大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」女騎士長「ほう、なにがだ?」 (31)

大オーク「特製のカレーに牛ハンバーグとチーズと豚カツとソーセージと唐揚げと温泉卵をトッピングした究極のカレー!」

大オーク「名付けて『夢の体育会系男子カレー』だ!』

女騎士長「『デブ製造カレー』ではないのか?」

大オーク「『夢の体育会系男子カレー』だ!見ろこの輝かしい姿!」

女騎士長「ふむ、たしかに美味しそうだ」

大オーク「そうだろそうだろ!ではさっそくいただきまぶひいいい!?」

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女騎士長「どうした背面跳びなどして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「馬鹿な!今回は厳重に施錠したはず!ぶっ!扉が無惨に破壊されている!?」

女騎士長「いただきます。確かに立て付けが悪かったのか少々開けづらかったぞ。ちゃんと整備しておくのだな」

大オーク「これを音もなくやったというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩のカレーを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。カレーが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「勝手にオークの家に上がり込んで勝手に飯食って!そんなんだから嫁の貰い手がいないのだ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした」

女騎士長「ふん!喉が渇いた、氷室にあるビールを寄越せ!」

大オーク「はいただいま!」

・・・・・・

大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」

女騎士長「ほう、なにがだ?」

大オーク「カルビとサニーレタスを交互に挟んで積み上げた名付けて『カルビミルフィーユバーガー』だ!」

女騎士長「『デブ製造バーガー』ではないのか?」

大オーク「『カルビミルフィーユバーガー』だ!見ろこの煌く姿!」

女騎士長「煌いているのは脂のせいだとおもうが。ふむ、確かに美味そうだ!」

大オーク「そうだろそうだろ!ではさっそくいただきまぶひいいい!?」


女騎士長「どうしたバク転などして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「馬鹿な!前回の反省を生かして箪笥を扉の前に置いておいたはず!ぶっ!扉と箪笥が無惨に破壊されている!?」

女騎士長「いただきます。確かに箪笥が前にあって少々入りづらかったぞ。ちゃんと部屋の整理をしておくのだな」

大オーク「これを音もなくやったというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩のバーガーを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。バーガーが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「青唐辛子ニンニクも気にすることなく大口開けて齧り付いて!そんなんだから部下にも女として見られないのだ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした」

女騎士長「ふん!喉が渇いた、氷室にあるマッコリを寄越せ!」

大オーク「はいただいま!」

……

大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」

女騎士長「ほう、なにがだ?」

大オーク「磨り潰したタラをロブスターに纏わせて揚げた名付けて『優しさに包まれたロブスターフライ』だ!」

女騎士長「『デブ製造ロブスターフライ』ではないのか?」

大オーク「『優しさに包まれたロブスターフライ』だ!見ろこの煌びやかな姿!」

女騎士長「ドレスを身に纏わせているつもりか。ふむ、確かに美味そうだ!」

大オーク「そうだろそうだろ!ではさっそくいただきまぶひいいい!?」

女騎士長「どうしたバク宙などして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「馬鹿な!前回の反省を生かして鉄板で扉を塞いでおいたはず!ぶっ!扉と鉄板が綺麗に斬り抜かれている!?」

女騎士長「いただきます。確かに扉が重くて少々入りづらかったぞ。ちゃんと材質を選定しておくのだな」

大オーク「これを音もなくやったというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩のフライを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。フライが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「油で口周りが汚れることも気にすることなく大口開けて齧り付いて!そんなんだから侍女にに恋文など送られたりするのだ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした」

女騎士長「ふん!喉が渇いた、氷室にあるワインを寄越せ!」

大オーク「はいただいま!」

・・・・・・

大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」

女騎士長「ほう、なにがだ?」

大オーク「トマトソーススパゲッティーとケチャップライスをメインとしてお子様ランチを鉄板に乗せた名付けて『大人の18番お子様ランチスパゲッティー』だ!」

女騎士長「『大人の18禁スパゲッティー』?」

大オーク「『大人の18番お子様ランチスパゲッティー』だ!見ろこの童心くすぐる姿!」

女騎士長「いやくすぐりはしないが。ふむ、確かに美味そうだ!」

大オーク「そうだろそうだろ!ではさっそくいただきまぶひいいい!?」

女騎士長「どうしたバク宙などして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「馬鹿な!前回の反省を生かしてアダマンタイトで扉を塞いでおいたはず!ぶっ!アダマンタイトが綺麗に斬り抜かれている!?」

