは甘くはないぞ!」
あと、何故か天井社長にハードものを勧められた。
おしまい
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
摩美々かわいい
過去作
田中摩美々「ふふー、こいですからぁ」
田中摩美々「ふふー、すきだらけですねー」
などもよろしくお願いします
まみみかわいい
乙
CVせんせって、そんな趣味が……ドンビキ
また君かぁだいすき
乙
やりますねぇ
乙
俺は「にゅうぼう」よりも「ちぶさ」と読む派
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