咲「ビシバシチャンプ…?」 (53)
【東京:インハイ会場近くのゲームセンター】
咲「きょ、京ちゃんっ! やっぱりマズいよ、大会中なのにこんなとこ来ちゃ!」
京太郎「まーまー。根詰めてばっかもあんまり良くないだろ? たまには息抜きも必要だって」
咲「だからってゲームセンターって…不真面目すぎるよ!」
京太郎「お前が固すぎるんだよ」
咲「むむむ……」
京太郎「ほら、まずはクレーンゲームでもしようぜ!」
咲「…あっ! ちょっと待ってよ、京ちゃん!」アワアワ
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【数日前:】
京太郎「咲の様子が変?」
久「そうなの。準々決勝が終わったあたりからかしら」
和「あれからなんだか元気が無くて……」
あれか3つボタンで3Pのやつ
優希「しらたきいとこんの試合を見に行こうとしたときも、途中でいなくなっちゃったんだじぇ」
まこ「白糸台、な」ペチ
京太郎「はぁ… …緊張してるだけなんじゃないですか?」
久「かもしれないけど…。緊張したままで、次の試合で全力を出せないと困るのよ」
まこ「準々決勝での部長みたいになってしまうのはのう」
久「あら、意地悪なこと言うのね?」
まこ「まぁ、アンタの時はすぐに持ち直したから良いがのう…」
京太郎「咲、あんまりメンタル強い方じゃないですからね……それで気分転換ですか」
久「そ! 今日一日、目いっぱい咲を楽しませてあげてちょうだい!」
京太郎「でも、なんで俺なんすか? せっかくなら女子どうしの方が……」
久「そりゃ咲がアナタのことを好いてるからよ」
京太郎「は……えぇぇぇぇっ!?」
まこ「こりゃ、妙な冗談を言うのはやめんしゃい」
和「私たちは準決勝の対戦相手の対策や練習がありますから……」
説明!
これは典型的な京咲と見せかけた和NTR
京太郎「そっか、自由に動けるのは俺くらいなのか…」
優希「だから頼むじぇ、京太郎! 咲ちゃんを元気づけてやってくれ!」
まこ「中学からの付き合いのお前さんなら上手いことやってくれるじゃろ。任せたけぇね!」
久「ここは東京だし、遊ぶとこはたくさんあるでしょ。お願いね、須賀くん」
京太郎「はい、分かりました!」
和「…京太郎君」ヒソ
京太郎「…ん?」
和「大丈夫だと信じてはいますが…くれぐれも、咲さんに変なことはしないようにしてくださいね」
京太郎「へ、変なことって……」
和「絶対に! い、いかがわしい建物ですとか、やらしいお店ですとか、そ、そんなとこには……」カァァ
和「う、うぅぅぅ……」プシュー
バタッ
優希「わーっ! のどちゃんが倒れたじぇ!」
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京太郎(…咲の気分転換、かぁ……)
京太郎(図書館とか古本屋なんかじゃ、いつも通りで気を晴らすには向かないだろうし……)
京太郎(それで咲があんまり来ないようなところを選んだんだが……)
咲「きょ、京ちゃーん…!」グスッ
京太郎「さ、咲!? どうした一体!」
咲「…あれ……」プルプル
京太郎「ん? …あれは……」
ハウス オブ ザ デーッド!!
ウオォォォォォ!!
咲「ひいっ!」ビクッ
京太郎「……」
京太郎(…選択、ミスったかなぁ……)
京太郎「ほら、そんなのよりあっちの方見に行こうぜ?」グイッ
咲「ちょ、ちょっと京ちゃんっ 引っ張らないでっ!」
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京太郎「…ふー。だいぶ回ったな」
咲「ありがとうね、京ちゃん。このぬいぐるみ」
京太郎「あぁ、アームの設定が良かったからな。楽に取れてツイてたよ」
咲「ふふ……うん」ギュッ
京太郎「…なぁ。それ、そんなにかわいいか?」
咲「うん! 目つきがちょっと悪いとことか、お腹がたるんでるとことか……」
京太郎(…気持ち悪いオッサンにしか見えないんだけどなぁ……)
京太郎「……おっ! 咲、次はアレやらないか?」
咲「? どれ……って、走っていかないでよぉ!」
京太郎「これだよ、これ!」
咲「……ビシバシチャンプ…?」
sien
京太郎「そうそう! 100円入れてっと……」チャリーン
咲「でも私、こういうテレビゲームはやったことなくて…」
京太郎「大丈夫大丈夫、簡単だって! 咲の分も入れておくぞ」チャリーン
咲「…もー、そんな強引に……」
京太郎「よっしゃ、スタートだ!」バンッ
ビィシバァシ!!
