アホ「ゴーゴーカレーに今後は行かない」 (9)

ある日、アホがゴーゴーカレーに怒っていた。


アホ「くそ、ゴーゴーカレームカつくな! ゴーゴーカレーなんか絶対に行かない」

アホ「そうだ、ツイッターにゴーゴーカレーに行かない声明を出そう。俺と同じ人が不買運動を起こしてゴーゴーカレーの客が減る筈だ!」


カタカタ



『ゴーゴーカレーを今後食べることはないでしょう』

アホ「これでゴーゴーカレーはおしまいだ……ふふっ」

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しばらくして……、




アホ「あーあ、あれはニートだから暇だな。そうだ、たまにはテレビでも見ようかな」ポチッ

テレビ『さて、本日は今話題のゴーゴーカレーの特集を放送します!』

アホ「なに!?」

テレビ『ゴーゴーカレーは金沢カレーでドロっとしたルーが特徴で、トッピングも豊富で子供からお年寄りまで美味しく楽しめると評判のようです。では、お客さんの声を聞いてみましょう!』

客A『外食でカレーと食べる時、必ずゴーゴーカレーを利用するようにしています。好きなトッピングが出来るし、美味しいですよ!』

客B『ゴーゴーカレーはキャベツがおかわり自由なので、口の中をシャキッとさせたい時に便利ですね』

客C『ゴーゴーカレーに通うようになってから持病の腰痛と偏頭痛が治りました。転職も上手くいって年収が上がりました』

客D『ゴーゴーカレーを食べるようになったから離婚した妻と仲が良くなり再婚できました。包茎もいつのまにか治ってたし、本当にいいことばかりです』

テレビ『もともと関東地域では知名度の高いカレー屋さんでしたが、最近になって人気が急上昇し売り上げが伸びたとのことです』

テレビ『では続いたのニュースです。ついにあのテレビ局が倒産しまし____』




アホ「おっかしぃーーーーだろっ!!」

アホ「なんで!? なんで俺がゴーゴーカレーに行かない宣言した後になって売り上げ伸びるんだよ!?」

アホ「日本人バカなんじゃねーの!! なんであんなカレー屋行くんだよ!」

アホ「……仕方がない、不本意だが実際にゴーゴーカレーに行って確かめてやる」



そしてアホは近くにあるゴーゴーカレーを訪れた。


店員「いらっしゃいませ。券売機でご購入ください」

アホ「どれどれ……うわ、ふつうに美味しそうな写真じゃんか……ってイヤイヤ、俺は敵を探るために来たんだ。とりあえず一番安いやつにするか」ピッ

店員「ではお好きな席でお待ちください」

しばらくして、

店員「おまたせしました」っ

アホ「ルーがドロっとしていて具がない。一見シンプルだがキャベツが置かれているな」

アホ「そんじゃ食うか、これで不味かったらクレーム言ってやる」パクッ

アホ「ッ!?」ビクッ

アホ「……う、うまい!」

アホ「すげーうまい、予想以上の味だ。しかし俺はツイッターで宣言した身、どうすればいいんだ」


他の客A「いやー、ゴーゴーカレー初めて食ったけど美味しいな」

他の客B「だろ? 俺もつい最近好きになったんだけど、このドロっとしたルーが最高なのさ」

アホ「他の客が話している……」

他の客A「てかお前、どうしてゴーゴーカレーのファンになったの?」

他の客B「ほら、つい最近ツイッターでゴーゴーカレーに行かないって話をしてたアホがいただろ?」

他の客A「あー、そいつのおかげでゴーゴーカレーが注目されたんだよな。本人は不買運動を広げるために言ったんだろうけど、逆に売り上げを上げる結果になって皮肉なもんだよなwww」

アホ「………」ピクピク

他の客B「まあカレーはすごく美味しいし、企業のイメージも特に悪くないから俺はこれからも通うけどね」

他の客A「俺もそうだわ。それにしてあのアホ、今頃自分の発言で敵視する企業の売り上げを逆に伸ばすことになって顔真っ赤にしてるんだろうなwww」





アホ「んだとコラァァァァーーーーーーーー!!」ガシッ

他の客A「うわっ、なんだこの見るからにアホそうなやつは!?」

他の客B「店員さん、なんかアホっぽい奴がいきなり絡んできたんですけど!」

店員「お客様、落ち着いてください! 他のお客様に手を出さないでください!」

アホ「くぁwせdrftgyふじこlp」

店員「こうなったら……えいっ」

ゴクゴク

アホ「ングググーーー!?」

そして、しばらくして


アホ「んん……ここは、どこだ?」

店員「目が覚めたようですね」

アホ「あんたは……って、手足が拘束されている!?」

店員「手荒な真似はしたくなかったんですが、あなたは暴れるものですから。ここは店の地下ですよ」

アホ「くそ、俺に一体何を飲ませた!?」

店員「ただのアイスティーですよ。それより、あなたはあの時実に美味しそうにうちのカレーを食べていましたが、店員としてとても嬉しく思いますよ」

アホ「……チッ、確かに俺はゴーゴーカレーの味に魅了されちまった。だからといって地下に監禁することはないだろう」

店員「監禁? とんでもない。あなたが落ち着けばすぐに解放します。ただし、一つ協力して欲しいのです」

アホ「協力?」

店員「ええ、実はゴーゴーカレーには世間には知られていない裏メニューがあるんです。その試食をして感想を聞かせてくれるだけで構いません」

アホ「……その裏メニューってのは?」

店員「ええ、その名も『ブッチッパカレー』です」

アホ「ブッチッパ……だと……」




終わり

《最後に注意事項》
・このssはフィクションです
・ゴーゴーカレーは決して怪しい企業ではありません。美味しいのでみんなで食べましょう!
・下品な表現が嫌いな方はご注意ください


ありがとうございました。

時事ネタおつ

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