女騎士長「いただきます。確かに扉が硬くて少々入りづらかったぞ。ちゃんと動きをよくしておくのだな」

大オーク「これを音もなくやったというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩のスパゲッティーを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。スパゲッティーが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「鉄板の熱さも気にすることなく口に運びやがって!そんなんだからいまだ幼馴染に男友達として見られるのだ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした」

女騎士長「ふん!喉が渇いた、氷室にあるオレンジジュースとブランデーを寄越せ!」

大オーク「はいただいま!」

・・・・・・

大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」

女騎士長「ほう、なにがだ?」

大オーク「麻婆豆腐の豆腐と肉の大きさを逆にした名付けて『逆転麻婆豆腐』と鶏丸まる一羽使った『麻辣フライドチキン』だ!」

女騎士長「逆転したら『麻婆サイコロステーキ』なのでは?」

大オーク「『逆転麻婆豆腐』だ!見ろこの男らしい姿!」

女騎士長「肉が多ければ男らしいというのはいささか子供っぽいが。ふむ、確かに美味そうだ!」

大オーク「そうだろそうだろ!ではさっそくいただきまぶひいいい!?」

女騎士長「どうしたバク宙ひねりなどして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「馬鹿な!前回の反省を生かして地雷マンドラゴラを設置しておいたはず!ぶっ!マンドラゴラが消炭にされている!?」

女騎士長「いただきます。確かにゴミが転がっていて少々入りづらかったぞ。ちゃんと掃除をよくしておくのだな」

大オーク「これを音もなくやったというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩の麻婆豆腐とフライドチキンを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。麻婆豆腐とフライドチキンが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「唐辛子と花椒の辛さにも負けず口に運びやがって!そんなんだからお袋さんに泣かれるのだ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした」

女騎士長「ふん!喉が渇いた、氷室にある紹興酒を寄越せ!」

大オーク「はいただいま!」

・・・・・・

大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」

女騎士長「ほう、なにがだ?」

大オーク「鹿肉をパイに包んで揚げた『揚げ鹿ミートパイ』と骨付きマトンを使った『武骨なマトンシチュー』だ!」

女騎士長「骨付きなら『無骨なマトンシチュー』ではないのでは?」

大オーク「『武骨なマトンシチュー』だ!見ろこの雄々しい姿!」

女騎士長「豪快ではあるな。ふむ、確かに美味そうだ!」

大オーク「そうだろそうだろ!ではさっそくいただきまぶひいいい!?」

女騎士長「どうしたトリプルアクセルなどして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「馬鹿な!前回の反省を生かしてガーゴイルを設置しておいたはず!ぶっ!ガーゴイルが粉々の砂にされている!?」

女騎士長「いただきます。確かにオブジェが置いてあって少々入りづらかったぞ。ちゃんと内装を考えておくのだな」

大オーク「これを音もなくやったというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩のパイとシチューを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。パイとシチューが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「鹿とマトンの独特な匂いも気にせず口に運びやがって!そんなんだからどうせ意味ないだろうとお見合いの話も回ってこないのだ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした」

女騎士長「ふん!喉が渇いた、氷室に黒ワインを寄越せ!」

大オーク「はいただいま!」

・・・・・・

大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」

女騎士長「ほう、なにがだ?」

大オーク「筋肉とモツを煮込み生姜ドーン葱ドーン七味ジャーンした『本格派土手煮』と揚げ玉と青のりを入れた『悪魔のポテトサラダ』だ!」

女騎士長「『悪魔も食べないデブサラダ』ではないのか?」

大オーク「『悪魔のポテトサラダ』だ!見ろこの禍々しい姿!」

女騎士長「料理が禍々しくてはいけないだろう。しかし、ふむ、確かに美味そうだ!」

大オーク「そうだろそうだろ!ではさっそくいただきまぶひいいい!?」

女騎士長「どうしたブレイクダンスなどして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「馬鹿な!前回の反省を生かして扉は結界で封じておいたはず!ぶっ!結界が跡形もなく消失している!?」

女騎士長「いただきます。確かに扉が錆びていて少々入りづらかったぞ。ちゃんと錆取りスプレーをしておくのだな」

大オーク「これを音もなくやったというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩の土手煮とポテトサラダを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。土手煮とポテトサラダが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「青のりが歯にくっつくことも気にせず口に運びやがって!そんなんだから女騎士長の相手が務まるのはオークくらいだろと陰で笑われるのだ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした」