咲「わわっ!?」
ビィシバァシ!!
京太郎「モードは……フツーのでいいか」
ノーマルモード!!
咲(うぅ…何やってるのかさっぱりだよぉ……)
ナマエヲ エラボウ!!
咲「な、なまえ?」
京太郎「おう。ゲーム中、その選んだ名前で自分のことを呼んでくれるんだよ」バシバシバシバシ
咲「へぇー……」
京太郎「…っと、あったあった」バシッ
スケベ男ォゥ!!
咲「すけっ……!」カァッ
咲「きょ、京ちゃんのエッチ! 変態!」
京太郎「仕方ないだろ、こんなのしかないんだから…ほら、咲も」
咲「うぅ…じゃ、このおまかせでいいよ……」ペシ
大魔王ゥ!
咲「…だいまおう」
京太郎「……ぷ、ぶくくっ……!」
咲「わ、笑わないでよっ!!」プンスカ
京太郎「くくっ……いや、悪い悪い……!」
しえしえ
[燃えろ! 末原! 危機イッパァツ!]
[説明ッ!]
咲「あれ、いきなり説明始まったよ?」
京太郎「あぁ。このビシバシチャンプはミニゲーム集みたいなヤツで、毎ゲーム前にルールを説明してくれるんだよ」
[末原さんが路上で襲われた]
[襲ってきた暴漢を【赤】【青】【緑】ボタンで倒せ]
咲「それだけ!?」
京太郎「襲ってきた暴漢に対応するボタンを叩けってことだな」
[よォーい、ダァーン!]
咲「わ、わわわっ! もうスタートして……あっ!」
オッカケルケドー
メゲルワ……
咲「もうやられちゃった……ま、まだ来るの!?」ペシペシ
京太郎「ははっ! へたっぴだなぁ!」バシバシバシ
サイコロマワシテ アタマモマワスデ!!
チョーコワイヨー!! アラアラ……
[終ゥー了ォー!!]
咲「あっ、もう終わっちゃった……」
[結果発表ゥ!]
[ウィナァー! スケベ男ォゥ!]
ボコーン
咲「ライフが減っちゃった……」
京太郎「1位以外だとライフが減らされるんだよ」
咲「……」
咲「って、それじゃ私すぐ終わっちゃうよ!」
京太郎「ま、俺の金だしあんまり気にするなって」
咲「だけど負けるのは悔しいよ……」ムムム
京太郎「ほら、次のゲーム始まるぞ」
[ゆけゆけ! 天才! ボウリンガー!]
[説明ッ!]
[灼ちゃんでボウリングツモを決めろ]
[【赤】【青】で助走、【緑】で鳴いて邪魔してくる亦野さんを避ける]
[手が十分に整ったら【緑】でボウリングツモ]
咲「今度は難しそうなゲームだね……」
京太郎「俺もこれは苦手なんだよな…」
[よォーい、ダァーン!]
咲「赤と青で走る、赤と青で走る……!」バシバシバシ
京太郎「うおぉぉぉ……!」バシバシバシ
咲「…あっ!」
コレ、マズ……
ポンッ!
咲「鳴かれちゃったよ…!」バシバシ
京太郎「…よっと!」バシンッ
ポ……
ツラスカッ!!
京太郎「よっしゃ!」バシバシバシ
しえ
京太郎「……ゴール、だっ!」バシーン
ツモッ!! ドゴーン
3000・6000!!
[終ゥー了ォー!!]
[結果発表ォ!]
