【安価】異端なる教師 (35)

ファンタジックな世界で、教師として何とかやってくスレです。
先生も生徒もどちらも問題を色々抱えております。

今回は主要キャラの設定だけ投下するので、名前をください。
気に入った物をこちらで選びます。
鬼のキャラだけは和名(漢字か片仮名表記)でよろしくお願いしまーす!

名前を募集してるキャラは龍人、鬼、サキュバスの三名です。

Personal Data

Name:Ex(イクス)
Race:Human(人間)
Gender:Male(男性)
Weapon:Unknown(不明)

Profile
王都で荒事屋を営む二十代前半の青年。現在利用している名前は仮称であり、本名は憶えていない。
出身地、家族構成すら不明だが、両親を殺害したことだけは明確に記憶している。
過去の大戦の戦傷により左腕と右脚を喪失、呼吸器と左眼に深刻な障害を負った。
現在は度重なる治療である程度回復し、辿々しいが会話も可能になった。
なお、欠損した四肢は再生出来なかったため義肢で賄っている。

良くも悪くも割り切れる性格で、老若男女問わず、敵対した者は躊躇わず手に掛ける。
だが、人を殺めることに多少なりとも罪悪感はあるようだ。


Personal Data

Name:Unknown(未定)
Race:Ogre(鬼)
Gender:Female(女性)
Weapon:Blood(血液)

Profile
とある名家の妾の子であり、次期当主候補だったが『アンテンの動乱』の中で一族は没落、彼女は身分を剥奪され貧民街に棄てられた。
その後色々あってイクスと養子縁組を結び、悠々自適な生活をする。

外見的特徴は桜のように鮮やかな長髪と、額から生えた一対の角。
外見年齢は16歳ほどで、スタイルは平坦。壁。絶壁。フラット。ただ、太ももなどの肉付きは良い。
性格は大和撫子…とは言い切れず、本人曰く『欲張りさん』らしい。
戦闘民族だからか、戦闘狂の一面も持っている。が、面倒ごとを避けるため我慢しているようだ。
イクスのお仕事により、学生にジョブチェンジ。

Personal Data

Name:Unknown(未定)
Race:Dragonewt(龍人)
Gender:Female(女性)
Weapon:lance(槍)

Profile

雪山に集落を形成し、ひっそりと過ごしていた龍人の少女。カルト宗教の残党討伐をしていた傭兵団に襲撃され、家族と故郷を喪い、人としての未来を奪われる。
泥を啜り、欲望に穢される地獄の中で、一人のキリングマシーンと出逢う。
明日すら知れない幼女(ガラクタ)は、虚な少年(ヒトゴロシ)に拾われ、色褪せた景色に彩りを取り戻した。

幼少期に負った傷痕が目立つ、ショートボブの金髪少女。
粗雑で男性的な口調だが、女性としての振る舞いは意識しているようだ。
スタイルは抜群で、張りのある胸が特徴的。イクスとは養子縁組を結んでおり、彼女が姉…ということになっている。
意外なことに料理が上手で、毎日イクスの好物は何なのかと頭を悩ませている。
最近またサイズが大きくなったようで、自分に合う服などを探すのに苦心している。
イクスのお仕事により、学生にジョブチェンジ。


Personal Data

Name:Unknown(未定)
Race:Succubus(サキュバス)
Gender:Female(女性)
Weapon:Long Sword(長剣)

Profile

地図から消えた廃都の修道女。色々あり、イクスの治療を一手に引き受けている。
普段は薬草を販売したり、退魔師として活動して生計を立てている他、教会を冒険者用に開放して無償の宿屋として提供している。

修道服の上からでも分かるワガママボディが特徴で、大きく入れられたスリットによって太ももが露出している。
チラリと顔を見せるガーターベルトが愛知愛知。
乱暴するより乱暴されたい派らしい。