女騎士長「ふん!喉が渇いた、氷室にあるレモンサワーを寄越せ!」

大オーク「はいただいま!」

・・・・・

大オーク「オークックックック!遂に完成したぞ!」

大オーク「ポテト、カボチャ、コーン、カニクリーム、カレー。あらゆるコロッケを一皿にまとめた」

大オーク「名付けて『嵐のコロッケパーティーセット』だ!」

大オーク「……」

大オーク「オークックックック!流石のアヤツも嵐の夜に山奥までやってくるのは不可能であったか」

大オーク「……別に寂しくはない。我輩は孤高に生きてきたのだ」

大オーク「飯を取られず、伸び伸びと食事ができて清々しているぐらよ!オークックック!」

大オーク「……しかし、少し作りすぎてしまったな」

大オーク「まあいいか!パーティセットだからな!我輩以外おらんけど!」

大オーク「秘蔵の黒ビールも出したし、折角だから乾杯するか!我輩以外おらんけど!」

大オーク「かんぱーい!!」

女騎士長「うむ、乾杯」

大オーク「……」

女騎士長「ゴクゴクプハッ…美味い。こんな美味い黒ビールを隠していたのか、まったく罪深いオークだ」

大オーク「ぶ、ブヒイイイイイ!?」

女騎士長「どうしたヘッドスピンなどして?」

大オーク「き、ききき貴様!どうやって家の中に入ってきた!?」

女騎士長「普通に玄関からだ」

大オーク「違う!そういうことではない!あの嵐の中どうっやて来たのだ!?」

女騎士長「ふふん、あれしきの嵐ごときで私の歩みが止められるものか」

大オーク「ええぇ……」

女騎士長「いただきます。それより貴様、扉の鍵が開いていたぞ。不用心な、ちゃんと戸締りしておくのだな」

大オーク「あの木々を薙ぎ倒す嵐に中を歩いてきたというのか…。女騎士長、恐ろしい子!ってなに我輩のコロッケを勝手に頂いているのだ!?」

女騎士長「お前がモタモタしているからだ。コロッケが冷めてしまってはいけないからな、悪いが先にいただいた」

大オーク「グオーク!美味しそうにモリモリ食べやがって!」

大オーク「カロリーを気にすることもなく口に運びやがって!そんなんだからっ!」

女騎士長「あ゛ッ……?」

大オーク「すいませんでした!氷室から黒ビールもっと持ってきます!」

女騎士長「待て」

大オーク「はい!」

女騎士長「何処に行くつもりだ?いいから私の近くに寄れ」

大オーク「はい?」

女騎士長「嵐の中歩いてきたからな、流石の私も少々体が冷えた。貴様は無駄に発熱しているのだ、近くに寄って私を温めろ」

大オーク「あ、ああ…」

女騎士長「何をしている?早くしろ」

大オーク「わ、分かった」

女騎士長「もぐもぐ…」

大オーク「……」

女騎士長「どうした、食わないのか?」

大オーク「へ…?」

女騎士長「遠慮するな、今日はパーティーなのだろ?」

大オーク「……」

大オーク「ふはっ」

大オーク「ふはははははっ!そうだな!パーティーだものな!ふははははっ!」

大オーク「好きなだけ食べるぞ!好きなだけ飲むぞ!ふはははっ!」

大オーク「ふはははっ!美味い美味い!流石我輩!絶妙なる揚げ具合!」

女騎士長「ああ、流石の腕前だ」

大オーク「ゴクゴクゴクプッハー!黒ビールとの相性も抜群だ!」

女騎士長「これは止まらなってしまうな」

大オーク「ふははははっ!そういえば貴様、先程遠慮するなと偉そうに言っていたが、コロッケは貴様が作ったわけではないからな!」

女騎士長「んん?…ふふ、確かにその通りだ!」

大オーク「ふふふ、ふははははははっ!」

女騎士長「ふははははははっ!」

フハハハハハハハッ!!

……

女騎士長「……」

大オーク「笑えんな」

女騎士長「……」

プニプニプヨプヨ

大オーク「まあ、当たり前だな。我輩用の料理を我輩用の量で食べていたのだから」

女騎士長「くっ、殺す!」

大オーク「なんで!?」

女騎士長「こうなったのも全て貴様のせいだ!」

大オーク「なんで!?」

女騎士長「お前が美味しい食事を作り美味い酒を出し居心地の良い場所を作るからっ!」

大オーク「理不尽だろそれは貴様」

女騎士長「キッ!」

大オーク「キッ!って言ったよ此奴」

女騎士長「フーッフーッ!私のお腹を大きくさせた責任を貴様に取ってもらう!」

大オーク「えっ?」

女騎士長「私と……結婚しろおおおっ!! ///」

大オーク「…………えっ?」

ゴーン! ゴーン! ゴーン!


おわり

おわり。少しでも皆様の腹を鳴らせられたら幸いです。

駄文失礼しました。それではまたどこかで

おつおつ

飯テロ乙。

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