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神谷奈緒「憎めない常務とアーニャの誕生日」
神谷奈緒「憎めない常務とアーニャの誕生日」 - SSまとめ速報
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美城常務「ふむ、全員揃ったようだな。では、プロジェクトクローネ会議を……む、どうした? 皆、表情が硬いが」
橘ありす「ええと……」
塩見周子「ちょっと聞きたいことがねー」
北条加蓮「みんな、同じ気持ちだと思うけど……」
速水奏「ええ、そうね」
鷺沢文香「はい……お聞きしたいのは……、常務の得意料理について……」キリッ
加蓮「ごめん、それはどうでもいい」
渋谷凛「そうじゃなくて、気になるのは……」
宮本フレデリカ「じょーむのパジャマについて……」キリッ
加蓮「ごめん、それも本当にどうでもいい」
神谷奈緒「だからそうじゃなくて……!」
大槻唯「じょーむの休日の過ごし方について……!」キリッ
加蓮「興味ないって言ってるでしょ!!!」
奏「開幕1レス目で既に『!』マーク3つ……ロケットスタートね」
加蓮「うっさい!」
常務「皆、良い質問だ」
凛(いや答えなくていいから)
常務「まず得意料理だが、チャハーンだ」
奈緒「キャシャーンみたいに言うな」
常務「そのツッコミが誰に伝わるんだ」
奈緒「余計なお世話だよ!」
常務「次にパジャマだが、キャシャーン(の柄)だ」
奈緒「それは嘘だろ!?」
常務「最後に休日だが、キャシャーン(のグッズ収集)だ」
奈緒「もういいよキャシャーンは!!!」
常務「無駄話はこのくらいにしよう」
ありす(どの口が言いますか)
常務「それで、何か聞きたいことがあるようだが」
周子「予定が9時〜20時だったんだけど、またどっか行くのかなーって」
奈緒(言われた)ジー…
加蓮(言われた)ジー…
凛(言われた)ジー…
周子「うわ、何?」
常務「はは、何を言っている。今は会議の時間だ。それを放り出して外出すると思うか?」
奈緒(……)
加蓮(……)
凛(……)
常務「……」
奈緒(……)
加蓮(……)
凛(……)
常務「……」
常務「お花見しようよ」
ありす「はい?」
常務「役員だっていいじゃない」
ありす「はい?」
唯フレ「パーリラっ! パリラハイっ!」
ありす「ち、ちょっと黙っててください」
文香「常務の頭の中がパリラハイというお話でしたか……?」
ありす「文香さん」
奈緒(頭の中がパリラハイってなんだよ)
加蓮(バカにしてるニュアンスだけは伝わった)
常務「落ち着いて聞いてほしい。世間はまさにお花見のシーズンだ」
フレデリカ「ふむふむ!」
常務「君たちは今シーズン、お花見はしたか? していないだろう? 当然だ。売れっ子だからな」
凛「いや……私たち3人はこの前行ったけど」
常務「!?」
フレデリカ「フレちゃんもこの前行ったよ! ありすちゃんとふみかちゃんとね!」
ありす「私は巻き込まれただけですが」
常務「!?!?」
奏「LiPPSでも行ったから、フレデリカは2回行ったことになるのね」
唯「ゆいも行ったよ! ちなったんと!」
常務「!?!?!?」
奏「そういうことみたいね。気を遣ってくれたのは有難いけれど」
唯「うんうん! じゃ、会議を始めちゃおー!」
常務「まあ、待て。落ち着け。落ち着こう。落ち着いたか? よし。落ち着け」
凛(わかりやすっ)
常務「君たちが既にお花見ラーであることは理解した」
奈緒(なんて?)
常務「だが、まだ君たちはお花見ラーとしてレベルが低いと言わざるを得ない」
加蓮(だからなんて?)