Personal Data

Name:Silva Forte(シルバ・フォルテ)
Race:Goblin(小鬼)
Gender:Male(男性)
Weapon:Dual Sword(双剣)

Profile

ゴブリンなのにクッソイケメンなイケイケゴブリン。クール系の見た目をしてるが、性格はどちらかと言えば明るい方。
イクスとは元同業者の関係で、今はお得意先。一代で『フォルテ財団』を設立した超が付くほどのやり手の癖に、戦闘力が高いせいで暗殺も意味がないチーター。
現在は財団の仕事を殆ど妹に任せており、自身は『フォルテ学院』の理事長兼校長を務めている。

今回は彼なりの理由があり、イクスを教諭として雇用する。

龍人 白(びゃく)
鬼 陀羅(だら)
サキュバス リリア

主要キャラはこいつらです。これ以外は随時募集します。

それでは私は寝ます。

これは伸びない

龍人 ラーティン
鬼 緋珱 染乃(ひおう そめの)
サキュバス サニア・グロウラント

これは乱立錯者

乱立は末尾0だから違うぞ
これは天然のやべーやつ

もう最近は乱立に構う方が異常なんじゃないかと思ってきた

おはよう

オッハー!(激寒)
コロナで仕事が消えましたが私は元気です。


「酷い、ものだ」

二日前に終結させた紛争の中心地、無残に破壊された町を歩く。

未だに黒煙が上がり、町のシンボルだった噴水広場には死体が横たわる。

--尤も、その死体は私が作ったもの、なのだが。

(先の紛争で三割の人命が犠牲になった…が、まだ再建出来るレベルの損害で済んだから、私の選択は正しかったと思っておこう)

紛争の元凶、クーデター派の首魁らの一命を以って、この虚しい戦いは終わりを迎えた。

だが、その代償として、私を雇った町は人口と建築物を焼失した。

(あの時介入しなければ、紛争は泥沼化の一途を辿っていた。これが最善だ…)

命を奪うのも、怨嗟の声を受けるのも、全て慣れている。

慣れているが、やはり、良い気分ではないものだ。

(…仕事は終わったんだ。状況も確認したから、長居することはない…)

