レバンドフスキ「1人でボールを奪って5人を突破して、GKもかわして、ゴールを決める選手はいない!」
余「ふーん」
レバンドフスキ「仲間のアシストがあって初めて、オレは点を取ることができるんだ」
余「ま、余なら1人でもポーランドに勝てるがな」
レバンドフスキ「なんだと」
余「フッ! フッ!」
レバンドフスキ「な、なんだあの動きは……! 見えない! 奴の残像が幾重にも重なって……うわああああ!」
余「ハチャア!」
ドヒューン!
レバンドフスキ「ぐ、ぐわ! しまった、オレとしたことが、あんなシルクハットチョビヒゲ野郎に抜かれてしまったァーッ!!!」
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レバンドフスキ「ラインを下げろ! 何としてもヤツを止めるんだーッ!!!」
クリホビアク「言われなくてもマークしてるぜ、旦那!」
余「フン、次は貴様か……」
シュシュシュ!
クリホビアク「なッなにィーッ!? この位置でハットトリックだとォーッ!?」
リブス「余裕があるっつーかよォ~、まるで暗闇で逃げ回るリスを捉えたフクロウみてーな正確さだったぜ……」
レバンドフスキ「敵を褒め称えてどうする! 早くボールを奪え! ゴールに向かって一直線じゃないか!」
余「格が違うのだよ、格が」
余「真の強者は、1人でサッカーをする」
余「群れるのは弱者の証であることを」
レバンドフスキ「シュチェスニー! 守れ!」
余「今こそ教えてやろうではないか!」
バスゥ! ピーッ!
レバンドフスキ「11人全員抜かれてしまうとはな……完敗だ。これが、新しいサッカーの形なのかな……」
余「然り」
レバンドフスキ「オレは……どうやって生きていけばいい?」
余「強くなれ」
レバンドフスキ「え……?」
余「世界の誰も寄せ付けぬほど、強くなれ。それが、余が貴様に与える課題だ。まだ貴様は弱い。軟弱だ。試合に負けたのを仲間のせいにするとは、言語道断である」
余「真の強者は脚で語る。凪いだ湖面の如く、鏡の如く静かな心よ。貴様にはそれがない。ゆえに焦る。焦って抜かれる。シュートの精度も落ちる」
レバンドフスキ「あんた、という人は……」
???「ちょっとちょっと待ってくださいッスよ~!」
ネイマール「大人しく聞いてりゃ、サッカーは1人でするものだって? ハッ! ちゃんちゃらおかしくて! なぁジェズス?」
ジェズス「おいどんも、そう思うでごわす」
余「貴様ら……コウチーニョはどうした」
ネイマール「アイツなら今ラーメン食ってるッスよ。美味いラーメン屋がロシアでも開いたらしいッスから」
ジェズス「おいどんは、みんなでサッカーしたいでごわす! 1人でサッカーなんて、つまらないでごわす!」
余「ジェズス、貴様一度も決めていないではないか。故郷で母親が悲しんでいるぞ……フッフッフ」
ジェズス「クッ……!」
ネイマール「悪趣味ッスねぇ~、余さんも」
ネイマール「さて、今度は俺達の相手をしてもらいましょうか。クックック」
余「ヌッ?」
ネイマール「ジェズス、コウチーニョ呼んでこい」
ジェズス「分かったでごわす!」
ダダダ……
ネイマール「ヘッ、行きましたね。これでやっとサシで勝負ができるッス。俺も、真の強者なんでね」
余「き、さ、ま……」
ネイマール「おおっと、ファウルするッスか? 俺が演技派なの、余さんも知ってるでしょ? いつでも、俺はアンタを一発退場させることができるんだぜェ~?」
余「……フッ」
余「フハハハハハハ! フハハフハハハハハハ!!!」
ネイマール「なんだァ~? ついにおかしくなりやがったか」
シュンッ!
ネイマール「なッ……いつのまに!?」
余「貴様からボールを奪うなど、造作もないのだよ」
ネイマール「こいつ、やはり危険だ!」
余「加速」
シュゴォッ!