常務「さらに上のお花見二ストを目指すつもりはないか?」
ありす「その呼称ブレたらおしまいじゃないですか?」
奏「さらに上の……」ゴクリ
フレデリカ「お花見ニスト……!?」ゴクリ
唯「なにそれ!? なにそれ!?」ピョンピョン
周子(肩書きに弱いタイプの人類だ)
文香「落ち着きましょうみなさん……プロジェクトクローネのコンセプトをお忘れですか……?」ハァ…
加蓮(そんなのあったっけ)
文香「『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』」
凛(初耳オブ初耳)
奈緒(そこからアイドルプロジェクト立ち上げるの正気の沙汰じゃないぞ)
常務「ふふ……皆、お花見への興味が一層強くなったようだな……」
凛(どこ見て判断したの?)
常務「仕方がない」
常務「今日だけ特別だ」
常務「注目!」
奈緒「口を挟ませろ」
常務「というわけで、今日、君たちにしてもらうのはこちらだ」
「常務と春の魅力満載☆どきどきお花見会議!」ババーン
りんなおかれんありす「デジャブ……」
常務「心配はいらない。今回はお花見をするだけだ」
凛「……本当に?」
常務「……恐らく」
加蓮「またライブとかねじ込まれない?」
常務「……ないはずだ」
ありす「カメラとか入ってませんか?」
常務「……善処しよう」
奈緒「その何かあっても言い逃れできる余地を残した返答をやめろ」
周子「お花見ねえ……今回はどうやって移動?」
文香「前回はBUSでしたが……」
周子(どうしていきなり発音がよくなるのか)
奈緒(英語だよな? ローマ字読みじゃないよな?)
常務「今回は近くの自然公園に行くだけだ。徒歩で問題ないだろうと考えている」
唯「そこからは移動しないのー?」
常務「そのつもりだ。桜の下で食事をし、親睦を深めながら、ついでに会議もする」
凛(ついで)
常務「いつまでも同じ会議室では疲れてしまうだろう。たまにはシャバの空気を吸うことだ」
ありす「その理屈だとここは刑務所になりますが」
フレデリカ「はーい! 裁判長フレデリカの参上だよ!」
奏「では常務の罪状は?」
文香「職権濫用以外にありますか?」
ありす(何か始まった)
奏「検察側の求刑は?」
文香「無期懲役でお願いいたします」
凛(罪に対して罰が重い)
奏「弁護側の主張は?」
唯「うちくび!」
奈緒(弁護しろよ!)
加蓮(重くなっちゃった)
常務「まったく……気を抜くとすぐに脱線してしまう」
奈緒(そっちがシャバとか言い出したからだろ)
常務「ちなみに料理については問題ない。五十嵐ケータリングサービスを予約済みだ」
凛(何そのサービス知らない)
常務「他に何か質問は?」
フレデリカ「バナナはおやつに入りますか!!!」
奈緒(それ毎回聞いてるな!)
常務「では宮本、バナナとは何だ?」
フレデリカ「んー? 黄色くて細長いフルーツ?」
常務「ではこのペンはバナナか?」
フレデリカ「違うよ?」
常務「なぜ」
フレデリカ「え? き、黄色くないしフルーツじゃないから?」
常務「ではフルーツとは何だ? そもそも黄色とは? 君の見ている黄色と私が見ている黄色は同じか?」
フレデリカ「え? え?」
常務「食物の定義とは? 食べれるか否か? ならばどの瞬間をもって『食べた』と? 飲み込むだけならなんだって可能だ。『食べたら死ぬ』ものであっても、”食べた”という行動の後に”死”という結果が来るのだから、食べること自体には成功している」
フレデリカ「?????」グルグル
ありす「ふ、フレデリカさん! しっかり!」
奈緒(また厄日かよ)
常務「以上を踏まえ、バナナはおやつに含めない」
凛(どう踏まえたの?)