改めて現状を把握し終えた私は、荷物を纏めて帰路に着く。

後ろからぶつけられる憎悪混じりの投石や罵詈雑言も、心に響くことはなかった。

王都のとある住宅地に、何の変哲もない一軒家が建っている。

その中に入っていく一人の青年。袖から見える左腕は、鈍色に輝く。

「…戻っ、た」

「おう、おかえり」

「おかえりなさいませ~」

吃ったような、掠れたような。聴き取りにくい声に、二人の住人は返答する。

何も気に留めることなく、それが当たり前のように、淡々と。

「姐さんが昨日来てたぜ。いつものお薬だと」

「助かる」

金髪の龍人から紙袋を受け取り、中身を確認する。たしかに、見慣れた瓶が中に入っていた。

「それと、伝言だ。『火曜日に定期検診をするから顔を見せろ』とさ」

「ああ」

服をハンガーに掛け、荷物を下ろす。机に用意された冷水を一飲みし、自室に戻る。

「食事は、いい。朝に、なったら、起こして、くれ」

「分かってるよ」

答えを聴く前に扉を閉める。どうせ扉越しでも聞こえるのだから、問題ない。

「ったく。相変わらず愛想の無い奴だ」

「まぁ、それは今に始まったことではありませんわ。そう愚痴るものではないでしょう?」

「労いの言葉は欲しいんだよ。仮にも『娘』なんだから」

「あら、欲張りさんなのですね」

「…毎週血を吸う奴に言われたかない」

龍人の言葉に、鬼はクスリと微笑んだ。

ある日の森林。深い森の中に佇むシンプルな教会。そこで水やりをするのは、人ならざる修道女。

「おや」

車輪の音が来客を示す。今日の予定なら、ここに来るのは。

「来た、ぞ」

やはり、彼だったか。

「いらっしゃい、イクス」

「…ああ」

それだけ言うと、青年は上着を脱ぎ首を露出させる。

何度も切開し、縫合した痕が、痛々しい手術の痕跡がそこにある。

「どれどれ…」

修道女は嫋やかな手で青年の首を包む。ふつふつと光が湧き、やがては消える。

険しい表情のまま、修道女は手を離す。それを見届けた青年は、上着を再度羽織った。

「駄目、か」

「声帯周辺の組織癒着が激しい。…前のオペが一月前だから、あと二週間は待たないと」

「迷惑、を、掛ける」

「そういうのはいい」

聞き慣れた謝罪の言葉。それを、修道女は跳ね除ける。

「これは僕個人の意思で勝手にやってることだ。何を申し訳なく思う必要があるの?」

「………」

青年は口を噤み、押し黙った。それから続く、無言の時間。

痺れを切らした修道女は定期検診を終了させ、無理矢理家へと帰らせた。

「…素直じゃないね、僕は」

修道女は後悔の言葉と共に、大きく溜め息を吐いた。

春の陽気に包まれた昼、イクスは一人で王城に入る。

衛兵の敬礼を受けつつ、慣れた動作で円卓の間に入室した。

そこには、一メートルにも満たない大きさの小鬼が、足を円卓に乗せて待ち侘びていた。

「よぉ。急に呼び出して悪かったな」

「気には、して、いない」

「そりゃ嬉しいねぇ」

小鬼は葉巻に火をつけ、白い煙を吐き出す。細めた瞳は、円卓の書類に向けられる。

「仕事、だろう?」

「まぁな。専門じゃないだろうが、お前さんにちと頼みたいことがある」

「用件を、聴こう」

「学院の先生になってくれ。一生のお願いだぁ!!!」

「………?」

友人の頼みを聞いて、私の頭が理解を拒んだ。私は、教師に相応しくない存在だ。

「…私、は」

「解ってる。お前さんは就学経験も無いし、勉強を教える器じゃない。寧ろ教えを乞う側だ」

「だが、人生の経験は山ほどあるだろ?お前さんも知ってるだろうが、俺の学院は特殊でね」

「………」

シルバの経営する『フォルテ学院』は、日中と夜間で様相を大きく変える。

日中は政界の重要人物や、マフィアのボスといった大物の愛娘を大勢抱え込む、お嬢様学校の全日制。

夜間は、諸事情で一般的な学校に入学出来ない、訳あり学生を迎え入れる定時制。

相反する姿を、二面性を持つ女学院だ。

そんな場所に、傷付けること、戦うことしか出来ない、男性である私が働くのは、不味い。

基本、寄せられた依頼は全て引き受けるが。今回ばかりは訳が違う。

申し訳ないが辞退する、と断ろうとしたが、小鬼の悪魔の如き提案に、心が揺らいだ。

「…二人、を、入学、させる?」

「ああ。なんでも、娘がずっと家に引き篭もってるって話じゃねぇか。ダチとして、校長として、それは見過ごせない」

「当たり前だが、入学させるっつっても定時制の方だ。流石に、時間を掛けて築いたブランドに傷は付けられねぇ」

「仕事の報酬は払うし、それとは別に学費も全部俺が負担する。お前さんはお得意様だからな」

「…だが」

それでも、気が引ける。明らかに場違いで、私には向いていない役目だ。

「…先生とは言うが、ぶっちゃければお目付役なんだよ。お前さんには、定時制の方で働いてもらうつもりでね」

「定時制は、生徒たちにも色々と問題があってな。その問題を解決して、生徒の安全を守ってほしいんだ」

「後は…うん。学院は生徒にとっての社交場だからな。色々な人と交流して、様々なことを学んでほしいんだよ」

「お前さんの行動に特に制限は付けねぇ。生徒と懇ろになってもいいが、よく考えて行動してくれよ」

「理由や経緯はどうあれ、お前さんは『フォルテ学院』の先生の肩書を背負うんだからな」

「まるで、決定、事項の、ように、言う」

「俺の性格、解ってるだろ?」

「…ああ」

(そうだ。昔からシルバは、有無を言わせず私を巻き込んでいたな)