ネイマール「なッなにィ~ッ!? 余さんの脚がいきなり速くなったぞォォォ!?」
シャシャシャシャシャシャ
ネイマール「ジャッ、ジャパニーズ・ニンジャ! どんどん速くなりやがる! ジェット機にも負けねースピードだぜ!」
ネイマール「おい主審! あれ反則じゃないのか!」
レバンドフスキ「いや……あれは本人の脚力だ。俄かには信じがたいだろうが、ヤツは脚を加速する力を持っている!」
ネイマール「な、なんやてェ~~~ッ!?」
余「貴様の負けだ、ネイマール」
ネイマール「フッ……なんてな」
余「!?」
ネイマール「撃ってみろ、余! オメーのシュートをなァ!」
余「では遠慮なく、撃たせていただきますッ!」
ドヒュウウン!
パシッ
余「な……に……?」
余「余のシュートを、光より速い余のシュートを、片手でキャッチしただと……?」
レバンドフスキ「あ、あの男は……あの男は!」
ネイマール「間に合ったみてーだな」
ネイマール「ケイラー・ナバス!」
ナバス「相変わらず、人使いが荒いな」
余「ナバス……ナバスナバスナバスナバスナバスナバスナバスナバスナバスナバスナバスナバスゥゥッ!!!」
レバンドフスキ「レアルの守護神が、降臨するなんて」
ネイマール「よくやった、次も頼むッスよ」
ナバス「私に止められぬ球などない。どんな死角からでも、確実に止めてみせる」
余「ネイマール! なぜナバスを呼んだ! サシで勝負するという言葉は、嘘だったのか!」
ネイマール「余さんは純粋過ぎるっつーか、バカッスね」
余「バ、バカ」
ネイマール「サシでサッカーする奴なんて、バカしかいないっしょ。なぁ、ナバス?」
ナバス「常識がない」
ネイマール「……とまぁ、こんなわけです」
余「キシャアアアアアアアア!!!」
ダイバー野郎ネイマールがデカい顔してんのは気に食わんがレヴァンドフスキは良く言った
???「待ちな! そこのクソガキ」
余「き、貴様は……」
ネイマール「メッシ!」
メッシ「気に食わないねぇ……神の子気取りかい? スターはオレ1人で十分だ。死んでもらうぜ」
???「メッシ、待ってくれよ! ぼくもいくよ!」
レバンドフスキ「カルロス・サンチェス! お前まで……」
サンチェス「一回戦ではドジっちゃったけど、ぼくの本気まだ見せてなかったよね。特別、余さんには見せてあげるよ」
???「「オイオ~イ、まさかオレら抜きでゲームしようってんじゃあないだろうな~?」」
余「ルカクにアザール! レッドデビルブラザーズも参戦か。ハッ! 微々たる戦力よの」
???「君達、私の力が必要ではないかね?」
余「吉田麻也!」
???「お、なんかやってんな!」
余「ハメス・ロドリゲス!」
???「サッカーたのしー!」
余「ムバッペ!」
ネイマール
ジェズス
レバンドフスキ
C.サンチェス
吉田麻也
メッシ
ルカク
アザール
ハメス・ロドリゲス
ムバッペ
ナバス
ネイマール「この11人と試合してもらう」
余「雑魚が群れようと、意味なし……かかってくるがいい」
位置についた。
吉田麻也とCサンチェス以外、全員が前に固まっている。
余「なんだァ~!? この陣形はァ~!? ゴールキーパーはどうした、誰も守っていないではないかァ~ッ! オールスターが聞いて呆れるぜ! ドゥヒヒヒヒヒヒ!!!!」
メッシ「鳥籠をやる」
余「ァ?」
メッシ「俺、ジェズス、ロドリゲス、レバンドフスキ。この順番でパスを回す。隙を見てアザール・ルカク・ネイマールのいずれかに渡し、ゴールを決めてもらう」
余「そう簡単に手の内を明かしても良いのかな? ゲヘ!」
メッシ「こっちもプロとしての意地があるんでね。素人だろうと手加減しない。死んでもらうぜ、余」
ゴオッ
ムバッペ(メッシの奴、もう覇気を纏ったのか)
ムバッペ(あの覇気はまずい……無理し過ぎて、空回りしなければいいけど。そん時は俺が、お前をフォローするぜ)
コウチーニョ「あれ? ジェズスに呼ばれてきたけど、すでに死合(しあい)が始まってる……帰ろ」
コウチーニョは家に帰った。
ピーッ
試合開始、パス回しが始まった。
メッシ「ジェズス!」
ジェズス「ロドリゲスさん!」
ロドリゲス「おうよ! ほい、レバちゃん!」
レバンドフスキ「レ、レバちゃんだと!?」
ギュウン!