フレデリカ「ふぁい……」グルグル
加蓮「聞いた本人に届いてないけど」
常務「では出発しよう。背の順に並んでくれ」
奈緒「小学校かよ」
ありす(141)「まあ最年少ですし……」
奈緒(154)(ってあたし、2番目に小さかったのか……!?)ガーン
加蓮(155)「私と唯は一緒だったよね」
唯(155)「うんうん! ごーごー!」
文香(162)「……良い眺めです」
奏(162)「私は文香で前が見えないわ」
周子(163)(普通に並び始めるの、みんなえらいねぇ)
フレデリカ(164)「いやー、本気を出せば180センチくらいなんだけどね!」
凛(165)「あ……一番後ろだ」←ちょっと嬉しい
常務「先導はもちろんこの私、GTM(グレート・ティーチャー・ミシロ)が務めさせていただく」
奈緒「訴えられろ」
常務「横断歩道ではみんなで手を挙げるように」
唯「はーい!」
凛(公開処刑かな)
常務「交通ルールを守れない者にこの事務所の門をくぐらせるわけにはいかない。引退勧告も視野に入ると思ってほしい」
ありす「さっきから理不尽な処罰が続きますね」
常務「では、番号!!!」
ありす「!?」
りんなおかれん「!?」
常務「む……聞こえなかったか?」
ありす「聞こえたから驚いてるんです!」
常務「気を取り直して……番号!!!」
ありす「な、なんなんですか……い、1」
奈緒「え? 2?」
加蓮「えっと……3」
唯「ひゃく!!!」
周子「看過できないインフレ入ったね」
文香「2323」
ありす(フミフミの語呂合わせ……!?)
奏「……ゼロ。でいいかしら」
奈緒(減ってもいいのかよ)
周子「じゃ、4で」
フレデリカ「5億円!!!」
加蓮(単位ついちゃった)
凛「もうこれ番号の意味ないでしょ」
常務「今後はその番号で呼ばせてもらう」
ありす「本格的に刑務所じゃないですか!」
常務「わかったか? 『5億円』」
フレデリカ「あいあいさー!」
周子「フレちゃんそれでいいん? ホントに?」
常務「そちらはどうだ? 『もうこれ番号の意味ないでしょ』」
凛「別に番号の代わりに言ったわけじゃないんだけど!?」
奈緒(凛、よく今の反応したな)
唯「ねーねー! 早く行こうよー!」
フレデリカ「そーそー! ”善は急げー!”って聞いたことあるよ!」
常務「では”善”とは何だ?」
フレデリカ「?????」グルグル
奈緒「もうやめてやれ!!!」
~~~~~~~~~~
~自然公園~
常務「さて、到着したが……」
ガヤガヤ ガヤガヤ
唯「わー! 人がたっくさん!」
ありす「満開ですからね……」
奏「場所はどうするの?」
常務「良い質問だ」
加蓮(そのセリフの時ってろくな答えが返って来ないんだけど)
常務「全く考えていなかった」ファサァ…
凛「カッコつけて言うのやめて」
常務「だが君たちならこの逆境も乗り越えられると信じている」
加蓮「さすがに無責任すぎるでしょ……!?」
フレデリカ「どーしよっか?」
文香「人数分の鍋つかみはありますが……」
ありす「あったとて」
凛「変に騒ぎを起こしたくないし……」
周子「かといって立ち見もねえ」
唯「困った〜」
奏「無理矢理というわけにもいかないわ。アイドルだもの」
アーニャ「難しいですね……」
常務「誰か、何か案はないか?」
アーニャ「あ! 思いつきました! アーニャにおまかせ……ですね?」
常務「おお、そうか、心強いな」
アーニャ「ちょっとだけ、待っててください」タッタッタッ
常務「皆、ここはアナスタシアに任せよう」
みんな「……」
みんな「……」
みんな「……」
みんな「……え?」
奈緒「いや、あまりにも自然だったから気づかなかったけど今いたぞおい」
奏「いたわね」
ありす「……いましたね」
唯「しんしゅつきぼつ?」
加蓮「わかんないけど……」
凛「いなくなるのも自然だったし……って、なんか騒がしくない?」
ガヤガヤ ガヤガヤ ガヤガヤ ガヤガヤ
常務「確かに、向こうの方で何か……」
「おい! 向こうでなんかやってるらしいぞ!」
「なになに!?」
「なんかライブやってんだって!」
「あの外国の! ロシアの娘!」
「まじかよ! 花見してる場合じゃねえ!!!」
ダダダダダダダダダ
みんな「……」ポツーン
常務「今だ! 空いた場所へ滑り込め!」
フレ唯奏周子「Yeah!!!!!」ズザー
奈緒「これでいいのか!?」
常務「というわけで無事、場所を確保することができた」
奈緒(結局ここでも輪になって座るのか……)
常務「何はともあれ、まずは食事としよう」
唯「待ってましたー!」
凛「響子が作ったんだっけ?」
常務「五十嵐ケータリングサービスだ」
ありす「そんな意地にならなくても……」
常務「では配ろう。ちゃんと人数分、10個注文して……」
奏「どうかしたの?」
常務「……宮本、数えてもらえるか?」
フレデリカ「いいよ! えっと、いち、にー、さん、しー、ごー、ろく」
文香「今、何時でしょうか……」
奈緒「落語みたいな妨害をするな」
フレデリカ「なな、はち、きゅう! ……あれ?」
加蓮「人数、10人いるよね?」
常務「確かに10個注文したはずだが……ん?」ペラッ
凛「あれ、何か紙が落ちたよ」
常務「誰の髪が落ちたと?」プンスカ
凛「めんどくさっ」
周子「なんて書いてあるの?」
常務「ふむ……」ペラッ
『ひとついただきます♪ アーニャ』
常務「……」
みんな(……やられた!!!)