(入学は二人にとっても、悪いことじゃない。なら、私が割り切ればいいだけか)

「引き、受ける。契約書、を」

「待ってました」

友人の笑顔に釣られ、私も口角が上がるのを感じた。

フォルテ学院と契約を結び、幾つかの手土産を購入し、帰宅する。

椅子に座って帳簿に記入する龍人と、ソファーで寛ぎながら小説を読む鬼は、玄関の物音に気付き、視線を向けた。

「えらい荷物だなこりゃ。押し売りでもされたかね?」

「土産、と、仕事、道具、だ」

「ペンと印鑑、後は…教科書と辞書…ですわね」

手土産のパンには目もくれず、道具を入れた鞄から中身を取り出す緋珱。

それを、呆れた表情で眺めるラーティン。何とも対照的な光景だ。

道具の物色を終えた緋珱は、何の躊躇いもなく失礼な疑問を口にした。

「その歳で学生にでもなるのですか?」

「違う」

私は首を横に振り、シルバ直筆の手紙を渡す。それに目を通した緋珱は、目をパチクリとさせる。

「何が書いてるんだよ」

「『ラーティン及び緋珱 染乃をフォルテ学院に入学させる』…って書いてます」

想定外の回答に、ラーティンが硬直した。

固まったラーティンらに説明をすること数分。緋珱はうんうんと頷いていたが、ラーティンは『理解はしたが納得はしていない』とでも言いたげな表情をする。

「…緋珱の方はまだ解る。元お嬢様だからな。相応の教育ってのも必要だろう」

「けどな。…俺は、今は形だけでもお前の家族、平民ではあるが…結局のところ、奴隷なんだよ」

「イクスの娘として住民登録もしてる。だが、過去は消えないんだよ。…見たら解るだろ?」

「ああ」

背中と左肩に刻まれた、焼鏝の痕。一つは大鷲の羽が十字架を抱き抱えている紋章で、一つは三重の円に斜線が通った刻印。

前者の焼印は、某家の所有物であった証明であり、後者は身分の象徴である。

「奴隷が、家畜以下の存在が、普通に生活してるのが奇跡みたいなもんなんだ。それに、学生生活まで…」

「…いくらフォルテ学院の定時制が『そういう場所』でも気が引ける。俺は、今のままでいいよ…」

年月を掛けて醸成された、未来への諦念。数年間の地獄でも、幼い少女の心を歪めるには充分過ぎる時間だった。

だが。

「過去は、変えられ、ない。それは、解って、いる。…だが、未来は、変え、られる」

過去に干渉することは不可能だ。それは確定した、不変の事象だから。

しかし、未来は分からない。どうなるのか、何があるのか。その一切を知り得ない。

預言者だとか、占い師だとかはその限りではないが、彼らは確定した事象を示しているわけでもない。

無限の可能性が、路があるから、ヒトは足掻く。彼女にも、その資格はある。

(…数多の未来を奪った私が、偉そうに言えるものではないがな)

押し黙ったラーティンを尻目に、サンドイッチを齧る。その目には、シルバの署名が記入された契約書が映っていた。

数日後、フォルテ学院の学び舎にて。新入生の待つ教室に、ゆっくり歩を進める二人の大人の姿が。

「…なぜ、貴女が」

「シルバさんに君のサポートと保健室の管理を頼まれてね。とは言っても、君と同じく定時棟の所属だけど」

「………」

(シルバめ…手回しの早いことだ)