咲(また負けちゃったよ……)
[ウィナァー! スケベ男ォゥ!]
ボコーン
京太郎「…あ、ライフ無くなっちゃったな」
咲「もー! だから無理って言ったんだよ!」
京太郎「悪かったって……」
咲「ふんだ。知らない」プンッ
京太郎「……」
京太郎「…ソフトクリーム」
咲「…抹茶味ね」
京太郎「おう、任せとけ!」タタッ
ピピンッ!!ピンピンッ!!ピンボォール!!!!
咲「……ふぅ」
咲(ビシバシチャンプ、かぁ……)
咲(…私がマトモに遊べたゲームなんて、もしかしたら初めてかも……)
咲「……」チラ
咲(…100円玉は…まだあるよね)
咲(……)
咲「…よし!」スクッ
>>22「あっ、ビシバシチャンプ!」
咲「ひゃわあっ!?」ビククッ
あまりにレスが付かないからって安価に頼るのは……
見てるぞ
胡桃
胡桃「あっ、ビシバシチャンプ!」
塞「へー、東京にもあるんだ…」
豊音「ちょーなつかしいよー!」
エイスリン「ビシバシ…チャンプ?」
塞「そっか、エイスリンは知らないんだ…えっと、ビシバシチャンプっていうのはね?」
豊音「プレイしてみればわかるよー! えいっ!」チャリーン バシ
ビィシバァシ!!
塞「もー…それでいい?」
エイスリン「OK!」チャリーン バシ
ビィシバァシ!!
胡桃「それじゃ私も……」
胡桃「……」プルプル
豊音「…届かないんだね……」
エイスリン「Oh......」
塞「仕方ないね……シロー、代わりにプレイする?」
白望「ダル……」
塞「あはは、だよね。じゃあ私が……」
白望「でもビシバシチャンプならダルくない……」バシ
ビィシバァシ!!
咲(あれ、宮守女子の人…だよね)
咲(…しょうがないから見てよっか……)シュン
[名前を選ぼう!]
豊音「ここでゲーム中の名前を選ぶんだよー!」バシバシバシ バシ
[グレート八尺!]
エイスリン「ナルホド…」
白望「おまかせでいいや……」バシ
[女たらしィ!]
塞「ぶっ!!」
白望「…塞、もしかして私のことを女たらしだとか思ってた……?」ジト
塞「うぇっ!? いや、そんなこと……」ダラダラ
白望「…勘違いしないでね。私、好きな人には一途になるタイプだから……」ジーッ
塞「あ……ぅ、うん……」
塞(な、なに!? 私をじっと見て『好きな人には一途に』って、それって……)カァァッ
胡桃(そういうことを素で言っちゃうから女たらして言われるんだよ……)ハァ
エイスリン「コレニ キメタ!」バシッ
[オージービーフゥ!]
[ダダダッと! スズちゃん! 大爆発だ!]
[説明ッ!!]
[導火線の色のボタンを叩いて漫ちゃんを爆発させろ]
[間違ったボタンを叩くと辻垣内さんに導火線を斬られてしまう]
豊音「こういうミニゲームをクリアしていけばいいんだよー」
エイスリン「ワカッタ!」フンス
[よォーい、ダァーン!]
豊音「ちょー連打するよー!!」バシバシバシバシバシ
白望「連打ゲー…ダル……」バシバシ
エイスリン「Foo!」バシバシバシバシバシ
キタデ……
バクハツ カムヒア!
スパァンッ
[終ゥー了ォー!!]
[結果発表!]
[ウィナァー! グレート八尺!]
豊音「やったー! ちょーうれしいよー!」ピョンピョンッ
エイスリン「マケチャッタ……」
塞「でも惜しかったね。もうちょっとで勝ててたよ」
白望「…連打はあまり好きじゃない……」
胡桃「だからって片手プレイはだめ!」プンプン
豊音「それじゃ、次のゲーム行くよー!」
エイスリン「ドンドン イコー!」ウキウキ
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
咲「…京ちゃん、遅いな……」
咲(もう宮守女子の人たちもゲーム終わっちゃったよ)
咲(……)
咲「…よし」スク
咲(今度こそビシバシするよ!)