常務「……む?」ピピピ
唯「あれ? スマホ鳴ってるよ?」
ありす「メッセージですか?」
常務「なになに……」ピッ
『おつかれさまでした♪ 疲れたので帰りますね? アーニャ』
常務「……」
みんな(帰った!!!!!)
ありす「やられましたね……」
奈緒「1つ足りないな……」
文香「人数分のしゃもじはありますが……」
ありす「あったとて」
常務「まあ仕方がないだろう。皆で食べなさい」
凛「え……!?」
加蓮(意外……! 真っ先に自分のを確保するのかと思った)
奈緒(その印象もどうなんだ)
奏「常務はいらないの?」
常務「全く問題ない。気にするな」グゥ~
常務「君たちと違って私は大人だからな」グゥ~~
常務「それに、私は多忙だ。食事を抜いて仕事を片付けることなんて珍しい話ではない」グゥ~~~
常務「食べ盛りのグゥ~若い世代グゥ~こそ、しっかりとグゥ~食事をグゥ~摂るべきだ」グゥ~~~~~
凛「うるさいなあ!!!!!」
ありす「お腹が空いているならそう言ったらどうですか!」
周子「お腹は正直だね~」ケラケラ
唯「ゆいのエビフライあげる!」ヒョイッ
フレデリカ「フレちゃんのウィンナーも!」ヒョイッ
常務「む……しかし……」
奈緒「ほ、ほら! あたしの玉子焼きもやるから!」ヒョイッ
文香「プロジェクトクローネのコンセプト『一蓮托生』をお忘れですか……?」ヒョイッ
ありす(かっこよくなってる!!!)
~食事終了~
奈緒(めちゃくちゃ美味かったな……)
常務「では、改めて会議を……ん?」
ガヤガヤ ガヤガヤ
加蓮(またなんか騒がしい……)
「ねえ、あそこに座ってるの……」
「あれ? どこかで……」
「アイドルの渋谷凛ちゃんじゃない?」
凛「へ?」
「それだけじゃないぞ、奈緒ちゃんも加蓮ちゃんもいる!」
「ホントだ! あっちはLiPPSの周子ちゃん、奏ちゃん、フレちゃん!」
「ありすちゃんと文香ちゃんも! 大槻唯ちゃんもいる!」
ガヤガヤ ガヤガヤ
常務「ふふ、まあ、気にせずにいこう」
「あのオバサンは誰?」
常務「鷺沢、バット」スック
奈緒「落ち着け落ち着け!!!」
文香「どうぞ」サッ
奈緒「渡すな!!!」
常務「しかし、集中できないのも事実だ」
周子「このメンバーで外に出といてよく言うね」
常務「少し、黙らせよう」
フレデリカ「ぼーりょくはんたい!」
常務「手荒な真似はしない」
凛「さっきバット持ってたのに?」
常務「橘」
ありす「は、はい」
常務「ここにお花見定番のカラオケセットがある。この曲を歌ってくれ」
ありす「へ? こ、これだったら適任が」
常務「構わない。アイドルとして、全力で歌ってほしい」
ありす「ええ……。まあいいですが……」
みんな「?」
常務「では、スタート!」
ありす「わ、わかりました」
カチッ
ピュイッ
ありす「ハロー♪(ウインク)」ニコッ
「うっ……」バタリ
「うっ……」バタリ
「うっ……」バタリ
ありす「だ、大丈夫ですか!?」
常務「うっ……」バタリ
唯「うっ……」バタリ
フレ「うっ……」バタリ
奏「うっ……」バタリ
周子「うっ……」バタリ
文香「うっ……」バタリ
加蓮「うっ……」バタリ
奈緒「うっ……」バタリ
凛「うっ……」バタリ
ありす「こっちも!?!?!?」
確かに適任がいるよな…うっ
~10分後~
常務「死ぬかと思った」
文香「同じく」
ありす「バスツアーの食レポの時も同じこと言ってませんでした……?」
常務「しかし今のによって周りは黙らせることができた」