悪友の手際の良さに辟易しつつ、視線を隣のリリアに移す。普段と変わらない、修道服に身を包んでいる。

対する私は、仕事用の服を着用している。不測の事態に備え、防刃、防弾、耐魔法加工を施した戦闘防具だ。

歩きながら襟を正し、前髪を整える。リリアは首元のペンダントを、シルクのハンカチで磨いた。

教室のドア前で、大きく息を吸う。肺の空気を吐き切った後、ドアに手を掛け、横にスライドさせた。

生徒枠のキャラを数名募集します。
三人程度の予定ですが、気に入ったものは片っ端から採用するので数は気にしないで大丈夫です。
テンプレは下のを。


Personal Data

Name:名前はここ。
Race:人種はここ。
Gender:Female(女性)
Weapon:使う武器があるならここ。

Profile
どんな人かはここ。

あ、普通の学校には通えない訳あり娘なのは忘れたらダメだで。
荒らしの安価は勿論無効です。

Name:ドゥアン
Race:人間
Gender:Female(女性)
Weapon:投げナイフ。体中至る所に仕込んである

Profile
全日制に通うマフィアのボスの娘(お嬢様)殺害の送り込まれた、元暗殺者の少女
暗殺用に記憶や感情を弄られており、不憫に思ったお嬢様から救われた
故にお嬢様への忠誠が何よりも優先される
同年代の友達のいなかったお嬢様からとても気に入られており、ゆくゆくは全日制で共に学ぶ為勉強中(主に一般常識について)

Personal Data

Name:フォルテ・フォン・アッカード
Race:人間
Gender:Female(女性)
Weapon:鞭

Profile
とある貴族の令嬢
金髪縦ロールで爆乳の安産型のグラマラスボディの持ち主
貴族らしく傲慢不遜でお嬢様口調のテンプレ悪役みたいな人物だが、ノブリスオブリージュ(高貴の勤)を理解して、分け隔てなく接し、困っているものには手を貸す優しい人物
実は陥没乳首でそれが悩み

なんでわざわざ英語表記なの?

Name:ミーア
Race:人間
Gender:Female(女性)
Weapon:ハサミ(特定の武器はなくいつも適当に手近なものを使っているが、よくハサミを持ち歩いているので必然的に使う機会が多い)

Profile
白髪のショートヘアーに紅の瞳 あどけなさが残る顔立ちで表情はコロコロ変わるがよく見ると瞳にはハイライトが宿っていない
幼い頃に目の前で家族を惨たらしく殺されており、その影響で心が壊れている
精神年齢はやや幼く無邪気で天真爛漫だが、他者は他の生物を傷付け命を奪うことに何の疑問も抱かない(抱くことが出来ない)
精神年齢と同じく外見も幼いが、胸はやたら大きなロリ爆乳
一人称は『ボク』

全部日本語よりもなんかそれっぽいじゃろ。
特に深い意味はないです。


「………」

「………」

頬杖を突いたラーティンを視線が合い、目を逸らす。その先には、黙々と小説を読む緋珱がいた。

教卓まで歩き、教室内を一瞥する。人数はざっと、三十人か。

『私は、君たちの担任を受け持つイクスだ。発声器官に支障があるため、基本は筆談で対応する』

『よろしく頼む』

…と魔力で黒板に記入し、軽くお辞儀をする。程なくして、黄色い歓声が耳を劈いた。

「僕はリリア。保健室の担当と副担任を兼任する、しがない退魔師さ」

「怪我した時は、僕に言っておくれ」

リリアの自己紹介を皮切りに、生徒たちも簡単な自己紹介をしていく。

順番が一巡した後、イクスはプリントを配布する。

「今日は初日だから、授業の進行は無い。けど、何もせず解散ってのは時間が勿体ない」

「だから、これから体育館で交流会だ。軽く運動をして、親交を深めようじゃないか」

生徒が読み込むプリントには、本日行う交流会の進行予定が記載されている。

「じゃ、行こうか」

発声に難のあるイクスよりも、声掛けがスムーズに出来るリリアの方が誘導の手際は良い。

リリアが生徒を先導し、有事に備えてイクスが列の最後尾に移動、周囲を警戒する。

「………」

「………?」

移動中、褐色肌の生徒と目が合う。その顔には、見覚えがあった。

「バスケット、ボール、か」

そう呟いたイクスはバスケットボールを両手で持ち、壁にもたれ掛かる。

存在自体は知っていたが、どういったルールがあるのか。その一切を知らないが、楽しいもの、なのだろう。

(…あまり、積極的にはやらないか)

