暗殺者「安価で暗殺します」(15)

暗殺者「最近めっきり仕事が来なくなってしまった……これじゃあ腕が鈍る一方だ」

暗殺者「うーん……仕方ない、金にならない事はしない主義だけど訓練がてら適当に殺らせてもらいますか」

暗殺者「よしっ、今回のターゲットは>>2だ。あっ、実在の人物は勘弁ね」

魔王

暗殺者「魔王…魔王かぁ…………ぶっちゃけ食傷気味じゃない?いや、別に良いけどさ」

暗殺者「なんかねぇ、ステレオタイプなRPG的世界観が悪いとは言わないよ?でもさぁ、たまにはそれ以外も見てみたいと思わない?」

暗殺者「確かに先達が残していった偉大な足跡によってしっかりと踏み固められた走りやすい道ではあるよ?でもたまには未踏のフロンティアに行ってみたくなるでしょ?」

暗殺者「そーいう私の…何て言うの?矜持?みたいのが有るからねぇ。悪いけどこの仕事は受けられないかなぁ」

暗殺者「いや、本当は魔王くらい楽勝なんだけどなぁ。悪いことしたかなぁ?私以外じゃ難しいだろうからなあ」

暗殺者「まあー…でもね、うん気持ちは分かるよ。分かる、分かるやっぱり魔王って迷惑だもんねー。うんそれはね、よぉく分かってるんだ私は」

暗殺者「…………はい、では気を取り直して次のターゲットを決めましょうね。>>5

マグロの王様

暗殺者「えーと……マグロの王様か」

暗殺者「これは解釈が難しいですね。王様サイズの大物の鮪を捕ってこい……ということなのか」

暗殺者「はたまた不感症のどこかの国の王様を意味するのか……えー、非常に難しいです」

暗殺者「暗殺という行為は説明するまでも無く命を奪う事であるわけで……そこに間違いがあってはならない」

暗殺者「こーいう曖昧な依頼は…残念ながら受注できないね。いやうん、事前に言わなかった私にも非はあるんだけどね!」

暗殺者「それと仮に前者の意味だったとすると……それは大間の漁師さんに依頼すべきです」

暗殺者「とゆーことで次の依頼に行ってみよう。あー、そろそろ格好よく決めたいな……じゃじゃん!>>8

暗殺ギルドの長

暗殺者「はいはいはいはい、暗殺ギルドの長ね。これなら間違いようが無い」

暗殺者「あ、『どうせまた上司は殺せないとか言うに決まってる』とか思ってる?残念、私は一匹狼なんだ。ギルドには属していない」

暗殺者「まあ、難儀しそうな仕事ではあるけど……私にかかれば失敗はまずないだろうね」

暗殺者「昔からね要領は良かったんだよ、お婆ちゃんにもよく褒められたもんさ」

暗殺者「そうそう、お婆ちゃんと言えば私の相棒……つまり武器はお婆ちゃんから貰ったものなんだ」

暗殺者「今まで幾人もの血を吸ってきた……そう、>>11が私の武器さ」

手斧

暗殺者「手斧……比較的コンパクトながら豪快に振るった時の破壊力は凄まじい、お婆ちゃんが愛用してたのも頷ける優れた暗器だ」

暗殺者「投げれば遠距離の敵にも対応できるし障害物の排除もできる、実に頼もしい」

暗殺者「この手斧片手に黙々と依頼を達成する、それが私だ」

暗殺者「同業者からも畏れられて……そっちの世界じゃ『>>13』なんて通り名で呼ばれてる」

アクシン(アックス+アサシン)

暗殺者「『アクシン』……ちょっとワル格好いい感じの響きでなかなか気に入ってる」

暗殺者「さて自分語りはこれくらいにしてそろそろ首を獲りに行きますかね……うん?気が付けばもうこんな時間か、どうやら長々と語りすぎたようだ」

暗殺者「すまない、寝る時間だ。アサシン──いやアクシンとして乱れの無い生活リズムは命に関わることだ、悪いが今回の依頼は延期させてもらう」

暗殺者「だが安心してくれ、次に連絡がつく時には必ず期待に答えてみせよう──ではお休み」

暗殺者「……ふぅ」

暗殺者「……よし、明日も頑張ろう!」



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