奏「まあ、アイドルとしてはこの上ない手段だったかもしれないわね」
常務「今度こそ、会議を始めよう」
加蓮「議題は?」
常務「特にない」キリッ
奈緒「帰っていいか?」
常務「何か話したいことはないか?」
フレデリカ「はいっ!」シュバッ
常務「どうした」
フレデリカ「フレちゃん、ネコやめます!」
常務「そうか。他には」
フレデリカ「……」
ありす「掘り下げてあげましょうよ」
フレデリカ「……CD発売中だから買ってね」
周子「タダでは起きないね」
常務「そもそも花見とは何をするんだ?」
唯「お花を見ればいいんじゃないのー?」
奏「飲酒を目的とする人もいるけれど、この集まりには関係ないわね」
周子「あっちには屋台も出てるね」
文香「花を見るという目的を蔑ろにし、集まることで満足し結局のところ居酒屋や家に集まるのとやっていることは何ら変わらない……。現代人にありがちな倒錯ですね」
ありす「お花見に恨みでもあるんですか?」
加蓮「じゃ、私はちょっと屋台でも見てこようかな?」
奈緒「ん! 加蓮、フライドポテトとか買うつもりじゃないだろうな!」
加蓮「まあまあ、こういう時くらい……ね?」
奈緒「あたしもついていくぞ!」
凛「なら私も……あ」
ありす「……」ジー
凛「……」
加蓮「……」
奈緒「……一緒に行くか?」
ありす「はいっ!」パァァ
周子(そりゃこっちに1人で残りたくはないよね)チラッ
常務「全く……あんなにはしゃいで、まだ子供だな」フフッ
周子(自覚ナシかーい)
常務「さて、人数は減ってしまったが、会議は続けよう」
周子「会議って言い張るねえ」
奏「むしろ常務が普段どんな仕事をしているのか気にならない?」
唯「確かに!」
文香「ZZZ……」
常務「ふむ……たまには私の話をするのも悪くはないか」
周子「今寝てる人いなかった?」
常務「有名プロダクションで常務を務める彼女の朝は早い――」
フレデリカ「風の中のすばる~♪」
周子「打ち合わせでもしてたかのように」
常務「まず朝起きたら新聞の4コマをチェックする」
文香「既にポンコツ感が凄まじいですね……」
フレデリカ「砂の中のフーフフーン♪」
奏「もうちょっと覚えない?」
常務「まあ、各部門の運営情報を私に一度集約し、予算と睨みあいながら時に舵取りを命じるのが主な仕事だ」
周子「肝心なとこは一言で」
唯「じゃあ、じょーむがいなかったらどうなるの?」
常務「当然ながら、私がいなければ……」
奏「?」
常務「いなくても特に問題ないな……死のう……」ズーン
周子「情緒に安定感がなさすぎない!?」
フレデリカ「みんなどこへ行った~♪」
周子「BGM一回ストップ!!!」
常務「後はまあ、君たちが各所に迷惑をかけた時に謝るのも私の仕事だな」
文香「この場にはそのような問題のあるアイドルはいないと思いますが……」
周子「たぶん筆頭だからね」
常務「それと橘が不機嫌で帰ってきた場合にその日の現場へヒアリングに行き、然るべき対応を取った後に再発防止のための管理や調査を徹底するのも仕事だ」
奏(手厚っ)
常務「アナスタシアとのコミュニケーションも仕事になる」
周子「そっちは完全に失敗してるでしょ」
~~~~~~~~~~
凛「ただいま」
加蓮「ポテトとかたこ焼きとかやきとりとか適当に買ったから、みんなで食べよ?」
常務「助かる。お金は後で渡そう」
奈緒「いーよいーよこれくらい。ところで、何の話してたんだ?」
文香「かいつまんで言うと、常務が死にたい話ですね」