顔見知りであるリリアと緋珱が、1 on 1で対戦する。

ドリブルで切り込み、フェイントを織り混ぜるリリアを、緋珱は身体から伸びた真紅の触手で抑え込む。

ーー成程、魔法は使っていいのか。

言うまでもなく、ルール違反である。純粋な身体能力と判断力で競うスポーツに、トンデモパワーを交えていい筈が無い。

「っと」

「むう…」

腕と触手の間の僅かな隙間を縫い、ボールが放たれる。リングに弾かれたそれは、吸い込まれるようにゴールへと入った。

「………」

一人で黙々とシュートを撃つラーティンを真似て、ボールを放り投げる。

ガコン、と音を立て、それはゴールに入る。が、何も感じない。

(…これが楽しいものなのか?)

思春期を殺し尽くした青年は、娯楽を理解出来なかった。

ある者は会話し、ある者は戯れ。ある者は安らかに眠り、ある者は己の武器を整備する。

そんな自由な時間の中、教師であるイクスは名簿の確認、リリアはラーティンのお悩み相談を受けていた。

(目が合ったのは彼女か。『ドゥアン』…界隈で名のあるアサシンだったな。まさか、ここにいるとは)

記憶違いでなければ、一度だけ刃を交えたことがある。その時は時間が無かったため、ほんの少し斬り合っただけだが。

暗殺者という、学業とは無縁の彼女が何故、ここにいるのか。

フォルテ学院がそういう学風だから、と言えばそれまでだが、何かしらの思惑があると見て、問題は無いだろう。

パラパラと名簿を捲ると、白髪とガーネットのような綺麗な瞳をした少女が目に映った。

10代前半の小さな身体に、その体格に不釣り合いな豊かな双丘を持つ、アンバランスだが魅惑的な子供だ。

明るい表情の写真だが、その目は全く笑っていない。深淵を思わせる暗黒が、赫の中で渦巻いている。

それは、イクスだから気付けたほどに小さな闇。巧妙に隠されたそれは、平和な世界を生きた者には、認識することなど不可能。

(…彼女もまた、世界に歪められた人か)

ーー何年経とうと、世界というのは変わらないのだな。

世界を変えようと必死な聖女らの哀れさが、心に染みた。

下2までに、交流会中に誰とどんな会話や行動をするか。
一レスに一人までで、選べるキャラはラーティン、緋珱、リリア、ドゥアン、ミーアだけだゾ。

ドゥアン
私を覚えているか聞いてみる

まだキャラ安価投げてもいいっすかね(小声)

ミーア
とりあえず会話
そのなかでどれぐらい闇が深いのかを確認

全然投下してくれてかまへんで。

募集OK言うならスレ上げるべきだということに気付いた。
だからお前はアホなのだ。

Name:ケートエル
Race:天使
Gender:Female(女性)
Weapon:雑に神力(天使の使う魔翌力程度の意味)で上から押し潰す

Profile
片翼に途切れ途切れのエンジェルリング、飛行能力はない。ちっちゃいペタンコ。ジト目
フォルテ学院の中庭に墜落してきた。堕天しかかってなお強大な神力を行使できる事を危険視したシルバから学園で捕縛もとい保護している
クールで冷めた口調だが行く当てのない自身を学園に置いてくれるシルバには感謝しているらしい
意外と食いしん坊

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