彼は捨てうさぎでした。
とてもちっちゃく黒々とした毛並みがか弱い子うさぎ。
チャーミングな彼ですが生まれてすぐにダンボールへ入れられ捨てられてしまいました。
そんな彼は日々周りの飼いうさぎたちに「何であんなブサイクどもが幸せそうでこのぼくがこんな惨めな目にあわなければならないのか?」と思っていました。
ある日エサを求め町を徘徊していると小さな黒い……彼に良く似た子うさぎを抱えた黒髪の幼女を見かけました。
彼は思った。
「あんなブサイクな奴が許せない許せない」・・・と
あんこはトコトコとその少女の後をつけて行きます。
やがてその少女は甘く良い匂いのする建物の中へと入っていきました。
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建物の周りをチョロチョロとしばらくうろついていると、先ほどの幼女が出てきました。
あの生意気な子うさぎを抱えて。
彼は幼女の前で自分のほうが素敵だとアピールしましたが、幼女は気づかずに隣のボロ小屋へと入っていってしまいました。
「許せない。奴隷にしたらたっぷりとコキつかってやる」彼はそう固く決意しました。
彼がボロ小屋内を覗き込むと可愛らしい金髪の幼女とブタのように醜い子うさぎが遊んでいました。
「あの場所はぼくの場所のハズなのにふざけるな」彼の怒りが頂点に達します。
同時に「いづれぼくの奴隷2号になるべき存在があんなクソみたいな子うさぎに惚気るなんて万死に値する」と金髪の幼女に対しては一切甘い顔をしないと決意しました。
それからしばらく彼は甘い匂いの家の周辺で機会を窺っていました。
そう……あの分不相応な子うさぎを制裁する機会をです。
やがてその機会は訪れました。
あの子うさぎは愚かにも一羽でのこのことお外に出てきたのです。
彼はあのちっぽけで愚かな子うさぎを追い払えば自分があの幼女の主になれると信じ、背後から子うさぎへと襲い掛かるのでした。
数分後
そこには子うさぎに噛みつかれ丸くなる彼がいました
もっとも子うさぎの噛み付きなので大した力なんてありませんが。
「卑怯だぞ。こんな卑怯なことするなんてお前なんてオスじゃない。ゲスだ」
彼はこれは何かの間違いだ。
あのゲスがなにか卑怯なことをしたに決まってる。
そう思いながら必死に理不尽な暴力に耐えました。
やがて子うさぎは彼から離れ家のほうへと戻っていきます。
彼はそれを見逃しません。
彼は正義の鉄槌だと言わんばかりに、近くに落ちていた石を掴み子うさぎを殴ります。
二度・・・三度・・・と
やがて今日のところはこれくらいで勘弁してやるとその場を離れていきます。
そのとき向かいからあの黒髪の幼女が来るではないですか。
それに気づいた彼は「きっと彼女は傷ついたぼくを優しく介抱してくれる」と思い立ち止まります。
「あんこ!?」
幼女が駆け出す。
「やっぱりね」と言わんばかりに彼は幼女を待ちますが……なんと幼女は彼にはわき目も振らずに背後でうずくまる小汚い敗北者へと駆け寄るではないですか。
そしてそのままその汚物を抱きかかえ家の中へと入ってしまいました。
彼の中で怒りが爆発しました。
「ありえない」と
「なんでこんな大怪我をしたぼくを放置するんだ。ぼくはこんなに痛い痛いしてるんだぞ」
「もう許さない」彼はそう決心しました。
それからしばらくしてチャンスは再び訪れました。
あの醜い子うさぎ・・・「あんこ」と呼ばれた子うさぎがまた一羽でいるチャンスが。
彼は今度は最初から手近にあったスプーンを手に襲い掛かるのでした。
数分後
そこにはまた前回同様に「あんこ」に噛み付かれうずくまる彼がいました。
「また卑怯な手を使うなんて」彼は自分の紳士っぷりを後悔しました。
卑劣漢にはやはり卑劣な手を使うしかないのか?
彼は戦略的撤退と逃げ出します。
そのあとを「あんこ」が追いかけてきます。
もしかしたら「あんこ」にとって彼は初めて出来たお友達だったのかもしれません。
しかし・・・
「カアアアア」
耳をつんざくけたたましい音。
彼が驚き振り向くと目に飛び込んできたのは一羽の大きなカラスが「あんこ」を鷲掴みし飛び去って行くシーンでした。
「やっぱり神様は世界の宝、天使である自分の味方なんだね」と彼は思いました。
あんな野蛮なカラスすらぼくのために尽くすなんてぼくはなんて罪作りなんだ。
彼はそう思いながらトコトコと甘い匂いのする家へと向かいます。
ここでがっついて走るなど王のすることではないと彼は思ったからです。
この世の幸福と快楽は全て自分の物だと彼は確信していました。
「もうどこへ行っていたの?」
黒髪の幼女が彼に近づいてきます。
「心配したんだからね?あんこ」
そして彼は自分に相応しい場所を手に入れたのです。
「あんこ」という名前とともに。
それから10年以上の時が流れました。
あんこは最近新たなドレイであるココアとチノという少女たちを手に入れました。
彼女たちはあんこにメロメロです。
あんこは当然であると思いました。
そして彼女たちは献上物として番にティッピーという美しいメスうさぎを連れてきました。
あんこの兎生の春はまだまだ続くのです・・・そう・・・いつまでも・・・えいえんに・・・
~~END~~
あとがき
あんこは世界に愛された強運の持ち主なのでハーレムを手に入れるのは当然の結果なのです
つまんね
ますます糞餡へのヘイト溜まったね
こんなことに費やす時間がいかにムダかわからないのかねこのキ○ガイは
本当にやめてほしいこのシリーズ
あんこに何の恨みがあるんだコイツ
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