周子「なんでそこだけ抜粋しちゃった?」
ありす「物騒ですね……」
奏「ありすの福利厚生についても話していたわ」
ありす「なぜ???」
常務「ああ、1つ、業務連絡があった」
唯「どしたのー?」
奈緒「変な話じゃないだろうな……?」
周子「あの素直だった奈緒ちゃんがすっかり疑り深くなっちゃって……」
奈緒「仕方ないだろ!」
常務「私事だが、この度……」
文香「定年退職をすることに……」
ありす「本当に怒られますよ?」
常務「専務に昇進することになった」
奈緒「はあ!?」
奏「それは……」
ありす「な、なぜ!?」
周子「びっくりしたー」
凛「何か裏金とか……?」
加蓮「ありえない……!」
常務「君たちが普段どう思っているのかよくわかる」
フレデリカ「すごーい!」
唯「おめでとー!」
常務「ありがとう。肝入りのプロジェクトであるクローネの成功が大きな要因だろう」
奈緒「まあ確かに売れてはいるけど……」
常務「定例で直々に会議を開き、モチベーション維持に努めていることも評価対象のようだ」
凛(この会議でモチベーション上がったことないけど)
奈緒(同意)
加蓮(うん)
常務「改めてお礼を言いたい。ありがとう」ペコリ
ありす(まあ……悪い人ではありませんし……)
凛(別に嫌いなわけじゃないけどね……ちょっと……)
常務「特に原宿」
凛「渋谷だよ!!!!!」
奈緒「うっわ懐かしっ!」
加蓮「最初の会議っていつだっけ?」
ありす「確か2016年の3月……?」
奈緒「2年前かー」
凛「なんで思い出に浸ってるの!」
常務「皆、最初に会った時と比べると、各段に成長してくれた」
周子(特にツッコミ陣の反応力とかね)
常務「本当に、誇りに思う!」
加蓮(あれ……? この流れ……)
常務「もう、このような会議は必要ないだろう……」
奈緒(ま、まさか……!?)
常務「でも個人的に楽しいので今回で終わりということはない」
ありす「期待させておいて!!!!!」
常務「では、そろそろ解散としようか」
凛(ようやく解放される……)
常務「各自、今年度も誇りを持って仕事に邁進してほしい」
唯フレ「あいあいさー!!!」
常務「くれぐれもコンセプトである『河童の川流れ』を忘れないように!」
ありす「さっき一回かっこよくなったのに!!!」
常務「ちなみにこのお花見の様子はAb〇maTVで放送中だ」
凛「やっぱり録ってた!!!」
周子「生放送だったん!?」
常務「そしてこの儲けで私の昇進記念パーティーを開催する!!!」
加蓮「好き放題すぎる!!!」
常務「次回はみんなで5時から場所取りだな」
奈緒「いい加減にしろ!!!」
おわり
直近の過去作
白菊ほたる「私たちの」緒方智絵里「公式グッズを」藤居朋「考えよう!」
二宮飛鳥「タクシーイチノセ?」
五十嵐響子「ピーキーキュートと美穂ちゃんの誕生日」
渋谷凛「百獣の王を」本田未央「目指したい?」
ロコ「チヅルもタカネも、ロコのことをバカにしてますね!?」
などもよろしくお願いします
コンセプトのクダリすき
乙
ありすの次にちっちゃいなおかわいい
途中で橘さんに歌わせた、しょっぱなが「ハロー」の歌って、大槻唯の「無線幸せ」かな?
とりあえず乙
あと軍隊でも市井のことをシャバって呼んでるからね(こちらの方が民間浸透率から見ても先と言われてます)
無線幸せwww
2年……
このSSまとめへのコメント
乙。
常務とかいうギャグの為だけに生まれたキャラ。