>>30「あれ? ビシバシチャンプ?」
咲「ひゃわわわっ!?」
支援
クロチャー
照
懐かしい
照「あれ? ビシバシチャンプ?」
咲(お……おねえちゃん!?)
淡「テルー…試合終わった途端にゲームセンターとか女子高生のすることじゃないよ……」
照「それより淡。これ」
淡「…あ、ビシバシチャンプ! なつかしいねー…私もちっちゃい頃はよくプレイしたよ」シミジミ
照「やりたい」
淡「ダメだよ…テルー、プレイし始めたらいつまで経っても終わらないんだもん」
照「満足したらすぐやめるから」
淡「…どれくらいプレイしたら満足するの?」
照「半日くらいかな」
淡「そんなに!? そんなにも遊んでたらスミレに怒られちゃうよ!」
照「……むぅ」
しえしえ
淡「もー。早く連れ戻さないと私が怒られるってのに…ほら、帰るよテルー!」
照「……だ」
淡「?」
照「いやだ」ガシッ
淡「ちょっ、テルー!? 筐体にしがみついて……!」
照「ビシバシしないで帰るなんていや」ギュウウウッ
淡「そんな子供みたいなことしないでよー!」
ヒソヒソ ヤーネー ヒソヒソ
イマドキ ビシバシ…?
ヒソヒソ アレ、チャンピオンジャネ?
咲(おねえちゃん……)クラ
こんまいの刺客
淡「…もー! 分かった、分かったよ! 1回だけだからね!」
照「ほんと?」
淡「スミレには内緒だからね?」チャリーン
照「…ありがと、淡」バシッ
ビィシバァシ!!
淡(テルーのわがままにも困ったもんだよ……もう)
照「……」
淡「…? どしたの、テルー?」
照「淡は?」
淡「へ?」
照「淡はプレイしないの?」
淡「私? 私は見てるだけでいいよ」
照「……」ジーッ
淡「……プレイすればいいんでしょ」チャリーン
ビィシバァシ!!
以上で終わりです。
指が大分疲れましたw
でも、みなさんの応援と期待に応える為に何とかここまで書く事が出来ました。
ありがとうございました。(照)
ところで、この文章をどんな人が書いてるんだろう?とか、女の子が書いてる?とこ疑問があると思います。
ずばり応えます。
私は16才男です。
顔はかっこ良い方では無いですが(可愛い系と言われた・・・)不細工でもなく。背も高すぎず、168センチです。
あと、趣味は読書と音楽鑑賞を少々。聞くのは洋楽が重ですね。回りは日本語の歌しか聞かないみたいだすがw(私がかわってるのか?)
それでは、みなさん愛してるさようなら
[名前を選ぼう!]
淡「あー、そうそう。最初は名前選ぶんだったね…なつかしいなぁ」
照「……」バババババババシ バシン
淡「…!?」
[ゴッドハンドッ!]
淡「は、はやっ!?」
淡(どれだけやりこんでるの!?)
照「淡。はやく」
淡「ちょ、ちょっと待って…」バシ バシ バシ
照「……これでいい」バシン
淡「あっ!」
[エロマンガァ!]
照「…え、エロマンガ……」プクク
淡「……もー!!」
金髪になんか恨みでもあるのかwww
[照が! おかし屋さんで! やたら喰う!]
[説明ッ!!]
淡「……あれ?」チラ
照「……」
淡「……テルー?」
照「同姓同名の別人」キッパリ
淡「う…うぅん……?」
[おかしと同じ色のボタンを叩け]
[よォーい、ダァーン!]
淡「えっと、赤、青、青、緑……」バシ バシ
オカシ オカシ オイシイ… オカシ ムシャ
淡「ふふふー、どうテルー! 意外と上手でしょ?」
照「……」ババババババババババシ
ムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャ ゴチソウサマ……
淡「 」
ふむ
fumu
ふんふむ
dousita
応答せよ
ここまでか
はよ
bisi
basi
俺以外誰もいないのか
gunu
hosyuowari
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