レバンドフスキ「ハッ! こんな近くに、余が……!」
余「やっぱ貴様が1番抜きやすいわ、カカカカカカ」
スッ! スッ! ダダダダダダ!
レバンドフスキ「ぐわーッ! 抜かれてしまったァーッ!」
ネイマール「戻るっスよ~! 麻也さん、加速に気をつけて!」
吉田麻也「よっしゃ、こい!」
余「加速」
ドヒューン! ズバコォン!
吉田麻也「ぐわーッ! 速い! 速すぎるゥゥ! 突き飛ばされてしまったァーッ! まさに箍の外れたレーシングカー、装甲をまとった新幹線と言っても過言ではないぜェェー!!!」
サンチェス「ぼ、ぼくだって!」
ダダッ ズバコォン! タアッチ!
ピーッ レッドカード
メッシ「サンチェスの野郎……またハンドしやがって……」
ネイマール「ディフェンスが消えるのは痛いッスね」
レバンドフスキ「あとは、あの男に託すしかないか……」
余「ヒャッハアアアアアアア!!! だから無駄だってんだよクソがァ!!! 今すぐゴールにブチ込んでやるぜェ!」
キィ……ィイイン……
余「あぁ? なんだこの耳鳴りは。どっから出てやがる!」
ムバッペ「ここだぜ」
余「ハッ! 野郎、後ろにピッタリ張り付いて、モスキート音を流し続けていやがったんだな! なぜ余の苦手とするものが、モスキート音だと分かったァ!!!」
ムバッペ「そりゃな、顔見れば分かるさ」
余「理由になってねェ!」
ムバッペ「強いて言うなら、ムバッペがムバッペだからかな」
余「分かるかこのボケナスビがァーッ! このまま足引っかけて、テメェの選手生命終わらせてやる!」
ムバッペ「いいや、終わるのは君の方さ」
ガッ……
余「なッ……余の足首にロープを……いつの間に!」
ムバッペ「フランスではこうやって挨拶するのさ」グッ
ズデーン! ズシャアアアッ
余「グ、グフッ……」
メッシ「良くやった、ムバッペ!」
ムバッペ「あなたから教わったんだ、メッシさん。最後の最後まで諦めない、漢の粘り強さってやつを」
チアゴシウバ 出してくれ
ムバッペ「受け取ってくれ、ネイマール! 俺のボールを!」
ズバァァァン!
吉田麻也「ロングシュートだ! いけ、ネイマール!」
ネイマール「ヘヘッ、俺は飽きるほどシュートかましてんスよ。このボール、譲ってやりますぜ」
ネイマール「ベルギーのお二人さんになァ!」
ネイマールのクロス!
地中深くのマグマを巻き上げながら、
アザールとルカクの元へ突っ込んでいくゥーーーーッ!!!
アザール「やるか? 兄弟」
ルカク「俺らが点を取らずして、誰が点を取る」
アザール「フッ……だよなぁ」
アザール・ルカク「「見せてやろうぜ、ベルギーの真骨頂!!!」」
ムバッペ「受け取ってくれ、ネイマール! 俺のボールを!」
ズバァァァン!
吉田麻也「ロングシュートだ! いけ、ネイマール!」
ネイマール「ヘヘッ、俺は飽きるほどシュートかましてんスよ。このボール、譲ってやりますぜ」
ネイマール「ベルギーのお二人さんになァ!」
ネイマールのクロス!
地中深くのマグマを巻き上げながら、
アザールとルカクの元へ突っ込んでいくゥーーーーッ!!!
アザール「やるか? 兄弟」
ルカク「俺らが点を取らずして、誰が点を取る」
アザール「フッ……だよなぁ」
アザール・ルカク「「見せてやろうぜ、ベルギーの真骨頂!!!」」
グルグルグルッ ヒュドパァッ チュドーーーーン!!!!!
アザール「勝ったぞ、ゴールには誰もいない!」
ルカク「俺らレッドデビルブラザーズが決めたんだ!」
パシッ
アザール・ルカク「な……にィ……?」
???「麻也」
川島「俺は、余の側へつくぞ。悪く思うなよ」
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